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2006年6月 9日 (金)

狭山差別裁判

 「狭山事件」は確か40数年以上前のことですが,当時,女子高生を殺した犯人を見つけることができなかった警察が被差別部落民の石川一雄青年(当時)を無理矢理,犯人としてでっちあげ,無期懲役刑とした事件ではなかったかと記憶しています。

 私の学生当時には石川さんが逮捕されてから既に数年たっていましたが,特に身分差別の分野での運動をしていた私は,部落差別と在日朝鮮人差別について「部落の歴史と解放理論」や「朝鮮人強制連行の記録」を読んだり,朝鮮総連に話を聞きにいったりして勉強しながら部落解放運動をも支援していたつもりでした。

 そこで,この事件は社会人になってからもずっと気になっていました。

 数年前に,ビデオで仮釈放中の石川さんの姿を見,肉声を聞いたことがありますが,今も無実を訴えて再審請求をしているらしいです。

 ことの本当の真相はわからないけれど,私は彼を信じたい。世の中には冤罪がたくさんあります。私はそうした意味で死刑廃止論者でもあります。

 例えば,私がかわいい身内を無残に殺されて憤りが抑えられないとしたら,私は権力などに代わって仇討ちをしてもらうくらいなら,みずから真犯人を見つけてかたき討ちをするだろうし,もちろん返り討ちは覚悟の上です。

 権力による死刑などは認めたくありません。世間では容疑者というだけで,真犯人かどうかもわからないうちに被害者は彼を憎む傾向がありますが,冤罪である可能性が意外に高いことは知られていないようです。

 私はまた銃砲などの武器を"権力”が独り占めしているのにも反対です。

 太閤検地と刀狩り以来,権力の暴力装置は一方的に武器を独占してわれわれを骨抜きにしています。

 暴力装置という裏打ちのない法律というのは何の効力もないのは事実ですが,警察や自衛隊などという一番危ない奴らが人殺しの道具を独占しているのですから,こちらも銃くらいで武装したいものです。

 特に,肉体的には弱者である若い女性などは護身用にバッグの中に小型拳銃などを入れててもいいのではないだろうかとさえ思います。

 銃を持てば犯罪が増えるなどというのは私は迷信だと思っています。

 中には車に乗ると人が変わる,というのと同じように,,現在はモデルガンで満足しているが解禁となれば銃を趣味とする「おもちゃ感覚」の人がいて,人間を撃ってみたいと思うようなバカが増えるのではないか,という危惧もあるにはあるけれど。。。。(そもそも,車だって乗るヤツによっては凶器ですね。)

 ともあれ,狭山裁判のようなものは明らかに差別裁判であり,無実を示すさまざまな証拠があったと記憶していますが,何故か再審の証拠として取り上げられないのは残念なことです。

 もうかなりの年齢になっただろう石川一雄さん,頑張ってください。私としては,陰ながら応援するしかないです。

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