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2006年4月15日 (土)

基礎物理学講義③(力と運動1)

1.運動学と力学

 運動学とは物体の変位と速度と加速度,運動方向などを調べるものである。つまり,物体の運動する道筋を時間の関数として幾何学的に表わす方法で,言わば数学的なものである。

 一方,力学とは,物体の運動と"外部環境=力"との関係を調べるものである。つまり"数学的軌道=幾何学的な運動学"を現実の物理的作用と関連付けるものである。

(1)運動学

①変位-物体がある位置からある位置への運動をするときの移動経路を変位という。

ⅰ)位置(空間の点)は,われわれの3次元空間では3つの数字で決めることができる。それを座標という。

 たとえば(1,-2,7)とかが位置を示す点の座標である。この場合,1,-2,7を,それぞれx座標,y座標,z座標という。

 特に,座標(0,0,0)で与えられる点を原点という。ただし原点は宇宙空間のどこにとってもよい。(空間の一様性)

 また,xyz座標軸は右手系の3つの直交軸であれば,これらをどの向きに回転された方向にとろうと自由である。(空間の等方性)

ⅱ)変位は,実際にはある時間のあいだに起こる。

 時間を小さくきざんでいくと経路は非常に短い直線分を結んだ折れ線とみなすことができる。 そして,ある1つの小さい直線分をABと書いたとする。

 Aの座標が(xA,yA,zA)でありBの座標が(xB,yB,zB)のとき,この変位を(xB-xA,yB-yA,zB-zA)で表わしてこれをABとベクトル記号で表わす。

②速度-速さとその向きを総称して速度という。

ⅰ)平均速度とはある地点Aからある地点Bまでの直線変位をその移動にかかった時間で割ったものである。

 (平均速度)=AB/(移動時間)である。ただし,ベクトルABを時間Δtで割るとは,新しいベクトル=(vx,vy,vz)=((xB-xA)/Δt,(yB-yA)/Δt,(zB-zA)/Δt)をつくることを意味する。

ⅱ)Δtを無限に小さくしてゼロに近づけて極限を取ることを"微分する"というが,このときの速度のことをその瞬間の速度または単に速度という。

③加速度-速度の変化率のこと

 変位がベクトルなので,それを時間で微分した速度もベクトルである。その速度ベクトルも一般には一定ではなくある時間のうちには変化する。

 ある時間Δtの間の速度の変化分ΔをΔtで割ったもの=Δ/Δtを平均加速度という。

 Δt を ゼロ にしたときの=Δ/Δtを速度の微分係数といい(瞬間)加速度と呼ぶ。加速度もベクトルである。

(2)力学

①運動の法則(ニュートンの運動の3法則)

ⅰ)第1法則(慣性の法則)

 "物体Aがあらゆる他の物体から無限に離れていて全く影響を受けない場合,その物体Aは等速度運動(等速直線運動)をする。"

 これは実は奥が深い

ⅱ)第2法則(運動の法則)

 "物体の加速度 は受ける力 に比例し質量mに反比例する。"

 すなわち,=k/m,あるいは =k'm, ただしk,k'は比例定数である。

 ただし,の単位をN(ニュートン;Newton)=kgm/s2に取ればkもk’も1になるので記号k,k'は不要である。

 この法則(ⅱ)によれば,=0 は =0 を意味するため,自動的に法則(ⅰ)が得られるので,(ⅰ)は不要であるように見えるが果たしてそうだろうか?

 ⅲ)第3法則(作用・反作用の法則)

 "2つの物体A,Bがあるとき,AがBから力を受けたとき,逆にBはAによって大きさが等しく向きが正反対の力を受ける。"

 実は,法則(ⅱ)と(ⅲ)を一緒にして初めて質量mの定義が可能となる。

 力とは何か? ←  これが不明なまま法則が先にできてしまった。

http://fphys.nifty.com/(ニフティ「物理フォーラム」サブマネージャー)                                                  TOSHI

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