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2008年10月

2008年10月31日 (金)

運動物質内の相対論(1)

運動する連続体物質内における電磁場の電磁エネルギー,および電磁運動量などについて,もっと深く理解したいという欲求が起きたので,その準備として運動する連続体物質の閉じた系や閉じていない系内の熱や弾性応力などの場の相対論的力学を考察してみます。

 

連続体のエネルギー運動量テンソルTμνの概念は,宇宙を語る場合などには特に重要になってきます。

 

それは,例えば重力場の方程式がRμν-(1/2)gμνR=κTμνなる形をしていて,右辺にエネルギー運動量テンソルが現われることからもわかります。

 

これは,宇宙を連続体,特に流体と見る古典的描像に基づいています。

  

元々,古典的な場の概念は,弾性体の歪み速度とか,電磁場,あるいは流体の流れ,熱流のような連続体の上の物理から生じたからですね。

 

相対性理論は,いかなる信号も光速c以下の速度で伝わることを要求するので,"空間の有限な距離を隔てて瞬間的に作用する力=遠隔作用の力"という考え方="例えば単純な位置のみの関数としてのポテンシャル概念"は存在不可能です。

 

つまり,物体間に働く力は,例えば電磁力における"光=電磁波"のような"介在する何物かによって伝達されるもの=近接作用"であると仮定することが重要です。

一方,以前に2008年5月30日の記事「電磁気学と相対論(6)(真空中の電磁気学5)」で書いたように,

 

"任意の準拠系=S系"において,連続体内の点が密度μを持ち速度で並進運動をしているとします。

運動する連続物体を構成するこの点の速度がゼロ,つまり,"この点が静止していると見える系=静止系"をS0系とし,この系での物理量は全て上添字 0 を付けて表わすことにします。

対象とする物体のS系で密度μを持つ点の近傍領域の微小体積をΔVとすれば,この微小領域の物体の全質量はμΔVで与えられます。

 

質量はローレンツスカラーですから,静止系S0での同じ領域の体積をΔV0,密度をμ0とすると,μΔV=μ0ΔV0が成立するはずです。

 

ところが,ΔV=ΔV0(1-2/c2)1/2ですから,μ=μ0/(1-2/c2)1/2なる関係式が成り立ちます。

そこで,μΔV=μ0ΔV0は質点の運動方程式dpμ/dτ=d(mUμ)/dτ=FMμにおける質量mに相当しますから,4元運動量pμ=mUμには,pμ=μΔVUμ=μ0ΔV0μが対応すると考えられます。

共変的な運動方程式dpμ/dτ=FMμの右辺の4元ベクトルFMμはミンコフスキーの4元力と呼ばれるものです。

 

以前の記事でも述べたように,ニュートンの運動方程式d/dt=は両辺に1/(1-2/c2)1/2を掛けることにより,固有時dτ=dt(1-2/c2)1/2とミンコフスキーの力M/(1-2/c2)1/2を用いてd/dτ=Mなる形で表現できます。

 

これに,さらにdp0/dτ=FM0≡(M)/cを追加し,FMμ≡((M)/c,M)=((Fu)/{c(1-2/c2)1/2},/(1-2/c2)1/2)として4元ベクトルにしたものがミンコフスイキーの4元力です。

そして,上述の密度がμの点の近傍ΔVではΔVと書いて力の密度による表現を用いれば,FMμ=((fu)ΔV/{c(1-2/c2)1/2},ΔV/(1-2/c2)1/2)=((fu)/c,)ΔV0と書くことができます。

 

そこで,4元力密度をfμ≡((fu)/c,)で定義すれば,結局FMμ=fμΔV0と書けるので,質点粒子に対する運動方程式dpμ/dτ=d(mUμ)/dτ=FMμは,連続体に対してはd(μ0μΔV0)/dτ=fμΔV0となることがわかります。

そして,もしも運動中に物体の固有質量が保存される,つまりd(μ0ΔV0)/dτ=0 なら,運動方程式はμ0dUμ/dτ=fμとなるのですが,一般にはd(μ0ΔV0)/dτ=0 が成立するとは限りません。

一般に空間の閉曲面σで囲まれた領域の体積Vに対しては,dV/dt=∫σσ=V (div)dVV()dVなる等式が成立するので,ΔVが微小ならd(ΔV)/dt=(div)ΔV(∇)ΔVです。

 

そこで,d(μ0ΔV0)/dt=d(μΔV)/dt=(dμ/dt)ΔV+μ{d(ΔV)/dt}=[dμ/dt+μdiv]ΔV=[∂μ/∂t+div(μ)]ΔVとなるため,d(μ0ΔV0)/dτ=0 なる式の成立は質量保存の連続方程式:∂μ/∂t+div(μ)=dμ/dt+μdiv=0 を意味します。

物質内の対象とする点が静止しているS0系では,dt=dτですからd(ΔV)/dt=(div)ΔVは,d(ΔV0)/dτ=(div00)ΔV0を意味します。

 

そして,速度がの物体の4元速度Uμについての∂Uμ/∂xμを考えると,これはローレンツスカラーなので,S0系での4元速度U=(c,0)についても同じで,等式∂U/∂x=∂Uμ/∂xμが成立します。

さらに,4元速度の定義Uμ≡(c/(1-2/c2)1/2,/(1-2/c2)1/2)から,∂U0/∂x0=-(/c)(∂/∂x0)/(1-2/c2)3/2なので,0 のS0系では∂U0/∂x0はゼロです。

 

したがって,∂Uμ/∂xμ=∂U/∂x=div00を得ます。

 

そこで,d(ΔV0)/dτ=(div00)ΔV0ですから,d(ΔV0)/dτ=(div00)ΔV0=(∂Uμ/∂xμ)ΔV0です。

これを用いると,d(μ0ΔV0)/dτ=(dμ0/dτ)ΔV0+μ0d(ΔV0)/dτ=[(dμ0/dτ)+μ0(∂Uμ/∂xμ)]ΔV0となります。

 

それ故,運動方程式d(μ0μΔV0)/dτ=fμΔV0は,[d(μ0μ)/dτ+μ0μ(∂Uν/∂xν)]ΔV0=fμΔV0と変形されます。

 

また,d(μ0μ)/dτ={∂(μ0μ)/∂xν}(dxν/dτ)={∂(μ0μ)/∂xν}Uνですから,結局連続物体の運動方程式は∂(μ0μν)/∂xν=fμと簡単になります。

そこで,この連続体のエネルギー運動量テンソルをθμν≡μ0μνで定義すれば,運動方程式は∂θμν/∂xν=fμとエネルギー運動量の保存則を示すテンソル方程式の形になります。

本論の最初に述べた近接作用の話からすると,電磁場の電磁エネルギー運動量テンソルと同じく,如何なる形の力もその4元的な力の密度fμが常に力の場のエネルギー運動量テンソルSμνによってfμ=-∂Sμν/∂xνなる形に書けると考えられます。

 

そこでTμν≡θμν+Sμνと定義することにより,上記の∂θμν/∂xν=fμなる"運動方程式=エネルギー運動量の保存則"は,右辺がゼロの形の方程式∂Tμν/∂xν=0 で表現されます。

さて,このTμν≡θμν+Sμνは,系の全エネルギー運動量テンソルを表わすと考えられますが,一般には系はSμν以外に他の外部環境による影響を受けており,例えば系が受ける4元的な力の密度fμは,fμ=-∂Sμν/∂xν+αμのように表わされます。

 

そして,こうした場合には∂Tμν/∂xν≠0 となります。

しかし,特にエネルギー運動量テンソルTμνが∂Tμν/∂xν=0 を満足する場合,これで表わされる物理系を閉じた系と呼びます。この場合には,Tμν≡θμν+Sμνを閉じた系のエネルギー運動量テンソルと呼びます。

以下,当分の間は対象として閉じた系のみを考えることにします。

さて,h=S00とおき,3次元ベクトルの成分をSk≡cS0kで定義すると,fμ=-∂Sμν/∂xνのμ=0 の式は,(fu)/c=(1/c){-div-∂h/∂t}より,∂h/∂t+div=-(fu)を意味します。

 

そして,この両辺を系全体を囲むある定まった閉曲面σで囲まれた有限体積Vで積分して,W≡∫VhdVと置くと,ガウスの定理によって-dW/dt=∫σσ+∫V(fu)dVとなります。

一方,連続体を構成する物質のエネルギー運動量テンソルθμν≡μ0μνにおいて,θ00=μ02/(1-2/c2)1/2は,物体中の各点でのエネルギー密度,cθ0k=μ02k/(1-2/c2)1/2はエネルギー流束密度を示しています。

 

これに対応して,h=S00を場のエネルギー密度,ベクトル(Sk≡cS0k)を場のエネルギー流束密度と解釈すれば,-dW/dt=∫σσ+∫V(fu)dVは(Vにおける場の総エネルギーWの減少分)=(境界面σから流出するエネルギー量)+(場に起因する力dVがVの外部になす仕事)となります。

 

結局,fμ=-∂Sμν/∂xνのμ=0 の式は,エネルギー保存を意味していると考えられます。

他方,Sμνの空間成分をSij=-tijとおくと,μ=1,2,3についての式はfi=∂tij/∂xj-∂(Sk0/c)/∂tです。

 

これも,系全体を囲む閉曲面σで囲まれた有限体積Vで積分すれば,Fi=∫VidV,かつガウスの定理により∫V(∂tij/∂xj)dV=∫σijjdσとなります。

 

そこで,ベクトル量をgk≡Sk0/cで定義すれば,=∫VdV=∫σijjdσ-(d/dt)(∫VdV)となります。

上の式で,左辺の示す物体に働く総体としての力=∫VdVは,ニュートンの運動の第2法則が示すところによれば,単位時間当りの力学的運動量mの増加率に等しいはずです。つまりdm/dt=∫VdVです。

 

そこで,もしも閉曲面σ上でtijがゼロの場合なら,そのとき成り立つ式=∫VdV=-(d/dt)(∫VdV)は(d/dt)(m+∫VdV)=0 と表わすことができます。

そこで,閉じた系の故に時間的に一定なベクトル量(保存量)として全運動量が存在するためには,力学的運動量mの他に,∫VdV+(定数)を場の運動量であると仮定して力学的運動量と場の運動量の和が全運動量であるとしなければなりません。

 

それ故,[+(定数)]を場の運動量密度と考えることができますが,場が存在しないときには場の運動量密度はゼロであるべきですから,この加えるべき定数はゼロです。

 

そこで,gk≡Sk0/cで与えられるベクトル自体を場の運動量密度と解釈します。

一方,∫VdVがゼロの場合には,fμ=-∂Sμν/∂xνのμ=1,2,3についての式:=∫VdV=∫σijjdσ-(d/dt)(∫VdV)は,=∫VdV=∫σijjdσとなります。

 

これは,物体に働く力の第i成分についてはFi=∫VidV=∫V(∂tij/∂xj)dV=∫σijjdσであり,Vを囲む閉曲面の第j軸に垂直な面要素dσにおいて物体に働く力の第i成分が(-tijjdσ)で与えられることを示しています。

 

これは,tijが物体中の場の応力テンソルであることを意味します。

 

(何故なら,慣例によって上の成分njを与えるベクトルはdσの外向き法線で,これは物体に働く応力の向きとは逆向きだからです。)

以上の考察から,∂Tμν/∂xν=0 を満たす閉じた系全体のエネルギー運動量テンソルTμνに対し,改めてh≡T00,Sk≡cT0k,gk≡Tk0/cとおいて,hを系の全エネルギー密度,を全エネルギー流束密度ベクトル,gを全運動量密度ベクトルと解釈します。

そして,∂Tμν/∂xν=0 のμ=0 の式は微分形のエネルギー保存式:∂h/∂t+div=0 であり,μ=1,2,3の式は微分形の運動量保存式∂gi/∂t+∂Tij/∂xj=0 であると見ることができます。

 

そこで,Tijは系の全応力テンソル,または運動量流束テンソルであると考えられます。

ところで,閉じた系のμ=kに対する保存方程式:∂T/∂xν=0 ,すなわち,∂gk/∂t+∂Tkj/∂xj=0 から,∂(xki-xik)/∂t+xk∂Tij/∂xj-xi∂Tkj/∂xj=0 なる式が得られます。

 

これは,mki≡xki-xikとおけば,∂mki/∂t=-{∂(xkij-xikj)/∂xj}-Tik+Tkiとなります。

 

k≡Tk0/cであり,は系の全運動量密度ベクトルなので,mki≡xki-xikは,系の角運動量テンソル密度と考えられます。

一方,Tijは系の応力テンソルであり,対象領域を囲む閉曲面の第j軸に垂直な面要素dσにおいて物体に働く力の第i成分が(-Tijjdσ)なので,-(xkij-xikj)njdσなる量は応力のモーメント密度の(k,i)成分:角運動量流束密度を示していると考えられます。

 

それ故,∂mki/∂t=-{∂(xkij-xikj)/∂xj}-Tik+Tkiなる式は角運動量の収支を表わす連続の方程式であると思われます。

したがって,閉じた系であるための条件の1つである角運動量保存則∂mki/∂t+{∂(xkij-xikj)/∂xj}=0 が成立するためには,Tki=Tikとなること,つまり,エネルギー運動量テンソルの空間部分が対称テンソルであることが必要です。

 

しかも,互いにローレンツ変換で移リ合うことができる任意の座標系で空間部分が常に対称テンソルであるためには時間成分も対称でなければなりませんから,結局Tμν全体が対称テンソル:Tνμ=Tμνなることが必要です。

 

特に時間成分について成立するT0k=Tk0から,閉じた系では/c2なる関係式が成立する必要があります。

もしも,対象となる連続物体以外に力場が存在しないSμνが全てゼロの自由空間の場合なら,Tμν=θμν=μ0μνなのでエネルギー運動量テンソルTμνが対称テンソルであることは明らかです。

  

また,gk=θk0/cより=μ/(1-2/c2)1/2,Tij=θij=gijです。そこで,このときにはxkij-xikj=xkθij-xiθkj=(xki-xik)uj=mkijですから,角運動量保存則∂mki/∂t+{∂(xkij-xikj)/∂xj}=0 は∂mki/∂t+∂(mkij)/∂xj=0 となって馴染み深い形になります。

ここで,*/h,u*k=cT0k/T00を場のエネルギーの伝播速度と定義すれば,場の運動量密度は/c2=(h/c2)*と書けます。

 

力場Sμνの存在しない自由空間の場合には,h=μc2/(1-2/c2)1/2,=μc2/(1-2/c2)1/2ですから,エネルギーの伝播速度*は物体の運動速度に一致します。

そこで,/c2=(h/c2)*は,一般に力学的エネルギー密度がhで総エネルギーがE=∫hdVの粒子が速度*で運動しているときには運動量密度が=(h/c2)*で与えられるという事実を表わしていると思われます。

 

つまり,エネルギー密度hには質量密度μ=h/c2が対応するというアインシュタインの関係式を表わしているのですね。

ところが,*/hで定義される伝播速度*の大きさu*|*|は光速cより大きく成り得るし,またu*<cの場合でもこれは相対速度がの座標系間の速度のローレンツ変換:(**')の公式*'=[(1-2/c2)1/2*+({1-(1-2/c2)1/2}(*)/2-1)]/{1-(vu*)/c2}には従わないことに注意する必要があります。

 

エネルギー密度hは負になることもあるので,対応して質量密度μ=h/c2も負になることがあります。

また,各準拠座標系ごとに,Sμ≡(ch,)=cTを定義すれば,準拠座標系ごとには∂Sμ/∂xμ=0 となります。

 

しかし,これは4元ベクトルではなく,ベクトルのようには変換しないことも注意を要します。

 

実際,Sμはローレンツ変換x'μ=Λμννに対して,S'μ=cT'=cΛ0λΛμρλρなる変換をしますが,S'μ=Λμννのような4元ベクトルの変換はしません。

ここで,h>0 でu*<c,つまりSμμ=c222>0 と仮定して,4つの値を持つ量U*μをU*μ≡(c/(1-*2/c2)1/2,*/(1-*2/c2)1/2)で定義し,これらが4元ベクトルをなすための条件を求めてみます。

まず,こう定義すれば,(1-*2/c2)1/2={1-2/(h22)}1/2=(Sμμ)1/2/(hc)よりU*μ=c(Sλλ)-1/2μなので,U*μ*μ=c2となります。

2つの慣性系SとS'が無限小ローレンツ変換x'μ=xμ+εμνν=(δμν+εμν)xνμν=ενμで結ばれているとします。

 

このとき,εμνの2次以上の微小量を無視すれば,テンソルの変換性により,T'=(δ0λ+ε0λ)(δμν+εμν)Tλν=T+ε0λλμ+εμνです。

 

それ故,S'μ=Sμ+εμνν+cε0λλμ,S'μS'μ=Sμμ+2cε0λλμμとなります。そこで,(S'μS'μ)-1/2=(Sμμ)-1/2[1-cε0λλρρ(Sττ)-1/2]です。

したがって,U*'μ=c(S'λS'λ)-1/2S'μ=U*μ+εμν*ν+c2ε0λ(Sσσ)-1/2[Tλμ-Tλρ*ρ*μ/c2]となります。

 

ここで,Rμν≡Tμν-Tμλ*λ*ν/c2とおくと,U*'μ=U*μ+εμν*ν+c2ε0λ(Sσσ)-1/2λμですが,μ=0 ならR=T-T*λ*ν/c2=Sν/c-Sλ/c=0 です。

 

そこで,U*μがU*'μ=U*μ+εμν*νと4元ベクトルのように変換されるためには,μ=1,2,3と全てのνについて恒等的にRμν=0 が満たされることが必要十分です。

物理量としての一般のエネルギー運動量テンソルTμνは常にRμν=Tμν-Tμλ*λ*ν/c2=0 を満たすわけではありませんが,Tμν=θμν=μ0μνの場合にはU*μ=Uμであり,もちろんRμν=0 が成立します。

 

"連続体=弾性体"では一般にRμν=0 の条件は満たされませんが,この条件が満たされる他の重要な例としては屈折性媒質中での光波と関連した話があります。これは,私にとっての主題そのものなので後で詳述する予定です。

とりあえず,今日はここで終わります。

参考文献:メラー 著(永田恒夫,伊藤大介 訳)「相対性理論」(みすず書房)

 

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2008年10月29日 (水)

泰葉の気持ち(可哀想だ。。うらやましい)

 子供の頃,好きな女の子にはわざとイジワルなことやイタズラをして気を引いたものだった。女の子でも好きな男の子に対してはそうだろうと思う。

 今の泰葉の気持ちは,未練タラタラなのかなと思ってしまう。

 もしも本当に嫌いならば"好きの反対=シカト(無関心)"の行動を取るのではないだろうか。。。

(あくまでも結婚する前に,泰葉の1ファンであった(本当は気の強そうな"みどり"も好きだった。。要するに単なる見境いのない女好き。。)という1個人の邪推ですが。。。)

 もちろん,他人に真相がわかるはずもなく,巷間で噂されているような事実などが本当のことであって,そうした理由のためかどうか,あるいは逆の感情(=本当に嫌い)の場合もあるだろうが。。

 いずれにしても,今は"金髪豚野郎"のこと以外考えられないほど頭が一杯なのだ。。小朝はそんなに想われてうらやましいな。。。

 日常茶飯事が恋患いだという状況も,ある意味ではうらやましい。。 

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超弦理論(5)(弦の作用(南部・後藤 & Polyakov))

 超弦理論(superstring theory)の続きです。

さて,点粒子から弦の話に移ります。 

図1-3:開弦,閉弦の軌跡(Minkowski空間を伝播する(a)開いた弦(open-string:開弦),(b)閉じた弦(closed-string:閉弦)が弦の"世界面"として知られる2次元面を掃き去る描像)

 

弦は空間的には数学的曲線であり1次元の物体です。そして,弦には両端点を持つ開弦とトポロジー的には円と同相な閉弦があって,弦理論ではこれらの両方を想定します。

 

そして弦の曲線を表わす1次元のパラメータをσとして開弦でも閉弦でも"座標σは 0 からπまで走るもの:0≦σ≦π"とするのが慣例になっています。

そして弦の運動を記述するには,これに加えて時間発展を与えるパラメータτを導入します。

 

点粒子の軌道が世界線と呼ばれるのに対して,時空内での弦の通過する軌道は面を作るので,これは世界面と呼ばれます。

 

世界面は,数学的には与えられた時刻τにおいて弦を構成する点のD次元時空内の位置座標Xμ(σ,τ)(μ=0,1,..,D-1)(0≦σ≦π)を指定することで記述されます。

先に述べたように,質量を持つ相対論的点粒子の作用が点粒子の描く世界線の長さdsに比例した形:S=-m∫dsで与えられることからのアナロジーで,最初,南部と後藤(Nambu & Goto)によって主唱された弦の作用の形式は単に弦の描く世界面の面積に比例するものでした。

つまり,時空は平坦なMinkowski空間であるとして,それに埋め込まれたシートの面積で作用を定義します。

 

すなわち,S=T∫dσdτ{(d)2(')2-(d')2}1/2です。

 

ただし,位置ベクトル=(Xμ)=(X0,X1,X2,..,XD-1)に対して,d≡(Xμd)≡(∂Xμ(σ,τ)/∂τ),'≡(Xμ')≡(∂Xμ(σ,τ)/∂σ)と定義しています。

 

また,(d)2,(')2や(d')は,D次元の"内積=スカラー積"であり,(d)2≡ημνμdνd,(')2≡ημνμ'Xν',d'≡ημνμdν'です。

(訳注4):通常の3次元Euclid空間の曲面:(u,v)の面積要素はベクトルの外積により,|(∂/∂u)×(∂/∂v)|dudv=|∂/∂u||∂/∂v|sinθdudv={|∂/∂u|2|∂/∂v|2-(∂/∂u,∂/∂v)2}1/2dudvと表現されます。

 

上記の,作用の被積分関数:{(d)2(')2-(d')2}1/2dσdτはこの3次元空間内の面積要素のD次元空間への拡張となっています。

Minkowski空間は不定計量(indefinite-metric)の空間なので符号も含めると,南部・後藤の作用はS=-T∫dσdτ{(d)2(')2-(d')2}1/2=-T∫dσdτ{ημνμdνdηλρλ'Xρ'-(ημνμdν')2}1/2と書けます。

 

ここで,成分γαβ≡ημν(∂αμβν)によって,2×2行列(γαβ)α,β=0,1を定義すれば,(γαβ)は対称行列:γβα=γαβであり,(d)2(')2-(d')2=ημνμdνdηλρλ'Xρ'-(ημνX'ν)2=γ00γ11-γ01γ01=det(γαβ)と書けます。

 

そこで,上記の作用Sは簡単な形:S=-T∫d2σ[det(γαβ)]1/2で表現できます。(訳注4終わり) ※

この南部・後藤の作用:S=T∫dσdτ{(d)2(')2-(d')2}1/2から変分原理で得られる自由弦の古典運動方程式は軌道の描く面積が極小になるような世界面を与えるものです。

 

これは,"点粒子の軌道=世界線"が測地線,つまり極小長さの曲線を与えるという事実の一般化になっています。

しかし,作用S=T∫dσdτ{(d)2(')2-(d')2}1/2に基づいて弦の運動の定式化を進める場合には,これの被積分関数が大いに非線型で特にに平方根を含んでいるため,かなり都合が悪い形です。

 

そこで,点粒子の場合のe(τ)と同じように,Xμ(σ,τ)に加えて弦の世界面の計量テンソル(metric):hαβを導入して,S=-(T/2)∫d2σ[h1/2αβημναμβν]としてみます。

 

ここで,d2σ≡dσdτであり,h1/2は|det(hαβ)|の平方根です。また,(hαβ)は(hαβ)の逆行列の成分です。

(訳注5):S=-(T/2)∫d2σ[h1/2αβμναμβν]は,ポリヤコフ作用(Polyakov action)と呼ばれるもので,点粒子の場合の計量eを含む作用S=-(1/2)∫[e-1(xd)2+em2]dτの第1項の一般化になっています。

 

ただし,xd≡xdot≡dx/dτ,(xd)2≡gμν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)です。

γαβ≡gμν(∂αμβν)と書けば,Polyakov作用はS=-(T/2)∫d2σh1/2αβγαβ=-(T/2)∫d2σh1/2γααと書き直すことができます。

点粒子の作用の場合には,質量mがある場合の作用:S=-(1/2)∫[e-1(xd)2+em2]dτから拘束方程式δS/δe=(1/2)e-2[(xd)2-e22]=0 によってe=[(xd)2]1/2/mを得ました。

 

これを,元の作用S=-(1/2)∫[e-1(xd)2+em2]dτに代入し返すことによってeを消去した結果,これがS=-m∫ds=-m∫dτ[(xd)2]1/2なる基本的作用と等価であることを見ました。

これと同様に,弦においても質量mがある場合の作用をS≡-(T/2)∫d2σ[h1/2αβμναμβν+A(h)m2]と想定して,δS/δhαβ=0 なる拘束条件を考えてもいいのですが,

 

今の場合,弦の基本的作用と考えている南部・後藤の作用:S=-T∫d2σ[det(γαβ)]1/2が点粒子の基本的作用S=-m∫ds=-m∫dτ[(xd)2]1/2とは異なり,元々質量mを含まない形なのでmを含む形を想定する必要はないと考えられます。

そこで,単に通常のPolyakov作用S=-(T/2)∫d2σ[h1/2αβμναμβν]自身に対する拘束方程式:δS/δhαβ=0 を解いてみます。

まず,恒等式:hαββγ=δαγにより,δhαββγ+hαβδhβγ=0,すなわちδhαβ=-hαρδhργγβです。

 

また,行列式h=det(hαβ)の性質から,δh=hhαβδhαβですから,δh1/2=(1/2)h-1/2δh=(1/2)h1/2αβδhαβを得ます。

 

故に,δ(h1/2αβ)=(1/2)h1/2ρτδhρταβ-h1/2αρδhρττβ,δ(h1/2αβ)/δhρτ=(1/2)h1/2ρταβ-h1/2αρτβとなります。

したがって,δS/δhαβ=0 なる方程式は,(-T/2)[(1/2)h1/2ρταβμναμβν-h1/2αρτβμναμβν]=(Th1/2/2)[hαρτβγαβ-(1/2)hρταβγαβ]=0 を意味します。

 

そこで,hαρτβγαβ-(1/2)hρταβγαβ=γρτ-(1/2)hρτγαα=0 ,つまりhρτ=2(γαα)-1γρτを得ます。

 

故に.添字ρ,τを下げてhρτ=2(γαα)-1γρτです。よってh=det(hρτ)=4(γαα)-2det(γρτ)となります。

 

それ故,結局,S=-(T/2)∫d2σh1/2γαα=-T∫d2σdet(γρτ)1/2となって,Polyakov作用が確かに面積極小を与える南部・後藤の作用と一致することが示されました。

 

(訳注5終わり) ※

短いけれど,今日はここで終わります。

 

過去にこのノートを作成した当時には,南部・後藤の作用とPolyakov作用が同等であることを示すのは,演習問題程度で確かめるまでもなく当然だと思っていて,それを確かめておらず,今回若干老いた頭で改めてトライしてみると意外にてこずりました。

参考文献:M.B.Green,J.H.Schwarz,& E.Witten著「superstring theory」(Cambridge University Press)

 

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2008年10月26日 (日)

懲りない奴

 ああ,朝8時半だ。。。今,帰りましたんどーー。。。

 今日も気が付けば見知らぬ女性が隣にいました。。

 珍しく気が合うと思ったら,どうもモラルが嫌いなそうだ。。

 30以上も年下の女性。。私はといえば,禿げたジジィのくせに女好きの変態野郎。。下心丸見えで懲りずによくやるよ。。。

 でも,結局2度と会うことはないんだろうなあ。。。おやすみ。。

PS:名前は知らないが,彼女は木村佳乃に似ていたと思う。

 2件目で連れがナンパして,朝4時頃,最初はゲイバーに行きたいと言っていた。もし万が一また会うことがあって,私の懐ろが大丈夫なら連れて行ってあげたいと思う。。。

 しかし,相手は知らないとは思うけど私は心臓病だというのに,しかもダンスなんかチークしか知らないのに,2回も3回もジルバのような激しいので引っ張りまわされて死にそう?になりM(マゾ)としては嬉しかったです。

 あはは。。こりゃ犬も食わない的な。。「あんたが大将」的な自慢話になってる。。。今さらね。。

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2008年10月25日 (土)

老兵は死なず!

 ひとりぼっちがやりきれなくてー お酒飲んでほろほれろー

 ブギとブスとを聞き間違えてー あんたあたしを笑ったね。。

 つれない素振りにー あたしは惚れてー 何度も何度もー

 振り返るー あたしのブギウギー   (浅川マキ「あたしのブギウギ」より)

 僕のまわりのメルヘンがまたひとつ。。急に消えかかっている。。。。

 一寸の虫にも五分のたましい。。。

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2008年10月24日 (金)

超弦理論(4)(点粒子の作用)

 超弦理論(superstring theory)の続きです。

 弦理論の話に入る前置きとして一般のD次元時空における古典的点粒子の作用の話をします。

Minkowski空間内を運動する質量のない1粒子を記述する作用は一般に次のように書けます。S=-∫dτe-1(τ)ημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)です。

 

ここでημνはMinkowski計量です。ここではημν=(+,-,-,..,-)としています。

 

(次元が大きい時空では負号が1つだけの方が便利なためか,弦理論ではほとんどの著書で使用されているημν=(-,+,+,..,+)という計量ではなく,私の場合は一貫してημν=(+,-,-,..,-)なるミンコフスキー計量を採用しています。

 

そこで本書(Green,Schwarz,Witten)を訳出してノートにまとめたものも,全て書物とは反対符号の私好みの計量表示に書き換えています。)

 

ただし,SはD次元時空における作用なので添字はμ,ν=0,1,2,,..,D-1です。

 

また,τは任意パラメータで,これはxμ(τ)のように"粒子の世界線=軌道"を粒子の位置座標への1パラメータ写像として表わすためのものです。e(τ)はこの世界線に沿った一種の計量です。

(訳注1) 今は序文の内容で詳細は後述するため,概略説明をしているだけとはいっても,弦理論の素人に対し,いきなり上のような作用積分の形式を説明なしに書かれたら,普通はとまどってしまうでしょうから,私自身の理解も兼ねて一応の説明をしておきます。

まず,古典物理学では相対性理論が確立されて以来,質量がmの質点の軌道を与える作用積分Sは,それの描く世界線の固有長さをsとしてS=-m∫dsで与えられることがわかっています。

 

ただし,gμνを時空の計量テンソルとするとき,dsはds2=gμνdxμdxνで与えられます。

そして,古典的軌跡がxμ(τ)で表わされるとすれば,xd≡xdot≡dx/dτとして,(xd)2≡gμν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)と定義すれば,S=-m∫dτ[(xd)2]1/2となります。

作用Sを示す式の右辺にマイナス符号が付いているのは,時空が不定計量の空間であるため,実際の軌道を与える測地線で,世界線の長さ∫dsが最小ではなく最大になるためです。

  

あるいは,点粒子自身の刻む固有時間∫dτ=∫ds/c (ここでのτは任意パラメータでなくds=cdτで定義される固有時間)は,測地線に沿った運動をする場合に最大になり,それと異なる回り道の運動をすると時間が遅れて小さい値になることから,マイナス符号を付けないと"最小作用の原理"という用語に反するからです。

ここで,S=-m∫dτ[(xd)2]1/2の右辺の幾分厄介な平方根の記号をはずし,また質量のない(m=0の)粒子にも適用できるようにするために,補助座標e(τ)を導入します。

天下り的ですが,eをも加えた作用をS≡-(1/2)∫[e-1(xd)2+em2]dτと定義すると,eの微小変分δeに対する作用Sの停留性δS/δe=0 から得られる運動方程式は(xd)2-e22=0 で与えられます。

 

これから,e=[(xd)2]1/2/mが得られます。これを再び作用の表式:S≡-(1/2)∫[e-1(xd)2+em2]dτに代入し返してeを消去すると,S=-m∫dτ[(xd)2]1/2となってS=-m∫dsが得られます。

つまり,D次元の粒子の位置座標xμ(τ)(μ=0,1,2,..,D-1)に補助座標e(τ)を加えたD+1個の座標空間での作用をS≡-(1/2)∫[e-1(xd)2+em2]dτとしますが,これから補助座標eについての変分方程式δS/δe=0 によりeを消去したものが,元々有り得べきS=-m∫ds=-m∫dτ[(xd)2]1/2なる作用表式に等価なわけです。

それ故,質量がmの1粒子の作用としてS=-m∫dsの代わりにS=-(1/2)∫[e-1(xd)2+em2]dτを採用して,粒子の運動方程式がD+1個の座標の変分に対するSの停留性δS=0 で与えられる,としてもよいことになります。

そして,S=-(1/2)∫[e-1(xd)2+em2]dτに変分方程式の1つであるδS/δe=(xd)2-e22=0 から得られるem2=e-1(xd)2を代入して質量mを消去すれば,S=-∫[e-1(τ)(xd(τ))2]dτ=-∫dτe-1(τ)gμν(τ)(dxμ/dτ)(dxν/dτ)が得られます。

 

これは背景の時空が特に平坦なMinkowski時空ならgμν(τ)=ημνなので,S=-∫dτe-1(τ)ημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)となります。

ただし,補助条件として拘束条件δS/δe=0 があって,これが課されることにより自由度が1個減るはずです。

 

しかし,ゼロ質量の場合には変数eの自由度の代わりになると思われる質量mというパラメータが存在しないので,eはゲージ(gauge)の自由度として残ると思われます。

以上で1個の点粒子の作用SがS=-∫dτe-1(τ)ημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)で与えられることの根拠を示しました。

 

※(訳注1終わり)

 

時空に追加された補助座標e(τ)の役割の1つは,作用Sの形式S=-∫dτe-1(τ)ημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)が,パラメータの変換τ→τ~(τ),e→e~=e(dτ/dτ~)の下で,不変であることを保証することです。

実際,S=-∫dτe-1(τ)ημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)=-∫dτ~(dτ/dτ~)e-1(τ)ημν(dxμ/dτ~)(dxν/dτ~)(dτ~/dτ)2=-∫dτ~e~-1(τ~)ημν(dxμ/dτ~)(dxν/dτ~)=S~が確かに成立します。

そこで,変換τ→τ~(τ),e→e~=e(dτ/dτ~)において,特にdτ/dτ~=e-1となるようにτ→τ~(τ)を選べば,e~=1となりS~=S=-∫dτ~ημν(dxμ/dτ~)(dxν/dτ~)と簡単になります。

 

そこで,元々e=1となるゲージを採用して作用をS=-∫dτημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)と書くことにします。

この固定ゲージでの特別な作用:S=-∫dτημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)から変分原理δS/δxμ=0 によって導かれる運動方程式は単にd2μ/dτ2=0 ですが,この方程式の解はもちろんMinkowski空間における直線です。

しかし,Minkowski空間の全ての直線が元々の作用S=-∫dτe-1(τ)ημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)も含めて自由な点粒子が従う運動方程式の解であると考えるのは正しくありません。

 

すなわち,ゲージ選択でe=1と固定しても,eの存在を忘れてよいわけではなく,元々の作用でゲージを固定をしてよい理由となった方程式δS/δe=0 が課されていることを考慮する必要があります。

つまり,まずゲージ不変なことを示すδS/δe=0 なる方程式の条件が課され,然る後にこの条件に従う1つのゲージとしてe=1と置かれたと解釈するわけです。

例えば電磁場μから成る作用Sから得られる電磁力学の自由場の方程式では,もし望むならA0=φ=0 なるゲージ条件を取って"電磁ポテンシャルの時間成分=スカラーポテンシャル"をゼロに設定することができます。

しかし,だからといってガウス(Gauss)の法則に相当するδS/δA0=0 を削除するわけにはいかないのと同様な意味です。

 

δS/δA0=0 をGaussの法則と呼ぶのは,S=∫(x)d3,(x)=-(1/4)Fμνμν;Fμν≡∂Aν/∂xμ-∂Aμ/∂xνなる自由電磁場の作用の表現において,δS/δA0=∂/∂A0-(∂/∂xμ)[∂/∂(∂A0/∂xμ)]=0 がCoulombゲージ∇=0 での電荷がない真空であるための条件,つまりを電場として∇=0 なることを意味するからです。

 そして,今のケースでは,条件δS/δe=0 はゲージ不変量"T=ημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)が消えること=Tがゼロになること"を意味します。

 

 つまり,先に得られたMinkowski空間の直線軌道の解が光的な測地線であることを意味します。

 

 したがって,結局,作用S=-∫dτe-1(τ)ημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)は,光のように質量のない古典点粒子の作用であることが再確認されたわけです。

 ゲージを固定した作用S=-∫dτημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)から導かれる方程式d2μ/dτ2=0 はT=ημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)=0 の成立を保証しませんが,Tが保存量であること,つまりdT/dτ=0 が成立することは保証します。

 

 そこでτのある値(ある時刻)における初期値として,T=0 なる制限を課しておけば,全ての時刻τでT=0 が満たされます。

 

 これも,電磁力学での真空中のGaussの法則∇=0 に対する話と同じです。

 そして,この作用S=-∫dτημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)から系の正準運動量がpμ=-δS/δ(dxμ/dτ)=ημν(dxν/dτ)=dxμ/dτで与えられることがわかります。(係数2が抜けてる?)

 

 通常のdxμ/dτ→i(∂/∂xμ)とする方法で系を量子化すると,演算子としての運動量はp^μ=i(∂/∂xμ)なるので,古典量TもT=ημν(dxμ/dτ)(dxν/dτ)=pμμから,T^=p^μp^μ=-∂2/(∂xμ∂xμ)=-∂μμ=-□,(ただし,□≡∂μμ=∂2/∂t2-∇2)なる形に量子化されます。

 

 すなわち,Tを量子化した演算子T^はLorentz不変な波動演算子(=d'Alembertian):□になります。

 

 そして点粒子の量子状態は単に時空座標のある関数φ(x)=φ(xμ)で与えられます。

 

 上の議論では,質量がゼロの粒子には古典的には拘束条件としてT=0 の軌道のみが許されることが示されましたが,これは量子的には物理的状態が演算子T^によって消滅さるべきであること,すなわち,拘束条件T^φ=0 が要求されることを意味します。

 

 そしてT^=-□なので,これは丁度質量ゼロのKlein-Gordon方程式:□φ=0 が成立することを意味します。

 こうして,拘束条件δS/δe=0 から点粒子に対する相対論的なSchrödinger方程式であるKlein-Gordon方程式が得られました。

(訳注2):δS/δe=0,すなわち,(xd)2-e22=0 から得られる式em2=e-1(xd)2をS=-(1/2)∫[e-1(xd)2+em2]dτなる表式に代入してmを消去すればS=-∫[e-1(xd)2]dτが得られます。

 

これが,質量mがゼロのときの作用であるという先の(訳注1)での見解は,本書の著者の見解を代弁したものですが,実はこれは私自身の見解とは違っています。

私の考えは,S=-(1/2)∫[e-1(xd)2+em2]dτなる表式でm=0 とすれば,S=-(1/2)∫[e-1(xd)2]dτが得られる,というもっと単純なものです。

 

この見解でも,S=-∫[e-1(xd)2]dτなる表式とは係数(1/2)が異なるだけなので運動方程式の形は同じであり後の論旨も変わりませんが,前の見解での作用表現:S=-∫[e-1(xd)2]dτはδS/δe=0 を前提にして得られたものなので,この作用に対してさらに拘束条件としてδS/δe=0 を採用することはできないはずです。

また,運動量pμ=-δS/δ(dxμ/dτ)の正しい表現がS=-(1/2)∫[e-1(xd)2]dτの係数(1/2)から得られることから見ても,作用をS=-(1/2)∫[e-1(xd)2]dτとする後者の立場の方が正しいと思われるので,以下の議論ではそうした私の立場を採ることにします。

元々,古典論で点粒子が従う運動方程式は本来ゲージとは関係なくMinkowski空間ではd2μ/dτ2=0 です。

 

そして量子論のSchrödinger方程式は座標空間での運動方程式を運動量空間での方程式である運動量の保存とエネルギー保存の式に書き換えたものです。

すなわち,エネルギー保存を示す第一積分:E=H(,)において,E→ i(∂/∂t),→-i∇とおくことにより量子化して,[i(∂/∂t)-H(,-i∇)]φ=0 としたものが非相対論的量子論におけるSchrödinger方程式です。

 

相対論の場合なら,エネルギー保存の第一積分がE22+m2,またはp2=pμμ=m2なので,これを量子化したものが Klein-Gordon方程式(∂μμ-m2)φ=(□-m2)φ=0 であると考えられます。

そして,粒子がスカラーである場合で,状態を表わすには1成分の波動関数で十分なときには,系全体の状態を表現するためには第一積分が1個あれば足りるというわけです。

 

ですから,質量がゼロの場合には,運動方程式d2μ/dτ2=0 の解であるという条件,つまり等速直線運動であるという条件の他に,特別にημν(dxμ/dτ)(dxμ/dτ)=0 であるという制限,つまり運動速度の大きさが光速cでなければならないという制限があります。

 

この制限に同等な量子論の方程式が□φ=0 となるわけです。

 

これが先に質量がゼロでない粒子で運動速度には制限なしの古典的な運動方程式だけの量子化から導かれた Klein-Gordon方程式:(□-m2)φ=0 の質量mがゼロのときの方程式に一致するのは,ただの偶然だと思います。

 

しかし,そもそも質量の平方はPoincare'群のうちの運動量とエネルギーに関わる平行移動群のCasimir演算子の固有値なので,ある意味で量子論の波動方程式がそうした形になるのは当然だと思います。

 

※(訳注2終わり)

さて,こうした量子論の基本方程式のPoincare'不変性は作用S=-(1/2)∫[e-1(xd)2]dτがPoincare'変換:xμ→ Λμνν+bμの下で共変であるという事実からの帰結です。

また,Schrödinger方程式の中に"時間微分d/dτ"が現われないのは一見したところ驚くべきことではないかもしれません。

 

しかし,これは時間座標の再パラメータ化の下で不変であるという対称性を持つ量子系にとっては典型的なことです。

 

後に見るように,同様なことは弦の量子論や一般相対性を量子化する形式的な試みにも現われます。

弦理論に進む前にもう少しだけ立ち止まって,点粒子理論の超対称一般化を手短かに論じます。

 

実際,粒子の世界線上か,時空内かのいずれかの超対称性に関して可能な超対称一般化が幾つかあります。そして,我々が点粒子についてより関心があるのは,時空の超対称性を持つLagrangianの方です。

そこで,次のようなLagrangianによる作用Sを想定します。

 

すなわち,S=∫dτ=-∫dτ[ημν{dxμ/dτ-iθ~Γμ(dθ/dτ)}{dxν/dτ-iθ~Γν(dθ/dτ)}]です。

 

この作用は,点粒子が座標(xμ)のMinkowski空間ではなく座標(xμa)を持つ超空間内で伝播することを記述します。

 

ここで,θaはxμがLorentz変換を受けるとき,スピノル(spinor)のように変換する反可換な座標であり,ΓμはDirac行列を表わしています。

このLagrangianと作用に対する量子化はかなり難解なもので,ずっと後の章で論じる予定です。

 

さしあたっては,量子論はBose的点粒子に対してのKlein-Gordon方程式に対してもある種の超対称的拡張を巻き込むことが自然の必然であるということだけに着目しておきます。

特に,10次元時空の場合には,単一のMajonala-spinorとしてのθaについて,S=∫dτ=-∫dτ[ημν{dxμ/dτ-iθ~Γμ(dθ/dτ)}{dxν/dτ-iθ~Γν(dθ/dτ)}]から導かれた量子系がスピンが(1,1/2)の場の質量ゼロの多重項であることがわかります。

この多重項粒子は,光子もどきμと正のchiral性(chirality)を持つスピノル場ψで,ゼロ質量のMaxwell方程式:∂μμν=0 ,および Dirac方程式:Γμμψ=0 を満たすものから構成されます。

そうではなくて,a)を10次元のMajorana・Weil spinorのペアであると考えるなら,上の作用から導かれる量子論は超Einstein方程式の線形近似を与えます。

 

これらが線型方程式であるのに対して,我々が本当に関心があるのは,量子論の方程式の非線型方程式への自然な一般化です。

質量のないKlein-Gordon方程式には,通常φ4-理論による非線型方程式:□φ+λφ3=0への自然な一般化があります。

 

一方,Maxwell方程式と線形化されたEinstein方程式にもYang-Mills方程式や一般相対論への自然な一般化であるDμμν=0 やRμν=0 が考えられます。

(訳注3)↑ここら辺り,最後の部分の点粒子と超対称性についての著者にしかわからないだろう"念仏"はイントロにはよくあることです。

 

後で詳述する内容について予め,抽象したり要約したりして記述しているものですから,本を読む上ではそれほど気にすることもなく,はっきりとはわからなくて当たり前なものなのですね。

 

それであれば,ブログに書く必要もないのでしょうが,まあ,一応紹介してみたまでです。

 

(訳注3終わり※)

今日はここで終わります。次回は点粒子のアナロジーとして見た弦理論での作用の話から始める予定です。

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2008年10月23日 (木)

今日も今日とて無責任な極楽トンボ

 何年も家族同然に暮らしていた犬,猫も殺される動物愛護センターという名の施設があるらしい,昔見た映画:先日亡くなった銃が大好きだったチャールトン・ヘストン主演の映画「ソイレント・グリーン」の安楽死の施設だったか?に似ている。

 何?。。ペット?を飼っている?。。お前は何様?神様か。。。相手は生きているんだぞ。。。何?不妊手術?去勢?。。お前も去勢してやろうか?。。。人間様はお偉いねェ。。。

 可愛くてしかたがないけど。。私は無責任野郎だし食住のお世話ができないので一緒に暮らすのはあきらめている,犬派のTOSHIです。

 (昔,まだ学生の頃,母の飼い犬があやまって"猫イラズ(殺鼠剤の入ったダンゴ)"を食べたときには,口に手をつっこんで無理に吐かせたけど思い切り咬まれましたね。。。痛かったけどなつかしい。。 。

 岡山の自宅の菜園に埋まっているクロよ。。お前にゃわからなかっただろうけど,命の恩人様だったんだぞ。。) 

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2008年10月21日 (火)

減税?

 先行きに不安のある社会でいくら減税しようが,貯金に回るに決まっているじゃないか。。。老後が保証されている福祉社会なら減税しなくても,今現在持っている貯蓄さえいらないんだから消費が活気付くのは明らかなことだが。。。

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超弦理論(3)(双対模型から超弦理論へ)

超弦理論(superstring theory)の第3回目です。

 それが提案された初期の頃には,Veneziano振幅が物理的に何か重要なものに結びつく見込みはほとんど無く,散乱振幅における双対性という仮定も,あまり頼りにならない実験的支持以上のものではありませんでした。

 にも関わらず,Veneziano模型の研究はそれ自身に非常に豊かな構造があることが明らかになってゆきました。

  

 その部分的な解明は,多くの物理学者の努力を吸収して驚嘆すべき内容の連鎖を生み出しました。

すなわち,Veneziano振幅が容易にn体振幅に一般化できるという事実と共に,Veneziano模型は現実に相対論的な弦(ひも)模型としての認識,特に現在閉じた弦(ひも)と呼ばれるものの発現を含むこと,

 

模型にFermi粒子を組み込む過程での段階的なリー代数(Lie algebra)の出現,そしてBose粒子の弦理論と超対称弦理論がそれぞれ26次元と10次元で意味をなす,というような驚嘆すべき内容を含んでいることなどが明らかになりました。

双対模型(dual model)は,ほとんど全ての契機に研究者に新しい驚きを湧き興しました。

 

しかし,元々の出自である強い相互作用の基本理論として,双対模型が反論を許さぬ確固とした地位を占めることだけは,決して有りませんでした。

実際,1968年以後の期間での実験の発展は,強い相互作用にS行列の解析的理論とは異なる種類の理論を要求しました。

Veneziano模型は,レッジェ領域(Regge領域)(例えばt固定,s→ ∞ の領域)では,実際の強い相互作用の高エネルギーでの漸近的挙動をうまく表現できました。

 

ところが,1968年当時には,ほとんど実験的開拓がなされていませんでしたが,現在の見地からは重要な別の領域があり,そこではこの模型と実験との一致があまりよくないことがわかりました。

 

この,実験と一致しない領域というのは,(s/t)固定でs→ ∞,t→ -∞ の領域のことです。

(s/t)固定,s→∞,t→-∞ の領域,すなわち,散乱角θs固定でのs→ ∞ の領域では,前記事の最後に見たようにVeneziano振幅はA(s,t)~ [F(θs)]-α'sなる漸近形を呈します。

 

つまり,Veneziano振幅はsと共に指数関数的に減衰します。

  

しかし,現代の実験(および理論)は高エネルギー,固定散乱角のプロセスでの散乱振幅A(s,t)は,単にsのべき乗則に従って減衰すること(=Bjorken極限 or Bjorken scalingなど)を示しています。

 

これはFeynmanに始まるパートン模型(部分子(構成子:parton)模型)で説明できることがわかっています。

余談ですが,強い相互作用の深非弾性散乱の挙動がパートン模型によって予言されるそれと一致する最初の証拠を与えたSLACでの実験がなされたのが,丁度Venezianoが彼の有名な振幅を提案したのとほとんど同時であったという歴史の決定的な偶然の一致があります。

ある種の運動学的形態では,パートン的な挙動をするという構造を模型に組み込むのに失敗したことが,強い相互作用において双対模型が基礎理論としての地位を他に譲った主要な原因の1つでした。

ある意味,たとえ高エネルギーで固定角のときにハドロンの振幅が場の量子論で計算される振幅よりもはるかに緩やかに,つまりエネルギーの大きいベキで落ちるのが正しいとしても,Veneziano模型の紫外領域における挙動はそうしたハドロンの世界よりも,さらにソフトな世界(指数的減衰の世界)であるということがわかったわけです。

そして,1973,1974年には強い相互作用でVenezianoの双対模型に代わるべき理論が量子色力学(QCD)という形で出現しました。

 

これは他のことに混じって,上に引用したパートン模型の挙動をも説明できるものです。

しかし,同じ頃,双対模型で具現された著しく豊かな構造を持続研究するための新しい可能性を持った動機が現われました。

 

一見したところ,唯一強い相互作用の領域だけが,厄介な大きいスピンの粒子に直面する物理学の領域であると考えられますが,実はそうした問題は重力の量子論を展開しようとする場合にも生じます。

一般相対論での重力場は量子論の場としてはスピンが2で質量がゼロの場,すなわち,"重力子の場=テンソル場"で記述されます。

 

一般相対性理論では,その非線型な性質は局所対称性群によって決まるという意味でYang-Mills理論の考察にとってのインスピレーションの一部でした。ただし,素朴なYang-Mills場はスピンが1で質量がゼロのベクトル場です。

 

Yang-Mills場と重力場の2つの理論には多くの類似があるにも関わらず,スピンが1と2の間には1つの世界ほどの差異があります。

先の散乱振幅の表現:A(s,t)=-ΣJJ2(-s)J/(t-MJ2)によれば,質量MJ2がゼロでスピンJが1の粒子の交換は(s/t)に比例する振幅への寄与を与えることがわかります。

 

4次元時空では,そうした振幅の"高エネルギー領域=紫外領域"での挙動は,かろうじてくり込み可能性と矛盾しません。

 

しかし,tチャンネルでのスピンJが2の粒子の交換は(s2/t)に比例する振幅への寄与を与えるので,4次元時空ではこれは明らかに受容しがたい高エネルギーの挙動であって,絶望的なくらいにくりこみ不可能な理論に対応しています。

しかし,これまで見てきたように,双対模型は高エネルギーでの挙動が著しくソフトであり,紫外の病無しに高スピン粒子を組み入れる1つの手法を与えます。

 

これは,強い相互作用のケースには正しい方法ではなく,自然は異なる経路を選択していましたが,その代わりに高スピン粒子を扱う量子重力においては正しい道となり得るのではないか,との希望が双対模型を研究する新しい動機となったのです。

パートンの漸近自由な性質に適応させることに失敗したのとは別に,強い相互作用において双対模型理論が陥った困難の1つは,この模型が常に種々の質量がゼロの粒子群を予言するのに対して,そのどれもがハドロンの世界には全く存在しないという事実でした。

例えば,こうした質量がゼロの粒子群は,ゴーストを消すためにレッジェ軌跡で切片をα(0)=1とおけば,Veneziano振幅においてs=0 とt=0 で現われる極の中に出現します。

 

双対模型では,いろいろなスピンを持つゼロ質量の粒子が出現しますが,特に閉じた弦に対応する粒子の中に質量がゼロでスピンが2の粒子があります。

一般的な基礎に基づく研究から双対模型の理論が一般相対論のそれに類似していることが明らかにされ,この質量がゼロ,スピンが2の粒子を重力子であると同定できるのでしょうか?

量子重力は常に理論化にとって難問であり続けました。

 

そして,実験は量子力学と重力の両方が自然法則において役割を果たしているという偽りの無い事実を除けば,ほとんど何のガイダンスも提供しません。

 

量子重力に特徴的な質量スケールはPlanck質量;(hc/G)1/2~1016GeVとして知られています。

 

ビッグバン(Big Bang)から今まで残っていた安定なPlanck質量の粒子の発見のような思いがけなく幸運の一撃を除けば,量子重力の理論を直接実験的に検証することはほとんど望めないという意味で,理論を実験と比較して検証するという段階とは現在も程遠いところにいます。

量子重力をテストする現実的な望みは,無矛盾な量子重力理論を作ることを目指す研究の行路で,常に重力が如何にして他の力と統一されるのかを見出すことの中にあります。

 

そして,いつしか重力と他の力の矛盾の無い統一理論が,電子質量とかカビボ角(Cabbibo angle)のような実際の測定値の意味を説明できるようになること,

 

あるいは,SU(2)×U(1)の対称性の破れの秘密が隠されている高いけれど許容できる,恐らくは1TeV程度のエネルギー規模で新しい現象を予言することなどを通じて,現実のテスト実験と直面できるようになると思われます。

双対模型を量子重力理論として見る考え方では,それまでの長い間,やっかいな困難であると見られていたものが直ちに利点に変わるというボーナスを生み出しました。

 

その"困難 → 利点"とは,すなわち,双対模型が4次元という時空次元では意味をなさないように見えるという事実でした。

Bose粒子(Boson)のみのVeneziano模型に対しては26次元時空のみが可能であり,一方,Bose粒子とFermi粒子(Fermion)の混在するRamond-Neveu-Schwarz模型は10次元時空においてのみ意味を持ちます。

そこで,Bose粒子だけでなくFermi粒子もある現実的なケースを考えるなら,もしもこの模型を強い相互作用の理論を与えるものであると考える場合には余分の6次元がとてもやっかいな問題となります。

しかし,この模型の目的が重力と物質の統一理論を作ることであるなら事態は全く違います。

 

一般相対性理論を物質と統一することについて,これまで展開された最も初期の考えで最良のものの1つは,1921年にKaluzaによって示唆されたものです。

 

それは,4次元ではなく5次元の時空で一般相対性理論を定式化することによって重力は電磁気と統一され得るというものでした。

この示唆はさらに1926年の初めにKleinによって発展させられました。そこでこの理論はKaluza-Klein理論と呼ばれます。

 

この理論は統一場の理論へのEinsteinの主要テーマの1つでした。

  

(※なお,Kaluza-Klein理論の詳細については拙ブログの入院直前の2007年3月6,7,8日に書いた記事「カルツァ・クラインの5次元統一場理論(1)」,「カルツァ・クラインの5次元統一場理論(2)」,「カルツァ・クラインの5次元統一場理論(3)」を参照してください。)

現代の用語で言うなら,こうした考えは4次元一般相対性理論の基底状態が5次元Minkowski空間:M5ではなく,4次元Minkowski空間:M4と円:S1との積:M4×S1であると仮定するものです。

 

円S1の半径はあまりにも小さく,日常の経験上は,あるいは高エネルギーの実験室においてさえ,観測される現象は常にS1上の点にわたる平均に関わるのみで,見かけ上の世界は4次元に見えると仮定します。

 

こうしたことが,どのようにして可能で有り得るかという明瞭な議論の1つは1938年にEinsteinとBergmannによって与えられています。

5次元では計量テンソル(metric)gが5×5行列:(gMN)M,N=0,1,2,..4で与えられます。そして成分gMNの全てに対して,5次元のEinsteinの重力場の方程式をそれらの動力学の方程式として採用します。

 

4×4行列(gμν)μ,ν=0,1,2,..3は4次元の観点でのスピン2を持つ4次元の重力の計量テンソルと考えます。

一方,成分(gμ4)μ=0,1,2,..3は4次元の観点ではスピン1を持ち質量ゼロの光子(photon)を記述します。

 

そこで,これらが5次元の一般相対論では"重力場=重力子"と"電磁場=光子"が統一されるというのが5次元空間を考える利点とされます。

 

そして,残りの成分g44は質量がゼロ,スピンもゼロのスカラーとして挙動すると予言されます。

すなわち,この試みでは望んだ通り重力と物質が統一され,さらに質量がゼロのスカラー粒子が存在するという興味深い予言が得られます。

しかし,実際には当時の風潮から,"新粒子の予言"というものは受け入れられず,こうした試みを推進させる初期の研究者たちの大部分を困惑させて,結局スカラー新粒子出現の予測を排除しようとしたため,Kaluza-Klein理論を台無しにするような傾向となりました。

1950年代とそれ以後にJordan,および,Brans & Dickeらだけが新粒子を理論にとって掃き捨てられるべきやっかいものではなく,実験で検証さるべき面白い予言と捉えました。

 

そして,これをBrans & Dickeスカラーと呼びました。

そして質量ゼロの可能なBrans & Dickeスカラーに関しての重大な実験的限界などが設定されましたが,その存在については未だ想像の範囲内にあります。

そして,双対模型でも拡大場を形成する際にはBrans & Dickeスカラーに非常に似たものが出現します。

 

もっとも,こちらの方は本当に質量がゼロの場か,それとも量子補正によって場が有限な質量を持つようになるかとかを考えるほどの話ではないかもしれません。。。

現在の段階から観ると,重力と電磁気だけでは重力と物質の統一からは程遠く,満足のいく統一理論とするにはより多くの要素を含む必要があると言えます。

 

実際,5次元では不十分で10次元で丁度処理できます。

 

そこで,双対模型が量子重力の意味のある方法をなすと見るならばBose粒子とFermi粒子の双対模型が10次元でのみ意味を持つという事実は,この模型が単に量子重力の矛盾しない理論というだけでなく,あらゆる相互作用の整合的な統一理論で有り得るのではないかという夢を与えます。

1974年には,双対模型が重力を含む統一理論を与えるという夢は,その頃のいわゆる"整合的な双対模型"が少なくとも1つの欠点を持つという事実によって地上に引きずり下ろされました。

 

その欠点というのは,それら整合的模型が全てタキオン(tachyon)を予言するということです。

もっとも,実際に物理学的矛盾が生じないなら,こうした欠点を気にする必要はありませんが,タキオンがあればその理論での計算は少なくとも不安定な真空中でなされることになります。

 

さらに,タキオンの交換はループグラフの赤外発散に寄与し,こうした発散は今の場合の"統一量子重力理論"での計算の紫外部の挙動を分離したものが本当に値として満足できるものを示しているのかどうか判断することを困難にしました。

しかし,こうしたタキオンの問題は驚くべき手法で解決されました。

 

すなわち,1974年当時には,既にこの双対模型の理論にも入っていた段階的なリー代数に刺激されてWess-Zuminoが時空の超対称性("susy"=supersymmetry)という概念を考案しました。

 

これはRamond-Neveu-Schwarzの弦模型の2次元世界面超対称性の4次元への一般化として与えられました。

 

そして,この超対称性の発明は,それ以後,関連した莫大な仕事を生み出す源になりました。

この超対称性,すなわちBose粒子とFermi粒子の対称性によって初めて全てのものの真の統一理論にとって不可欠な条件が得られたと直観されました。

 

これは,2,3年のうちに,初期の大域的超対称性から,局所的超対称性,あるいは超重力,つまり著しく豊かな一般相対性の対応原理へと拡張されました。

最初,弦理論と時空の超対称性の類似は単なる偶然の一致と見られていました。

 

しかし,1977年にGliozzi,Scherk,Oliveは,Ramond-Neveu-Schwarzの模型が"G-パリティ射影"によってタキオンが全く無く等しい質量のBose粒子とFermi粒子に対する多様性を持った模型となるように修正できることを示しました。

この修正された模型が世界面超対称性だけでなく時空の超対称性をも有することを推測するのは自然なことです。

 

1980年代初期には,この問題は忘れ去られていましたが,M.B.GreenとJ.H.Schwarzによって復活され,上記推測は肯定的に証明されました。

 

そして,スピンのある弦理論の完全に矛盾のないタキオンもない形式において,1ループグラフは完全に有限で紫外発散も無いことが示されました。

一般共変な理論において,1ループグラフの有限性は,それだけでは本来目新しいことではありません。通常の一般相対性は4次元時空での質量殻の上で1ループ有限です。

 

しかし,一般共変場の理論が1ループ有限のとき,これは運動学的偶然のためであり,相殺項として寄与する正しい次元を持った可能な演算子の欠如を意味します。つまり,1ル-プレベルの超対称弦理論の有限性は保たれるのです。

ループグラフは単に足を縫合したツリーグラフですが,弦理論でのツリーグラフの挙動は超くりこみ可能な場理論のグラフの挙動よりもさらにソフトです。

 

そこで,結果が無関係な赤外発散などによって曇らされるようなことがない限り,そうしたソフトなツリーから作られたループは有限です。

双対模型の理論,あるいは弦理論は発端からして,種々の状況下で常に紫外発散の問題とは無縁でした。

 

双対模型の問題点は,むしろ常にアノマリー(anomaly:量子異常)や他の矛盾が全くない形で存在し得るか?ということでした。歴史的には矛盾を除くために多くの困難を克服することが必要でした。

 

そして,こうした努力の連鎖において最後のリンクが時空の超対称性でした。この最後のリンクを含んで初めて完全に矛盾のない超対称弦理論,つまり超弦理論の形の双対模型が得られました。

 

理論の完全に矛盾の無い形式では,少なくとも1ループレベルでは無関係な複雑さも無く紫外挙動をチェックできるようになりました。

 

この問題に対処する大部分の研究者が同じ理由で全てのオーダーまで有限性が成立すると信じていますが,これに対する完全な証明はこの本の時点では現われていません。

1980年代中頃にはさらに継続して劇的な発展がありました。いくつかのハイライトは六角形アノーマリーの相殺,ゲージ群として例外群E8×E8を持つ新理論の出現,現象学の創始,そして,恐らくそれまで可能であったものよりも深いレベルで,弦理論の対称性構造を理解する試みの始まりでした。

今日はここで終わります。次回からは歴史と離れて,弦理論とは何か?という説明を開始する予定です。

参考文献:M.B.Green,J.H.Schwarz,& E.Witten著「superstring theory」(Cambridge University Press)

 

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2008年10月19日 (日)

超弦理論(2)(ヴェネツィアノ振幅と双対性)

 超弦理論(superstring theory)の2回目です。 

一見したところ,Veneziano振幅:A(s,t)=Γ(-α(s))Γ(-α(t))/Γ(-α(s)-α(t))が双対性(duality)という性質を持つことは自明ではありませんが,以下では実際にそうした性質を持つことを証明します。

 

そのためには,まず,Eulerのガンマ関数:Γ(u)≡∫0u-1exp(-t)dtの性質を知る必要があります。

 まず,ガンマ関数は,恒等式Γ(u+1)=uΓ(u)に従います。また,Γ(1)=1です。

 

 そこで,uが正の整数ならΓ(u)=(u-1)!となります。積分表示Γ(u)=∫0u-1exp(-t)dtによれば,uの実部が正(Reu>0)である限り,Γ(u)は有限値として定義できるので,Γ(u)は複素u平面のReu>0 の領域には全く特異点を持ちません。

元々,ガンマ関数はReu>0 の領域だけで定義されたのですが,Γ(u)≡Γ(u+1)/uによって,Reu>-1の領域にガンマ関数Γ(u)の定義域を自然に拡張できます。

 

そして,こう定義すれば,拡張されたガンマ関数Γ(u)は,u=0 に留数が1の1位の極を持つようになります。

このプロセスは一般化できます。

 

すなわち,上の操作を繰り返すことによって,Γ関数の定義域を任意の正の整数nに対してReu>-nの領域に拡張することができます。

 

つまり,Γ(u)≡Γ(u+n)/{u(u+1)..(u+n-1)によって拡張定義するのですね。

 

この定義式の右辺は任意の正の整数nについてReu>-nの領域で一意的に決まるので,結局全複素u平面で元々の定義から解析接続によって定義したとしても,全く同じものが得られるはずです。

こうしてΓ(u)はu=0,-1,-2,..に単純な極を持つ以外には特異性を持たない複素u平面全体で定義された関数であると考えることができます。

 

そしてnを非負の整数とするとき,u=-nの近傍での挙動はΓ(u)~{(-1)n/n!}{1/(u+n)}で表現されます。

ここで,Eulerのベータ関数と呼ばれる関数:B(u,v)≡Γ(u)Γ(v)/Γ(u+v)を導入すれば,Venezianoによる散乱振幅をA(s,t)=B(-α(s),-α(t))と表わすこともできます。

これまでのガンマ関数に対する考察から,ベータ関数B(u,v)≡Γ(u)Γ(v)/Γ(u+v)はuまたはvについて,これらが非正の整数となるところに極を持ちます。

 

しかし,それらが二重極になることは決してありません。

 

なぜなら,[1/{(u+n)(v+n)}]/{1/(u+v+2n)}=1/(u+n)+1/(v+n)となるからです。

これは重要なポイントです。なぜなら,1位の極は相対論的量子論のツリー振幅で唯一許される特異性だからです。

 

また,B(u,v)のv=-n(nは非負の整数)付近での挙動は,明らかにB(u,v)~ {1/(v+n)}{(-1)n/n!}(u-1)(u-2)..(u-n)となります。

 

これもまた重要なステップです。というのも,相対論的量子論では極の留数は多項式でなければならないからです。

(u,v)は,固定されたuに対してはvの関数としてv=-nの近傍ではB(u,v)~ {1/(v+n)}{(-1)n/n!}(u-1)(u-2)..(u-n)の右辺のような形に表わされ,任意の非負の整数nに対してv=-nに"特異点=極"を持ちます。

 

そこで,次に与える式の右辺の無限和が収束するような Reu>0を満たすuに対しては,B(u,v)=Σn=0{1/(v+n)}{(-1)n/n!}(u-1)(u-2)..(u-n)と書けるのでは?と予想されます。

ここでの考え方は,上式の右辺の級数和がベータ関数B(u,v)の全ての特異点とそこでの寄与を再現するというものです。

 

そして,もしもベータ関数B(u,v)がこうした無限級数和とは異なるとしたら,その差はvの整関数であるはずです。

 

つまり,B(u,v)には,上記の式の右辺の無限級数に,複素v平面上には全く特異点を持たない関数を加えたものであるという可能性しかありません。

しかし,そうした級数和以外の整関数の項がある場合には,正のuに対してvの絶対値が非常に大きい場合,級数和の部分は消えますが整関数の部分があるためにB(u,v)が消えるということはありません。

 

ところが,B(u,v)≡Γ(u)Γ(v)/Γ(u+v)なる定義からは,u,vが正の整数の場合,B(u,v)=Γ(u)Γ(v)/Γ(u+v)=(u-1)!/{v(v+1)..(v+u-1)です。

 

そこで,関数B(u,v)のu,vに関する連続性から,正のuに対してvの絶対値が非常に大きい場合にB(u,v)は消えることがわかります。

したがって,結局,B(u,v)=Σn=0{1/(v+n)}{(-1)n/n!}(u-1)(u-2)..(u-n)なる等式は正確に成り立つとせざるを得ません。

こうして,Veneziano振幅に対する級数和として,次のような表現が得られました。

 

すなわち,A(s,t)=-Σn=0[(1/n!){α(s)+1}{α(s)+2}..{α(s)+n}/{α(t)-n}]です。

 

元々,Veneziano振幅はA(s,t)=Γ(-α(s))Γ(-α(t))/Γ(-α(s)-α(t))なる形で明白にA(s,t)=A(t,s)が成立するように定義されたのにも関わらず,級数展開表示では,こうした対称性は明らかには見えません。

 

しかし,対称性があることは定義から明白で,そのおかげでA(s,t)=-Σn=0[(1/n!){α(t)+1}{α(t)+2}..{α(t)+n}/{α(s)-n}]とも表現できることがわかります。

ここで,レッジェ軌跡(Regge trajectory):α(t)として,簡単な1次関係式α(t)=α't+α(0)を採用すれば,α(t)-n=α't+α(0)-n=α'[t-{n-α(0)}/α']と書けます。

 

そこで,A(s,t)=-Σn=0[(1/n!){α(s)+1}{α(s)+2}..{α(s)+n}/{α(t)-n}]なる表現式での1/{α(t)-n}=α'-1/[t-{n-α(0)}/α']なる因子(n=0,1,2,..)を,以前に与えた散乱振幅A(s,t)の表現における質量Mの交換粒子に対応する因子1/(t-M2)と係数を除いて同一視します。

 

元々,レッジェ軌跡は質量tの共鳴粒子がその粒子の持つスピンα(t)と,α(t)=α't+α(0)なる線型関係にあることを意味するものです。

  

それ故,レッジェ極(Regge極):α(t)がtの1次式であるという選択では,α(t)=nなる極は平方質量がt=M2={n-α(0)}/α'の交換粒子があって,高々nのスピンを持つという事実に対応すると考えられます。

そこで,スピンがJの粒子の可能な最小質量はMJ2={J-α(0)}/α'で与えられます。

 

α'がレッジェの傾きと呼ばれるのは,以上のような理由からでMJ2={J-α(0)}/α'を満たすスピンJ,質量MJの粒子は,"leading Regge trajectory(主レッジェ軌跡)"の上にあると言われます。

ところで我々が関心あるのはα'>0 のケースのみです。それは,もしもα'<0 なら,tの極に対応する全ての粒子が非物理的なMJ2<0 を満たす虚数質量MJのタキオン(tachyon)になってしまうからです。

Veneziano振幅の2つの表現:A(s,t)=-Σn=0[(1/n!){α(s)+1}{α(s)+2}..{α(s)+n}/{α(t)-n}],およびA(s,t)=-Σn=0[(1/n!){α(t)+1}{α(t)+2}..{α(t)+n}/{α(s)-n}]の同等性は,一見不可能と思われた散乱振幅の双対性の実現です。

 

つまり,同じ1つの散乱振幅が,sチャンネルの極の寄与の和としても,tチャンネルの極の寄与の和としても表現可能であることが示されたわけです。

しかし,これらの表現では,なお明白でない部分があります。それは,sチャンネル,およびtチャンネルにおける極の留数の符号です。

先に,散乱振幅をA(s,t)=-ΣJJ2(-s)J/(t-MJ2)と表現しましたが,このときのスピンJの交換粒子に対応する項の結合定数の平方gJ2は,もちろん正の数です。

 

そこで,A(s,t)=-Σn=0[(1/n!){α(s)+1}{α(s)+2}..{α(s)+n}/{α(t)-n}]なる表式においても,対応するスピンJの項:-{1/(α'J!)}{α(s)+1}{α(s)+2}..{α(s)+J}/(t-MJ2) (MJ2≡{J-α(0)}/α') の-(-1)J/(t-MJ2)の係数を与える留数も正であるべきことが要求されます。

 

ところが,これは自明とは言い難いむずかしい問題だったのです。

そして,"双対共鳴模型(dual resonance model)=Veneziano模型"において,はるかに初期の仕事は専らこの問題の解決に関するものでした。

 

結局,この問題を解決することが,有名な"ノー・ゴースト定理(no-ghost theorem)"と呼ばれる重大な定理に結実したのです。

この"ノー・ゴースト定理"はα(0)の値と時空の次元に対して,ある驚くべき制限を課すなら,ゴースト,あるいは負の留数は存在し得ないということを主張するものです。

 

特に,時空の次元は26であるべきで,レッジェ軌跡α(s)=α's+α(0)の切片:α(0)がα(0)=1を満たす必要がある,という制約が課せられるべきであるという結果を得ました。

 

ここでは,序章の説明なのでこの程度にして,これらの内容については改めて続く章で詳述する予定です。

次に,後で必要になるので,Veneziano振幅の別の積分表示を求めておきます。

まず,u,vの関数C(u,v)≡∫01dx[xu-1(1-x)v-1]を考えます。部分積分によって,C(u-1,v+1)=∫01dx[xu-2(1-x)v]={v/(u-1)}∫01dx[xu-1(1-x)v-1]={v/(u-1)}C(u,v)なる関係式を得ます。

 

同様に,C(u+1,v)=∫01dx[xu(1-x)v-1]=∫01dx[xu-1(1-x)v-1]-∫01dx[xu-1(1-x)v]=C(u,v)-C(u,v+1)です。そして,明らかにC(1,1)=1です。

一方,Eulerのベータ関数B(u,v)=Γ(u)Γ(v)/Γ(u+v)も,B(u-1,v+1)=Γ(u-1)Γ(v+1)/Γ(u+v)={v/(u-1)}B(u,v),B(u+1,v)=Γ(u+1)Γ(v)/Γ(u+v+1)=uΓ(u)Γ(v)/{(u+v)Γ(u+v)}=B(u,v)-B(u,v+1),およびB(1,1)=1なるC(u,v)と全く性質を有します。

これらのことから,C(u,v)=B(u,v)であると結論されます。

 

すなわち,ベータ関数B(u,v)は,B(u,v)=∫01dx[xu-1(1-x)v-1]とも積分表現されることがわかります。

したがって,Veneziano振幅は,A(s,t)=∫01[x-α(s)-1(1-x)-α(t)-1]dxなる積分表示を持つことがわかりました。

 

これはとても重要な式です。というのも弦理論で散乱振幅を計算する際のアプローチで通常Veneziano振幅が出現するのは,大抵はこの形だからです。

次に,Veneziano振幅の高エネルギーでの漸近的な挙動を調べてみます。そのため,まず,第一に固定したtと大きいsというレッジェ領域を想定します。

 

これはsチャンネルでの小角度散乱に対応します。そしてレッジェ極理論では現象学として見られる双対性を体現します。

さて,Veneziano振幅:A(s,t)=Γ(-α(s))Γ(-α(t))/Γ(-α(s)-α(t))の高エネルギーでの漸近的な挙動を調べますが,これはガンマ関数の挙動を調べればわかります。

 

ガンマ関数:Γ(u)=∫0dt[tu-1exp(-t)]のu→ ∞での漸近形は,既にStirlingの公式としてΓ(u)~(2π)1/2u-1/2exp(-u)となることがわかっています。

 

この漸近式は,正の実数uだけでなく,Γ(u)が極を持つ負の実軸から十分離れている限り,絶対値が非常に大きいuに対しては常に正しい式であることがわかります。

したがって,α(s)→ ∞では,A(s,t)~Γ(-α(t))(-α(s))-α(s)-1/2(-α(s)-α(t))α(s)+α(t)+1/22exp{-α(s)}exp{α(s)+α(t)}となります。

 

そこで,結局,A(s,t)~ Γ(-α(t))(-α(s))α(t)なる漸近形が得られます。sの大きいところでも,線型のレッジェ軌跡α(s)~α'sを仮定すれば,A(s,t)~sα(t)(as s→ ∞)と表わされます。

これらの結論は,sが正の実軸にあまり近づかない限り,複素s平面での大きい|s|に対して正しい評価式です。

 

正確には,実際の散乱の物理的領域は排除される領域に相当するので,こうした制限の内容に関しても論じる価値があります。

実際,本質的に物理的領域では非常に大きいsに対してさえ,散乱振幅A(s,t)は多くの零点や極を持った急変動関数であり,これらは共鳴の存在を反映するものです。

 

しかし,A(s,t)~ Γ(-α(t))(-α(s))α(t)~sα(t)は,零点や極にわたる平均という意味で正しい性質を示しています。

この平均化操作においては,入射エネルギーsに程よい虚部を与えるのが理にかなった方法です。

 

というのも,一般に現実の共鳴は有限な寿命を持つ不安定な存在だからです。この,共鳴が不安定粒子であるという性質は,散乱振幅A(s,t)においては,量子補正としてその極の位置に虚部を与えることに相当します。

 

そこで,Veneziano振幅の実軸上のそれぞれの極に虚部を与えることで,極を動かす量子補正の効果を模倣することができます。

漸近公式A(s,t)~sα(t)を,単一のスピンJの粒子交換の散乱振幅への寄与を与える一般的な公式AJ(s,t)=-g2(-s)J/(t-M2)と比較してみます。

 

固定したtでsが大きいときの後者の漸近的な動きはAJ(s,t)~sJですから,前者A(s,t)~sα(t)はtに依存する角運動量J=α(t)の粒子のtチャンネル交換から生じる漸近的な挙動と同等です。

したがって,sの高エネルギーでは任意に大きい角運動量の粒子のtチャンネル交換の無限和が,t依存の有効角運動量J=α(t)を持つ単一の架空粒子の交換の寄与だけで効果的に記述できることになります。

 

これはレッジェ理論の1つの魔法であると感じられます。

 α(t)=α't+α(0)なる関係式では,前述したような理由でα'>0 ですから,弾性散乱の物理的領域(t<0,s>0)で,少なくともtが絶対値が十分大きい負の値である限り,α(t)も負です。

 

 したがって,tが絶対値が十分大きい負の値である限り,大きいsでの散乱振幅の動きは緩やかです。これはある意味,双対共鳴モデルの高エネルギーでの挙動は如何なる種類の場の理論,超繰り込み可能な場理論よりもはるかにソフトであるという事実の実例になっています。

 次に,レッジェ極限の代わりに,固定した散乱角についての高エネルギー極限でのVeneziano振幅を考えてみます。

 s,t,および質量中心系での散乱角θsの関係は,2t=-s(1-cosθs)で与えられることは容易にわかります。

 

 そこでf(θ)≡cosθ-1とおけば,α(s)~α's,α(t)~α't=-α's(1-cosθs)/2=α'sf(θs)/2~α(s)f(θs)/2 です。

Veneziano振幅の定義:A(s,t)=Γ(-α(s))Γ(-α(t))/Γ(-α(s)-α(t))とStirlingの公式:Γ(u)~(2π)1/2u-1/2exp(-u)(u→ ∞)を用います。

 

,散乱角θsを固定したままs→ ∞ としたとき,絶対値としてα(s),α(t)→ ∞ なので,そのときの振幅A(s,t)の漸近形を見積もることができます。

 

ただし,u→ ∞ではΓ(u)~(2π)1/2u-1/2exp(-u)のuu-1/2はuuで近似できるとして,Γ(u)~(2π)1/2uexp(-u)とします。

すると,A(s,t)~(2π)1/2(-α(s))-α(s)(-α(t))-α(t)/(-α(s)-α(t))-α(s)-α(t)~(2π)1/2(-α's)-α(s){-α'sf(θs)/2}-α(t)/[-α's{f(θs)/2+1}]-α(s)-α(t)です。

 

そこで,A(s,t)~C[f(θs)]-α(s)f(θs)/2/[-α's{f(θs)/2+1}]-α(s){1+f(θs)/2}=C[{f(θs)f(θs)/2}/{f(θs)/2+1}{1+f(θs)/2}]-α(s) です。

すなわち,F(θ)≡C-1/α(s){f(θ)f(θ)/2}/{f(θ)/2+1}{1+f(θ)/2},f(θ)≡cosθ-1とおけば,振幅A(s,t)の漸近形が固定散乱角θsのみの関数のs乗になるという表現:A(s,t)~{F(θs)}-α(s)~[{F(θs)}-α']sに書けることが示されます。

今日はここで終わります。 

参考文献:M.B.Green,J.H.Schwarz,& E.Witten著「superstring theory」(Cambridge University Press)

 

PS:本当は"超弦理論"どころではなくて,先週末の3連休に読んだ20ページ程度の電磁エネルギー運動量テンソルに関する論文をブログで紹介したいと考えていたのです。

  

 しかし,その中の屈折率と電磁運動量の関係についての式の解釈について,このところずっと悩んでいたのです。

 

 量子論で,物質中で屈折して光速が遅くなったときの光子のエネルギー,運動量と古典論での電磁波の電束の連続性や現象論としての誘電率などとの関連を考えて,電磁気学だけでなく電磁光学や量子光学の本を一杯ひっくり返しています。

 

 まあ,いずれは考えがまとまると思うので,それまで"超弦理論"のシリーズでつなぎます。

 

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2008年10月16日 (木)

超弦理論(1)(初期の双対模型(dual model))

今日から,シリーズ記事の1つとして超弦理論(superstring theory)を取り上げることにします。

 

1990年代の終わり頃には,超弦理論の知見に関して私は高々啓蒙書レベルだったのですが,当時それについて少し専門的に勉強しようと思い立ち入門テキストとしてB.Green,J.H.Schwarz,& E.Witten著の「superstring theory」(Cambridge University Press)を購入して,読み始めたのでした。

 

気紛れですが急に思い立って,今日からその当時の勉強ノートのレビューを書いてみようと思います。

これは,もちろん私自身の覚え書きでもあります。

 

昔から英語は苦手なせいもあって,1999年7月12日から大体1日1ページのペースで読み進んでいました。

 

ところが,実は2000年の3月末頃にVolume1Ⅰ(第Ⅰ巻)の267pのたった1行=第5章"Space-time supersymmetry in string theory(超弦理論における時空の超対称性)での"Super Poincare algebra(超ポアンカレ代数)"の節でのある1式が理解できず,1ヶ月以上も考えたり調べたりして悩んだ末に,そこで中途止めになっていました。

 

しかし,6年ぶりにふとその部分を見たら,何と一発で理解できたので,また2006年1月から読書を再開しました。

 

でも.すぐに278pまで読んだところで,またしてもスピン群の直積表現の既約表現への分解の項目が理解できなくて,改めて線型リー群の表現論から勉強し直しているうちに,他に興味が移って投げ出したのでこれの読解はまた中途で止まっています。

 

(まあ,英語で2巻で1000ページ程度の本とはいっても,文章だけを追って式のチェックもせずに流し読みしていたなら,いくら何でも20世紀から今まで8年くらいも経てば読み終わっていたはずだとは思います。

 

例えば,日本語の本でも,2巻で550ページくらいの専門書を精読したときには,1行足らずでもいくら考えてもわからなければ本屋や図書館で対象としている本の10倍以上の参考書を見たりして調べる,または図書館で原論文を探したりして中には数ヶ月も塾考を重ねて理解に努め,

 

全く聞ける人もなく完全独学で何とか99%理解して読了するまで4年かかったというのもありますから,式を追いかけて理解しながら精読すれば英語の大部だと20世紀から今までかかっても読了できない,というのは決して不思議ではないです。

 

もちろん,その間も全く無関係に生活のための仕事は欠かせないので,こうして勉強するといっても,それは平日の夜中か休日にやるしかありませんから,まともにやってると歳を食うばかりです。

 

しかし,大学受験勉強の時代にやっていたように,極端な話をすれば英語の単語を覚えるために辞書を破っては食べるというように時間に追われて無理矢理記憶するという類の勉強は大嫌いだし,お上から資格を頂くというのも好きではないので,資格試験など受けるための勉強をしたことはなく,大学で普通に取れる教員免許の資格さえ持っていません。

 

でも,今は試験を受けるときのように他人より早く理解できなければ意味がないというわけでもなく,別に知識として蓄えたりする必要もないので,理解するためには徹底的に調べるけどそれで記憶するというわけではないので,ちょっと離れるとすぐ忘れてしまいます。

 

しかし,気にすることはなく必要ならまた調べればいい,というような気の長い勉強ならむしろ好きな方ですね。)

 

とりあえず,投げ出したところまでは,再考しつつ進み,できたらそれから先もゆっくり読んで理解できるように努力しようと思います。

 

一応,ブログに書いていけば何だか長続きしそうな気がします。

超弦理論は素粒子の基礎理論候補として有望な理論ですが,これは未だ確立されたものではなく,候補となる新理論はこればかりではないし,今のところ正しいとも間違っているとも検証不可能です。

 

また,他に日本語訳書としてもっと新しいテキストのポルチンスキー(Polchinski)もあるので,この本の理解だけにモチヴェーション維持し続けるのも結構大変です。

しかし,これまでは何であろうとくだらないと思って放り投げた場合を除けば,専門書は読み始めたものは何年かかっても理解できるまで粘って読み終えてきたので,これも最後まで読めるようにトライしてみようと思います。

まずは,Chapter.1 Introduction(第1章:序文)からです。弦理論の歴史を述べている章ですね。

さて,1900年にPlanckの黒体輻射から量子論が始まりました。その後,1960年代には新粒子の発見,特にハドロン(hadron)の発見が相次ぎました。

これは強い相互作用の分野でのハドロンの共鳴として分類され,特にレッジェ軌跡(Regge trajectory)を作るものとして注目されました。

 

すなわち,比較的軽い粒子の質量mの平方とその粒子のスピン(spin):Jの間に"比例関係=直線関係":m2=J/α'(α'~1GeV)がある,というものです。

 

こうした挙動は,およそ,スピンがJ=11/2の粒子まで成り立つことがテストされており,このレッジェ・スロープは無限に続くのではないか?と予想されました。

(この辺りのS行列の解析性などの関連の話は2007年の8/21~10/1のR.Omnes & M.Froissartの著書「Mandelstam theory and Regge Poles」について解説した記事「S行列とレッジェ理論」の(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10) (11) (12) (13) (14) (15) に詳述していますので,興味があれば参照してみてください。)

共鳴の個数はあまりにも多く,それらの全てが基本粒子であるとは考えられず,当時,高いスピンの素粒子についての首尾一貫した理論の存在は知られていませんでした。

 

そして整合的で,くりこみ可能な場の量子論は,スピンが0,1/2,1のそれに限られているように見えて,既知の理論は可換ゲージ理論とスカラー理論,そして湯川理論くらいでした。

合理的な場の理論は低い値のスピンを扱うケースに限定されていることが多い,ということについては現在でもあまり状況は変わらないと思われますが,現在ではスピンが1の無矛盾な理論の中に非可換ゲージのヤン・ミルス理論(Yang-Mills theory)が含まれています。

合理的な場の理論でのスピンの限定は,スピンとして1/2,1を持つ粒子だけの電磁相互作用において成功を収めたQED(量子電磁力学)と同じ場の理論的記述と矛盾しなかったし,少なくともその後すぐに展開された弱い相互作用での試みとも両立しました。

 

しかし強い相互作用への同様なアプローチは成功の見込みがありませんでした。

強い相互作用における困難は散乱振幅の高エネルギーでの挙動に関連していました。

 

例えば運動量がp1,p2のスピンゼロの入射粒子が運動量がp3,p4の粒子に散乱される弾性散乱を考えます。 

 ↑図1-1:入射運動量p1,p2,散乱運動量-p3,-p4のスピンゼロ粒子の弾性散乱 (s-チャンネルとtチャンネルの両方を示す。伝統的場の理論では散乱の総振幅はs-チャンネルとtチャンネルの両グラフの寄与の総和で構成される。)

 

単位を自然単位に取り4元運動量がpiμ=(Ei,i),p=(Ei,-i)(i=1,2,3,4)と表わされる計量(metric)を採用すれば,Mandelstam変数と呼ばれる運動学的変数s,t,uはs=(p1+p2)2,t=(p2+p3)2,u=(p1+p3)2と定義されます。

ただし,粒子の運動量の符号は全てが1つの標的に向かうように取ります。つまり,入射粒子の運動量はp1,p2ですが散乱粒子の運動量は本来は-p3,-p4と書かれるべきものです。

 

このときs,t,uは恒等式s+t+u=Σi=14i2を満たします。

弾性散乱される外的スカラー粒子の属性は3つのフレイバー(flavor)自由度についてのSU(3)群の随伴表現で変換するπ中間子のような粒子と仮定し,i番目の外的粒子のフレイバー量子数はその生成子の表現行列λiで特徴づけされるとします。

この散乱振幅には群論因子tr(λ1λ2λ3λ4)(tr(A)は行列Aのtrace(対角和))に比例する項が存在しますが,この群論因子は1,2,3,4の巡回置換に対して不変なので,ボーズ統計(Bose統計)により対応する散乱振幅の項もp1,p2,p3,p4の巡回置換の下で対称であることが要求されます。

そしてMandelstam変数においては上記の置換に対する対称性は散乱振幅A(s,t)のs⇔tの交換対称性に対応します。

 

つまり,sチャンネルとtチャンネルの交叉対称性(crossing symmetry)です。

通常の場の量子論では,散乱振幅への無視できない主な寄与は摂動の基本的なツリーグラフ(tree diagram)に由来しますが,高スピン粒子に対する明確な場の理論の構成がむずかしい根本的な理由は高スピン粒子を交換する摂動グラフの高エネルギーでの挙動の扱いがむずかしいからです。

すなわち,散乱振幅が漸近的にはユニタリ性(unitarity)の限界を超えます。

例えば入射p1,p4が弾性散乱されてp2,p3になると見るtチャンネルのグラフを想定し,そのチャンネルで散乱される粒子場は単一種類で,それをφ,散乱の中間状態の粒子場をσで記述することにします。

このとき,もしσのスピンがゼロなら相互作用はφ*φσなる形であり,振幅は単純にA(s,t)=-g2/(t-M2)となるはずです。

 

ただしgは結合定数,Mはσで記述される粒子の質量です。この振幅は今論じている相互作用の高エネルギーの1つの方向であるt→ ∞ の極限では消えます。

一方,σがスピンJの場=テンソル場σμ1μ2..μJであるとすれば,相互作用項の形は,φ*μ1μ2..∂μJφσμ1μ2..μJのようなものでなければなりません。

 

ただし,φ*μφ≡φ*μφ-(∂μφ*)∂φと定義されています。

 

φの方がスカラー粒子なら,tチャンネルでのスピンがJの粒子σの交換の散乱振幅への寄与AJは,高エネルギーではAJ(s,t)=-g2(-s)J/(t-M2)なる形を取るはずです。

なぜなら,運動量表示でのφ*μ1μ2..∂μJφσμ1μ2..μJの2つの頂点(vertex)の寄与は,{(-i)(p1-p4)(-i)(p2-p3)}J=(u-s)Jです。

 

そして,μを粒子φの質量とすればs+t+u=4μ2なので,u-s=4μ2-2s-tと書けますが,4μ2は小さいのでtを固定するとs→ ∞ の高エネルギー極限では,u-s~ -2sとなります。

 

そこで,s→ ∞ では(u-s)J ~ (-2s)Jですから,正しくはAJはAJ(s,t)=-2J2(-s)J/(t-M2)となります。

そこで,s→ ∞ の高エネルギーでの摂動グラフの散乱振幅への寄与AJは交換粒子のスピンJが,J<1を満たす場合なら収束しますが,J>1の高スピン粒子を交換する場合は発散します。

 

この振幅はJが大きくなるとどんどん"悪く"なるわけです。(つまりより発散するようになります。)

↑図1-2:(1-loop-graphは2つのtree-graphsを縫合することによってつくることができる。)

 

何のために"悪い"振幅なのかという客観的判定条件は,図1-2のようにループを作るのにAJ(s,t)=-g2(-s)J/(t-M2)のような振幅を縫い合わせると何が生じるのか?を問うことです。

 

1ループグラフの寄与は,空間がn次元なら1-ループ積分:∫dnpA(s,t)2/(p2)2で与えられます。

 

そこで,空間が4次元,つまりn=4では,AJが同じくJ<1に対して収束し,J>1に対しては発散するのでくりこみ不可能,J=1ならくりこみ可能な対数発散です。

そうして,tチャンネルで交換される種々のスピンJを持った質量MJの相互作用粒子による寄与を総和すると,A(s,t)=-ΣJJ2(-s)J/(t-MJ2)と書けます。

 

ただし,結合定数gJ2の中には,例えば上の2Jのような因子も含め,スピンJの交換粒子と関わる量子数などに起因する全ての情報因子が含まれているとします。

もちろん,強い相互作用は結合があまりに強くて,このようなボルン級数での近似をするのは意味がないという見解をとることも可能です。しかし,とりあえずは楽観的に考えてこうした手法が可能と考えます

もしも,A(s,t)=-ΣJJ2(-s)J/(t-MJ2)の右辺が有限和であるならs→ ∞ の高エネルギーでの散乱振幅A(s,t)の挙動は,右辺に寄与する最大のスピンJを持つハドロンの項sJ に比例する支配的な項から決まるはずです。

 

しかし,自然界で観測される振幅の高エネルギーでの挙動は,これとは大きく異なっていて右辺のどの項の挙動よりもはるかに緩やかです。

 

したがって,散乱振幅が観測される結果と適合するためには,A(s,t)=-ΣJJ2(-s)J/(t-MJ2)の右辺の級数が有限級数であると考えるのは合理的ではないことになります。

右辺の級数が無限級数であるとすれば,それは確かに最高スピンのハドロンを交換した振幅のようには見えません。

 

そして,丁度,"exp(-x)=Σn=0(-x)n/n!なるベキ級数展開では,x→ ∞ としたとき,左辺の和:exp(-x)の絶対値が右辺の級数の各項のx→ ∞での絶対値(=∞)よりも小さくなる"という例と同じく,

 

A(s,t)=-ΣJJ2(-s)J/(t-MJ2)なる級数展開表現では,s→ ∞ において,右辺の有限なJに対応する如何なる項よりも左辺のA(s,t)の方がソフトな挙動をすることも有り得ます。

級数和が無限和であると見なすことからは,もう1つ別の帰結も生み出されます。

すなわち,πの弾性散乱のような物理的過程ではA(s,t)=-ΣJJ2(-s)J/(t-MJ2)の右辺におけるようなtチャンネルの極:t=MJ2が主要な役割を果たすと予想されます。

 

しかし,先に述べたように群論因子tr(λ1λ2λ3λ4)に由来するA(s,t)のs-t交叉対称性があるため,sチャンネルにも共鳴によるsの極があると予想されます。

 

ところが,A(s,t)=-ΣJJ2(-s)J/(t-MJ2)の右辺の級数が有限級数である場合には,全てのスピンJが非負の値なので固定したtに対して,これは明らかにsの極を持ち得ません。

通常の場の量子論では,散乱振幅に寄与する摂動グラフとしてsチャンネルのグラフとtチャンネルのグラフの両方を対等な寄与として含めますから,それぞれの級数が有限級数でもs-tの交叉対称性は満足されています。

 

しかし,もしもA(s,t)=-ΣJJ2(-s)J/(t-MJ2)の右辺が無限級数であるなら,各項には有限なsの極がなくても無限和が有限なsの極を持つことが可能なので,sチャンネルを想定したグラフによる単独の寄与だけでも,十分にs-tの交叉対称性が満たされる可能性があることになります。

すなわち,A'(s,t)=-ΣJJ2(-t)J/(s-MJ2)として,A(s,t)+A'(s,t)を全散乱振幅とするのではなく,両者でのgJ2,MJ2を巧妙に選んで共に無限級数とすれば,A(s,t)=A'(s,t)とできるのではないかと予測されます。

sチャンネルとtチャンネルの等価性は1968年頃にDoren,Horn,Schmidによって論じられ,彼らは実験データの助けにより,小さいs,tでは近似的にA(s,t)=A'(s,t)が従うことを主張しました。これは双対性(duality)の仮定と呼ばれています。

双対性の仮定:A(s,t)=A'(s,t)に正確に従うgJ2とMJ2を選ぶことはほとんど不可能に見えましたが,1968年にこれを可能にする方法がヴェネツィアノ(Veneziano)によって発見されました。

 

すなわち,A(s,t)=Γ(-α(s))Γ(-α(t))/Γ(-α(s)-α(t))とおけば,これは双対性を満たします。

 

これをVeneziano振幅と呼びます。ここで,ΓはEulerのガンマ関数:Γ(u)=∫0u-1exp(-t)dtです。また,α(s)はsの関数としてのスピンの値を示すレッジェ軌跡です。

Venezianoはレッジェ理論で,それぞれレッジェ軌跡曲線の傾きと切片として知られているα'とα(0)を用いて,レッジェ軌跡としてα(s)=α(0)+α'sなる1次式を仮定しました。

今日はここで終わります。 

参考文献:M.B.Green,J.H.Schwarz,& E.Witten著「superstring theory」(Cambridge University Press) 

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リーマン破綻の余波!!

 今はその時代とは違うけど,第2次大戦勃発の契機となったウォール街の恐慌以上の経済破綻が起こっているというのに,アメリカでも日本でもいかにものんきですね。。

 もう一部投資家の損得だけの問題じゃないと思いますが。。

 そういえば数年前,リーマンの普通の社員の夏か冬のボーナスが7千万円とかとのトピックを読んだときには,こんなのが本当に長続きするの?とか思ったけど,まあ,今となっては結果論ですが。。。

 小泉が悪いとか,安倍が福田がとか。。などと批判があるけど,私は上部構造の政治などに,そんなに社会を左右するほどの力も責任もあるはずがないと思っています。。

 大店法廃止などや郵政の民営化も含め,規制緩和の影響は大きいけれど,それは時代の下部構造の趨勢に乗った流れにすぎません。。

 実際,バブルになったのもバブルが崩壊したのも決して政治のせいではないと思いますし,国や公共団体などが介入して何らかの経済への力になるとしてもそれは大手企業の不良債権の解消など"社会的な歯止め"としての意味だけだと思います。。

 だからといって,別に選挙するのがのんきだなどと主張してるのじゃなく,逆に政治の力なんて,あるいは選挙期間程度の空白なんて大したことはないと主張してるんです。。

 たとえ,経済的にどんな大変な事態の最中であろうと,例えば極端な話ナチスとか封建的な恐怖政治をやる独裁政権のようなものが上に君臨していて,その政権が当面の緊急事態に対処するのだとしたら,そういうのはもっと危ないので,まず先にやっかいな危険政権には引退してもらって,もっと安全な政府にするのが先決なのは当然ですね。。。

PS:実は自分自身の経済破綻の方が深刻だったりします。誰か不良?債務をなんとかしてくれないかな。。。

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2008年10月13日 (月)

峰岸徹さんが亡くなられました。(肺ガンです。)

 峰岸さんというと,つい岡田有希子さんの自殺を思い出すけど,彼はスケープゴートで実際には彼女はM.Kさんとの関係で自殺したらしいと聞いています。

 以前の名前は峰岸徹でなく峰岸龍太郎ではなかったでしょうか。。結構悪役風のものに出ておられたと思いますが。。 

        

 私の記憶は大林作品でしょうか。。イヤ,ミーハーですねぇ

 「ねらわれた学園」が印象に残っています。↓

    

 私は当時も今もミーハーなのでこの映画を見たのも,当時アイドルだった薬師丸ひろ子チャンを見るという目的だけだったのですが。。。

 (PS:記憶違いか?調べてみたらどうも昔の芸名は峰岸龍之介らしいです。)

 私はといえば,シリアスよりもミーハーな芸能記事の方が好きなので,緒方拳さんより,岡田有希子さんの関連で峰岸さんの訃報に目が行ったのでした。。。 

                                  合掌!! 

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2008年10月11日 (土)

日々の雑感!今日は休日だ

 映画「スーパーマンⅡ」で,超能力を失なってもいいと決意して普通の人間になり,恋人ロイスを侮辱から守ろうとして普通の男と殴り合いをしても負けてしまうクラーク・ケント,それでも恋人の気持ちは以前と同じのままなのだろうか?

 まあ,逆に母性的同情は生まれているのだろうが。。。

 暴走族「八州連合」の長であった矢島金太郎から,外見や正義感が強く男気があるという性格については全く同じだが"サラリーマンにしては桁外れにケンカが強い"という属性を取り去ってしまって,上司やヤクザに啖呵は切るけれど実際にケンカをするとボコボコにやられるとしたら,彼の人間としての価値は半分以下に減ってしまうのだろうか?

(あ,そうか。。ケンカ以外のそれに対抗できるくらいのファクターで置き換えればいいんだった。。。

 昔,武士であれば剣術に強いことがステイタスだった時代から,今なら丁度ノーベル賞や「ガリレオ」や「容疑者Xの。。」のテーマであるようなよくできる学者であるとか。。の別の要素とかね。。。)

 これらはフィクションですが,人間にタラレバはないですね。。

 両親から受け継いだ遺伝子(身長,体重,容姿,そして血液型?)と生まれたときの境遇(生まれた国,故郷,親がいるのか孤児か,あるいはシングルマザー,やシングルファーザーか,兄弟や姉妹がいるのか,それともひとりっ子か,家柄がセレブか,あるいホームレスレベルか,,そして星座?),

 そして成長過程の環境(自分の暮らしてきた時代背景)や経験,それらの要素の総体によって決められた現在の性格,外見,知力,体力,腕力などのあらゆる属性が彼の価値を決めるものだというのが常識的な見解なのでしょうね。。

 やはり,なんかむなしいなあと感じます。。。

 私は今はもちろん,年寄りに入りかかったという歳ですが,近年は病気のせいもあって,かなり衰えて外見は年齢以上にヨボヨボのジジィになったせいか,昨今は夜に男二人連れで歩いていて,たまたま酔っ払いにケンカを売られて,ついそれを買っても連れがケンカを買ったと勘違いされて相手にもされなくなったのも悲しいことです。。

 もっとも,それでまともにケンカしても,ひょっとしたら少し殴られたくらいで簡単に死ぬかも知れないので,相手に必要以上の罪状がかかって迷惑がかかるかも知れないしなぁ。。。

 (実際,昔飲み屋で左隣にチンピラ風の若造がいて「オッサンが粋がったせいで俺が殴って,もしかしてあんたが死んだら殺人罪になって損するのはワシや」みたいなこと言われたことがあるなあ。。)

 ありゃりゃ。また素面でお茶飲んだだけで酔っ払っている。(おチャケか?) 相変わらず極楽トンボだな。。こりゃこりゃ。。。

 (松坂も岩村も頑張ってるなあ。。。岩村のいるレイズ(旧・デビル・レイズ)の頑張りは,ずいぶん昔にビデオで見た「メジャーリーグ」という映画の中でお荷物球団であった実在のインディアンスの活躍を彷彿させますね。

 エースだったかストッパーだったかは忘れましたが,確かマーチン・シーンの息子のチャーリー・シーンがほぼ主役のインディアンスのピッチャーをやっていて彼が登板するとテーマ・ソングがかかっていましたね。)

 あまり経験はないけど,自分自身がカメラを向けられると,あがったり完全にヨソゆきのキャラに変わってしまう性質(たち)なので,テレビでのライブやライブもどきの放送の映像の中で垣間見られるタレントなどの姿にしても,カメラを意識するタイプかそうでないかとか,キャラを演じているのか,それともほぼ素のままかとかが気になって,ドラマやスポーツ,ドキュメンタリーのようなものを見るときのように素直には見られません。

 例えば,メジャーなところには登場しない歌手とかではなく,テレビに出てくるタレントのファンになっても,そのタレントの実際とのギャップが気になってしょうがないとしたら,そんなのは本当のファンではないんだろうなあ

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2008年10月10日 (金)

相対論の幾何学(第Ⅱ部-3)(多様体上のテンソル場)

相対論の幾何学の続きです。 

Mを1つのm次元微分可能多様体とします。

 

今,ゼロを内部に含む区間(a,b)とM上の曲線:(a,b)→M,あるいは(t)∈M(a<t<b)があり,さらにMを定義域とする関数f:M→R;f(p)∈(p∈M)が与えられているとします。

 

このとき,M上の点p=(0)における接ベクトルを関数f((t))のt=0 における方向微分として定義します。

すなわち,まずとfの合成関数としてtの関数:f・c(t)=f((t))のt=0 における微分係数df((t))/dt|t=0=Σμ=1m(∂f/∂xμ)[dxμ((t))/dt]|t=0を考えてみます。

 

点p=(0)の座標≡{xμ}は,局所的にはある座標関数φにより,=φ(p)で与えられます。

 

fはの関数としてはf(p)=f・φ-1()ですから,上式の(∂f/∂xμ)なる表式は,厳密には(∂(f・φ-1)/∂xμ)を意味します。

しかし,以下では簡単のために,記号(∂(f・φ-1)/∂xμ)を記号(∂f/∂xμ)で代用することにします。

 

また,縮約の際には添字に関するアインシュタインの規約を用いることにします。

 

例えば,上述のdf((t))/dt|t=0=Σμ=1m(∂f/∂xμ)[dxμ((t))/dt]|t=0の場合なら,2度現われる添字μについての総和記号Σμ=1mを省略して,df((t))/dt|t=0=(∂f/∂xμ)[dxμ((t))/dt]|t=0と書くわけです。

したがって,t=0 におけるf((t))のtによる微分係数は,Xμ≡[dxμ((t))/dt]|t=0 と置いて微分作用素^を,^≡Xμ(∂/∂xμ)と定義すれば,df((t))/dt|t=0=Xμ(∂f/∂xμ)=^[f]と書けます。

 

それ故,関数fには無関係で,曲線(t)∈M(a<t<b)のみに依存する係数Xμ≡[dxμ((t))/dt]|t=0 で決まる微分作用素:^≡Xμ(∂/∂xμ)を,p=(0)における多様体Mの(t)方向の接ベクトルと呼ぶことにします。

ただし,M上の2つの曲線1(t)と2(t)が同じ点p∈Mで交差するときは,p=1(0)=2(0)となるようにパラメータtを選びます。

 

もしも,[dxμ(1(t))/dt]|t=0=[dxμ(2(t))/dt]|t=0が成立するなら,曲線1(t)と2(t)は全く同じ微分作用素^≡Xμ(∂/∂xμ);Xμ≡[dxμ((t))/dt]|t=0 を与えることがわかります。

そこで,上のように1(0)=2(0),かつ[dxμ(1(t))/dt]|t=0=[dxμ(2(t))/dt]|t=0となるとき,1(t)~2(t)と書くことにすれば,これで定義される関係 ~ は同値関係の条件を満たすので,この関係によって滑らかな曲線全体の集合を類別することができます。

 

そこで,上の関係による曲線の同値類を[(t)]≡{~(t)|~(t)~(t)}で定義すれば,微分作用素^≡Xμ(∂/∂xμ);Xμ≡[dxμ((t))/dt]|t=0,つまり点p=(0)での接ベクトルは,個々の曲線ではなく,pを共有する曲線の同値類[(t)]の各々と1対1に対応することがわかります。

そして,pにおけるさまざまな曲線の同値類{[(t)]}の全体に対応する接ベクトルの全体の集合は明らかに1つのベクトル空間(線型空間)を作ります。これを点pにおけるMの接空間,あるいは接ベクトル空間と呼び,Tp(M)と書くことにます。

p(M)={^≡Xμ(∂/∂xμ) (Xμ≡[dxμ((t))/dt]|t=0),p=(0),(t)∈[(t)]}なので,明らかにμ≡(∂/∂xμ)(μ=1,2,..,m)なる接ベクトルの集合を接空間Tp(M)のベクトル空間としての基底(basis)として与えることができます。

 

これらのベクトル{μ}μ=1,2,..,mは1次独立であって空間Tp(M)はこれらによって張られますから,Tp(M)のベクトル空間としての次元はmで,これは多様体Mの次元と同じです。

そして,μ=(∂/∂xμ)の形の基底{μ}を接空間Tp(M)の座標基底と呼びます。さらに任意の^∈Tp(M)について,これを^=Xμμと表現したときの係数{Xμ}μ=1,2,..,m^のμに関する成分と呼びます。

 

しかし,ベクトルというのは単なるラベルに過ぎない座標(=成分)とか基底とかの選択には無関係に存在する幾何学的実体です。

 

それ故,p∈U∩Vを満たすチャート(U,φ),および(V,ψ)を用いた異なる座標表示で,同じ点pがそれぞれ≡{xμ}=φ(p),および≡{yμ}=ψ(p)で表現されるとき,^=Xμ(∂/∂xμ)=Yμ(∂/∂yμ)と書けると考えられます。

したがって^[yμ]=Xν(∂yμ/∂xν),同じく^[yμ]=Yν(∂yμ/∂yν)=Yμにより,ベクトルの成分Xμ→Yμの変換性として,Yμ=Xν(∂yμ/∂xν)なる表式が得られます。あるいは,逆にXμ=Yν(∂xμ/∂yν)と表わされることがわかります。

 

それ故,Tp(M)の基底を~μ≡(∂/∂yμ)に選んで^=Yμ~μと書いてもよく,^=Yμ~μ=Xμμ=Yμ(∂xν/∂yμ)νなる等式が成立することから,~μ=Λμννμν≡(∂xν/∂yμ)と書けます。

これらのことを考えると,ベクトル空間としてのTp(M)の基底は必ずしも何らかの座標≡{xμ}=φ(p),≡{yμ}=ψ(p)に基づく,(∂/∂xμ),(∂/∂yμ)なる形のベクトルから成る座標基底である必要はなく,

 

ある座標≡{xμ}についての座標基底μ=(∂/∂xμ)に対し,変換~μ=Λμννで得られる{~μ}であって,変換行列Λ={Λμν}がdetΛ≠0 を満たすGL(m,)の元でありさえすれば,何でもよいことがわかります。

 

座標基底ではない基底を非座標基底と呼びます。

さて,接空間Tp(M)は1つのベクトル空間なので,これは(1,0)型テンソルであり,(0,1)型テンソルとしてTp(M)の上の線型関数全体,つまりTp(M)→の線型写像の全体としてのTp(M)の双対ベクトル空間が存在します。

 

これをpにおけるMの余接空間と呼び,Tp*(M)と書きます。

 

そして以前,2次元多様体(空間曲面)の話の中で述べたようにTp*(M)の任意の元ω:Tp(M)→は微分形式としての1-形式(1-form)を意味することがわかります。

すなわち,ベクトル^=Xμ^μ=Xμ(∂/∂xμ)∈Tp(M)なる表現では^の成分は{Xμ}で与えられるので,それに双対なベクトルω∈Tp* (M),すなわち線型関数ω:Tp(M)→の対応する双対基底についての成分を{ωμ}とすれば,^のωによる像はω(^)=Xμωμとなるはずです。

 

そこで,ω(μ)=ωμ(μ=1,2,..,m)でありωμの値全部が決まれば関数ωも決まります。

{μ};μ=(∂/∂xμ)の双対基底:{e*μ}はe(ν)=δμνを満たすTp*(M)の基底であると定義されますが,δμν=∂xμ/∂xνなのでこれはe*μ(∂/∂xν)=∂xμ/∂xνν[xμ]を意味します。

 

このeを特別な微分1-形式の記号:dxμで表記することにすれば,e(∂/∂xν)=dxμ(∂/∂xν)=δμνとなります。

 

こうすると,一般の線型関数ω∈Tp*(M)はω=ωμ*μ=ωμdxμの形に書けることになりますが,この最右辺の形は微分1-形式を意味しています。

 

ただし,あくまで定義によって微分1-形式の形にしただけなので,以下の理論展開で定義が整合的で有り続けること,well-definedであることを常に確認する必要があります。

特に,fの全微分に対応する形式df=(∂f/∂xμ)dxμでは,df(μ)=df(∂/∂xμ)=∂f/∂xμであり,df(^)=Xμ(∂f/∂xμ)=^[f]となります。

 

そして,df(^)=^[f]∈が内積という意味を持つことを明確に表現するために,これを<df,^>と表記することにします。

 

この表現では双対基底の条件:e(∂/∂xν)=dxμ(∂/∂xν)=δμνは,<dxμ,∂/∂xν>=δμνとなります。

もちろん,ベクトル^=Xμμ=Xμ(∂/∂xμ)∈Tp(M)とω=ωμ*μ=ωμdxμ∈Tp*(M)については,<ω,^>=ωμμとなります。

 

ここで,別の基底表現:^=Yμ~μ,ω==ω~μdyμを採用するとき,Yμ=Xν(∂yμ/∂xν),かつω~ν=ωμ(∂xμ/∂yν)なのでω~μμ=ωμμが成立するため,ωμμという表現での内積<ω,^>の値は座標系の選択には依存しません。

また,q個のTp*(M)の元とr個のTp(M)の元からへの多重線型関数で定義される(q,r)型テンソルは,^≡Tμ1,μ2..,μpλ1,λ2,,, λq(∂m/∂xμ1∂xμ2.., ∂xμp)dxλ1dxλ2..dxλqと表わされます。

 

すなわち,i^≡Viμ(∂/∂xμ)(1≦i≦r),およびωi≡ωdxμ(1≦i≦q)と書けば,^のこれらのベクトルへの作用は,あるの元:^(ω12,..,ωq;1^,2^,..,p^)=Tμ1,μ2..,μpλ1,λ2,..,λqω1μ1ω2μ2,..,ωqμq1ν12ν2..Vrνrを定めるという操作ですね。

 

この左辺の(q,r)型テンソルの記号^(ω12,..,ωq;1^,2^,..,p^)を(0,1)型テンソルωに適用すれば,先に定義した内積は<ω,^>=ω(^)と表現されますが,実は右辺の表記ω(^)は単にωが^の関数であるという意味で既に普通に使っています

次に,Mの各点p∈Mにおいて滑らかに接ベクトルが与えられているとき,これをベクトル場と呼び,p^と表わします。

 

もちろん,p^∈Tp(M)です。

 

同様に,p∈Mにおける(q,r)型のテンソル全体の集合をTqr,p(M)として,各点p∈MにTqr,p(M)の1つの元p^を滑らかに対応させたものを(q,r)型のテンソル場と呼びます。

 

(q,r)型のテンソル場p^の全体{p^}はTqr,p(M)の部分集合ですが,Mの上の(q,r)型のテンソル場の全体∪p∈M{p^}はTqr(M)なる記号で表わすことにします。

さて,次にはm次元の滑らかな多様体Mとn次元の滑らかな多様体NがあってM→Nの滑らかな写像fがある場合,すなわち,Mの各点p∈Mに対してNの点f(p)∈Nが滑らかに対応するとき,fに関連してMとNの接ベクトルの間にはどのような対応関係があるか,ということについて考察してみます。

 

N上の任意の滑らかな関数g:N→に対し,上の写像fとの合成写像としてg・f:M→を作ることができますが,この関数g・fに対しp∈MにおけるMの任意の接ベクトル^∈Tp(M)の作用を^[g・f]と書くことができます。

一方,p∈MにおけるMの接ベクトル^∈Tp(M)にf(p)∈NにおけるNの1つの接ベクトル,すなわち,Tf(p)(N)の1つの元を対応させる写像φを考えます,つまりφ(^)∈Tf(p)(N)ですね。

 

そして,上の写像φの中で特にN上の任意の滑らかな関数g:N→に対してφ(^)[g]≡^[g・f]を満たすφをf*と書きます。

 

つまり,f*(^)[g]≡^[g・f]によって写像f*:Tp(M)→Tf(p)(N)を定義するわけです。

 

すなわち,f:M→Nとg:N→,および^∈Tp(M)に対し,^のg(f(p))への作用がf*(^)のgへの作用と一致するように写像f*を定義します。

 

こうして自然な拡張として得られる写像f*:Tp(M)→Tf(p)(N)をfの微分写像と呼びます。

 

ただし,p∈M,かつf(p)∈Nは座標の関数としてφ(p)=m,かつψ(f(p))=nを意味しますからf*(^)[g]≡^[g・f]なる式は,厳密には*(^)[g・ψ-1()]≡^[g・f・φ-1()]と表現さるべきです。

 

そこで,接ベクトルの陽な成分表示:^=Vμ(∂/∂xμ),f*(^)=Wμ(∂/∂yμ)を想定して,これらを上式に代入すると,成分の間の関係としてWν(∂[g・ψ-1()]/∂yν)=Vλ(∂[g・f・φ-1()]/∂xλ)が得られます。

さらに,最後に得られた式に,特にg・ψ-1()≡yμを代入すると,Wμ=Vλ(∂yμ/∂xλ)が得られます。

 

ここで=ψ(f(p))=ψ(f・φ-1())より,g・f・φ-1()=g・ψ-1()なることを用いました。

 

以上から,座標に写す写像の陽な表現=ψ(f(p))=ψ(f・φ-1())が,ψ-1()=f・φ-1(),つまり写像f:M→Nの陽な表現p→f(p)に同等であることに着目するなら^からf*(^)への変換を示すVλの係数行列(∂yμ/∂xλ)が多様体間の写像fを平坦な座標空間m→Rn間の写像と同一視したときの変換行列であるヤコービアンと一致することがわかります。

 

このような意味で,微分写像f*:Tp(M)→Tf(p)(N)を写像f:M→Nによって誘導される写像と呼びます。

一方,f*(^)[g]≡^[g・f]を満たす写像としてf:M→Nからの誘導写像*:Tp(M)→Tf(p)(N)を定めた上述の論旨のアナロジーで,双対空間においても写像fから誘導される写像f*:Tf(p)*(N)→Tp*(M)を,<f*(ω),^>≡<ω,f*(^)>を満たす写像として自然に定義できます。

 

f:M→Nに対して,f*がTp(M)からTf(p)(N)への写像であったのに反し*の方はTf(p)*(N)からTp*(M)への写像であって,これは対応する接空間の間での写像の向きが元の多様体の間の写像fの向きとは逆なので,いわゆる引き戻しと呼ばれるものの一種ですね。

今日はここで終わります。 

参考文献:中原幹夫 著「理論物理学のための幾何学とトポロジー」(ピアソン・エデュケーション)

 

PS:いやぁ,さっきは危うく低血糖症で死ぬところでした。。

 

冷蔵庫に板チョコが一枚あったので何とか小康状態になって命拾いしました。

 

昼に朝昼兼用でインスタントラーメンと半ライスを食べたきりで夜10時過ぎまでブログ書きと校正に没頭したために,つい飲食を忘れてしまいました。大量の冷や汗をかきました。

 

まあ,糖尿病とのつきあいは長いので低血糖症状とその対応については恐らく下手な医者や看護師よりも私の方が心得ているのではないかと思いますが,めったにないけどまわりに誰もいない状況だと,つい歯止めが効かなくて困りますねえ。。

 

まあ,日頃はいつ死んでもいいとか広言していますが,急に来るとちょっとあせりますね。。。

 

関係ないですが,金持ちになりたい,出世したい,名誉が欲しいとかいう類の一般的な上昇志向性は,あると厄介なもので,衣食住に困らないなら別の意味の志向性があればそれで十分だと思います。

 

しかし,神ではない以上,その種の五欲に連なる上昇志向性も多少はないと生きていこうという気力も萎えるのでは?という気がします。(生命の息吹きはリビドーのおかげってか。。。。)

 

若い頃は,恥ずかしいとかいう類の感情,思春期特有の感情などに結構悩まされましたが,今となってはそうした煩わしいと思っていた感情が薄れて消えていくこと,例えば微妙な感受性の喪失と共に,美に対する様々な感性も失われていくことなどの方が恐ろしいと感じます。。

 

いつまで経っても,年端もゆかぬガキと同じく,大人としての生活臭の乏しい自分はふとこんなことなど考えてしまいました。

 

(大人っていうのは日々の糧を得る仕事のこと,親や子供の世話,家事など目先の事や,それと関連した世の中の政治・経済などへの関心とか,とにかく生活臭というか,生きていくそのものに精一杯で,贅沢に夢みたいなことを言ってる暇などないんだよ。。)

 

ところで,自分にしか興味がないってことはないけど。。"元々特別なオンリー・ワン"(←盗作)に特別な思いがあるのは,誰にとっても当然なことでしょう。。

 

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2008年10月 8日 (水)

南部先生おめでとうございます。(ノーベル賞)

 他人の威を借りて自分のブログを合理化するのはどうかと思うし,ベストセラーとかノーベル賞とかメジャーな話は本当は好きではありませんが,

 今回ノーベル物理学賞をもらった3人については,私自身の実存的側面から賞賛したくなりました。。

 昔からノーベル賞くらいの賞なら10個程度はもらっても不思議じゃないと思っていた南部さんが賞をもらったので,今日(10/7夜)は金もないし外で飲む予定はなかったのに,思わず近くの店で祝杯を挙げてしまいました。

 しかし巷ではまだノーベル賞をもらったという話も知られてないし,ましてや南部先生のことなどは誰も知らなかったですね。。。

 本当は,かつての私の恩師の(故)谷川安孝先生にも,生きているうちに,こうした賞をもらって称えてあげたいという思いがありましたけれど。。。。

 (谷川先生には東京で最初に就職した会社を紹介してもらったり,色々とお世話になりました。)

 南部先生は,温度を下げていくと磁性体のスピンが無秩序状態から急に一定方向を向いて磁気が発生するというように,常温では等方的だったという対称性が低温で自然に破れるという物性理論での性質からのアナロジーで

 素粒子論でも"自発的対称性の破れ"が起こることを提議し,南部-Joha-Lasinioモデルなどを発案しました。

 素粒子論では,"自発的対称性の破れ"が生,じて質量がゼロのNGボソン(南部・ゴールドストーンボソン:例えばπ中間子などもNGボソンの1つ)が発生することなどを提案しました。

 例えば,初期宇宙の高温の火の玉状態では,全ての素粒子の質量はゼロであったのにビッグバンと共に宇宙が冷えてゆくに従って,こうした"自発的対称性の破れ"によって質量を獲得するというヒッグスメカニズムも,元は南部さんの発案だったと思います。

 (ヒッグスメカニズムの卑近な模式的説明としては,宇宙が冷えてゆくと共にヒッグス粒子というものが宇宙空間に充満して,元々質量のなかった素粒子の動きを邪魔するため慣性が発生して事実上素粒子に慣性質量が出現したように見えるという見方です。

 これは,素朴な古典論の相対性理論では否定された(というか在ってもいいが理論とは関係ないとされた真空中のエーテルという架空媒質がヒッグス粒子という形で再出現したという見方もありますが。。。)

 現在の"超弦理論"の元になる"ひも模型(弦模型)"の元々の発案にも確か南部先生がからんでいたと思います。

 かつてのDiracやFeynmanのように,,昨今の新理論のほとんどのアイデアには南部氏がからんでいるように思いますね。

 一方,小林-益川理論は,GIM機構(Glashow-Iliopoulos-Maiani)で提唱されたクォーク2世代(u,d)(c,s)だけでのカビボ混合角'Cabibbo angle)による説明では,

 弱い相互作用でのCPの破れ="C:荷電共役=粒子・反粒子の対称性,とP:パリティ)=左右対称性の破れ"という現象を説明するにはパラメータが足りなくて,

 クォークは3世代以上((u,d)(c,s)の上に,(t,,b)も)なければならないということを予言した理論ですね。

 そして,実際1990年代には,先にボトム(b),そしてトップ(t)のクォークから成る粒子が確認されたと思います。

 もっとも,素粒子としてのクォーク自身は閉じ込められていて,未だに直接的にはその実在は確認されていませんが。。。

 まあ,手前味噌ですが,私自身の学生時代の専門が素粒子論で,当時は朝永氏の”くりこみ理論”にも関連した話と考えて,量子異常(アノマリー)の1つで,カイラルな三角グラフのWard-Takahashi identtyと関わって生じるアノマリーを勉強,研究していました。

 結局,トフフト(t'Hooft)らによって提唱されたように,カラークォークとレプトン(lepton)が共に丁度3世代であるなら,アノマリーフリーになる条件が満たされるということもあります。

 (2006年4/23の記事「くりこみ回避のアイデア」 や2006年5/11の記事「波動関数の位相と電磁場」 参照。)

 (レプトンというのはクォークで構成されたハドロン(重粒子と中間子)とは別の,それ自身構造を持たない軽粒子,つまり電子,ミュー粒子,ニュートリノとその反粒子のことをいいます。

 (その昔,π中間子の存在しか知られていなかった時代にミュー粒子(当時はミュー中間子と呼ばれていました)の存在を予言したのが謂わゆる「坂田・谷川の2中間子論」でした。谷川というのは,谷川安孝先生ですね。。。)

 私の修士論文が丁度当時(1974年)発見された"J(ψ)粒子"をカラー8重項グルオンとも見なせるのではないか?という話だったのですが,

 これは後にチャーム粒子(c-クォークから成る粒子)であると確認された,というのも何か因縁めいたものを感じますね。

 まあ,純粋な素粒子論の理論物理としては湯川,朝永以来の受賞ですね。

 純粋な理論ではなく宇宙線ですが,カミオカンデの小柴さんも言ってたように「基礎理論は実際的応用にはクソの役にも立たない」とはいえ,南部氏については遅すぎますね。

 ノーベル賞は平和賞などは憲法九条のおかげもあって佐藤栄作氏ももらったという胡散臭いところがあり,お金のからみなどもあると聞きますが,物理学賞はまだましなのかな。。

PS:インタビューで益川氏が泣いていたのはノーベル賞がうれしかったというわけではなくて,南部先生が賞をもらったこと,そして南部先生と同時に評価されたことに感激したのだと思います。

 (たかがノーベル賞ごときで,神の領域をめざしているだろう益川先生が感涙するわけがないと思います。。

 アインシュタインが光量子仮説で賞をもらって相対性理論では死ぬまで賞をもらえなかったのを見ても,当時も今も,選考する側の方がアインシュタインや南部先生よりもはるかに,レベルが低いはずだと思いますしね。。。)

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2008年10月 6日 (月)

小池一夫氏の不思議

 テレビを見ていたらリバイバル放送で「子連れ狼」を放送していた。「冥府魔道」とか難しく恐ろしげな文句を言っている。。。

 もちろん「刺客」というだけでなく柳生烈堂一族との確執もあるのだろうから,ただの「殺し屋稼業」ではないのだろうが,同じようなプロットとして「殺し屋でスナイパー」を主人公とした劇画で現在では作も作画も"さうとうたかお"氏となっているが,元々の発案者は小池一夫氏で彼の原作である「ゴルゴ13」がある。

 かつて,「水滸伝」を読んだときも,確かに究極的な目的はあるのだろうが,優秀な人材を仲間に入れるために,彼の家族が邪魔なので手段を選ばず彼の家族全員を焼き討ちなどで惨殺するという話も随所に在ったので,これはどういう哲学なのだろうか?と疑問に思ったこともありました。

 これとは少しく違うのでしょうが,小池一夫氏の思想背景もまた私にはミステリーですね。。。

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禁煙を始めました。

 自慢ですが,私は自堕落な人間で人並みのプライドもないし,エチケット,マナーも含めてモラルとかモットーとかの類は大嫌いなので,健康に悪いとか寿命が縮むとかいう程度の理由で趣味,嗜好を止めようとかは決して思わないのですが,ちょっとある事情で昨日日曜日から禁煙を始めました。

 ただし,「人並みのプライドなんかないぞ。」とか,「あなたよりもオタクだぞ。」,あるいは「正真正銘の変態だぞ。」とかいう類のプライドならありますが。。。

 前に禁煙したのは,一昨年の1月に呼吸困難で2回程度死ぬかと思ったとき,ネットで調べて肺の病気(肺気腫)と勘違いして1ヶ月禁煙したときだけでした。

 寿命が縮むというより,嘔吐して胃液しか出ないときのように口を大きく開けたまま無理に呼吸を促して泡を吹きそうになり,走馬灯が走って,ひょっとしたらこれで終わりかと苦しい息ながら覚悟を決めかけたというような死ぬ寸前ではないかという状況に何度か陥ったので,そのときはタバコを止めたのですが,診察によれば肺ではなく心臓の病気だった(=「心筋梗塞を2回やったあげく心臓バイパス手術をして現在も心不全」)ので,入院した後では主に飲酒のときだけですが喫煙習慣が復活していました。

 本当は心臓病にもモロに効くらしく,医者には止められていますが,幸い最近は死にそうにはなっていないのでときどきやっていました。。。 

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2008年10月 5日 (日)

相対論の幾何学(第Ⅱ部-2)(基本用語:多様体etc.)

相対論の幾何学第Ⅱ部の続きです。 

まず,前記事で述べた双対ベクトルの話を要約すると次のようになります。

すなわち,体Kの上のベクトル空間Vがあるとき,ベクトル∈Vの双対ベクトルfとは任意の∈Vをスカラ-f()(f,)∈Kに写す線型関数のことをいいます。

 

そして,この双対ベクトルf全体の集合も1つのベクトル空間となり,これをV*と書いて双対ベクトル空間と呼ぶのでした。

 

この線型関数を幾つかのベクトルと幾つかの双対ベクトルをスカラーに写す多重線型関数に一般化したものをテンソルと呼びます。

 

例えばp個の双対ベクトルとq個のベクトルを実数体に写す多重線形関数τ:V*p×q(p,q)型テンソルと呼ぶわけです。

 

この定義では,双対ベクトルfというのはVの線型関数ですから(0,1)型テンソルであり,元のベクトル∈V自身は(1,0)型テンソルです。また,スカラーは(0,0)型テンソルですね。

 そして,全ての(p,q)型テンソル全体の集合を(p,q)型テンソル空間といい,これを記号Tpqで表わすのが慣例です。

 

 また,テンソルμ∈Tpqとν∈p'q'のテンソル積τ≡μ×ν∈pq×p'q'は,p+p'q+q'の元で,(p+p',q+q')型の線型関数τ12,..,ωp12,..,ξp';1,2,..,q,1,2,..,q')≡μ(ω12,..,ωp;1,2,..,,q)ν(ξ12,..,ξp';1,2,..,q')で定義されます。

 テンソル空間の上での1つの演算である縮約というのは,(p,q)型テンソルから(p-1,q-1)型テンソルへの写像:τ12,..,ωp;1,2,..,q)∈pq→Σi=1nτ12,..,e*i,..,ωp;1,2,..,i,..,q)∈p-1q-1で与えられます。

 

 ここに{i},{e*i}は互いに双対基底です。

  

 ここで,上に定義された多重線形関数という意味でのテンソルが,物理学で馴染み深い成分の集合という形でのテンソルと同等なものであることを,追記として示しておきます。

 

 成分というのは基底の取り方次第でコロコロと変わるので,単に幾何学的実体の"座標=ラベル"という意味しか持たないのですが。。。

 

 Tpqの元である任意の"(p,q)型テンソル=多重線形関数"τ:V*p×qは,Vの基底{i}とV*の基底=双対基底{e*i}を用いると,τ12,..,ωp,1,2,..,q)=Σμ1,μ2..μp;λ1,λ2,,,λq=1nμ1ωμ2..ωμpλ1λ2..uλq(e*μ1,e*μ2,..,e*μp,λ1,λ2,..,λq)=Σμi;λk=1ni=1pωμi)(Πk=1qλk)τ(e*μ1,e*μ2,..,e*μp,λ1,λ2,..,λq)と展開表現されます。

 

 そこで,Tμ1,μ2..,μpλ1,λ2,,, λq≡τ(e*μ1,e*μ2,..,e*μp,λ1,λ2,..,λq)と定義して,これをテンソル(=多重線型関数)τの成分と呼べば,τ12,..,ωp,1,2,..,q)=Σμi;λk=1nμ1,μ2..,μpλ1,λ2,,, λqi=1pωμi)(Πk=1qλk)となります。

特に,縮約という演算Σj=1nτ12,..,e*j,..,ωp,1,2,..,j,..,q)は,τ12,..,ωp,1,2,..,q)=Σμi;λk=1nμ1,μ2..μpλ1,λ2,,,λqi=1pωμi)(Πk=1qλk)なる表現では,何を意味するかを見てみます。

 

これは,1≦s,t≦p,qを満たすある対(s,t)をとって,ωs=ωμs*μs,およびt=uλtλtを,それぞれe*j,およびjに置き換えた後に,j=1からnまで総和を取るものです。

 

これは,右辺でωμs=δμsj,uλt=δλtjとしてj=1からnまで和を取ることに相当しますから,テンソル成分としては(p,q)型テンソルの成分μ1,μ2..,μpλ1,λ2,,, λqにおいて,μs=λtとして,この同じ添字について1からnまで和を取ることで,(p-1,q-1)型テンソルの成分に変換することを意味します。

 次に,リーマン幾何学の説明に進もうと思いましたが,以下では,つい普通のテキストのように,そこで使用する用語の定義の羅列となってしまいました。

定義1.[位相空間]

 Xを任意の集合とし,O≡{Uα|α∈I}をXのある部分集合族とする。このときOの元がXの開集合,あるいは(開)近傍の条件を満たすとき,OをXの開集合全体の集合,すなわち開集合族と呼び,(X,O)の対,あるいはXのみを位相空間と呼ぶ。

 

 (※Oの任意の元が開集合,近傍の公理を満たすように与えられていれば,Oを開集合全体の集合=開集合族と呼ぶわけです。)

 

 U∈Oを開集合と呼び,OはXの位相を定めるという。このとき,FがXの閉集合であるとは,Fc∈Oなることをいう。ただし,FcはFの補集合:Fc=(X-F)です。

定義2.[連続性]

(X,X),(,X)を位相空間とするとき,写像f:X→Yが連続であるとは∀V∈OYに対してVの原像f-1(V)がXの開集合となること,つまりf-1(V)∈OXなることをいう。

定義3.[ハウスドルフ空間(Hausdorf空間)]

位相空間(X,O)がハウスドルフ空間であるとは,x≠x'なる∀x,x'∈Xに対しxの近傍,:Ux∈Oとx'の近傍:Ux'∈Oで,Ux∩Ux'=φを満たすものが存在するときをいう。

定義4.[コンパクト性]

(X,O)を位相空間とする。

 

まず,Xの部分集合族{Aα}がXの被覆であるとは.X=∪α∈Iαを満たすことをいう。もしも,全てのAαが位相Oの開集合であるとき,この被覆を開被覆と呼ぶ。

 

任意のXの開被覆{Aα}α∈Iに対し,Iのある有限部分集合Jが存在して,X⊂∪α∈Jαとできるとき,Xはコンパクトであるという。

定義5.[同相写像(位相同型写像:homeomorphism)]

,Yを位相空間とする。

 

写像f:X→Yが同相写像(位相同型写像)であるとは,fが連続,かつ全単射で,逆写像f-1:Y→Xもまた連続であることを言う。

 

XとYの間に同相写像が存在するとき,XはYに同相(位相同型:homeomorphic)であるという。

定義6.[微分可能多様体(滑らかな多様体)]

Mが以下の条件を満たすとき,これをm次元微分可能多様体(可微分多様体),または滑らかな多様体であるという。

 

(ⅰ)Mは位相空間である。

(ⅱ)Mに付随してMを被覆する開集合族{α},およびαからm次元のユークリッド空間mの開部分集合Vαの上への同相写像φαの対から成る族:{(αα)}が存在する。

(ⅲ)α∩Uβ≠φを満たすα,Uβに対しては,これらをつなぐ合成写像φαβ≡φα・φβ-1は,φβ(α∩Uβ)からφα(α∩Uβ)への無限回微分可能な(C-級)同相写像である。

定義7. [多様体の座標]

上述の対:(αα)をチャートいい,{(αα)}をアトラスという。αを座標近傍αを座標関数,または単に座標と呼ぶ。

 

そして,多様体Mの各々の局所的な地図である座標φα:αmは,その各点p∈αに対して,それぞれmの座標を示すm個の関数xμ(p)(μ=1,2,..,m)の数ベクトルとして,φα(p)≡(1(p),x2(p),..,xm(p))なる形で表現される。

 

そこで,この(p)≡{xμ(p)}μ=1,2,..mのことをp∈αの座標と呼ぶこともある。

定義7.[微分可能性,微分同相写像]

Mをm次元多様体,Nをn次元多様体とするとき,写像f:M→Nによって,点p∈Mはf(p)∈Nに写される。

 

そして,p⊂U,f(p)∈VなるM上のチャート(U,φ)とN上のチャート(V,ψ)を選ぶとき,ψ・f・φ-1:mnをfの座標表示という。

φ(p)=={xμ},ψ(f(p))=={yλ}と書けば,=ψ・f・φ-1()となる。これを簡略化して=f()と書くことがある。

 

そして=f()が各に対してC級のとき,fはp,あるいはφ(p)=において微分可能であるという。この微分可能写像fは滑らかな写像とも呼ばれる。

微分可能性は座標の選択によらないことも示せます。 

もしも,上の写像ψ・f・φ-1が可逆,つまり,その逆写像φ・f-1・ψ-1が存在するとき,ψ・f・φ-1とφ・f-1・ψ-1が共にC級であれば写像fを微分同相写像であるといいます。特にMとNは微分同相であるといいM≡Nと書く。

 

ψ・f・φ-1がMで可逆でM≡Nである,というのは,要するにこの写像のヤコービアン(Jacobian):det(ψ・f・φ-1)がM上の至る所でゼロでないことと同値です。

明らかにM≡Nはm=n,つまりdimM=dimNを意味します。

次元というのは,同型写像(全単射,かつ微分可能な連続写像)によって位相的には変わらないもの,すなわち位相不変量ですね。

 

これは本質的に1次元である滑らかな曲線で2次元以上の面や立体を塗りつぶすのは不可能であることなどを意味します。

したがって物理学でのエルゴード問題やフラクタル現象,あるいは確率過程における至る所で微分不可能な曲線を描く本質的にハウスドルフ次元が1次元ではなく2次元のブラウン運動とか,平面領域を曲線で塗りつぶせるペアノ曲線などの話は,上記の位相次元とは相容れないものです。 

短かいですが,今日はここで終わります。

参考文献:中原幹夫 著「理論物理学のための幾何学とトポロジー」(ピアソン・エデュケーション)

 

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2008年10月 1日 (水)

相対論の幾何学(第Ⅱ部-1)(ベクトル空間)

これまでは主に3次元空間内の2次元曲面の幾何学について論じてきましたが,ここからは一般のn次元空間内の多様体などの話について述べることから始めます。

 

さし当っての目的は接続やリーマン曲率などのより詳細な幾何学的意味を理解するためです。

まず,体Kの上の2つの抽象的なベクトル空間(線型空間)V,Wが与えられ,VからWへの写像fが∀1,2∈V,∀a1,a2∈Kに対してf(a11+a22)=a1(1)+a2(2)∈Wを満たすとき,fを線型写像と呼びます。

 

Vの元をベクトル,Kの元をスカラーと呼ぶことにします。

 

線型写像は,ベクトルの和とスカラー倍という演算を保つ準同型写像を意味します。特にWがKである場合,つまりfがV→Kの線型写像ならfを線型関数と呼びます。また,W=Vならf:V→Vの線型写像fを線型変換と呼びます。

Imf≡f(V)≡{f()|∈V}をVの写像fによる像と呼びます。もちろん,f(V)⊂Wです。

 

また,Kerf≡{∈V|f()=0 }を写像fの核と呼びます。fが線型写像なら,f(0)=0 により,Kerf≠φです。

 

VとWの間に同型写像(全単射(全射,かつ単射)の準同型写像)が1つでも存在するとき,VとWは同型であるといいます。

 

VとWが同型であることを,V~Wと書くことにします。

  

特に線型写像fの場合,これが同型写像であることは,Kerf={0}なることと同値です

ベクトル空間の1次独立な元の最大個数は,各ベクトル空間に固有であり,これを次元と呼びます。Vの次元,Wの次元をそれぞれdimV,dimWと書きます。

 

VとWが同型:V~Wなら,もちろん,dimV=dimWです。

 

逆に任意のn次元ベクトル空間は,全て線型空間としては同型,つまりdimV=dimWならV~Wなので,特に体Kのn次元数ベクトル空間:Knと同型です。

 

K=R(実数体)なら,Kn=Rnはn次元ユークリッド空間です。

dimV=nの場合,V~Knなので,VをKnと同一視します。

 

一方f:Kn → Knの線型変換は,n次の正方行列と同型対応しますが,この変換行列の全体はリー群(Lie group)を作ります。

 

この行列群を一般線型変換群と呼びます。これは,GL(n,K)で表わされるのが慣例です。

 

そこで,もしもV~W~Knなら,V→Wの線型写像fも"GL(n,K)の元=n次正方行列"と同型対応するので,fをそのGL(n,K)の元の変換行列と同一視します。

 

以下では特に,V~KnでVがK上のn次元ベクトル空間である場合,VをV(n,K)と書くことがあります。

線型代数学において,"線型空間V,Wがあるとき,V→Wの任意の線型写像fに対してdimV=dim(Kerf)+dim(Imf)が成立する。"という定理があります。

 

先に述べた,"fが同型写像であることはKerf={0}と同値である。"という命題はこの定理の特別な場合に相当しています。

さて,f:V→Kをベクトル空間V=V(n,K)上のある線型関数とします。

 

{i}i=1,2,..,nをVの1つの基底として,≡v11+v22+..+vnn∈Vを適当に選びます。

 

このとき,f() =v1(1)+v2(2)+..+vn(n)と書けます。そこで,{f(i)}i=1,2,..,nが決まれば関数fは完全に決決定されまります。

 

そしてV上の2つの任意の線型関数f1,f2に対し,∀a1,a2∈Kについて,{a11+a22}()≡a11()+a22()によって関数a11+a22を定義すれば,a11+a22もまたV上の線形関数なのでV上の線型関数全体も再び線型空間になります。

 

この線型空間をV=V(n,K)の双対ベクトル空間といい,V*(n,K),あるいは単にV*と表わします。

先に述べたように,f:V→Kはn個のKの元の組(f(1),f(2),..,f(n))で完全に決まります。

 

これらの値が1つでも欠けるとfは決まりませんが,このn個の"スカラー=数"を並べた組は正にn次元数ベクトルの形をしています。

 

それ故,線型関数fとKnの元が完全に1対1に対応することになりますから,VとKnは同型です。

 

よって*の次元もnです。すなわちdimV*dimVですね。

そして,e*k(i)=δik (i=1,2,..,n)のn個の値で定義されるn個の線型関数e*k (k=1,2,..,n)の組を*双対基底と呼ぶことにします。

 

明らかに,任意の線型関数fはf=Σkk*kと展開されます。

 

そこで,∈Vに対し,f()=Σkk*k()=Σk,iki*k(i)=Σkkkとなります。

 

右辺はf∈V*の成分(f1,f2,..,fn)と∈Vの成分(v1,v2,..,vn)の内積の形になっています。そこで,f()を*×V→Kの内積として(,)と書くこともあります。

:V→Wとg:W→Kがあるとき,合成写像g・fをhと書いてh()≡g(f());∈Vと定義することで,h∈V*が得られます。

 

これを,g∈Wが与えられたときに,写像:V→Wが写像h∈V*を誘導したと見ます。そこで,このg→hなる対応を*としてh=f*(g)と書くと,誘導写像と呼ばれる写像f*:W*→V*が得られます。

 

=f*(g)を,f*によるgの引き戻しと呼びます。

以下ではKを実数体として考察します。

さて,V=V(m,)を基底{i}i=1,2,..,mを持つベクトル空間,V*をその双対空間とします。

 

このときdimV*dimVなので,VとV*の間には同型写像g:V→V*が存在します。

 

先に述べたようにgはGL(m,)の任意の元と同一視できますから,gの行列としての成分表示が存在します。

 

すなわち,同型写像g:V→V*は,g:vj→Σkjkk,つまりgj=Σkkj*k,または=Σjjj∈Vに対して,=Σk,jkjj*k∈V*と表現できます。

そこで,Vの任意の2つのベクトル12の内積をg(1,2)と書き,同型写像g:V→V*を用いてg(1,2)≡Σk,j1kkj2jt(1)2t1t2と定義します。

 

さらに,g(2,1)=g(1,2)であるようにgの行列(gij)はgji=gijなる対称行列gであるとし,常にg(,)≧0:行列g=(gij)は正値であるとします。

 

これによって非負ののノルムを,g(,)の正の平方根として定義できます。

 

ji=gij (tg=g) なので,g(1,2)=Σk,j1kkj2jt(g1)2t1t2は,(1,2)=Σk,j1kjk2jt12と書いても同じです。

 

ただしt1,tgの左上添字tはそれぞれ行列1,gの転置行列を示しています。

次に,上と同じくg:V→V*がV=V(m,)からV*への同型写像であるとき,W=W(m,)を基底{Wα}α=1,2,..,mを持つm次元ベクトル空間とし,G:W→W*をWからW*への同型写像とします。

 

そして,線型写像f:V→Wが与えられたとき,∀∈V,∀∈Wに対してG(,f)=g(,f~)を満たす写像f~:W→Vをが存在すれば,これをf:V→Wの随伴と呼びます。

(,f)=g(,f~)は成分表示では,Σα,β,kααββkkΣk,j,αkkj~jααとなります。

 

ここに(fβj),(f~jα)は,それぞれ写像f,f~の行列成分表示です。

 

この等式から,随伴の条件は,Gαββkkj~jα,またはG,f,g,f~を行列として,ttG=gf~,or f~=g-1 ttGなることで与えられることがわかります。

 

ここで,g,Gは同型写像故,detg≠0,かつdetG≠0 なので,条件f~=g-1 ttGから,rankf=rankf~であることが結論されます。

 

rankf=dim(Imf)ですから,このことはdim(Imf)=dim(Imf~)を意味します。

なお,Kが実数体ではなくて複素数体のときには,1,2∈V=V(n,)に対する内積はg:V=V*を同型写像として(1,2)≡Σk,j1k*kj2jで定義されます。ただし,1k*は複素数v1kの複素共役です。

 

そして,fの随伴f~は(,f)*=g(,f~)で定義され,随伴であるための条件はf~=g-1++となります。

 

ただし,f+はfのエルミート共役であり,行列の意味でf+*なることを意味します。また,dim(Imf) =dim(Imf~)が成立することはKがでもKがの場合と同じです。

したがって,V,Wが体K上の有限次元ベクトル空間でf:V→Wが線型写像であるとすると,dimV=dim(Kerf)+dim(Imf),かつdimW=dim(Kerf~)+dim(Imf~)なので,f~がfの随伴でdim(Imf)=dim(Imf~)なることは,dim(Kerf)-dim(Kerf~)=dimV-dimWを意味します。

 

右辺の差dimV-dimWは写像fの選択には無関係です。

 

もしも,fが微分作用素D^である場合,D^の随伴はD^+と書かれ,左辺のdim(Kerf)-dim(Kerf~)はdim(KerD^)-dim(KerD^+)と表現されますが,これを微分作用素D^の解析的指数といいます。

 

したがって,dim(Kerf)-dim(Kerf~)=dimV-dimWなる等式は後に述べる指数定理のミニチュア版となっています。

今日はここで終わります。

参考文献:中原幹夫 著「理論物理学のための幾何学とトポロジー」(ピアソン・エデュケーション)

 

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