2019年3月13日 (水)

アブナイジイさんのハコブネを開きたい。!

子供の虐待やイジメ?自殺が相ついでいる。 

自分の子供はいないが歳のせいか?他人の子でも外国人の子でも,とにかく孫のような子供が,いとしくてしょうがない。 

かつて行徳で数日だけ不登校児とふれあったことがある。かつては学校から逃げるという手段があった。 

しかしネットやSNSの誹謗・・中傷。フェイクなどからは,不登校でも.それを覘くという中毒性の強迫観念から解放だれない限り逃げられない。ネットはシロウトが下手に対応すると命取りになるとても危険なモノです。 

イジメから逃げる.こと保護を求めることは決して卑怯なことではない。集団で個人を攻撃することのほうが,よっぽど卑怯です。 

親や親族による児童虐待も含め.公共機関が頼りに成らないなら「駆け込み寺」のような逃げ場所が必要だろう。 

できることなら,私自身がかつての1千石さんの「イエスのハコブネ」のような,逃げ込み場所の託児所:「TOSHI(=アブナイジイさん)のハコブネ」を無認可,非営利で開きたいくらいです。 

でも,もはやた余命が無く資金も自分が食べてくので,せいいっぱいなのですが。。。ユニセフ的スポンサー・協力者があれば?(例えば貴の花さん)。。

自分の世話ができないから他人の世話をする。。「ナサケはヒトのタメならず。」。

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2019年3月11日 (月)

記事リバイバル「2012年の東北ボランテイアの思い出」

※今日は東北大震災8周年なので私が2012年62歳のときの4/7の過去記事「会津若松の仮設住宅集会所で唄ってきました。」という大熊町仮設訪問記を再掲載して当時を思い出したいと思います。

※以下 再掲載丸写しです。

表題の通り,4月5日8時半頃に,JR巣鴨駅から鈍行電車で会津若松まで,16時10分頃着きました。              

(※今回カメラ撮影しなかったので,以下ホームページの画像から流用)

 そして,駅前のビジネスホテル(駅前フジグランドホテル)に一泊後,

 6日の午前10時過ぎから11時半頃まで福島第一原子力発電所近くの大熊町(おおくままち)から,避難されてきて会津若松駅付近の仮設住宅におられる方々の集会所で,ヘタな唄を披露しました。,

 ※下は福島県の地図概略です。

 (HPからペイントでトリミング。。寝ぼけてたのでいいカゲンです。。)

 東北地方大地震によって事故を起こした福島第一原発は福島県浜通りの双葉郡大熊町・双葉町にあります。

 今回は,その事故で放射能汚染された双葉郡大熊町より,原発から離れた福島県内陸部の会津若松市の仮設住宅に避難・移動してきた方たちを訪問することが第一の目的でした。※ 

 その後は,ミスター・ドーナッツで軽食の後,空腹感がないので本格的昼食はとらず,午後に少しだけ,市内観光に行って,酒造りを見学した後,一人で15時06分の会津若松発磐越西線の郡山行きに乗りました。

 郡山からは東北本線上り普通で幾つかの乗り換えの後,21時過ぎに巣鴨駅に帰り着きました。

 交通費として,行きは,当初予定していたJRバスの予約無効のため,巣鴨駅で障がい者槍引で通常乗車運賃の半額の2470円也で,東京都区内から会津若松駅までのJR片道切符を買いました。

 ,そし,て,帰りは喜多方に二泊していた相棒女性が予定変更で,もう一泊することになったため,

 彼女が既に4月6日にも喜多方から会津若松駅まで来るのに使用していて,その後は不要になったという最後の5日目の4/6のハンコが押してあり,もう6日しか使えないという青春18切符貰ってそれで1人で帰ったのでタダでした。

(※帰りも2470円と思っていたので,そのお金でおみやげを買ってしまいましたが,よく考えるとタダでは悪いので,後で東京で会って金があったら1000円くらいは払おうかな?と思っていますが。。。)

 行きは途中赤羽だけに停まる湘南新宿ラインで,池袋駅から大宮駅まで行きました。

 それから東北本線で小金井,宇都宮,黒磯と乗り換えて最後に郡山,そこからは磐越西線で14ji51分発,会津若松駅に16時08分着に乗り,さらに3分遅れで終点会津若松駅に着きました。

 予定外に,巣鴨から都合7時間半もかかったのは乗り換え駅での接続が悪かったからです

 宇都宮駅11時12分発で12時丁度くらいに黒磯に着いたのですがそこから郡山行きが12時34分発で,郡山に着いたときはもう13時40分頃でした。

 会津若松で携帯電話を持たない相方との待ち合わせ予定時間の12時~13時は既に過ぎていていて,郡山では少しあわてて,うっかりすぐ向かいのホームで出るばかりだった福島行きに乗ったのですが,

 スグ間違いに気づきました。東北本線で乗るべきは磐越西線です。

 次の駅で折り返そうと思いましたが,なかなか着かず,一駅がずいぶん長いな?と感じました。

 5分余りで次の無人駅の日和田(ひわだ)という駅に着き,そこで降りて反対側の改札口があるホームに移動しました。

 無人駅は初めてだったので,これもいい経験でした。

 そこから,結局,下りに乗っての郡山駅へ帰ったのですが,日和田駅では1時間に1~2本しか電車がなくて,その駅に来てから,やっと14時13分出る電車に乗って帰った郡山では,次の会津若松行きは14時51分ということで,またまた,30分くらい待ちでした。

 最後に16時08分の予定着時刻に3分遅れで,16時10分過ぎに目的地に到着して,それから20分後くらいして,やっと相棒に会えたのでした。

 出発時は東京は朝でも晴れで暖かかったのに,会津は雪まじりの冷たい雨が降っていて,16時~17時頃でもかなり寒かったです。

 駅のまわりにはカプセルでもネット喫茶でも何でもあって,テキトーに安く泊まれるだろうという都会的な安易な考えは通用しないことがスグ見てとれたので,取りあえず,今夜の宿を確保することにしました。

 こんな冷たい雨の中,今から遠くまで行こうという気にもなれず,「駅前フジグランドホテル」というビジネスホテルで朝飯つき4500円という格安シングルを予約した後,そのホテル内の喫茶店で1時間ほどお茶をしながら翌日の打ち合わせをして,別れました。

 何だか,旅先でのデートのようにも見えるけれど,お互いビンボーだし,年の差が30くらいの「美女とクソジジイ」では,ロマンなど有り得ませんね、

(※昔,30代の頃には,仕事でちょくちょく荒川沖駅から,つくばの気象研究所に行って,そこは近いけど不便な場所だったので,日帰りは無理なことが多く,現地の,ビジネスホテルによく泊まっていたのを思い出しました。

 ビジホに泊まるのは,それ以来かなあ?

 そういえば,当時,気象研では,東海村などで放射能漏れなどの事故が起きた万一のケースを想定して,放射能拡散の数値予測モデル(計算シミュレーションを用いて,放射性物質の5パーセント濃度コンターを描くetc. 今のIAEAの先駆け??)を作成する手伝いをしていましたね。※)

 喜多方と会津若松は磐越西線の電車で20分くらいなのですが,上りも下りも1時間に1本しかないので,彼女が泊まっている喜多方の旅館で夕食を取る時間までに戻るには,17時22分の電車に乗る,という選択しかなかったのでした。

 さて,翌日朝会津若松駅で待ち合わせをして,赤十字の支援者の車で仮設住宅の集会所に行き,そこで私たちが演奏して唄った歌というのは,メインでは沖縄の「安里屋ユンタ」と「十九の春」の2つだけです。

 前者は「マタハーリヌ,チ(ツ)ンダラカヌシャマヨ(死んだら神さまよ?)」という掛け声が有名ですし,後者は田端義夫(通称:バタやん)のヒット曲ですから,年配というか,お年寄りならよくご存知のはずです。

 私の方は,大抵の歌は歌詞さえあればアカペラでも,大体大丈夫ですが,メインの売りモノは,女性が伴奏の三線の方で,こちらの方は,先の2曲の他には,まだ練習中というのが,「ハイサイオジサン」と「涙そうそう」で,後は,もっと拙ないらしい,「てぃんさぐの花」があるくらいです。

 (※ ↓下の写真は,上が我々が持参して演奏した手作りのカンカラ三線で,下は蛇の皮を使用している本格的な沖縄の三線です。)

         

     

 東北の会津まで来て,我々2人も別に沖縄人ではないし,沖縄の歌ばかりでもないだろうと思い,伴奏抜きで会津地方にまつわる歌でも歌おうかな?と私が提案しました。

 カラオケで「会津の小鉄」という演歌も少し知ってましたが,歌詞も覚えてないし用意もしていません。

 ,無難なところで,「小原ショウスケさん。ナンデシンショウツブシタ」という部分が有名で福島県の人なら恐らく誰でも知っている「会津磐梯山」なら,1番の歌詞だけ知ってるので,それをアカペラでやりました。

 これは合いの手のカケ声も入り,ちょっと盛り上がりましたが,よく考えてみると,今いる場所は会津でも,集まっておられる方の地元故郷はここではない,ということに気付きました。

 そうこうしているうちに,「まあプロでもないし練習中でもなんでもやっちゃえ」。ということで「ハイサイオジサン」をやりました。

 そして,「涙そうそう」の方は,その場のみんなもよく知っているというので,全員で合唱となりました。

 それから恐らく私より10歳以上年上の女性に「相馬ナントカ唄」という本格的な民謡をよく通る声で披露して頂きました。

 そして,私も引いたことのない三線を1本持参していましたが,相棒も自分用の他に2本用意していたので,それらを記念にさし上げることにして,三線を一緒に練習してもらいました。

 最後に持ち歌の2曲を再び,今度は全員で演奏したり歌ったりして,お開きになりました。

 ここには,ホワイトボードがあったので,昔,西巣鴨で1年間だけ自営していた「理進ゼミ」という塾や,ほんの短期間ですが竹の塚駅付近や行徳駅付近の塾て小中学生,不登校児,大検受験生相手にこれを使っていたのを思い出し,

 つい,「三線とは?沖縄音階とは?沖縄人は長寿でその沖縄の風を伝えて癒す」とか付け焼刃の薀蓄などを,このホワイトボード使って講義?したり,

 また,イツモの飲み屋のノリで「刷毛(ハケ)に毛がありハゲに毛が無し」という自虐ネタなど,酔っ払っていると誤解されそうなテンションでダジャレなどを連発しましたが,少しはみんなの気晴らし癒しになったのでは?と思いました。

 しょせん,生活の苦労がないからこそ,自腹を切ってまで,こういうところに来てボランティアのマネゴトができるゼイタクな身の上です。

 自分ながら,「ヒマ人が人助けをした。。という自己満足感が得られるのためにヤッテキタのか?」という感もありましたが,そこまでヒネて曲解しなくても,お互いその場が楽しければ,それでいいだろう。というコトです。

 下は,送り迎えしてもらった支援の「日本赤十字社」の方に駅までの帰りの車の中で渡して頂いた「つながっぺおおくま」と書かれた大熊町のバッジです。

(※帰宅した後,カメラを見つけて自宅ベッドのオレンジ色シーツの上で撮影。)

   

 PS:6日の夜,帰宅してみる,どうも,5日がNTTの支払期限で,先月分の代金を払ってなくてネットが不通になっていました。

 そして,平日に連休したので土日は出勤です。

 7日(土)の今朝もメールも読めない状態でしたが,今日午前の出勤途中に,コンビニで支払って夜に帰宅するとネットができるようになってました。

(※ 生活費もギリギリなのに,ボランティア?これって結構金かかりますネ。

 ネットは,生活必需じゃないですが,'。。。

 13年間の最初の大型コンピュータ技術者(=こちらは仕事)を辞め,40歳(1990年,イヤ41歳かな?)で,パソコン通信を始めてハマリ以来,今の62歳まで22年間(=こちらは趣味・遊び),ほとんど中毒の私に限って,PCのネットは生きていく大きな糧の一つです。

 ,まだ見た目,新本でウン十年も積ん読で,いずれは読むぞと思いながら,買ったときに前書きと目次だけ見てその後,手をつけてない,"Peskin。。。",や定価が12000円の「リー群論」など,数冊を泣く泣く手放しました。

(※本は,それが絶版でなければ,いずれ金に余裕が有るとき,本当に読みたくなったらまた買い戻せます。(縮小再生産ですが。。)

 ですから,今はそれらが私の胃袋に入っても仕方ないでしょうね。

 それにいくら大切でも棺桶の中まで持っていくわけじゃないしネ。。。

 しかし,昔のコトですから,手書きでコツコツ書いていて,恐らく300冊以上もある自作ノート。。

 これが少しでも火事や災害などでなくなったとしたら,恐らくオイオイ泣いちゃうでしょうネ ※)

 読まなくてゴミになるだけなのに付き合いだけで取っている新聞。。

 ネットプロバイダ契約はしてないし,テレビだけの契約で月に番組を10時間程度しか見ないケーブルテレビ(3980円/月)など,

 こういう無駄なものは,そろそろ辞退しなければ。。。

 キレイゴトと揶揄されながら,詐欺師にまで奉仕する自分の行動原理。

 やや,自分自身でも自己分析が不可能になっています。。

 高々100年の人生で残りはわずか。。

 計画はなく行き当たりバッタリ,思ったらまず行動し,後でその行為が失敗,アダ花とわかっても,それほど後悔も反省も無し。。

 でも他人に迷惑であったなら,その部分はイササカ反省.謝罪です。

 後付けで思ったのですが,今は「敵は本能寺!にアリ」 じやなくって,「今やるべきは東北にアリ」でしょうか。。

  詳細は後ということで。。。 取りあえずは報告まで..

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2019年3月10日 (日)

くりこみ理論(次元正則化)(3)

「くりこみ理論(次元正則化)」の続きです。
 

※ブログ草稿を書いていて思ったのですが,外国語の 

テキストなら,直訳的翻訳でも自分のオリジナルな文章 

を書いている,という思いを感じますが,今回のように 

九後さんの日本語のテキストを自分で学習した履歴の 

ノートを,写経していると,もはや弱視力のため種本の 

詳しい参照もむずかしいのですが,自分なりに行間を 

埋めた箇所を除けば,参考の文献とは書きながら,実は 

丸写しに近いというような感が否めません。
 

例の理研のOさんの博士論文での一部盗用疑惑事件。。 

昔なら文章を丸々コピペする技術など困難で,マニュアル 

で写し取るのも大変でしたから,多少の違いは自然に生じ 

ますから単に引用であると主張できます。
 

もっとも参考文献であるとして引用先を明示しておけば 

丸写しでも盗用じゃなく引用でしょうが。。。
 

まあブログ草稿書きは2度目の写経のようなものです。 

「門前の小僧,習わぬ経を覚える。」というようなもので 

私にとってこの勉強法は確認作業です。
 

オリジナルな発見,発明以外は如何に高邁なものでも所詮 

パクりですからと開き直り。。 

「三つ子の魂百まで」ではないが,10代の後半に受けた物理学 

の洗礼。。幸か不幸か?プロの教師でも研究者でもないのに 

70歳にならんとするまで取り憑かれているのです。 

スポーツじゃないから肉体的障害あっても体力は関係ないし実験 

じゃないからお金もかからない道楽ですね。余談でした。※
 

※さて本題です。,先の第4章摂動論の記事注釈で見たように, 

一般にn点Green関数()1PIのm点頂点関数Γ(m)(m=n) 

表わされるので,全ての Γ(n)有限にすることができれば 

()は有限になるはずです。 

それ故.今後くりこみの美論においては,もっぱら1粒子既約 

(1PI)な頂点関数Γ(n)のみを考察することにします。
 

特に,2点関数:Γ(2)treeグラフ以外の寄与を一般に自己 

エネルギー(self-energy)部分と呼びます。
 

Fermionの自己エネルギー部分(iΣ())に寄与するグラフ 

は今の湯川相互作用のみの場合,先の図7.1で与えられるので, 

ここで,その最初のグラフに対応する最低次loop)の寄与: 

(iΣ(1-loop)())を評価してみます。
 

iΣ(1-loop)()=∫4(2π)4(igτi){i/(-m)} 

(igτj)[iδij/{(p-k)2-μ2}]..(3) です。
 

この1-loop∫積分は被積分関数がkの(-3)次で積分d4kが 

kの4次なので,明らかに(4-3)=1次発散量になります。 

(※実際には,すぐ後でわかる運動学的理由から1次 

下がった対数発散となります。※)
 

そして,Feynmanパラメータ公式: 

1(ab)01dx[1/{ax-b(1-x)}2] より 

iΣ(1-loop)()3201dx∫d(2π)-n 

[(+m)/{22(pk)+x(2-μ2)(1-x)2}2] 

となるため,結局,
  iΣ(1-loop)()(1)1/232Γ(2-n/2)(4π)n01dx 

[(+m)/{(1-x)2+xμ2x(1-x)2}2-n/2]
  が得られます。
 

(3-1):何故なら,「くりこみ理論(次元正則化)(1) 

の最後で得た公式(13): 

∫dn(2π)-n[/(22kp-m2iε)α] 

{(1)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)}

×(2+m2)(α-n/2)

において,両辺をpμで微分すると
 

(-α)∫d(2π)-n[-kμ/(22kp-m2iε)α+1] 

(1)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)} 

×(2μ)(2+m2)(α-n/21)  となります。故に,  

∫d(2π)-n[μ/(22kp-m2iε)α+1]  

{(1)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α+1)}  

×(2μ)/(2+m2)(α-n/21)です。
 

そこで,p→(xp),2 (1-x)2-x(2-μ2) 

α→2 という置き換えを実行すれば, 

∫d(2π)-n 

[/{22(pk)(2-μ2)(1-x)2}2] 

{(1)1/2(4π)n/2Γ(2-n/2)/Γ(3)}()  

/{(1-x)2+xμ2x(1-x)2}2-n/2]です。
 

また,∫dn(2π)-n 

[/{22(pk)+x(2-μ2)(1-x)2}2] 

{(1)1/2(4π)n/2Γ(2-n/2)/Γ(2)}  

となるからです。  (3-1終わり※)

 

一方,∫dn(2π)-n[/(22kp-m2iε)α] 

{(1)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)}  

×(2+m2)(α-n/2) ..(13)なる一般式は, 

I=∫dn(2π)-n[/(22iε)α] 

{(i)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)} 

×(2iε)(α-n/2) …(8)において,  

k→(k-p),2(2+p2)と置換したものです。
 

α=2,ε=(4-n)/2=α-n/2と置くと 

Γ(ε)1/ε-γ+O(ε)から, 

∫dn(2π)-n[/(22kp-m2iε)α] 

{(1)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)}  

×(2+m2)(α-n/2)  

{(1)α+1/2(4π)-2

[2/(4-n)-γ+ln(4π)ln(2+m2)+O(4-n)] 

{(1)α+1/2(4π)-2[ε~-1ln(2+m2)]+O(4-n) 

となることが前々記事で導かれました。 

ただし,ε~-12/(4-n)-γ+ln(4π),無限大部分です。
 

同様な手順で,iΣ(1-loop)(),n=4の極部分を 

分離すると,次式を得ます。

すなわち, 

iΣ(1-loop)(){(1)1/232/(16π2)}ε~-1{(1/2)+m} 

iΣ(有限)(1-loop)()+O(4-n).(6-1):ただし, 

iΣ(有限)(1-loop)()]{(1)1/232/(16π2)}01dx 

[(+m)ln{(1-x)2+xμ2x(1-x)2}].(6-2) 

です。
 

もしも次元正則化の代わりに,Pauli0Villers正則化を用いて, 

時空次元は4のままで,φの伝播関数:iδij(2-μ2)-1, 

iδij{(2-μ2)-1(2-Λ2)-1]としたとすれば, 

その答は上記の(6)でμ2→Λ2としたものを(6)から引く 

だけで得られます。
 

結果的に極のε~-1に比例した無限大部分は次のように 

置き換えられます。, 

すなわち.{(1)1/232/(16π2)}ε~-1{(1/2)+m} 

{(1)1/232/(16π2)}01dx 

[(+m)ln{(1-x)2+xΛ2x(1-x)2} 

{(1)1/232/(16π2)} 

×{(lnΛ21)(/2)(lnΛ21/2)} 

+O[2/Λ2(2/Λ2)ln(2/Λ2)]..(7)
 

(※実際の地道なPauli-Villers正則化計算結果との比較 

から係数:(1)1/2iと同定できます。※)
 

前にも述べたと思いますが,このΛ→∞のとき発散する部分 

である()式には切断:Λの1次以上の発散項は出現せず, 

lnΛ2に比例する対数発散項しかありいません。
 

その理由は,loop積分の結果が必ず(次元1を持つ)やm 

に比例した形になるため,結果的に次元が1だけ下がる 

からです。
 

γμには比例せず,単位行列1に比例した部分が因子:mを 

少なくとも1つ含むのは,m=0の場合には,カイラル対称性 

が存在すべきで,そうした(単位行列1に比例した)項は出現 

しないからです。
 

一般に1-loopでなくてもFermionの自己エネルギー部分は 

Σ()(2)+mb(2) 

(-m)(2)+m~(2) 

~(2)=a(2)+b(2)…(8) の形をとります。
 

(2),(2),~(2)はp2の関数であり,これら 

2=m2のまわりでTaylor展開すれば,, 

自己エネルギーは.Σ()(-m)a+mb~ 

(2-m2){(-m)’(2)+mb~’(2)} 

(ただし,a=a(2=m2),~=b~(2=m2))…(9) 

と書き換えることができます。
 

前述のΣ(1-loop)の計算では,次元正則化による式(6), 

または,Pauli-Villers正則化による式(7), 

Σ()(-m)a+mb~ 

(2-m2){(-m)’(2)+mb~’(2)} 

の展開の係数a,~にのみ発散量が出現します。
 

すなわち, 

(1{32/(16π2)}(1/2)ε~-1(有限定数) ,or 

(1{32/(16π2)}(1/2)lnΛ2(有限定数) 

~(1{32/(16π2)}(3/2)ε~-1(有限定数) ,or 

~(1{32/(16π2)}(3/2)lnΛ2(有限定数)…(10)

です。
 

そして,残りのa’(2),~’(2)は有限なp2の関数である 

ことが示されます。この点は特に重要です。
 

この事実は.このオーダーでは当然で,そもそも1-loop積分を 

行なう前の式;(3):iΣ(1-loop)()∫d4(2π)4

(igτi){i/(}(igτj)[iδij/{(p-k)2-μ2}] 

において,被積分関数を次元1を持つ外線運動量:μに関して 

Taylor展開すれば,μの次数が上がるごとに,1次ずつkの 

loop積分の収束性が良くなるからです。 

(※Σ()(-m)(2)+mb~(2)のようにΣ() 

を不変振幅:(2),~(2)に分解して,2の関数として 

Taylor展開すれば収束性は2次ずつ良くなります。※)
 

問題はa.~に現われる無限大をどう処理するか?です。 

,~の物理的意味を見るため,以前の式: 

iF’()i{-m-Σ()}-1i{Γψ(2)()}-1. 

戻って考えます。
 

これにΣ()(-m)a+mb~を代入すると, 

iF’()i{-m-(-m)a-mb~}-1 

i(1-a)-1[{1+b~/(1-a)}]-1..(11) 

となります。
 

これは相互作用の効果によって,~<<1のとき, 

Fermionの質量がmから,{1+b~/(1-a)}にずれる 

こと.および,:ψの規格化因子:21から(1-a)-1 

に変化することを表わしています。
 

現状の摂動論では,,~は無限大に計算されるので, 

~<<1などの条件には程遠いのですが,たとえ発散する 

理論の場合でも,「相互作用が存在すれば質量:mと規格化 

因子:2をずらす効果を有する。」ということが重要です。
 

そこで,この効果を予め考慮して,出発点の裸のLagrangian 

0の自由項部分は元の(1)(1/2)(μφμφ-μ2φ2) 

ψ~(γμμ-m-gφτ)ψ(λ/8)(φ2)2のそれとは異なり, 

0freeψ0~(γμμ-m0)ψ0(1/2)(μφ0μφ0-μ02φ02) 

(12)であるとします。
 

相互作用の効果を全て取り込んだ後の正しく規格化された場 

を改めてψ,φとし,正しい質量をm,μと呼び,(これらが12) 

に現われる裸の量と,ψ0=Z21/2ψ,φ0=Z31/2φ,.(13).および, 

0=m-δm,μ02=μ2-δμ2..(14)なる関係でつながって 

いるものとします。
 

そうすれば,0freefreecountfree..(15) 

freeψ~(γμμ-m)ψ(1/2)(μφμφ-μ2φ2)(16) 

countfree(21)ψ~(γμμ-m)ψ+Z2δmψ~ψ 

(1/2)(31)(μφμφ-μ2φ2)(1/2)3δμ2 (17) 

のように,0freeは2つの部分:free,countfree.分けられます。
 

そして,前者のfreeが先のの摂動第0次の自由場部分 

であったと考えます。
 

先述したように,添字:0のついたψ0,φ0を裸の場,0,μ0 

裸の質量と呼び,対応するψ,φをくりこまれた場,,μ 

をくりこまれた質量(または,観測される物理的質量)と呼びます。
 

また,countfree.の各項は相殺項(couter-term)と呼ばれますが, 

その理由は次のようにしてわかります。
 

一般に2,3やZ2δm,3δμ2 

21c2(1)c22(2).. 

31+hc3(1)c23(2).. 

2δm=0+hcδm(1)c2δm2(2).. 

3δμ201+hcδμ2(1)c2δμ2(2)..(18) 

,Plank定数:c=n/(2π)のベキで摂動展開され, 

それ故,countfreeが存在すればFermionの自己エネルギー 

に対して.cの1次では,既に評価した:Σ(1-loop)以外に 

Σcount=-Z2(1)(-m)-δm(1),,(19)の寄与がある  

ことになります。
 

つまり,countfreeのhcの1次の項 

2(1)ψ~(γμμ-m)ψ

を相互作用項として用いた図7.3のグラフの寄与です。


  この寄与を加えれば式(9)で定義したa,~

1-loop:(c)のオーダーまでの近似で, 

a=(1)-Z2(1),mb~=mb~(1)-δm(1) (20) 

となります。(※a(1),~(1)は先の1-loop計算:Σ(1-loop)から 

の寄与です。)
 

ところが,ψが正しく規格化された場,mが物理的質量になる 

よう,予め波動関数(),質量にくりこみを行ったのですから 

.~はくりこまれて,ゼロでなければなりません。
 

実際,a=b~0であれば.(11)の表式: 

iF’()i{-m-(-m)a-mb~}-1 

i(1-a)-1[-m{1+b~/(1-a)}]-1によって, 

iF’()i/(-m)となり, 

ψの2点関数(伝播関数)=mに極を持ち留数は正しく 

iになります。
 

したがって,2(1),δm(1),2(1)(1),δm(1)=mb~(1) 

(21)ととるべきであることがわかります。
 

なわち,この操作でΣ()1-loopの計算に現われた発散: 

(1),~(1countfree2(1),δm(1)の寄与で相殺される必要 

があるのです。
 

途中ですが今回はこれで終わります。
 

※参考文献:九後汰一郎著「ゲージ場の量子論Ⅱ」(培風館)

 

PS:また,桜の開花が近づいています。 

私はいつまで生きられるのだろう。映像じゃなく満開の桜を 

見に行きたいものです。
 

なぜか,誤嚥性の隠れ肺炎のような状態で,ときどきセキと痰 

が止まらず,酒の席でも他人に迷惑かかりそうで,なかなか, 

そうした場に一人で外出できません。

   花見宴会ばかりではなく,桜に囲まれると花イキレというか? 

異様な高揚感があったことがあるのを記憶しています。
 

坂口安吾の「桜の森の満開の下」で背中にしがみついた女妖怪

,梶井基次郎の「桜の木の下には屍体が埋まっている」という 

ような妖しい想像など思い出されます。

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2019年2月25日 (月)

くりこみ理論(次元正則化)(2)

くりこみ理論(次元正則化)の 続きです。
 

4次元時空のテンソル添字で縮約されず残っているものは, 

そのまま.抽象的にn次元時空の添字とみなしておきます。
 

計量テンソルgμνもそうです。縮約された場合はn次元の 

内積となり,特にgμμ=n..(14) です。
 

ただし,完全反対称テンソルは添字の個数が次元数nに等しい 

場合だけ定義できるものなので,一般の複素数nに自然に拡張 

することはできません。そこで4次元のεμνλσはn次元時空 

でも添字(μ,ν,λ.ρ)(0,1.2,3)の置換:σになってるとき 

のみゼロでなく,sgnσの値をとる定数テンソルであると定義 

しておきます。
 

Diracスピノルの複素n次元への拡張にはかなり任意性が 

ありますがここでは任意の偶数次元n=2kの場合に拡張し 

2n/2成分の既約SO(1.n-1)スピノルを考えます。
 

(※n=2kのとき,SO()はk個の2次元スピノル空間に 

分解されます。全体は2次元空間の直積です。例えばn=6 

k=3での基底は,[1.0]t×[1.0]t×[1.0]t etc.であり,合計 

で8=23個です。※)
 

このスピノルで定義されたガンマ行列は, 

{γμ,γν}2μν.(15)を満たす抽象的代数量であり,その 

トレース(対角和)Tr(γμγν)μνTr(1)=gμν2/2(16) 

という規約になります。
 

(※このTr(1)2/2という式について深く考える必要はなく 

n=4のときTr(1)4となるようなnの連続関数であれば 

いいです。※)
 

ここで,唯一の問題となるのは偶数n=2k次元のγ5=γ5 

行列です。これは,Γ5ik-1γ0γ1..γn-1 

{ik-1()n-1/!}εμ1μ2..μnγμ1γμ2..γμn(17)であり, 

完全反対称テンソルεμ1μ2..μnと同様 .複素n次元に拡張する 

ことはできません。そこで4次元のεμνλρの場合と同じく, 

γ5iγ0γ1γ2γ3.{(i)/4!}εμνλργμγνγλγρ(18) 

定義される決まった行列と考えることにします。
 

こうするとγ5はγ0,γ1,γ2,γ3とは反可換ですが他のγμとは 

可換という面倒な性質を持つことになります。
 

γ5やεμνλρを複素n次元に自然に拡張できないので,もしも 

ゲージ変換がγ5やεμνλρを含む場合,次元正則化でもゲージ 

不変性を壊します。これが後述するようなアノマリー(量子異常) 

に関係しています。
 

§7.2 1-loop計算と乗法的くりこみ 

本節では紫外発散がどのように現われるか?を見るため,具体的 

に1つの簡単な模型をとって1^loop計算を実行します。 

合わせて,現われる発散をどう処理するか? 謂わゆる乗法的 

くりこみ(multiplicative renormalization)の手続きについて 

説明します。
 

簡単な模型として,アイソスピンが1のスカラー場: 

φ(φ1,φ2,φ3)T,アイソスピンが1/2Dirac: 

ψ(ψ1,ψ2)Tから成る湯川相互作用系:Lagrangian密度 

がL=(1/2)(μφμφ-μ2φ2) 

ψ~(γμμ-m-gφτ)ψ(λ/8)(φ2)2 

で与えられるものを考えることにします。
 

Feynmanグラフにおいて,φの伝播関数は点線でψの伝播関数は 

矢印付きの実線で表わすことにします。
 

※下の図7.1,7.2Fermion(Dirac)の自己エネルギー 

のグラフです。


    図7.2では,左辺のFermionの2点Green関数(伝播関数): 

 iF'()=<0|[ψ()ψ(0)]|0>には図で灰色のblobで  

示した1PI(1粒子既約)なグラフ全体が図7.2右辺のように  

繰り返しの形で効きます。

しかし,運動量表示での左辺の総和:iF'(),7.1の左辺 

では,上述の自己エネルギーを図7.2と同じく灰色blob 

示していますが,これをiΣ()と記せば,7.2が簡単に 

表現されて,iF'()i(p-m)-1 

{i(p-m)-1}{iΣ()}{i(p-m)-1} 

{i(p-m)-1}{iΣ()} {i(p-m)-1}{iΣ()}

{i(p-m)-1}..i{p-m-Σ()}-1i{Γψ(2)()}-1

となります。
 

(2-1):最右辺のΓψ(2)()はψによる2点1PI頂点関数を 

示す記号です。頂点関数は2点の場合,特別に2点Green関数の 

逆数に一致します。 

つまり.Γψ(2)()=-{iF()}-1{iΣ()} 

i{p-m-Σ()} 

です。
 

久しぶりの記事で,これらの意味を再認識するために, 

少々長たらしいですが2017年9/7の過去記事: 

「対称性の自発的破れと南部-Goldston粒子(3)」から 

「ゲージ場の量子論」の第4章摂動論(経路積分) 

有効作用・有効ポテンシャルと頂点関数の定義や, 

それらの関係について記した(3-1)を再掲します。
 

(※以下再掲載記事開始)
 

(3-1):有効ポテンシャルの定義,意味については, 

本ブログの20149/21から20154/21までにアップした 

記事:「ゲージ場の量子論から(その1)(経路積分と摂動論) 

(1)(12)において摂動論を記述した後,有効作用,およ, 

有効ポテンシャルの項に入る予定でしたが,その直前で中断 

して,このシリーズ再開後は間の項目を飛ばして 

「ゲージ場の量子論から(その1)(経路積分と摂動論)(15) 

に進んでいました。
 

そこで,この記事シリーズから,適宜,必要事項を引用し,これに 

追加して説明します。
 

便宜上,(12)Grassmann 代数の知見と面倒な考察を要する 

Fermion場の話は考慮せず,(1) (11)Boson場のみから成る 

系で考えます。
 

まず,時間tを含むHeisenberg表示の初期()状態,終状態を, 

それぞれ,|φ,,|φ,|>として,その遷移振幅を, 

位相空間の積分:∫∫DπDφによる経路積分で表わすと, 

<φ,|φ,

=∫∫φ(,tI)=φI()φ(,tF)=φF()DπDφ 

×exp(i∫tItF[π()φ()(π(),φ())]) 

となります。
 

この式の右辺から,先に∫Dπだけを実行して,配位空間の積分: 

Dφのみによる積分表式にしたものは,Nを比例定数として, 

<φ,|φ, 

=N∫φ(,tI)φ()φ(,tF)φ()Dφ 

×exp[i∫tItF(φ,∂φ)] です。
 

次に,特にGreen関数の経路積分を考えます。
 

必ずしもφの固有状態ではない一般の状態を想定し初期状態 

|Ψ,,終状態を,|:Ψ,F>として, 

一般化されたN点Green関数を, 

()(,..,; Ψ,;Ψ,F) 

≡<Ψ,F|[φ()..φ()]|Ψ, 

/<Ψ,F|Ψ, 

=<Ψ,|exp(iF)[φ().φ()exp(i)]|Ψ 

/<Ψ|exp{i(F-t)}|Ψ> によって,定義します。
 

これを変形して,最終的にGreen関数の経路積分式として. 

()(,..,;Ψ,;Ψ,F) 

=NFIDφΨ[φ()] Ψ[φ()]φ()..φ() 

×exp[i∫tItF(φ,∂φ)] を得ます。
 

ここで,一般化されたGreen関数の生成汎関数:FI[]なるもの 

を次のように定義して導入します。
 

すなわち,FI[] 

=<Ψ,F||exp{i∫dxJ()φ()}| Ψ, 

/<Ψ,F|Ψ,> です。
 

FI[]をJでN階微分してJ=0 と置いたものが一般化された 

N点Green関数になります。 

つまり,[δFI[]/δJ()..δJ()]jJ(x1)..(xN)0 

=G()(,..,; Ψ,;Ψ,F) です。
 

実は,これが,FI[]がG()(,..,; Ψ,;Ψ,F) 

の生成汎関数である,という意味です。
 

そして,一般化されたGreen関数は,特に初期状態:|Ψ, 

終状態:|Ψ>が共に系の真空状態 |0>であるとしたとき, 

通常の意味のN点Green関数; 

()(,..,)=<0|(φ()..φ())0 

に一致します。
 

さて,話は重複するかもしれませんが, 

相互作用:int(φ)が存在して,Lagrangian密度, 

(φ,φ)(1/2)μφμφ(1/2)μ2φ2()int(φ) 

で与えられる実スカラー粒子の場:φ()を想定します。
 

この相互作用しているスカラー粒子のN点Green関数G(), 

()(1,..,N)=<0|(φ(1)φ(2)..φ()|0 

で与えられますが,これの生成汎関数を特にZ[]とします。
 

[],配位空間の経路積分によって 

[]=N∫Dφ exp[i∫d{(1/2)φ(□+μ2)φ+int(φ)

+Jφ}] 

=N∫Dφ exp[i{(1/2)φ*(□+μ2)φ+J*φ}]と書けます。
 

右辺の最後の式では,煩わしい∫dxという表現を省略するため, 

時空座標xの任意関数φI),ψ()に対して,内積とよばれる 

演算:φ*ψを,φ*ψ=∫dxφ()ψ()=ψ*φによって定義 

導入しました。
 

[],結局,[]=<exp[i∫d{int(φ)+J*φ}]0 

/exp[i∫d{int(φ)}0 なる式に表わせることが 

わかります。
 

ただし,任意のφの汎関数F(φ)について, 

(φ)0(exp{(1/2)(δ/δφ)*iΔ*(δ/δφ)}*(φ))φ=0 

と定義しました。
 

(φ)0の意味はF(φ)に左から微分演算子: 

exp{(1/2)(δ/δφ)*iΔ*(δ/δφ)} 

=Σk=0(1/k!)(1/2)k(δ/δφ)*iΔ*(δ/δφ)}を作用させ 

最後にφをゼロと置く操作です。
 

これは,exp[i∫d{int(φ)+J*φ}]0では, 

級数展開Σk=0(1/k!) )1/2)(δ/δφ)*iΔ*(δ/δφ)} 

1次ごとにexp[i∫d{int(φ)}]からφ()φ()のような 

φの対を1つ取り除き,代わりに自由場のFeynman伝播関数: 

iΔ(x-y)=<0|(φin()φin()|0> で置き換える 

という操作を示しています。
 

そして,係数(1/2)はxとyの交換の自由度2で割ることを意味  

します。また,自由場のFeynman伝播関数は,Fourier積分の形で  

Δ(x-y)=∫d4(2π)-4[exp{i(x―y)} 

/(2-m2iε)] なるものです。
 

生成関数における指数関数の級数展開は,  

[]=<exp[i∫{int(φ)+J*φ}]0  

/exp[i∫{int(φ)}0

=Σ=0(1/m!)∫d41..  

iint(1).. iint()exp(i*φ)0/(分母) 

となります。
 

右辺の級数展開は相互作用intに比べて,微小な摂動で 

あると考えたときの摂動展開級数そのものです。
 

(分母)=<exp[i∫{int(φ)}0の効果については,遷移 

要素の摂動計算に考慮すべきでないと考えられる真空泡グラフを 

(分子)から相殺して除去する操作に関わるものなので,本質的寄与 

をする(分子)の各項について具体的計算方法を考えます。
 

具体的には,< >0.まず.φの2個の積の場合,明らかに, 

φ(1)φ(2)0iΔ(1-x2)[φin(1in(2)]  

です。便宜上,iΔ(1-x2),Symbolic[φin(1in(2)] 

なる記号で表現しました。このように,φ(1),φ(2)の組を 

Feynman伝播関数 iΔ(1-x2)で置き換える操作を縮約 

(contraction)と呼びます。
 

以下.具体的に,経路積分による定式化を整理すれば,Feynman 

グラフによる通常の伝統的摂動論の計算法に一致することが 

示せることを記述しています。
 

Fermionへの一般化もできますが,今回これは省略します。
 

ここまでは既に記述した過去シリーズ記事の(1)(11) 

内容です。
 

ここから今回本題の「有効作用と有効ポテンシャル,」の 

話を追加します。
 

まず,Green関数の生成汎関数は, 

[]=<0|exp(iJ*φ)]|0 

=<exp[i∫{int(φ)+J*φ}]0 

/exp[i∫{int(φ)}0 

­­=N∫φexp[i{[φ]Jφ}]  

と表現されます。
 

このとき,[]exp{i[]}によって,[]を定義します。
 

proper連結グラフ(固有連結グラフ)とすると, 

[]expと表わせるので,i[]は連結固有Green関数 

の生成汎関数です。
 

一方,[]=S[φ]+Jφと表わしていますが,具体的には, 

Jφ=∫d4xΣiiφi(),であり,[φ]は作用積分の形で 

[φ]=∫d4(φ(),φ()) です。
 

ここで,有効作用;Γ[φ]をW[]から.汎関数のLegebdre変換: 

Γ[φ]=W[]Jφ によっ定義します。
 

ところで,δZ/δi 

(iδW/δi)Z=i0|φi()exp(iJ*φ)]|0>より, 

φ~i()(δW/δJi) 

0|φ()exp(iJ*φ)]|0/Zとおくと, 

φ~i(x)(δW/δi),()という外場が存在する 

ときの場:φ()の期待値を意味することがわかります。
 

Γ[φ]をJ()でなく,上記の期待値:φ~i()の関数: 

Γ[φ~]と考えると,()=δΓ[φ~]/δφ~i()です。
 

(※注:何故なら.WはJの関数と見ると,Wのφ~iによる微分は

δW/δφ~i=Σk(δJ/δφ~i)(δW/δJ) 

=Σk (δJ/δφ~i)φ~k であり, 

一方,δ(Jφ)/δφ~i(δJ/δφ~i)φ~+Jなので, 

δΓ/δφiδW/δφ~i-δ(Jφ)/δφ~i=-Ji 

となるからです。(注終わり※)
 

有効作用:Γ[φ~]が重要な理由の1つは,これが1PI 

(1粒子既約)な頂点関数:Γ()の生成汎関数になっている点: 

つまり,Γ[φ~]=Σn=0(1/!)∫d41..4n 

φ~i1(1)..φ~in(n)Γ()i1..in(1,..n) 

となっている点です。
 

ここで,[]に効くグラフで伝播関数の線を1本切ってグラフ 

が2つの部分に分離できるとき,その線を関節線と呼びます。 

伝播関数の線が外線のそれであれば常に関節線ですが,外線以外 

に関節線を持たないグラフを1PI(1粒子既約)なグラフ,内線 

にも関節線があるそれを1粒子可約なグラフと呼びます。
 

結局,Γ[φ~]は量子効果であるループグラフを除く単純な 

Treeレベルでは,cPlanck定数としたO(c)を除く近似 

で古典的作用積分:[φ~]=∫d4(φ~,∂φ~)に一致します。
 

この有効作用の物理歴意味をさらによく理解すべく,より特殊な 

場合を考えます。
 

外場Jと期待値φ~が共に時間x0=tに依存しない場合を 

考えると,この場合.時間並進不変性があるのでW[],Γ[φ~] 

の∫d4x表現から,無限大の時間因子:  

T=∫dx0がくくり出せます。
 

すなわち,[()=J()] =-w[()]∫dx0, 

Γ[φ~()=φ~()]=-E[φ~()]∫dx0  です。
 

さらに,Jとφ~が時空座標xに完全に依存しない定数の場合. 

[()=J]= =-w[]∫d4, 

Γ[φ~()=φ~]=-V[φ~]∫d4 です。
 

最後の,[φ~]はφ~の関数であり,有効ポテンシャルと 

呼ばれます。
 

3次元空間のの関数:φ~()の汎関数:[φ~()]には 

決まった名称はありませんが,[φ~]にならって 

有効エネルギーと呼んでおきます。
 

Jとφ~がt=x0に依存しないときを考えると, 

[]exp{i[]}exp{i[]} 

=<0| exp{i[]}0,ただし,[] 

-∫d3()φ~(), 

Hはエネルギーを意味するHamiltonianです。
 

つまり,期待値の関数としては, 

=∫d3{π~φ~(φ~,∂φ~)}, 

=-∫d3(φ~,∂φ~)=-Lです。
 

何故なら,φ~がt=x0に依存しないため, 

共役:π~=∂L/(0φ~)=∂0φ~ 

がゼロだからです。
 

そして,真空:|0>はエネルギーHの最低固有値状態 

(基底状態)でしたが,ここでも-iε処法を採用していると 

すれば,T=∫dx0=∞ の極限では,事実上, 

[]-∫d3()φ~()の基底状態:|0 

のみがexp{i[]}=<0| exp{i[]}0 

|0>に効きます。
 

それ故,T → ∞ではw[][]の基底状態の 

エネルギー固有値です。 

つまり,[] |0>=w[] |0>です。
 

他方,この)固有値問題は,量子力学の変分原理の問題と同じく, 

<Ψ|Ψ>=1,<Ψ|φ()|Ψ>=φ~()の下で,<Ψ||Ψ> 

を停留値にする停留解:|Ψ>を求める停留問題とみなすことが 

できます。すなわち,この,|Ψ>=E|Ψ>の解が, 

|Ψ>=|0,E=w[]を与えます。
 

したがって,場の理論で真空を探す問題では,予め並進不変性を 

考慮して,[φ()]に依存しないφ~の関数である有効 

ポテンシャル[φi~]の停留点を∂V[φ~]/∂φi~から 

求めればいいです。
 

結局,有効ポテンシャル:[φ~],場φi()の期待値がφi~ 

(定数)である条件下での基底状態のエネルギー密度と解釈され 

その最低の固有値に対応する状態が真空です。
 

※※  

有効作用:Γ[φ~]1粒子既約な頂点関数:Γ()の生成汎関数で 

あったことから従う有効ポテンシャル:[φ~]のもう1つの側面 

に注意します。
 

頂点関数:Γ()の運動量表示Γ~()を運動量保存のδ関数を外して 

定義します。 

∫d41..4n exp{i11..inn}

Γ()i1/..in(1,..,n) 

=Γ~() i1..in( (1,..,n)(2π)4δ4(1..+pn)

です。
 

Γ[φ]=Σn=0(1/!)∫d41..4nφi1(1)..φin(n) 

Γ()i1..in(1,..n)において, 

φi()=φ~i(定数)とし,[Φ]の定義式,および, 

(2π)4δ4(p=0)=∫d4 exp(ipx)|p=0を考慮して 

[φ~]=-Σn=0(1/!)φ~i1..φ~inΓ~()i1..in(0...,0) 

を得ます。
 

すなわち,有効ポテンシャル:[φ~]は運動量pi 

が全てゼロのときのn点頂点関数の生成関数 

という意味を持っています。
 

[]の経路積分表式: 

[]exp(i[])­­=N∫φexp[i{[φ]Jφ}] 

,Γ[φ~]=W[])­­Jφ=に代入して,自然単位にPlanck定数: 

cを復活させると, 

Γ[φ~](ic)ln[φexp{(i/c){[φ](φφ~)}] 

経路積分φの積分変数をφ → φ+φ~と変数置換し, 

-Ji()=δΓ/δφiを代入すれば,Γ[φ~] 

(ic)ln[φexp{(i/c){∫d4 

([φφ~](δΓ/δφ)φ)}] です。
 

ここで,[φφ~]をc-: φ~のまわりで量子場:φ() 

で展開すると,[φφ~][φ~](/∂φi)φi 

(1/2)φi|(iF)-1φ~}ijφjint[φ;φ~] です。
 

ここに,|(iF)-1φ~}ij,|(iF)-1φ~}ij 

(2[φφ~]/∂φi∂φj)|φ=0(2[φ~]/∂φ~i∂φ~j) 

で与えられます。
 

これは場:φの期待値がφ~であるような真空の上でのFeynman 

伝播関数の逆数であり,int[φ;φ~]φについて3次以上の 

φ~における相互作用項です
 

この[φφ~]の展開をΓ[φ~]の表式に代入すると, 

Γ[φ~]=∫d4[φ~]+Γ~[φ~] : 

Γ~[φ~](ic)lnφexp[(i/c){∫d4 

[(1/2)φi|(iF)-1φ~}ijφjint[φ;φ~](δΓ/δφ)φ}] 

です。
 

これで,うまい具合に有効作用Γ[φ~]から,古典的作用積分: 

[φ~]=∫d4[φ~]が分離されました。※※
 

(3-1終わり※)
 

(以上再掲載終了※)(2-1終わり※)
 

最初の予定外の過去記事を参照した注釈を書いたため,1記事  

としては長くなり過ぎたので,ほとんど過去の再掲載ですが  

今回はここまでにします。 

(参考文献)九後太一郎著「ゲージ場の量子論Ⅰ,Ⅱ」

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2019年2月 7日 (木)

くりこみ理論(次元正則化)(1)

※昨年は,私の勉強ノートからの覚書きシリーズ記事として 

「自発的対称性の破れと南部-Goldston粒子(20)」を入院中の病院 

からアップしたのを最後に,1990年代に九後汰一郎著(培風館) 

「ゲージ場の量子論」を詳読した内容の紹介・解説記事を中断し 

てましたが,新年(2019)に入り,9月の退院後に壊れたため新調 

してた中古PCで記事を作るツールのMS-Wordの環境が復活 

したので,これの続きを終えてから棺桶に入らないと永眠 

するにも寝覚めが悪そうです。
 

そこで,この書の第7章「くりこみ」の項目から記事を再開 

します。今回のノートは開始日が1997年3月20(47) 

なっています。以下,本文です。※ 

 

7章くりこみ(Renormalization) 

これまでは量子補正,すなわち,loopグラフの計算を行なわず, 

理論が整合的に存在するものとして議論を進めてきました。

 

しかし具体的にloopグラフを計算すると,とたんに紫外発散 

(ultraviolet-divergence)という問題が生じます。 

つまり,loop運動量の大きいところでの積分が発散するという困難 

に遭遇します。

 

この問題を処理するには,まず無限大というモノは直接扱う 

ことができないので,正則化(regularization)という手続きで, 

とにかくFeynmanグラフの積分が収束してwell-defined(無矛盾) 

になるようにします。

 

その次には,諸量を物理的粒子の質量や結合定数で書き直すという 

操作:くりこみ(renormarization)を行ない,くりこんだ後の量が 

正則化をはずした極限でも有限で無矛盾な量になること。。 

を証明します。
 

まず,正則化,特に次元正則化(dimensional-rgurarization)を 

説明します。
 

Pauli-Villar正則化  

Feynmanグラフのloop積分を有限にする方法としてわかりやすい

1つの例は被積分関数中の伝播関数(propagator)を次のように置き 

換えるものです。
 

すなわち,質量がmのBose(運動量k)については 

i/(2-m2iε)i/(2-m2iε)i/(2-Λ2iε)  

i(2-Λ2)/{(2-m2iε)(2-Λ2iε)} … () 

とします。ただしΛ2は十分大きくとっておきます。

 

これを行なうと伝播関数は,2>>Λ21/4のように挙動し, 

元の~1/2より急激に落ちるので積分の収束性が良くなります。

 

(1) の第2項の引き算項は,丁度質量Λを持った負計量粒子の 

伝播関数と見ることもできて,そのように見たときこの粒子 

の場をregulatorと呼びます。regulatorの質量Λは切断(cutoff) 

パラメータとも呼ばれます。

 

(1) の操作でも収束性が足りないときは,さらにregulatorを入れて 

2→∞でもっと速く落ちるようにします。

 

Fermionの場に対しても同様にやれます。 

このような正則化をPauli-Viller正則化といいます。

 

Guptaはこれを改良して可換ゲージ理論の場合のゲージ不変性を 

保つべく、荷電フェルミオンの質量mをloop内で一斉にΛに置き 

換えたモノを引くという方法を提案しました。 

これは「Bose統計に従うスピノルregulator」を導入することに 

相当します。

 

※次元正則化 

Pauli-Viller-Gupta正則化は直観的で計算も簡単でいいのですが 

難点は,非可換ゲージ理論のベクトル場に適用したとき,それ 

がゲージ不変性を壊すことにあります。
 

そこで,ここでは’tHooftVolteraにより提案された次元正則化 

を採用することにし,これを説明します。
 

次元正則化は時空の次元をnとし,解析接続によりこれを複素数に 

拡張します。この正則化の利点はゲージ不変性が次元に依らず 

成立するため,ゲージ不変性を壊さないことです。しかも被積分 

関数の伝播関数の数を増やさず,一般的な積分公式が得られるので 

具体的計算法としても有用なものです。

 

一般にFeynmanグラフの任意のloop積分は,通常の相互作用の場合 

1- loopで頂点(vertex)と伝播関数の数は同じで,それぞれ,(±i)

iが因子なので(±1)が掛かり,Fermionループなら全体として  

(-1)が掛かり,結局Feynmanパラメータ公式を適用すれば,  

∫dn(2π)-n[(μ,μν,..)/(22kp-m2iε)α](2)  

という形のものに帰着させることができます。
 

そこで,まず,最も簡単な式である

I=∫dn(2π)-n[/2-m2iε)α]..(3) 

を評価することから始めます。
 

ガンマ関数の積分表示: 

Γ(α)-α0exp(-st)α-1dt..(4) 

を用います。(0Reα<1

 

(※注1-1);ガンマ関数の定義はReα>0なるαに対して 

Γ(α)=∫0exp(-t)α-1dtです。そこで積分変数を 

t→t=stと置換すれば(4)が得られます。

 

ただしRes>0です。また,0Reα<1でなければならない 

のは,exp(-st)α-1exp{(Re)t} 

×tα-1[cos{(Im)t}isin{(Im)t}の∫0dtの積分が 

収束するために必要です。(1-1終わり※)
 

この(4)の表示自体は,Res>0,かつ,0Reα<1でのみ妥当な式 

ですが,この値域でさらにIms>0ならばtの積分路を複素平面上 

で時計回りに90度回転して虚軸に持っていくことができて, 

-α{iα/Γ(α)}0exp(ist)α-1dt..(5) 

と書き直せます。この表式になればRes>0の必要はなく 

Ims<0,Reα>0の領域で妥当な式となります。

 

そこでs=2-k2iεとおけば,Ims=-ε<0 の条件 

が成立するので,  

I=∫dn(2π)-n[/(22iε)α] 

∫dn(2π)-n(-s)-α 

{(i)α/Γ(α)}0dt 

[α-1∫dn(2π)-nexp{i(2-k2iε)}](6)  

です。
 

以前の第4章経路積分の項で用いたGaiss-Fresnelの積分公式: 

-∞dxexp(iax2/2){2π/(i)}1/2から, 

∫dkexp(itkj2){π/(i)}1/2, 

∫d0exp(itk02){π/(i)}1/2{π/(i)}1/2より 

∫dn(2π) -nexp(itk2)(1)1/2n/2(4πi)n/2です。
 

故に,{(i)α(1)1/2(4πi)n/2/Γ(α)} 

×∫dt[(α-n/21) exp{i(2iε)}]..(7)より, 

結局,I={(i)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)} 

×(2iε)(α-n/2) …(8)  を得ます。
 

ただし,収束にはRe(α-n/2)0が必要です。 

しかし,一旦(8)の表式が得られれば,これはnについての解析関数 

なので,任意の複素数次元nに拡張できる形です。
 

このとき元の運動量積分が発散していたという事情が解析接続(8) 

においては,次元nに関する極として表現されます。 

これが次元正則化の特徴です。
 

実際,ガンマ関数:Γ()はz=0,1,2,..に極を持ち, 

Γ()=Γ(z+1)/z …(9)ですから, 

Γ(ε)1/ε-γ+O(ε)(γはEuler定数~0.5772..)(10) 

が成立します。
 

(1-2):(10)式を証明します。 

まず,Γ(z+1)=Γ(1){Γ’()}w=1z+O(2) 

=zΓ()であり,Γ(1)1です。

 

そして,Γ()=∫0{exp(-t)z1}dtより、 

Γ’()0{exp(-t)w-1(ln)}dtですから, 

{Γ’()}w=1=∫0{exp(-t)(ln)}dt=-γです。
 

何故なら,本ブログの2003年の過去記事: 

「ガンマ関数とスターリングの公式」でも示したように, 

ガウスの公式: 

Γ()limn→∞[!/{(z+1)..(z+n)}] 

limn→∞[!/{Πk=0(z+k)}]が成立します。
 

そこで,lnΓ() 

limn→∞[lnn-ln(!)Σk=0ln(z+k)]です。
 

それ故,{lnΓ()}/dz=Γ’()/Γ() 

limn→∞[lnn-Σ{1/(z+k)}]と書けます。

 

それ故,Γ’()=∫0exp(-t)z-1(ln)dt 

limn→∞[lnn-Σk=0{1/(z+k){]Γ() 

ですから,{Γ’()}z=1=∫0exp(-t)(ln)dt 

limn→∞[11/21/3+・・+1/nln]を得ます。
 

ところが,limn→∞[11/21/3+・・+1/nln] 

は有限値に収束して,その極限値がオイラー(Eule)rの定数: 

γであることは,よく知られていますから上式の右辺は丁度 

(-γ)に一致するからです。
 

したがって,Γ(1+ε)=εΓ(ε)1-γε+O(ε2) 

であり,故に,Γ(ε)1/ε-γ+O(ε)が得られます。 

(証明終わり)(注1-2終わり※)
 

例えば,I=∫dn(2π)-n[/2-m2iε)α] 

がα=2のときn=4の次元では対数発散するという事情に 

対しα=2ですが時空の次元はn=42δ,δ=α-n/20 

であると仮定すれば, 

(8)の表式:{(i)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)} 

×(2iε)(α-n/2) において,Γ(α)=Γ(2)1であり, 

Γα-n/2)=Γ(δ)1/δ-γ+O(δ) 

2/(4-n) -γ+O(4-n) ですから, 

Γ(α-n/2)/Γ(α)2/(4-n) -γ+O(4-n)です。
 

さらに,εexp(εln)1+εln+O(ε2)より, 

(2iε)(α-n/2) (2iε)-δ  

1{(4-n)/2}ln(2-ε)+O(δ2) 

また,(4π)n/2(4π)2(4π)-δ 

(4π)2[1{(4-n)/2}ln(4π)+O(δ2)} 

と書けます。
 

よって,(8),I=(i)α+1/2(4π)2{1/δ-γ+O(δ)} 

{1-δln(4π)+O(δ2)}{1-δln(2-ε)+O(δ2) 

(i)α+1/2(4π)2{1/δ-γ+ln(4π)ln(2-ε)+O(δ)} 

を意味します。
 

結局,時空の次元がnで,α=2の場合には, 

I=(i)α+1/2(4π)2 

{2/(4-n)-γ+ln(4π)ln(2-ε)+O(n-4)}(11) 

なる評価式を得ます。
 

これは,(,α),n=42αに1/(4-n)の型の極を持つ 

ことを示していますが,γやln(4π)の定数は常に.この極の部分 

に付随して現われるため,ε~-12/(4-n)-γ+ln(4π).(12) 

として,この全体を無限大部分とみなすのが便利です。
 

※上はα=2を例として計算した結果ですが,くりこみ可能な 

積分式はゲージ対称性を考慮すると,結局,発散が高々対数発散 

である場合なのがわかっているため,次元正則化で現われる 

おける無限大は,すべてこの形で出現します。※
 

さて,(3),(8)のI=∫dn(2π)-n[/(2-m2iε)α] 

{(i)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)} 

×(2iε)(α-n/2) なる表現式において,

 

積分変数:kを(k-p)に置換し,かつ,2(2+m2) 

変更すると,(2-m2iε){(k-p)2(2+m2)iε} 

(22kp+m2iε)となります。
 

したがって,伝播関数分母の無限小虚部iεを略して 

∫dn(2π)-n[/(22kp-m2iε)α] 

{(i)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)} 

×(2+m2)(α-n/2)..(13) 

という,より一般的な式が得られます。
 

この(13)の両辺を(/∂pμ)微分することにより(2) 

∫dn(2π)-n[(μ,μν,..)/(22kp-m2iε)α] 

なる形の積分の公式を得ることができます。
 

途中ですが,新項目記事の導入部ということで今回は 

ここまでにします。

  ブログのテンプレートへのオン書きでない文書を投稿 

するのは久しぶりなので,うまくアップできるかな?
 

(参考文献)九後太一郎著「ゲージ場の量子論Ⅱ」

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2019年2月 1日 (金)

ハッピー・バースディ to me 誕生日です。

何とか69歳の誕生日を迎えました。 

1950年2月1日生まれ,新暦では五黄の寅ですが旧暦では正月前なので六白の丑,です。つまり,丑寅(ウシトラ)年=鬼年ですね。節分では豆をぶつけられる側です。 

数え年では元旦に古希(70歳)を迎えました。古来より希な年齢というわけですが,現在は70歳は全然希じゃないですがネ。 

若い頃はゲバラもキルケゴ-ルも40歳になる前に死んでるし,自分も神に愛された子なので40歳までには死ぬだろう。などと思い上がってましたが。。

ここまで生きると逆にまだまだ死にたく。ない。。と,しょっちゅう入院していても凡人らしく命が惜しくなってきましたが。。。

予告もなく死は突然来るんだろうなァ。。。

「冥土の旅の一里塚,めでたくもありめでたくもなし」(by 休和尚)ですかね。。

「憎まれっ子。。ヨルにハバカリ。。。」

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2019年1月27日 (日)

なおみちゃn。。世界一おめでとう。。!!

昨日日本時間の20時ころ。。全豪オープンテニスで大坂なおみチャンが昨年の全米オープン大会に続きグランドスラム大会の連続優勝をしたのをNHKのLIVE放送で見ました。。

 まだ21歳。。ハイチと日本のハ-フ。。褐色の弾丸ですね。。。

準決勝,決勝とも相手はチェコの選手。。男子のフェデラーとワウリンカのスイスのようにチェコは女子のテニス強いですね。。ただし,2人とも私は東欧的な美人だと思ったけれど,試合中の顔は少しコワかったです。。

その点,大坂さんは普通の表情かポーカーフェイスに見えて試合中もかわいいなと思いましたが。。。これは欲目でしょうか。。

その昔には,ハナ・マンドリコワという小さくて強いチェコの選手もいましたが彼女は,かわいかったという記憶ですね。

PS:最近は男性が女性を「美人である」とか「かわいい」とか評価しても,性に関わる可能性のある発言は,すべてセクハラ発言と見られるようです。。

 ほめたつもりが非難される。。ややキュウクツな世の中ですね。。

 まあ,「言論,の自由,表現の自由」だからとか主張しても,かつて北欧であったと記憶しているイスラムのムハンマドを揶揄した画像とか,明らかな誹謗や中傷に属するモノは,その限りではなく,個人で思うのは自由勝手だが,公共では非難さるべきものである。。などとは,私も自認してますが。。

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2019年1月16日 (水)

記事リバイバル⑪(ロ-レンツ変換の導出)

※かつて何日も根をつめて計算し,出来たときは早朝で達成感

を感じた記憶のある課題

「線形を仮定することなく特殊相対論のLorentz変換を求める」

ことを意図した2007年10月の過去記事の再掲です。

もちろん参照した書物はありますが具体的導出の詳細は書かれて

いなかったのでやや苦労しました。※

 有名なEMANの物理学の「掲示板(談話室)」において,最近,あまり注目されていませんでしたが,相対論における慣性座標系間の変換について言及する投稿をされておられる方がいました。

 

これは,電磁気学の方程式の共変性によるのではなく,光速度不変の原理,および最低限の運動学的な条件だけから,慣性座標系間の変換を空間座標や時間の線形変換(1次変換)に限定することなく,一般的に考えてもローレンツ変換に一致するようになるのかどうか?を問題にしておられた投稿です。

これは,かつてのパソコン通信時代のニフティのフォーラムでも,たびたび出ていた話題です。

 

これが可能なことは,既にいろいろな方により何度も示されていたので,私もよく知ってはいましたが,試しに私的に具体的に示してみよう,という気になりました。

 

一応,必ずしも光速度が不変である必要はないけれど,有限な限界速度が存在してそれが不変であり,それが今のところは,たまたま光速と一致している,ということを想定した形にしました。

元々,歴史的には時空間の一様性などから,"特殊相対性原理を満たす座標変換は線形変換(1次変換)である"と直感的に設定され,最初からそれを仮定すれば,簡単にローレンツ変換(Lorents transformation)を導くことができます。

 

そして,実際にそうして得られるローレンツ変換が現実の物理現象と合致することもわかっているので,いまさらという感もありますが,そうした物理的な発想を意識することなく,数学であると考え,変換の不変式などの条件から数式的な考察で導出してみます。

まず,ある慣性座標系S:O-xyz-t系と,これに対してS系から見て相対的に等速度で運動している別の慣性座標系S':O'-x'y'z'-t'系を考えます。

 

そして,(x,y,z,t)を(,t),(x',y',z',t')を(',t')と書くことにします。

これらの座標系で,全く同一の"事象(event)=時空点"がS系では座標(,t)で,S'系では座標(',t')で与えられるとき,両者の関係式を一般的に導出することが本記事の目的です。

用いるべき条件は,まず第1には,"S系での時刻t=0 の瞬間にはS系から見てS'系の空間部分は完全にS系のそれと重なっている。

 

特にt=0 の瞬間での原点'=0 では,S'系での時刻もt'=0 でS系での時刻t=0 と一致している"という条件です。

 

そして第2には,"物理的な速度の大きさには有限な限界が存在して,それは光速,あるいは限界速度cで与えられ,この値は如何なる慣性座標系でも同じ値をとる"という,いわゆる"光速度不変の原理,あるいは限界速度不変の原理,が成立する"ことを仮定します。

さらに,第3の条件は,

 

"S'系で常に空間座標系に張り付いて共に運動している,S'系に静止して固定されている全ての点:('(t'),t')=(',t')は,

'/dt'0,あるいはd'=0 を満たしていますが,

 

これに対応する点のS系での時系列としての軌跡:((t),t)は,

/dt=v,あるいはdx=vdtで与えられる",

 

というものです。

 

ここで,後の便宜上,v≡||,β≡v/cと置きます。

そして,簡単のために,T≡ct;'≡',T'≡ct'と表記します。

 

また,未知の座標変換の変換式を'=(,T),T'=g(,T)という関数形で書いておきます。

 

光速(限界速)をcとすると,時刻T=T0X=X0を通る光の軌跡は|X―X0|=T-T0を満たしますが,限界速度cが不変である,という条件から,S'系でも|'―X0'|=T'-T0',または|(,T)-(0,T0)|=g(,T)-g(0,T0)が成立します。

さらに単純化して,S系のx軸をS'系のS系に対する相対速度の向きに選び,t=0 のときにS系とS'系の空間直交座標の軸は全て一致しているとします。

 

そして,d'=0 を満たす運動をする点はdx=vdtを満たすという条件から,S'系で座標系に張り付いて固定されたあらゆる点はdy'0 を満たしますから,これはdy0 に対応します。

 

そこで,t=0 でx=x'=0 のyz面=y'z'面上に固定された点に対して常にy'y,z'zとなりますから,この座標系のx軸に沿う相対運動では運動方向に垂直な向きには影響しないと考えます。

そこで座標の変換性としてはx座標と時間の2つのパラメータだけを考えれば十分ですから,改めて2次元の座標(x,t)と(x',t')の関係,すなわち(X,T)と(X',T')の関係だけを考察することに集中します。

 

そして,(X',T')を一般的に(X,T)と速度βの関数として,座標変換の変換性を,改めてX'=f(X,T;β),T'=g(X,T;β)なる関数で表現します。

限界速度(光速)が不変であるという条件は,|X'0'|=T'-T0',または|f(X,T;β)-f(X0,0;β)|=g(X,T;β)-g(X0,0;β)と書けます。

 

これは,f(X,T;β)±g(X,T;β)=f(X0,0;β)±g(X0,0;β)を意味します。

 

つまり,|X0|=T-T0,またはX2-T2=X02-T02を満たす光の軌跡:(X,T)=(X(T),T)に対しては,f2(X(T),T;β)-g2(X(T),T;β)=f2(X0,0;β)-g2(X0,0;β)が成立します。

2(X0,0;β)≡f2(X0,0;β)-g2(X0,0;β)と置くと,2(X0,0;β)は,定数0,0;βだけの関数ですから,,Tにはよらない単なる任意定数です。

 

そこで,これを単にC2と書けば,光の軌跡群はX'2-T'2=f2(X(T),T;β)-g2(X(T),T;β)=C2なる双曲線族で与えられることがわかります。

,F(X,T;β)≡f2(X,T;β)-g2(X,T;β) によって新しくXとTの関数:Fを定義します。

 

このとき,dF=(∂F/∂X)dX+(∂F/∂T)dTですが,上に示したように,光の軌跡上ではF(X,T)=C2ですからdF=0 です,

 

そこで,X=X0±(T-T0):dX=±dTに対しては常に±(∂F/∂X)+(∂F/∂T)=0 が成立します。このことから,F(X,T;β)はdX=dTに対しては(X-T)だけの関数,dX=-dTに対しては(X+T)だけの関数となることがわかります。

すなわち,ある1変数関数φ±が存在して,光線の上ではF(X0(T-T0),T;β)=φ(X-T;β)=φ(X0-T0;β)=C2(X0,0;β),かつF(X0(T-T0),T;β)=φ(X+T;β)=φ(X0+T0;β)=C2(X0,0;β)と表現することが可能です。

ところが,(X,T)を任意の時空点とすると,その点を通過する光線は必ず存在します。つまりX±T=X0±T0となるように(X0,T0)を選べば,いいわけです。このときには(X,T)と(X0,T0)を結ぶ光線が存在可能なのは明らかですね。

したがって,任意の時空点(X,T)に対し,X±T=X0±T0なる(X0,T0)を取れば,これに関してF(X,T;β)=φ±(X±T;β)=C2(X0,0;β)が成立します。

 

X±T=(一定),またはX2-T2(一定)の(X,T)に対しては共通の(X0,0)を与えることができますから,それらの点に共通な値C2(X0,0;β)はX2-T2のみの関数になります。

 

結局,ある1変数関数Φによって,F(X,T;β)=C2(X0,0;β)=Φ(X2-T2;β)と書くことができるわけです。

言い換えると,X'2-T'2=f2(X,T;β)-g2(X,T;β)=Φ(X2-T2;β) と書けることになります。

 

X=T=0 のときにはX'=T'=0 ですから,特にΦ(0;β)=0 です。また,恒等変換β=0 の場合には,もちろんX2-T2=f2(X,T;0)-g2(X,T;0)=Φ(X2-T2;0)です。または,簡単にいうと,Φ(X2-T2;0)=X2-T2です。 

一方,dX'/dT'0:dX'0 に対応する点の軌跡:(X(T),T)はdX/dTβ:dXβdTを満たすという条件により,X'=X1'=(一定)の軌跡はS系ではX(T)=X1+βTと書けます。

 

そこで,この軌跡:X'=f(X,T,β)=(一定)の上では,f2(X1+βT,;β)=f2(X1,0;β)です。そして,任意の(X,T)に対しても,X1≡X-βTと置けば,X'2=f2(X,T;β)=f2(X-βT,0;β)が得られます。

この等式は,任意の(X,T)に対して成立しますから,結局,X'2=f2(X,T;β)はX-βTだけの関数で表現できることがわかりました。

 

そして,X'2-T'2=f2(X,T;β)-g2(X,T;β)=Φ(X2-T2;β)から, 0=f2(X,T;β)-f2(X-βT,0;β)=Φ(X2-T2;β)-Φ((X-βT)2;β)+g2(X,T;β)-g2(X-βT,0;β) です。

 

そこで,T'2=g2(X,T;β)=g2(X-βT,0;β)+Φ((X-βT)2;β)-Φ(X2-T2;β)も成立します。

ところで,X'2-T'2=Φ(X2-T2;β)でしたから,X2-T2=Φ-1(X'2-T'2;β)ですが,変換の対称性を考慮すると,明らかにΦ-1(ξ;β)=Φ(ξ;-β)なので,X2-T2=Φ(X'2-T'2;-β)=Φ(Φ(X2-T2;β);-β)となるはずです。

 

ところが,S'系の運動の向きが正反対:β→-β(v→-v)の場合でも,S系の同一の点(X,T)に対応する点(X',T')についてX'2-T'2の値は同一であろう,という物理的な考察によれば,Φ(ξ;-β)=Φ(ξ;β)であると考えられます。

 

この考察から,Φ(Φ(ξ;β);-β)=Φ(Φ(ξ;β);β)=Φ(ξ;η(β)),つまり,X2-T2=Φ(X2-T2;η(β))が得られます。

 

ここでη(β)は速度合成に関わるあるβの関数ですが,とにかく一般にゼロではないので,Φ(X2-T2;β)はβには無関係ですから,Φ(X2-T2;β)=X2-T2と結論されます。

 

これで,やっと重要な関係式:X'2-T'2=f2(X,T;β)-g2(X,T;β)=X2-T2を得ることができました。最初から座標や時間の1次式を仮定していれば,これは苦も無く得られる関係なのですが。。。

これを用いると,T'2=g2(X,T;β)=g2(X-βT,0;β)+Φ((X-βT)2;β)-Φ(X2-T2;β)なる関係式は,g2(X,T;β)-g2(X-βT,0;β)=(X-βT)2-X2+T2に帰着します。

 

この式に,X=βTを代入するとg2(βT,T;β)=(1-β2)T2が得られます 

ところで,X'=X1'=(一定)のTに沿っての軌跡は,X(T)=X1+βTでしたが,T'=T1'=(一定)のXに沿っての軌跡T=T(X)はどのように表現されるのでしょうか? 

X'2-T'22-T2において,T'=T1'=(一定)の軌跡を仮定すると,この上ではT'2=g2(X,T;β)=T1'2(一定)ですから,f2(X,T;β)=X'2=X2-T2+T1'2,またはf2(X-βT,0;β)=X2-T2+T1'2です。

 

βを固定すると,左辺はX-βTだけに依存する関数ですが,一見したところ,右辺はX-βTだけの関数には見えません。 

そこで,Y≡X-βTとして,これをYで表わすとf2(Y,0;β)=(Y+βT)2-T2+T12となります。βを固定した今の場合,左辺はYだけの関数です。

 

Yを固定して,Tで偏微分すると∂f2(Y,0;β)/∂T=2β(Y+βT)-2T+dT1'2/dT=0 となります。つまり,dT12/dT=2T-2β(Y+βT)=2T-2βX=2(T-βX)です。これをTで積分するとT1'2(T-βX)2const.が得られます。

 

以上から,T'=T1'=(一定)のXに沿っての軌跡は,T1を定数としてT=βX+T1なる表式で与えられることがわかりました。

 

よって,2(X,βX+T1;β)=T1'2=g2(0,1;β)により,任意の点(X,T)に対してg2(X,T;β)=g2(0,T-βX;β)が成立します。すなわち,T'2=g2(X,T;β)はT-βXだけの関数になります。

 

したがって,f2(X,T;β)-g2(X,T;β)=X2-T2なる関係は2(X-βT,0;β)-g2(0,T-βX;β)=X2-T2と書き直されます。

 

これにT=βXを代入すれば,2((1-β2)X,0;β)=(1-β2)X2です。また,X=βTを代入すれば,2(0,(1-β2)T;β)=(1-β2)T2を得ます。 

それ故,(X,0;β)=X/(1-β2)1/2,g(0,T;β)=T/(1-β2)1/2,すなわち,(X-βT,0;β)=(X-βT)/(1-β2)1/2,g(0,T-βX;β)=(T-βX)/(1-β2)1/2です。

 

結局,最終的には,X'=(X,T,0;β)=(X-βT)/(1-β2)1/2,'=(X,T;β)=(T-βX)/(1-β2)1/2となります。

 

すなわち,x'=(x-vt)/(1-v2/c2)1/2,'=(t-vt/c2)/(1-v2/c2)1/2なる最終的な変換式を得ることができました。

 

これは確かに通常のローレンツ変換です。

 

こんなのは,すぐできるだろうと簡単に考えていたら,ほぼ1日かかりました。恐らくはもっと簡単にできるトリックなどがあるのでしょうが,関数方程式を立てて地道に解くと大変なことがわかりました。

 

最近は計算などはほとんどパクリなので,自力で計算する力は歳のせいもあるのか,かなり落ちているようです。

 

もっとも,物理学とか数学とか,理論が主体の学問は,自分で発見しない限りは所詮,全てパクリの連続で単に誰かが考えて述べたことを追体験するだけですが。。。

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