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2006年7月10日 (月)

フィボナッチ数列を解く

1,1,2,3,5,8,13,21,34.55,...,と続いていく数列をフィボナッチ(Fibonacci)数列といいます。

 
これは前の2つの数を加えたものが次の数になるという数列

であり,漸化式:an+2=an+1+an(n≧1,a11,a21)で定義

されます。

  
図形的には,環状列石(StoneーHenge;ストーンヘンジ)や生物

巻貝(アンモナイトetc.)などに見られるファイ螺旋,美術に

おいて有名な黄金分割の構成を示すものでもあります。

 
この数列のnによる一般項の表現を,高校生のときのような

方法で解いても面白味がないので,関数方程式の行列表現として

解いてみます。

  まあ結局は同じことで,内容は陳腐な試みですが。。

  
先に述べたようにフィボナッチ数列を定める漸化式は

n+2=an+1+an(n≧1,a11,a21)で与えられますが,

これは行列形式では次のように書けます。

  
すなわち,nt[an,an+1],P≡[1,2];1t[0,1],

2t[1,1]と置けば,フィボナッチ数列の漸化式はn+1=Pn

と書けます。

 

それ故,n=Pn-11となります。

 

ただし,上添字tは転置行列(transport matrix)を意味します。

 

例えばt[0,1]は行(横)ベクトル(1×2行列){0,1]を転置した

列(縦)ベクトル(2×1行列)を意味します。

ここで,固有値問題P=λを解きます。

 

これの解の固有値は固有値方程式:det(λE-P)=0 を解けば

得られますが,この方程式は謂わゆる数列の特性方程式:

λ2-λ-1=0 です。

 

この2次方程式の2つの根はλ±≡(1±√5)/2ですが,このλ±

が固有値問題P=λの固有値λの2つの値を与えます。

一方,固有値λ=λ±に属する固有ベクトルを±とすると定数倍を

別にして±t[1,λ±]と書けます。

 

これらにより,P±=λ±±(複号同順)が成立します。

そこで,2×2行列BをB≡[,]で定義すると,

PB=[λ+]です。

 

したがって,Λを固有値λ±を対角成分とする2×2対角行列

とすると,PB=BΛが成立します。

 

これから,Λ=B-1PB,P=BΛB-1であり,それ故,

Λn=B-1n,Pn=BΛn-1が成立します。

n=Pn-11に戻り,これの左からB-1を掛けると

-1n(B-1n-1)B-11=Λn-1-11を得ます。

 

1 t[1,1], B-11 t[1-λ,-1+λ]/√5

t,-λ]/√5ですから,B-1ntn,-λn]/√5 です。

以上から,nt[an,an+1]=Btn,-λn]/√5より,最終的に

n(λn-λn)/√5 が得られます。

(ネタがないからといって,16年前に予備校でやった計算を蒸し返して

いるなんて,我ながら全然進歩がないですね。) 

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