2012年5月17日 (木)

相対論的場の量子論(正準定式化)(16)

 相対論的場の量子論シリーズの微視的因果律(microscopic causality)の項目の続きです。

 (x-y)=[φ^(x),φ^(y)]

 ∫d3(2π)-3(2ω)-1[exp{-ik(x-y)}-exp{ik(x-y)}]

 

 =∫d4kδ(k2-m2)θ(k0)[exp{-ik(x-y)}

 ε(k0)の関数値はk2=kμμ=((k0)22>0 満たす,時間的ベクトル:kμ=(k0,)に対しては不変です。

 

(※何故なら, 時間的ベクトルは光円錐(light-cone)の内側にあり,

0>0,またはk0<0という性質はLorentz変換によっては変わらない

からです。

 

そして,一般に実スカラー粒子の質量mは実数ですから,k2=kμμ

=m2>0であり,μ=(k0,)は確かに時間的です。) 

  

 このε(k0)を用いると,Δ(x-y)は,より簡単な形に書けて,

Δ(x-y)=∫d4(2π)-3δ(k2-m2)ε(k0)

[exp{-ik(x-y)} となります

  

(注16-1):∫d4k(2π)-3δ(k2-m2)θ(k0) 0dk0δ(k2-m2)[exp{-ik0(x0-y0)}

×[exp{-ik(x-y)}-exp{ik(x-y)}]

+∫-∞0(-k0)δ(k2-m2)exp{-ik0(x0-y0)}

=∫-∞dk0δ(k2-m2)ε(k0)[exp{-ik0(x-y)}です。

 

 そして,∫d3(2ω)=1=∫d4kδ(k2-m2)θ(k0)であり,

 

 また, ∫d3(2ω)-1exp{i()}

 =∫d3(2ω)-1exp{-i()}

 であることは既に示しました。

 したがって,∫d4kδ(k2-m2)θ(k0)[exp{-ik(x-y)}

 -exp{ik(x-y)}]

 =∫d4(2π)-3δ(k2-m2)ε(k0)[exp{-ik(x-y)}

 を得ます。

 

(注16-1終わり)※

 

さて,Δ(x-y)=-i[φ^(x),φ^(y)]であり,

(□+m2)Φ^(x)=0 ですから,明らかにΔ(x-y)は

(□+m2)Δ(x―y)=0 を満たします。

 

つまり,Δ(x)もKlein=Gordon方程式の1つの解です。

 

しかも,[φ^(y),φ^(x)]=-[φ^(x),φ^(y)]なので,

Δ(x-y)=-Δ(y-x)です。

 

0=y0のときの同時刻交換関係:[φ^(x),φ^(y)]x0=y00 より 

0-y00 では,Δ(x-y)=Δ(,0)0 です。

 

Δ(x-y)のLorentz不変性から,(x-y)2=(x0-y0)2-()2<0を満たす任意のx,y:空間的に離れている(space-like separated)2つの時空点x,yに対して,Δ(x-y)=-i[φ^(y),φ^(x)]=0 です。

 

(注16-2):何故なら,Δ(x-y)はLorentz不変なスカラーですが,

 (x-y)2も同じくLorentzスカラーです。

 

そこで,x,yが空間的に離れているという性質:

(x-y)2=(x0-y0)2-()2<0 なることは,如何なる

Lorentz系でも変わりません。

 

そして,空間的:(x-y)2=(x0-y0)2-()2<0 であれば,

適切なLorentz系に座標変換すれば,その慣性座標系では2点x,y

は同時刻:x0-y0=0であり,(x-y)2=-()2<0 である

ようにすることが可能です。

 

しかも,同時刻:x0=y0では正準交換関係の基本仮定から,

 Δ(x-y)=Δ(,0)=-i[φ^(x),φ^(y)]x0=y00

 であることがわかっています。

 

Δ(x-y)は,座標系にy\依存しないLorentz不変なスカラーなので,座標変換前後のどちらの系でも,これは同じ値ゼロを取ります。

 

したがって,(x-y)2=(x0-y0)2-()2<0 (空間的)を満たす

任意のx,yに対して,常に[φ^(x),φ^(y)=iΔ(x-y)=0 と結論されます。 (注16-2終わり)※

 

 そこで,光信号でさえ決して結び付くことはない空間的に離れた2つ

 の時空点(Events:事象)x,y:(x-y)2=(x0-y0)2-()2<0,

 あるいは,光速cを陽に書けば,ct=|x0-y0|として,

 ||>ctを満たすx,yでは,

  

φ^そのものを物理的可観測量である場の強さと解釈できる場合,

[φ^(x),φ^(y)=0 ですから,φ^(x),φ^(y)は互いに独立に

正確に測定できるはずです。 

 

別の同時刻での正準交換関係:[π^(x),φ^(y)]0=y0

d^(x),φ^(y)]0=y0=-3()から,

Δ(x-y)の同時刻での時間微分は,

 

[∂Δ(x-y)/∂x0]0=y0=-δ3()となり原点)=0

では消えます。

 

実際,Δ(x-y)

={-1/(2π)3}∫d3ω-1[exp{i()}sin{ω(x0-y0)}なる表現からも,

 

Δ(x-y)/∂x0

={-1/(2π)3}∫d3[exp{i()cos{ω(x0-y0)}なので,

 

0=y0では[∂Δ(x-y)/∂x0]0=y0

{-1/(2π)3}∫d3exp{i()=-δ3()

となり矛盾しない結果を得ます。

 

 これらの結果は,物理的内容を結びつけるために,場の強さの測定ということに 物理的な意味を付与することが意味を為す,ということを仮定しなければないません。

 

 この概念は既に以前のparagraphで批評され評価されていることです。

 

※(全体の注):実は因果律として,要請されるのは,一般には場φ^の双1次形式であり,量子エンタングルなどに見られるように場φ^そのものは観測可能な物理的実在とはみなされません。

 2006年88の記事「http://maldoror-ducasse.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_2bbf.html 負エネルギー階と相対論的因果律」。

n(..j,.,i..)=Cn(..i,..,j..)という要請は条件としては強すぎます。

 測定可能なのは確率密度の交換対称性:|n(..j,.,i..)|2|n(..i,..,j..)|2であり,必ずしも波動関数の交換対称性:Cn(..j,.,i..)|2|n(..i,..,j..)を意味しません。

参考文献:J.D.Bjorken S.D.Drell 「Relativistic Quantum Fields」(McGrawHill)

 -exp{ik(x-y)}]

∫d4k(2π)-3δ(k2-m2)θ(k0)

[exp{-ik(x-y)}-exp{ik(x-y)}]

において,

 

00 ならε(k0)≡1,k0>0 ならε(k0)≡-1というθ(k0)に似た符号関数ε(k0)を導入すると,Δ(x-y)は簡単な形になり,

 

Δ(x-y)

-i∫d4(2π)-3δ(k2-m2)ε(k0)[exp{-ik(x-y)}

となります。

 

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訃報!!!小林すすむさん。(ヒップアップ)

 5月16日の夜,元お笑いトリオ「ヒップアップ」のメンバー小林すすむさんがスキルス性胃がんと肝臓ガンが死因で亡くなられました。享年58歳。。まだまだ若いです。

 報知新聞ニュース→「ヒップアップ」小林すすむさん,死去...がん

 「ヒップアップ」と聞くと,私はまず島崎俊郎さんが思い浮かびます。

 1980年代に「ひょうきん族」などで活躍後,小林すすむさんは俳優に転身して人気を博しました。「踊る大捜査線」などに出演していました。

   

      冥福を祈ります。  合掌!!

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2012年5月12日 (土)

相対論的場の量子論(正準定式化)(15)

相対論的場の量子論の続きです。

  

記事の最後では,便利な個数演算子:N^を導入し,正規順序

(normal-ordering)取って再定義した自由場のエネルギー・

運動量4元ベクトル演算子をμ^=Σμ^と表現して,

 

μ^の固有状態,特にH^=0^=Σω^のエネルギー

固有値:E=Σωに属する固有状態がN^の固有値

(状態の占有数=運動量がの量子の個数)の総目録{..,n,..}

のみによって完全に決定されて,

  

総個数:N^=Σ^の固有値n=Σに属する固有状態:

Φ(..,n,..)で尽くされることを見ました。

 

ずっと昔の学生時代から,量子論の本質は変換理論にある,と教えられ,そう認識してきましたが,

  

ここまでの段階でも,"場の量子化(第二量子化)というのは,通常の"座標表示の状態ベクトル=波動関数"を運動量表示,あるいは個数表示の状態ベクトルに変換するという表示の変換を意味する"ということが,再認識されましたね。

 

さて,その続きです。同種量子の区別不可能性からです。

  

§2.2 状態の対称性(Symmetry of states)

 

さて,古典自由 Klein-Gordon場に正準量子化の手続きを適用した結果,量子個数による多粒子の記述が得られました。

 

自由場に対しては,量子個数(占有数)演算子:N^はHamiltonian:H^と交換し,そこで量子個数(N^or n)は運動の常数(定数=保存量)になります。

 

(注15-1):何故なら,自由場ではH^=Σ0^ですが,

 全ての,'に対して[N^,N'^]=0 なので,明らかに全てのに対して[H^,N^]=0 です。

 

したがって,dN^/dt=i[H^,N^]=0 です。

(注15-1終わり)※

 

そして,自由なH^に加え,占有数nを変化させる相互作用項:

int^を付加すると,興味深い物理的問題に遭遇します。

 

しかし,今の自由 Klein-Gordon場の論議だけでも,まだ対象とする量子が"対称場の統計=Bose-Einstein統計"に従うことを証明するという問題が残されています。

 

まず,対象としている1種類の実スカラー粒子だけから構成される任意の状態は,異なるでの占有数のnの組み合わせにわたって,

  

固有状態:Φ(..,n,..)=Π(n!)-1/2(ak^)nkΦ(0)

 

を重ね合わせたもので与えられます。

 

そして,Φ(..,n,..)は,各々のについての量子個数nを全て与えることにより,完全に決定され,記述できます。

 

各々のについての,基本的な正準交換関係:[a^,a'^]=δkk',

[a^,a'^]=[a^,a'^]=0 に従って,全てのa^は互

いに交換するため,

 

Φ(..,n,..)=Π(n!)-1/2(a^)nkΦ(0)の右辺において,

生成演算子ak^の順序を決める必要はなく,それ故,個々の

対する量子は全く区別できないと結論されます。

 

このことは,異なる固有状態に対する展開係数の対称性に反映され

ます。以下,その詳細を検討します。

 

これは,Φ=[C0+Σn=1(1/n!)1/2{∫d31..d3nn(1,..,n)

×a^(1)..^(n)})Φ0 において,

 

演算子a^(j)の順序を交換しても状態は不変であるという事実

が,展開係数Cn(1,..,n)の引数jの交換対称性に帰着するとい

う主張です。 

 

ここで,因子(1/n!)1/2は係数Cnに課せられる規格化条件が簡単で便利な形になるよう挿入されました。

 

こうすれば,規格化は次のように書けます。

 

1=<Φ|Φ>=|C0|2+Σn=1∫d31..d3n|Cn(1,..,n)|2

です。

 

(注15-2):|Φ>=[C0+Σn=1(1/n!)1/2{∫d31..d3n

n(1,..,n)a^(1)..^(n)})|Φ0>に対して,

 

<Φ|=<Φ0|{C0+Σm=1(1/m!)1/2{∫d31'..d3m'

m(1',..,m')a^(m')..^(1')}} 

です。

 

故に,<Φ|Φ>=<Φ0|{C0+Σm=1(m!)-1/2{∫d31'..d3m'

m(1',..,m')a^(m')..^(1')} 

×[C0+Σn=1(n!)-1/2{∫d31..d3n

n(1,..,n)×a^(1)..^(n)}|Φ0

 

|C0|2+C0m=1(m!)-1/2{∫d31'..d3m'

m(1',..,m')×<Φ0|a^(m')..^(1')|Φ0>}

 

+C0n=1(n!)-1/2{∫d31..d3nn(1,..,n)

×0|a^(1)..^(n)|Φ0>}

 

+Σm=1Σn=1(m!n!)-1/2∫d31'..d3m'd31..d3n

m(1',..,m')Cn(1,..,n)

×<Φ0|a^(m')..^(1')a^(1)..^(n)|Φ0

です。

 

ところが,明らかに,<Φ0|a^(m')..^(1')|Φ0>=0,

かつ,<Φ0|a^(1)..^(n)|Φ0>=0 です。

 

そして,<Φ0|a^(m')..^(1')a^(1)..^(n)|Φ0>は,

m≠nの場合には,^(),a^()のどちらかの数が多くて,

生成・消滅ペアから余るので真空Φ0で挟む結果ゼロです。

 

他方,m=nなら,

0|a^(n')..^(1')a^(1)..^(n)|Φ0

=ΣPδ3(P1'-13(P2'-1)..δ3(Pn'-n)となり,

 

<Φ|Φ>=|C0|2+Σn=1(n!)-1∫d31'..d3n'd31..d3n

m(1',..,m')Cn(1,..,n)

×{ΣPδ3(P1'-13(P2'-1)..δ3(Pn'-n)} 

です。

 

ただし,和記号:ΣPにおける下添Pはn個のmode番号{1,2,.,n}に対する置換(Permutation)を意味します。

 

つまり,Pは並替え順列の写像:P≡{(1,2,..,n)→(P12,..,Pn)}を意味し,それ故,ΣPは全部で丁度n!通りあるそうした全ての置換Pにわたる総和です。

 

そしてPの各項に係数Cm(1',..,m')Cn(1,..,n)を掛け,

∫d31'..d3n'の積分を実行すると,

 

重ね合わせの係数Cnに対する対称性から,n!個の置換Pの各々について全て同一の積分結果を与えるため,Pの個数n!が先頭の因子(n!)-1と相殺します。

 

(※↑ここでの因子(1/n!)1/2の挿入の理由説明では,これから示すべき展開係数Cn(1,..,n)の引数jの交換対称性は既知としました。)

  

結局,<Φ|Φ>

=|C0|2+Σn=1(n!)-1∫d31..d3n|Cn(1,..,n)|2

を得ます。

 

(注15-2終わり)※

 

そして,係数Cn(1,..,n)はn量子を含む状態のエネルギー・運動量分布を示しています。

 

n(1,..,n),与えられたの集合を持つn個の同種粒子の集まりに対する,運動量空間での波動関数と見ることができます。

  

|C0|2+Σn=1(n!)-1∫d31..d3n|Cn(1,..,n)|2=1 から.

|Cn(1,..,n)|2の個数がnの場合の存在確率密度と見なし,

n(1,..,n)を確率振幅を示す複素数と解釈するわけです。

 

 そして,Φ=[C0+Σn=1(1/n!)1/2{∫d31..d3n

 n(1,..,n)a^(1)..^(n)}]Φ0において,

 a^(1),..,^(n)のそれぞれを互いに入れ替えても

 状態として同じであるため,

 波動関数:n(1,..,n)は,引数1,..,nについて交換対称

 な関数であることがわかります。

 

つまり,n(..j,.,i..)=Cn(..i,..,j..)なることを示す

ことができます。

 

(注15-3):すなわち,

  Φ'=[C0+Σn=1(1/n!)1/2{∫d31..d3n n(..i,.,j..)

×^(1)..^(j).. a^(i)..^(n)]Φ0 ,

 

 Φ=[C0+Σn=1(1/n!)1/2{∫d31..d3nn(..j,.,i..)

 ×a^(1)..^(j)..a^(i)..^(n)]Φ0

  

 に対してΦ'とΦとが同一であるべき,という要求から,

 

0=Φ'-Φ=Σn=1(1/n!)1/2{∫d31..d3n

{Cn(..j,.,i..)-Cn(..i,..,j..)} 

×a^(1)..^(j)..a^(i)..^(n)]Φ0 

ですから,

  

n(..j,.,i..)=Cn(..i,..,j..) 

と結論するわけです。(注15-3終わり)※

 

上に論じたように,状態を決定付けることは,様々な値を持つ量子

の個数を全て与えるというだけの操作です。

 

同種量子は区別不可能であり,量子aが運動量iを,量子bが運動量

jを持つつ確率も,aとbを交換した場合の確率も同じです。

 

つまり,|n(..j,.,i..)|2|n(..i,..,j..)|2です。

 

こういう理由で,多体系の波動関数に対称性の条件が存在するのは,

^()の交換可能性の結果と考えられます。

 

これは正準量子化の手法で生じる実スカラー場の量子(=粒子描像の波)が"対称統計=Bose-Einstein統計"に従うこと,を示すものです。

 

§2.3場の観測可能性と微視的因果律

(Measurability of the Field and Microscopic Causality)

 

古典的には場φ(x)は,1つの物理量(observable=可観測量)であり,

その点xにおける強さ:φ(x)は測定可能なものでした。

 

量子論では,第1章の場の量子化への序文(introduction)で論じた条件により,量子領域において時空点xで定義される局所的な場の演算子として,φ^(x)を導入しました。

 

場の量子論においては古典論とは対照的に,ゼロでない交換関係が存在するため,場の強さの正確な測定には限界があります。

 

例えば,2つの異なる時空点xとyにおける場の強さ:φ^の正確な測定が可能なのは,交換子:[φ^(x),φ^(y)]がゼロとなって消える場合に限られます。

 

ところが,

φ^(x)=∫d2{a^()fk(x)+a^()fk(x)}

 =∫d3(2π)-3/2(2ω)-1/2×[a^()exp(-ikx)

 +a^()exp(ikx)}

 

 という形で,既に自由Klein-Gordon場:φ^(x)の陽な解表現が

 得られています。

  

 ただし,kx=kμμ=k00kx,k0=ω≡(2+m2)1/2,

 f k(x)=(2π)-3/2(2ω)-1/2exp(-ikx) です。

  

 場の同時刻交換関係だけから導き出されたa^(),a^()

 の交換関係:[a^(),a^(')]=δ3('),および,

 [a^(),a^(')]=[a^(),a^(')]=0 から逆に,

  

 同時刻とは限らない任意の時空点x,yにおける場の交換子:

 [φ^(x),φ^(y)]を評価できます。 

  

すなわち,  

[φ^(x),φ^(y)]∫d33'(2π)-3(4ωω')-1/2

 ×([a^(),a^(')]exp{-ik(x-y)}

 +[a^(),a^(')]exp{ik(x-y)})

  

=∫d3(2π)-3(2ω)-1[exp{-ik(x-y)}-exp{ik(x-y)}]

{-i/(2π)3}∫d3[exp{i()}sin{ω(x0-y0)}/ω] 

です。 

  

こう表現される関数を,iΔ(x-y)と定義します。 

つまり,iΔ(x-y)[φ^(x),φ^(y)] です。 

 

(注15-4):

 ∫d3)-1[exp{ik(x-y)}-exp{-ik(x-y)}/(2i)]

 =∫d3)-1[exp{{-i()+iω(x0-y0)}

 -exp{i()-iω(x0-y0)}/(2i)}

 

 ところが,∫-∞3)-1exp{-i()}

 =-∫-∞3)-1exp{i()}

 =∫-∞3)-1exp{i()}なので,

 

∫d3)-1[exp{ik(x-y)}-exp{-ik(x-y)}/(2i)]

 =∫d3)-1exp{i()}exp{iω(x0-y0)}

 -exp{-iωk(x0-y0)}

 

 =∫d3[exp{i()}sin{ω(x0-y0)}/ω]

 

(注15-4終わり※

 

Δ(x-y)は,不変特性関数の族(相対論的波動方程式の境界条件に従うGreen関数の集合)に属する関数の1つです。

 

そのLorentz不変性は, 

iΔ(x-y)∫d3(2π)-3(2ω)-1[exp{-ik(x-y)}

-exp{ik(x-y)}]なる形から明らかです。

 

つまり,Lorentz不変な指数関数が,不変体積要素

∫d3(2ω)-1=∫d4kδ(k2-m2)θ(k0)の上にわたって積分

されるからです。

 

ここで,θ(k0)はk0>0ならθ(k0)≡1,k0>0 ならθ(k0)≡0 で定義されるHeaviside関数(階段関数)です。

 

(注15-5):まず,次のようなδ-関数の性質を証明します。

 すなわち,

a>0 ならδ(x2-a2)={δ(x-a)+δ(x+a)}/(2a)

なる性質です。

 

 これは,以下のようにして証明することができます。

 

 まず,∫-∞f(x)δ(x2-a2)dx

 =∫0(x)δ(x2-a2)dx+∫-∞0f(x)δ(x2-a2)dxです。

 

 y=x2-a2と変数置換すると,2xdx=dyです。

 

0≦x<∞では,x=(a2+y)1/2.dx=dy/{2(a2+y)}1/2

ですから,0(x)δ(x2-a2)dx

=∫-a2dy[f((a2+y)1/2)δ(y)/{2(a2+y)1/2}]

=f(a)/(2a)です。

 

-∞≦x<0では,x=-(a2+y)1/2,dx=-dy/{2(a2+y)}1/2

ですから,-∞0(x)δ(x2-a2)dx

=∫-a2dy[f(-(a2+y)1/2)δ(y)/{2(a2+y)1/2}]

=f(-a)/(2a) です。

 

故に,∫-∞f(x)δ(x2-a2)dx

={f(a)+f(-a)}/(2a) となります。

 

右辺は,∫-∞[f(x){δ(x-a)+δ(x+a)}/(2a)]dx

に等しいので,a>0 では,

δ(x2-a2)={δ(x-a)+δ(x+a)}/(2a)

と結論されます。

 

そこで,F(k0,)を任意関数とすると,

 

δ(k2-m2)=δ((k0)22-m2)=δ((k0)2-ω2)

={δ(k0-ω)+δ(k0+ω)}/(2ω)なので,

 

-∞dk0F(k0,)δ(k2-m2)θ(k0)

=F(ω,)/(2ω) です。

 

したがって,∫d3[F(ω,)/2ω]

=∫d3-∞dk0δ(k2-m2)θ(k0)F(k0,)

=∫d4kδ(k2-m2)θ(k0)F(k0,) です。

 

以上から,∫d3(2ω)-1=∫d4kδ(k2-m2)θ(k0) 

を得ました。

 

(注15-5終わり)※

 

ここで,またまた,一休みです。

 

(参考文献:J.D.Bjorken S.D.Drell "Relativistic Quantum Fields" (McGrawHill)

 

PS: 40年くらい前の学生(院生)の時代には,指導教官から,

 

「細かいところに拘泥していると,学生時代の数年間では,とても論文も書ける最先端のオリジナルな領域には到達できないから,1度目の勉強,読書では,ある程度は書いてあることを信用してとにかく先に進め。。」

  

 というようなことを,よく言われていました。

 

 しかし,私の専攻は,実験ではなく理論ということもあり,

 

「一言でも理解できないことがあったり,証明や検算をすべきことがあれば決して避けて通れず,早く(または速く)わかる必要などないいずれわかればいい。理解できないたった1行があればそれに数年,いやもっと費やすことも厭わない。」

 

 というような,1回精読主義のバカな性分を通したためか?

 

 結局,この道では飯を食うことはできず,

 今も,ライフワークの1つですが,全くお金には結び付かない趣味と

 化しています。

 

 本を読んで理解した履歴の過去ノートにも,種本の内容よりもはるか

 に大量の注がそのまま書いてあり,証明や検算の山です。

 

 それでも,ブログの科学記事に載せてある注は,ノートにある注の全部

 ではなく7~8割くらいです。

 

 "当たり前と思えることでも証明しなければ"という性格は,むしろ

 数学や数理物理学の方に向いていたのかも。。。

 

 これ(=何かひっかかると,どこまでも追求する性格)で,

 さらに,早く(速く)解決できる能力があれば,

 "杉下右京"なのですがね。。

 

 ただし,ポリシーは自分とはかなり違います。

 

 ドラマ(フィクション)だし警察だから仕方ないのでしょうが,

 

「たとえ法律の方が間違っていても,それを破れば犯罪であり断罪さるべきである」とか,「目的が正当であれば手段は正当化される,のは間違いである。」などの"杉下右京"のポリシーでは,

  

 昨今の中東のジャスミン革命を含む,あらゆる革命は許されません。

 

 革命とは,富める者から無理やり財を略奪する義賊に似た行為です

 からね。

 

 上のポリシーもドグマではなく,TPOで使い分けなければ。。

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2012年5月10日 (木)

続・数学の問題(入院中ニトライ)

 ブログネタも同じようなものばかりで特徴あるものは少ないので,退院直後にアップした「数学(算数?)の問題」の続きを書きます。

 

 前の記事では,最初の問題は入院初日の4/17の午後に解いた,と書きましたが,実は入院初日の17日は検査とか,必要品の買い物などやるべきことがたくさんありました。

 

 雑用を済ませた後,問題を見て考えて本に書いてあるヒントを見るのも癪なので,完全解答には17日の消灯後の夜中までかかりました。

 

入院中の日記を兼ねたノートによれば,次の18日には3問に挑戦していますが,18日中に解けたのは次の2問でした。

 

最初の問題を問1として番号を付けます。

 

問2.  0<a,b,c≦1のとき,次の不等式が成り立つことを示せ。

 

/(b+c+1)+b/(c+a+1)+c/(a+b+1)

+(1-a)(1-b)(1-c)≦1

 

(解答)まず,一般性を失なうことなく,a,b,cの大小関係を,

 0<a≦b≦c≦1と仮定する,ことができます。

 

 この条件下では,(a+b+1)≦(c+a+1)≦(b+c+1)ですから,

 1/(a+b+1)≧1/(c+a+1)≧1/(b+c+1) です。

 

そこで,a/(b+c+1)+b/(c+a+1)+c/(a+b+1)

(a+b+c)/(a+b+1)=1+(c-1)/(a+b+1)です。

 

 したがって,1+(c-1)/(a+b+1)+(1-a)(1-b)(1-c)≦1を示せば十分です。

 

 よって,(1-c){(1-a)(1-b)-1/(a+b+1)}≦0 を示せば十分ですが,(1-c)>0 なので,{(1-a)(1-b)-1/(a+b+1)}≦0 を示せばいいことになります。

 

結局,{1-(a+b+1)(1-a)(1-b)}≧0 を示せばいいです。

 

上式の左辺=-(a+b){1-(a+b)+ab}+{a+b-ab}

 =(a+b)2-ab(a+b)-abですが,

 

 正の数の相加平均は相乗平均より大きいので,(a+b)≧2a1/21/2

 ですから,結局,(左辺)≧(3ab-2a3/23/2) です。

 

そこで,簡単のためにX≡a1/21/2 とおくと,0<X≦1です。

 

そして,Xの関数f(X)≡3X2-2X3を考えると,f(0)=0であり,

0<X≦1では,df/dX=6X(1-X)≧0 なので,この範囲では

f(X)は単調非減少です。

 

故に,(X)≧0 (0<X≦1)と結論されます。

 

以上から,f(ab)=3ab-2a3/23/2)≧0,であり,そして,

(a+b)2-ab(a+b)≧f(ab)なので,

(a+b)2-ab(a+b)≧0,です。

したがって,-(1-c){(1-a)(1-b)-1/(a+b+1)}≦0 より,

 

/(b+c+1)+b/(c+a+1)+c/(a+b+1)

+(1-a)(1-b)(1-c)≦1

 

が証明されました。 (終わり)

  

(※PS:今思うと,

(a+b)2-ab(a+b)-ab≧3ab-ab(a+b)

=ab(3-a-b)=ab{1+(1-a)+(1-b)}>0 ですから,

微分までやることはなかったですね。

 

当時(3週間前)は,今より頭が柔らかくなかったようです。※)

  

問3.  任意の正の整数kに対して,S={21―1,..,22k-1}の元の

少なくとも1つは,(2k+1)で割り切れることを示せ。

 

(解答)まず,集合Sの位数,つまりSの元:21―1,..,22k-1の個数は

丁度 2kです。

 

そして,Sの各々の元を(2k+1)で割ったときの余りrは,

r=0,1,2,..,2k のいずれかです。

 

Sの元を(2k+1)で割ったときの余りがrであることを,

2n―1≡r mod(2k+1) (n=1,..,2k)と表現します。

 

仮にSの元の全てが(2k+1)で割り切れないとすると,

2n―1≡0 mod(2k+1),かつ1≦n≦2kを満たすnは存在しません。

 

ところが,もしも2p―1と2q―1の余りが等しいとすれば,つまり,

2―1≡2q―1 mod(2k+1)を満たすp,q(1≦q<p≦2k)が存在

するとすれば,2p-2q≡0 mod(2k+1)なので,

 

2q(2p-q-1)≡0 mod(2k+1)となりますが,偶数の2qが奇数の(2k+1)

で割り切れることはないので,これは,2p-q-1≡0 mod(2k+1)である

こと:(2p-q-1)が(2k+1)で割り切れることを意味します。

 

しかし,1≦(p-q)≦2kですから,1≦n≦2kを満たすnについて,2n―1≡0 mod(2k+1)となるnは存在しないという仮定から,

 

2―1≡2q―1 mod(2k+1)を満たすp,q(1≦q<p≦2k)は存在し

ません。

 

以上から,S={21―1,..,22k-1}の2k個の元を(2k+1)で割った余り

rは全て異なると結論されます。

 

しかも,(2k+1)では割り切れないのですから,余りrは.1,2,.,.2kのいずれかの2k個であって,しかもこれら全てを尽くします。

 

しかし,このことから2n―1≡2k mod(2k+1),かつ1≦n≦2kなるnが少なくとも1つ存在します。

 

このとき,2n≡2k+1≡0 mod(2k+1)ですから,この2nは(2k+1)で割り切れるはずです。

  

2のベキ乗の因数しか持たない2nが,奇数の(2k+1)を因数とするはずはないので,これは矛盾です。

 

そこで,1≦n≦2kを満たすnについて,2n―1≡0 mod(2k+1)となるnは存在しない,という仮定の方が誤りということになります。

 

謂わゆる背理法ですが,これで成立を証明すべき命題の真なることが示されました。(終わり)

 

そして,次の問4は18日中には解けず,結局,翌19日に最後にはヒント(ほぼ答)を見てしまいました。

  

この問4については本日は問題だけをアップしておきます。

 

問4. {xn}を,x1=x,(xはx>1なる実数),xn+1=xn2+xn ,

で定義される数列とする。

 

このとき,級数和:S=Σn=1{1/(1+xn)}を求めよ。

  

という問題です。

  

 これ以後もありますが,私は気紛れなのでブログでこの続きを書くかどうかはわかりません。

 

 でも,整数,数式や数列関連の問題を解くのが得意というわけではなく,ただそれを考えるのが好きな変態?であることは再認識しました。

  

(↑※入院のヒマつぶしに,算数や高校数学の難問?を考えるのはある種の変態(or オタク?)でしょう。)

 

私の弱点は空間図形などのパターン認識がからむ問題です。

 

私は,2次元でも地図を見てもわからず,しょっちゅう他人に聞かないとたどりつけないことが多々ある方向音痴です。(※左脳は何とか機能していても右脳はダメかな。。。)

  

一応,これも入院中の日記の1つをアップしたつもりですが,この手の記事は引用文献を書かないと単なる盗作ですから,タネ本を下に明示しておきます。

 

では,またね。

 

(参考文献):秋山仁+ピーターフランクル共著「(完全攻略)数学オリンピック(増補版)」(日本評論社)

 

PS:難問というと昔,「明聖アカデミー」という御茶ノ水の現役高校生専門予備校のアルバイトで,RQC(randomquestion corner)という教室で何でも質問を聞く講師というのをやってた時代を思い出します。

 

 その予備校の当時の数学主任のH先生の個別指導の宿題で出された数学難問集をRQCで毎回質問する高3なのに中学生のように見える小さくてかわいい女子高生がいて,他のまだ大学生の講師たちと解き方など相談していたことを思い出します。

 

 当時,私は9年間住んでいた江東区の木場から豊島区巣鴨に転居したばかりの40代中半から,50歳代にかかる頃でした。

  

 結局,彼女=K野さん,については,その後,正社員のH先生からアルバイトの私が数学の個別指導を引き継いだのですが,

  

 何と彼女の第一志望は千葉大教育学部で,第二志望は明治大学文系ということでしたから,数学が必要といってもセンター試験だけです。

 

 確かに難問をたくさん解く,考えるという勉強法もありますが,私はセンター試験の過去問を解く訓練をすれば十分と考えました。

 

 何ゆえに,自力ではほとんど解けず,毎回RQCで質問するような難問の宿題ばかりを出していたのか?とそのときは疑問に思いましたね。

 

 結局,その彼女,現役のときは千葉大を落ちて,数学は関係ない明治大には合格したので,私はK野ちゃんの何らかお役に立ったのか,邪魔をしたのかは不明です。

   

 なつかしいですね。

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2012年5月 8日 (火)

順天大付属病院で検査。道すがら花の写真

 昨日5/7(月)はGW明けで帝京大病院眼科入院前から予約していた順天堂大病院の循環器内科の足の動脈硬化検査で,朝9時頃.お茶の水の病院に行きました。

 一昨日5/6(日)朝と昨日の道すがら,花の写真です。

 (※ 金は無くても高楊枝。。ダンゴより花ですか。。)

 最後の写真は,5/7午後,普通に職場に行って帰りに再び神保町まで行って帰りの自宅付近の信号そばのです。

 まず,5/6(日)午前11時頃自宅前」で。。。

    

     

     

     

    ↓会社の男子更衣室。フラッシュなしなので暗い

    

   ↓翌日5//7(月)朝10時半頃病院からの帰り

  明大校舎前の通りでつつじ,白つつじに着目しました。。

   

   

  ↓同じく午前10時半頃,御茶ノ水から都営三田線神保町に帰る途中

 , 明治大学校舎を撮 影

    

 ↓午後5時頃,会社帰りに神保町で古本を買って後

  帰りに巣鴨駅前信号そばの花壇

   

PS:実は本日5/8(火)も休みを取り昨日の検査に続いて朝10時から順天堂大学病院の循環器内科で診察受けました。

 そして明日は帝京大病院眼科で退院後初の診察予定です。

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相対論的場の量子論(正準定式化)(14)

 相対論的場の量子論の続きです。

 

 前記事では,同一の時空点における局所演算子積A^B^=A^(x)B^(x)の特異性のために,A^B^の真空期待値:<Φ0|A^B^|Φ0>に出現する無限大の零点エネルギーを簡単に除去する手段として,

 

 記号:A^B^:で表記される正規順序積(normal-ordering)を定義するところで終わりました。

 

 さて,その続きとしてφ^φ^=φ^(x)φ^(x)の正規順序積を取ると, :φ^φ^:=φ(-)(-)^+2φ(-)(+)^+φ(+)(+)^ですが,これの真空期待値がゼロとなって消えることは明らかです。

   

 すなわち,

φ(-)(-)^=∫d33'a^()a^(')fk(x)fk'(x), 

φ(-)(+)^=∫d33'a^()a^(')fk(x)fk'(x),

 

φ(+)(+)^=∫d33'a^()a^(')fk(x)fk(x)

であり,かつ,a^(')|Φ0>=0 ですから,

 

 <Φ0|:φ^φ^:|Φ0>=∫d33'

 [<Φ0|a^()a^(’)|Φ0k(x)fk(x)]となりますが,

 

 ここで,a^()|Φ0>=0 のHermite共役を取れば,

 <Φ0|a^+()=0 となるため,

  

 <Φ0|a^()a^(')|Φ0>=0 となって,結局,

 <Φ0|:φ^φ^:|Φ0>=0 を得ます。

  

したがって,一般に,x1(x)φ^(x)}{Σy2(y)φ^(y)},

または,x{C1(+)(x)φ(+)^(x)+C1(-)(x)φ(-)^(x)}]

×y{C2(+)(y)φ(+)^(y)+C2(-)(y)φ(-)^(y)}]

で表わされるような,任意の双1次演算子積について,

 

正規順序を取れば,その真空期待値はゼロとなって消えます。

 

先に,離散的表現でのエネルギー・運動量演算子:

μ^=(1/2)Σμ(a^a^++a^+^)

=Σμ(a^+^+1/2)に対し,

 

これの代わりに無限大を差し引いて真空期待値がゼロとなる

新しい演算子P'μ^≡Pμ^-<Φ0|Pμ^|Φ0

=Σμ^+^を定義して,これをPμ^に置き換える,

と述べました。

 

いかし,実際,連続的表現での運動量演算子:

j^=-∫d3π(,t)(∂φ(,t)/∂xj)

=(1/2)∫d3[kj{a^()a^+()+a^+()a^()}]

に,正規順序(normal-ordering)を適用すれば,

 

:Pj^:=-∫d3:π(∂φ/∂xj):=∫d3kkja^+()a^()

=P'j^となって前と同じ操作を意味することは明らかです。

 

(注14-1) :Pj^:=:-∫π(∂φ/∂xj)d3:

=-∫d3:π(∂φ/∂xj):

=-∫d3:{φ(+)d+φ(-)d}|(∂φ(+)/∂xj)+(∂φ(-)/∂xj)}:

 

 =-∫d3(-)d(∂φ(-)/∂xj)+(∂φ(-)/∂xj(+)d

+φ(-)d(∂φ(+)/∂xj)+φ(+)d(∂φ(+)/∂xj)}

=Pj^+∫d3(+)d,(∂φ(-)/∂xj)] です。

 

 然るに,

 

 [φ(+)d,(∂φ(-)/∂xj)][∫d3∫d3'

=[(-iωk)a^()fk(x),(ik'j)a^(')fk'(x)]

 

=-(1/2)∫d33'(2π)-3kωk')-1/2kk'j)

[a^(),a^+(')]×exp{i(')-i(ωk-ωk')t}

 

です。

 

故に,∫d3(+)d,(∂φ(-)/∂xj)]

=-(1/2)∫d33'(ωkωk')-1/2kk'j)[a^(),a^+(')]

×δ3(')exp{-i(ωk-ωk')t} 

=-(1/2)∫d3{kj[a^(),a^+()]}

です。

 

 また,Pj^

 =(1/2)∫d3[kj{a^()a^+()+a^+()a^()}]

 です。

 

 したがって,

 

:Pj^:=Pj^+∫d3(+)d,(∂φ(-)/∂xj)]

 =(1/2)∫d3[kj{a^()a^+()+a^+()a^()

 -[a^()a^+()]}

 =∫d3{kja^+()a^ ()}=P'j^

  

 が得られます。 (注14-1終わり)※

 

同様に, :P0^:=P'0^=H'^=∫d3ka^+()a^()}

となることも示すことができます。

 

ここでは,正規順序の唯一の効果は,理論から零点エネルギーを除去し真空状態Φ0をエネルギーゼロの状態として定義できることです。

 

先に,離散表現:Pμ^=Σμ(a^+^+1/2)で与えた,エネルギー・運動量の固有値と固有状態の関係:

μ^Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)

=Σ(n+1/2)kμΦ(nk1,nk2,..,nkr,..),および,

 

P'μ^≡Pμ^-<Φ0|Pμ^|Φ0>=Σμ^+^から,

P'μ^の固有値を見出すことができます。

 

すなわち,

P'μ^Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)=ΣμΦ(nk1,nk2,..,nkr,..)

(nkr=0,1,2,..) です。

 

各nomal-mode:に対する異なる固有状態は,n個の量子に相当する4元運動量kμを与えます。

 

各々のについて,その固有状態は,Einsteinの関係式:

μμ=m2 に従う4元運動量kμと質量mを有すると見えます。

 

ここに至って,正準量子化の手続きから,質量mを持つ1個,2個と個数を数えられるような1つの粒子描像の出現が見られます。

 

各非負の整数n番目の運動量状態の占有数(occupation-number)と呼ばれます。

 

そして,この量子個数(占有数):nの総目録{nk1,nk2,..,nkr,..}が量子状態:Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)を完全に決定します。

 

ここで,N^≡a^で定義される個数演算子:N^を導入すれば便利です。これは非負の整数固有値を取ります。

 

すなわち,N^Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)=nΦ(nk1,nk2,..,nkr,..) (nkr=0,1,2,..) です。

 

(注14-2):Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)=ΠkΦk(nk)であり,

Φ(n)≡(n!)-1/2(a^)kΦ(0)です。

 

 まず,N^Φ(0)=0 は明らかです。

 

 そして,N^Φ(1)=N^^+Φ(0)

 =a^+^+Φ(0)=^+[a,^+(0)

 =a^+Φ(0)=Φ(1)です。

 

 それ故,Φ(1)は固有値1に属するN^-固有状態です。

 

 ここで,仮に,Φ(nk)が固有値nkに属するN^-固有状態であること:

 N^Φ(nk)=nΦ(nk)が成立しているとすると,

 

 N^Φ(nk+1)=N^(nk+1)-1/2^+Φ(nk)

 =(nk+1)-1/2^+N^Φ(nk)

 +(nk+1)-1/2^+[a,a^+(nk)

 =(nk+1)(nk+1)-1/2^+Φ(nk)

  

 つまり,N^Φ(nk+1)=(nk+1)Φ(nk+1)

 を得ます。

 

 それ故,帰納法によって,

 N^Φ(nk)=nΦ(nk) (nkr=0,1,2,..)が成立する

 と結論されます。

 

したがって,N^Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)=N^ΠkΦk(nk)

=ΣkΦk(nk)です。

 

(注14-2終わり)※

 

そして,正規順序を取ったエネルギ-・運動量演算子を'μ^でなく,primeをはずして改めてPμ^と表記することにすれば,

個数演算子^を用いて,μ^Σkμ^と書けます。

 

そして,交換関係,[a^,a'^+]=δkk',

[a^,a'^]=[a^+,a'^+]=0 から,

 

個数演算子:^≡a^+^とa^,a^+の交換関係が,

次のように書けることを示すことができます。

 

すなわち,まず,[N^,a'^+]=[a^+^,a'^+]

=a^+[a^,a'^+]+[a^+,a'^+]aより,

[N^,a'^+]=δkk'^+=δkk'k'^+  です。

 

他方,[N^,a'^]=-δkk'^=-δkk'' です。

 

これらと,Pμ^Σkμ^とを関連付けると,a^+は4元運動量が

μの1量子を生成する生成演算子(creation operator)を意味すると考えられます。

 

つまり,a^+は4元運動量がkμの量子個数がnkの状態から,同じ4元運動量の量子個数が(nk+1)の状態を創出することを示しています。

 

すなわち,

μ^a^+Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)

=a^(Pμ^+kμ)Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)

k'k'μk’+kμ)a^+Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)

です。 

 

(注14-3):何故なら,

 Pμ^a^+Σk''μN^k'^

Σk'k'μ^N^' Σk(k'μ[N'^,a^]

=a^(Pμ^+kμ)

です。

 

それ故,Pμ^a^Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)

k'k'μk’+kμ)a^Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)を得ます。

 

(注14-3終わり)※

 

同様に,^は4元運動量がkμの1量子を消滅させる消滅演算子(annihilation operator)を意味します。

 

^は4元運動量がkμの量子個数がnk(≧1)の状態から,量子個数が(nk-1)の状態を創出します。

 

しかし,特に,量子個数nkがゼロの状態(nk=0)にa^を作用させると,その状態そのものが消えてしまいます。

 

すなわち,

μ^a^Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)

=a^(Pμ^-kμ)Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)

k'k'μk’-kμ)a^Φ(nk1,nk2,..,nkr,..)

です。

 

演算子a^,およびa^の行列要素のうちでゼロでないものは,

占有数がn'k=nk±1の量子個数:n'kを持つ状態とnkを持つ状態とを結び付けるものだけです。

 

すなわち,以下,Diracのブラケット(bra-c-ket)表示を用いて,

状態φk(nk)を|nk>と表示すれば,

 

<n'k|a^|nk>≡<φk(n'k)|a^|φk(nk)>

=(nk)1/2δn'kk-1,

 

<n'k|a^|nk>≡<φk(n'k)|a^k(nk)>

=(nk+1)1/2δn'kk+1

 

です。 

 

(注14-3):何故なら,|n>=Φ(n)≡(n!)-1/2(a^)kΦ(0)

ですが,これは,<n'|n>=<φk(n'k)|φk(nk)>=δn'kk

と規格化されています。

 

そこで,<n'+1|n>=<φk(n'k+1)|φk(nk)>

=δn'kk-1より,

 

(n'k+1)-1/2<a^φk(n'k)|φk(nk)>

=(n'k+1)-1/2<n'k|a^|nk=δn'kk-1 です。

 

故に,<n'k|a^|nk>=(n'k+1)1/2δn'kk-1 を得ます。

 

他方,<n'|n+1>=δn'kk+1より,

(nk+1)-1/2<n'k| a^|nk)>=δn'kk+1なので,

<n'k|a^|nk>=(nk+1)1/2δn'kk+1 を得ます。

 

(注14-3終わり)※

 

 かなり,長くなったし切りがいいので,今日はここまでにします。

 

(参考文献:J.D.Bjorken & S.D.Drell "Relativistic Quantum Fields" (MacGrawHill)

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2012年5月 4日 (金)

入院中に撮った写真等

 表題の通りです。

 ,入院中に,何とはなしにときどき,景色を中心に写真を撮りました。

 まずは,4/17(火)に帝京大付属病院の内科病棟の15階に入院した後,7階まで 降りて屋上庭園で撮影した写真からです。

  

 ↓ そこにいた庭師?に聞くと,これは芝桜だそうです。 ふーん。さくら?

   

    ↓この花は何だっただろう?

   

 

    

 次は入院した日の晩,,1503室の同部屋のS川さんから借りた本です。

 恩田陸の「夜のピクニック」(2004年本屋大賞)です。

  

 私なら恐らくこうした小説を読むことを選択することはないでしょうし,病院で読む小説としては,この種の内容がマジ?の本は選ばないと思います。

 折角なので,読み始めたら結構興味深く毎日,少しずつ読み進んでいました。

 しかし,27日の眼科診察で医師から急に「明日退院していい」と言われ,,S川さんは「6月までは15階にいるから返すのはイツでもいい」と言ってましたが,そういうわけにもいかないので,その日のうちに残りを読了し夜消灯前にはお返ししました。 

 結局,今回の入院で読んだ小説はこれだけでしたが,今までの入院時の推理小説やB級の娯楽小説とは違って,病院で読む小説という意味じゃなく,ても新しい読書傾向の趣味が開けたカモ。。

 以下は,時系列順に20枚くらい。。

 まずは,翌朝(4/18(水)),内科15階談話室の窓から見た東京の絶景から。。

 ↓超肥満で,医学的に減量中の元自衛隊員という兄ちゃんから,正面に朝霞の駐屯地のタワー?が見えて,天気が良ければ富士山も見える,と言われたので,こちらは北向きの窓でしょう。

   

↓15階の一般用の中央エレベータの15階フロアです。

 手術の際のストレッチャーとか医師,看護師などの業務用は別に奥のエリアにあって患者は入れません

  

    ↓15階談話室の給湯コ^ナーです。

     

  ↓同じく15階談話室のテレビとゴミ回収ボックスです。

 私は自室ではなく,ほとんどここにたむろしていました。

 「なるべく部屋にいてくれ」とよく注意されましたが,それじゃ退屈なので

    

↓別の日にやはり15階北向きの窓からです。

    

    

    

  4/23(月)の朝の10時半頃,晴れて15階から7階の眼科病棟に移りました。

  ↓その記念に,自室のスグ隣出口から7階屋上に出て病棟側?を撮影

    

  ↓7階の私のベッドとそのまわり

   

  以下は,内科から眼科への転科の数日後にやっと晴れて,屋上に出たときに撮った写真です。

 入院最後の頃,天気が良くてドアが閉鎖されずに屋上に出られる日は少なかったので,これらを撮ったのも全部で2日か3日くらいでしょうか。。

    ..

 ↓7階屋上庭園からさらに病院の上の方を撮りました。

  前にいた15階などまだまだ上の階があります。

  

    

    

 ↓昨年6月には,屋上この当たりの排水路に,カルガモの親子がいました。

 去年は,カメラは無く携帯電話もカメラ機能無いので惜しいことをしました。

   

  

    

   

   

   

 これで終わりです。

 

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5月初めの癒し

 4月30日にもらったYou-Tube メールからです。

 

PS:勘違いしないように。。私は別にプロのカウンセラーでもないし,モチロン神様でもカリスマでもないよ。。。

 リストカットを繰り返して,本気じゃないとしても,いつか事故が起きるから。。

 やめなよ。。

 思い通りにならないからって,それは小さい子供が地面に寝ころがって.,「アレ買ってエー」とか泣きわめく様と変わりない。。

 私自身も平気なようでも,幼いころから今まで,挫折数々あったし今もある。

 ショックを合理化や諦観でゴマかし,鈍感を装っているだけです。

 今となっては普通の人なら簡単にできることさえ頭の中で考える通りには体がいうことを聞いてくれません。

 ある程度は歳もとり,いろいろわかるようでも自分の経験したり出会ったその他大勢とあなたは恐らく違うし,自分はあくまで自分で,その他大勢からの類推からでしか,私にはわかりっこないから,所詮通り一遍のアドバイスや対応,気休めくらいしかできません。

 もっとも,単なる気休めだと思っているのもわかってるから,それはそれでいいのだけどネ。上から目線だけど,みんな救ってアゲたいけど。。

 夜中,零時頃,就寝前にインスリン8単位を打つ前に,久しぶりに血糖値を測ってみると,497です。アリャリャ,退院前はせいぜい250くらいだったのに。。。

 チョッとやばいネ。。

 これから少し寝た後に(あと1,2時間しかないが)朝食前のインスリン4単位は打つとしても朝食抜きですね。

 退院後も,毎日4回のインスリンはちゃんとやってますが,入院中の"おあずけ"連続の反動で,少しくらいはと,ここ数日は食欲旺盛なまま食してるせいでしょう

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