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2006年10月31日 (火)

ベルヌーイ数とゼータ関数(その2)

またまた前記事からの続きです。

 

今回はkが2以上の偶数の自然数のときのζ(k)の値を求めて,この項目については終わりにしたいと思います。

まず,zを複素数,xを 0<x<1を満たす実数とし,zの複素関数f(z)≡exz/(ez-1)を考えます。

既に前記事で述べたように,f(t)≡ext/(et-1)はBernoulli多項式k(x)の母関数表示として(t)=0k(x)tk-1/k!と展開できます。

ここで,複素z平面上で原点を中心とした半径Rの円周をとり,それを左周りに1回転する外周(contour)をCとします。

 

このとき,留数定理によって,R→ ∞の極限では,lim∫C[f(z)/(z-t)]dz=2πi[f(t)+∑n=-∞{e2πinx/(2πin-t)}]となります。

 

ただし.t≠2πinとしています。

被積分関数:[f(z)/(z-t)]=xz/{(ez-1)(z-t)}はzの関数として,R→ ∞の極限でのCの内部に特異点z=tとz=2πin(nは全ての整数)の1位の極を持つ以外は正則です。

 

そして,z→ 2πinのときにはl'Hospital(ロピタル)の定理により,

(z-2πin)/(ez-1)→ 1/e2πin=1となるため,それらの留数が

(t),およびe2πinx/(2πin-t) となるからです。

0<x<1のときには,R→ ∞の極限で左辺の積分は,

|∫C[f(z)/(z-t)]dz|<2πxR/{(eR-1)~ 2πe-(1-x)R→ 0

です。

 

そこで,この場合,f(t)=-∑n=-∞{e2πinx/(2πin-t)]

=1/t-∑n≠0(e2πinx/2πin)k=1(t/2πin)k-1

となります。

これは,さらに,(t)

1/t-∑n≠0(e2πinx/2πin)-n≠0k=2[e2πinxk-1/(2πin)k]と書くことができます。

 

これと,f(t)=k=0k(x)tk-1/k!のtk-1の係数を比較することから,B1(x)=-∑n≠0(e2πinx/2πin),およびBk(x)=-k!∑n≠0[e2πinx/(2πin)k](k≧2)が得られます。

最後に得た 0<x<1に対する式:

k(x)=-k!∑n≠0[e2πinx/(2πin)k](k≧2)において,

右辺はx∈[0,1]で一様収束します。

 

左辺もこの区間で連続なことに着目すれば,xの区間[0,1]ではこの等式が確かに成立することがわかります。

 

さらに,右辺は周期1の周期関数なので左辺を周期的に拡張することによって,k(x-[x])=-k!∑n≠0[e2πinx/(2πin)k](k≧2)を得ます。

そこで,k≧2で,かつkが偶数ならk(x-[x])=2(-1)k/2-1!∑n=1cos(2πnx)/(2πn)k,またkが奇数ならk(x-[x])=2(-1)(k+1)/2!∑n=1sin(2πnx)/(2πn)kと書けます。

結局,k≧2でkが偶数のときには,両辺でx=0と置くことで,

ζ(k)=n=1(1/nk)=-(-1)k/2(1/2)Bk(2π)k/k!が得られます。

 

例えば,B2=1/6,B4=-1/30,B61/42ですから,

ζ(2)=∑n=1(1/n2)=π2/6,ζ(4)=∑n=1(1/n4)=π4/90,

ζ(6)=∑n=1(1/n6)=π6/945 となります。

kが奇数ときのζ(k)=∑n=1(1/nk)の値については,これらの式からは明確な値を求めることができませんでした。

 

参考文献;荒川恒男・伊吹山知義・金子昌信 著「ベルヌーイ数とゼータ関数」(牧野書店)

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