酔歩(ランダム・ウォーク)(訂正)
以前の記事「 酔歩(ランダム・ウォーク) 」において1次元から2次元,3次元に拡張するときに本質的な間違いがあったので訂正しました。既に現時点では以前の本文は訂正してあります。
"xがxとx+dxの間にある確率は,
P(x,N)dx={1/(2πNa2)1/2}exp{-x2/(2Na2)}dx
となるはずです。" というのはよかったのですが。。。
このことから,
"2次元でも等方的と考えられるのでx2をr2=x2+y2と置き換えれば
P(x,y,N)dxdy={1/(2πNa2)}exp{-r2/(2Na2)}dxdy,
同様に3次元ではr2=x2+y2+z2として,
P(x,y,z,N)dxdydz={1/(2πNa2)3/2}exp{-r2/(2Na2)}dxdydzであると考えられます。"
という部分は完全な間違いでした。
これは,1次元での1歩の長さの各次元成分への分割を考慮していなかったからです。
"2次元でも等方的と考えられるので,単純にx2をr2=x2+y2に置き換えるだけでいいと考えるところですが,実は1歩の各方向への成分Δx,ΔyはΔx2+Δy2=a2を満足します。
そこで,x方向とy方向を対等に扱うとΔx2=Δy2=a2/2 なので,N歩で位置r=(x,y)に到達する確率密度P(x,y,N)は,
全平面で1になるように規格化して,
P(x,y,N)dxdy={1/(πNa2)}exp{-x2/(Na2)}exp{-y2/(Na2)}dxdy={1/(πNa2)}exp{-r2/(Na2)}d2r
となるはずです。"
と直しました。
さらに,
"同様に,3次元ではr2=x2+y2+z2として,Δx2=Δy2=Δy2=a2/3により,位置r=(x,y,z)に到達する確率は
P(x,y,z,N)dxdydz=[1/{(2/3)πNa2}3/2]exp[-r2/{(2/3)Na2}]d3rになると考えられます。"
と訂正しました。
"特にt=Nτ,D=a2/(2τ)とおけば,4Dt=2Na2となるので,
P(r,t)=P(x,y,z,N)={1/(4πDt)3/2}exp{-r2/(4Dt)}
となります"
という部分も,
"特に,3次元ではt=Nτ,D=a2/(6τ)とおけば,4Dt=(2/3)Na2となるので,P(r,t)=P(x,y,z,N)={1/(4πDt)3/2}exp{-r2/(4Dt)}となります。"
と訂正しました。
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