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2008年2月25日 (月)

非ネーター保存量(続き)

今日は,前記事で全訳した論文

 

「The Unified Form of Hojman's Conservation Law and Lutzky's Conservation Law(「Hojmanの保存則とLutzkyの保存則の統一形式」)  Hong-Bin ZHANG and Li-Qun CHEN Journal of Physical Society of Japan Vol.74,No.3,March,2005,pp905-909」

 

のよく理解できなかった部分を解釈することを試みます。 

その前に,いい機会なのでNoetherの定理の古典論を復習します。

 系の一般化座標ベクトルを時間tの関数として(t)≡{qs(t)},一般化速度ベクトルd(t)≡{qsd (t)}≡{dqs(t)/dt}として,

 

系はこれらの関数で表わされるLagrangian:L=L(t,,d)で記述されるとします。 

そして前記事と同じく,系はある無限小変換:

*=t+Δt,qs*=qs+Δqs,ただし,

Δt=ετ(t,,d),Δqs=εξs(t,,d)に対して

理論が不変である,という対称性を有するとします。

この変分に対してLagrangianは(t,,d)から,

(t*,*,d*)に移行します。

 

そして,Lie変分の意味で,L*(t,,d)≡(t*,*,d*)|t*=t

とおけば作用積分は,S=∫L(t,,d)dt

→S*=∫L*(t,,d)dtなる変換を受けるので,

理論が不変なことはS=S*と同値です。 

これは,L*(t,,d)-(t,,d)=dG/dtなる関数Gが存在すること,つまり,(t*,*,d*)|t*=t(t,,d) =dG/dtなるGの存在を意味します。

 

(∂L/∂t)τ+(∂L/∂qss+(∂L/∂qsd)(ξsd-qsdτd)

-(dL/dt)τ=dG/dtと表現できますが,

 

右辺のGをG-Lτに置き換えれば,前記事の論文でNoetherの定理が成立するための条件である(29)式:

 

(∂L/∂t)τ+(∂L/∂qss+(∂L/∂qsd)(ξsd-qsdτd)+Lτd

=dG(t,,d)/dtと同等です。

 

つまり,(∂L/∂t)τ+(∂L/∂qss+(∂L/∂qsd)

{(d/dt)(ξs-qsdτ)}+(∂L/∂qsd)qs2dτ+Ldτ/dt

=dG(t,,d)/dtと同等です。

(∂L/∂t)τ+(∂L/∂qss+(∂L/∂qsd)(ξsd-qsdτd)

-(dL/dt)τ=dG/dtの左辺で,

 

(∂L/∂t)+qsd(∂L/∂qs)+qs2d(∂L/∂qs)

=dL/dtを考慮します。

 

すると,sdτ(∂L/∂qs)-qs2dτ(∂L/∂qsd)

+(∂L/∂qss+(∂L/∂qsd){(d/dt)(ξs-qsdτ)}

+(∂L/∂qsd)qs2dτ=dG/dtとなります。

 これらをまとめると,{(∂L/∂qs)-(d/dt)(∂L/∂qsd)}

 (ξssdτ)+{(d/dt)(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)

 +(∂L/∂qsd){(d/dt)(ξs-qsdτ)}=dG(t,,d)/dt

 となります。

 

 "運動方程式=Euler-Lagrange方程式"

  (∂L/∂qs)=(d/dt)(∂L/∂qsd)を代入すると,

{(d/dt)(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)+(∂L/∂qsd)

{(d/dt)(ξs-qsdτ)}=dG(t,,d)/dtとなります。

 

 すなわち,(d/dt)[G-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)]=0

が得られます。

 したがって,Noetherの定理で保証される保存量として,

N≡G-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)が得られるわけです。

 

 これは,IN≡G+Lτ-(∂L/∂qsd)}ξs(pssd-L

=Hτ+{G+Lτ-(∂L/∂qsd)}ξs}とも書けます。

 

 ここにs(∂L/∂qsd)は一般化運動量であり,H≡ssd-Lは系の"Hamiltonian=エネルギー"です。

 

 INの添え字NはNoether対称性の保存量という意味です。

 

 ただし,前記事の対応する保存量Iは,G→G-Lτとして,

I=IN-Lτ=G-Lτ-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)

=G-(∂L/∂qsd)}ξs(pssd-L

Hτ+{G-(∂L/∂qsd)}ξs}

です。

通常は時間軸における時間原点の平行移動に対する不変性,つまり時間の一様性に関するエネルギーHの保存に関わる場合を除けば一般に時間変数を動かすことはありません。

 

その場合,IN≡G-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)においてτ≡0であり,

しかも,そうした対称性では,作用Sだけではなく,LagrangianL自身も不変です。

 

それ故,関数GはG≡0 である場合がほとんどなので不変量は

N≡-(∂L/∂qsdsで与えられます。

 

そもそも,通常はNoether対称性は大域的対称性ですから,パラメータ:

εξsはせいぜい座標の一次関数εξs=ελsrrです。

 

そこで,IN≡-(∂L/∂qsdsrrとなる場合,または全てが

任意定数εξs=εsであり,保存量は無限小パラメータεsの数だけ

あって,INs≡-(∂L/∂qsd)となるケースなどがほとんどです。

 

この後者では,特にεξs=-εsと係数を取れば

Ns≡ps(∂L/∂qsd)となり空間の一様性と関連した保存量

としての運動量psの表現になります。

 

一方,前者εξs=ελsrrの場合はqs*=qs+ελsrr

=(δsr+ελsr)qrで,これは位相変換:

 

*=exp(-εΛ)(Λ={λsr}は行列の無限小変換に対応していて

一般座標を場の量に置き換えれば場の量の位相変換になるので場の

理論ではよくあるケースですね。

また,特に時間軸における時間原点の平行移動に対する不変性,つまり時間の一様性に関する対称性の場合にはξs≡0 であって,τは定数であり,

 

G=-LτなのでIN(∂L/∂qsd)qsd-L)τ=(ssd-L

=Hτです。

 

これも大域的対称性なので,ετは任意定数です。

 

それ故,保存量としてはIN=H,つまりエネルギーの保存が得られます。

そして,前記事の論文における定理を再掲します。

 

[定理1]:関数τ(t,,d)とξs(t,,d)が条件:

ξs2dsτd-qsdτ2d=X(1)s)(8)を満たし,関数:

λ(t,,d)が方程式∂αs/∂qsd+d(lnλ)/dt=0 (10)

を満たすとき,

 

物理系 qs2d=αs(t,,d)(1)の保存量Iとして,

I≡(∂τ/∂t)+(∂ξs/∂qs)+(∂/∂qsd)(ξsd-qsdτd)

+X(1){lnλ}-τd (9) を持つ。

 

系が通常のLagrangian:(t,,d)=T-Vによって記述される保存力場の場合には,

 

力αsはポテンシャルVによって,

αs(t,,d)=-∂V/∂qs=∂L/∂qsで与えられます。

 

また,加速度は運動エネルギーTによって,

s2d(d/dt)(∂T/∂qs)=(d/dt)(∂L/∂qs)

で与えられます。

 

そして,Euler-Lagrange方程式:(∂L/∂qs)-(d/dt)(∂L/∂qs

)=0 は運動方程式qs2d=αs(t,,d)(1)に一致します。

そして,変換の生成子はX(1)≡τ(∂/∂t)+ξs(∂/∂qs)

+(ξsd-qsdτd)(∂/∂qsd)(7)であり,αs=∂L/∂qsなので,

 

パラメータτとξsが満たすべき条件:

ξs2dsτd-qsdτ2d=X(1)s)(8)は,

ξs2d2(∂L/∂qsd-qsdτ2d

=τ(∂2/∂t∂qs)+ξk(∂2/∂qk∂qs)

+(ξkd-qkdτd)(∂∂2/∂qkd∂qs)

と書けます。

 

通常,Noether定理の前提として,作用Sの不変性を与える無限小変換:

*=t+ετ,qs*=qs+εξsのパラメータτsは時間tには

依らないので,パラメータの時間微分τd2dkds2d

全てゼロとしていいですから,

  

この条件式(8)は,τ(∂2/∂t∂qs)+ξk(∂2/∂qk∂qs)

=τ(∂αs/∂t)+ξk(∂αs/∂qk)=0 となります。 

また,関数λの満たすべき条件式:

∂αs/∂qsd+d(lnλ)/dt=0 (10)は,

d(lnλ)/dt=∂2/∂qs∂qsdを意味しますが,

これはλ=D≡det(∂2L/∂qsd∂qkd)とおけば満足されます。

このとき,定理1の結論として存在が保証されている保存量は,

I≡(∂τ/∂t)+(∂ξs/∂qs)+(∂/∂qsd)(ξsd-qsdτd)

+X(1){lnλ}-τd (9)ですが,これは具体的には,

G=Lτ+(ξs-qsdτ)(∂L/∂qsd)-∫(ξs-qsdτ)

(∂2L/∂qsd∂qkd)dqkd+c(t,)(32) となります。

そして,先に考察したNoether保存量:

N≡G-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)によれば,

 

これは,I=IN-Lτ=G-Lτ-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)

で与えられる量Iに一致するはずですから,

 

I≡G-Lτ-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)

=-∫(ξs-qsdτ)(∂2L/∂qsd∂qkd)dqkd+c(t,)

と書けます。

ところが再掲の定理2:

[定理2]τ(t,,d)とξs(t,,d)がNoether対称性を表現するものであって,λ=det(∂2L/∂qsd∂qkd)であるなら,式(9)で定義される保存量は恒等的にゼロである。

 

によれば,上に計算された式(9)の保存量:

I=-∫(ξs-qsdτ)(∂2L/∂qsd∂qkd)dqkd+c(t,)

は恒等的にゼロであること:自明な保存量であることがわかっています。

 

しかし,これは通常のNoether定理で保証される保存量というのは全てゼロであって,無意味であることを意味するものではありません。

 

実際,エネルギー,運動量,電荷など,ゼロでないNoether保存量はたくさん存在しますからね。

ここでの,自明な保存量:I≡0 は条件

(8)τ(∂2/∂t∂qs)+ξk(∂2/∂qk∂qs)=τ(∂αs/∂t)

+ξk(∂αs/∂qk)=0 を満たす特殊な無限小変換:

*=t+ετ,qs*=qs+εξsに対し物理系の作用Sが不変

であるような対称性を持つ場合です。

 

そして,λが条件(10)d(lnλ)/dt=∂2/∂qs∂qsdを満たす関数:

λ=det(∂2L/∂qsd∂qkd)であり,これに対して保存量が

(9)I≡(∂τ/∂t)+(∂ξs/∂qs)+(∂/∂qsd)(ξsd-qsdτd)

+X(1){lnλ}-τd で与えられる特別なケースです。

 

これは,Noether保存量の意味からは,I=IN-Lτ

=G-Lτ-(∂L/∂qsd)}(ξssdτ)における右辺のゲージ関数

Gを,G=Lτ+(ξs-qsdτ)(∂L/∂qsd)-

∫(ξs-qsdτ)(∂2L/∂qsd∂qkd)dqkd+c(t,)

なる形に特定した特殊例に過ぎないといえます。

そして,Noether対称性の変換になるための前提条件である

 

"系のLagrangianLが存在して(∂L/∂t)τ+(∂L/∂qss

(∂L/∂qsd)(ξsd-qsdτd)+Lτd

=dG(t,,d)/dt(29)を満たすゲージ関数Gが存在する。"

 

という条件が満足されない場合でも,

 

系の運動方程式qs2d=αs(t,,d)(1) が不変に保たれる変換であって,その変換のパラメータτ,ξsが条件(8),(10)を満たす限り,

 

式(9)I≡(∂τ/∂t)+(∂ξs/∂qs)+

(∂/∂qsd)(ξsd-qsdτd)+X(1){lnλ}-τd

で与えられる保存量Iの存在が保証されます。

 

しかもこれが自明=ゼロとはならないケースが実際にある,ことは2つの例で示されています。

したがって,これが非Noether保存量としてのHojmanの保存量やLutzkyの保存量の意味するところであると思われます。

 

これらは特別な場合としてNoether保存量も含みますが,その場合には保存量は自明=ゼロにしかならないので,実質的に意味があるのは非Noether保存量としてのそれのみであろうと思われます。

しかし,Noether保存量であるエネルギーや電荷のように物理学にとって意味のある量として,そうした保存量が出現する具体例が挙げられない限り,数学的意味付けは得られても,物理屋としてのモチベーションが湧いてきません。

 

まあ,具体例は自分で考えるか文献で探して挙げればればいいのかもしれませんが。。。,

 

というわけでモチベーションの関係もあって,この記事の完成はやや遅れました。

  

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