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2008年5月16日 (金)

電磁気学と相対論(3)(真空中の電磁気学2)

「電磁気学と相対論」の続きです。これまでと同じく相異なる2つ

の慣性系に固定された準拠座標系をS,および S'とします。

 

,および,S'系の両方で当然成立すべき電荷の保存法則は,

それぞれ次の連続の方程式:∂ρ/∂t+div(ρ)=0 ,

および,∂ρ'/∂t'+div'(ρ'')=0 で与えられます。

  

これらの方程式は,

 

Maxwellの方程式:

div=ρ,rot-∂/∂t=ρ,および,

div''=ρ',rot''-∂'/∂t'=ρ''

において,

 

右辺の電荷密度ρ,ρ'や電流密度ρ,ρ''が左辺で電場,

磁場によって表現されていると見て,それらを連続方程式

左辺のρ,ρ,およびρ',ρ''に直接代入すれば右辺が

ゼロとなることがわかるので,

  

現象論のオームの法則のような独立な方程式ではなく,基本

方程式から得られる1つの結果です。

 

そこで,今,時空座標:μ=(x0,x1,x2,x3)=(ct,)と同じく

次の4成分を持つ量を,仮にsμ=(s0,s1,s2,s3)≡(cρ,ρ)

と表わすと,

 

S系での∂ρ/∂t+div(ρ)=0 は∂sμ/∂xμ=0 ,

または,∂μμ=0 と表わされます。

 

同様に,S'系では,s'μ≡(cρ',ρ'')であって,この系

での連続の方程式:∂ρ'/∂t'+div'(ρ'')=0 は,

∂s'μ/∂x'μ=0 ,または,∂'μs'μ=0 となります。

 

そして,S系からS'系への時空座標のLorenyz変換が

x'μ=Λμνν (x'=Λx)で表わされるとき,

 

上記の4つの成分を持つ量sからs'への変換が,

s'μ≡fμ(s0,s1,s2,s3)なる形で与えられる

とすれば,

 

∂'μs'μ=0 は,∂'μs'μ=∂fμ/∂x'μ

=(∂fμ/∂sν)(∂sν/∂xλ)(∂xλ/∂x'μ)

=(∂fμ/∂sν)(Λ-1)λμ(∂λν)=0

と書けます。

 

ここで,x'μ=Λμννよりxμ=(Λ-1)μνx'νなので,

∂xλ/∂x'μ=(Λ-1)λμが成立することを用いました。

 

(∂fμ/∂sν)(Λ-1)λμ(∂λν)=0 が,∂μμ0 の制限

付きで常に成立するので,条件付き恒等式に対するLagrangeの

未定係数法を用いることにします。

  

μμの未定係数をAとすると,制限なしの恒等式:

[(∂fμ/∂sν)(Λ-1)λμ-Aδνλ](∂λν)=0

が成立します。

 

これは任意のsνの独立変動∂λνに対して成立するので,

(∂fμ/∂sν)(Λ-1)λμ=Aδνλが成立する必要があります。

 

したがって,最後に得られた式の両辺にΛσλを掛けて,

(∂fμ/∂sνσλ-1)λμ=AΛσλδνλとすれば,

 

Λσλ-1)λμ=δσμを用いて, 

∂fσ/∂sν=AΛσν,つまり,∂fμ/∂sν=AΛμν

を得ます。

 

ここで,未定係数Aも一般にsμの関数であると考えていいので,

恒等式:(∂fμ/∂sν)(Λ-1)λμ=Aδνλの両辺を,

さらにsσで偏微分すると.

(∂2μ/∂sν∂sσ)(Λ-1)λμ=(∂A/∂sσνλ

なる恒等式を得ます。

 

左辺はνとσについて対称なので,右辺もそうであるはずですから,

(∂A/∂sσνλ=(∂A/∂sνσλ が成立します。

 

そこで,σ=λ≠νとおけば,∂A/∂sν=0 が得られます。

 

それ故,Aは変数sμには無関係な定数です。

 

そこで,Bμをある定数として,

s'μ=fμ(s0,s1,s2,s3)=AΛμνν+Bμ

と書けます。

 

定義から,μ=(cρ,ρ),かつs'μ=(cρ',ρ'')であり,

もしS内の至るところでρ=0 の真空の場合なら,S'でも至る

ところでρ'=0 が成立すべきです。

 

そのためには,明らかにBμ=0 であることが必要です。

 

以上で,s → s'の変換の必要な性質として,それが

s'μ=AΛμννなる形であるべきことが導かれました。

 

それ故,s'μs'μ=A2νν,すなわち,

2ρ'2(1-'2/c2)=A22ρ2(1-2/c2)

が成立しますが,S系とS'系を逆に取ると,

右辺の係数:A2は(1/A2)となるので,対称性から

2=1/A2,つまりA=±1を得ます。

 

ところが,この変換式はS系からS'系の変換が恒等変換である

場合も特別な場合として含むため,A=1であるべきです。

 

以上から,s'μ=Λμννなる変換性を持つことが示されたので,

 

仮に表現したsμ=(s0,s1,s2,s3)=(cρ,ρ)は,時空座標

μ=(x0,x1,x2,x3)=(ct,)と同じく,Minkowski空間の

4元ベクトルを意味することがわかりました。

 

そこで,以下では,sμ=(cρ,ρ)を4元電流密度と呼びます。

 

電流に限らず密度が4元ベクトルsμで与えられるとき,

その4次元の発散がゼロ,つまり∂sμ/∂xμ=0 ,または

μμ=0 が成立することは連続の方程式が成立すること

を意味するので,

 

この形∂μμ=0 はある量の保存方程式の4次元表現に

なっています。

 

そして,sμμ=s'μs'μによる"不変量=スカラー量"は,

2ρ2(1-2/c2)=c2ρ'2(1-'2/c2)=c20)2

と書けます。

 

ここで,スカラーρ0=0 の静止系S0における電荷密度です。

 

この等式から,ρ=ρ0/(1-2/c2)1/2が得られます。

 

したがって速度u=/dtに代わり,固有時:

dτ=dt(1-2/c2)1/2を用いた表現である4元速度

μを,μ≡dxμ/dτ で定義すると,μ=ρ0μ

表現することもできます。

 

この電荷密度を持つ荷電物質のS系での座標xμの近傍での

微小体積をΔVとすると,この領域での全電荷はρΔVです。

  

一方,静止系S0での同じ体積をΔV0とおけば,

ΔV=ΔV0(1-2/c2)1/2です。

 

これはS0系でx,y,z軸に平行で長さがLの3辺を持つ立方体

を想定すればわかります。

 

つまり,この立方体のS0系での体積はV0=L3ですが,これがx軸

に平行に速度で運動すると見えるようなS系ではx軸に平行な

1つの辺の長さのみがLorentz収縮でL(1-2/c2)1/2になります。

 

一方,y,z軸に平行な辺の長さはLのまま変わらないので,

S系での体積をVと書くと,立方体は直方体になって,

V=V0(1-2/c2)1/2が成り立つというわけです。

 

そこで,ρ=ρ0/(1- 2/c2)1/2とΔV=ΔV0(1- 2/c2)1/2

を掛け合わせると,ρΔV=ρ0ΔV0が得られます。

 

したがってある物質が担う電荷量は,"座標変換の不変量

=Lorentz-scalar"の1つであることがわかりますから,

理にかなっています。

 

ここで全く天下り的ですが,(Fμν)をMinkowski空間のある

2階反変反対称テンソルの場であるとして,

 

電場と磁場(磁束密度)は,=(E1,E2,E3)

=-c(F01,F02,F03),=(B1,B2,B3)=-(F23,F31,F12)

なる形で与えられるとしてみます。

 

Minkowski空間の2階反変テンソル(Tμν)というのは,

μ,ν=0,1,2,3の16個の成分を持つ4×4正方行列で,

2つの4元反変ベクトルの直積と同じ変換性を持つ量です。

 

すなわち,Aμ,Bμを反変ベクトルとすれば,それらの変換性

はA'μ=Λμνν,B'μ=Λμννです。

 

これらの成分の積で構成される16個のAμν(μ,ν=0,1,2,3)

の組を成分とする4×4正方行列(Aμν)で与えられる量を

2つのベクトルAμ,Bμの直積と呼びます。

 

そうして,これらの成分はS → S'の座標変換に対して,

A'μB'ν=ΛμλλΛνσσ=ΛμλΛνσλσなる変換性

を持つわけです。

 

逆に,この直積成分と同じ変換性:T'μν==ΛμλΛνσλσ

を示す成分Tμνを持つ量(=行列):(Tμν)を2階反変テンソル

と定義します。

 

こう定義された任意の2階反変テンソルの成分Tμνは,幾つ

かの4元反変ベクトルの直積成分の線形結合で表わされること,

例えばμν=Aμν+Cμν+..と書けることを示すことも

できますが,ここでは証明は割愛します。

 

また,任意のテンソルの成分は,Tμν=Fμν+Gμν;

μν≡(1/2)(Tμν-Tνμ),μν≡(1/2)(Tμν+Tνμ)

と分解できます。

 

μνはμとνの交換に対して反対称:Fνμ=-Fμνなので

μνの反対称成分と呼ばれ,Gμνはμとνの交換に対し対称:

νμ=GμνなのでTμνの対称成分と呼ばれます。

 

特にTμνの対称成分;Gμνがゼロで,TμνがFμνに一致する

ようなテンソルは反対称テンソルと呼ばれます。

 

そしてこれら対称,反対称という性質は,明らかにLorentz変換で

保存されます。

 

つまりS系で反対称ならS'系でも反対称です。

 

そこで,改めて2階反対称反変テンソルを(Fμν)と書けば,

νμ=-Fμνなので,μ=νなら成分Fμνはゼロです。 

つまり対角成分は全てゼロです。

 

4×4=16個の成分から4個の対角成分を除くと残りは12個です

が,反対称なので6個の成分だけが独立で残りの6個は,別の6個

の成分のそれぞれにマイナス符号をつけたもので与えられます。

 

例えばF01,F02,F03,F23,F31,F12の6個を独立成分として指定

すれば,(Fμν)を完全に決めることができます。

 

Minkowski空間の4元ベクトルXμ(μ=0,1,2,3)の空間成分i

(i=1,2,3)が普通の3次元空間のベクトルを形成することは

明らかです。

 

そこで特に2階反対称反変テンソル(Fμν)の成分の3個の組:

-(F01,F02,F03)を電場と置くことに不都合はありません。

 

一方,残りの3成分(F23,F31,F12)は,Levi-Civitaのテンソルと

呼ばれる3次元Euclid空間の3階不変テンソルを(εijk)とすれば

i≡(1/2)εijkjk (i=1,2,3)という形で表現されます。

 

例えばX1=(1/2)(ε12323+ε13232)=F23です。

 

そういえば,Levi-Civitaのテンソルについては,かつての

@nifty「物理フォーラム」(2007年3月末で閉鎖,その後 folomy

(フッター参照)に移行)でも質問があって,そのときもサブシス

であった私が回答しています。

 

http://sci.la.coocan.jp/fphys/log/sotai/432_main.html

 

そして,特に座標変換(Λμν)(μ,ν=0,1,2,3)がBoostを含まず,

空間回転のみを表わす場合には,(Λij)(i,j=1,2,3)のみゼロ

でなくて,これは3×3直交行列を表わすので,

 tΛij=Λji=(Λ-1)ij となります。

  

(以下では説明抜きでμ,ν,λ,σ..のようなギリシャ文字

0,1,2,3 で与えられる4次元空間の添字を,

i,j,k,l,m,p,q..のようなラテン文字は 1,2,3 で

与えられる3次元空間の添字を表わすとします。)

 

つまり,Lorentz変換:(Λμν)は,特にS,S'が全く同じ慣性系I

に固定されている場合(慣性系Iと慣性系I'の相対速度がゼロ

の場合)も含んでいて,もちろんt=t'=0 で原点OとO'が一致

していますが,

 

その場合には時間についてはt'=tなのでΛμνのμ=0 かν=0

の成分はゼロです。

 

要するに,単なる原点の周りの3次元の空間軸の回転しか表現して

いませんから空間のみの変換としては直交変換です。

 

そして,F'μν=ΛμλΛνσλσなる4元テンソルの変換性

から,F'pq=ΛλΛqσλσ=ΛplΛqmlmが得られ,(lm)が

3次元空間の2階テンソルとして変換することがわかります。

 

ここで,行列の余因子が行列式と逆行列の成分の積になるという

線形代数学の公式から,Λを3×3直交行列として,

det(Λ)(Λij)=(1/2)εipqεjrsΛprΛqs と書けます。

 

つまり,Λの転置行列: tΛの余因子行列を, tΛ~と書くと,

det(tΛ)(tΛ-1)=tΛ~ですが,det(tΛ)=det(Λ)であり,

Λは直交行列なので, tΛ-1=Λですから,結局,

det(Λ)Λ=tΛ~が成り立ちます。

 

そして,余因子の定義から,成分は(tΛ~)ij=(-1)(i+j)Δijです。

 

ここで,Δijは"行列ΛからΛij成分を含む第i行,第j列の成分

全て除いた残りの正方行列の行列式=小行列式"の値を示して

います。

 

ところが,3×3行列Λの場合には,簡単な考察から,この転置行列

の余因子成分を,

(tΛ~)ij(-1)(i+j)Δij=(1/2)εipqεjrsΛprΛqs

と表わすことができることがわかります。

 

実際,

(tΛ~)12=(-1)3Δ12=-Λ21Λ33+Λ23Λ31

=(1/2)(ε123ε213Λ21Λ33+ε123ε231Λ23Λ31

+ε132ε213Λ31Λ23+ε132ε231Λ33Λ21)

が確かに成立しています。

 

そして行列式成分の添字,あるいは行や列の交換に対する反対称性

から残りの任意成分についても成立すると思われます。

 

したがって,det(Λ)Λ=tΛ~から,

det(Λ)(Λij)=(1/2)εipqεjrsΛprΛqs

が導かれるわけです。

 

そして今の場合の変換はproperな直交変換,つまりdet(Λ)=+1

なる変換なので,Λij=(1/2)εipqεjrsΛprΛqsと書けます。

 

それ故,Λijj=(1/2)εjlmΛijlm

=(1/4)εjlmεipqεjrsΛprΛslm なる等式が得られます。

 

ところが,不変テンソルの縮約に関するよく知られた公式:

εjlmεjrs=δlrδms-δlsδmrを用いると,

 

Λijj=(1/4)εipqlrδms-δlsδmrprΛslm

=(1/4)εipqplΛqm-ΛpmΛql)Flm

=(1/2)εipqΛplΛqmlm=(1/2)εipqF'pq=X'i

 

となり,結局X'i=Λijjが示されるわけです。

 

したがって,

"3次元空間の2階反対称テンソルの独立な3成分は3次元の

擬ベクトル=軸性ベクトルをなす。"

というよく知られた法則が改めて証明されました。

 

ここでは,物理屋らしく成分を使って泥臭い計算をしていますが,

そもそも,テンソルというのは,ベクトルを空間に矢印を書いて

幾何学的にイメージするのと同じく,座標系の取り方でコロコロ

変わるような"成分=単なるラベル"とは独立な幾何学的実体です。

 

このことを意識すれば,微分形式の機械的な演算をベクトル解析

に応用する際のように,外積代数とHodgeの星印作用素のような

ものをうまく使うことで,よりスマートな解析も可能だろうと

いう気がします。

 

ところで,一応ご存知ない方のために"擬ベクトル=軸性ベクトル

とは何か?"ということも説明しておきます。

 

通常の座標軸の回転などの連続的な変換に対しては3次元空間

のベクトルとしての変換性を持つ量:(,t)が,

 

不連続な"空間反転:→ -=空間座標系のx,y,z軸の向き

を全て反転する変換(3次元なのでこれは右手系→左手系の変換

を意味し鏡映も同等な意味になります)"に連動して,

 

'と変換されるとします。

 

このとき,同じ位置→ -での量について,'が

'(-,t)=-(,t)なる関係を示すとき,これは位置

ベクトルと同じく符号を変える普通のベクトルであること

を意味しています。

 

こうした場合には,を極性ベクトルと呼びますが,もしも

'(-,t)=(,t)と符号が変わらない場合には,

この量を擬ベクトル,または軸性ベクトルと呼びます。

 

そして,古典電磁気学で知られているように,φを3次元の

スカラーポテンシャル,を3次元のベクトルポテンシャル

とすると,

 

電場と磁場(磁束密度)は,これらにより,

=-∇φ-∂/∂t,=∇×と表現されます。

 

そして,は空間反転に対して符号を変える普通の極性ベクトル

であり,また空間微分∇も明らかに空間反転に対して符号を変え

ます。

 

したがって,パリティの性質から電場は極性ベクトル,

磁場(磁束密度)は軸性ベクトルであると同定されます。

 

そこで,=(E1,E2,E3)≡-c(F01,F02,F03),

=(B1,B2,B3)≡-(F23,F31,F12)とおくことは,これまで

の議論から考えて3次元空間での変換性の意味では整合的です。

 

まあ,Aμ=(A0,A1,A2,A3)≡(φ/c,)とおいて,

μν≡∂μν-∂νμ=∂Aν/∂xμ-∂Aμ/∂xν

と定義すれば,Aμ≡(cφ,)が4元反変ベクトルであること

がわかるので,(Fμν)は確かに2階反対称反変テンソルになり

ます。

 

そして,-F0i=F0i≡=-∂0i+∂i0の右辺は,

/c=-{∂/∂(ct)}-∇(φ/c)の第i成分を表わし,

-Fjk=Fjk=Fkj≡-∂jk+∂kiの右辺は,

=∇×において(i,j,k)が巡回的になるような第i成分

に一致するので,先に与えた定義と同じになります。

 

つまり,=(E1,E2,E3)=ーc(F01,F02,F03)

=c(F01,F02,F03),=(B1,B2,B3)=-(F23,F31,F12)

=(F32,F13,F21)なる表現が,天下りより少しはましな方法

で得られるわけですね。

 

そして,電場,磁場をこのように定義したとき,電磁場の基本方程式

である真空中のMaxwell方程式:div=0 ,rot+∂/∂t=0 ,

div=ρ,rot-∂/∂t=ρ;(≡ε0,≡μ0)

のうちで,

 

div=0 ,rot+∂/∂t=0 は見かけ上は,ただ1行の

テンソル表現の微分方程式:

∂Fμν/∂xλ+∂Fνλ/∂xμ+∂Fλμ/∂xν=0

で与えられます。

 

実際,div=0 は∂F23/∂x1+∂F31/∂x2+∂F12/∂x3=0

と表現されるし,

 

rot+∂/∂t=0 は,"x軸の向きの成分=第1成分"

であれば,∂F03/∂x2+∂F32/∂x0+∂F10/∂x3=0 と一致し,

その他の2成分についてもそれぞれ一致します。

 

方程式∂Fμν/∂xλ+∂Fνλ/∂xμ+∂Fλμ/∂xν=0

の左辺は3階テンソルですから,素朴に勘定すると,成分の数

は4×4×4個ですが,

 

左辺はμ,ν,λについて完全に反対称な反変テンソルなので

既にμ,νについての2階反対称テンソルFμνの独立な成分

の数が4×4個ではなくての6成分=(4×3)/2!で

あることを見たように,

 

この場合も独立な成分は(4×3×2)/3!=4成分だけです

から,独立な方程式の数も4個となって確かに計算が合います。

 

一方,div=ρ,rot-∂/∂t=ρの方は,これに

≡ε0,0を代入して,の方程式にすると

div=ρ/ε0,rot0-ε0/∂t=ρ

となりますが,

 

これらは∂Fμν/∂xν=-sμ/(c2ε0)と書けます。

 

すなわち,∂F01/∂x1+∂F02/∂x2+∂F03/∂x3

=-s0/(c2ε0),∂F12/∂x2+∂F13/∂x3+∂F10/∂x0

=-s/(c2ε0) etc.です。

 

ここでは,x0=ct=t/(cε0μ0)などの等式を用いました。

 

こうして電磁場の基本方程式の表現は,Minkowski空間のテンソル

の間の等式という形(スカラーは 0 階テンソル,ベクトルは1階

テンソルetc.)に帰着されたので,理論の相対論的共変性は自明に

なりました。

 

今日はこのくらいにします。

 

※(参考文献):

メラー 著(永田恒夫,伊藤大介 訳)「相対性理論」(みすず書房)

  

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