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2008年2月

2008年2月29日 (金)

ネーターの定理と場理論

 さて,古典解析力学は,一般化座標を時間tの関数として

 (t)≡{qs(t)}と表わし,一般化速度を,

 d(t)≡{qsd(t)}≡{dqs(t)/dt}とするとき,

 それらの関数で表わされるLagrangian L=L(t,,d)

 によって記述されます。 

ここで,例えば流体や弾性体の"各位置における平衡位置

からのずれ=変位"のように,上述の多体系の一般化座標

(t)={qs(t)}の成分s(t)での離散的添字s(s=1,2,..,N)

が3次元空間の位置を示す連続的パラメータに置き換えられ

一般化座標が(t)={q(,t)}で表現される場合を

考えます。

このとき成分(,t)は時刻tでの空間位置における量,

つまり場であると考えられ,これは時間tや空間の関数で

ある,という意味で(t)={q(,t)}をφ(t)≡{φ(,t)}

と表記することにします。

 

 

そして,系全体のLagrangian L=L(t,φ,φd)は添字=位置

座標の近傍に(t,φ(,t),φd(,t))の密度で分布している

と見なします。

すなわち,L(t,φ,φd)≡∫(t,φ(,t),φd(,t))d

と表現されるとして,(t,φ(,t),φd(,t))をLagrangian

密度と呼ぶことにするわけです。

 

この場合,は時刻tの関数として変動する粒子の軌道を表わす

ではなく,単に空間の位置座標を示す添字パラメータに過ぎない

ので,φd(,t)は,sddqs(t)/dtと同じく,時間微分は

添字に無関係なのでφd(,t)≡∂φ(,t)/∂tであり偏微分

定義されます。

そして,こうした連続体の場合には多体系の作用積分

S[]≡∫L(t,,d)dtは,

S[φ]≡∫L(t,φ,φd)dt

=∫(t,φ(,t),φd(,t))ddt

と表現されます。

 

ここで,特に時空座標(,t)を相対論的なMinkowski空間

4次元座標としての相対論的に共変な表現 xμ(x0,)

≡(ct,) (cは光速)に変更すれば,場φ(,t)はφ(x)

と表記されます。

 

この表現では,tとはパラメータとして対等とされるので

L(t,φ,φd)=∫(x,φ(x),∂μφ(x))d,および

S[φ]=∫(x,φ(x),∂μφ(x))d4xなる表現に変わり

ます。 ただし∂μφ≡∂φ/∂xμです。 

さらに,一般に場φは,弾性体の変位や流体の歪み速度,あるいは

電磁場であれば,それらの場は3次元,あるいは4次元のベクトル

やテンソルの場であり,また量子論に移行すればスピノルである

場合もあります。

 

そこで,スカラー場である場合も含めて,φ(x)の代わりに

φi(x)(i=1,2,..,N)と書いて,

Lagrangian密度が(x,φi(x),∂μφi(x)),

作用積分がS[φ] =∫(x,φi(x),∂μφi(x))d4

となるように一般化しておきます。 

そして,多体系が,ある無限小変換

*=t+ετ,qs*=qs+εξs

(ただしε>0 は任意の無限小パラメータ)に対して

理論的に不変であるというようなネーター(Noether)の定理

の前提としての対称性変換の表現は,連続体の系での場の量

に対しては次のように拡張変更されます。

 

すなわち,時空座標の変換xμ*=xμ+εημ,および,それと

独立な場の変換φi*(x)=φi(x)+εgij(x),∂μφj(x))

があり,結果として,座標の変分δxμ=εημと共に

場のLie変分 δLφi(x)=εGij(x),∂μφj(x)))

=εgij(x),∂μφj(x))-ημμφi(x)がある

という条件下で,S[φ]=S[φ*]が成立する,という形

で与えられます。

このことはLie変分としてのLagrangian密度の変化分が

高々全微分であること,

つまり,恒等的に,δ

(x,φi*(x),∂μφi*(x))-(x,φi(x),∂μφi(x))

=ε∂μμj(x),∂νφi(x))なる形に書ける関数

μj,∂νφi)が存在することを意味します。

実際=ε∂μμj,∂νφi)なる形式であれば,

S[φ]=S[φ*]が成立し,特にε→ 0 ならδ→ 0 です。

そこで以下では逆に作用積分に対してS[φ]=S[φ*]が成立

するならδ=ε∂μμj,∂νφi)なる形式に書けること

を証明します。

[証明]作用積分の任意の積分領域においてS[φ]=S[φ*]が成立

するなら,φ,およびφ*の変分に対するSの停留性δS=0 から

得られる,両者のEuler-agrange方程式,

{∂/∂φi(x)}-∂μ[∂/∂{∂μφi(x)}]=0 ,および,

{∂/∂φi*(x)}-∂μ[∂/∂{∂μφi*(x)}]=0 は,

それぞれφi(x),およびφi*(x)に対して同一の方程式に

なります。

 

 それ故,Lagrangian密度(x,φi,∂μφi),および,

(x, φi*,∂μφi*)は,それぞれ,φ,およびφ*について同じ

関数形で与えられると思われます。

そこで同一の関数記号で表現していいわけです。

そして(x,φi*,∂μφi*)を,φi,∂μφiの関数と考えて,

これを*(x,φi,∂μφi)と書けば,S[φ]=S[φ*]ですから,

φの変分に対するSの停留性δS=0 から,

{∂*/∂φi(x)}-∂μ[∂*/∂{∂μφi(x)}]=0

も成立します。

 

これは当然,{∂/∂φi(x)}-∂μ[∂/∂{∂μφi(x)}]=0

なる方程式と関数形としても同一です。

 

したがって,c(ε)をεに依存する比例係数として,恒等的に

(∂*/∂φi)-∂μ{∂*/∂(∂μφi)}

=c(ε)[(∂/∂φi)-∂μ{∂/∂(∂μφi)}]

(ただし,c(0)=1)がφi,∂μφi,∂μνφiの恒等式として

成立するはずです。

 

δ*なので,これも同じEuler-Lagrange方程式を

満たしますから,f(φ,∂μφ)≡*-c(ε)

=δ{c(ε)-1}とおけば,

(∂f/∂φi)-∂μ{∂f/∂(∂μφi)}≡0 は

恒等式です。

 

これは,

(∂f/∂φi)-(∂/∂φj){∂f/∂(∂μφi)}(∂μφj)

-{∂/∂(∂νφj)}{∂f/∂(∂μφi)}(∂μνφi)≡0

と書けます。

左辺の(∂μνφi)の係数はゼロでなければならないから

{∂/∂(∂νφj)}{∂f/∂(∂μφi)}

+{∂/∂(∂μφj)}{∂f/∂(∂νφi)}≡0 です。

 

したがって一般に,

f(φ,∂μφ)=g(φk)+hμik)∂μφj(x)

+Σl=24j1j2..jl;μ1μ2..μlk)∂μ1φj1μ2φj2..∂μlφjl

と書けるはずです。

 

ここでhj1j2..jl;μ1μ2..μlk)は添字j1,j2,..,jl,

および,μ12,..,μlに関して,それぞれ別々に

反対称です。 

また,(∂μφi)の係数もゼロなので,∂gk)/∂φi0 ,

∂hμi/∂φj-∂hμj/∂φi0 です。

 

さらに(∂f/∂φi)-(∂/∂φj){∂f/∂(∂μφi)}(∂μφj)

≡0 で,

(∂f/∂φi)から項(∂hj1j2..jl;μ1μ2..μl/∂φj)∂μ1φj1μ2φj2..∂μlφjlが生じ,

-(∂/∂φj){∂f/∂(∂μφi)}(∂μφj)から

項-(∂hj1j2..jl;μ1μ2..μl/∂φj)∂μ1φj1μ2φj2..

μlφjl(∂μφi/∂μφj)がl個得られます。

 

後者はi=jの項が前者と相殺します。

後者の残りはどれかのjsがj,μsがμと一致して

μsφjsμφjに置き換わります。 

そして,これらの置換は添字μとjについて同時になされるため,

これら(l-1)個の項の符号は係数の添字の順序をそろえたとき

全て同じ符号を取るはずですから,係数がゼロである必要がある

ので,∂hj1j2..jl;μ1μ2..μlk)/∂φj0 (l≧2)です。

以上から,場φi,(∂μφi)の汎関数としてはg=定数,そして

全てのiについてhμik)=(∂wμk)/∂φj)なるφk

関数wμk)が存在します。

また,hj1j2..jl;μ1μ2..μlk)も,φkに依らない量,すなわち

定数です。

結局,f(φ,∂μφ)=g+∂μ[μk)

Σl=24j1j2..jl;μ1μ2..μlk) φjμ1φj1μ2φj2..∂μlφjl]

と書けることがわかりました。

 

以上から,あるxの関数Wが存在して

f(φ,∂μφ)=∂μW+g と書けます。

 

f(φ,∂μφ)*-c(ε)=δ{c(ε)-1};(0)

=1であってε→ 0 ならδ→ 0 により,ε→ 0 なら恒等的

にf→ 0 となるので,これを考慮するとεは無限小でその2次

以上は無視できるため,

f(φ,∂μφ)=ε[∂μ^+g^]と書いてよいと思われます。

すなわち,δ{c(ε)-1}=ε[∂μ^+g^]です。

g^はg^=∂μ(g^xμ/4)と書くこともできるので,

δ{c(ε)-1}=ε∂μ[W^+g^xμ/4]

とも書けます。

 

このとき,[φ*]-S[φ]=∫(δ)d4

{c(ε)-1}4x+ε∫g^d4ですから,これが常に

ゼロであるためには(ε)=1,かつg^≡0 が必要です。

 

これから,δ=ε∂μ^となりますから,W^を改めて

μj,∂νφi)と書けば,δ=ε∂μμj,∂νφi)と

書けることになります。 (証明終わり)

他方,単純に変換x=xμ+εημi*(x*)=φi(x)+ε

ij,∂μφi)の下でのLie変分としてのLagrangian密度

の変分は,

δ(x,φi*(x),∂μφi*(x))-(x,φi(x),∂μφi(x))

=(∂/∂φi)εGij,∂μφj)

+{∂/∂(∂μφi)}ε∂μij,∂μφj)-(∂μ)εημ

となります。 

ここでEuler-Lsgrange方程式

(∂/∂φi)-∂μ{∂/∂(∂μφi)}=0 によって

(∂/∂φi)をμ{∂/∂(∂μφi)}で置き換えると,

δ=∂μ{∂/∂(∂μφi)}εGij,∂μφj)

+{∂/∂(∂μφi)}ε∂μij,∂μφj)-(∂μ)εημ

=ε∂μ[{∂/∂(∂μφi)}Gij,∂μφj)-ημ]

となります。

 

ただし,時空座標の変換x=xμ+εημにおけるパラメータ

ημは点xに依らない定数であるとしています。

そこで,δ=ε∂μ[{∂/∂(∂μφi)}Gij,∂μφj)-ημ]

=ε∂μμj,∂μφi)となります。

 

εは任意の正の数なので,

μ[{∂/∂(∂μφi)}Gij,∂μφj)-ημμj,∂μφi)]

=0 が成立します。

そこで,

μ(x)≡{∂/∂(∂μφi)}Gij,∂μφj)-ημ

μj,∂νφi)と置けばこれはカレントjμ(x)の保存

μμ0 を意味します。

 

こう定義されたカレントjμ(x)をネーター・カレント

(Noether current)と呼びます。

この保存カレントから,Q≡∫j0(,t)dなる量Q=Q(t)

を定義するとdQ/dt=0 となります。Qはカレント密度

(,t)に対応する保存チャージです。

 

そして,この保存量Qは古典論の物理量としても量子論の

演算子としても,この対称性の無限小変換の生成子(generator)

になっています。

 

すなわち,古典論では,i(x),Q]P.B.=Gij(x),∂μφj(x)),

量子論では,[u,v]P.B.=[u,v]/(ihc)なる対応原理で,

(i/hc)[i(x)]=Gij(x),∂μφj(x))を満たします。

ここに,[u,v]P.B.はPoissonの括弧式です。

これは多体系では,

[u,v]P.B.

≡Σs[(∂u/∂qs)(∂v/∂ps)-(∂u/∂ps)(∂v/∂qs)]

と定義されますが,

連続体の場の理論では場φi(x)の共役運動量を

πi(x)=πi(φ,φd)≡/∂(∂0φi)として,

[u,v]P.B.

≡Σi[(∂u/∂φi)(∂v/∂πi)-(∂u/∂πi)(∂v/∂φi)]

と定義されます。

 

また,[u,v]P.B.=[u,v]/(ihc)なる量子論の演算子と

しての対応を示す記号[u,v]は,交換子を示します。

つまり,[u,v]≡uv-vuです。

保存チャージQ=∫j0(,t)dが対称性の無限小変換の生成子

になること,

すなわち,i(x),Q]P.B.=Gij(x),∂μφj(x)),あるいは

[Q,φi(x)]P.B.=-Gij(x),∂μφj(x))なる関係式を

満たすことも以下で証明してみます。

[証明]Lagrangian密度は時空の一様性に対応して位置座標x

に陽には依存しないとしてi(x),∂μφi(x))

と書きます。

 

 これの一般的形はを運動エネルギー密度,を位置エネルギー

(ポテンシャル)の密度としてのように表現されると

すれば,一般に

=(1/2)Aijμν(φ)∂μφiνφj+B(φ)∂μφi+c(φ)

なる形で表現できます。

 

 そして,φi*(x)=φi(x)+δφiなる無限小変換を

δφi=εGj(x),∂μφi(x))≡ε{Di(φ)+Ei(φ)∂μφj}

とします。

このとき=(∂/∂φiφj{∂/∂(∂μφi)}δ(∂μφj)

です。

また,δ(∂μφj)=∂μ(δφj)

=ε{(∂Di/∂φk)μφk(∂Ei/∂φk)νφjμφk

+Eiμνφl} です。

 

δ=ε{(1/2)(∂Aijμν/∂φk)μφiνφj

(∂B/∂φk)μφi(∂c/∂φk)}{Dk(φ)

+Ekjμlλ(φ)∂λφl}

+ε(Aijμννφj+B){(∂Di/∂φk)μφk

(∂Ei/∂φk)μφkλφl+Eiμλφl}

です。

一方=ε∂μμj,∂νφi)=ε[(∂μ/∂φk)∂μφk{∂μ/∂(∂νφk)}∂μνφk]とも書けます。

これらのδの表式では。両辺は恒等的に等しく,

(∂μ/∂φk)は∂νφkの2次式,{∂μ/∂(∂νφk)}は

λφlの1次式です。

 

したがって,μj,∂νφi)は高々∂νφkの2次式です。

 

そこで,μは、μj,∂νφi)

≡(1/2)αijμνλ(φ)∂νφiλφj+βiμν(φ)∂νφi

+γμ(φ)なる形に書けます。

 

それ故,δ=ε∂μμj,∂νφi)

=ε[(1/2)(∂αijμνλ/∂φk)νφiλφj(∂βiμν/∂φk)νφi

(∂γμ/∂φk)]∂μφk+εijμνλλφj+βiμν)∂μνφi

が得られます。 

δの2種類の表式が恒等的に等しいことから,

ijμνiνφjμλφl=αijμνλλφjμνφi,

かつ,iμλφl=βiμνμνφiです。

 

それ故,αijμνλ=Aljμλlが成立します。

この式の左辺はμ,νについて反対称なので右辺もそうです。

そしてまた,βiμν=Blも成立します。

一方,(1/2)Aijμν(φ)∂μφiνφj+B(φ)∂μφi+c(φ)

より,πi(x)≡πi(φ,φd)=/∂φidij0ν(φ)∂νφj

+Bi0(φ)=Aij00(φjd+Aij0k(φ)∂kφj+Bi0(φ) です。

 

それ故,x0=y0の同時刻ではi(x),φj(y)]P.B.

=Σk[(∂πi/∂φk)(∂φj/∂πk)-(∂φj/∂φk)(∂πi/∂πk)]

=-δijδ(),

同様に[πi(x),πj(y)]P.B.=[φi(x),φj(y)]P.B.=0 です。

 

i(x),φj(y)]P.B.=-δijδ()のように右辺にDirac

のデルタ関数が現われるのはPoisson括弧式の定義における微分

(∂πi/∂φk),(∂φj/∂πk),(∂φj/∂φk),(∂πi/∂πk)etc.

が,謂わゆる汎関数微分であるからです。

したがって,-δijδ()=[πi(x),φj(y)]P.B.

=[ik00φkd(x),φj(y)]P.B.ik00[φkd(x),φj(y)]P.B

ですから,

係数の行列A≡{ik00}を考えると,一般にはこれの逆行列

-1が存在するため,

[φid(x),φj(y)]P.B=-(A-1)ijδ()が得られます。

一方,ネーター・カレントは,

μ(x)≡{∂/∂(∂μφi)}Gij,∂μφj)-μj,∂νφi)

なので,j0(x)=πi(x){Di(φ)+Eiμφj}-0

となります。

ここに,0(1/2)αij0νλ(φ)∂νφiλφj+βi0ν(φ)∂νφ

i+γ0(φ) です。

 そして,これから具体的に保存量Q=Q(t)≡∫j0(x)d

を構成してPoisson括弧を作ると,

[,φi(x)]P.B.∫d[0(y),φi(x)]P.B

=-{Di(φ)+Eiμφj}-πllj0(A-1)ji

(1/2)αkj00λλφj(A-1)ki(1/2)αkj0ν0νφk(A-1)jiβk00(A-1)kiとなります。

 

 ところが,πllj0(A-1)ji=Alk0νlj0νφk(A-1)ji

+Bl0lj0(A-1)jiであり,(1/2)αkj00λλφj(A-1)ki

(1/2)αkj0ν0νφk(A-1)jiβk00(A-1)ki

lk0νlj0νφk(A-1)ji+Bl0lj0(A-1)jiなので,

これらの項は相殺して消えます。

以上から,[,φi(x)]P.B.

=-{Di(φ)+Eiμφj}=-Gij,∂μφj)

が成立することが示されました。       (証明終わり)

ちょっとだけ,量子論に言及すると,

(i/hc)[,φi(x)]=ij,∂μφj)ですから

U(ε)≡exp(iεQ/hc)なる演算子によるユニタリ変換

で,U(ε)φi(x)U(ε)-1φi(x)+ε(i/hc)[,φi(x)]

φi(x)+εGij,∂μφj)と変換されるいう意味で,

量子論でもQはこのリー群の生成子になるというわけです。

 

量子論でのより詳細な扱いについては,2007年8/7の記事

場の演算子とリー群(Lie群)の生成子」を参照して

ください。

 

なお,本記事は自身は1995年4月に作成したノートを参考

にして書きました。

 

参考文献:九後汰一郎 著「ゲージ場の量子論Ⅰ」(培風館)

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2008年2月25日 (月)

非ネーター保存量(続き)

今日は,前記事で全訳した論文

 

「The Unified Form of Hojman's Conservation Law and Lutzky's Conservation Law(「Hojmanの保存則とLutzkyの保存則の統一形式」)  Hong-Bin ZHANG and Li-Qun CHEN Journal of Physical Society of Japan Vol.74,No.3,March,2005,pp905-909」

 

のよく理解できなかった部分を解釈することを試みます。 

その前に,いい機会なのでNoetherの定理の古典論を復習します。

 系の一般化座標ベクトルを時間tの関数として(t)≡{qs(t)},一般化速度ベクトルd(t)≡{qsd (t)}≡{dqs(t)/dt}として,

 

系はこれらの関数で表わされるLagrangian:L=L(t,,d)で記述されるとします。 

そして前記事と同じく,系はある無限小変換:

*=t+Δt,qs*=qs+Δqs,ただし,

Δt=ετ(t,,d),Δqs=εξs(t,,d)に対して

理論が不変である,という対称性を有するとします。

この変分に対してLagrangianは(t,,d)から,

(t*,*,d*)に移行します。

 

そして,Lie変分の意味で,L*(t,,d)≡(t*,*,d*)|t*=t

とおけば作用積分は,S=∫L(t,,d)dt

→S*=∫L*(t,,d)dtなる変換を受けるので,

理論が不変なことはS=S*と同値です。 

これは,L*(t,,d)-(t,,d)=dG/dtなる関数Gが存在すること,つまり,(t*,*,d*)|t*=t(t,,d) =dG/dtなるGの存在を意味します。

 

(∂L/∂t)τ+(∂L/∂qss+(∂L/∂qsd)(ξsd-qsdτd)

-(dL/dt)τ=dG/dtと表現できますが,

 

右辺のGをG-Lτに置き換えれば,前記事の論文でNoetherの定理が成立するための条件である(29)式:

 

(∂L/∂t)τ+(∂L/∂qss+(∂L/∂qsd)(ξsd-qsdτd)+Lτd

=dG(t,,d)/dtと同等です。

 

つまり,(∂L/∂t)τ+(∂L/∂qss+(∂L/∂qsd)

{(d/dt)(ξs-qsdτ)}+(∂L/∂qsd)qs2dτ+Ldτ/dt

=dG(t,,d)/dtと同等です。

(∂L/∂t)τ+(∂L/∂qss+(∂L/∂qsd)(ξsd-qsdτd)

-(dL/dt)τ=dG/dtの左辺で,

 

(∂L/∂t)+qsd(∂L/∂qs)+qs2d(∂L/∂qs)

=dL/dtを考慮します。

 

すると,sdτ(∂L/∂qs)-qs2dτ(∂L/∂qsd)

+(∂L/∂qss+(∂L/∂qsd){(d/dt)(ξs-qsdτ)}

+(∂L/∂qsd)qs2dτ=dG/dtとなります。

 これらをまとめると,{(∂L/∂qs)-(d/dt)(∂L/∂qsd)}

 (ξssdτ)+{(d/dt)(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)

 +(∂L/∂qsd){(d/dt)(ξs-qsdτ)}=dG(t,,d)/dt

 となります。

 

 "運動方程式=Euler-Lagrange方程式"

  (∂L/∂qs)=(d/dt)(∂L/∂qsd)を代入すると,

{(d/dt)(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)+(∂L/∂qsd)

{(d/dt)(ξs-qsdτ)}=dG(t,,d)/dtとなります。

 

 すなわち,(d/dt)[G-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)]=0

が得られます。

 したがって,Noetherの定理で保証される保存量として,

N≡G-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)が得られるわけです。

 

 これは,IN≡G+Lτ-(∂L/∂qsd)}ξs(pssd-L

=Hτ+{G+Lτ-(∂L/∂qsd)}ξs}とも書けます。

 

 ここにs(∂L/∂qsd)は一般化運動量であり,H≡ssd-Lは系の"Hamiltonian=エネルギー"です。

 

 INの添え字NはNoether対称性の保存量という意味です。

 

 ただし,前記事の対応する保存量Iは,G→G-Lτとして,

I=IN-Lτ=G-Lτ-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)

=G-(∂L/∂qsd)}ξs(pssd-L

Hτ+{G-(∂L/∂qsd)}ξs}

です。

通常は時間軸における時間原点の平行移動に対する不変性,つまり時間の一様性に関するエネルギーHの保存に関わる場合を除けば一般に時間変数を動かすことはありません。

 

その場合,IN≡G-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)においてτ≡0であり,

しかも,そうした対称性では,作用Sだけではなく,LagrangianL自身も不変です。

 

それ故,関数GはG≡0 である場合がほとんどなので不変量は

N≡-(∂L/∂qsdsで与えられます。

 

そもそも,通常はNoether対称性は大域的対称性ですから,パラメータ:

εξsはせいぜい座標の一次関数εξs=ελsrrです。

 

そこで,IN≡-(∂L/∂qsdsrrとなる場合,または全てが

任意定数εξs=εsであり,保存量は無限小パラメータεsの数だけ

あって,INs≡-(∂L/∂qsd)となるケースなどがほとんどです。

 

この後者では,特にεξs=-εsと係数を取れば

Ns≡ps(∂L/∂qsd)となり空間の一様性と関連した保存量

としての運動量psの表現になります。

 

一方,前者εξs=ελsrrの場合はqs*=qs+ελsrr

=(δsr+ελsr)qrで,これは位相変換:

 

*=exp(-εΛ)(Λ={λsr}は行列の無限小変換に対応していて

一般座標を場の量に置き換えれば場の量の位相変換になるので場の

理論ではよくあるケースですね。

また,特に時間軸における時間原点の平行移動に対する不変性,つまり時間の一様性に関する対称性の場合にはξs≡0 であって,τは定数であり,

 

G=-LτなのでIN(∂L/∂qsd)qsd-L)τ=(ssd-L

=Hτです。

 

これも大域的対称性なので,ετは任意定数です。

 

それ故,保存量としてはIN=H,つまりエネルギーの保存が得られます。

そして,前記事の論文における定理を再掲します。

 

[定理1]:関数τ(t,,d)とξs(t,,d)が条件:

ξs2dsτd-qsdτ2d=X(1)s)(8)を満たし,関数:

λ(t,,d)が方程式∂αs/∂qsd+d(lnλ)/dt=0 (10)

を満たすとき,

 

物理系 qs2d=αs(t,,d)(1)の保存量Iとして,

I≡(∂τ/∂t)+(∂ξs/∂qs)+(∂/∂qsd)(ξsd-qsdτd)

+X(1){lnλ}-τd (9) を持つ。

 

系が通常のLagrangian:(t,,d)=T-Vによって記述される保存力場の場合には,

 

力αsはポテンシャルVによって,

αs(t,,d)=-∂V/∂qs=∂L/∂qsで与えられます。

 

また,加速度は運動エネルギーTによって,

s2d(d/dt)(∂T/∂qs)=(d/dt)(∂L/∂qs)

で与えられます。

 

そして,Euler-Lagrange方程式:(∂L/∂qs)-(d/dt)(∂L/∂qs

)=0 は運動方程式qs2d=αs(t,,d)(1)に一致します。

そして,変換の生成子はX(1)≡τ(∂/∂t)+ξs(∂/∂qs)

+(ξsd-qsdτd)(∂/∂qsd)(7)であり,αs=∂L/∂qsなので,

 

パラメータτとξsが満たすべき条件:

ξs2dsτd-qsdτ2d=X(1)s)(8)は,

ξs2d2(∂L/∂qsd-qsdτ2d

=τ(∂2/∂t∂qs)+ξk(∂2/∂qk∂qs)

+(ξkd-qkdτd)(∂∂2/∂qkd∂qs)

と書けます。

 

通常,Noether定理の前提として,作用Sの不変性を与える無限小変換:

*=t+ετ,qs*=qs+εξsのパラメータτsは時間tには

依らないので,パラメータの時間微分τd2dkds2d

全てゼロとしていいですから,

  

この条件式(8)は,τ(∂2/∂t∂qs)+ξk(∂2/∂qk∂qs)

=τ(∂αs/∂t)+ξk(∂αs/∂qk)=0 となります。 

また,関数λの満たすべき条件式:

∂αs/∂qsd+d(lnλ)/dt=0 (10)は,

d(lnλ)/dt=∂2/∂qs∂qsdを意味しますが,

これはλ=D≡det(∂2L/∂qsd∂qkd)とおけば満足されます。

このとき,定理1の結論として存在が保証されている保存量は,

I≡(∂τ/∂t)+(∂ξs/∂qs)+(∂/∂qsd)(ξsd-qsdτd)

+X(1){lnλ}-τd (9)ですが,これは具体的には,

G=Lτ+(ξs-qsdτ)(∂L/∂qsd)-∫(ξs-qsdτ)

(∂2L/∂qsd∂qkd)dqkd+c(t,)(32) となります。

そして,先に考察したNoether保存量:

N≡G-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)によれば,

 

これは,I=IN-Lτ=G-Lτ-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)

で与えられる量Iに一致するはずですから,

 

I≡G-Lτ-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)

=-∫(ξs-qsdτ)(∂2L/∂qsd∂qkd)dqkd+c(t,)

と書けます。

ところが再掲の定理2:

[定理2]τ(t,,d)とξs(t,,d)がNoether対称性を表現するものであって,λ=det(∂2L/∂qsd∂qkd)であるなら,式(9)で定義される保存量は恒等的にゼロである。

 

によれば,上に計算された式(9)の保存量:

I=-∫(ξs-qsdτ)(∂2L/∂qsd∂qkd)dqkd+c(t,)

は恒等的にゼロであること:自明な保存量であることがわかっています。

 

しかし,これは通常のNoether定理で保証される保存量というのは全てゼロであって,無意味であることを意味するものではありません。

 

実際,エネルギー,運動量,電荷など,ゼロでないNoether保存量はたくさん存在しますからね。

ここでの,自明な保存量:I≡0 は条件

(8)τ(∂2/∂t∂qs)+ξk(∂2/∂qk∂qs)=τ(∂αs/∂t)

+ξk(∂αs/∂qk)=0 を満たす特殊な無限小変換:

*=t+ετ,qs*=qs+εξsに対し物理系の作用Sが不変

であるような対称性を持つ場合です。

 

そして,λが条件(10)d(lnλ)/dt=∂2/∂qs∂qsdを満たす関数:

λ=det(∂2L/∂qsd∂qkd)であり,これに対して保存量が

(9)I≡(∂τ/∂t)+(∂ξs/∂qs)+(∂/∂qsd)(ξsd-qsdτd)

+X(1){lnλ}-τd で与えられる特別なケースです。

 

これは,Noether保存量の意味からは,I=IN-Lτ

=G-Lτ-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)における右辺のゲージ関数

Gを,G=Lτ+(ξs-qsdτ)(∂L/∂qsd)-

∫(ξs-qsdτ)(∂2L/∂qsd∂qkd)dqkd+c(t,)

なる形に特定した特殊例に過ぎないといえます。

そして,Noether対称性の変換になるための前提条件である

 

"系のLagrangianLが存在して(∂L/∂t)τ+(∂L/∂qss

(∂L/∂qsd)(ξsd-qsdτd)+Lτd

=dG(t,,d)/dt(29)を満たすゲージ関数Gが存在する。"

 

という条件が満足されない場合でも,

 

系の運動方程式qs2d=αs(t,,d)(1) が不変に保たれる変換であって,その変換のパラメータτ,ξsが条件(8),(10)を満たす限り,

 

式(9)I≡(∂τ/∂t)+(∂ξs/∂qs)+

(∂/∂qsd)(ξsd-qsdτd)+X(1){lnλ}-τd

で与えられる保存量Iの存在が保証されます。

 

しかもこれが自明=ゼロとはならないケースが実際にある,ことは2つの例で示されています。

したがって,これが非Noether保存量としてのHojmanの保存量やLutzkyの保存量の意味するところであると思われます。

 

これらは特別な場合としてNoether保存量も含みますが,その場合には保存量は自明=ゼロにしかならないので,実質的に意味があるのは非Noether保存量としてのそれのみであろうと思われます。

しかし,Noether保存量であるエネルギーや電荷のように物理学にとって意味のある量として,そうした保存量が出現する具体例が挙げられない限り,数学的意味付けは得られても,物理屋としてのモチベーションが湧いてきません。

 

まあ,具体例は自分で考えるか文献で探して挙げればればいいのかもしれませんが。。。,

 

というわけでモチベーションの関係もあって,この記事の完成はやや遅れました。

  

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2008年2月23日 (土)

生放送による宣伝(SCS:エスシーエス)続報

 2/21の記事「生放送による宣伝(SCS:エスシーエス)」で以下のような告知をしました。

 (再掲)緊急告知!!(広告宣伝です。) 2月22日(金)17時(関東圏放送時刻)よりTBS系列の生放送「イブニング5」にて私が店長をしている「TRS健康ランド」目玉商品のホッキ貝を使用した産業廃棄物や家庭食品のノロウィルス,残留農薬 等を除去することを目的とした洗浄剤:SCS(エス・シー・エス)の紹介を特集する予定です。よかったら見てくだい。

 これの続報です。

 なーんと番組を見てがっかり,水溶化して便利なSCSも特許は同じで中身も同じだけど先に製品化した粉末の「安心野菜」しか紹介されませんでした。。。

 まあ,宣伝費を出さずに期待していたのも虫が良すぎたかもしれませんね。。。

 あとで出演した当事者からの連絡によると,当初の収録では「安心野菜」と「SCS(エスシーエス)」を並べて紹介する場面もあったそうなのですが,番組はニュースであってコマーシャルではなく製品名を出せば広告になるからという理由でカットされたそうです。

 しかし「安心野菜」というのも商品名ですが,これ自身は出さざるを得なかったらしいですね。

 私見ですが安心野菜はまだしも,SCSは製造会社の名称を宣伝しているようで商品名としてはいかにもダサくてインパクトがありません。

 直接ホッキ貝粉末の水溶液であるとか,食品に付着した有害物質の洗浄剤を表わす名前にした方がいいと以前から思っています。

 まあ,ネット以外の販売では,親会社には安心野菜の在庫も多少はあったし,SCSも製品としては同じで,実質的には安価であるということもあり,金曜の夜は電話が鳴り続けました。

 結局マツモトキヨシを初めとして,たった1日だけで,2月の21日までの全注文数を上回る注文がありましたから,ひょっとしたらということで次週以降も楽しみです。

 まあ,ネット販売のほうは別に今のところは売れなくてもいいかとも思っています。

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2008年2月21日 (木)

非ネーター保存量

私がサブマネージャーをしているfolomyの物理フォーラム,さらにそこで世話役をしている「量子の部屋」において,先日ある方から「非ネーター保存量について」という表題の質問がありました。

 

http://folomy.jp/heart/?m=pc&a=page_c_topic_detail&target_c_commu_topic_id=9533&comment_count=3

その質問内容は,

 

"かつては,物理系の保存量というのは対称性変換に対する作用,またはLagrangianの不変性からNoether(ネーター)の定理を通して定まるものだけでした。

 

エネルギー(時間の一様性=時間の平行移動不変性),運動量(空間の一様性=空間の平行移動不変性),角運動量(空間の等方性=空間の回転不変性),電荷(荷電(アイソスピン)空間の等方性=荷電空間の回転不変性)など全てはそれに当てはまります。

 

ところが,1979年にはLutzky,1992年にはHojuman,その他によって,その範疇には入らず,系の運動方程式の不変性のみから定まる別の種類の保存量の存在が指摘されたということで,そうした新種の保存量と従来のNoether保存量との違いについて知りたい。"

  

というものでした。

しかし,実は私自身は今まで保存量は系の対称性からNoetherの定理によって保証されるもの以外には存在しないと思っていて,寡聞にしてそうした新保存量の存在は全く知りませんでした。

 

そこで,ネットで検索してみると,2004年にZhangとChenによって,それらをまとめたと思われる論文を見つけたので,有料でしたがネットから直接Downloadしてそれを入手してみました。

 

その中には参考文献としてLutzkyらの原論文もあるようですが,それよりも,この取り寄せた論文を解読すれば,よりわかりやすく疑問が解決されると考えたので,とりあえず全文を翻訳してみることにしました。

 

以下はまず,Downloadした論文の翻訳です。

"The Unified Form of Hojman's Conservation Law and Lutzky's Conservation Law"

 

(Hojmanの保存則とLutzkyの保存則の統一形式)    

 Hong-Bin ZHANG and Li-Qun CHEN:Journal of Physical Society

 of Japan Vol.74,No.3,March,2005,pp905-909

  

1.     序文(introduction)

 

 力学系の対称性は物理学において最も重要な課題の1つである。これに関しては長い間研究がなされてきた。

 

 力学系の対称性は系の不変量(または第1積分)と密接に関連しているので運動方程式を積分する際に役に立つと思われる。

 

 こうした不変量(保存量)を見出す近代的なアプローチは主としてNoether対称性,Lie対称性,および,Mel形式の不変性によるものである。

Noether対称性は連続群の無限小変換の下での作用(=作用積分)の不変性である。

 

Noetherの定理は1つ1つの保存量が,各々Noether対称性に関わるというものである。

 

また,Mel形式の不変性は連続群の無限小変換の下での非ポテンシャル的一般化力(=非保存力),一般化拘束etc.で構成されるLagrangianのような,系の動力学関数の不変性である。

 

新しいタイプの保存量はMel形式を用いても得られる。

Lieの手法は微分方程式系を不変に保つ連続な対称性の群を見つけることから成る手法である。

 

こうした対称性の変換はそれぞれLie群を構成している。

 

ひとたび,対称性の群が得られたならば,第1積分を見つけるいくつかの方法がある。

1979年にLutzkyはある種のLagrangian系の運動の恒量(保存量)は作用を不変に保たないような点対称性からでも決定される,ということを示した,

 

そしてこうした保存量の陽な形は対称性群の生成子に関する知見から定められる,ことを示した。

2003年には,FuとChenが非Noether対称性と非保存力学系の保存量についてさらに研究を進めた。

 

1992年には,HojmanがLagrangianもHamiltonianも用いることなく,単に対称性の存在に基づいて,新しい保存則を与えた。

 

この直接的な方法は大勢の注意を引き付けた。

本論文では,Hojmanの保存則とLutzkyのそれの統一された形式を導く。

 

また,こうした保存量が運動方程式の対称性変換ベクトルによってのみ構成されることを示す。

 

その際,時間と一般化座標の両方の変分を考慮に入れる。

 

Hojmanの保存則とLutzkyのそれは,この統一された形式の特別な場合とみなされる。

 

さらに自明な保存量を除外するために,ある条件が与えられる。

 

最後に,この結果の応用を示すために,2つの簡単な例を与える。

2. 無限小変換と決定方程式

 

 αs(t,,d)が力を表わす関数であるとし,系の運動を表わす

 2階微分方程式:s2d=αs(t,,d)(1)の集合を考える。

  

(※注:以下では,このブログ記事で数式を表記する方法の限界のため,

 論文本文での時間微分を示す上付きdotの代わりに,上付き添え字:

 dの表記:qsd≡qsdot≡dqs/dt,s2d≡dqsd/dt

 =d2s/dt2 etc.を用います。)

 ここで,時間,一般化座標,一般化速度について無限小変分を導入する。

 

 t*=t+Δt(2),qs*=qs+Δqs(3),または展開された形式で

 t*=t+ετ(t,,d)(4),qs*=qs+εξs(t,,d)(5)

 とする。

 

 ここに,εは無限小パラメータで,τ(t,,d),ξs(t,,d)は

 係数関数である。

 

(※注:取り合えず,τ,ξsはt,,dの任意関数としておきますが,後に対称性変換となるための条件を与えます。)

 X(0)≡τ(∂/∂t)+ξs(∂/∂qs) (6)を無限小変換(4),(5)の生成子ベクトルとする。

 

 このとき,X(0)の1次の延長という概念をX(1)≡X(0)sd-qsdτd)(∂/∂qsd) (7)で定める。

  

 (1)はX(0)の1次の延長を記述する演算子とする。

 ここでは,軌跡に沿っての時間による全微分を表わすのに,文字の上にドットを付けている。

 

 すなわち,Id≡dI/dt=∂I/∂t+qsd(∂I/∂qs)

 +αs(∂I/∂qsd) である。

[定義1]:無限小変換(4),(5)が系1のLie対称性変換であるとは次の決定方程式を満たす関数τ(t,,d),ξs(t,,d)が存在することをいう:

 

 ξs2dsτd-qsdτ2d=X(1)s) (8)

(※注:t*=t+Δt,qs*=qs+Δqs ,ただし,

 Δt=ετ(t,,d),Δqs=εξs(t,,d)

 です。

 

 この無限小変換に伴なうqsd=dqs/dtの変分:

 Δ(qsd)=Δ(dqs/dt)は,dqs*/dt*-dqs/dt

 =d(qs+Δqs)/{d(t+Δt)}-dqs/dtです。

 

 そして,d(t+Δt)=d(t+ετ)=dt+εdτ

 =dt+ε(dτ/dt)dt=dt+ετddt

 =dt(1+ετd)です。

そしてεは無限小なので1次の無限小まで考えて微分量とεの積など

2次以上の無限小を無視すると,

  

(qs+Δqs)/{d(t+Δt)}=d(qs+εξs)/{dt(1+ετd)}

={dqs+εdξs)/dt}(1-ετd)

=dqs/dt+εdξs/dt-ε(dqs/dt)τd

=dqs/dt+ε(ξsd-qdsτd)ですから,

  

Δ(qsd)=Δ(dqs/dt)

=d(qs+Δqs)/{d(t+Δt)}-dqs/dt=ε(ξsd-qdsτd)

となります。

 つまり,t*=t+ετ(t,,d)(4),qs*=qs+εξs(t,,d)(5)

 の変換に伴なってqsd=dqs/dtもqsd*=qsd+εsd-qdsτd)

 なる変換を受けます。

 

 それ故,I(t,,d)を一般の任意の物理量とするとき,

 この無限小変換に伴なってI→I+=I+ΔIと変換される際,

  

 変分ΔIは,1次の無限小まで取るなら,

 ΔI=ετ(∂I/∂t)+εξs(∂I/∂qs)

 +ε(ξsd-qdsτd)s(∂I/∂qsd)

 =εX(0)(I)+ε(ξsd-qsdτd)(∂I/∂qsd)

 となります。

 

 すなわち,ΔI=εX(0)(I)ではなく,ΔI=εX(1)(I)

 で与えられると考えられます。(注終わり※)

3.     Hojmanの保存則とLutzkyの保存則の統一形式

 

  微分方程式の系(1)に対する対称性変換の生成子:

 τ(∂/∂t)+ξs(∂/∂s)+(ξsd-qsdτd)(∂/∂qsd)を決定する

 2つの係数項τ(t,,d)とξs(t,,d)に基づき,次の定理に関連した保存量を構成することができる。

[定理1]:関数τ(t,,d)とξs(t,,d)が条件(8)を満たし,

 関数λ(t,,d)が方程式:∂αs/∂qsd+d(lnλ)/dt=0 (10)

 を満たすとき,物理系(1)は次の保存量Iを有する。

 

I≡(∂τ/∂t)+(∂ξs/∂qs)+(∂/∂qsd)(ξsd-qsdτd)

+X(1){lnλ}-τd   (9)

(証明)まず,式(9)によるIの定義から,これをtで全微分すると,

dI/dt=(d/dt){(∂τ/∂t)+(∂ξs/∂qs)

+(∂/∂qsd)(ξsd-qsdτd)}+(dX(1){lnλ}/dt)-τ2d (11)

となる。

ここで一般に任意関数A(t,,d)に対して,以下の関係式が成立することを容易に示すことができる。

 

すなわち,(d/dt)(∂A/∂t)=(∂/∂t)(dA/dt)-(∂αk/∂t)(∂A/∂qkd)(12),(d/dt)(∂A/∂qs)

=(∂/∂qs)(dA/dt)-(∂αk/∂qs)(∂A/∂qkd)(13),

 

 および,(d/dt)(∂A/∂qsd)

=(∂/∂qsd)(dA/dt)-(∂A/∂qs)-(∂αk/∂qsd)(∂A/∂qkd)

(14),

  

(1){∂A/∂qsd}=(∂/∂qsd){X(1)(A)}-(∂τ/∂qsd)(∂A/∂t)

-(∂ξk/∂qsd)(∂A/∂qk)

-(∂/∂qsd)(ξsd-qsdτd)(∂A/∂qkd) (15) である。

τ(t,,d),ξs(t,,d)がqs2d=αs(t,,d)に対する対称性を定義する条件式は(8)で与えられるが,この式を用いると,もしX(1)が対称性変換の生成子なら次式が成立することが示せる。

 

すなわち,A(t,,d)を任意関数とするとき,(12)(14)から

dX(1)(A)/dt=X(1){dA/dt}+τd(dA/dt)(16)が成立する。

 また,(d/dt){(∂τ/∂t)+(∂ξs/∂qs)+(∂/∂qsd)(ξsd-qsdτd)}=τ2d+τd(∂αs/∂qsd)+(∂/∂qsd)(ξs2dsτd-qsdτ2d)-(∂αk/∂t)(∂τ/∂qkd)-(∂αk/∂qsd)(∂ξs/∂qkd)-(∂αk/∂qsd)(∂/∂qkd)(ξsd-qsdτd)(17)なる表式を得る。

 さらに,(8)と(15)からX(1){∂αk/∂qkd}=(d/dt){(∂τ/∂t)+(∂ξs/∂qs)+(∂/∂qsd)(ξsd-qsdτd)}-τ2d(∂αs/∂qsdd (18)である。

 そして,式(8),および(16)-(18)を式(11)に代入すると,

 結局dI/dt=0 (19)が得られる。

 

 (証明終わり)

 [定理1]から次の3つの系を容易に導くことができる。

[系1]:λ(t,,d)が(10)を満足する関数ならば,τ(t,,d)=0

 であり,かつξs(t,,d)が決定方程式:ξs2d(∂αs/∂qkk

 -(∂αs/∂qkdkd0 (21)を満たすとき,

 物理系(1)は次の保存量Iを有する。

 

 I≡(1/λ){∂(λξs)/∂qs}+(1/λ){∂(λξsd)/∂qsd} (20)

 である。

 実際,この系1はλ=λ(q)のときのHojmanの保存則そのものを

 示している。

[系2]:λ(t,,d)が(10)を満足する関数ならば,ξs(t,,d)=0

 であり,かつ τ(t,,d)が方程式:2αsτd+qsτ2d+τ(∂αs/∂t)

 -qsdτd(∂αs/∂qkd)=0 (23)を満たすとき,

 物理系(1)は次の保存量Iを有する。

 

 I≡(1/λ){∂(λτ)/∂t}-(1/λ){∂(λqsdτd)/∂qsd}-τ2d (22)

 である。

系2は新しい形の保存則である。

 

これは例1で示す予定の自明でない保存量を与える。

[系3]:LagrangianL(t,,d)を有し運動方程式が(1)で与えられるn次元力学系があるとする。

 

 このとき,X(0)≡τ(t,)(∂/∂t)+ξs(t,)(∂/qs)(24)によって生成される1径数Lie群に対して運動方程式(1)が不変であるなら,この物理系は次の保存量Iを有する。

 

 すなわち,I≡2{(∂ξs/∂qs)-qsd(∂τ/∂qs)}-nτd+X(1){lnλ}(25)である。

 

 ここに,λ=det(∂2L/∂qsd∂qkd)であり,X(1)≡はX(0)の延長,または接続である。

 よく知られているように,τ(t,)とξs(t,)は恒等式:

 ∂τd/∂qsd=∂τ/∂qs (26),および,∂ξsd/∂qsd=∂ξs/∂qs (27)

 を満足する。

 保存量Iを表わす式(25)は(9),(26),(27)を用いれば得られるが,この系3がLutzkyの保存則そのものを示すことは明らかである。

4.     自明な保存量を除外するための条件

 

 保存量(9)は,いくつかの場合には自明なそれ,つまり恒等的にゼロになる,ことを指摘する必要がある。

 

 本節では,そうした自明な保存量=ゼロを除外するための条件を与える。

 物理系(1)が非特異LagrangianLで表わされる系であるとき,その要素が(∂2L/∂qsd∂qkd)で与えられる行列の行列式をDとおけば,

 

 簡単な計算から,∂αs/∂qsd+d(lnD)/dt=0 (28)なる等式が成立することがわかる。

 

 そこで,λ=Dに取れば,これによって条件(10)が満たされる。

 

(※注:非特異Lagrangianとはdet(∂2L/∂qsd∂qkd)≠0 なるLagrangian Lのことです。

 

 Lagrangianが非特異のときには,一般化運動量psが与えられると,

これを定める定義式ps=∂L/∂qsdを逆に解いてqsd,のみで表現することができるため,Lagrangian形式からHamiltonの正準形式に移行することが可能となります。

 

 そこで,この場合には,この形式から何の障害もなく正準量子化によって簡単に量子論を定式化することが可能です。

  

 余談ですが,Lagrangianが特異な場合,つまり,det(∂2L/∂qsd∂qkd)=0 である場合には,それが原因で例えば電磁場のようにゲ-ジ変換の任意性があるようになります。

 

 このとき,正準形式の定式化は通常のPoisson括弧の代わりにDirac括弧を用いる修正が必要で,共変的量子化は単純ではありません。)

 このとき,問題としている変換:τ(∂/∂t)+ξs(∂/∂qs)

+(ξsd-qsdτd)(∂/∂qsd)がNoether対称性の変換になるための条件は,

 

 (∂L/∂t)τ+(∂L/∂qss+(∂L/∂qsd)(ξsd-qsdτd)+Lτd

 =dG(t,,d)/dt(29) で与えられる。

  

 ここに,G(t,,d)はゲージ関数と呼ばれる。

 (29)式においてqk2d≡dqkd/dtに関係する項のみを分離すると,

 

 (∂L/∂qsd){(∂/∂qkd)}(ξs-qsdτ)+{∂(Lτ)/∂qk}

 =∂G/∂qkd (30),

 

 および,(∂L/∂t)τ+(∂L/∂qss

 +(∂L/∂qsd)[(∂/∂t)(ξs-qsdτ)+qkd(∂/∂qk)(ξs-qsdτ)}

 +L[(∂τ/∂t)+qkd(∂τ/∂qk)]

 =[(∂G/∂t)+qkd(∂G/∂qk)] (31) となる。

(30)から,G=Lτ+(ξs-qsdτ)(∂L/∂qsd)-∫(ξs-qsdτ)

(∂2L/∂qsd∂qkd)dqkd+c(t,) (32)と表わせることがわかる。

 

これを変形して評価するために,

v≡∫(ξs-qsdτ)(∂2L/∂qsd∂qkd)dqkd-c(t,)(33)

とおく。

(33)式の両辺をqkdで微分すると,

s-qsdτ)=(Msk/λ)(∂v/∂qkd)(34)と書ける。

 

ここに,λ=D≡det(∂2L/∂qsd∂qkd)であり,MskはLの2階微分係数で形成される行列(∂2L/∂qsd∂qkd)の余因子である。

これの右辺を式(31)の両辺の(ξs-qsdτ)に代入して変形すると,

次のvに対する等式が得られる。

 

(∂v/∂t)+qkd(∂v/∂qk)+(ξs-qsdτ)[(∂L/∂qs)

-(∂2L/∂t∂qsd)-qkd(∂2L/∂qk∂qsd)]=0 (35)である。

一方,Euler-Lagrange方程式方程式は,

∂L/∂qs=(d/dt)(∂L/∂qsd)

=(∂2L/∂t∂qsd)+qkd(∂2L/∂qk∂qsd)

+qk2d(∂2L/∂qkd∂qsd) (36)である。

 

この(36)式を(35)式に代入して簡単化すると,

(∂v/∂t)+qkd(∂v/∂qk)+qk2d(∂v/∂qk d)=0 (37),

すなわちdv/dt=0 (38)が得られる。

一方(34)から,λ(ξs-qsdτ)=Msk(∂v/∂qkd)(39)である。

  

そこで式(39)の両辺の全微分を取り(38)と(14)を用いると,

λ(d/dt)(ξs-qsdτ)

=-Msk(∂v/∂qsd)-Msk(∂v/∂qρd)(∂αρ/∂qkd)

-Msk(∂v/∂qkd)(λd/λ)(40)が得られる。

 

さらに条件(10)から,λd/λ=-(∂αs/∂qsd)(41)である。

 

したがってλ(d/dt)(ξs-qsdτ)=-Msk(∂v/∂qsd)(42)

となることがわかる。

(39)と(42)を(9)式に代入し(10)を用いると,不変量Iは,

 

I=(1/λ)[{∂(λτ)/∂t}+{∂(λξs)/∂qs}

+(∂/∂qsd){λ(ξsd-qsdτd)}]-τd

 

=(1/λ)[{∂(λτ)/∂t}+(∂/∂qs){λ(ξs-qsdτ)}

+(∂/∂qsd){λ(d/dt)(ξs-qsdτ)}+qsd{∂(λτ)/∂qs}

+qs2d{∂(λτ)/∂qsd}+(λτ)(∂αs/∂qsd)]-τd

 

=(1/λ){(d/dt)(λτ)-τλd}-τd=0

 

となる。

 

つまり不変量Iは自明な量であることが示されました。

 

この結果は次の定理にまとめられる。

[定理2]:τ(t,,d)とξs(t,,d)がNoether対称性を表現するものであり,λ=det(∂2L/∂qsd∂qkd)なら,式(9)で定義される保存量は恒等的にゼロである。

5.    

  

 これまでの節で展開された理論のさまざまな様相を描写するため,

 はLieの点対称性変換を与え,例2では,一般化されLieの対称性を導入する。

[例1]:第1の例としてLagrangian:L=(1/2)exp(γt)(q)2(γは定数)(43)を有する1自由度の減衰線型振動子を考える。

 この系の微分方程式はq2d=-γq(44)で与えられる。

 

 変換パラメータは,τ=τ(t,)(45),ξ=ξ(t,)(46)とする。

 

 このとき方程式(44)における(45),(46)の無限小変換の下でのLie対称性を決定する方程式は,ξtt+γξt(2ξtq+γτt-τtt)q

 (2ξqqtq2γτq)(q)2-τqq(q)30 (47) である。

 

 これは恒等式なので,(47)からξtt+γξt0 (48),

 2ξtq+γτt-τtt0 (49),2ξqqtq2γτq0 (50),

 τqq0 (51) を得る。

 (48)-(51)を解けば,τ=[c3+c4exp(γt)]q+c5+c6exp(γt)

 -(c23)exp(-γt)(52),ξ={(c1+c2)/γ2}exp(-γt)+

 c8+c7q-c32 (53)が得られる。

 

 また,(10)は-γ+d(lnλ)/dt=0 (54)を意味するが,これから解:

 λ=(qd)-1の存在がわかる。

(※注:q2d=-γq(44)より,-γ=d(lnqd)/dt(44),

  

 故に,-γ+d(lnλ)/dt=0 (54)は,

 d(lnqd)/dt+d(lnλ)/dt=0 です。

 

 よってlnqdlnλ=一定。すなわち.λ=c(qd)-1を得ます。

 c=1とおけばλ=(qd)-1です。※)

 式(52),(53),(55)を(9)に代入すると,保存量Iは次のように書ける。

 

 すなわち,I=c7+c1exp(-γt)/(γqd)+c2(qd+γq)

 exp(-γt)/(γ2d)-2c3(qd+γq)-2c4dexp(γt)

 である。

 実際には,(48)-(51)と(9)には次のような特殊解がある。

 

 すなわち,

 

 τ=0 ,ξ=exp(-γt)/γ2,I=exp(-γt)/(γqd) (57);

 τ=-exp(-γt)/γ3,ξ=qexp(-γt)/γ2,

 

 I=(qd+γq)exp(-γt)/(γ2d) (58);τ=q,

 ξ=-γq2,I=-2(qd+γq) (59);τ=qexp(γt),

 ξ=0 ,I=-2qdexp(γt) (60)

 

 である。

 明らかに,上の4つの非自明な保存量は独立ではなく,このうちの2つだけが関数的に独立である。

 

 特にξ=0 ,τ=exp(γt)q,λ=(qd)-1なら(22)によって

 I=-2exp(γt)qd (61)である。

 

 これは系2が自明でない保存量を与える例を示している。

[例2]:2次の自明でない2階常微分方程式q2d(q)2 (62)を考える。

 

 簡単のために,一般化されたLie対称性変換がdについて線型であると仮定する。

 

 すなわち,τ=τ1(t,q)q+τ2(t,q)(63),

 ξ=ξ1(t,q)q+ξ2(t,q)(64)とする。

このとき無限小変換(63),(64)の下で方程式(62)のLie対称性を決定する方程式は,

 

ξ2tt(2ξ2tq2t+ξ1tt-τ2tt)q

(2ξ1tq2tq-τ1tt +ξ2qq-ξ2q)(q)2

1qq-τ2qq+ξ1q-τ2q1tq1t)(q)3

1qq1q1)(q)40 (65)

 

であることがわかる。

これは恒等式なので,(65)から,

 

ξ2tt0 (66),

2tq2t+ξ1tt-τ2tt0 (67),

1tq2tq-τ1tt +ξ2qq-ξ2q0 (68),

ξ1qq-τ2qq+ξ1q-τ2q1tq1t0 (69),

τ1qq1q10 (70)

 

を得る。

(66)-(70)は次の解を有する。

 

τ={(c1t+c2)exp(-q)+(c3t+c4)exp(-2q)}qd

{(c9exp(-q)+c10)}t+c12 (71),

 

ξ={c62-c11exp(-q)-c3exp(-2q)} qd{c5exp(q)+c6}t

+c7exp(q)+c8-c9exp(-q) (72)である。

(10)から,2qd+d(lnλ)/dt=0 (73)が得られる。

 

(73)はλ=exp(-2q)(74)という解を持つ。

 

(71),(72),(74)を(9)式に代入して保存量Iを求めると,

I=(3c11-2c1)exp(-q)qd4c3exp(-2q){qd+t(qd)2}

-4c4exp(-2q)(qd)23c9(1+tqd)exp(-q)-2c8-c10 (75)

となる。

上の(75)の量に関して,力学系(62)による軌跡に沿って直線的に計算していくとdI/dt=0 が得られる。

 

解(71)-(72)と保存量(75)には次のような特殊ケースがある。

 

すなわち,τ=texp(-q)qd,ξ=-exp(-q)qd,

I=exp(-q)qd (76),τ=texp(-2q)qd,

ξ=-exp(-2q)qd,I=4exp(-q){qd+t(qd)2} (77),

 

τ=texp(-2q)qd,ξ=0,I=4exp(-2q)(qd)2 (78),

 

τ=exp(-q)t,ξ=-exp(-q),

I=3{exp(-q)+texp(-q)qd} (79) である。

 明らかに(78)の第1積分(=I)は,(76)のそれの平方であり,

 (77)のそれは(76)と(79)から得られる。

6.     結論

 本論文ではHojmanの保存則とLutzkyの保存則の統一形式を与えた。

 

 そして保存量は運動方程式の対称性変換ベクトルのみによって構成されること,Hojmanの保存則とLutzkyの保存則は,この統一形式の2つの特殊な場合であるとみなされることを示した。

 

 さらに,自明な保存量(ゼロ)を除外するための1つの条件を与えた。

 2つの例を挙げることにより,この新しい保存則から2階常微分方程式の関数的に独立な2つの自明でない保存量が得られることを示した。

 

 時間と一般化座標の両方の変分を考慮したので,この保存量に関する定理は場の理論や相対性理論を含む形式に拡張することができる。

 

 こうした問題については将来論じる予定である。

[謝辞(acknowledgement)]

 この研究はthe National Natural Science Foundation of China under Grant No.10172056 and the Science Reseach of the Education Bureau of Anhui Province under Grant No.2004KJ294.によってsupportされたものである。

 

[reference]

1)A.E.Noether: Nachr.Akad.Wiss.Göttingen,Math.Phys.KⅠ,Ⅱ(1918)235.

2)F.M.Mei: J.Beijing Inst.Technol.9(3000)120.

3)F.X.Mei: Chin.Phys.10(2001)177.

4)F.X.Mei and X.W.Chen: J.Beijing Inst.Technol.10(2001)138.

5)S.Y.Wang and F.M.Mei: Chin.Phys.10(2001)373.

6)S.Y.Wang and F.M.Mei: Chin.Phys.11(2002)5.

7)F.X.Mei: J.Dyn.Control.2(2004)28.[in Chineses]

8)A.Cohen: An Introduction to the Lie Theory of One-Parameter Groups (Stechert,New York,1931)

9)G.W.Bluman and J.Cole: Similarity Method for Differential Equations(Springer,Berlin,1974)

10)G.W.Bluman and S.Kumei: Symmetries and Differential Equations(Springer,Berlin,1989)

11)P.J.Olver: Application of Lie Groups to Differential Equations(Springer,Berlin,1993)

12)M.Lutzky: Phys.Lett,A72(1979)86.

13)J.L.Fu and L.Q.Chen: Phys.Lett,A317(2003)255

14)S.A.Hojman; J.Phys,A25(1992)Ⅰ.291.

15)F.Gona’lez-Gaseo’n: J.Phys,A27(1994)Ⅰ.59.

16)M.Lutzky: J.Phys,A28(1995)Ⅰ.637.

17)T.Pilay and P.G.L.Leach: J.Phys,A29(1996)6999.

18)F.X.Mei: Chin。Sci.Bull,47(2002)1544

19)F.X.Mei: Acta.Phys.Sin. 52(2003)1048.[in Chineses]

20)H.B.Zhang and L.Q.Chen: Acta.Math.Sin. 36(2004)254.[in Chineses]

21)H.B.Zhang and L.Q.Chen: Commun.Theor.Phys. 42(2004)321

22)M.Lutzky: Phys.Lett,A75(1979)8.

23)W.Sarlet and F.Cantrijn:SIAM Rev. 23(1981)467                                        

(以上:全翻訳了※)

(後記):これを翻訳し,かつ読了した時点では,保存量が非自明となる理由や非Noeteherネーター保存量となる点について,ほとんど把握できていませんでした。

 

 しかし,考えて理解できないはずもないし,長くなったので,それらについては続編で書くことにします。

 

 今のところ,私が考えているのはNoether定理における対称性は,

 

論文の(2)(3)(4)(5)で定義されているt*=t+Δt,qs*=qs+Δqs (Δt=ετ(t,,d),Δqs=εξs(t,,d))のような無限小変換で与えられる局所的対称性ではなく,

 

 例えば時間や空間の一様性におけるΔt=ε,Δqs=εs (ε,εs は任意の無限小の"定数)であるような大域的対称性に対するものであった,と記憶していることぐらいです。

 

 もっとも,局所的対称性は特別な場合として大域的対称性を含みます。

  

 そこでτ(t,,d)=const.ξs(t,,d)=constが系の対称性条件を満足するなら,元の局所的対称性が成立すれば大域的対称性も成立するので,それで保証されたNoether保存量も存在するはずです。

 

 逆に大域的対称性があるからといって,局所的対称性があるとは限りませんが。。

 

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2008年2月17日 (日)

連続(非可算)固有値と可分性

 今日は全く違う論題の記事を書こうと思って準備していたのですが,量子論の状態空間としての無限次元ヒルベルト空間の"可分性=可算稠密な基底を持つこと"について,どうにも納得できなくて説明を求めておられる方がいるらしいと思われるので何かせかされていると感じて,急遽予定を変更しました。

 どうも「EMANの物理学」談話室の昨年の過去ログ「ヒルベルト空間の次元」で2007年9/7にこうしたことについて証明したという内容のNo.2376のhirotaさんの投稿「非可算和=可算和」の説明文だけでは納得されず,どうしても具体的な構成による説明を求められておられるような気がしたので,実際に可算個の基底が存在して状態のヒルベルト空間の任意のベクトルがその可算個の基底で展開されるモデル例を作ってみます。

 まず,Hを状態ベクトルの空間とします。

 

 簡単のためにHは位置座標の関数空間である,つまりHの任意の"元=状態ベクトル"はψ()なる波動関数(=<|ψ>)であって,そのノルム|ψ|は|ψ|≡|<ψ|ψ>|1/2[∫-∞ψ*()ψ()d]1/2で定義されるとします。

 

 そして,このノルムが有限,つまり|ψ|<∞であることが,状態であるため:ψ()∈Hであるための条件であるとします。

 

(この条件は波動関数の絶対値の2乗が確率密度に比例し,それゆえノルムの2乗|ψ|2がその状態の総存在確率に比例する量を表わすので当然です。)

この空間では,状態に作用する運動量演算子は通常の位置表示の微分演算子≡-ihcで与えられます。

(hc≡h/(2π);hはプランク定数です。)

 

この表示で固有値方程式φpφpを満たす関数である平面波φp()≡(2πhc)-3/2exp(ipx/hc)は,実はノルム|φp|=[∫-∞φp*(p()d]1/2が有限ではないので,φp()∈Hではなく運動量の連続固有値に対応するφp()は状態ベクトルではないことになるので,もちろん固有ベクトルではありません。

 

それ故,この表現に固執すると,この空間では運動量の固有状態は存在不可能であって,そこで"運動量の固有値は存在しない。"とさえ言えることになります。

そこで,こうしたことを解消する手立てとして,今仮に運動量空間の分割の最小単位Δpが存在すると想定して,運動量=(px,py,pz)のpx,py,pzのそれぞれの軸上(-∞,∞)の上に,..,-(3/2)Δp,-(1/2)Δp,(1/2)Δp,(3/2)Δp,..,(k+1/2)Δp,]..,なる分割点列を取りこれらの分割による空間格子点を作ります。

 

このとき,空間の格子点全体の濃度は可算個ですから,これらを順に並べて1,2,3,..と番号の添え字を付けることが可能です。

そして,運動量=(px,py,pz)について各成分がx[pix-Δp/2,pix+Δp/2],py[piy-Δp/2,piy+Δp/2],かつpz=∈[piz-Δp/2,piz+Δp/2]を満たすことを,i-Δ/2≦i+Δ/2と書きます。

 

そして,φi()≡(Δp)-3/2pi-Δp/2pi+Δp/2exp(i/hc)d(i=1,2,3,..)なる関数を考えます。

 

これは,"存在確率=波動関数の絶対値の2乗"という意味で,i中心とする1辺がΔpの微小立方体の形でiの周りに集中した平面波φp()≡(2πhc)-3/2exp(ipx/hc)の重ね合わせで構成され,規格化されてノルムが1のベクトルばかりから成る可算濃度の集合{φi()}を用意します。

そして,このときφi()=-ihc∇φi()(Δp)-3/2pi-Δp/2pi+Δp/2exp(ipx/hc)dよりi-Δ/2≦<φi|ii+Δ/2ですから,期待値の意味で近似的にφi() ~ iφi()であり,かつφi()∈Hです。

 

したがって,連続的でそれ故非可算個の任意の運動量値に対し,それがi-Δ/2≦i+Δ/2を満足するような唯一のiを採れば,iが運動量演算子=-ihc∇の近似的な固有値となるような近似的固有ベクトルφi()が存在します。

 

そして,全ての近似的固有ベクトルの集合{φi()}の濃度は,可算個になります。

 

さらに,この可算ベクトル系は規格化直交性<φij>=∫-∞φi*(j()d=δij (i,j=1,2,3,..)を満足します。

Hの任意の規格化された状態ベクトルをψ()とします。

これは,一般にψ()=(2πhc)-3/2-∞()exp(ipx/hc)dで与えられ,|ψ|=[∫-∞ψ*()ψ()d]1/2[∫-∞|()|2]1/21を満たす波束です。

 

ψ()がφi()によって,ψ()=Σi=1iφi()と級数展開可能であると仮定すると,<φk|ψ>=∫-∞φk*()ψ()dx=Σj=1i<φki>=ckによって係数はck=<φk|ψ>となることが必要です。

そこで,逆に係数をi≡<φi|ψ>で定義した級数Σi=1iφi()を作り,これとψ()との差のノルムの平方を計算すると,|ψ()-Σi=1iφi()|2|ψ(x)-Σi=1<φi|ψ>φi()|2=<ψ-Σi=1<φi|ψ>φi|ψ-Σi=1<φi|ψ>φi>=<ψ|ψ>-Σi=1|<φi|ψ>|2となります。

ところで,<φi|ψ>=(2πhc)-3/2(Δp)-3/2-∞f()∫pi-Δp/2pi+Δp/2-∞exp{i()/hc}=(2πhc/Δp)3/2pi-Δp/2pi+Δp/2()dです。

 

の分割区間には重なりが全くないので,Σi=1|<φi|ψ>|2(2πhc/Δp)3Σi=1pi-Δp/2pi+Δp/2|()|2と書けます。

 

したがって|ψ()-Σi=1iφi()|2=<ψ|ψ>-Σi=1|<φi|ψ>|2-∞|()|2p-(2πhc/Δp)3Σi=1pi-Δp/2pi+Δp/2|()|2です。

それ故,運動量刻みΔpをΔp=2πhc=hに等しく取れば,|ψ()-Σi=1iφi()|2=∫-∞|()|2p-Σi=1pi-Δp/2pi+Δp/2|()|2p=0 となります。

 

かくして,"ノルム収束=強収束"の意味でψ()=Σi=1iφi()と書くことができて,級数展開可能になります。

 

ψ()はヒルベルト空間Hの任意のベクトルでしたから,結局{φi()}はHの可算基底となり,これは完全系を張ります。

この記事を書いている最中にも関連したコメントが投稿されました。

 

それは"清水明氏の量子力学の著書に,今書いたこの記事内容と同様な示唆がある"との内容でしたが,別に上記の話は私というか,私を含む少数のオリジナルというわけではなく,量子論の識者であれば共通の認識ですからその通りでしょう。

 

ただ,わざわざここまで具体的にモデル化して説明することは,結構珍しいのではないかと思います。

 

一応,前から書こうと思っていたけれど,面倒臭いと思ってペンディングにしておいた記事が終わり,ちょっとは肩の荷が降りました。

 

今回は短い計算だし,珍しく参考にした文献は全くナシです。

 

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2008年2月16日 (土)

実数から複素数へ

せっかくデデキントの切断(Dedekind's cut)によって有理数から実数を定義したのですから,やはり39年くらい前の大学1~2年の頃の解析学の化石的ノートから,複素数の定義も記述しておきます。

 

要するに,また,得意の手抜きです。もっとも複素関数論ではなく複素数の話だけならカテゴリーとしては解析学の話ではなく代数学的,あるいは幾何学的な話ですね。

これまでと同じく実数の集合(set of reals)をで表記します。

 

これは四則演算を加味した代数の意味では,体(field)を作りますから,

特に実数体(real field)を表わす記号でもあります。

 

[定義1]:(複素数:complex)

  

 複素数とは2つの実数a,b∈の順序対,または2次元の数ベクトル(a,b)のことであり,実数をa,b,.,複素数をx,y,.で表記することにすれば

 ,

 x=(a,b),y=(c,d)(c,d∈)のとき,"xとyが等しい:

 x=yであるとは,a=cかつb=dが成り立つことである。"

  

 また,これらの和,または加法,および積,または乗法の演算が,

 それぞれ,x+y≡(a+c,b+d),および

 xy≡(ac-bd,ad+bc)で定義されるものをいう。"

 

 そして,こうして得られる複素数全体の集合をと書くことにする。

     特に,複素数(1,0)と(0,0)については,取り合えず,

 u≡(1,0),n≡(0,0)と表記することにします。

[定理1]:x,y,zを任意の複素数,すなわち∀x,y,z∈とする。 

 このとき,

  

(a)x+y=y+x,

(b)(x+y)+z=x+(y+z), 

(c)xy=yx,

(d)(xy)z=x(yz),

(e)(x+y)z=xz+yz が成立する。

 

(証明)x+y≡(a+c,b+d),およびxy≡(ac-bd,ad+bc)による加法,乗法の定義に従って実際に演算を行えば確かに成立することがわかるので省略します。

 以下,証明を省略した定理を2つ述べます。

[定理2]:∀x∈に対しx+n=x,xn=n,xu=xが成り立つ。

 

[定理3]:x,y,z∈とする。x+y=x+zならばy=zである。

[定理4]:(逆元(inverse)の存在) 

 ∀x∈に対してx+y=nを満たすy∈Cが唯1つ存在する。

 このyを-xと書く。

 

(証明)x=(a,b)のとき,y=(-a,-b)とすればいいです。 

(証明終わり)

[定理5]:∀x,y∈に対してx+(-y)をx-yと書くことにする。

 このとき,

(a)x-x=n,および

(b)(-x)y=x(-y)=-(xy) =(-u)(xy) が成立する。

 

(証明)略。 

この定理の故に,(-x)y=x(-y)=-(xy)

=(-u)(xy)を単に-xyと書くことにします。

[定義2]:(絶対値:absolute value) 

 ∀x∈に対し,x=(a,b)(a,b∈)なら

 |x|≡(a2+b2)1/2と書き,|x|をxの絶対値と呼ぶ。

[定理6]:∀x,y∈に対し,

(a)x≠nなら|x|>0 である。 また|n|=0 である。

(b)|xy|=|x||y|が成り立つ。

 

(証明)略。

[定理7]:x,y∈に対しxy=nならx=n,またはy=nである。

 

(証明)[定理6]より,xy=nなら|xy|=|x||y|=0 ,

故に|x|=0,または|y|=0 です。

 

 そこで再び[定理6]からx=n,またはy=nです。(証明終わり)

[定理8]:x,y,z∈,xy=xzでx≠nならy=zである。

 

(証明)x(y-z)=xy-xz=nでx≠nなので[定理7]によって

y-z=n,よってy=zです。(証明終わり)

 

[定理9]:∀x∈,ただしx≠nに対し,xy=uを満たす複素数y

が唯一つ存在する。このyをu/xと書く。

 

(証明)x=(a,b)(a,b∈)とすると,x≠n故,a2+b20

です。そこで,y≡(a/(a2+b2),-b/(a2+b2))とおけば,

 

 確かにxy=(a,b)(a/(a2+b2),-b/(a2+b2))=(1,0)

 =uとなります。

  

 そして,このy=u/xの一意性は[定理8]より明らかです。 

 (証明終わり)

[定理10]:(除法) 

 ∀x,y∈,ただしx≠nに対してxz=yを満たす複素数zが

 唯一つ存在する。このzをy/xと書く。

 

(証明)z≡(u/x)yとおけば,xz=uy=yです。(証明終わり)

[定理11]:(実数) 

 a,b∈とする。

 

 このとき, 

 (a)(a,0)+(b,0)=(a+b,0),

 (b)(a,0)(b,0)=(ab,0),

 (c)b≠0 なら(a,0)/(b,0)=(a/b,0),

 (d)|(a,0)|=|a| が成立する。

  

(証明)明らかなので略。

  [定理11]から,(a,0)(a∈)の形の複素数は,実数aと全く同じ性質

を持って一対一に同型対応することがわかります。

 

 そこで,以下では複素数(a,0)(a∈)を実数aと同一視して単にa

 と書くことがあります。

 

 この同定により,の部分集合,つまりとなります。

 そこで以下では,特に,u=(1,0)を単に1,n=(0,0)を単に

  0 と書きます。

[定義3]:(虚数:imaginary) 

 複素数:(0,1)をiと書く。

[定理12]:i2=-1 である。

 

(証明)i2(0,1)(0,1)=(-1,0)=-1 です。(証明終わり)

[定理13]:∀a,b∈に対して(a,b)=a+biである。

 

(証明)a+bi=(a,0)+(b,0)(0,1)=(a,0)+(0,b)=(a,b) 

(証明終わり)

[定理14]:∀x,y∈に対して,|x+y|≦|x|+|y|である。

 

(証明) x+y=0 なら自明なので,x+y≠0 とします。

 

 このときλ≠|x+y|/(x+y)とおけば,[定理6](b)より

 |λ|=1 です。

 

 そしてλx+λy=|x+y|です。

 

 よってλx+λyは実数ですから,λx=(a,b),λy=(c,d)

 ならλx+λy=(a+c,b+d)=(a+c,0)=a+cです。

 

 そして,|a|≦|λx|=|x|,かつ|c|≦|λy|=|y|です。

 

 それ故,|x+y|=λx+λy=a+c≦|a|+|c|

 ≦|x|+|y|が成立します。(証明終わり)

[定義4]:(共役複素数:complex conjugate) 

 複素数:z=(a,b)=a+bi(a,b∈)に対して複素数:

 z*≡(a,-b)=a-biをzの共役複素数という。

これより以降の展開は通常の歴史的な複素数の話の繰り返しに過ぎない

ので,ここまででやめます。

 

要するに,ここで展開した一連の話は歴史的には代数方程式の実数解を

求めるための過渡的な仮想数として便宜上導入された複素数をHilbert

などの近代思想に基づいて,公理的発想で代数的に再構築したモデルの

一例です。

数十年前,この定義を初めて学んだ頃は,確かに新鮮でしたが,単に複素数

をGauss平面の2次元ベクトルとする平面幾何の猫像をやや記号的に定式

化しただけだとしか思いませんでした。

 

例えば,Gauss平面の実軸上の点:a=(a,0)(a>0)に虚軸上の点

i=(0,1)を乗じると,これは幾何学的には,ベクトルの(π/2)だけ

の回転に相当して,積は点ai=(0,a)に移動することを意味します。

  

その上に,さらにi=(0,1)を乗じるとさらに(π/2)回転され,合計π

だけ回転されて点は-a=(-a,0)に移ります。

  

それ故,iを2回続けて乗じることはトータルでは-1を乗じることに

相当し,結局i2=-1なる演算と同一視されます。

 

このモデルは,こうした話を言い換えただけに過ぎないという感じで

考えて,割と軽視していました。

しかし,例えば物理学での相対性理論のエネルギーの等式:

2=p22+m24の平方根を取ると,E=±c(2+m22)1/2

です。

 

この右辺は非常に扱いにくい非線型な形式ですが,これを次元を増やして

行列表現すると線形な形にできるというDiracの相対論的波動方程式のア

イデアを見るなどの思考体験もあって,少なからず,見方は変わってゆき

ました。

数十年も経った現在の心境としては,論理学での帰納法に関するPeanoo

の公理系と同じような感覚を持って見ています。

 

実証科学である他の自然科学での,"複素数は仮想数である,とか,

2乗して-1になる数など,そもそもこの世には存在しない,"とか

「実在するしない」という類の不毛な論議と関係なく,

 

上記のような定式化は,単に数学的実体として,"複素数は2元数として

存在する"という考えを陽に表現して明確化するという意味がある,

思うに至っています。

参考文献:Walter.Rudin 「Principles of Mathematical Analyss」second Edition(McGrawHill) 

  

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2008年2月13日 (水)

商売繁盛(SCS:エスシーエス)

 私事で恐縮ですが,今週はじめから食品洗浄剤「SCS(エス・シー・エス)」の注文が殺到して在庫が追いつかず,本社から直送してもらうような事態で,忙しさにうれしい悲鳴を挙げています。

 今月だけで300ml×24本入りの箱が,当社=「タクザイ」経由のものだけで今日現在で150箱以上出ていてまだまだ加速しそうな勢いです。

 おそらく,中国輸入食品の中毒あるいは農薬の毒関係のニュースや冬季なので例年通りノロウィルスが流行しているためではないかと思われますが,売れ行きに関係するほど影響があるものかと私自身は疑問を持っております。

 実際,ネット通販の方では,残念なことに,この商品=食品洗浄剤「SCS(エス・シー・エス)」のことはあまり知られていないようで,私が店長をしている楽天ショップの「TRS健康ランド」http://www.rakuten.co.jp/trs-kenko-land/では,メーカーの指定価格に則って税込み1260円で販売中ですが,これについては未だ目立った動きはありません。

 実は本年1月10日から新発売で当店でしか取り扱っていない「お徳用500ml」もあります。

 これの価格は税込み2100円ですからお徳用といっても500/300倍の価格なので,価格比率だけでは何がお徳用なのかわかりませんが。。。

 このブログの読者の方にももちろん売り上げにご協力頂けると有難いのですが,本ブログをお読みの方は商売ではなく,自然科学関係その他の内容の記事にご興味をお持ちの方がほとんででしょうから,私自身はそれほど期待していません。

  とはいえ,こういうことを書いただけでも多少の宣伝効果があることも自覚しながら書いていることは事実です。

 というわけでブログを書くペースも多少鈍くなるかもしれませんね。

 うーん,しかし昼間からこんなことしてる場合じゃないかも。。。。

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2008年2月11日 (月)

デデキントの切断(補遺)

 実は,昔の大学入学時の頃のノートを忠実に再現すると,ブログにまとめたものよりもはるかに泥臭いものです。

 かつて,19世紀にラグランジュ(Lagrange)などが,それまでは無批判に使用していた級数などの収束性の論議を見直さざるを得なかったのと同じ,というのはおこがましいのですが,私もそれなりに悩んだようです。

 大学に入って,高校までに勉強していた付け焼刃のような極限や微積分の概念を,コーシー(Cauchy)が創始した,いわゆるε-δ論法に代表される近代無限小解析の手法で見直す,などと関連して,私的理解を助けるための,かなり細かい書き込みがノートのそこかしこにあります。

 当時,それらの見慣れない概念を受容するために,かなり悩んだ後が見られたりします。

例えば,前記事では煩雑になるので省略したα・1*1*・α=αの

証明なども,かなり苦労してやっていたようです。

 

結局は|α|・1*|α|を示せばいいわけですから,p∈|α|・1*

なら,p=s・t;s∈|α|,t<1と書けるので,p=s・t<s

ですからp∈|α|,逆にp∈|α|ならq>p,q∈|α|なるqが存

在してq>0 の場合p=q・(q/p)よりp∈|α|・1*となる

いう簡単明快なものです。

 

この証明の記述1つにしても,元々はスミルノフ著の「高等数学教程」

や高木貞治著の「解析概論」など,比較的古い記述の書物を参照して

いて,最終的に,W.Rudinというテキストに到達したようです。

ところで,前記事では急いでいたせいもあって,肝心の最後の実数の連続性を保証する"デデキントの定理(Dedekind's theorem)"なるものが解析学にとって一体,何の意味を持つのか?ということなどについて書き漏らしていたので,ここに補足しておきます。

そもそも,前述の"Dedekindの定理"は,"Dedekindの切断(連続性)公理"と呼ばれることも多く,何もわざわざ有理数から無理数を含む実数を"有理数の集合=切断"として定義する,という,

 

前記事のような手間をかけるほどのことはなく,単にこれを公理として受容してもよいくらいのものだ,ともいえます。

要するに,

 

実数に対して"Dedekindの定理",または"Dedekindの切断公理"が成立すれば,上に有界な実数集合には"上限",つまり"最小上界"があり,下に有界な実数集合には"下限",つまり"最大下界"があることがいえる,

 

ということが重要なのです。

 

結局,私など高校の数Ⅲでは証明なしでごまかしのような説明付きで無理に記憶させられていた,

 

"変数が有界で単調に変動するなら,それには有限な極限値が存在する。"

 

というような極限の存在についての法則が証明できるようになる,という

くらいの意味しかないのですね。

まあ,Dedekindの切断など知らなくても,

 

"上に有界な実数集合には上限=最小上界があり,下に有界な実数集合には下限=最大下界がある"

 

ことを公理として,出発しても大した差はないのですがね。。。

この定理,または公理の効用について,さらに述べるなら"実数の完備性"くらいですかね。

 

つまり,"実数によるCauchy列は必ず有限な極限値に収束する"という命題が成立するためには,実数の連続性が必要なんですね。

 

そして,結局,n次元Euclid空間:Rnの完備性も実数の連続性に基づいて保証されるわけです。

これらを具体的に述べるには,まず有界という言葉の定義から出発する必要があります。

[定義1]:(有界)

 実数の集合:E⊂Rがあるとする。

 

 実数y∈Rが存在して,∀x∈Eに対してx≦yが成立するとき,

Eは上に有界であるといい,yをEの上界と呼ぶ。

 

 一方,実数z∈Rが存在して,∀x∈Eに対してz≦xが成立するとき,

Eは下に有界であるといい,zをEの下界と呼ぶ。

 

 Eが上にも下にも有界であるときには,Eは有界であるという。

実数から成る数列:{xn}が有界であるとは,全てのxnの集合:

{xn:n=1,2,..}が有界であることをいう。

[定義2]:(上限,下限)

 実数の集合E⊂Rが上に有界であるとき,yがEの1つの上界であり

x<yならxはEの上界とは成り得ないときには,yをEの最小上界

=lubE(lub of E),またはEの上限=supE(sup of E)と呼ぶ。

 

 別の言い方をするなら,yはEの1つの上界であって,任意のε>0 に対してy-ε<x≦yなるx∈Eが存在するとき,yをEの上限と呼び

y=supEと書く。(lub=least upper bound;sup=supremum)

実数の集合:E⊂Rが下に有界のとき,zはEの1つの下界であって

z<xならxはEの下界とは成り得ないとき,zをEの最大下界

=glbE(glb of E),またはEの下限=infE(inf of E)と呼ぶ。

 

別の言い方をすれば,zはEの1つの下界であって,任意のε>0 に対し

てz≦x<z+εなるx∈Eが存在するとき,zをEの下限と呼び

z=infEと書く。(glb=greatest lower bound;inf=infimum)

[定理1]:(上限,下限)

 実数の集合:E⊂Rが上に有界でE≠φとする。

このときEの上限supEが存在する。

 

 また,実数の集合E⊂Rが下に有界でE≠φとする。

 このときEの下限infEが存在する。

 

(証明)集合AをA≡{α∈R|α<xなるx∈Eが存在する。}と定義し,

 集合BをB≡Ac=R-Aと定義します。

 

 このとき,y∈AならyはEの上界では有り得ず,

 y∈Bなら,∀x∈Eに対してx≦yが成立するので,

 yはEの上界です。

 

 つまり,BはEの上界全部の集合になっています。

そして,明らかにA∪B=R⊂R,A∩B=φです。

 

また,E≠φなので,あるx∈Eが存在します。

 

そして,α∈Rはα<xならα∈AなのでA≠φです。

 

また,E⊂Rが上に有界なのでB≠φです。

 

それ故,"Dedekindの定理"によってAが最大数を含むかBが最小数を含む

かのいずれかです。

 

ところが,∀α∈Aについて,α<xなるx∈Eが存在するので,このxに

対してα'≡(α+x)/2とおけば,α<α'<xですからα<α'なる

α'∈Aが存在するため,Aは最大数を持ちません。

 

したがって,B=(Eの上界の集合)が最小数を持ちます。

この最小数は,Eの最小上界=Eの上限supEです。

後半のEの下限infEの存在についても同様なので,後半の証明に

関しては省略します。(証明終わり)

※よくある解析学や微積分学の初歩的なテキストでは,実数の集合が有界のとき上限,あるいは下限が存在するというこの定理を,公理のように理論の

出発点としているものも多々あるようです。

 

 我々のような物理屋であれば,必ずしもDedekindの切断のような数学的に微妙な論題まで知る必要はないかも知れません。

[定理2]: 実数から成る数列:{xn}が有界で単調に変動するならば,

これはn→ ∞に対して有限な極限値に収束する。

 

(証明) 数列:{xn}が上に有界で単調非減少とすると,E≡{xn:n=1,2,..}は上に有界です。

 

 したがって,上限β≡supEが存在して,xn≦β(n=1,2,..)が

 成立します。

 

 任意のε>0 が与えられたとすると,上限の定義によって,あるNが存在

してβ-ε<xN≦βが成立します。

 

 そして{xn}は単調非減少数列なので,n≧NならxN≦xnです。

したがって,n≧Nならβ-ε<xN≦xn≦βが成立します。

つまり,n≧Nなら常に|β-xn|<εです。

 

これは,β=limn→∞nを意味します。

 

この場合には,極限値は上限に一致します。

 

一方,数列{xn}が下に有界で単調非増加の場合に,{xn}が下限に収束することも,同様にして証明できます。(証明終わり)

[定理3]: 実数の有限区間の列:[a1,b1],[a2,b2],..,[an,bn],..

が与えられ,どの区間も先行する区間に含まれるとする。

 

 つまり,[an,bn]⊂[an-1,bn-1],または

 an≧an-1,かつbn≦bn-1とする。

 

 そしてn→ ∞ に対して区間の長さn≡bn-anがゼロに収束する,

 つまりcn0  as n→ ∞ のとき,数列{an}と{bn}は共通の極限値

 に収束する。(この有限区間の列は縮小区間列と呼ばれる。)

(証明) 仮定により,a1≦a2≦..≦an-1≦an≦bn≦bn-1≦..≦b1

 です。

 

 したがって,数列{an}は上に有界で単調非減少なので,ある極限値α

 が存在してlimn→∞n=α≦b1です。

 

 limn→∞nlimn→∞(bn-an)=0 ですから,limn→∞n

 limn→∞(an+cn)=αも得られます。(証明終わり)

[定理4]:(Cauchyの収束判定条件(Cauchy's criterion))=(完備性)  

 実数から成る数列{xn}が有限な極限値に収束するための

必要十分条件は,

 

 ”予め与えられた任意の正の数εに対して,あるNが存在してm≧N,

 かつn≧Nなら|xm-xn|<εが成立する”

 

 ことである。

 

(証明) 必要性:{xn}が有限な極限値に収束するならば,

 "予め与えられた任意の正の数εに対して,あるNが存在してm≧N,

 かつn≧Nなら|xm-xn|<εが成立する"のは明らかです。

十分性を証明するため,"予め与えられた任意の正の数εに対して,

あるNが存在してm≧N,かつn≧Nなら|xm-xn|<εが成立する"

と仮定します。

 

仮定によって,あるN1が存在してm≧N1,かつn≧N1なら

|xm-xn|<1ですから,k≧N1なら|xk-xN1|<1が成立

します。

 

すなわち,k≧N1ならxN11<xk<xN11,あるいは

k[xN11,xN11]です。

 

同様にN2≧N1なるN2が存在して,k≧N2なら

N2(1/2)<xk<xN2(1/2),または

k[xN2(1/2),xN2(1/2)]です。

そこで,これを繰り返して,m=1,2,..,,m-1,m,..について,

m≧Nm-1≧..≧N2≧N1なるNmの列が存在して,k≧Nmなら

Nm(1/m)<xk<xNm(1/m),または

k[xNm(1/m),xNm(1/m)]

 

と書くことができます。

 

そこで,am≡xNm(1/m),bm≡xNm(1/m)とおけば,

k[an,bn] (n=1,2,..)であり,区間列{[an,bn]}は前定理3

の仮定である実数の縮小区間列:[a1,b1],[a2,b2],..,[an,bn]..

に他なりませんから,数列{an}と{bn}は共通の極限値に収束します。

その共通の極限値をαとすれば,limn→∞nlimn→∞n=α,

かつxk[an,bn]ですから,limn→∞n=αも成立します。

 

(証明終わり)

ここで,これらの実数空間Rにおける定理をn次元Euclid空間Rnに,一般化してみます。

 

Euclid空間は1種の距離空間ですから,差し支えない場合には距離空間

の言葉を用います。

[定義3]:(距離空間;metric space)

  

 のことを点と呼ぶ集合Xが距離空間であるとは, 

 "∀,∈Xに対して,これらの距離と呼ばれる実数;d(,)≧0

が定まっていて,次の3つの性質を満たすことをいう。

 

 3つの性質とは, 

(a)ならd(,)>0;特にd(,)=0 

(b)d(,)=d(,)

(c)∀∈Xに対し,d(,)≦d(,)+d(,) 

である。

  

厳密にはXだけではなく,(X,d)の組を距離空間と呼ぶ。

 

※ 例えば,n次元Euclid空間:Rnなら,

 x(x1,x2,..,xn),≡(y1,y2,..,yn)∈Rnに対して,距離を

絶対値で定義します。

 

 すなわち,d(,)≡||≡{Σk=1n(xk-yk)2}1/2定義すれば,

(Rn,| |)の組は距離空間になります。

以下,集合といえば距離空間Xの部分集合であることを暗黙の了解事と

します。

[定義4]:(有界)

 集合E⊂Xが有界であるとは,実数Mとある点∈Xがあって,∀∈X

 に対してd(,)<Mが成立することをいう。

[定義5];(収束点列) 距離空間Xの点列{n}が収束するとは,ある点α∈Xが存在して,任意のε>0 に対して整数Nが存在してn≧Nならばd(n,α)<εが成立することをいう。

[定義6](Cauchy列と完備性)

 距離空間Xの点列{n}がCauchy列であるとは,任意のε>0 に対し

整数Nが存在してm≧N,かつn≧Nならd(m,n)<εが成立する

ことをいう。

 そして距離空間Xの任意のCauchy列が収束するとき,Xは完備(complete)である,という。

定理4から実数の空間Rは完備であることがわかります。

 

 これを少し拡張すればn次元Euclid空間Rnも完備である,ことが

  わかります。

 

 一般の距離空間は必ずしも完備ではありませんが,あるCauchy列に関する同値類を作ることによって完備化することが常に可能です。

 

参考文献:Walter.Rudin「Principles of Mathematical Analyss」second Edition(McGrawHill) 

 

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2008年2月10日 (日)

デデキントの切断(Dedekind cut)

 物理学関係についての話ばかり書くのも少し疲れたの,ちょっと数学に

浮気します。

 

 それも19世紀の解析学の話で息抜きします。

 

 手抜きして,約39年も前の大学1~2年の頃に書いたと思われる化石的なノートから引用します。

 

当時の私は学生運動クラブがメインで,その暇に細々,コツコツと数学の勉強をしていた程度でした。

 

専攻学科は理学部の物理学科でしたが,物理学に目覚めたのは大学院に入ってからで,大学5年間(1年留年)で自然科学関係で真剣に勉強したという記憶があるのは数学だけです。

  

必須単位を取って卒業できたのですから,物理学もやったのでしょうが,その成績は目茶目茶だったし,物理は試験前の一夜漬けくらいしか記憶にありません。

  

大学5年目の9月に幾つか他大学の大学院の物理学専攻を受けたのですが,物理学については1ヶ月か2ヶ月漬け程度の試験勉強でしたかね,入試の1つに合格したのも,恐らく数学の成績によるのでしょうね。

 

当時の参考書は洋書ですが,Walter.Rudin著の"Principles of Mathematical Analysis"でした。

 

取って見ると,McGraw-HillのRiprint版ですがボロボロですね。

  

後に共立出版から「現代解析学」というその訳が出ているはずですが,そちらは所持していません。

 

余談はさておき,以下本文です。

 

まだ,数としては有理数しか存在しない世界から実数という新しい実体を定義します。

 

まず,Qを有理数全体の集合とします。

  

このとき,例えばp∈Q,かつp2=2を満たす元pは探しても存在せず,

 

それ故,集合A⊂QをA≡{p∈Q|p≦0,またはp>0,かつp2<2}

と定義すれば,Aには最大数が存在しないことが簡単な考察からわか

ります。

  

また,QにおけるAの補集合:B≡Ac=Q-Aには最小数が存在しないこともわかります。

 

つまり,有理数体だけでは,数直線上には多くのギャップ(gap)があって,

連続性は満たされないことがわかります。

 

そこで,こうしたことが"連続性を満たす新しい数=実数"の導入の動機付け(motivatuon)になるわけです。

  

まず切断(cut)の定義です。

  

デデキント(Dedekind)が導入したので一般にデデキントの切断(Dedekind cut)と呼ばれています。

  

[定義_0]:集合α⊂Qが次の3条件を満たすときαを切断という。

 

(ⅰ)α≠φ,α≠Qである。 

 (ⅱ)p∈α,q∈Q,かつq<pならばq∈α 

 (ⅲ)αは最大数を含まない。

     つまり,∀p∈αに対してp<r,r∈αなるr∈Qが存在する。

 

 の3条件である。

 

[定理A1]:p∈αであるがq∈αでないならp<qである。

  

(※以下では"q∈αでない"という文については論理記号の否定:¬を

用いて"¬q∈α"と表現することもあります。)

  

(証明) p∈αのとき,(ⅱ)によりq∈Q,かつq<pならq∈αです。

  

 また,q=pなら,もちろんq∈αです。

  

 したがって,p∈αのときq≦pならq∈αですからq∈αでない(つまり¬q∈α)ならp<qです。(証明終わり)

 

     上の定理の結果により,αの元をlower numberと呼び,

 有理数であってαに属さないものについてはαの元より大きいので

 upper numberと呼びます。

 

[定理A2]:r∈Qに対してα≡{p∈Q|p<r}と置くとαは切断であってrはαの最小のupper numberである。

  

(証明) αが(ⅰ),(ⅱ)を満たすのは自明です。

 

(ⅲ)は,∀p∈αに対してp<(p+r)/2<r,(p+r)/2∈αから明らかに満たされます。それ故,αは確かに切断です。

  

 さらに,¬r∈Qは明らかなのでrはαのupper numberです。

 

 そしてα のupper numberは全てr以上の有理数ですから

 rは確かにαのupper numberの最小値です。(証明終わり)

 

[定義1]:上の定理で切断であると証明された集合αを特に有理数rに関する有理切断と呼び,これをr*で表わす。

 

 次は,大小関係(順序関係)の定義です。

 

[定義2]:α,βを切断とするとき,これが集合として等しいときこれらは

等しいと言い,α=βと書く。

 

 またp∈βであるがp∈αでないようなp∈Qが1つでも存在すれば

 α<β,あるいはβ>αと書く。

 

 そして,α≦βなる表現はα=βまたはα<βを意味し,α≧βはα=β

 またはα>βを意味する。

 

[定理A3]:α,βを切断とするとき,α=βかα<βかβ<αのいずれか

1つが成り立ち,2つ以上同時に成り立つことはない。

 

(証明)手順を追って定義を確かめるだけなので省略します。

 

[定理A4]:α,β,γを切断とするとき,

α<βかつβ<γならばα<γである。

 

(証明)これも手順を追って定義を確かめるだけなので省略します。

 

※(注):"これら切断と呼ばれる有理数の部分集合の各々が1つ1つの

実数の各々に同一視されて対応する。"

 

というのが,Dedekindの発見的着想であり彼の切断公理の骨子です。

 

 次に,四則演算です。

 

[定理1]:α,βを切断とするとき,γ≡{p+q|p∈α,q∈β}とおけば

γも切断である。

 

(証明)γが上記の3条件を満たすことを1つずつ順を追って示せばよくて

論理的に簡単なので省略します。

 

 当時の私のノートには律儀に証明が書いてありますが,まあ,当時は初学者だったので当然ですね。

 

[定義3]:(加法:足し算)

 上記の定理1で切断であると証明されたγをα+βと書き,αとβの和と定義する。

 

[定理2]:(交換法則,結合法則,ゼロ元)

α,β,γを切断とする。

  

(a)α+β=β+α, 

(b)(α+β)+γ=α+(β+γ), 

(c)α+0=α 

 

が成立する。

 

(証明) (a),(b)の成立は自明です。

 

 そこで,(c)の証明だけやってみます。

 

 まず,p∈α+0*とします。このとき,p=q+r;q∈α,r∈0*なる

 q,r∈Qが存在します。

 

 r∈0*よりr< 0 ですから,p=q+r<qです。

  

 そこでp∈αが成立します。

 

 逆にp∈αとすると,αは切断ですから,p<q,かつq∈αなる

 q∈Qが存在します。

 

 このqによってp=q+(p-q);q∈α,(p-q)∈0*と書けば

 p∈α+0*であることがわかります。

 以上から,p∈α+0*p∈α,すなわちα+0*=αがいえます。

 (証明終わり)

 

※結合法則:(α+β)+γ=α+(β+γ)が成立するので,以後,

 (α+β)+γ=α+(β+γ)を単にα+β+γと表記すること

 もあります。

 

[定理3]:αを切断とし,r∈Qを任意の正の数(r>0)とする。

 

 このとき,r=q-pを満たすp,q∈Qであってp∈α,¬q∈αで

 qはαの最小のupper numberではないものが存在する。

 

(証明) まず,α≠φなのでs∈αなる適当なsを取りs≡s+nr(n=0,1,2,..)によって有理数の等差数列{s}を作ります。

 

 このとき,s∈α,¬s+1∈αを満たす整数mが唯1つ存在するはずです。何故なら,こうしたmが存在しないとするとα=Q(有理数全体)となってαが切断であることに矛盾するからです。

  

 そこで,このmに対してp≡,q≡+1とおけばp∈α,¬q∈αでありq-p=rです。

 

 ただし,もしもq=+1がαの最小のupper numberに一致するなら

 p≡+r/2,q=+1+r/2と定義します。(証明終わり)

 

[定理4]:(逆元の存在)

 αを切断とすとき,α+β=0*を満たす切断βが唯1つ存在する。

 

(証明) まず,α+β=0*を満たす切断βが存在すると仮定して,その一意性

 から証明します。

 

 すなわち,α+β=α+β10*とすると,

 β10*+β1(α+β)+β1(α+β1)+β=0*+β=β

 です。

 

 次に,α+β=0*を満たす切断βの存在の証明です。

 

 そのため,集合:β≡{p∈Q|¬(-p)∈α,ただし(-p)はαの

 最小upper numberではない。}を作ります。

 

 まず,集合βが1つの切断であることを証明します。

 

 つまり,βが切断の条件(ⅰ),(ⅱ),(ⅲ)を満足することを示します。

 

 まず,(ⅰ)β≠φ,β≠Qは明らかです。

 

 次に,p∈β,q∈Q,かつq<pと仮定します。

 

 (-p)<(-q)ですから,(-q)∈αと仮定すると(-p)∈α

 となります。

 

 これはp∈β:つまり¬(-p)∈αに矛盾します。

 

 それ故,¬(-q)∈αであり(-q)もαのupper numberですが,

 (-p)<(-q)で,かつ(-p)がαの最小upper numberではない

 ので(-q)もそうです

 

 以上から,p∈β,q∈Q,かつq<pならq∈βです。

 

 すなわち(ⅱ)も成立することがわかります。

 

 次に(ⅲ)です。

 

 p∈βであることは(-p)がαの upper numberであることを意味

 しますが,これはαの最小のupper numberではないため,

 ∃q∈Q,(-q)<(-p),かつ¬(-q)∈αです。

  

 つまり,¬(-q)∈α,かつp<qです。

 

 そこで,r≡(p+q)/2とおけば,p<r<q,つまり

 (-q)<(-r)<(-p)なので,¬(-r)∈αです。

 

 しかも,(-r)はαの最小upper numberではありませんから

 r∈β,かつp<rです。

 

 pはβの任意の元でしたから結局βは最大数を含まないことが

 示されました。

 

 これで,集合βは条件(ⅲ)も満足することがわかりました。

 

したがって,βも切断ですから,和の有理数集合:α+βが矛盾なく

切断として定義できることがわかります。

 

そして,p∈α+βとすれば定義によってq∈α,r∈βが存在して

p=q+rと書けます。

 

よって,q∈α,¬(-r)∈αですが,"[定理A1]:p∈α,¬q∈αならp<qである。"によればq<(