2019年5月22日 (水)

頭の体操(19)

 その昔,古書店で秋山仁,P.フランクル編の

「数学オリンピック」という高校生が対象で

あろう国際数学オリンピック(IMO:

International Mathematics Olympic)の過去

問題集の本を買って,入院中の暇つぶし,など

に読んでいました。

本書に解答は載ってはいますが,昔から難問で

あるほど自力で解かなければ意味がない。我慢

できない,という性分です。何日をかけてもでき

ない問題は,とりあえずほったらかし,ときどき

思い出しては見直しなんとかヒントを探します。

結局,できないならそれまでですが。。

 

こうして解けたモノの中から問題や解答の興味

深いと思われたものについて,過去にも本ブログ

でネタが無いときに何度かアップしていました。

 

今回も,ヒマなときは考えることが好きなのですが

とりたててやることが無いと思ったときに解いた

うちの2問をアップします。

2019年版ということで

「頭の体操(19)」と題名付けしました。

 

図形問題が嫌いじゃないのですが,ブログ上では図

を描いて説明するのがわずらわしいので,以前と変

わらず図形問題は避けて数列の問題にしました

※問1. x1=x(x>1),かつ,

n+1=x2+x(n=1,2,3,..)で定義される

実数列:x1,x2,x3..について,その級数和:

S=Σk-1{1/(1+x)}を求めよ。

(1982年:ベルギー国内大会)

 

[解答] ,S=Σk=1[1/(1+x)]と置けば,

求めるものは,S=limn→∞n です。

n≧1について,

n+1=x2+x=x(1+x)なので

1/(1+x)=x/xn+1です。

そこで,S=Σk=1[1/(1+x)]

=Σk=1(x/xk+1)ですが,

1/(1+x)=x/xk+11

=x2/(xk+1)

=(xk+1-x)/(xk+1)

=(1/x)-(1/xk+1) ですから

=(1/x1)-(1/xn+1)=(1/x)-(1/xn+1)

を得ます。

 

ところが,xn+1=x2+x=(n≧1)で,

1=x>1より,x2=x12+x1=x12+x>x2+1

故に,x3=x22+x2>(x2+1)2+x2+1..です。

それ故,n→∞に対してxn+1 → +∞

したがって,S=limn→∞n

=limn→∞[1/x-1/xn+1]=1/x です。

(解答終わり)

 

※問2 n≧2のとき,

1≦x2≦..≦xn-1≦xn,かつ,

1≦y2≦.. ≦yn-1≦yn を満たす,共に

単調非減少の実数列:{x1,x2,..xn}と,

{y1,y2,..yn}があるとき,

後者の{y1,y2,..,yn}の順序を変えたものを

{z1,z2,..zn}とすれば,常に不等式:

Σi=1(xi-yi)2≦Σi=1(xi-zi)2

が成立することを示せ。

(1975年IMO問題)

 

[解答]順列{1,2,3,..n}の順序を変えた置換

を,P={p1,p2,p3,..p}と書くことにします。

{1,2,3,..n}のi番目とj番目(i<j)を入れ

替えたもの:{1,2,..i-1,j,i+1,..j-1,i,

j+1,,..n}を,互換と呼んで(i,j)と表わせば,

任意の置換は,有限個の互換の積で表わされること

がわかっています。,例えば,

P=(i1,j1)(i2,j2)...(ir,jr)のように書けます。

ただし,積は左から右への順に演算を掛けるとします。

 

そして,1つの置換Pに対しての互換積の表わし方

は唯一ではないですが,この積の個数が奇数か偶数

かは一意的で,これが奇数なら奇置換,偶数なら

偶置換と呼ばれることは,線形代数学で行列式の定義

を与えるときなどに用いられる有名な順列の置換の

性質です。

 

また,順列の任意の置換Pは,また小さい順に並べだ

いくつかの巡回置換の積でも表わせます。

その巡回置換因子の1つを,Q=(q1,q2,q3,..q)

とします。ただし,q1<q2<q3<..<qm-1<qです。

 

このQが,Q=(q1,q2)(q2,q3)..(qm-1,q)

なる互換の積に書けることは明らかです。

 

以上から任意のPは(qj-1,q)(qj-1<q)

なる降ベキの互換の連続で到達されることが

わかりました。

 

さて,{y1,y2,.,y} → {z1,z2,..zn}を置換:

P={p1,p2,p3,..p}によるものであって,

{z1,z2,..zn}={yp1,yp2,..ypn}であると解釈

すれば,Σi=1(xi-zi)2=Σi=1(xi-ypi)2です。

 

仮に,p1≠1として{z1,z2,..zn}を与えるPが

(1,p1)なる1つの互換に等しい場合は,

i=1(xi-zi)2]-[Σi=1(xi-yi)2]

={(x1-yp1)2+(xp1-y1)2}

-{(x1-y1)2+(xp1-yp1)2}

=2(x1-xp1)(y1-yp1)≧0 ですから,

i=1(xi-zi)2]≧[Σi=1(xi-yi)2]

であり.この互換で2乗和は単調増加

(単調非減少)します。

 

そして,一般に{z1,z2,..zn}から,ある互換

(k,qk)を実行して{z1,z2,,..zn}から,

{w1,w2,..wn}を得たとき,

i=1(xi-wi)2]-[Σi=1(xi-zi)2]

=2(x-xqk)(z-zqk) です。

これらの互換:(k,qk)は全て降べき:k>q

となっているためx≧xqkであり,zの列も

単調減少のyの列からの降べき互換の連続

なのでで(z≧zqkです。

そこで.この互換でも,

i=1(xi-wi)2]≧[Σi=1(xi-zi)2]で,

やはり2乗和は単調増加(単調非減少)します。

 

以上から{y1,y2,..,yn}の順序を変えたものを

{z1,z2,..zn}とすれば,常に不等式:

Σi=1(xi-yi)2≦Σi=1(xi-zi)2

が成立することが示されました。 (解答終わり)

 

※余談ですが一所懸命,自分や家族の衣食住の

生活の糧を得るための日々の仕事(Workと

いうよりLord:労働,または労苦の方が多いモノ)

に心ならずも励まざるを得ない多くの人々や,日本

以外で戦争などにより難民となったり飢えに苦しむ

人々も大勢いて,一応最低限生きられるわが身は

ヒマつぶしというのも恥ずかしく申し訳ないとは

思っています。

ただ,私は,現在69歳で心臓,糖尿病,目,足などの

障害がある身で,在宅勤務などでも金を得る仕事を

得たい,と思うことはあっても積極的に追求する

こともせず,現状,細々と老齢年金と世間様のお世話

に頼って食をはむ身に甘んじています。

イヤ,本質的にナマケモノで,よりよい生活をしたい

というような上昇志向性ももはやアキラメ無く将来

についてタナカラボタモチ的な希望しか期待してない

けれど,まあ大した苦痛もなく生きているうちは,

急に死ぬのダケはコワイし,このままでもいいか?

と後ろ向きに考えている存在と化しています。

「税金の無駄遣いで,殺した方が社会のためになる」

として,相模原で起こった事件の対象者となりそうな

被社会的なダニ,老醜と化していると自認しています。

(ナサケナイ!!)

 

ただ,人生の最後に自分ではLife-work(生きがい仕事)

と呼んでいる金銭には関係ない仕事(Work)だけはまだ

残っていて,急ぐ必要もなく体(頭)だけあって,必要情報

(本や文献)だけあれば,多くの金銭の必要もなく,途中で

死んだら死んだで,それもしょうがない。。ということ

くらいで,申し訳ないが,日本のような福祉社会ゆえに,

ヒマなときはヒマがあるのです。

 

近年はTV放送を見てると,「何で働いているのか?

仕事をしてるのか?わからない。」とか言って,グルメだ

ダイエットだとか抜かしている飽食国家日本の

プチエリートたちがいるらしく,彼らには,わからない

かも知れないが,アッシジのフランシスコも疑問に思った

らしいいけど,鳥や虫,ケモノなどと違って,人間であれば,

「働かなければ生きて食べていけない。」から,イヤな労働

であっても甘んじて働くのでしょう。

 

もっとも,「労働の代償として賃金をもらうという

システム」自体に疑問を持ち,私有財産を排して

「各人の能力に応じて働き,働いた量(時間)とは

無関係に,必要に応じて与えられる。」という理想社会

を追求する思想を「共産主義」としてドイツのマルクス

とエンゲルスが唱え,その社会革命を行なう手段として,

まずは富を持っている階級から,それらを強奪して富を

持たない貧困層に分配しなおす,という日本時代劇では

「ねずみ小僧」などの義賊がやる政治的革命が必要で

それだけでは多く働いても代償が得られないと不満が

出るので,十分な生産性を得て,人間も変革されねば

ならないという遠い理想があります。

こうした社会は理想であり,現実には今まで

「共産主義国家」と自称しても,全く異なる歪んだ

国家でしかなく実現されたことはないです。。。

そして,「義賊といっても盗賊は盗賊」と理想とは

ほど遠い封建社会の中で,もっともらしく,お上が

都合の良い理屈で奉行の名裁きなどとされる勧善懲悪

思想がもてはやされています。

しかし,「義賊」がダメなら,18世紀に監獄の囚人暴動

に端を発し,専制君主のルイ15世を殺してレジームを

壊し共和制を始めたフランス革命も否定されます。

 

かつて,土着の民(コロンブスがインドと間違えたので

インディアンと呼ばれていたアメリカのネイティブ)

を悪とし,イギリスから入植しアフリカからは黒人を

強制連行して奴隷として悪条件で強制労働させてきた

征服者の白人を善とした,アメリカ合衆国の勧善懲悪

時代劇がメインの西部劇がベトナム戦争を契機に善悪

逆転してリバイバル映画としても下火となっています。

 

かつて「ワールドアパート」という南アフリカ共和国の

アパルトヘイト時代の映画を見ました。

人種差別こそが正義で,黒人解放に強力し人種差別に反対

すると白人でも法律違反で逮捕拘留され有罪になりました。

これは,1990年頃まで,ほんの30年以内にあったことです。

 

時代も国も違うけど,日本じゃ江戸時代は,架空の存在らしい

が,神田明神下の「銭形平次」などの目明し,与力,同心,今は

警察,刑事がTVドラマじゃ,わずかの例外を除き,常に正義

の味方で,彼らに逮捕されたら,ほぼ100%が悪人と思われる

風潮です。

正義,善悪とは時代のポピュリズムにも左右される相対的な

価値観です。

人殺しをしても,戦時は英雄とされることもあります。でも

人殺しが正義なのは正当防衛だけではないかなぁ。

 

長々と脱線したけど,結局,細々とでも生きて

いるだけでもアリガタイと思います。※

 

コマーシャルつきの無料ブログだから仕方ない

しクレームも言えないけど,2月頃に大きく仕様

がリニューアルされてから,ブログ書きが前より

むずかしいと感じて億劫になってます。

文章だけなら2006年3月にブログをはじめて何の

スキルもなかったころと変わらない。

残念ながらインスタよりも貧困ですね。

 

| | コメント (0)

2019年4月25日 (木)

くりこみ理論(次元正則化)(5)

「くりこみ理論(次元正則化)」の続きです。

 

※平成最後かな?きわどい時期に女子陸上の

小出義雄監督が亡くなられましたが,

私は何とか,昭和,平成,令和の3代を生きられ

そうです。

 

※3点頂点関数

粒子の自己エネルギー,2点Green関数(伝播関数)

を評価したのに続いて,FermionとBosonの3点

頂点関数:Γψ~ψφ(3)を計算してみます。

 

これは,1-loopまでの近似で

Γjψ~ψφ(3)(p2.p1)=-gτj+Γjψ~ψφ(1-loop)(p2.p1)

+O(hc2)..(29) と書けます。

これの右辺第1項はtreeレベルの寄与であり,第2項

は,下図7.5の1-loppグラフの寄与です。

 

そして,この1-loopの寄与を書き下すと,

Γjψ~ψφ(1-loop)(p2.p1)

=∫dnk(2π)-n[(-igτj)i{(2)-m}-1

(-igτi)i{(1)-m}-1(-igτj)

i(k2-μ2)-1]..(30) となります。

 

これに,Feynmanパラメータ公式:1/(a12..an)

=(n-1)!∫01dx101dx2..∫01dxn

δ(1-x1-x2-..-xn)

×[1/(a11+a22+..+ann)]

を適用します。

 

※(注5-1):

上記Feynmanパラメータ公式を証明します。

(証明):まず,1/A=∫0dxexo(-Ax)

が成立するので.明らかに,n項の積では,

1/(a12..an)=∫0dy10dy2..∫0dyn

{exp(-a11-a22-..-ann)} 書けます。

 

さらに,1=∫0dtδ(t-y1-y2-..-yn)を

挿入すると,1/(a12..an)

=∫0dt∫0dy10dy2..∫0dyn

δ(t-y1-y2-..-yn)

×{exp({-(a11-a22-..-ann)} です。

 

ここで,yj=txj(j=1,2,..,n)と積分変数を

置換すれば,1/(a12..an)

=∫0dt∫0dx10dx2..∫0dxn

×δ(t(1-A)

{exp({-t(a11-a22-..-ann)}

となります。

ただし,A=x1+x2+..+xn=Σi=1ni

と置きました。:

さらに,B=ax1+ax2+..+ann=Σi=1nii

と置くと,1/(a12..an)

=∫0dx10dx2..∫0dxn

×∫0dt[δ[t(1-A)]texp(-tB)]

です。

 

右辺の最後のt積分の因子のみ着目すれば,

0dt[δ[t(1-A)]texp(-tB)]

=δ(1-A)∫0dt[tn-1exp(-tB)]

=δ(1-A)Γ(n)B-n を得ます。

 

したがって,1/(a12..an)

=∫0dx10dx2..∫0dxnδ(1-A)Γ(n)B-n,

つまり,1/(a12..an)

=∫01dx101dx2..∫01dxn[(n-1)!

δ(1-x1-x2-..-xn)

×[1/(ax1+ax2+..+ann)]

が得られました。(証明終わり)

※※この公式は帰納法でも簡単に示せますが,演繹法

で証明した方が美しいですね。

なお,昔,nifty物理フォーラムで懐かしい,あもんさん

の「あもんノート」を見つけて参照させてもらいました。

(注5-1終わり※)

※(注5-2):

既に,前記事で,n=2の場合の公式:1/(ab)

=∫01dx101dx2{δ(1-x1-x2)/(ax1+bx2)2]

=∫01dx[1/{ax+b(1-x)}2]を使用しています。

この両辺を,さらにパラメータaで微分すれば,

1/(a2b)=∫01dx(2x)/{ax+b(1-x)}3]

が得られます。

 

それ故,1/[{ax+b(1-x)}2c]

=∫01dy(2y)/[{ax+b(1-x)}y+c(1-y)]3]

より,1/(abc)=∫01dx∫01dy

(2y)/[{ax+b(1-x)}y+c(1-y)]3]

が成立することがいえます。

 

また,1/(ab)の表式をaで微分して得た上記,

1/(a2b)=∫01(2x)dx/{ax+b(1-x)}3]

を,さらにbで微分すると,1/(a22)

=∫01{6x(1-x)}dx/{ax+b(1-x)}4]

も得られます。

そこで,1/(aαβ)

={Γ(α)Γ(β)/Γ(α+β)}∫01dx

{xα-1(1-x)β-1}/{ax+b(1-x)}(α+β)]

=Β(α,β)(α,β=1,2,..)なる一般公式

が帰納的に得られます。

 

ここで.係数:Β(α,β)はベータ関数で,

Β(α,β)=∫01dt{tα-1(1-t)β-1}

で定義されます。

これは,Gaussのガンマ関数によって,Β(α,β)

=Γ(α)Γ(β)/Γ(α+β)=Β(β,α)

とも表わされます。

 

:先に証明した,

一般的Feynmanパラメータ公式:

1/(a12..an)

=∫01dx101dx2..∫01dxn

[(n-1)!δ(1-x1-x2-..-xn)

/(ax1+ax2+..+ann)] についても,

これをパラメータaiで複数回偏微分する

ことで,1/(a1α12α2..anαn)

に対する積分表式を得ることができます。

そして,1/[{ax+b(1-x)}2c]

=∫01dy(2y)

[1/{ax+b(1-x)}y+c(1-y)]3]

から,1/(abc)=∫01dx∫01dy

(2y)/[{ax+b(1-x)}y+c(1-y)]3]

を得たのと同様にして

 

一般化された別表現の公式:1/(a12..an)

=∫01dx101dx2..∫01dxn-1

[(n-1)!x232..xn-1(n-2

)/{(a1-a2)x12..xn-1+(a2-a3)x2..xn-1

+..(an-1-an)xn+an}]

をも示すことができます。(注5-2終わり※)

 

※(注5-3):余談ですがベータ関数:

Β(x,y)=∫01dt{tx-1(1-t)y-1}

=Β(y,x)を見るとき,

伝統的場理論では別のグラフとしてカウント

される散乱のsチャネルとtチャネルの過程;,

これは例えばQEDなら電子(e)と陽電子(e)

の電磁相互作用(光子の交換)による散乱グラフを,

sチャネルとすると,eとeが対消滅して光子

(γ)になり,再び対生成してeとeの対になる

過程が,tチャネルであり,これらはeとe

散乱振幅には独立な和として寄与します。

 

ところが,ハドロンの強い相互作用による散乱

ではsチャネルとtチャネルの過程は実は同一の

過程で別扱いをして和の寄与があるとすると重複

でダブルカウントになる.という性質:双対性

(そうついせい:duality)が存在することが観測

されていました。そして,この性質を体現する

Venetsiano(ベネツィアノ)模型というものが提議

され,これは上記ベータ関数の性質を利用したもの

であった,という歴史的経緯を想起したわけです。

 

この模型はハドロン散乱でsとtの関数としての

散乱振幅Aが,A(s,t)

=Γ(-α(s))Γ(-α(t))/Γ(-α(s)-α(t))

=Β(-α(s)x,^-α(t)) の形である

というもので.こう仮定すれば,確かに双対性:

A(t,s)=A(s,t)が成立するわけです。

ただし,αはRegge軌跡における極の粒子の

角運動量を意味します。

 

そして,双対共鳴模型は強い相互作用では,あまり

評価されませんでしたが,これを強い相互作用で

なく素粒子の2次元のヒモ:超弦模型の基礎式と

して量子化すればBose弦のみ存在する場合は,

背景時空が26次元,Fermi弦の存在する場合は10

次元のときにのみ,負のノルム(負の確率)のゴースト

が出現しない。という,

弦理論では有名な「no-ghost定理」

が示されたことなども思い出されます。

(以上,余談終わり)(注5-3終わり※)

 

さて, 3点頂点関数:の(29)式

Γjψ~ψφ(3)(p2.p1)

=-gτj+Γjψ~ψφ(1-loop)(p2.p1)+O(hc2)

において,右辺第2項の1-loopの寄与:,,

Γjψ~ψφ(1-loop)(p2.p1)

=∫dnk(2π)-n[(-igτj)i{(2)-m}-1

(-igτi)i{(1)-m}-1

(-igτj)i(k2-μ2)-1]

を評価するという主題に戻ります。

 

n=3のFeynmanパラメータ公式;

1/(abc)=∫01dx∫01dy(2y)

/[{ax+b(1-x)}y+c(1-y)]3]

を用いることにより,

Γjψ~ψφ(1-loop)(p2.p1)

=-∫01dx∫01dy∫dnk(2π)-n(2y)

(g2(gτj){(2)+m}{(1)+m}

[k2-2y{(1-x)(p1k)+x(p2k)}

+y{(1-x)p12+xp22}-m2y-μ2(1-y)]-3

と書けます。

 

ここで,p~=(1-x)p1+xp2,かつ,

q=p2-p1と置くと,p~2=(1-x)212

222+2x(1-x)(p12),q2=p22+p12

-2(p12) なのでp~2+q2x(1-x)

=(1-x)p12+xp22より

2-2y{(1-x)(p1k)+x(p2k)}

+y{(1-x)p12+xp22}-m2y-μ2(1-y)

=k2-2y(p~k)+y{p~2+q2x(1-x)}

-m2y-μ2(1-y) となります。

 

これから,D(x,y)

=(1-y)μ2+y{m2-q2(1-x)}

-y(1-y)p~2と置けば,

Γjψ~ψφ(1-loop)(p2.p1)

=∫01dx∫01dy

{2yg2(gτj)(4π)-n/2/Γ(3)}

{(2+m)(1+m)

-y{~(1+m)+(1+m)~}Γ(3-n/2)

D(x,y)-(3-n/2)+∫01dx∫01(2y)dy

[{g2(gτj)(4π)-n/2/Γ(2)}

×{Γ(3-n/2)p~23D(x,y)-(3-n/2)

-Γ(2-n/2)(n/2)yD(x,y)-(2-n/2)}]

を得ます。

 

時空の次元nが,n=4-2ε(ε=+0)の場合,

発散はΓ(2-n/2)(n/2)D(x,y)-(2-n/2)

=(1/ε-γ)(2-ε)(1-εlnD)

=2(1/ε-γ-lnD)-1のみから生じると

考えられます。

 

ε~-1=1/ε-γ+ln(4π).および,

01dx=1,∫01ydy=1/2を用いて

Γjψ~ψφ(1-loop)(p2.p1)

=-gτi{g2/(16π2)}

[-ε~-1+1/2+2∫01dx∫01ydylnD(x,y)

+∫01dx∫01dy

{(p2+m-yp~)(p1+m-yp~)D(x,y)-1}

…(31) が得られます。

 

※(注5-4):何故なら,前記事では

∫dk(2π)-n[1/{k2-2(pk)-m2+iε}α]

=∫dk(2π)-n[1/{(k-p)2-(p2+m2)}α]

={(-1)α+1/2(4π)-n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)} 

×{1/(p2+m2)(α-n/2) なる表式を得ました。

 

この被積分関数において,p→ (yp~),

2 → y{m2-q2x(1-x)}-y(1-y)p~2

+μ2(1-y) という置き換えを実行すれば,

2-2(pk)-m2=(k-p)2-(p2+m2)が

(k-2yp~)2-[y2p~2-y{m2-q2x(1-x)}

+y(1-y)p~2+μ2(1-y)]

=(k-yp~)2-D(x,y) 

に置き換わまりす。ただし,Dは前に与えた関数

でD(x,y)=(1-y)μ2+y{m2-q2(1-x)}

-y(1-y)p~2 です。

 

それ故,∫dk(2π)-n

{(k-p)2-(p2+m2)+iε}-α

={(-1)α+1/2(4π)-n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)} 

×(p2+m2)-(α-n/2) という表式から,

∫dk(2π)-n[k2-2y{(1-x)(p1k)

+x(p2k)}+y{(1-x)p12+xp22}

-m2y-μ2(1-y)]-α

=∫dk(2π)-n{(k-yp~)2-D(x,y)]-α

={(-1)1/2(4π)-n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)}

D(xy)-(α-n/2) を得ます。

 

これを(∂/∂p~μ)で微分すると

∫dk(2π)-n){(2kμ-2yp~μ)(-α)}

{(k-yp~)2-D(x,y)]-(α+1)

=(-1)1/2(4π)-n/2{Γ(α+1-n/2)/Γ(α)}

(-2y(1-y)p~μ)D(xy)-(α+1-n/2) です。

それ故,∫dk(2π)-n

[kμ{(k-yp~)2-D(x,y)}-(α+1)]

=-(-1)1/2(4π)-n/

{Γ(α+1-n/2)/Γ(α+1)}

yp~μD(xy)-(α+1-n/2)  です。

 

これを,さらに,(∂/∂p~ν)で微分すると.

-∫dk(2π)-n)

{kμ(2kν-2ypν)(α+1)}

{(k-yp~)2-D(x,y)]-(α+2)

=(-1)1/2(4π)-n/2Γ(α+2-n/2)/Γ(α)}

(-yp~μ2y(1-y)p~ν)D(x,y)-(α+1-n/2)

-(-1)1/2(4π)-n/2Γ(α+1-n/2)/Γ(α)}

ygμνD(xy)-(α+1-n/2) なので,

 

∫dk(2π)-n

[(kμν){(k-yp~)2-D(x,y)}-(α-2)]

=(-1)1/2(4π)-n/2Γ(α+2-n/2)/Γ(α+2)}

(y2p~μp~ν)D(x,y)-(α+2-n/2)

-(-1)1/2(4π)-n/2Γ(α+1-n/2)/Γ(α+2)}

ygμνD(x.y)-(α+1-n/2)  です。

 

したがって,iΓjψ~ψφ(1-loop)(p2.p1)

=-∫01dx∫01dy∫dnk(2π)-n

(2yg2(gτj){(2)+m}{(1)+m}

{(k-yp~)2-D(x,y)] -3 

の右辺を,次のように書き下します。

,

まず.-∫01dx∫01dy{2yg2(gτj)}

∫dnk(2π)-n{(2+m)(1+m)}

{(k-yp~)2-D(x,y)] -3

=-∫01dx∫01dy{2yg2(gτj)}

(2+m)(1+m)(-1)1/2(4π)-n/2

{Γ(3-n/2)/Γ(3)}D(xy)-(3-n/2)

 

次に,+∫01dx∫01dy{2yg2(gτj)}

∫dnk(2π)-n((1+m)(2+m))

{(k-yp~)2-D(x,y)] -3

=∫01dx∫01dy{2yg2(gτj)}

{yp~(1+m)+(2+m)yp~}(-1)1/2(4π)-n/2

{Γ(3-n/2)/Γ(2)}D(x,y)-(3-n/2) 

 

さらに,∫01dx∫01dy{2yg2(gτj)}

-∫dnk(2π)-n2{(k-yp~)2-D(x,y)] -3

=-∫01dx∫01dy{2yg2(gτj)}

(-1)1/2(4π)-n/2{[Γ(3-n/2)y2p~2D(xy)-(3-n/2) 

-Γ(2-n/2) (n/2)yD(xy)-(2-n/2)]

と書けるからです。

ここでΓ(3)=2,Γ(2)=Γ(1)=1.を用いました。

(注5-4終わり※)

 

3点頂点関数を発散部分と有限部分の和で表わした

再表示(31)式:Γjψ~ψφ(1-loop)(p2.p1)

=-gτi{g2/(16π2)}

[-ε~-1+1/2+2∫01dx∫01ydylnD(x,y)

+∫01dx∫01dy

{(p2+m-yp~)(p1+m-yp~)D(x,y)-1} 

は今の場合,

Γjψ~ψφ(1-loop)(p2.p1)

=∫dnk(2π)-n[(-igτj)i{(2)-m}-1

(-igτi)i{(1)-m}-1

(-igτj)i(k2-μ2)-1]

のdk(n~4)積分をする被積分関数がkの(-4)

次なので対数発散であり,外線運動量p1かp2で微分

すると収束するので,発散はこれらに依存しない定数

項にのみ現われています。

 

一般に3点頂点関数の量子補正項:

Γψ~ψφ(補正)(p2.p1)を,関与する3粒子の質量殻:

12=m,q2=(p2-p1)2=μ2のまわりで,展開

したとき,Γψ~ψφ(補正)(p2.p1)

=τ[c+O(1-m,2-m,q2-μ2)]

の形をとります。

初項の定数項cがゼロでない値を取ったとすると,

これからΓψ~ψφ,~ -(g-c)τとなるため,

物理的な質量殻上のFermionとBosonの湯川結合定数

が量子補正で,gから(g-c)に変化することを意味

します。

 

物理的に観測される湯川結合定数はgでなく(g-c)

というのが真なのです。湯川結合定数に限らず,φ4

頂点の結合定数λなど,一般に結合定数は質量や場

の規格化定数と同様,相互作用の影響でずれます。

 

途中ですが長くなったので今回はここで終わります。

 

※参考文献:

九後汰一郎著「ゲージ場の量子論Ⅱ」(培風館)

| | コメント (0)

2019年4月14日 (日)

くりこみ理論(次元正則化(4))

「くりこみ理論(次元正則化)」の続きです。

 

※Bosonの自己エネルギー

前回はFermionの自己エネルギー:Σ(p))を考察しました。

Bosonφの自己エネルギーをΠ(p2)とすると2点関数は,

Fij(p2)=iδij{p2-μ2-Π(p2)}-1

=i[Γφ(2)(p2)]-1..(22)

 

※(注4-1):Fermionの場合の1粒子既約な自己エネルギー

部分:-iΣ(p)と同じくBosonのそれを-iΠ(p2)と

書くと,iΔF’(p2)は初項がa=i(p2-μ2)-1,公比が

r=(p2-μ2)-1Π(p2)の等比級数なので和として,

F’(p2)=a/(1-r)=i{p2-μ2-Π(p2)}-1

を得ます。  (注4-1終わり※)

 

これに効く1PIグラフは図7.4の(a),(b),および,Lcountfree

の相殺項からの寄与です。

したがって,最低次のオーダーで.

Π(1)(p2)=Π(-loop1)(p2)+-Πcount(1)(p2..)

ただし,

-iδijΠ(-loop1)(p2)

=∫dnk(2π)-4(-)Tr[(―igτi)i(-m)-1

(-igτj)i{(k-)-m{-1]  …(23-a)

+∫dnk(2π)-4(-iλ/8)4×3+8)δiji/(k2-μ2)(23-b)

-iΠcount(1)(p2)=i{Z3(1)(p2-μ2)+δμ2(1)} ..(23-c)

 

※(注4-2):(23-b)は,項:λφ4/8のtadpoleの寄与ですが,

φ2=(φ12+φ22+φ32) より

φ4=φ14+φ24+φ34+2φ12φ22+2φ22φ32+2φ32φ12

となります。

アイソスピンの保存によりこのtadpoleに入って出て行く

2本の内線i,jではi=jでなければなりません。

仮にi=j=1なら寄与するのはφ14, 2φ12φ22,2φ32φ12

のみです。

φ14については統計因子(対称性因子)は42=4×3です。

残る2つについては因子は2ですから合計8です。

(注4-2終わり※)

 

Tr(τiτj)=2δij,Tr[(+m){()+m}]

=4k(k-p)+4m2 より,式(23)の

-iδijΠ(-loop1)(p2)

=∫dnk(2π)-4(-)Tr[(―igτi)i(-m)-1

(-igτj)i{(k-)-m{-1] 

+∫dnk(2π)-4(-iλ/8)4×3+8)δiji/(k2-μ2)

において,

第1項=∫01dx∫dnk(2π)-4(-)2・4g2δij

[{k(k-p)+m2}/{k2-2x(pk)-x22+m2)}2]

=(-i)2・4g2δij(4π)-n/2

01dx[{Γ(2-n/2)|(x2-x)p2+m2}

/{m2-x(1-x)p2}(2-n/2)-Γ(1-n/2)(1/2)gμμ}

/{m2-x(1-x)p2}(1-n/2)]

 

=(-i)2・4g2δij(4π)-n/201dx

[{Γ(2-n/2)-Γ(1-n/2)(n/2)}

/{m2-x(1-x)p2}(1-n/2)] です。

 

そして,,Γ(2-n/2)=Γ(ε)=1/ε-γ+O(ε)

Γ(1-n/2)=Γ(ε-1)=Γ(ε)/(ε-1)

=-Γ(ε){1-ε+O(ε2)}

=-1/ε-γ-1+O(ε).:ただし,ε=(4-n)/2

故に,Γ(2-n/2)-Γ(1-n/2)(n/2)

=3(1/ε-γ)+1+O(ε) です。

 

他方,{1/m2-x(1-x)p2}(1-n/2)

={m2-x(1-x)p2}-(ε-1)

={m2-x(1-x)p2}{m2-x(1-x)p2}-ε

={m2-x(1-x)p21}[1-εln{m2-x(1-x)p2}]

01{m2-x(1-x)p21}dx=m2-p2/6

 

よって,与式={(-i)2・4g2/(16π2)}

[(3ε~-1+1)(m2-p2/6)

-3∫01dx{m2-x(1-x)p21}ln{m2-x(1-x)p2}],

また,∫dnk(2π)-n(k2-μ2)-1

=-i(4π)-n/2Γ(1-n/2)μ-(1-n/2)

=-i(4π)-n/2(-ε-1+γ-1)(1-εlnμ22

={-iμ2/(16π2)}(-ε~-1-1+lnμ2) です。

ただし,ε~-1=ε-1-γ+ln(4π) です。

 

それ故,

-iΠ(1-loop)(p2)={(-i)2・4g2/(16π2)}

×[(3ε~-1+1)(m2-p2/6)-3∫01dx

{m2-x(1-x)p21}ln{m2-x(1-x)p2}]

+{-5λ/(32π2)}μ2(-ε~-1-1+lnμ2)..(24)

を得ます。

 

ここでも,次元正則化の代わりにPaulli^Villers正則化

を用いるとどうなるか?を見ておきます。

 

この場合,図7-4(a)の寄与をg(m2)と書くとき,これに

1回引き算をしてg(m2)-g(Λ2)としたものは,まだ

有限にはなりません。そこで,さらに引き算して,

{g(m2)-g(Λ2)}-{g(Λ2+m2)-g(2Λ2)}

とします。

 

同様に,図7-4(b)の寄与:f(μ2)に対しても,

{f(μ2)-f(Λ2)}-{f(Λ2+μ2)-f(2Λ2)}

とします。

 

次元正則化の上の式(24)の結果:

-iΠ(1-loop)(p2)={(-i)2・4g2/(16π2)}

×[(3ε~-1+1)(m2-p2/6)-3∫01dx

{m2-x(1-x)p21}ln{m2-x(1-x)p2}]

+{-5λ/(32π2)}μ2(-ε~-1-1+lnμ2)

において,この引き算の操作を行えば,

 

消える項を除いて,Π(1-loop)(p2)

={3g2/(2π2)}[{-(2ln2)Λ2+m2(lnΛ2+1)

-(p2/6)(lnΛ2-ln2)}

-∫01dx{m2-x(1-x)p21}ln{m2-x(1-x)p2}]

+{5λ/(32π2)}(2ln2)Λ2-μ2(lnΛ2+1-lnμ2)}.(25)

を得ます。

(※↑詳細なチェックは省略して結果を信用します。)

この形には明らかに,Λ2に比例するΛの2次発散の項と

(m22,p2)×lnΛ2に比例する対数発散の項があること

がわかります。

 

この場合,これは自己エネルギー部分の式(23)

の再掲(ただし,n=4):-iδijΠ(-loop1)(p2)

=∫d4k(2π)-4(-)Tr[(―igτi)i(-m)-1

(-igτj)i{(k-)-m{-1]

+∫d4k(2π)-4(-iλ/8)4×3+8)δiji/(k2-μ2)

において,

被積分関数がkの(-2)次で,積分が∫d4kの4次である

こと,および, (m22,p2)の次元2を持った量で展開

すると,発散の次数が2ずつ下がることから理解できます。

 

いずれにしても, Π(-loop1)(p2)は外線運動量:p2の関数

として,p2の0次と1次の項しか含まず,それ故,丁度,

相殺項(23-c):-iΠcount(1)(p2)

=i{Z3(1)(p2-μ2)+δμ2(1)}で相殺できる形です。

 

特に, δμ2(1)=Π(-loop1)(p2=μ2)

=Λ2{5λ/(16π2)-3g22}ln2

+[{3g2/(2π2)}(m2-μ2/6)-5λμ2/(32π2)]

×(ε~-1 or lnΛ2)+(有限定数)//(26),

3(1)=[∂Π(-loop1)/∂p2]p2=μ2

={g2/(4π2)}×(ε~-1 or lnΛ2)+(有限定数).(27)

とおけばΠ(-loop1)+Πcount(1)は有限で,(p2-μ2)

の2次以上の項は無くなり,伝播関数は,p2=μ2

近傍で,iΔFij(p2)=iδij/(p2-μ2)..(28) の形

を物理的質量である,という要請が確かに満たされる

ことになります。

 

途中ですが,今回はこれで終わります。

次回は3点頂点関数から記述する予定です。

 

※参考文献:九後汰一郎著「ゲージ場の量子論Ⅱ」(培風館)

 

 

 

| | コメント (0)

2019年3月27日 (水)

ブログ開始から13周年

早いもので2006年3月20日(当時56歳)に

「TOSHIの宇宙」最初の「自己紹介」という記事

をアップしてから丸13年が経ちました。

当初は短いながらも張り切って1日に2個も3個もアップした

こともあり,ノルマのように感じていました。

今はノンビリしたもので1ヶ月でも2ヶ月でも平気で放置、

何も思いつかなければ無理に更新しません。

自己顕示欲だけは,未だにあるようですが,そもそも

お金になるわけでもないのに,何のための自己顕示

なんだか?? 。。。

もっとも,私のブログを閲覧する人は1日に100人

くらいが現状でしょうからテレビや新聞じゃあるまいし

自己顕示といっても単なる自己満足のたぐいです。

まあ,昔はテレビや新聞など一方的に情報を受ける

のみで,偶に新聞などに投稿しても,まず採用される

ことはないため,自分から情報発信するには出版

など面倒な手続きが必要でした。

しかし今は幸か不幸か?You-tubeや,SNSを含めた

さまざまな自己表現を双方向発信できるツールがあります。

これらが,なかったなら,自己満足的なものでさえ意見等を

発信して,一応の自己顕示をする方法もなかったわけです

から,ある意味では幸せな時代ですね。

もっとも,こういう文明の利器は全て諸刃の剣で,便利な

ものは命取りの危険なモノという意味も含んでますが。。。

私,最近は桜を見て坂口安吾を連想したり「砂の器」が

リメーク放送されるというのを見て「亀嵩の算盤」を連想

してソロバンでもやろうかな?とか。。。

また,同じく最近,TVで見た,お湯をかけるだけで,立派な

カツカレーなどができるとかのアマノフーズを食べてみたい

と思ってネットで検索してみると,何と,本部が岡山県浅口郡

里庄町と書いてあります。イヤ.今は浅口市のはずですが

なつかしいです。

もう60年くらい昔ですが,私は小学校が岡山県の玉島市立

長尾小学校で,中高は私立の金光学園に電化されたばかり

の山陽線の電車で通っていました。学校は浅口郡金光町に

ありましたが駅で言うと確か玉島で乗って次が西阿知,その次

の金光で降りて10分くらい徒歩でしたが駅は金光教本部の

ある金光の次が鴨方,さらに次が里庄駅でしたね。

当時は知りませんでしたが,里庄町は世が世で軍が十分

予算を与えたならアメリカより先に原爆を創ったかも

しれない仁科芳雄博士の故郷で,行ったことないけど

今は仁科会館があるはずです。

昭和42年(1967年17歳)の岡山国体があった年に合併

で玉島市は無くなり母校は倉敷市立玉島長尾小学校に

なり,玉島駅は今は新倉敷駅で私の実家は,この駅から

1kmのところにあり8つ年上の兄夫婦が住んでいます。

昨年入院中の7月に洪水などを心配して電話してみたら

大丈夫だったようです。

浅口郡も浅口市になったし吉備郡真備町も倉敷市真備町

と報道されてました。。

今日は囲碁のプロになった女の子のニュースがありました。

将棋と違って囲碁は齧った程度ですが,考えたら今の自宅

には無いので,ソロバンもそうですが碁盤と碁石も安ければ

買っておこうかな?

囲碁はルールだけでもトポロジーとして興味深いです。

バックギャモン.チェス,オセロ,トランプ,花札,麻雀,シャンチー(象棋),

チャンギ,どうぶつ将棋などテーブルゲームは浅いけど,ほとんど

遊んだ記憶,経験があります。今は全てやろうと思えばアプリとして

マウスかペンタッチでできるけど,現物の盤や駒,石,札,牌,サイコロ

などを集めておいて偶に触わるのも一興ですね。。

 

ハヤリの終活とか。。無神論者の私には,お墓や棺桶まで心配する

ことも無く,単なる先の無いヒマジンそのものですから何でもアリです。

人並みにこの世に未練あって死ぬのはコワくて覚悟もできてませんが。。

そんなの関係なく突然石と化すんだろうなあ。誰にも見取られず。。

音がないとさびしいので60年前の小学校低学年まで,やってた

ハーモニカを思いつきでアマゾンで買って吹いてみると,結構スラスラ

思い出して相対音感いうのでしょうか?メロディがわかれば音符無し

吹けるようです。ただしテンポが速いのは練習しないと難しいですが。。。

(目標はモーツァルトのトルコ行進曲です。)。。 

心残りは。知人からの借金くらいは返しておきたい。。

ではまた。。。生きてれば続きがあるでしょう。。

 

| | コメント (0)

2019年3月13日 (水)

アブナイジイさんのハコブネを開きたい。!

子供の虐待やイジメ?自殺が相ついでいる。 

自分の子供はいないが歳のせいか?他人の子でも外国人の子でも,とにかく孫のような子供が,いとしくてしょうがない。 かつて行徳で数日だけ不登校児とふれあったことがある。かつては学校から逃げるという手段があった。 

しかしネットやSNSの誹謗・・中傷。フェイクなどからは,不登校でも.それを覘くという中毒性の強迫観念から解放だれない限り逃げられない。ネットはシロウトが下手に対応すると命取りになるとても危険なモノです。 

イジメから逃げる.こと保護を求めることは決して卑怯なことではない。集団で個人を攻撃することのほうが,よっぽど卑怯です。 

親や親族による児童虐待も含め.公共機関が頼りに成らないなら「駆け込み寺」のような逃げ場所が必要だろう。 

できることなら,私自身がかつての1千石さんの「イエスのハコブネ」のような,逃げ込み場所の託児所:「TOSHI(=アブナイジイさん)のハコブネ」を無認可,非営利で開きたいくらいです。 

でも,もはやた余命が無く資金も自分が食べてくので,せいいっぱいなのですが。。。ユニセフ的スポンサー・協力者があれば?(例えば貴の花さん)。。

自分の世話ができないから他人の世話をする。。「ナサケはヒトのタメならず。」。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2019年3月11日 (月)

記事リバイバル「2012年の東北ボランテイアの思い出」

※今日は東北大震災8周年なので私が2012年62歳のときの4/7の過去記事「会津若松の仮設住宅集会所で唄ってきました。」という大熊町仮設訪問記を再掲載して当時を思い出したいと思います。

※以下 再掲載丸写しです。

表題の通り,4月5日8時半頃に,JR巣鴨駅から鈍行電車で会津若松まで,16時10分頃着きました。              

(※今回カメラ撮影しなかったので,以下ホームページの画像から流用)

 そして,駅前のビジネスホテル(駅前フジグランドホテル)に一泊後,

 6日の午前10時過ぎから11時半頃まで福島第一原子力発電所近くの大熊町(おおくままち)から,避難されてきて会津若松駅付近の仮設住宅におられる方々の集会所で,ヘタな唄を披露しました。,

 ※下は福島県の地図概略です。

 (HPからペイントでトリミング。。寝ぼけてたのでいいカゲンです。。)

 東北地方大地震によって事故を起こした福島第一原発は福島県浜通りの双葉郡大熊町・双葉町にあります。

 今回は,その事故で放射能汚染された双葉郡大熊町より,原発から離れた福島県内陸部の会津若松市の仮設住宅に避難・移動してきた方たちを訪問することが第一の目的でした。※ 

 その後は,ミスター・ドーナッツで軽食の後,空腹感がないので本格的昼食はとらず,午後に少しだけ,市内観光に行って,酒造りを見学した後,一人で15時06分の会津若松発磐越西線の郡山行きに乗りました。

 郡山からは東北本線上り普通で幾つかの乗り換えの後,21時過ぎに巣鴨駅に帰り着きました。

 交通費として,行きは,当初予定していたJRバスの予約無効のため,巣鴨駅で障がい者槍引で通常乗車運賃の半額の2470円也で,東京都区内から会津若松駅までのJR片道切符を買いました。

 ,そし,て,帰りは喜多方に二泊していた相棒女性が予定変更で,もう一泊することになったため,

 彼女が既に4月6日にも喜多方から会津若松駅まで来るのに使用していて,その後は不要になったという最後の5日目の4/6のハンコが押してあり,もう6日しか使えないという青春18切符貰ってそれで1人で帰ったのでタダでした。

(※帰りも2470円と思っていたので,そのお金でおみやげを買ってしまいましたが,よく考えるとタダでは悪いので,後で東京で会って金があったら1000円くらいは払おうかな?と思っていますが。。。)

 行きは途中赤羽だけに停まる湘南新宿ラインで,池袋駅から大宮駅まで行きました。

 それから東北本線で小金井,宇都宮,黒磯と乗り換えて最後に郡山,そこからは磐越西線で14ji51分発,会津若松駅に16時08分着に乗り,さらに3分遅れで終点会津若松駅に着きました。

 予定外に,巣鴨から都合7時間半もかかったのは乗り換え駅での接続が悪かったからです

 宇都宮駅11時12分発で12時丁度くらいに黒磯に着いたのですがそこから郡山行きが12時34分発で,郡山に着いたときはもう13時40分頃でした。

 会津若松で携帯電話を持たない相方との待ち合わせ予定時間の12時~13時は既に過ぎていていて,郡山では少しあわてて,うっかりすぐ向かいのホームで出るばかりだった福島行きに乗ったのですが,

 スグ間違いに気づきました。東北本線で乗るべきは磐越西線です。

 次の駅で折り返そうと思いましたが,なかなか着かず,一駅がずいぶん長いな?と感じました。

 5分余りで次の無人駅の日和田(ひわだ)という駅に着き,そこで降りて反対側の改札口があるホームに移動しました。

 無人駅は初めてだったので,これもいい経験でした。

 そこから,結局,下りに乗っての郡山駅へ帰ったのですが,日和田駅では1時間に1~2本しか電車がなくて,その駅に来てから,やっと14時13分出る電車に乗って帰った郡山では,次の会津若松行きは14時51分ということで,またまた,30分くらい待ちでした。

 最後に16時08分の予定着時刻に3分遅れで,16時10分過ぎに目的地に到着して,それから20分後くらいして,やっと相棒に会えたのでした。

 出発時は東京は朝でも晴れで暖かかったのに,会津は雪まじりの冷たい雨が降っていて,16時~17時頃でもかなり寒かったです。

 駅のまわりにはカプセルでもネット喫茶でも何でもあって,テキトーに安く泊まれるだろうという都会的な安易な考えは通用しないことがスグ見てとれたので,取りあえず,今夜の宿を確保することにしました。

 こんな冷たい雨の中,今から遠くまで行こうという気にもなれず,「駅前フジグランドホテル」というビジネスホテルで朝飯つき4500円という格安シングルを予約した後,そのホテル内の喫茶店で1時間ほどお茶をしながら翌日の打ち合わせをして,別れました。

 何だか,旅先でのデートのようにも見えるけれど,お互いビンボーだし,年の差が30くらいの「美女とクソジジイ」では,ロマンなど有り得ませんね、

(※昔,30代の頃には,仕事でちょくちょく荒川沖駅から,つくばの気象研究所に行って,そこは近いけど不便な場所だったので,日帰りは無理なことが多く,現地の,ビジネスホテルによく泊まっていたのを思い出しました。

 ビジホに泊まるのは,それ以来かなあ?

 そういえば,当時,気象研では,東海村などで放射能漏れなどの事故が起きた万一のケースを想定して,放射能拡散の数値予測モデル(計算シミュレーションを用いて,放射性物質の5パーセント濃度コンターを描くetc. 今のIAEAの先駆け??)を作成する手伝いをしていましたね。※)

 喜多方と会津若松は磐越西線の電車で20分くらいなのですが,上りも下りも1時間に1本しかないので,彼女が泊まっている喜多方の旅館で夕食を取る時間までに戻るには,17時22分の電車に乗る,という選択しかなかったのでした。

 さて,翌日朝会津若松駅で待ち合わせをして,赤十字の支援者の車で仮設住宅の集会所に行き,そこで私たちが演奏して唄った歌というのは,メインでは沖縄の「安里屋ユンタ」と「十九の春」の2つだけです。

 前者は「マタハーリヌ,チ(ツ)ンダラカヌシャマヨ(死んだら神さまよ?)」という掛け声が有名ですし,後者は田端義夫(通称:バタやん)のヒット曲ですから,年配というか,お年寄りならよくご存知のはずです。

 私の方は,大抵の歌は歌詞さえあればアカペラでも,大体大丈夫ですが,メインの売りモノは,女性が伴奏の三線の方で,こちらの方は,先の2曲の他には,まだ練習中というのが,「ハイサイオジサン」と「涙そうそう」で,後は,もっと拙ないらしい,「てぃんさぐの花」があるくらいです。

 (※ ↓下の写真は,上が我々が持参して演奏した手作りのカンカラ三線で,下は蛇の皮を使用している本格的な沖縄の三線です。)

         

     

 東北の会津まで来て,我々2人も別に沖縄人ではないし,沖縄の歌ばかりでもないだろうと思い,伴奏抜きで会津地方にまつわる歌でも歌おうかな?と私が提案しました。

 カラオケで「会津の小鉄」という演歌も少し知ってましたが,歌詞も覚えてないし用意もしていません。

 ,無難なところで,「小原ショウスケさん。ナンデシンショウツブシタ」という部分が有名で福島県の人なら恐らく誰でも知っている「会津磐梯山」なら,1番の歌詞だけ知ってるので,それをアカペラでやりました。

 これは合いの手のカケ声も入り,ちょっと盛り上がりましたが,よく考えてみると,今いる場所は会津でも,集まっておられる方の地元故郷はここではない,ということに気付きました。

 そうこうしているうちに,「まあプロでもないし練習中でもなんでもやっちゃえ」。ということで「ハイサイオジサン」をやりました。

 そして,「涙そうそう」の方は,その場のみんなもよく知っているというので,全員で合唱となりました。

 それから恐らく私より10歳以上年上の女性に「相馬ナントカ唄」という本格的な民謡をよく通る声で披露して頂きました。

 そして,私も引いたことのない三線を1本持参していましたが,相棒も自分用の他に2本用意していたので,それらを記念にさし上げることにして,三線を一緒に練習してもらいました。

 最後に持ち歌の2曲を再び,今度は全員で演奏したり歌ったりして,お開きになりました。

 ここには,ホワイトボードがあったので,昔,西巣鴨で1年間だけ自営していた「理進ゼミ」という塾や,ほんの短期間ですが竹の塚駅付近や行徳駅付近の塾て小中学生,不登校児,大検受験生相手にこれを使っていたのを思い出し,

 つい,「三線とは?沖縄音階とは?沖縄人は長寿でその沖縄の風を伝えて癒す」とか付け焼刃の薀蓄などを,このホワイトボード使って講義?したり,

 また,イツモの飲み屋のノリで「刷毛(ハケ)に毛がありハゲに毛が無し」という自虐ネタなど,酔っ払っていると誤解されそうなテンションでダジャレなどを連発しましたが,少しはみんなの気晴らし癒しになったのでは?と思いました。

 しょせん,生活の苦労がないからこそ,自腹を切ってまで,こういうところに来てボランティアのマネゴトができるゼイタクな身の上です。

 自分ながら,「ヒマ人が人助けをした。。という自己満足感が得られるのためにヤッテキタのか?」という感もありましたが,そこまでヒネて曲解しなくても,お互いその場が楽しければ,それでいいだろう。というコトです。

 下は,送り迎えしてもらった支援の「日本赤十字社」の方に駅までの帰りの車の中で渡して頂いた「つながっぺおおくま」と書かれた大熊町のバッジです。

(※帰宅した後,カメラを見つけて自宅ベッドのオレンジ色シーツの上で撮影。)

   

 PS:6日の夜,帰宅してみる,どうも,5日がNTTの支払期限で,先月分の代金を払ってなくてネットが不通になっていました。

 そして,平日に連休したので土日は出勤です。

 7日(土)の今朝もメールも読めない状態でしたが,今日午前の出勤途中に,コンビニで支払って夜に帰宅するとネットができるようになってました。

(※ 生活費もギリギリなのに,ボランティア?これって結構金かかりますネ。

 ネットは,生活必需じゃないですが,'。。。

 13年間の最初の大型コンピュータ技術者(=こちらは仕事)を辞め,40歳(1990年,イヤ41歳かな?)で,パソコン通信を始めてハマリ以来,今の62歳まで22年間(=こちらは趣味・遊び),ほとんど中毒の私に限って,PCのネットは生きていく大きな糧の一つです。

 ,まだ見た目,新本でウン十年も積ん読で,いずれは読むぞと思いながら,買ったときに前書きと目次だけ見てその後,手をつけてない,"Peskin。。。",や定価が12000円の「リー群論」など,数冊を泣く泣く手放しました。

(※本は,それが絶版でなければ,いずれ金に余裕が有るとき,本当に読みたくなったらまた買い戻せます。(縮小再生産ですが。。)

 ですから,今はそれらが私の胃袋に入っても仕方ないでしょうね。

 それにいくら大切でも棺桶の中まで持っていくわけじゃないしネ。。。

 しかし,昔のコトですから,手書きでコツコツ書いていて,恐らく300冊以上もある自作ノート。。

 これが少しでも火事や災害などでなくなったとしたら,恐らくオイオイ泣いちゃうでしょうネ ※)

 読まなくてゴミになるだけなのに付き合いだけで取っている新聞。。

 ネットプロバイダ契約はしてないし,テレビだけの契約で月に番組を10時間程度しか見ないケーブルテレビ(3980円/月)など,

 こういう無駄なものは,そろそろ辞退しなければ。。。

 キレイゴトと揶揄されながら,詐欺師にまで奉仕する自分の行動原理。

 やや,自分自身でも自己分析が不可能になっています。。

 高々100年の人生で残りはわずか。。

 計画はなく行き当たりバッタリ,思ったらまず行動し,後でその行為が失敗,アダ花とわかっても,それほど後悔も反省も無し。。

 でも他人に迷惑であったなら,その部分はイササカ反省.謝罪です。

 後付けで思ったのですが,今は「敵は本能寺!にアリ」 じやなくって,「今やるべきは東北にアリ」でしょうか。。

  詳細は後ということで。。。 取りあえずは報告まで..

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2019年3月10日 (日)

くりこみ理論(次元正則化)(3)

「くりこみ理論(次元正則化)」の続きです。

※ブログ草稿を書いていて思ったのですが,外国語の 

テキストなら,直訳的翻訳でも自分のオリジナルな文章 

を書いている,という思いを感じますが,今回のように 

九後さんの日本語のテキストを自分で学習した履歴の 

ノートを,写経していると,もはや弱視力のため種本の 

詳しい参照もむずかしいのですが,自分なりに行間を 

埋めた箇所を除けば,参考の文献とは書きながら,実は

丸写しに近いというような感が否めません。

例の理研のOさんの博士論文での一部盗用疑惑事件。。 

昔なら文章を丸々コピペする技術など困難で,マニュアル 

で写し取るのも大変でしたから,多少の違いは自然に生じ 

ますから単に引用であると主張できます。

もっとも参考文献であるとして引用先を明示しておけば 

丸写しでも盗用じゃなく引用でしょうが。。。

まあブログ草稿書きは2度目の写経のようなものです。 

「門前の小僧,習わぬ経を覚える。」というようなもので 

私にとってこの勉強法は確認作業です。

オリジナルな発見,発明以外は如何に高邁なものでも所詮 

パクりですからと開き直り。。 

「三つ子の魂百まで」ではないが,10代の後半に受けた物理学 

の洗礼。。幸か不幸か?プロの教師でも研究者でもないのに 

70歳にならんとするまで取り憑かれているのです。 

スポーツじゃないから肉体的障害あっても体力は関係ないし実験

じゃないからお金もかからない道楽ですね。余談でした。※

※さて本題です。,先の第4章摂動論の記事注釈で見たように, 

一般にn点Green関数()1PIのm点頂点関数Γ(m)(m=n) 

表わされるので,全ての Γ(n)を有限にすることができれば 

()は有限になるはずです。 

それ故.今後くりこみの議論においては,もっぱら1粒子既約 

(1PI)な頂点関数Γ(n)のみを考察することにします。

特に,2点関数:Γ(2)treeグラフ以外の寄与を一般に自己

エネルギー(self-energy)部分と呼びます。

Fermionの自己エネルギー部分(iΣ())に寄与するグラフ 

は今の湯川相互作用のみの場合,先の図7.1で与えられるので,

ここで,その最初のグラフに対応する最低次loop)の寄与: 

(iΣ(1-loop)())を評価してみます。

iΣ(1-loop)()=∫4(2π)4(igτi){i/(-m)} 

(igτj)[iδij/{(p-k)2-μ2}]..(3) です。

この1-loop∫積分は被積分関数がkの(-3)次で積分d4kが

kの4次なので,明らかに(4-3)=1次発散量になります。 

(※実際には,すぐ後でわかる運動学的理由から1次 

下がった対数発散となります。※)

そして,Feynmanパラメータ公式:

1(ab)01dx[1/{ax-b(1-x)}2] より 

iΣ(1-loop)()3201dx∫d(2π)-n 

[(+m)/{22(pk)+x(2-μ2)(1-x)2}2] 

となるため,結局,
  iΣ(1-loop)()(1)1/232Γ(2-n/2)(4π)n01dx 

[(+m)/{(1-x)2+xμ2x(1-x)2}2-n/2]
  が得られます。

(3-1):何故なら,「くりこみ理論(次元正則化)(1) 

の最後で得た公式(13): 

∫dn(2π)-n[/(22kp-m2iε)α] 

{(1)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)}

×(2+m2)(α-n/2)

において,両辺をpμで微分すると

(-α)∫d(2π)-n[-kμ/(22kp-m2iε)α+1] 

(1)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)} 

×(2μ)(2+m2)(α-n/21)  となります。故に,  

∫d(2π)-n[μ/(22kp-m2iε)α+1]

{(1)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α+1)} 

×(2μ)/(2+m2)(α-n/21)です。

そこで,p→(xp),2 (1-x)2-x(2-μ2)

α→2 という置き換えを実行すれば, 

∫d(2π)-n 

[/{22(pk)(2-μ2)(1-x)2}2] 

{(1)1/2(4π)n/2Γ(2-n/2)/Γ(3)}()  

/{(1-x)2+xμ2x(1-x)2}2-n/2]です。

また,∫dn(2π)-n 

[/{22(pk)+x(2-μ2)(1-x)2}2]

{(1)1/2(4π)n/2Γ(2-n/2)/Γ(2)}

となるからです。  (3-1終わり※)

一方,∫dn(2π)-n[/(22kp-m2iε)α] 

{(1)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)}  

×(2+m2)(α-n/2) ..(13)なる一般式は, 

I=∫dn(2π)-n[/(22iε)α] 

{(i)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)} 

×(2iε)(α-n/2) …(8)において,  

k→(k-p),2(2+p2)と置換したものです。

α=2,ε=(4-n)/2=α-n/2と置くと 

Γ(ε)1/ε-γ+O(ε)から, 

∫dn(2π)-n[/(22kp-m2iε)α] 

{(1)α+1/2(4π)n/2Γ(α-n/2)/Γ(α)} 

×(2+m2)(α-n/2)

{(1)α+1/2(4π)-2

[2/(4-n)-γ+ln(4π)ln(2+m2)+O(4-n)] 

{(1)α+1/2(4π)-2[ε~-1ln(2+m2)]+O(4-n) 

となることが前々記事で導かれました。 

ただし,ε~-12/(4-n)-γ+ln(4π),無限大部分です。

同様な手順で,iΣ(1-loop)(),n=4の極部分を 

分離すると,次式を得ます。

すなわち, 

iΣ(1-loop)(){(1)1/232/(16π2)}ε~-1{(1/2)+m}

iΣ(有限)(1-loop)()+O(4-n).(6-1):ただし, 

iΣ(有限)(1-loop)()]{(1)1/232/(16π2)}01dx

[(+m)ln{(1-x)2+xμ2x(1-x)2}].(6-2) 

です。

もしも次元正則化の代わりに,Pauli-Villers正則化を用いて, 

時空次元は4のままで,φの伝播関数:iδij(2-μ2)-1, 

iδij{(2-μ2)-1(2-Λ2)-1]としたとすれば, 

その答は上記の(6)でμ2→Λ2としたものを(6)から引く 

だけで得られます。

結果的に極のε~-1に比例した無限大部分は次のように 

置き換えられます。, 

すなわち.{(1)1/232/(16π2)}ε~-1{(1/2)+m} 

{(1)1/232/(16π2)}01dx 

[(+m)ln{(1-x)2+xΛ2x(1-x)2} 

{(1)1/232/(16π2)}

×{(lnΛ21)(/2)(lnΛ21/2)} 

+O[2/Λ2(2/Λ2)ln(2/Λ2)]..(7)

(※実際の地道なPauli-Villers正則化計算結果との比較 

から係数:(1)1/2iと同定できます。※)

前にも述べたと思いますが,このΛ→∞のとき発散する部分 

である()式には切断:Λの1次以上の発散項は出現せず, 

lnΛ2に比例する対数発散項しかありいません。

その理由は,loop積分の結果が必ず(次元1を持つ)やm 

に比例した形になるため,結果的に次元が1だけ下がる 

からです。

γμには比例せず,単位行列1に比例した部分が因子:mを 

少なくとも1つ含むのは,m=0の場合には,カイラル対称性 

が存在すべきで,そうした(単位行列1に比例した)項は出現 

しないからです。

一般に1-loopでなくてもFermionの自己エネルギー部分は

Σ()(2)+mb(2) 

(-m)(2)+m~(2)

~(2)=a(2)+b(2)…(8) の形をとります。

(2),(2),~(2)はp2の関数であり,これら

2=m2のまわりでTaylor展開すれば,,

自己エネルギーは.Σ()(-m)a+mb~ 

(2-m2){(-m)’(2)+mb~’(2)} 

(ただし,a=a(2=m2),~=b~(2=m2))…(9) 

と書き換えることができます。

前述のΣ(1-loop)の計算では,次元正則化による式(6)

または,Pauli-Villers正則化による式(7), 

Σ()(-m)a+mb~ 

(2-m2){(-m)’(2)+mb~’(2)} 

の展開の係数a,~にのみ発散量が出現します。

すなわち, 

(1{32/(16π2)}(1/2)ε~-1(有限定数) ,or 

(1{32/(16π2)}(1/2)lnΛ2(有限定数) 

~(1{32/(16π2)}(3/2)ε~-1(有限定数) ,or 

~(1{32/(16π2)}(3/2)lnΛ2(有限定数)…(10)

です。

そして,残りのa’(2),~’(2)は有限なp2の関数である

ことが示されます。この点は特に重要です。

この事実は.このオーダーでは当然で,そもそも1-loop積分を 

行なう前の式;(3):iΣ(1-loop)()∫d4(2π)4

(igτi){i/(}(igτj)[iδij/{(p-k)2-μ2}] 

において,被積分関数を次元1を持つ外線運動量:μに関して 

Taylor展開すれば,μの次数が上がるごとに,1次ずつkの 

loop積分の収束性が良くなるからです。 

(※Σ()(-m)(2)+mb~(2)のようにΣ() 

を不変振幅:(2),~(2)に分解して,2の関数として 

Taylor展開すれば収束性は2次ずつ良くなります。※)

問題はa.~に現われる無限大をどう処理するか?です。

,~の物理的意味を見るため,以前の式: 

iF’()i{-m-Σ()}-1i{Γψ(2)()}-1. 

戻って考えます。

これにΣ()(-m)a+mb~を代入すると,

iF’()i{-m-(-m)a-mb~}-1 

i(1-a)-1[{1+b~/(1-a)}]-1..(11)

となります。

これは相互作用の効果によって,~<<1のとき,

Fermionの質量がmから,{1+b~/(1-a)}にずれる 

こと.および,:ψの規格化因子:21から(1-a)-1 

に変化することを表わしています。

現状の摂動論では,,~は無限大に計算されるので, 

~<<1などの条件には程遠いのですが,たとえ発散する 

理論の場合でも,「相互作用が存在すれば質量:mと規格化

因子:2をずらす効果を有する。」ということが重要です。

そこで,この効果を予め考慮して,出発点の裸のLagrangian 

0の自由項部分は元の(1)(1/2)(μφμφ-μ2φ2)

ψ~(γμμ-m-gφτ)ψ(λ/8)(φ2)2のそれとは異なり, 

0freeψ0~(γμμ-m0)ψ0(1/2)(μφ0μφ0-μ02φ02) 

(12)であるとします。

相互作用の効果を全て取り込んだ後の正しく規格化された場 

を改めてψ,φとし,正しい質量をm,μと呼び,(これらが12) 

に現われる裸の量と,ψ0=Z21/2ψ,φ0=Z31/2φ,.(13).および, 

0=m-δm,μ02=μ2-δμ2..(14)なる関係でつながって 

いるものとします。

そうすれば,0freefreecountfree..(15) 

freeψ~(γμμ-m)ψ(1/2)(μφμφ-μ2φ2)(16) 

countfree(21)ψ~(γμμ-m)ψ+Z2δmψ~ψ 

(1/2)(31)(μφμφ-μ2φ2)(1/2)3δμ2 (17) 

のように,0freeは2つの部分:free,countfree.分けられます。

そして,前者のfreeが先のの摂動第0次の自由場部分 

であったと考えます。

先述したように,添字:0のついたψ0,φ0を裸の場,0,μ0 

裸の質量と呼び,対応するψ,φをくりこまれた場,,μ 

をくりこまれた質量(または,観測される物理的質量)と呼びます。

また,countfree.の各項は相殺項(couter-term)と呼ばれますが,

その理由は次のようにしてわかります。

一般に2,3やZ2δm,3δμ2 

21c2(1)c22(2).. 

31+hc3(1)c23(2).. 

2δm=0+hcδm(1)c2δm2(2).. 

3δμ201+hcδμ2(1)c2δμ2(2)..(18) 

,Plank定数:c=n/(2π)のベキで摂動展開され,

それ故,countfreeが存在すればFermionの自己エネルギー 

に対して.cの1次では,既に評価した:Σ(1-loop)以外に 

Σcount=-Z2(1)(-m)-δm(1),,(19)の寄与がある

ことになります。 

つまり,countfreeのhcの1次の項 

2(1)ψ~(γμμ-m)ψ

を相互作用項として用いた図7.3のグラフの寄与です。


  この寄与を加えれば式(9)で定義したa,~

1-loop:(c)のオーダーまでの近似で, 

a=(1)-Z2(1),mb~=mb~(1)-δm(1) (20)

となります。(※a(1),~(1)は先の1-loop計算:Σ(1-loop)から 

の寄与です。)

ところが,ψが正しく規格化された場,mが物理的質量になる 

よう,予め波動関数(),質量にくりこみを行ったのですから 

.~はくりこまれて,ゼロでなければなりません。

実際,a=b~0であれば.(11)の表式: 

iF’()i{-m-(-m)a-mb~}-1 

i(1-a)-1[-m{1+b~/(1-a)}]-1によって, 

iF’()i/(-m)となり, 

ψの2点関数(伝播関数)=mに極を持ち留数は正しく

iになります。

したがって,2(1),δm(1),2(1)(1),δm(1)=mb~(1) 

(21)ととるべきであることがわかります。

すなわち,この操作でΣ()1-loopの計算に現われた発散: 

(1),~(1countfree2(1),δm(1)の寄与で相殺される必要 

があるのです。

途中ですが今回はこれで終わります。

※参考文献:九後汰一郎著「ゲージ場の量子論Ⅱ」(培風館)

PS:また,桜の開花が近づいています。

私はいつまで生きられるのだろう。映像じゃなく満開の桜を

見に行きたいものです。

なぜか,誤嚥性の隠れ肺炎のような状態で,ときどきセキと痰 

が止まらず,酒の席でも他人に迷惑かかりそうで,なかなか,

そうした場に一人で外出できません。

   花見宴会ばかりではなく,桜に囲まれると花イキレというか? 

異様な高揚感があったことがあるのを記憶しています。

坂口安吾の「桜の森の満開の下」で背中にしがみついた女妖怪

,梶井基次郎の「桜の木の下には屍体が埋まっている」という 

ような妖しい想像など思い出されます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2019年2月25日 (月)

くりこみ理論(次元正則化)(2)

くりこみ理論(次元正則化)の 続きです。
 

4次元時空のテンソル添字で縮約されず残っているものは, 

そのまま.抽象的にn次元時空の添字とみなしておきます。
 

計量テンソルgμνもそうです。縮約された場合はn次元の 

内積となり,特にgμμ=n..(14) です。
 

ただし,完全反対称テンソルは添字の個数が次元数nに等しい 

場合だけ定義できるものなので,一般の複素数nに自然に拡張 

することはできません。そこで4次元のεμνλσはn次元時空 

でも添字(μ,ν,λ.ρ)(0,1.2,3)の置換:σになってるとき 

のみゼロでなく,sgnσの値をとる定数テンソルであると定義 

しておきます。
 

Diracスピノルの複素n次元への拡張にはかなり任意性が 

ありますがここでは任意の偶数次元n=2kの場合に拡張し 

2n/2成分の既約SO(1.n-1)スピノルを考えます。
 

(※n=2kのとき,SO()はk個の2次元スピノル空間に 

分解されます。全体は2次元空間の直積です。例えばn=6 

k=3での基底は,[1.0]t×[1.0]t×[1.0]t etc.であり,合計 

で8=23個です。※)
 

このスピノルで定義されたガンマ行列は, 

{γμ,γν}2μν.(15)を満たす抽象的代数量であり,その 

トレース(対角和)Tr(γμγν)μνTr(1)=gμν2/2(16) 

という規約になります。
 

(※このTr(1)2/2という式について深く考える必要はなく 

n=4のときTr(1)4となるようなnの連続関数であれば 

いいです。※)
 

ここで,唯一の問題となるのは偶数n=2k次元のγ5=γ5 

行列です。これは,Γ5ik-1γ0γ1..γn-1 

{ik-1()n-1/!}εμ1μ2..μnγμ1γμ2..γμn(17)であり, 

完全反対称テンソルεμ1μ2..μnと同様 .複素n次元に拡張する 

ことはできません。そこで4次元のεμνλρの場合と同じく, 

γ5iγ0γ1γ2γ3.{(i)/4!}εμνλργμγνγλγρ(18) 

定義される決まった行列と考えることにします。
 

こうするとγ5はγ0,γ1,γ2,γ3とは反可換ですが他のγμとは 

可換という面倒な性質を持つことになります。
 

γ5やεμνλρを複素n次元に自然に拡張できないので,もしも 

ゲージ変換がγ5やεμνλρを含む場合,次元正則化でもゲージ 

不変性を壊します。これが後述するようなアノマリー(量子異常) 

に関係しています。
 

§7.2 1-loop計算と乗法的くりこみ 

本節では紫外発散がどのように現われるか?を見るため,具体的 

に1つの簡単な模型をとって1^loop計算を実行します。 

合わせて,現われる発散をどう処理するか? 謂わゆる乗法的 

くりこみ(multiplicative renormalization)の手続きについて 

説明します。
 

簡単な模型として,アイソスピンが1のスカラー場: 

φ(φ1,φ2,φ3)T,アイソスピンが1/2Dirac: 

ψ(ψ1,ψ2)Tから成る湯川相互作用系:Lagrangian密度 

がL=(1/2)(μφμφ-μ2φ2) 

ψ~(γμμ-m-gφτ)ψ(λ/8)(φ2)2 

で与えられるものを考えることにします。
 

Feynmanグラフにおいて,φの伝播関数は点線でψの伝播関数は 

矢印付きの実線で表わすことにします。
 

※下の図7.1,7.2Fermion(Dirac)の自己エネルギー 

のグラフです。


    図7.2では,左辺のFermionの2点Green関数(伝播関数): 

 iF'()=<0|[ψ()ψ(0)]|0>には図で灰色のblobで  

示した1PI(1粒子既約)なグラフ全体が図7.2右辺のように  

繰り返しの形で効きます。

しかし,運動量表示での左辺の総和:iF'(),7.1の左辺 

では,上述の自己エネルギーを図7.2と同じく灰色blob 

示していますが,これをiΣ()と記せば,7.2が簡単に 

表現されて,iF'()i(p-m)-1 

{i(p-m)-1}{iΣ()}{i(p-m)-1} 

{i(p-m)-1}{iΣ()} {i(p-m)-1}{iΣ()}

{i(p-m)-1}..i{p-m-Σ()}-1i{Γψ(2)()}-1

となります。
 

(2-1):最右辺のΓψ(2)()はψによる2点1PI頂点関数を 

示す記号です。頂点関数は2点の場合,特別に2点Green関数の 

逆数に一致します。 

つまり.Γψ(2)()=-{iF()}-1{iΣ()} 

i{p-m-Σ()} 

です。
 

久しぶりの記事で,これらの意味を再認識するために, 

少々長たらしいですが2017年9/7の過去記事: 

「対称性の自発的破れと南部-Goldston粒子(3)」から 

「ゲージ場の量子論」の第4章摂動論(経路積分) 

有効作用・有効ポテンシャルと頂点関数の定義や, 

それらの関係について記した(3-1)を再掲します。
 

(※以下再掲載記事開始)
 

(3-1):有効ポテンシャルの定義,意味については, 

本ブログの20149/21から20154/21までにアップした 

記事:「ゲージ場の量子論から(その1)(経路積分と摂動論) 

(1)(12)において摂動論を記述した後,有効作用,およ, 

有効ポテンシャルの項に入る予定でしたが,その直前で中断 

して,このシリーズ再開後は間の項目を飛ばして 

「ゲージ場の量子論から(その1)(経路積分と摂動論)(15) 

に進んでいました。
 

そこで,この記事シリーズから,適宜,必要事項を引用し,これに 

追加して説明します。
 

便宜上,(12)Grassmann 代数の知見と面倒な考察を要する 

Fermion場の話は考慮せず,(1) (11)Boson場のみから成る 

系で考えます。
 

まず,時間tを含むHeisenberg表示の初期()状態,終状態を, 

それぞれ,|φ,,|φ,|>として,その遷移振幅を, 

位相空間の積分:∫∫DπDφによる経路積分で表わすと, 

<φ,|φ,

=∫∫φ(,tI)=φI()φ(,tF)=φF()DπDφ 

×exp(i∫tItF[π()φ()(π(),φ())]) 

となります。
 

この式の右辺から,先に∫Dπだけを実行して,配位空間の積分: 

Dφのみによる積分表式にしたものは,Nを比例定数として, 

<φ,|φ, 

=N∫φ(,tI)φ()φ(,tF)φ()Dφ 

×exp[i∫tItF(φ,∂φ)] です。
 

次に,特にGreen関数の経路積分を考えます。
 

必ずしもφの固有状態ではない一般の状態を想定し初期状態 

|Ψ,,終状態を,|:Ψ,F>として, 

一般化されたN点Green関数を, 

()(,..,; Ψ,;Ψ,F) 

≡<Ψ,F|[φ()..φ()]|Ψ, 

/<Ψ,F|Ψ, 

=<Ψ,|exp(iF)[φ().φ()exp(i)]|Ψ 

/<Ψ|exp{i(F-t)}|Ψ> によって,定義します。
 

これを変形して,最終的にGreen関数の経路積分式として. 

()(,..,;Ψ,;Ψ,F) 

=NFIDφΨ[φ()] Ψ[φ()]φ()..φ() 

×exp[i∫tItF(φ,∂φ)] を得ます。
 

ここで,一般化されたGreen関数の生成汎関数:FI[]なるもの 

を次のように定義して導入します。
 

すなわち,FI[] 

=<Ψ,F||exp{i∫dxJ()φ()}| Ψ, 

/<Ψ,F|Ψ,> です。
 

FI[]をJでN階微分してJ=0 と置いたものが一般化された 

N点Green関数になります。 

つまり,[δFI[]/δJ()..δJ()]jJ(x1)..(xN)0 

=G()(,..,; Ψ,;Ψ,F) です。
 

実は,これが,FI[]がG()(,..,; Ψ,;Ψ,F) 

の生成汎関数である,という意味です。
 

そして,一般化されたGreen関数は,特に初期状態:|Ψ, 

終状態:|Ψ>が共に系の真空状態 |0>であるとしたとき, 

通常の意味のN点Green関数; 

()(,..,)=<0|(φ()..φ())0 

に一致します。
 

さて,話は重複するかもしれませんが, 

相互作用:int(φ)が存在して,Lagrangian密度, 

(φ,φ)(1/2)μφμφ(1/2)μ2φ2()int(φ) 

で与えられる実スカラー粒子の場:φ()を想定します。
 

この相互作用しているスカラー粒子のN点Green関数G(), 

()(1,..,N)=<0|(φ(1)φ(2)..φ()|0 

で与えられますが,これの生成汎関数を特にZ[]とします。
 

[],配位空間の経路積分によって 

[]=N∫Dφ exp[i∫d{(1/2)φ(□+μ2)φ+int(φ)

+Jφ}] 

=N∫Dφ exp[i{(1/2)φ*(□+μ2)φ+J*φ}]と書けます。
 

右辺の最後の式では,煩わしい∫dxという表現を省略するため, 

時空座標xの任意関数φI),ψ()に対して,内積とよばれる 

演算:φ*ψを,φ*ψ=∫dxφ()ψ()=ψ*φによって定義 

導入しました。
 

[],結局,[]=<exp[i∫d{int(φ)+J*φ}]0 

/exp[i∫d{int(φ)}0 なる式に表わせることが 

わかります。
 

ただし,任意のφの汎関数F(φ)について, 

(φ)0(exp{(1/2)(δ/δφ)*iΔ*(δ/δφ)}*(φ))φ=0 

と定義しました。
 

(φ)0の意味はF(φ)に左から微分演算子: 

exp{(1/2)(δ/δφ)*iΔ*(δ/δφ)} 

=Σk=0(1/k!)(1/2)k(δ/δφ)*iΔ*(δ/δφ)}を作用させ 

最後にφをゼロと置く操作です。
 

これは,exp[i∫d{int(φ)+J*φ}]0では, 

級数展開Σk=0(1/k!) )1/2)(δ/δφ)*iΔ*(δ/δφ)} 

1次ごとにexp[i∫d{int(φ)}]からφ()φ()のような 

φの対を1つ取り除き,代わりに自由場のFeynman伝播関数: 

iΔ(x-y)=<0|(φin()φin()|0> で置き換える 

という操作を示しています。
 

そして,係数(1/2)はxとyの交換の自由度2で割ることを意味  

します。また,自由場のFeynman伝播関数は,Fourier積分の形で  

Δ(x-y)=∫d4(2π)-4[exp{i(x―y)} 

/(2-m2iε)] なるものです。
 

生成関数における指数関数の級数展開は,  

[]=<exp[i∫{int(φ)+J*φ}]0  

/exp[i∫{int(φ)}0

=Σ=0(1/m!)∫d41..  

iint(1).. iint()exp(i*φ)0/(分母) 

となります。
 

右辺の級数展開は相互作用intに比べて,微小な摂動で 

あると考えたときの摂動展開級数そのものです。
 

(分母)=<exp[i∫{int(φ)}0の効果については,遷移 

要素の摂動計算に考慮すべきでないと考えられる真空泡グラフを 

(分子)から相殺して除去する操作に関わるものなので,本質的寄与 

をする(分子)の各項について具体的計算方法を考えます。
 

具体的には,< >0.まず.φの2個の積の場合,明らかに, 

φ(1)φ(2)0iΔ(1-x2)[φin(1in(2)]  

です。便宜上,iΔ(1-x2),Symbolic[φin(1in(2)] 

なる記号で表現しました。このように,φ(1),φ(2)の組を 

Feynman伝播関数 iΔ(1-x2)で置き換える操作を縮約 

(contraction)と呼びます。
 

以下.具体的に,経路積分による定式化を整理すれば,Feynman 

グラフによる通常の伝統的摂動論の計算法に一致することが 

示せることを記述しています。
 

Fermionへの一般化もできますが,今回これは省略します。
 

ここまでは既に記述した過去シリーズ記事の(1)(11) 

内容です。
 

ここから今回本題の「有効作用と有効ポテンシャル,」の 

話を追加します。
 

まず,Green関数の生成汎関数は, 

[]=<0|exp(iJ*φ)]|0 

=<exp[i∫{int(φ)+J*φ}]0 

/exp[i∫{int(φ)}0 

­­=N∫φexp[i{[φ]Jφ}]  

と表現されます。
 

このとき,[]exp{i[]}によって,[]を定義します。
 

proper連結グラフ(固有連結グラフ)とすると, 

[]expと表わせるので,i[]は連結固有Green関数 

の生成汎関数です。
 

一方,[]=S[φ]+Jφと表わしていますが,具体的には, 

Jφ=∫d4xΣiiφi(),であり,[φ]は作用積分の形で 

[φ]=∫d4(φ(),φ()) です。
 

ここで,有効作用;Γ[φ]をW[]から.汎関数のLegebdre変換: 

Γ[φ]=W[]Jφ によっ定義します。
 

ところで,δZ/δi 

(iδW/δi)Z=i0|φi()exp(iJ*φ)]|0>より, 

φ~i()(δW/δJi) 

0|φ()exp(iJ*φ)]|0/Zとおくと, 

φ~i(x)(δW/δi),()という外場が存在する 

ときの場:φ()の期待値を意味することがわかります。
 

Γ[φ]をJ()でなく,上記の期待値:φ~i()の関数: 

Γ[φ~]と考えると,()=δΓ[φ~]/δφ~i()です。
 

(※注:何故なら.WはJの関数と見ると,Wのφ~iによる微分は

δW/δφ~i=Σk(δJ/δφ~i)(δW/δJ) 

=Σk (δJ/δφ~i)φ~k であり, 

一方,δ(Jφ)/δφ~i(δJ/δφ~i)φ~+Jなので, 

δΓ/δφiδW/δφ~i-δ(Jφ)/δφ~i=-Ji 

となるからです。(注終わり※)
 

有効作用:Γ[φ~]が重要な理由の1つは,これが1PI 

(1粒子既約)な頂点関数:Γ()の生成汎関数になっている点: 

つまり,Γ[φ~]=Σn=0(1/!)∫d41..4n 

φ~i1(1)..φ~in(n)Γ()i1..in(1,..n) 

となっている点です。
 

ここで,[]に効くグラフで伝播関数の線を1本切ってグラフ 

が2つの部分に分離できるとき,その線を関節線と呼びます。 

伝播関数の線が外線のそれであれば常に関節線ですが,外線以外 

に関節線を持たないグラフを1PI(1粒子既約)なグラフ,内線 

にも関節線があるそれを1粒子可約なグラフと呼びます。
 

結局,Γ[φ~]は量子効果であるループグラフを除く単純な 

Treeレベルでは,cPlanck定数としたO(c)を除く近似 

で古典的作用積分:[φ~]=∫d4(φ~,∂φ~)に一致します。
 

この有効作用の物理歴意味をさらによく理解すべく,より特殊な 

場合を考えます。
 

外場Jと期待値φ~が共に時間x0=tに依存しない場合を 

考えると,この場合.時間並進不変性があるのでW[],Γ[φ~] 

の∫d4x表現から,無限大の時間因子:  

T=∫dx0がくくり出せます。
 

すなわち,[()=J()] =-w[()]∫dx0, 

Γ[φ~()=φ~()]=-E[φ~()]∫dx0  です。
 

さらに,Jとφ~が時空座標xに完全に依存しない定数の場合. 

[()=J]= =-w[]∫d4, 

Γ[φ~()=φ~]=-V[φ~]∫d4 です。
 

最後の,[φ~]はφ~の関数であり,有効ポテンシャルと 

呼ばれます。
 

3次元空間のの関数:φ~()の汎関数:[φ~()]には 

決まった名称はありませんが,[φ~]にならって 

有効エネルギーと呼んでおきます。
 

Jとφ~がt=x0に依存しないときを考えると, 

[]exp{i[]}exp{i[]} 

=<0| exp{i[]}0,ただし,[] 

-∫d3()φ~(), 

Hはエネルギーを意味するHamiltonianです。
 

つまり,期待値の関数としては, 

=∫d3{π~φ~(φ~,∂φ~)}, 

=-∫d3(φ~,∂φ~)=-Lです。
 

何故なら,φ~がt=x0に依存しないため, 

共役:π~=∂L/(0φ~)=∂0φ~ 

がゼロだからです。
 

そして,真空:|0>はエネルギーHの最低固有値状態 

(基底状態)でしたが,ここでも-iε処法を採用していると 

すれば,T=∫dx0=∞ の極限では,事実上, 

[]-∫d3()φ~()の基底状態:|0 

のみがexp{i[]}=<0| exp{i[]}0 

|0>に効きます。
 

それ故,T → ∞ではw[][]の基底状態の 

エネルギー固有値です。 

つまり,[] |0>=w[] |0>です。
 

他方,この)固有値問題は,量子力学の変分原理の問題と同じく, 

<Ψ|Ψ>=1,<Ψ|φ()|Ψ>=φ~()の下で,<Ψ||Ψ> 

を停留値にする停留解:|Ψ>を求める停留問題とみなすことが 

できます。すなわち,この,|Ψ>=E|Ψ>の解が, 

|Ψ>=|0,E=w[]を与えます。
 

したがって,場の理論で真空を探す問題では,予め並進不変性を 

考慮して,[φ()]に依存しないφ~の関数である有効 

ポテンシャル[φi~]の停留点を∂V[φ~]/∂φi~から 

求めればいいです。
 

結局,有効ポテンシャル:[φ~],場φi()の期待値がφi~ 

(定数)である条件下での基底状態のエネルギー密度と解釈され 

その最低の固有値に対応する状態が真空です。
 

※※  

有効作用:Γ[φ~]1粒子既約な頂点関数:Γ()の生成汎関数で 

あったことから従う有効ポテンシャル:[φ~]のもう1つの側面 

に注意します。
 

頂点関数:Γ()の運動量表示Γ~()を運動量保存のδ関数を外して 

定義します。 

∫d41..4n exp{i11..inn}

Γ()i1/..in(1,..,n) 

=Γ~() i1..in( (1,..,n)(2π)4δ4(1..+pn)

です。
 

Γ[φ]=Σn=0(1/!)∫d41..4nφi1(1)..φin(n) 

Γ()i1..in(1,..n)において, 

φi()=φ~i(定数)とし,[Φ]の定義式,および, 

(2π)4δ4(p=0)=∫d4 exp(ipx)|p=0を考慮して 

[φ~]=-Σn=0(1/!)φ~i1..φ~inΓ~()i1..in(0...,0) 

を得ます。
 

すなわち,有効ポテンシャル:[φ~]は運動量pi 

が全てゼロのときのn点頂点関数の生成関数 

という意味を持っています。
 

[]の経路積分表式: 

[]exp(i[])­­=N∫φexp[i{[φ]Jφ}] 

,Γ[φ~]=W[])­­Jφ=に代入して,自然単位にPlanck定数: 

cを復活させると, 

Γ[φ~](ic)ln[φexp{(i/c){[φ](φφ~)}] 

経路積分φの積分変数をφ → φ+φ~と変数置換し, 

-Ji()=δΓ/δφiを代入すれば,Γ[φ~] 

(ic)ln[φexp{(i/c){∫d4 

([φφ~](δΓ/δφ)φ)}] です。
 

ここで,[φφ~]をc-: φ~のまわりで量子場:φ() 

で展開すると,[φφ~][φ~](/∂φi)φi 

(1/2)φi|(iF)-1φ~}ijφjint[φ;φ~] です。
 

ここに,|(iF)-1φ~}ij,|(iF)-1φ~}ij 

(2[φφ~]/∂φi∂φj)|φ=0(2[φ~]/∂φ~i∂φ~j) 

で与えられます。
 

これは場:φの期待値がφ~であるような真空の上でのFeynman 

伝播関数の逆数であり,int[φ;φ~]φについて3次以上の 

φ~における相互作用項です
 

この[φφ~]の展開をΓ[φ~]の表式に代入すると, 

Γ[φ~]=∫d4[φ~]+Γ~[φ~] : 

Γ~[φ~](ic)lnφexp[(i/c){∫d4 

[(1/2)φi|(iF)-1φ~}ijφjint[φ;φ~](δΓ/δφ)φ}] 

です。
 

これで,うまい具合に有効作用Γ[φ~]から,古典的作用積分: 

[φ~]=∫d4[φ~]が分離されました。※※
 

(3-1終わり※)
 

(以上再掲載終了※)(2-1終わり※)
 

最初の予定外の過去記事を参照した注釈を書いたため,1記事  

としては長くなり過ぎたので,ほとんど過去の再掲載ですが  

今回はここまでにします。 

(参考文献)九後太一郎著「ゲージ場の量子論Ⅰ,Ⅱ」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

«くりこみ理論(次元正則化)(1)