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2007年3月

2007年3月24日 (土)

辞世

 死は決して美しくはないし,生に執着することが醜いとも思わない。

 しかし,多くの飢えたる子らを想えば,この生まれただけで物質的に充足していると言っていい国と時代での私の生は無駄なだけだったかもしれない。

 死が身近に迫っているかもしれないのに何故か落ち着いていられるのは,生還する可能性がかなりあるためかもしれない。

 子孫を残さない生にも何らかの意味があるのだろうか?

 私自身はエゴイストだから生きる目的は,もちろん「自己満足=自分が幸せになること」です。

 まあ,これが単純なエゴイストと言えないかもしれないのは他人の幸せに尽くすことが自己の幸せである。という部分も含めた自己満足だからですね。

 いつまで経っても青臭いなあ。。。。

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2007年3月23日 (金)

タミフルと異常行動の因果性(仮説検定)

 今日は,今話題となっているインフルエンザの特効薬タミフルと,飛び降りや飛び込みなどの異常行動の間に,有意な因果関係があるかどうか?を判断する1つの統計的手法:仮説検定について述べてみます。

 最近のタミフル服用者の異常行動は,一見では自殺行動と判別できないように感じています。そこで因果関係の有無を調べる手段として,次のような仮説検定が有効ではないかと考えます。

 

 "タミフル服用者全員という総母数n人に対し,これが原因で自殺行動をしたのではないかと予想される人の人数がr人である場合の比率p=r/nが,日本人全員の平均自殺率:p0と比較して有意な差であると認められるかどうか"という仮説検定です。

 

 そのため,まず,未知の出現確率pを持つある確率事象がn回の独立試行中にr回起こったものとして,この未知確率pが確率が既知のp=p0の事象と比較して差がないという仮説「0:p=p0」(帰無仮説)を検定する一般的問題を設定します。

 

 これの対立仮説としては「H1:p≠p0」を取ります。

 

(※この事象は有意な差があるだろう,とかこの薬は他と違って有効だろうとかいう意味のある予想(作業仮説=対立仮説:H1)を否定する(無に帰する)仮説が帰無仮説:H0です。※)

 

 nが小さいときには,こうした分布は二項分布で与えられますが,これはnが大きいときには,中心極限定理により正規分布で近似できます。

 すなわち,母数nが大きい場合には,注目している事象が起これば1,起こらなければ 0 とする確率変数をXi(i=1,2,...,n)として,その平均を<X>≡ΣXi/nとすると,仮説「H0:p=p0」の下で,確率変数:T≡(<X>-p0)/[p0(1-p0)/n]1/2は,ほぼ正規分布N[0,1]に従うはずです。(大数の法則)

 そして,仮説H0を真とみなしたとき,T∈Rが成り立つ確率:Pr(T∈R|H0)がαに等しい,すなわち,Pr(T∈R|H0)=αとなるTの変域Rを定めます。

 

 変域Rは,仮説H0が真の場合の分布ならRに入らない確率が(1-α)(α=0.05なら95%の範囲)を除く領域に取ります。

 

 このRを有意水準α,または危険率αの棄却域と呼びます。

 

 そして,実際に検定するデータでのTがT*のとき,*∈Rの場合は,仮説H0を棄却し,そうでない場合にはH0を採択するというわけです。

 

 今の場合では,例えばT*∈Rのときは,通常の自殺率の範囲内からずれている,ということで「タミフルと異常行動の間に因果関係がない」という仮説は棄却されるわけです。

 具体的な例として,1つのサイコロを500回振ったとき1の目が66回出たとき,この結果から「このサイコロには異常がない」という仮説を有意水準α=0.05で検定してみましょう。

 

 「H0:p=1/6」,「H1:p≠1/6」とすると,T≡[<X>-(1/6)]/[{(1/6)×(5/6)}/500]1/2ですが,この変数Tはほぼ正規分布N[0,1]に従います。

 

 そして,有意水準α=0.05に対応して,[1/(2π)1/2]∫0xexp(-t2/2)dt=(1-α)/2=0.475となるxの値は,x=1.96で与えられます。そこで,棄却域:RはR=(-∞,-1.96)∪(1.96,∞)で与えられます。

  

そして,「500回投げたとき1の目が66回出た」という事象は,T*[(66/500)-(1/6)]/[{(1/6)×(5/6)}/500]1/2=-2.10となります。

 

そこで,T*-2.10∈Rが満足されるので,この場合,このサイコロについては仮説"H0:p=1/6"は棄却されます。

 

すなわち,この検定によれば,「このサイコロは異常なし,とは言えない」という結論となります。

本題に戻ると,日本人の平均自殺率は,2003年のデータによると,10万人当たりで27人です。すなわち,p027/100000ですね。

 

一方,タミフルの服用者の総数nについては,私はよく知らないし,そのうちの自殺行動者の数rについても現在流動的でデータを入手してはいません。

 

もしも,正確な異常行動者の比率p=r/nのデータが入手できれば,こうした検定は容易に可能です。

 

すなわち,仮説棄却の有意水準を0.05とした場合,p=r/nを変数Tに代入したときのTの値:T*(p-p0)/[p0(1-p0)/n]1/2が,棄却域R=(-∞,-1.96)∪(1.96,∞)に入る場合には,「タミフルと異常行動の間に因果関係がない」という仮説は棄却される,つまり微妙な言い方ですが「因果関係がないとは言えない」ということになります。

 

一方,そうでないならば仮説は採択される,つまり,「タミフルと異常行動の間に因果関係はない」ということになります。

  

もっとも,平均値p0としては日本人全体の自殺者数だけではなく,自殺失敗者数も含める必要があるとも考えられ,そうするとp0は倍以上になると予想されます。

 

また,タミフルを使用するのは,インフルエンザにかかった人だけですから,日本人全体を対象とするのでなく,インフルエンザの罹患者のみを対象とした自殺的異常行動者の比率と,タミフル関係の異常行動者の比率との差異を問題にすべきではないか?とも考えられます。

 

実際,インフルエンザ脳症などにより,薬の副作用ではなくインフルエンザ自体が原因で精神に異常をきたす例もあるらしいです。

明日,心筋梗塞(心不全)で板橋区加賀の帝京大学病院に入院なので,もしかしたらこれが最後の記事になるかもしれません。キーボードを叩くという作業も心臓(ハート)がおかしいと結構苦しいものですね。

参考文献;藤沢武久 著「確率と統計」(日本理工出版会)

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明日朝,緊急入院します。

 どうも前の日曜日から心臓の辺りがキリキリと痛み,ベッドから起きて体を動かすだけでも呼吸が苦しくなるような状態で,まともなブログを書く気力も起きない状況でしたが,なんとかだましだましで夜勤の軽作業の労働をしていました。

 疲れだろうと思って休めば直るだろうと素人判断をしていたのですが,悪くなる一方でそもそも眠ることができないし,食欲も減退して,とうとうほとんど動けなくなり,やむなく今日午後仕事を休むという連絡をした後に帝京大病院内科で診察を受けました。

 結果がなかなか出ないということで,午後2時に行って狭心症だろうということで,いろいろと検査を受けた後,午後5時半まで待たされましたが,心筋梗塞を起こしかけているということでした。

 これから帰宅している最中にも心室細動が起きて倒れて終わりになるかも知れない 状況らしいので,当直の医師に入院するよう言われましたが,

 私は独り身で,給料が出たばかりで家賃も払ってないし,パジャマ,スリッパなど入院の準備をしてくれる人もいないので,その準備をして明日一番で入院します。

 と答えたら,心筋梗塞を起こしていると聞いて即入院せずに帰るという人は非常に珍しいと言われましたが,私は初志を貫いて明朝再び入院手続きをすることになりました。

 プライオリティからすると,命が一番なのかもしれませんが,自分の美学に反するような状況を放置して逝くのは私には我慢できません。

 というわけで,今回はブログの休止が長くなりそうです。

 永久になくなるかもね。。。

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2007年3月20日 (火)

ブログ1周年記念日

 今日は私のブログ「TOSHIの宇宙」の1周年記念の誕生日です。

 結局,今日で366日になりますが,その間にこれも含めて277個の記事を書いたことになり,自分でもよくやったなあと感慨があります。

 過去ログの8割か9割が科学ネタですが,その部分のテーマは私独自の視点からat  randomに取り上げ,,専門的な文章が多いのですが,見る人が見れば,

 この過去ログの科学記事だけでも宝の山である,と自負しております。

 1周年の記念に2006年3月20日のブログ最初の記事である「自己紹介」を再掲しておきます。

 年齢は当時56歳ですが.今は57歳になりましたね。

 とりあえず,1年は続きました。以下,2006年3/20の記事「自己紹介」です。

 (※再掲開始)

 はじめまして。。。TOSHIと申します。

 現在56歳,物理学(特に素粒子論)と将棋が趣味で独身の変な(変態?)オジサンです。

 ニフティ,物理フォーラムのサブマネージャーをしていますが,インテリと思われたり言われたりするのは大嫌いです。

 ニフティには前身のパソコン通信(TTY)時代に1991年から将棋,サイエンス、後の物理フォーラムetc.に参加していました.。ホームページ時代となり,あまり活動はしていませんでしたが思うところあって,ブログでも書こうと思い,ココログに到着しました。

 URLのマルドロール-デュカスは大好きなロートレアモン(イジドール・デュカス)からとりました。

 とりあえず,簡単に自己紹介まで。。。。(

(再掲終了※)

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2007年3月17日 (土)

虚数(複素数)の起源

 虚数(imaginary),あるいは複素数(complex),

 

 すなわちa,bを実数(real)としてa+b√-1と表わされる

想像上の数が,数学の世界に導入されるようになったきっかけは,

 

 別に,全ての2次方程式が必ず根を持つようにするため,という

ような理由からではありません。

  

 例えば,方程式:x2+1=0 がx=±√-1という根を持つ

としなければ,この方程式は解を持たない,などという理論的な

不都合と感じられるもの,

 

 これを無くそうという理由からであった。などと思われがちですが,

実際の歴史的経緯は違います。

 

実は,16世紀にイタリアで発見された3次方程式の根の公式である

「カルダノ(Gerolamo Cardano)の公式」が,

 

当時においては,唯一認められていた実数解を実際に表現する

ためには,途中経過として虚数を経由しなければ不可能な

ケースがあったためです。

 

すなわち,一般の3次方程式はx3の係数が1のモニック(monic)

として,x3+ax2+bx+c=0 で与えられます。

 

これは,y=x+a/3とおいてx=y-a/3を元の方程式に代入して

yの方程式にすれば,必ずy2の係数がゼロの3次方程式:

 

3+py+q=0

(p≡-a2/3+b,q≡2a3/27-ab/3+c)

に変換されます。

 

そして,この3次方程式を満たすyの根を求めるには,これに

y=u+vを代入します。

 

(u+v)3+p(u+v)+q=0 ,

すなわち,u3+v3(u+v)(3uv+p)+q=0

が得られます。

 

これから,解yを求めることは,u3+v3=-q,uv=-p/3,

を満たすu,vの組,またはu3+v3=-q,u33=-p3/27

を満足するu3とv3の組を求めることに帰着します。

 

明らかに,このu3とv3の組を求めるには,

2次方程式t2+qt-p3/27=0 を解けばいいので,

結局3次方程式の根を求めることが,2次方程式の根

を求めることに帰着します。

 

2次方程式の根の公式によれば,

3,v3=-q/2±(2/4+3/27)1/2です。

 

したがって,u,v=[-q/2±(2/4+3/27)1/2]1/3が得られますから,

これらをy=u+vに戻せば,これが3次方程式y3+py+q=0

の1つの根になります。

 

上に得られた3次方程式の根の公式を「Cardanoの公式」

と呼びます。

 

現在のわれわれの立場で考えると,u,vが1組でも求まれば,

ωを1とは異なる1の立方根:ω2+ω+10 の根の1つとすれば,

 

y=u+v,uω+vω2,uω2+vωが,

3次方程式:3+py+q=0 の3つの根の全てを表現する

ものである,

 

とすぐに理解できます。

  

しかし,当時は複素数は存在しないという時代であったので,

3次方程式の根であると認められるのは実数解だけでした。

  

ところが,例えばy315y-4=0 という具体的な方程式を

考えると,これは代入すれば明らかなようにy=4 という

実数根を持ちます。

 

しかし,「Cardanoの根の公式」によれば,これの根は

y=(2-121)1/3(2-√-121)1/3と表現されますから,

これの右辺の1つが4に等しい,

 

つまり,ある3乗根を取れば,

(2-121)1/3(2-√-121)1/34 である

とせざるを得ません。

 

現在のわれわれの感覚であれば,iを虚数√-1とすれば

-121=11iであり,例えば(2±i)32±11i=2±√-121

ですからu,v=2±i= 2±√-1とすれば,y=u+v=4

となって何ら矛盾を感じるようなことはありません。

 

ところが,当時は想像上の数である虚数√-121=11iの存在を認める

ということは,たとえ計算の途中でも有り得ない。という雰囲気で

あったので,大いに困惑しただろうと想像されます。

 

結局,3次方程式の根を計算する途中に限って,特別に虚数,

あるいは複素数の存在を認めるということになったのが,

虚数.あるいは複素数を導入するきっかけになったと

考えられます。

 

ですから,2次方程式が必ず根を持つためとかいう理論的な

経緯から,これ(虚数)が導入されたわけではありません。

 

参考文献:原田耕一郎 著「群の発見」(岩波書店)

  

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2007年3月14日 (水)

クレローの微分方程式2(常微分方程式の解の存在定理の応用)

 前回に続き,クレロー(A.C.Clairaut)の微分方程式:

y=xy'+φ(y')の解法です。

 

 今日は解法2です。

 

 (解法2):

 

 y'=pとオけば方程式y=xy'+φ(y')は,

y=xp+φ(p)と書けます。

 

 一般に1階常微分方程式がy=f(x,y')なる形で与えられて

いるとき,y'=pと置けば,これはy=f(x,p)と書けます。

 

 そこで,もしも方程式系:y'=p,y=f(x,p)を満足する

ようなxの関数p=p(x)が存在するなら,

 

 y=f(x,p(x))の両辺は,もちろんxで微分可能なので,

dy=pdx,かつ,dy=df=(∂f/∂x)dx+(∂f/∂p)dp

が成立します。

 

(ここで,f(x,p)はその定義域で連続な偏導関数∂f/∂x,∂f/∂p

を持つと仮定しています。)

 

それ故,pdx=(∂f/∂x)dx+(∂f/∂p)dp

⇔ p=(∂f/∂x)+(∂f/∂p)(dp/dx)

が得られます。

 

∂f/∂x,∂f/∂pはxとpのみの関数ですから,

p=(∂f/∂x)+(∂f/∂p)(dp/dx)は,

xの関数pに対する微分方程式になっています。

 

特に,∂f/∂p≠0 の場合は,容易に正規形;

dp/dx=g(x,p)なる形式に変形できます。

 

逆に,p=(∂f/∂x)+(∂f/∂p)(dp/dx)を

満足するxの関数p=p(x)が存在するなら,

そのようなp(x)を代入して得られる関数:

y=f(x,p(x))は,確かにy=f(x,y')

の解です。

 

何故なら,y=f(x,p)に対しては,

y'=(∂f/∂x)+(∂f/∂p)(dp/dx),かつ

p=(∂f/∂x)+(∂f/∂p)(dp/dx)より,

 

y'=pが成立するので,明らかにy=f(x,p)=f(x,y')

となるからです。

 

(解法1)と同様な考察から,f(x,p)が連続で,∂f/∂p

もまた連続かつゼロでないような点(x,p)の十分近傍の

領域では,Φ(x,y,p)≡y-f(x,p)=0 は連続な

陰関数p=p(x,y)を持ちます。

 

このとき,∂Φ(x,y,p(x,y))/∂y=1-(∂f/∂p)(∂p/∂y)

=0 により,∂p/∂y=1/(∂f/∂p)です。

 

そして今の場合,∂f/∂pは∂f/∂p≠0 を満たし,かつ連続

と仮定しているので,∂p/∂yは点(x,p)の十分近傍の閉領域

で有界となり,y'=p(x,y)は存在と一意性に保証された

一般解のみを与えます。

 

すなわち,∂f/∂pが連続,かつゼロでないような場合のpに

対してはy=f(x,p(x))は一般解です。

 

このとき,p(x)=ψ(x,C)なる形でpに対する解も得られます。

 

一方,∂Φ/∂p=-∂f/∂p=0,∂Φ2/∂p2=-∂f2/∂p20

でΦ(x,y,p)=y-f(x,p)=0 なる点(x0,y0,p0)が存在

すれば,∂Φ/∂y=1≠0 が常に成立することから,

 

0 に十分近いxに対して,連続で1階導関数を持ち,

∂f/∂p=0 かつy=f(x,p)を満足する関数:

y=ψ(x),p=ω(x)が存在して,y0=ψ(x0),

0=ω(x0)を満たします。

 

そこで,もしψ'(x)=ω(x)が成立するなら,y=ψ(x)は

y=f(x,y')の特異解となります。

 

それ故,∂2/∂p20 と仮定すれば,y=f(x,p),

かつy'=pなる式からpを消去して,y=f(x,y')

の特異解を求めることができます。

 

ところが,y=f(x,p),かつy'=pは,

y=f(x,p),かつp=(∂f/∂x)+(∂f/∂p)(dp/dx)

と同値です。

 

すなわち,y=f(x,y')の解の全ては,pに対する微分方程式:

p=(∂f/∂x)+(∂f/∂p)(dp/dx)から得られる

解p(x)をf(x,p)に代入して得られます。

 

"∂f/∂p=0,かつp=(∂f/∂x)+(∂f/∂p)(dp/dx)

⇔ ∂f/∂p=0 ,かつp=∂f/∂x"ですから,

 

もしこれらを同時に満足するp=ω(x)が存在すれば,

y=f(x,ω(x))は確かにy=f(x,y')の特異解

となります。

 

以上の考察から,Clairautの微分方程式については,

y=xp+φ(p)より,p=p+[x+φ'(p)]p',

 

すなわち[x+φ'(p)]p'=0 の解p=ω(x)を代入した

関数y=xω(x)+φ(ω(x))が解となることがわかります。

 

(1)Clairautの微分方程式では,f(x,p)=xp+φ(p)より,

∂f/∂p=x+φ'(p)ですからx+φ'(p)≠0 に対しては,

[x+φ'(p)]p'=0 はp'=0 を意味し,このとき,

y=xp+φ(p)は一般解です。

 

p'=0 よりp=C(Cは任意定数)が得られることから,

結局y=xC+φ(C)が一般解として得られます。

 

(2)f(x,p)=xp+φ(p)より,∂f/∂x=pですから,

p=∂f/∂xは如何なる関数p(x)に対しても成立するので,

 

∂f/∂p=x+φ'(p)=0 ,かつy=xp+φ(p)から

pを消去すれば,y=xy'+φ(y')の特異解が得られます。

 

あるいは実際に計算してx+φ'(p)=0 なるp=ω(x)を代入して

y=xω(x)+φ(ω(x))を作ると,

 

y'=ω(x)+[x+φ'(ω(x))]ω'(x)=ω(x)より,

確かにy=xω(x)+φ(ω(x))がy=xy'+φ(y')の解

であることがわかります。

 

(ただ特異解であるかどうかを厳密に判定するには,

やはり∂f/∂y'=∂f/∂p=0 となることを確

かめる必要があります。)

 

Clairautの微分方程式は

 

"接線が接線自身にのみ関係して接点には関係しないような

与えられた性質を持つ曲線を決定する。"

 

という幾何学的問題から導かれます。

 

すなわち,接線の方程式は,その流通座標を(X,Y)とするとき,

曲線上の任意の点(x,y)において,Y-y=y'(X-x)

⇔Y=y'X+(y-xy') と表わされます。

 

直線というのは,一般にその"勾配=傾き"とy切片を与えること

によって完全に決まりますから,接線の性質は全て(y-xy')

とy'の関係として,Φ(y-xy',y')=0 と表わされます。

 

これを(y-xy')について解けば,y-xy'=φ(y'),つまり,

Clairautの微分方程式:y=xy'+φ(y')が得られるわけです。

 

(以上,この項終わり)

 

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2007年3月13日 (火)

クレローの微分方程式1(解の存在定理の応用)

 y=xy'+φ(y')の形の微分方程式をクレロー(Clairaut)の微分方程式(Alexis Claude Clairaut's equation)といいます。

 

 今日は,これの解法を与えてみます。

 

 ただし,もちろん,y'はdy/dxを意味します。

 

 この方程式には代表的な2つの解法が知られていますが,これらを解法1,解法2と呼び,今日は解法1を紹介します。

 

(解法1):

 

 方程式:y=xy'+φ(y')にy'の代わりに,任意定数Cを

代入すると,"方程式の等傾曲線族,つまり傾きがすべて定数Cである

曲線族"として直線族:y=xC+φ(C)が得られます。

  

 この等傾曲線族は,その傾き:y'=dy/dxが各点で.

この"曲線族=直線"の傾きと一致するので,任意のCに対して

確かに元の微分方程式の解になっています。

 

 今,φ(y')がy'に関して微分可能であると仮定し,

Φ(x,y,y')≡xy'+φ(y')-yとおけば,

 

 ∂Φ/∂y'=x+dφ(y')/dy'≠0 ,

かつ,Φ(x,y,y')=xy'+φ(y')-y=0 を満足するような

点(x0,y0,y0')が存在するとき,

  

 y'は(x0,y0)に十分近い全ての点(x,y)に対して,

y'=f(x,y)なる陰関数という形で得られます。

  

 ここで,f(x,y)は,もちろんy0'=f(x0,y0)を満足し,

(x0,y0)の近傍で連続です。

 

 偏導関数;∂f/∂y=-(∂Φ/∂y)/(∂Φ/∂y')は∂Φ/∂y'≠0

である限り,(x0,y0)の近傍で存在します。

 

 もちろん,∂Φ/∂y,∂Φ/∂y'は,点(x,y,f(x,y))に

対するものです。

 

 ここで,∂Φ/∂y,∂Φ/∂y'もΦ(x,y,y')と同様,

それらの点で連続と仮定すると,∂f/∂yもまた,

それらの点で連続となります。

 

 したがって,∂Φ/∂y'≠0 であるような点(x0,y0)の近傍の

任意の閉領域では,|∂f/∂y|<kなるk>0 が存在し,

 

 その領域では「解の存在と一意性の定理」により,領域内の

任意の点を通る解の全てが一意的に存在して唯一の任意定数を

持つ一般解が得られることがわかります。

 

 Clairautの微分方程式:Φ(x,y,y')≡xy'+φ(y')-y=0

の場合には,∂Φ/∂y'=x+dφ(y')/dy',∂Φ/∂y=-1

です。

 

 そこで,xy'+φ(y')-y=0 を満足しx+dφ(y')/dy'≠0

であるような点(x0,y0,y0')が存在するとき,点(x0,y0)の近傍で,

一般解y=ψ(x,C)が存在して,しかも一意的であることがわか

ります。

 

一方,Φ(x,y,C)=xC+φ(C)-y=0 , 

つまり,y=xC+φ(C)を考えると,

 

これが全てのCに対してΦ(x,y,y')≡xy'+φ(y')-y=0

の解となることは既に述べましたが,

これが一般解であるかどうかは示していません。

 

しかし,ある(x0,y0)が存在して,

Φ(x0,y0,C0)=x00+φ(C0)-y00 が成立するような

0が存在し∂Φ/∂y'=∂Φ/∂C0=x0+dφ(C0)/dC00

が成立する限り,

 

前と同様,(x0,y0)の近傍の全ての点で

Φ(x,y,C)=xC+φ(C)-y=0 となるようなC

が存在することがわかります。

 

ただし,もちろん∂Φ/∂Cは(x,y,C)に対する

(x0,y0,C0)の近傍で連続なので,

 

∂f/∂y=1/(∂Φ/∂y')も連続であり,(x0,y0)の近傍での

Φ(x,y,y')=0 の一般解の存在領域と,

Φ(x,y,C)=0 なるCの存在領域

全く一致します。

 

しかも解は1つの点(x,y)に対しては1価ですから,

結局Φ(x,y,C)=0,またはy=xC+φ(C)が,

その存在領域に対応する一般解であることがわか

ります。

 

そして,実際にΦ(x0,y0,C0)=x00+φ(C0)-y00

を満足する点(x0,y0,C0)は必ず存在します。

 

何故なら,φ(C)の定義域の任意の値C=bを取れば点

(1,b+φ(b),b)は確かにΦ(x,y,C)=0 上の点で

あるからです。

 

したがって,[x+dφ(C)/dC]x=1,C=b

1+[dφ(C)/dC]C=b0 である限り,(1,b+φ(b))

の近傍で,y=C+φ(C)は一般解となります。

 

(Cはbに十分近い値でdφ/dCはC=bで連続であるとします。)

 

一般には,∂Φ/∂y'=0,かつΦ(x,y,y')=0 の近傍でも

y'=f(x,y),Φ(x,y,f(x,y))=0 ,|∂f/∂y|<kなる,

その点を通る関数f(x,y)が存在する場合も多々あります。

  

しかし,この場合は∂Φ/∂y'=x+dφ/dy'=0 なので,

Φ(x,y,f(x,y))=0 なる,その点を通るf(x,y)が存在しても,

両辺をyで偏微分したとき,

 

恒等的に∂Φ/∂y+(∂Φ/∂y')(∂f/∂y)=0 です。

 

これから,-1+0・(∂f/∂y)=0 となり,これを満たす

有界な(∂f/∂y)は存在しません。

 

よって,∂Φ/∂y≠0 .かつ∂Φ/∂y'=0 なる点を初期値とする

ようなΦ(x,y,y')=0 の解は存在と一意性の定理の仮定によって

保証された解ではない,と考えてよいでしょう。

 

しかし,もしそのような∂Φ/∂y'=0,∂Φ/∂y≠ 0 なる点

を通る解上のその近傍の点に対して∂Φ/∂y'≠0 で,

しかも∂Φ/∂y',∂Φ/∂yが連続であれば,

 

その解はやはりΦ(x,y,y')=0 の一般解であって

∂Φ/∂y'=0 なる点を通るものであると考えられます。

 

そこで,∂Φ/∂y'=0 が常に満足され,Φ(x,y,y')=0

も満足されるような解(ただし少なくとも,その上の1点では

∂Φ/∂y'≠0)を特異解として取るべきであると考えられます。

 

∂Φ/∂y'=0,∂Φ/∂y≠0,Φ(x,y,y')=0 なる

1点を(x0,y0,y0')とすると,∂2Φ/∂y'20 であり

さえすれば,

 

(∂Φ/∂y)(∂2Φ/∂y'2)-(∂Φ/∂y')[∂2Φ/(∂y'∂y)]

=(∂Φ/∂y)(∂2Φ/∂y'2)≠0 です。

 

そこで,Φ(x,y,y')と∂Φ/∂y',および,それらの全ての

偏導関数が点(x0,y0,y0')とその近傍で連続である限り,

 

0に十分近いxに対してΦ(x,y,y')=0,∂Φ/∂y'=0

を満足し,連続で1階導関数を持ち(x0,y0),および(x0,y0')

を通る関数y=ψ(x),およびy'=ω(x)が存在することが

わかります。

 

このとき,x=x0とその近傍でψ'(x)=ω(x)が恒等的に

成立すれば,確かにy=ψ(x)はΦ(x,ψ(x),ψ'(x))=0,

かつ [∂Φ(x,y,y')/∂y']y=ψ(x),y'=ψ'(x)0 を満足する

ので特異解となります。

 

今のClaieautの微分方程式の場合は,

Φ(x,y,y')=xy'+φ(y')-y,

∂Φ/∂y'=x+dφ(y')/dy'なので,

全ての点で∂Φ/∂y=-1≠0 です。

 

したがって,∂2Φ/∂y'2=∂2φ/∂y'2が存在して,

しかもゼロではないような点の近傍で,それが連続なら

y=ψ(x),y'=ω(x)なるΦ(x,y,y')= 0,∂Φ/∂y'=0

を同時に満たす陰関数が必ず存在します。

 

次に,このy=ψ(x)が確かに微分方程式Φ(x,y,y')=0

の解となることを示しましょう。

 

y,y'をxの連続な関数と考えると, 0=dΦ/dx

=∂Φ/∂x+(∂Φ/∂y)(dy/dx)+(∂Φ/∂y')(dy'/dx)

です。

 

ここでy'=ω(x)は∂Φ/∂y'=0 を満足し,y=ψ(x),

y'=ω(x)は確かに有界な導関数を持ちますから,

これらと∂Φ/∂x=y'=ω(x),∂Φ/∂y=-1を代入すると,

0=ω(x)-dψ(x)/dxとなります。

 

結局,dψ(x)/dx=ω(x)ですから,

y=ψ(x)は確かに微分方程式Φ(x,y,y')=0 の解です。

 

以上から,y=xy'+φ(y'),x+dφ(y')/dy'=0 から

y'を消去して得られる解y=ψ(x)が存在すれば,

それはClauraurの微分方程式:y=xy'+φ(y')の特異解

であることが示されました。

 

今日はここまでとし,解法2については次回に書きます。

  

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2007年3月11日 (日)

TV朝日「オーラの泉」の流す害毒

 TV朝日で"江原啓之"なる得体の知れない人物と"美輪明宏"らの司会により,芸能人をゲストに呼んで人生相談的なトークを展開する「オーラの泉」という番組が今評判で,今度の番組改変でゴールデンタイムに進出するそうです。

 深夜は何とはなくTVをつけっぱなしなので,こうした番組もつい見てしまうのですが,この種のオカルト番組がゴールデンタイムでお茶の間に垂れ流しになることは,いかがなものか?と思います。

 まあ,私には関係ないことなのですが,青少年に対する影響などを考えてみると,少し危険かな。。と思いますね。

 かつて,オカルトとしてユリ・ゲラーなどのブームがありました。

 そして,その延長としてカルト宗教が流行り,洗脳,催眠などを含む社会的に危険なカルトである"麻原=松本"らのオーム真理教などの出現を見たという経緯があります。

 こうしたことから考えてみても,私は非社会的な人間なので一般社会の人々にとっては大きなお世話かもしれませんが,何か危険な兆候を感じ,この番組を批判したいなという心境になりました。

 "スピリチュアル(スピリチァル)なもの=精神世界",あるいは超能力,心霊現象など超自然現象の存在については,私は少しでも科学を齧ったことがある人間の端くれとして,実験することもなしに頭から否定するという態度をとるような無粋な人間ではありません。

 むしろ,人間という限りある命しかない実体が宗教のような精神的支柱にすがりたい気持ちになるのは自然なことだと思います。

 私自身もこの歳になって,そろそろ何らかの宗教にすがりたいという気持ちになってきています。

 超能力,心霊現象なども旧ソ連,東欧のように科学として研究対象とする方が科学的態度としてはまともであり,人間の体から"赤外線を含む電磁波=オーラ?"が発せられているとか,現ロシアにいるとされる超能力少女の存在とか中国の気功とか,現実に有りそうだと信じるに足りるものはたくさんあります。

 UFOにしてもそれが"エイリアン・クラフト"であるというのは,ちょっと信じられないとしても,未確認飛行物体そのものの存在については否定できないのじゃないかと思っています。

 しかし,たかがスピリチュアルなものについて一連の勉強をしてきた一介の人物が"オーラ"という現象などにかこつけて,出演の芸能人が中世などにおける有名,無名の人物と重なるといったような,その人の前世が見える,などという神にも似たカリスマ的発言を行なうこと。。。

 これに対して一部の芸能人を中心にこの"江原啓之"氏の言動を有りがたく受け取って,いたづらにに無自覚に信奉しているという模様をTVで垂れ流しているTV朝日のスタッフに対しては,

 フジTVで問題になった「あるある大事典」という番組の例と同じく,視聴率を稼ぐことのみに奔走して,彼のカルト的な言動が大勢の視聴者を洗脳するのではないか?,という危険な趣きを持つことを顧みることをしていない,

 と感じるのは,私だけでしょうか?

 これは多くの電気メーカーが"マイナスイオン"とかいういかがわしい"謳い文句=キャッチフレーズ"を出して,明らかに売らんかな。。の思いのみで消費者を惑わす行動と同様,商業的利益に結びつく視聴率の上昇のみに主眼をおいたTV業界の思惑がからんでいるのでは?と思います。

 (2006年4/19の記事「マイナスイオン」,2006年8/26の記事「ホワイトノイズ,1/f ゆらぎ」参照)

 "江原啓之"氏は占い師の"細木数子"氏と同じく,カウンセラーとしての資質に限って見てると,非常に優れた人物である。。と感じています。

 したがって,それだけに専念しているのであれば,私のような部外者が何らクレームをつける筋合いはなく,特に彼に対してのみ個人攻撃を加えるのも潔しとはしません。

 しかし,ゴールデンタイムに公共に電波で流されることの影響に鑑み,スピリチュアル流行の典型例として槍玉に挙げたまです。

 要するに,前世云々という飛躍的な言動については,私はこれはちょっと行き過ぎではないか?と思い,TVでの垂れ流しについて.柄にも無く世間に警鐘を鳴らす必要があるのではないか。。と思ったわけです。

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2007年3月10日 (土)

ベクトルと同値類

 今から40年くらい前になりますが,高校の数学や物理で初めてベクトル

というものを習った際,,

 

,「2つのベクトルが等しい,というのは,その大きさ(長さ)と向きが等しい(平行である)ということと同じである。」,

 

 と教えられ,空間的には離れている2つのものが等しいという概念に違和

感をおぼえたものでした。

 

 しかし,大学の初年級の専門数学での集合論で同値関係,同値類

という概念を学んだとき,"これだ!!"という風に

ビビッと来ました。

 

 すなわち,「大きさと向きが等しいという関係」を同値関係として,その1つ1つの同値類をベクトルと呼べばよいのである,

と考えたのです。

 

(もちろん,私の発想がオリジナルだなどと主張するものではなく,誰か他人の示唆によるものだったかも知れないし,今となっては記憶も定かではありません。

 

※:実際オリジナルどころか,誰でも知っている常識でした。※)

 

 そして通常,明示される有向線分という形の表式の個々のベクトルは,

その同値類の代表元の1つを示しているに過ぎないということです。

 

 では同値関係,同値類とはどういうものでしょうか?

 

まず,集合Aがあって,その任意の2つの元a,b∈Aの間にある関係:

~があるとき,a~bと書くことにします。

 

このとき関係:~が次の3つの基準を満たすとき,この関係を同値関係

と呼び,a~bならaとbは同値であるといいます。

 

3つの基準は,

 

 a,b,c∈Aのとき,

1.a~a (反射律),

2.a~bならb~a (対称律),

3.a~b,かつb~cならa~c (推移律)

  

です。

 

そして,集合:C(a)を,

C(a)≡{x∈A|x~a}と定義して,

これをaを代表元とする同値類と呼びます。

 

そして,a~bなることと,集合としてC(a)=C(b)であるということ

は,全く同一の意味になります。

 

同じことですが,a~bでないなら,C(a)∩C(b)=φ(空集合)

(つまりC(a)とC(b)は互いに素)となります。

 

もちろん,A=∪a∈A(a)ですから,AはA=Σa∈A(a)と

(a)の直和で書けることになります。

 

このようにAをC(a)の和に分解することを同値類別と呼びます。

 

こうした定義等については今は参考書探すのが面倒なので記憶に

頼って書いているのですが,何分40年近くも昔に習ったことであり,

さすがに記憶が曖昧なので誤認識があるやもしれませんが。。。。

 

そして物理や数学で普通に学ぶ空間のベクトルについて大きさと向き

が等しいという関係:~は明らかに同値関係です。

 

それ故,"2つのベクトルが等しい"というのは,実は同値類という

集合として等しいという意味に解釈できる,ということで,

 

私は昔,すっきりとした感覚を持ったことを最近,あるきっかけ

で思い出しました。

 

実は量子論でも状態ベクトルというのは係数やその位相が違うものも

同じ状態ベクトルであるとみなすという意味で,ある代表元を持った

射線(ray)と呼ばれる同値類であることがわかっています。

 

ベクトル演算の線形性,重ね合わせの原理など,すなわち,ベクトルは線形空間の元であるとか,線形写像による種々の変換性を持つとかいう代数的性格を無視して,

 

ベクトルが等しいという概念だけに着目すれば,自然に同値類,

同値関係という感覚に到達するはずです。

 

当時は,それから,物理学,特に力学の幾何学化,

 

すなわち,幾何学の1つとしての定式化を目指し,まずは運動学から着手して1つの空間の位置とベクトルの1対1対応:ユークリッド空間の座標

と位置ベクトルの対応から始めたものでした。

 

ところが,いつのまにやら興味は数学的定式化からより物理的なもの

へと移行してゆき,結局は中途挫折してしまいました。

 

アーノルド(V.I.Arnold)著の「古典力学の数学的方法」(岩波書店)とか,

数学の1分野である"力学系"の存在を知ること等により,当時の記憶が

よみがえったのは,それからずっと後のことです。

 

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2007年3月 9日 (金)

頭の体操(円周率:大学入試問題)

 昨日,勤務に向かう電車の中で,ある予備校の宣伝広告の中に

東京大学理科-前期入試問題として解答抜きで数学の入試問題

が1問出題してありました。

 

 この問題は以前もどこかで見たおぼえがあり気分転換=頭の体操,

としてほどよいので解いてみました。

 

 問題は「円周率は3.05より大きいことを証明せよ。」

という簡単なものです。

 

 そもそも円周率とは,素朴に円周の長さをその円の直径

で割ったものです。

 

まあ,すぐに思いつくことではありますが,円に内接する正n角形

の周は円周よりも常に短いので,

(2π)>(内接する正n角形の周)÷(半径),

という不等式が成立します。

 

n= 6,つまり正六角形なら,右辺は丁度 6 なのでπ>3

が得られます。

 

そこでn= 8,つまり正八角形なら π>3.05 が得られる

ことが予想されます。

 

実際にそうであることを証明しましょう。

 

三角形における余弦定理というのは確か,私が習ったのは中学3年

のときだったと記憶していますが,

 

それは⊿ABCの辺の長さa,b,cと内角A,B,Cの間に,

2=b2+c22bccosA etc.の関係式が成立する

という定理です。

 

 

 これを用いるなら,(半径rの円に内接する正n角形の周の長さ)

=nr[2{1-cos(2π/n)}]1/22nrsin(π/n)となります。

 

まあ、最後の形式などは別に余弦定理に頼らずとも得られるもの

ではありますが。。。。

 

よってπ>(n/2)[2{1-cos(2π/n)}]1/2ですが,

n= 8を代入すると π>4(2―√2)1/2が得られます。

 

(※下図は,円に内接する正八角形です。α=2π/8=π/4(45度)です。)

 

よって,4(2―√2)1/2≧3.05を示せばいいわけです。

 

そこで16(2―√2)-3.052を計算しましょう。

 

16(2―√2)-3.052=32-9.3025-16√2=22.6975-16√2です。

 

22.692=(23-0.31)2=529-14.26+0.312 > 514 > 512=(16√2)2ですから,π2>16(2―√2)>3.052

 

したがって,π>3.05 が証明されました。

 

ちょっと手抜きをしてしまいましたが,まあ息抜きですね。

 

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2007年3月 8日 (木)

カルツァ・クラインの5次元統一場理論(3)

 さて,前回は5次元時空の線素dσ2が電磁場Aμと重力場

 gμνによって,dσ2=ds2(dx4+αAμdxμ)2

 と書けるらしい,というところまで論じました。

 

 ただし,ds2=gμνdxμdxνは4次元時空の線素です。

  

 そこで,この線素に基づく測地線(geodesic)の方程式;

 質点の運動方程式が現実の物理的軌道を示すものであるか

 どうか?を検証してみます。

 

 そのため,dσ2≡K2dτ2によって5次元の固有時τを導入し,

 一般相対性理論をまねて,作用積分:

 

 I≡∫dσ

 =∫|γij{x(τ)}(dxi/dτ)(dxj/dτ)|1/2dτ

 を与えます。

 

 さらに,Hamiltonの変分原理を適用すると,測地線の方程式:

 (d/dτ)(dxi/dτ)25Γimn(dxm/dτ)(dxn/dτ)=0

 が得られます。

 

 これは通常の4次元の一般相対性理論の運動学と同じです。

 

  ただし,変分に際して,

 |γij(x)(dxi/dτ)(dxj/dτ)|=定数≡K2という,

 τの定義が保持されるとしています。

 

 この測地線の方程式に前回最後に計算した接続係数5Γimn

 表現代入して書き換えると5次元の測地線の物理的意味が

 明らかになる,と予想されますが,

 

 これはかなり面倒なので,作用積分そのものにおいて,

 先に第4成分を分離しておき.変分原理を適用してみます。

 

 すなわち,作用積分を,

 

 I≡∫dσ

 =∫|gμν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)+{(dx4/dτ)

 +αAμ(dxμ/dτ)}2|1/2dτと書き,

 

 x4 やxμ の変分に対して,Iの変分がゼロとなる条件を

 求めます。

 

 この変分原理を解く微分方程式は,

 もちろん,Euler-Lagrange方程式で与えられます。

 

 x4 の変分に対する方程式は,

 ij(x)(dxi/dτ)(dxj/dτ)|=定数≡K2

 を用いて,{(dx4/dτ)+αAμ(dxμ/dτ)}/K=定数

 で与えられます。

 

  この右辺の定数をβ/K,つまり,

 {(dx4/dτ)+αAμ(dxμ/dτ)}=βと置けば,

 K2=|gμν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)+β2|

 となります。

 ,

 そこでτを一般相対論における固有時と一致させるために,

 c2=gμν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)=-β2±K2と置きます。

 

 右辺の正負の符号のいずれを採用するかは後で決めます。

 

 一方,xμ の変分に対するEuler-Lagrange方程式は,

 このβを用いて,

 d2μ/dτ2+Γμαβ(dxα/dτ)(dxβ/dτ)

 =αβfμν(dxν/dτ)という形で得られます。

 

 ここで,質点の質量mと電荷eを用いてαβ=e/mと取れば

 求めるスタイルの通常の"重力場を受けながら電磁場の内部

 を運動する荷電粒子の運動方程式"である,ところの

 d2μ/dτ2+Γμαβ(dxα/dτ)(dxβ/dτ)

 =(e/m)fμν(dxν/dτ) が導かれます。

 

 なお,c2=gμν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)=-β2±K2

 という要請が,これと矛盾しないことは明らかです。

 

 また,ξi≡δi4を用いれば,

 β=γ44(dx4/dτ)+γ(dxμ/dτ)

 =ξiγij(dxj/dτ) と書けます。

 

 そこで,この理論では荷電粒子の速度ベクトル(dxi/dτ)

 の大きさは,軌道に沿って一定値Kを取り,その方向はx4

 に対して常に一定の角度を保っているという描像になって

 います。

 

 次に場の従う方程式を求めます。

 

 そのためには,5次元空間の曲率テンソル:

 5ijmn≡∂m5Γinj-∂n5Γimj5Γimk5Γknj5-Γink5Γkmj,

 および,5mn5nm5imni,5R≡γmn 5mn

 を,4次元空間の曲率テンソルやfμνを用いて表わす

 ことが必要となります。

 

 この面倒な計算については,結果だけ書くと,

 

 5μν=Rμν2/2)(Aμλλν+Aνλλμ)

 +(α2/2)fμλλν-(α2/4)Aμνρσρσ,

 

 5=(α/2)∇λλμ-(α2/4)Aμρσρσ,

 544=-(α2/4)fρσρσ,

 5R=R+(α2/4)fρσρσ です。

 

 ここで,∇λは,もちろん4次元空間における共変微分です。

 

 場の方程式は,作用積分:

 I5≡-[1/(2κc)]∫[(-γ)1/2 5R]d5x+∫M5

 にHamiltonの変分原理を適用すれば得られるはずです。

 

 ここで重力場以外の物質場をφΛ(x)(Λ=1,2,.,N)とし,

 これから作られる物質場のLagranfianをMで表わしています。

 

 なお,γ≡det(γij)=gγ44=gです。

 

 

 γ441という条件付き変分原理とするため,Lagrangeの未定

 乗数法を適用して,-[1/(2κc)]∫λ(γ44-1)d5xという

 項を付加しておきます。

 

 そしてγmnに関する変分をとると, 

 [1/(2κc)][(-γ)1/2{5mn-(1/2)γmn5R}-λδm4δn4]

 -[1/(2c)] 5I mn=0 となります。

 

 ただし,5I mn≡-2c(δM/δγmn)です。

 

 また,λで変分をとれば,γ44-1=0 が得られます。

 

 これらは15個の方程式ですが,未知関数は15個のγij(x)に

 λ(x)を加えた16個です。

 

 しかし,γ44=1 なので,実際には15個であり,その中でm=n=4

 という式はλ(x)の定義式です。

 

 残りの14個のうち,10個は重力場の方程式,4個はMaxwellの方程式

 であるはずです。

 

 しかし,これをこのままで調べるのははなはだ面倒です。

 

 出発点の5次元作用積分を4次元量で書き直した方がわかり

 やすいということで,そうします。

 

 結果は,I5=∫I4dx4,

 I4≡-[1/(2κc)]∫[(-g)1/2{R+(α2/4)fρσρσ}]d4

 +∫M4xとなって,

 I4の各項は,全てx4に無関係な量で与えられます。

 

 このI4から,gμν,AμとφΛについて変分を取れば,

 求める場の方程式が導かれるはずです。

 

 ここで,特にα22κ/μ00 は真空の透磁率)とおくと,

 I4は一般相対論に出てくる作用積分と完全に一致します。

 

 δI4/δgμν=0 からは,(-g)1/2{Rμν-(1/2)gμνR}

 =κ[{(-g)1/20}(-fμανα+gμνρσρσ)+μν],

 μν≡-2c(δM/δgμν)=5I μν

 

 が得られます。

 

 また,δI4/δAμ=0 からは,∂{(-g)1/2μν}=μ0μ

 なる方程式が導かれます。

 

 μ/cは物質場の作る4次元電流密度です。

 

 これは,煩雑なので明示しませんが,重力場とは無関係に

 電流の保存法則:∂μμ=0 を満足します。

 

ところで未定であった定数α,βに対してαβとα2が明示的に与えら

れたので,β2=e2/(m2α2)=e2μ04/(16πGm2),

 

すなわち,2β2/c2~(1/137)(λc/a)です。

 

(1/137)は,謂わゆる無単位の微細構造常数の近似値であり,

λcとaはそれぞれ粒子のCompton波長とSchwarzschildの

重力半径を示しています。

 

例えば,荷電粒子が電子であれば,β2/c2 ~ 1045という大きな数

になります。

 

この場合は,c2=β2±K2の±はc2=β2-K2 とする必要があると

考えられます。

 

以上のようにKaluza-Kleinの理論は全ての点で電磁場と重力場

を時空の幾何学(geometry of space-time)として統一的に表現

することに一見成功しているように見えます。

 

しかし,実は電磁場が存在する場合の粒子の運動方程式:

2μ/dτ2+Γμαβ(dxα/dτ)(dxβ/dτ)

=αβfμν(dxν/dτ)は,

 

φΛとAμの結合に関して具体的知識がなくても,

Mがスカラー密度でありさえすれば必ず得られる方程式

なので,理論からこの運動方程式が導かれたとしても直ちに

理論がφΛとAμの正しい結合を表現しているとは言えません。

 

 この理論は量子論ではなくて古典論にすぎず,また,強い相互作用

弱い相互作用をも包摂して記述するには5次元では次元が小さ過ぎ

るとも言えます。

 

 重力場と電磁場のポテンシャルを計量テンソルを用いて統一的

記述できたとしても,それだけでは単に重力場と電磁場をまとめて

便利な形に書き表わしたというに過ぎないという見方もできます。

 

 例えばこうした統一的記述のおかげで,素電荷eの存在理由とか,

Gとeの間の未知であった新しい関係などが発見されるようなこと,

 

が少なくとも1つは表現されて,はじめて統一理論が真に実現され

たというべきだ,という批判もあろうと思われます。

(この項終わり)

 

参考文献:内山龍雄 著「一般ゲージ場論序説」(岩波書店) 

 

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2007年3月 7日 (水)

カルツァ・クラインの5次元統一場理論(2)

 前回のつづきです。

 

 前記事では,無限小な局所的平行移動に対する全物理量の不変性

 を要求しましたが,

 

 実際には我々の時空の4次元座標(x0,x1,x2,x3)はそのままで,

 5番目軸であるx4軸に対してのみ平行移動をしたときの不変性

 を要求するのが妥当であると思われます。

 

 

 実際,あらゆる物理量がx4に依存しないなら,我々はその存在

 に気付かないからです。

 

 

  そこで,平行移動:xi→ xi+εξi(x)において,

  ξi(x)≡δi4とします。

 

  そして,これが 5iξj5jξi0 の解であるとします。

 

  まず,ξi(x)=γik(x)δk4=γi4(x)ですから,これを上の

 方程式に代入すると,∂γij(x)/∂x4= 0 が得られます。

 

 つまり,計量(metric)γijはx4 軸には依存しないという帰結

 になります。

 

 また,ベクトル:ξの大きさが1,つまり,γijξiξj1より,

 γ44(x)=1を得ます。

 

 この余計なx4座標を分離すると,計量は

 dσ2=γ44(dx4)2+2γμ4dxμdx4+(γμ4dxμ)2

 +(γμν-γμ4γν4)dxμdxν となります。

 

 ここで,まだ未定の定数αを用いてαAμ≡γμ4=γ,

 gμν≡γμν-γμ4γν4と置きます。

 

 すると,γ44=1より,

 dσ2=(dx4+αAμdxμ)2+gμνdxμdxν

 と書けます。

 

 ここで見やすいように,改めてγμν=gμν+α2μν,

 γμ4=γ=αAμ44=1 と書きます。

 

 そして,γijの逆行列γijは,γikγkj=δijより,

 γμν=gμνμ4=γ=-αAμ44=1+α2μμ

 となることがわかります。ここにAμ≡gμννです。

 

 条件∂γij(x)/∂x4=0 ,およびγ44(x)=1を保持する

 一般座標変換(=微分同相写像)xi → x'iは,fi

 x'μ(μ=0,1,2,3)の任意関数として,

 

 xi=x'i+fi(x'0,x'1,x'2,x'3)

 

 という形に限られます。

 

 これに対し,γij

 γ'ij(x')=(∂xm/∂x'i)(∂xn/∂x'jmn(x)

 と変換されます。

 

 これを分離すると,

 g'μν=(∂xρ/∂x'μ)(∂xσ/∂x'ν)gρσ(x),A'μ

 =(∂xρ/∂x'μ)Aρ+(∂f4/∂x'μ)/α,

 γ'44=γ44=1となります。

 

 ここで,この変換をxμ=x'μ,f4=-αλ(x'0,x'1,x'2,x'3)

 とすれば,上述の変換性はg'μν=gμν,A'μ

 =Aμ-∂λ/∂xμ,γ44=1 となり,これはいわゆるゲージ変換

 と同じ形をしています。

 

 そこで,KaluzaはAμを電磁場のポテンシャル,gμνを重力場の

 計量テンソルと同一視しました。

 

 それが妥当であるかどうかは場の方程式や荷電粒子の運動方程式

 を調べることによって判明するはずです。

 

 そのために,まず接続係数(特に:Christoffel's symbol)Γ

 求めてみます。

 

 計算結果だけ書くと,

 

 5Γλμν=Γλμν2/2)(fλμν+fλνμ),

 5Γ4μν=-αAλ5Γλμν+(α/2)Sμν,

 

 5Γλ5Γλμ4=-(α/2)fλμ,5Γ45Γ4μ4

 =-(α2/2)(fμρρ),5Γλ44=0,5Γ444=0

 

 となります。

 

 ただしfμν≡∂μν-∂νμ,Sμν≡∂μν+∂νμです。

 

 今日はここまでとします。

 

 

 

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参考文献:内山龍雄 著「一般ゲージ場論序説」(岩波書店) 

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2007年3月 6日 (火)

カルツァ・クラインの5次元統一場理論(1)

 今日は量子論ではなく古典論ですが。。。

 

 現在では,素粒子論'(量子論)のモデルとしての超弦理論

(Superstring theory)などにおいて,26次元や10次元,11次元

など当たり前とされている,4次元より大きい時空の,

 

 余剰次元を想定する理論のはしりとなった1920年代の

Kaluza- Klein(カルツァ・クライン)による5次元統一場理論

の内容を紹介します。 

 

 その昔,私がM2のときに何ヶ月間か,毎週1回,一般相対性理論

集中講義を受けた故内山龍雄先生の著わした

「一般ゲージ場論序説」(岩波書店)に基づいて,これを紹介したい

と思います。

 

 まず,4次元時空よりも大きい5次元の擬Riemann空間

の中に,適当な座標を設けて,その空間内の位置座標が,

i(i=0,1,2,3,4)で与えられるとします。

 

 以下,ラテン文字の添字は 0~4を示し,

ギリシャ文字の添字μ,ν,λ,etc.は通常の時空座標 0~3

を示すとします。

 

 隣接した2点間xiとxi+Δiの距離は,

 Δσ2(x)≡γij(x)ΔxiΔxj で与えられるとします。

 

 そして,この5次元時空においては局所対称性があり,

全ての物理量は無限小な平行移動:xi→ xi+εξi(x)

に対して,その値を変えないとします。

 

 

 ただし,ξiは大きさ1の5次元ベクトル成分(γijξiξj=1),

εは無限小の任意パラメータです。

 

 それ故,Δσ2(x+εξ)=Δσ2(x),

  すなわち,γij(x+εξ)Δ(xi+εξi)Δ(xj+εξj)

 =γij(x)ΔxiΔxj が成立します。

 

  この等式は,εの1次までの近似では,Δξi=ξi,kΔxkより

 γij,kξk+γkjξk,j+γkjξk,j=0,

 または, 5iξj5jξi=0  となります。

 

  ただし,ξi,k≡∂ξi/∂xk, γij,k≡∂γij/∂xk,

  5iξj≡∂ξi/∂xj5Γkijξk, 5Γkij

 ≡γklli,j+γlj,i-γij,l)/2≡γkl5Γkk,ij

 です。

 

 そして. 5iξj5jξi=0 は一般相対論でよく

知られたKillingの方程式であり,ξi(x)はKillingのベクトル

と呼ばれます。

 

 今日も夜勤の仕事のため時間がないので,これまでとして,

 続きは後日書きます。

  

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2007年3月 5日 (月)

膨張宇宙における赤方偏移2(視角半径)

半径dの大きさの天体が遠方(r111)にあったとき,

r=0 の原点Oにいる観測者には,その天体の大きさは

どのように見えるでしょうか?

 

以下,これを 考えてみます。 

 

φ1=一定の面で"その天体の大きさ=視角直径"が 2Δθ1

見えたとします。

  

dが宇宙のスケール因子aに比べて小さいとすると,

その天体のθ方向の固有長さは天体から光が発せられた

時刻t=t1にはd=r1(t1)Δθ1です。

  

(※これは前記事のRobertson-Walker計量でds2=c2dt2-dσ2

して空間部分dσ2を分離し,

この空間計量dσ2についてdr=dφ=0 とした後,

 

a(t)にa(t1),rにr1を代入し,dθをΔθ1とおいて,

天体の半径dがdσで与えられるすれば得られます。※)

  

すなわち,観測者が天体像を認識するのは現在時刻t0に,

彼の目に到達する天体からの光によるものですが,

  

それで見る天体の姿は過去に光が天体上で発せられた時刻

t=t1におけるものです。

  

その光が観測者に届くまでの行路の長さはr1(t1)ですから,

該当観測者の見る半径がdの天体の視野角はd/r1(t1)で

与えられ,これを視角半径Δθ1と呼ぶのですね。

  

 現在時刻t0には,その天体までの距離はR=1(t0)ですが,

天体の半径dを現在の距離Rで評価すると,

  

 d=r1(t0)[a(t1)/a(t0)]Δθ1

 =R{a(t1)/a(t0)}Δθ1 となります。

  

 膨張係数を赤方偏移zで表わすと,a(t0)/a(t1)=1+zにより,

 Δθ1=d(1+z)/Rとなります。

  

 dはzによらず一定ですから,z<<1では天体までの現在距離R

が遠方になるに従って,Δθ1Rに反比例して減少します。

 

 これは静止宇宙(z=0)を想定したときの通常の視角半径の様子と

一致しています。

  

 しかし,zが大きくなるに従って,視角半径Δθ1は,必ずしもRが

大きくなったからといって単純な反比例の関係では

減少しなくなります。

  

 より詳細に検討してみましょう。

  

我々の想定した宇宙の計量(metric)でのrとaとの厳密な

関係式は∫0r1dr/(1-kr2)1/2=∫t1t0cdt/a(t)

=∫a(t1)a(t0)[c/a(t)](dt/da)da で与えられます。

ここで,膨張因子aの満足するEinstein方程式の1つは,

(da/dt)2=-kc2(8πGρa2/3)です。

 

そこで,k=0,-1の平坦な宇宙,または空間曲率が負の宇宙では

右辺が正となるので,最初に膨張しているという初期条件が

与えられれば常に(da/dt)>0 となり,このまま永久に

膨張を続けます。

 

一方,この宇宙がk=1の空間曲率が正の宇宙であるなら,

どこかのtで,(da/dt)=0 となる瞬間があるので,

そこで膨張から収縮に転じるはずです。

 

 3つのパラメータ,Hubble係数:H≡(da/dt)/a,

減速係数:q≡-(d2/dt2)/(aH2),密度係数:σ≡4πGρ/(3H2)

を導入します。

 

 もう1つのEinstein方程式は,

 2a(d2/dt2)+(da/dt)2+kc2=-(8πGPa2/c2)

ですが,これにおいて右辺の圧力PをP~ 0 と近似します。

  

 それに,先の第一の方程式(da/dt)2=-kc2(8πGρa2/3)

を代入すると,kc2/a24πGρ+(d2/dt2)/a-[(da/dt)/a]2

が得られます。

 

 kc2/a2=H2(3σ-q-1)であり,σ=qが成立しますから,

結局kc2/a2=H2(2q-1)を得ます。

 

 そして,これらのパラメータの我々の位置での現在時刻t0の値に

ついては特にq0=-(d2/dt2)0/(aH02)のように下添字の 0

をつけて表現すれば,kc2/a02=H02(2q01)です。

 

 それ故,平坦な宇宙(k= 0)なら,q01/2,負曲率(k=-1)なら

01/2,正曲率(k=+1)ならq01/2です。

 

 Einstein方程式の1つは[(da/dt)/a0]2+H02(2q01)

-(8πGρ02/3a02)=0 となり,

 

 さらに,[(da/dt)/a0]2=H02[1-2q02q0(a0/a)]

となります。

x≡a(t)/0と置けば,先に挙げた積分は

0r1dr/(1-kr2)1/2=∫a(t1)a(t0)[c/a(t)](dt/da)da

=[c/((t0)0)]∫1/(1+z)1[1-2q02q0(a/a0)2]-1/2-1dx

となります。

 

これを計算すると,k=0,±1 によらず,

R=r10=[0(q01){(2q0z+1)1/2-1}]c/[002(1+z)]

が得られます。

 

したがって,Δθ1=d(1+z)/R0/[cψ(z)],

ただしψ(z)[0(q01){(2q0z+1)1/2-1}]/[02(1+z)2]

となります。

 

この式によれば,z<<1では,ψ(z)~z/(1+z)2 ~zにより,

zが大きくなるとΔθ1は減少しますが,

 

z>>1ではψ(z)~1/(0)なのでΔθ1はzと共に

増大します。

  

そこで,あるz=zc(0)でΔθ1は最小値を取ることになります。

 

特に,平坦な宇宙q01/2ではc(0)=5/4です。

 

このようにある距離より遠方にある天体の視角が距離が大きくなる

につれて大きくなるという効果は,01/2の平坦空間の場合にも

同様に生じることからもわかるように,

 

3次元空間の曲率によるものではなく,膨張の影響によるものです。

 

遠方の物体から現在の我々に光が到達するには,宇宙が今より

収縮している遠い過去に光が出発していなければなりません。

 

すなわち,遠方の天体からのものは我々からの距離が近かった

過去に光が発射されたものですから,大きく見えるのはこの

近距離のせいであると考えられます。

 

このことを,平坦な宇宙:q01/2の場合により詳しく見てみます。

 

まず,k= 0 なので∫rr1dr=∫t1tcdt/a(t)です。

 

このとき,Einstein方程式は,(da/dt)/a0=-H0(a0/a)1/2で,

(t)=a(t0)(t/t0)2/3と解けますから,

 

1-r(t)=(3ct02/3/0)(t1/3-t11/3)

となります。

 

それ故,各時刻での距離;a(t)r(t)は,

a(t)r(t)=3ct2/301/33ct,d(ar)/dt

=ct-1/3(201/33t1/3)を満たします。

 

d(ar)/dt=0 となる時刻は,t=8t0/27ですから,

距離はt=8t0/27を境にして増加から減少に転じること

がわかります。

 

あるいは,時刻t=8t0/27には,a(t)/a(t0)=(t/t0)2/34/9

であり,これは1/(1+z)=(t)/a(t0)によって,

z=zc(1/2)=5/4に相当します。

 

そこで,z=5/4の時期以前では接近しつつある光の距離が大きく

なりつつあることになります。

 

この時期には,視角Δθ1はzの増加と共に増加しつつある時期

と一致しています。

 

すなわち,rが大きい遠方の天体でも大きく見えるというのは,

z>5/4の時期に出発した光は,実はその固有距離a(t)rが,

より小さいところにあったためである,と考えられます。

 

そういう場所(z>5/4)から出発して観測者に"接近しつつある光"は,

一旦は距離が大きくなって観測者から離れていき,一方z=5/4以後

(z<5/4)に出発した光では距離が小さくなることが"接近"となり,

通常の常識的状況に一致してきます。

 

1=R/a0=[0(q01){(2q0z+1)1/2-1}]c/[0002

(1+z)]でz→ ∞ とした場合の値は地平線と呼ばれます。

 

何故なら,現在までに観測できる一番遠方の地点だからです。

 

そのr1をrHと書けば,観測可能な最遠方(=最過去)の天体の

我々からの固有距離はrH0=(c/H00)となります。

 

参考文献;佐藤文隆、原 哲也 著「宇宙物理学」(朝倉書店) 

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2007年3月 3日 (土)

膨張宇宙における赤方偏移1

 膨張する宇宙において,膨張因子:a(t)を含む,

Robertson-Walker計量を書き下すと,

 

ds2=c2dt2-a(t)2[dr2/(1-kr2)+r2(dθ2sin2θdφ2)

 

となります。

 

 そこで,この宇宙の計量(metric)による線素の中で光が伝播するとき,

その振動数が,どのように変化するか?を見てみます。

 

 謂わゆる赤方偏移(red-shift)と呼ばれる現象について,以下で

記述してみましょう。

 

 遠方の銀河(r=r1)から観測者(r=0)まで光が伝播するとし,

簡単のために,光の進む方向をθ=φ=0 (一定)とします。

 

 そして光源から光の出る時刻をt=t1,それが観測者に到達する

時刻をt=t0とします。

 

 すると,ds20 より,(c/a)(dt/dr)=±1/(1-kr2)1/2

ですが,tの増加に対してrが減少する現象を考えているので,

(-)符号を取って,c∫t1t0dt/a(t)=∫0r1dr/(1-kr2)1/2

となります。

 

 同様に,1+δ1に発射された光がt0+δ0に観測者に到達する

とすれば,c∫t1+δt1t0+δt0dt/a(t)=∫0r1dr/(1-kr2)1/2 

=ct1t0dt/a(t)です。

  

 そこで,(t)の変化する時間に比べてδtが十分小さいなら,

δ0/a(t0)=δ1/a(t1) なる等式が成立します。

 

 そこで,もしも光源において,光がδ1の間にn回振動していた

なら,光源での振動数をν1,観測者が観測する振動数をν0とすると,

 

 ν1=n/δ1, ν0=n/δ0 により,

 ν10δ0/δ1=a(t0)/a(t1)

となるはずです。

 

 これを振動数の代わりに波長λ10で表現すれば,

λ01=a(t0)/a(t1) ですね。

 

 光の赤方偏移:zの定義は,z≡0-λ1)/λ101)-1 

で与えられますから,z+1=a(t0)/a(t1)です。

 これによって,a(t0)>a(t1)と宇宙が膨張している場合には,

z>0 となります。

  

 また,c∫t1t0dt/a(t)=∫0r1dr/(1-kr2)1/2より,

rが小さいなら1 c(t0-t1)/a(t0) と近似できます。

  

 一方,a(t1)はa(t1)=a(t0)

-(t0-t1)[(da/dt)/a]0/a(t0)+...

とTaylor展開できて,

  

 0をHubble定数とすると,0[(da/dt)/a]0なので,

1/(1+z)=(t1)/a(t0)=1-H0(t0-t1)+...

なります。

  

 無次元のパラメータrに対して実際の長さの単位を持つ固有距離;

R≡arを用いると,zが小さい範囲では,

  

 z ~ 0(t0-t1)~ a(t0)r10/c=H0/c,

  

 すなわち,cz~ 0R と書けます。

 

 ここで,赤方偏移を膨張によって光源が遠ざかることによる

Doppler効果の結果であるとみなすこともできます。

 

 一般にDoppler効果は,ν1=ν0[1-()]/(1-v2/c2)1/2

(は光源の運動速度,は光の進む光線の向き)で与えられます。

   

 今の,θ=φ=0 (一定)の場合には,

ν1~ν0(1+v/c) ⇔ (ν10)-1=v/c

⇔ (λ01)-1=v/c,

  

 すなわち,z~v/c と書けます。

  結局,v=cz=H0Rが得られますが,これはHubbleの膨張則

そのものですね。

 

 こうして,赤方偏移は一種のDoppler効果と捉えることも

できます。

 

 この意味が明らかに見えるように,先に求めた式:

 ν10δ0/δ1(t0)/a(t1)

を見直してみます。

 

 すなわち,微小時間間隔Δtを伝播する間に起こるDoppler効果

による振動数の偏移をΔνとすると,これはΔν=-(v/c)νです。

 

 これとHubbleの膨張則:v=HR=[(da/dt)/a]cΔtから

 Δν/ν=-Δa/a,

 

 すなわち,a(t)ν(t)=(一定)という結果が得られます。

 

 これは,先に計量から求めたのと全く同じ式を表わしていますね。

 

 この赤方偏移は,観測者が光源に対して運動する座標系から観

するために光子のエネルギーが減少する(hν0<hν1)ことを表わ

しています。

 

 しかし,これを"光子が何らかの作用でエネルギーを失なっている,

と考えるのは,妥当ではありません。

  

 そもそも粒子の速度は座標系の取り方によって違うので,

座標系が異なればエネルギーも運動量も異なるのです。

 

 例えば,旅客機の乗客が機内で移動するときの乗客の運動

エネルギーは,旅客機を基準座標系とすれば微々たるものです

が,地上を基準座標系とすれば,かなり大きい値になります。

 

 光の場合は速度の大きさは座標系に依存しませんが,

エネルギーや運動量は座標系に依存すると考えていいです。

  

 光子がエネルギーを失なっていると見るならば,そのエネル

ギーが何に転化しているのか?が問題になりますが,

  

 今の場合は,次々に光のエネルギーが減少していると見える

座標系に移って観測しているだけですね。

 

(つづく)

 

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2007年3月 2日 (金)

貧乏ひま無し

 仕事で全国の300余りの会社の健康保険組合関係の書類,データの仕分けをしているので,この2月から3月にかけての月末月初は普段の何倍も忙しくて,平日にはまともで長めのブログを書く余裕がありません。

 今日も昨晩からの夜勤から朝帰りで即歯医者に行って食事,買い物の後,これを書いています。

 また今晩20時から明朝7時前後までの勤務があるので,それにそなえて,これから寝るところです。

 18時30分には出勤していかなければなりません。

 貧乏ひま無しです。

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