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2006年11月 9日 (木)

思い出し泣き

 昨夜の勤務の合間の休憩時間に内田康夫の推理小説「還らざる道」を1冊,読み終えてしまいました。

 内田康夫の小説では,浅見光彦出現以前のデビュー作であろうと思われる「死者の木霊」がやはり私には最も印象的です。     

 浅見光彦ものは「サザエさん」同様,彼やそのまわりが全く歳を取らないことも含め,既にマンネリ化していますが,何故か読んでしまいます。 

 話の筋とは無関係ですが,今回の小説では戦国武将の中でかなり好きな「明智光秀」も話題になっていたので彼の素性について,調べたいという気にもなりました。

 また,小説の中に数年前,地下鉄で同胞でもないのに危険を顧みずホームから落ちた人を助けようとして犠牲になった韓国人青年の話題もあって,当時そこにいたのに彼を助けようとした日本人が全くいなかった,ということなど思い起こして,つい「思い出し泣き」をしてしまいました。

 歳のせいか喜怒哀楽の感情は少なくなってきていますが,何故か僅かな怒と大きな哀は残っていて涙もろくなっているらしいです。

 正義とか人の義とかいうことも,所詮はTPOによって変化する相対的な価値観であることはわかっているのに,何故かこうした義侠心には遠い記憶の中のことでさえ,いまだに青臭く感情移入してしまいます。

 まあ,こういう自分も嫌いではないですが。。。。

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