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2008年9月 6日 (土)

相対論の幾何学(第Ⅰ部-10:曲面上の幾何(2)

 さて,相対論の幾何学の続きです。

前回の最後では,θ1θ2が,θ1θ2(EG-F2)1/2du∧dvで表わされ,ω21がω21[(∂E1/2/∂v)E1/2+(∂(FE-1/2)/∂v+∂{(EG-F2)1/2-1/2}/∂u)FE-1/2]du/(EG-F2)1/2+(∂(FE-1/2)/∂v+∂{(EG-F2)1/2-1/2}/∂u)-1/2dvと表わされることを見ました.

 

そこで,ω21の表式の両辺の外微分を取って,dω21=fdu∧dvなる形式を求め,それをθ1θ2(EG-F2)1/2du∧dvで割り算をすれば,ω21θ1θ2に従うKが得られるはずですが,外微分dω21の具体的計算については疲れたのでPendingであると書きました。

 

結局,今回も続きを実行する気力が湧かないので取りやめます。

 ずっと以前の記述では,第1基本形式:I≡(d,d)=Edudu+2Fdudv+Gdvdvと第2基本形式:Π≡-(d,d)=-(udu+vdv,udu+vdv)=L(dudu)+2M(dudv)+N(dvdv)の両方からガウスの曲率:K=κ1κ2,平均曲率:H=(κ1+κ2)/2を求めました。

 

 そして,既にこれらがK=(LN-M2)/(EG-F2),H=(EN+GL-2FM)/{2(EG-F2)}なる具体的な式で得られることを見ました。

しかし,今の場合,具体的に計算しなくても,少なくともKは第2基本形式に無関係に,"第1基本形式=リーマン計量(Riemannian metric)":ds2=gijduiduj=Edudu+2Fdudv+Gdvdvだけから得られることがわかりましたから,それだけで満足して具体的な陽な形を再現する計算はサボったまま先に進みます。

さて,以前にも空間曲面のベクトルについての概略的な話の途中で空間のベクトル場を定義して,その概念を説明しました。

 

まず,その部分の再掲も含めて再び説明します。

(u,v)平面内の領域Dで連続微分可能なu,vの任意関数ξ=ξ(u,v),η=η(u,v)に対して,(ξ,η)≡ξ(∂/∂u)+η(∂/∂v)なる形の微分演算子(方向微分)全体の集合を(u,v)空間のベクトル場と定義します。

 

これは(∂/∂u),(∂/∂v)を基底とする2次元の"線型空間=ベクトル空間"を作ることがわかります。

この空間では,(∂/∂u),(∂/∂v)を基底として,ξ,ηはベクトルξ(∂/∂u)+η(∂/∂v)の成分を表わすと考えられるので,このベクトルを成分表示で(ξ,η)と書くことができます。

 

こうした微分演算子表現のベクトルを点(u,v)における接ベクトル呼び,この形の接ベクトル全体の作る2次元ベクトル空間を点(u,v)での接空間と呼びます。

また,領域Dの各点(u,v)における関数ξ,ηで定義された(ξ,η)≡ξ(∂/∂u)+η(∂/∂v)全体をD上の接ベクトル場と呼びます。こう呼ぶ理由は次の通りです。

すなわち,パラメータtで表わされたD内の曲線(u(t),v(t))が任意に与えられたとき,この曲線に沿ってD内の関数f(u,v)をtで微分すると,df/dt= (∂f/∂u)(du/dt)+(∂f/∂v)(dv/dt)=f;ただし,≡(du/dt)(∂/∂u)+(dv/dt)(∂/∂v)と表わされます。

上に定義された微分演算子は,成分表示で(du/dt,dv/dt)のベクトル場の表現に一致しています。

 

ところが,(du/dt,dv/dt)を成分とする2次元ベクトルは,正に曲線(u(t),v(t))のtにおける通常の意味での接ベクトルを示しています。

 

一方,任意に与えられたξ,ηに対して微分方程式du/dt=ξ,dv/dt=ηの解としての曲線(u(t),v(t))の存在は存在定理によって保証されているので,結局,任意の(ξ,η)=(ξ,η)=ξ(∂/∂u)+η(∂/∂v)をD上の接ベクトルと同一視できるわけです。

一方,1次微分形式(1-form)φ(f,g)≡fdu+gdvの全体もdu,dvを基底とする2次元の線型空間(ベクトル空間)を作ります。

 

そして(ξ,η)とφ(f,g)に対してφ()≡fξ+gηなる積演算を定義し,これをベクトル(f,g)とベクトル(ξ,η)の1つの内積と考えることにします。

こうすれば,内積φ()によって,ベクトル(f,g)=fdu+gdvは対応する接空間のベクトル(ξ,η)=ξ(∂/∂u)+η(∂/∂v)に双対なべクトルであると考えることができます。

 

そこで1次微分形式φ=fdu+gdv全体の作る空間を接空間に双対な空間であるという意味で余接空間と呼びます。

 

以下ではこの内積φ()を<φ,>と書きます。

任意のD内の関数f(u,v)と接ベクトル=ξ(∂/∂u)+η(∂/∂v)に対して[f]=ξ(∂f/∂u)+η(∂f/∂v)=df/dtももちろんDの関数です。

 

そして,fの"全微分=外微分"を示す1次微分形式:df=(∂f/∂u)du+(∂f/∂v)dvと接ベクトルに関して,上の記法を用いると<df,>=[f]と書けることがわかります。

さて,1次微分形式と接ベクトル場の内積の定義から1次独立な1次微分形式:θi=ai1du+ai2dv(i=1,2)が与えられたとき,ベクトル場j(j=1,2)がj≡bj1(∂/∂u)+bj2(∂/∂v)で与えられると仮定すると,θi(j)=<θi,j>=Σk=12ikjk(i,j=1,2)と書けます。

そこで1=a11du+a12dvとθ2=a21du+a22dvが1次独立であるという仮定により,θ12をdu,dvで表わしたt12)=At(du,dv)の係数行列Aはその行列式:detAがゼロでなく,逆行列A-1を持つため,θi(j)=<θi,j>=Σk=12ikjk=δijを満たすbjk(j,k=1,2)が一意的に決まると結論されます。

 

こうした関係にある1,2とθ12は双対基と呼ばれます。

リーマン計量がD上の1次独立な1次微分形式θ12によってds2=θ1θ1+θ2θ2と表わされるとき,θ12の双対基となる接ベクトルを1,2とします。

 

一方,任意の2つの接ベクトルが,=ξ11+ξ22,=η11+η22と表現される場合,の内積を(,)≡ξ1η1+ξ2η2で定義しの長さ:||を||≡(,)1/2で定義します。

 

つまり,(i,j)=δijとなって1,2が正規直交基底をなすように内積を定義するわけです。

 

前記事で定義したように,θ12とは別のdu,dvの1次微分形式θ^1,θ^2があってds2=θ1θ1+θ2θ2と同じようにds2=θ^1θ^1+θ^2θ^2と書けるとします。

 

θ^1,θ^2θ12と同じdu,dvの1次微分形式であり,θ12は1次独立なので,θ^1=s11θ1+s12θ2,θ^2=s21θ1+s22θ2と書けるはずです。

 

これは列ベクトル,θ^≡t(θ^1,θ^2),θt(θ1,θ2)による行列形式でθ^=Sθ(θ^i=Σjjiθj)と書けます。ここにS≡(sij)です。

 

ここで,ds2tθ^θ^=tθθですから,tSS=Iが成立するため,Sは直交行列です。

 

そしてθ12と同じくθ^1,θ^2の双対基底を^1,^2とし^1=t111+t212,^2=t121+t222と書けば,これは行ベクトル^≡(^1,^2),≡(1,2)による行列形式で^=T(^i=Σjjij)と書けます。ここにT≡(tij)です。

 

そして,<θ^i,^j>=<θi,j>=δijより,ST=Iなる関係式が得られます。

 

したがって,tSS=I,およびST=IからtS=S-1=Tです。そこで,Tも直交行列であることがわかるので^1,^2もまた正規直交基底となることが示されます。

 

それ故,任意のベクトル場=ξ11+ξ22=ξ^1^1+ξ^2^2=η11+η22=η^1^1+η^2^2に対して,常にξ1η1+ξ2η2=ξ^1η^1+ξ^2η^2が成立します。

 

よって,長さds2=θ1θ1+θ2θ2と同じく,内積の定義:(,)≡ξ1η1+ξ2η2もリーマン計量だけで決まり,θ12の選択にはよらないことがわかりました。

 

ところで,D上に,任意の2つのベクトル場=Σiξi(∂/∂ui),=Σiηi(∂/∂ui)があるとき,記号[,]で示される演算を,D上の任意関数fに対して[,]f=(f)-(f)なる操作によって定義します。

 

すると,[,]f=Σjii(∂ηj/∂ui)-ηi(∂ξj/∂ui)}](∂f/∂ui),すなわち,[,]=XYYX=Σjii(∂ηj/∂ui)-ηi(∂ξj/∂ui)}](∂/∂ui)となりますから,[,]もまた1つの接ベクトル場になることがわかります。

この定義を用いると,任意の3つの接ベクトル場,,についてヤコービの恒等式:[[,],]+[[,],]+[[,],]=0 が成立することを容易に示すことができますが,これの証明は省略します。

短かいですが今日はここで終わります。 

参考文献:小林昭七 著「曲線と曲面の微分幾何」(裳華房)

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