好美(よしみ)チャンの思い出
私の人生は,今の自分を肯定するなら失敗も含めた総体がそれですから,これが成功,これが失敗と分類して"ああすればよかったのに"と後悔や反省をすることはほとんどありません。
いわゆる”タラレバ"ですから,その状況でそう判断して行動した,あるいは不可抗力によってそうせざるを得なかったという岐路でのTPOもまた多世界のうちの1つの選択にしか過ぎないわけです。
しかし,恥ずかしいことですが,,若い頃は男であるから程度の差はあれ,ある意味仕方ないことなのでしょうが,女性に対して何故かコンプレックスがあるため極度に女好きであるということを,ひたすら理性的な仮面で隠そうとしていたことが私の思春期以降ほぼ30年間にわたる抑うつ性の精神的な病気の主たる原因でしょう。
そして自分が傷つきたくないために,まともな恋愛ができなかったというのは,やはり,この歳では取り返しのつかないことなので後悔,反省の対象とせざるを得ません。
確かに他人に打ち明けても未だに冗談だと思われることが多いですが,かつては今よりもずっと自覚症状のある精神の病持ちであるということが負い目だったために遠慮したこともあったと思いますが。。
私は東京で就職して最初の会社に入社したときには既に27歳でしたから同期入社の新人は男子は私を含めて8名で年齢はいろいろでしたが最大で5歳年下,女子は7名で1名の大卒を除き短大卒なので7歳も年下でした。
しかし,私の精神年齢は幼いので別にギャップも感じず,若い女性は大好きなので同期会などを開くと結構楽しかったです。
そして余暇では会社の卓球部と将棋部で遊んでいました。特に卓球部は合宿と称して,近場を中心にしょっちゅう旅行していました。
私は本社勤務でしたが部員は男は本社社員中心で女子は比較的ストレスがたまりやすいと思われる事業所のエントリー係に配属された同期と後輩がほとんどでした。
今考えると,週に1回の後楽園を中心とした練習と,季節ごとの旅行は,毎回合コンをやっているのと同じ状況でした。
実際その中から何組もカップルが生まれ,社内結婚したものも数組います。
私の場合,同期でも7歳下なのですから数年経つと10歳以上も下の後輩女子社員ともグループ交際しているという状況になってきます。
表題の好美(よしみ)チャンはK崎市N区に住んでいて石S(いしS)という珍しい姓なのですが確か8歳か9歳くらい年下だったでしょうか。当時,誕生日も年齢も意識してなかったので聞いたりしたこともありません。
健康的でしたが決して美形というわけではなく,他の女性が派手な色の服装をしていたのに対して,いつも暗い系統の服にGパンという男のようないでたちで,初対面のころは話し方も普通の女ではなく,いかにも若いくせに生意気だと思いましたが,私も普通ではないのでそういうところに少し魅力を感じました。
卓球部では男子は出版健保の大会で2部で優勝することもあったりして,私も高校時代には卓球部で高3の国体予選までは勉強などそっちのけで打ち込んでいたこともあり,単なる合コンクラブではなかったのですが,女子の方は温泉卓球に毛が生えた程度のレベルだったので,練習の合間には混合ダブルスなどやって女子のご機嫌取りをしたりしていました。
普通は後楽園での練習が終わると,夜9時頃で,全員近くの夏ならナイター帰りの客でごった返ししていたりする居酒屋で飲み会というのが通例でした。
そうした混合ダブルスのペアをあみだくじなどで決めるのですが不思議に好美チャンとペアになることが多かったのです。
旅行でテニスやバドミントンなどでも混合だとペアになり,池で二人乗りのボートに乗るときも1回目はだいたい彼女とペアになります。
初めの頃生意気だった彼女も,こう偶然が続くと元々運動は得意でないようなのでゴメンネとか私とペアでいいの?とかしきりに弱気の発言になってきましたが,元々勝ち負けにこだわっていなかったのでそんなことはどうでもよかったのです。
でも赤い糸ではないけど偶然がかなり続くと私の方は相手の容姿とか言動とかに関わり無く,近くにいればいるほどそれだけで,1人でも2人でも何人でも浮気ではなく全て本気で同時に惚れてしまうという惚れっぽい性格(今でも身の程知らずにそうです)ですから,好きになっていました。
そうこうするうちに,まあ女子社員ですから数年経てば会社をやめていくのが普通でしたから,彼女もやめたのですが,その後,病気(腎盂炎)で入院したという知らせがあったので卓球部の連中と一緒に何回かお見舞いに行って,後に退院したと聞き,以後はおそらく会っていません。
私の方は結婚もせず40歳で会社をやめて当時は独立して塾を開きました。
その後仕事を転々としていたのですが,7年ほど前に12年ぶりに昔の会社にアルバイトとして行き,それから4年間,数ヶ月ごとの契約で夜勤の間の隔日勤務で通っていた頃,5年前だったかな?旧知のまだ会社にいる元卓球部の一員に好美ちゃんが古傷の病気でどこかで倒れて運ばれたが亡くなった,そしてまだ独身だったというのを聞き,通夜に行こうと誘われたのですが,夜勤に穴あけられないという思いから,昼勤に続いて夜勤に行ったのでした。
いろいろと後悔先に立たずですが,何故か今頃になって無性に恋しくて会いたくなるのはあの世で彼女が呼んでいるからでしょうか?などと思ったりします。ジジィとはいえ,まだ男のくせに女々しいですね。。
7年前に昔いた会社に初めてアルバイトに行った頃にも,総務の親切な女性正社員でまだ20代前半でしょうが石S好美さんの生まれ変わり(当時はまだ好美チャンは生きていましたが)ではないか?というくらい似た印象を受けて親子ほど歳の違う彼女をときどきながめているのが楽しかったという,何もしないストーカーをしていたという記憶もあります。その彼女も私がまだ会社にいるときに社内結婚しましたね。
↓ありし日の石S好美チャンと私(1983年夏頃のグループ旅行で)
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コメント
>ほぼ生きているうちには実現されないだろういまさに夢物語が私の夢ですからね。
私は、宮崎アニメがTOSHIさんや私の夢の実現化に多大な寄与を与えると思っています。
投稿: 凡人 | 2008年9月20日 (土) 20時42分
PS:この世でやらなきゃならないと思っていることは遅々としていますがやっています。
ただあと百年たっても達成されるかどうかというものを追求していると思っているので比べては失礼かもしれませんが松阪選手やイチロー選手などの現時点での努力次第で実現可能な夢とは違って,ほぼ生きているうちには実現されないだろういまさに夢物語が私の夢ですからね。
もちろん私がそれを生きているうちに達成できるのは3億円のくじが100回当たる確率よりも低いとわかっているのでジタバタしない心境になっています。
TOSHI
投稿: TOSHI | 2008年9月20日 (土) 18時41分
どもTOSHIです。
宮崎系アニメで今まで見たものは順番はどうかわからないけど「風の谷のナウシカ」(LD,DVD所有),「天空の城ラピュタ」(カラオケで「君をのせて」は私の16番です。),「魔女の宅急便」,「紅の豚」,「耳をすませば」,高畑勲監督ですが「火垂るの墓」(LD,DVD所有),ちなみにアニメのできるはるか昔に原作の野坂昭如著の火垂るの墓をアメリカひじきとセットの小説で読んだけど,これはアニメのほうがはるかに感動しました。実写は松島奈々子のも松田聖子のもいまいち),「もののけ姫」(ビデオ所有),「千と千尋の神隠し」(DVD所有)くらいですね。
アニメの内容はともかく久石譲作曲の曲もこのジブリ関係の曲だけは好きですね。
「平成狸合戦」とか基本的に人間が中心でないアニメは見ていません。ジブリじゃないけど「フランダースの犬」のように犬が犬として描かれる話ならいいのですが。。。
「隣のトトロ」も唄だけは井上某の唄ではなく,ロリコンおやじなので大好きな「あやや=松浦あや」のDVDの中の唄では持っています。今回の「崖の上のポニョ」も今のところ見る予定はなしです。
元々ベストセラー系は見る気がおきないのですが。。その割にはまあ結構見てますが,宮崎某の分別くさくメッセージ性の高い押し付けはむしろ嫌いだしラピュタなどは単純なので意味がわかるけど私的には理解できないメッセージもあります。
物事は1つの価値観では割り切れない場合が多いと思っているしアニメ全体を貫くメッセージなどは必ずしも全てには共感できない部分があるので,一応世間で盛り上がっているものとしてチェックはしてるけど私自身は中毒どころか見てわからないものは感動もないので別に宮崎ジブリのファンではありません。
大体他人に価値観を押し売りされるのは大嫌いなのでね。。
アニメとか実写映画とかは面白いとか感動できればいいので,むしろ高畑勲の「火垂るの墓」などのように原作が違っていて現実の歴史に根ざしているものならいいと思うけどね。。。
TOSHI
投稿: TOSHI | 2008年9月20日 (土) 18時31分
私のような人間がTOSHIさんにいうのも失礼な話ですが、TOSHIさんの場合は、天国に行くには、現世でやらなければならない事がまだたくさん残っていると思っています。
ところでTOSHIさんは宮崎アニメはご覧にならないのでしょうか?
私は、この際キッパリいいますが、宮崎アニメ中毒患者です。
投稿: 凡人 | 2008年9月19日 (金) 20時38分
ども凡人さん,はっしー帝国さん,明男さん。。恥ずかしい日記にコメントありがとうございます。
実は4年後くらいの写真もあるのですが大分やせていて変なダサイメガネはかけてるしツーショットもなかったので載せるのはやめました。
若いだけあって,載せた写真はこの時期のものが最高に輝いていたときですかね。。
とはいえ私はデブ専ではないのでそこそこやせてもいいし一緒に暮らしているわけではない女性なら姿かたちが変わったくらいで心変わりはしないのですが,彼女は何故かことさら女らしさを消そうとしていたのは困ったものでしたね。。
いや,勝手に殺すな私は生きてるよとか出てきてくれたらお化けでもうれしいのですが。。。
まあ,自分の命は本人の意思とは別のところにあるでしょうし,私の場合は天国ではない場所に行くかもしれませんから会えるかなあ。。。
TOSHI
投稿: TOSHI | 2008年9月19日 (金) 12時27分
忘れ得ない思い出と言うものがありますね。所詮、過ぎ去りし日の記憶にしか過ぎないのですが、単に記憶と言うより、心に刻まれた風景や心象がいつまでも褪せないリアリティを伴って蘇ります。それも多くは自分が望むと望まざるに関わらずです。
大好きになった女性の顔を覚えておこうと、しっかり瞼に焼き付けた筈なのに年を経るにしたがって輪郭はぼやけ、細部は失われ、デフォルメされていくのが分かります。
私は基本的に日記を書いたり、写真に残す事はしませんので、すべては記憶が頼りです。そうすると過去は実在した(?)過去ではなく、おのが世界に勝手に構築した過去になりますね。私はそれでいいと思っています。
須臾の間に過ぎ去りゆく今、その今を生きるためには。
TOSHIさん、お呼びに応えるにはどう考えても早すぎますよ(笑)。私ももう少し頑張ってみようと思います。
投稿: 明男 | 2008年9月17日 (水) 10時32分
れなちゃん。。連絡ありがとう。。
ただし,携帯電話の番号はここに載せるとやばいと思ったので消しました。メールではないし見ている人全員に個人情報ばれちゃうから気をつけてね。
近いうちに連絡します。
TOSHI
投稿: TOSHI | 2008年9月16日 (火) 15時48分
いつもお世話になりました。本当に連絡が遅れましてごめんなさい。
いつでもいいから、連絡をくれれば、巣鴨まで本をお持ちいたします。
***-****-****
投稿: れな | 2008年9月16日 (火) 12時27分
そういえば、TOSHIさんのこの話しとはっしー帝國さんのblogでの「瞳孔」の話しを読んで、ゲド戦記のヒロインのテルーの事を思い出しました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%89%E6%88%A6%E8%A8%98_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
石S好美さんは、テルーのように、投げやりな人がだいっきらいだったのではないかと想像します。
テルーは、映画のラストの部分でクモ(悪い魔女)に絞め殺されたと思った直後に目が見開き、瞳孔は拡大して炎のように真っ赤になり、その後「竜化」して全身から発した光線(?)によってクモを溶かし、また人間に戻ったのでした。
石S好美さんは、竜になって天国に昇り、天国でTOSHIさんのご活躍を今も見守っていると信じたいです。
投稿: 凡人 | 2008年9月15日 (月) 23時16分
好美さん可愛い方ですね。
後悔しないように生きるってむずかしいです。必ず「もしあのとき…していたら」と想いを落としていきながら生きていかなければいけないのでしょうね。
タラレバの悔いを残さずに生きていこうとするならば、そのタラレバをしなければよかったという逆の後悔もあったかもしれないし。
我が身を振り返ると、私も沢山の失恋をしました。
滅茶苦茶な告白をして大恥かいたこともありました。
気持ちを言わずに悔やんだ恋もあったかな。。。
好美さんのご冥福を祈ります。
投稿: はっしー帝國 | 2008年9月15日 (月) 19時01分
>何故か今頃になって無性に恋しくて会いたくなるのはあの世で彼女が呼んでいるからでしょうか?
TOSHIさん、それは逆ですよ。多分。私は、写真の彼女を見てそう感じましたけど。
投稿: 凡人 | 2008年9月14日 (日) 22時07分