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2008年12月

2008年12月31日 (水)

朝っぱらから大麻論争?

 また朝っぱらから「若者たちの大麻犯罪をなくすには?どうすればいいか?」とか御用関係の識者コメンテーター?たちが現行の法律を前提とした,スポンサーには大いに受けそうで見ているであろう大多数の識者たちの耳当たりも良く,極めて当たり障りのない,私に言わせると"ピントはずれの変な議論"をやってました。

 (清水圭氏なんかはギャラのためとはいえ苦しそうで可哀想でしたが。。デーブ・スペクターもこの番組では人が変わるみたいだし。。石坂啓氏は彼女のマンガの内容ともいつもの調子とも違うし。。

 三反園氏はテーマによって極端に賢かったりアホだったり。。。カメラ慣れしてないかスポンサー,または プロデュ-サーのプレッシャーがきつい?そうした意識もないんじゃないかと疑ういつものバカもいるけど。。。)

 (番組は違うけどこの局のコメンテータでは,もちろんプレッシャーで苦しいのでしょうが

 比較的まともなのは室井祐月氏と鳥越俊太郎氏くらい?。。あと黒鉄ヒロシ氏や川村氏とか。。

 やくみつる氏はテンパリ過ぎてるし。。

 あ,私にまともだと評価されると逆にまともじゃないという意味かも。。)

 大麻吸引や密造販売問題などへの一番てっとり早い解決策は,ちょっと昔ヘアヌードを解禁して禁止物からはずしたので,猥褻物陳列関係の犯罪が減った?ように,大麻を解禁にすることでしょう。

 そもそも解禁にすれば犯罪ではなくなりますから,当たり前ですが大麻犯罪はなくなりますネ。。

 タバコと同様,専売公社というかJTに販売を任せれば,ヘアヌードと同様に禁止じゃなければ高価じゃなくなるし,税金をかけてもタバコと同じくらいの値段じゃ暴力団などの資金源としても魅力がないし,買えば誰でも安く手に入るのではわざわざ誰も栽培などしないでしょう。

 大麻はヘロイン(アヘン)のような麻薬でも覚せい剤のような幻覚を伴う薬剤でもないし常用しても酒やタバコと同程度の危険性なので,麻薬や覚せい剤と混同せず,それらから隔離して解禁にするのがいちばんだと思います。

 薬というのは特に漢方でない化学合成の薬品は多かれ少なかれ必ず副作用があるので,使用して精神も含め人体に害のないものは無いでしょう。

 でも害はあるけど益もあるから使用価値があるのです。禁止薬物の境としてどこで線引きするかの問題にすぎません。。大麻は漢方かよ。。

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2008年12月30日 (火)

超伝導の理論(1)

超のつくものばかりが好きなようですが,今日から超伝導の理論のテキストとして読んでいたBCSの一人シュリファー=J.R.Schrieffer著の「Theory of Superconductivity 」(Revised printing;Persues  Books)の勉強ノートのレビューをシリーズ記事の1つとして書いてみようと思います。

(この当時の超伝導についての知識は (今も大して変わりませんが) 恐らく中嶋貞雄先生の「超伝導入門」(培風館)を読んだ程度でした。)

このノートの1ページ目には1999年3月12日(金)の日付けがありますから,それほど昔ではないようですが,これも未完で挫折しているようですね。

 

できれば挫折したところから続きにも進みたいと思います。

 

最近は科学関連のブログ記事を書くことが過去には気づいていなかった事実の発見や過去の再確認を含めて自分の勉強の中心になってきているようです。

さて,今日は第1章序(Introduction)です。

超伝導現象はマクロなスケールで作用する量子効果の典型例です。

超伝導物質内では電子群のある有限部分が実質的な"巨大分子(超流体)"に凝縮されています。

 

その巨大分子は系の全体積に拡がり,全体として運動することができます。絶対温度ゼロにおいては凝縮(Bose-Einstein)は完全であり,あらゆる電子は超流体の形成に関与しています。

 

もっとも本質的にはフェルミ面の近傍の電子のみが凝縮の影響を受けた運動をするだけですが。。

ゼロから温度が上がってゆくにつれて,電子群の一部は凝縮から放たれて微弱に相互作用する励起ガス,あるいは正常流体を形成します。これもまた全体積に拡がり,超流体と相互に侵透し合っています。

温度が上がって臨界値cに近づくと,超流体中に残っている電子の比率はゼロに近づき,系は超伝導状態から正常状態への第2種の相転移を受けます。

超伝導体のこうした2流体描像は,形式的に超流体He4を特徴付ける描像に似ています。これらの間には重要な差異もありますが。。

超伝導体の興味深い性質(完全反磁性,直流電気抵抗ゼロなど)は超流体の独特な励起に関連しています。

  

後述するように,超流体はその"内部エネルギー(超流体同士を結合する束縛力に関わるエネルギー)"ほとんど変えず,"ポテンシャル流=非回転的流れ"を引き起こすことができます。

 

他方,超流体は回転的流れを保持することができません。

超流体He4と同様,超流体に"渦度=ゼロでない運動量の回転"を持った運動を強いるなら超流体の一部は必然的に常流体に転換されます。

常流体というのは超流体同士を束縛するエネルギーを利用できないので,一般に渦度を生成することに関わる大きなエネルギーの増加が存在します。

 

そこで超流体は磁場のように系に渦度,あるいは角運動量を与える傾向がある摂動に対しては不動な,剛性のような性質を持っています。

この仮定された剛性に基づいて,ロンドン(London)は弱い磁場の中でのバルクな超伝導体の完全な反磁性(マイスナー効果)を理論的に説明することができました。

 

そして,カマリン・オネス(Kamerlingh Onnes)によって初めて観測された明白な直流電気抵抗の欠落も説明されました。

後述することですが,超伝導の微視的理論(BCS理論)はバーディーン(Bardeen),クーパー(Cooper)および著者(シュリーファー)によって提案されました。これは,この種の2流体描像で考えられます。

最低次の近似では,超流体は格子分極力によって互いに束縛されている電子対によって形成されています。

 

この"対=ペア"は空間において互いに大いに重なり合い,そこで究極的には前述の超流体波動関数の剛性の原因となるペアの相棒間の相関に加えて,強いペアとペアの相関があります。

さらに一般にこうした相関関係は電磁的挙動に加えて超伝導体の多くの特性が結果として従うべき素励起スペクトルのエネルギー・ギャップの原因となります。

 

そしてBCS理論においては常流体は系が素励起したガスによって構成されます。

オネスによる現象の輝かしい発見に続く約50年間の超伝導の微視的理論が,この問題について物理的,数学的複雑性を抱えることになったのは恐らく驚くべきことではないでしょう。

1950年までにはフレーリッヒ(Frörich)の洞察により基本的な凝縮の原動力が認識されるまでには至っていませんでした。

 

フレーリッヒは結晶格子振動(フォノン:phonon)との相互作用によって生じる電子間の有効相互作用が,この凝縮を引き起こすに当たって第一義的に重要であることを示唆しました。

 

この頃,レイノルズ(Reynolds)らとマクスウェル(Maxwell)によって実行された独立な超伝導体の同位体効果についての実験がフレーリッヒの見方への実験的根拠を与えました。

しかし,電子-フォノン相互作用の摂動論的扱いに基づくフレーリッヒとバーディーンの初期の理論は数学的困難に陥ってしまいました。

 

こうした困難の重要性は,"マイスナー効果は対でない系から始めた摂動の有限次では得られない"というシャフロース(Schafroth)の証明によって強調されました。

後に,ミグダル(Migdal)は摂動論の範囲内では,電子の励起スペクトルに全くエネルギーギャップは現われないことを示しました。

 

BCS理論では,電子-フォノン結合定数gはシャフロースとミグダルの結果とは一致しない非解析的な形式:exp(-1/g2)で入っています。

微視的理論は本質的に超伝導の全ての一般的特徴を説明します。

 

定性的説明に加えて,実際の金属中の電子-フォノン・バンド構造,電子-フォノン行列要素etc.に関する不確定性に必要とされる近似の粗さを考えると実験との著しい一致をみています。

以下では,理論を基礎付ける物理的考えに説明を与えることを試みます。幾つかの議論は多体問題の言葉で述べられますが,こうした手法の定式化のほとんどはこのテキストの中で紹介して展開します。

ただ,理論と実験の間の関係の詳細な議論はしないので,このエリアをカバーするには他の書物やレビュー論文を参照してください。

 

まず,最初の項では超伝導体についての最も重要で単純な実験事実を列挙します。その際,慣例として第1種(typeⅠ)の(柔らかい or ソフトな)超伝導体と第2種(typeⅡ)の(硬い or ハードな)超伝導体の挙動を区別しています。

1-1    Simple Experiment Facts(簡単な実験事実)

     電磁気的性質

 ソフトな超伝導状態での物質の直流電気抵抗はゼロです。この事実

対応する温度の通常状態の抵抗の1/1015の精度で確立されていま

 

 絶対温度T=0 では超伝導体の抵抗は(多分凝縮からの励起を生じる

値の臨界振動数hcωg ~ 3.5kBcに対応する温度T=Tcまで)完全

にゼロです。(ただし,hc≡h/(2π))

 

 実際にはギャップの端は不鮮明であり,ある場合にはギャップの端よ

下で前触れの電磁波の吸収が観測されます。

有限温度では(多分ω<ωgなら温度励起された常流体による吸収のため)あらゆるω>0 に対して有限な交流抵抗が有ります。

 

そしてω≧ωgに対しては正常状態と超伝導状態の抵抗は本質的に等しく温度には依りません。

1933年マイスナーとオッシェンフェルト(Oschenfeld)はバルクな超伝導体が完全に反磁性的であることを発見しました。

 

つまり磁場は深さλ~500Åまでしか侵入せず,物質本体からは排斥されます。

もしも,誤ってゼロ周波数の電気抵抗が消えるということが超伝導体内で任意周波数の電場が有り得ないことを意味すると主張するなら,マクスウェル方程式rot=∇×=-(1/c)(∂/∂t)は,正常金属内にあった磁場が金属が超伝導になったとたんに"凍りつく"ことを主張することになります。

これはマイスナー効果に反しています。

 

マイスナー効果によると磁場は超伝導相では強制的に物質本体から追い出されています。

 

ポイントは超伝導体は,唯ゼロ周波数のみで消える誘導インピーダンスを生起させるということです。そしての排除を許すのは,このゼロでないインピーダンスです。

バルクでのソフトな超伝導体中での磁束の完全排除はを外場とすると超伝導体の単位面積当たり2/(8π)だけヘルムホルツの自由エネルギーを増加させます。

 

凝縮から超伝導相への移行を区別させるものは唯一総エネルギーの変化があることですから,超伝導状態と正常状態の総自由エネルギーが等しい臨界の磁場Hc(T)が存在する必要があります。

 

臨界場はT=0 では最大のH0でT=Tcではゼロに落ちます。

 典型的なソフト超伝導体,例えばAl,Sn,In,Pb etc.ではH0は2300ガウス程度です。

ハ-ドな超伝導体,例えばNb3Snでは超伝導性は下の臨界場HC1より大きいHに対して物質の大部分に磁束が侵入することにより多分105ガウスのオーダーの上の臨界場HC2まで保持されます。

 

それ故,ソフト超伝導体に反し,ハード超伝導体ではHC1より上では完全なマイスナー効果は存在しません。

もし,多重連結超伝導体,例えば中空円筒などがあれば,穴を通過する磁束は任意の値を取ることができなくて,hc/(2e)~ 4×10-7(ガウス/㎝2)の倍数に量子化されます。

 

磁束の単位として,これの2倍の大きさの量子化がロンドンによって予測されていましたが,この効果の実験的観測と正しい磁束単位の確立はディーバー(Deaver)とフェアバンク(Fairbank),およびドル(Doll)とナバウアー(Nabauer)により独立になされました。

     熱力学的性質

 ゼロ磁場ではT=Tcにおいて第2種の相転移をします。

 

比熱の跳びは移の真上では一般に正常状態の電子比熱γTcの約3倍

です。

 

 上手に鍛えられた純粋な標本においは遷移の幅は10-4K程度に小さ

成り得ます。

 

 もっとも,これは遷移の内部幅であるとは信じられていません。

/Tc → 0 につれて電子比熱は一般にaexp(-b/T)のように下がります。これは多分励起を生成するためのエネルギー・ギャップによるものでしょう。

T=0 におけるエネルギー・ギャップ2Δ(0)のkBcに対する比は通常3.5のオーダーです。この比はPbやHbのように強く結合した超伝導体であるほど大きくなっています。

また,Snの比熱をプロットすると比熱-温度曲線はT≧Tc/2ではαT3に限りなく良く一致します。

 

磁場が存在するとき,バルクな標本のN-S相転移は第1種です。つまり潜熱が関係しています。

     同位体効果

 上で論じたように,同位体効果は超伝導性をもたらすのに,格子振動が

質的役割を果たすことを示しています。

 

 特にT=0 での臨界場H0遷移温度TcがTc ~ 1/Mα ~ H0(α~

1/2)のように物質の同位体質Mが変わるにつれて変動するのがわかり

ます。

そこでTc とH0は軽い同位体では大きいです。

 

もしも現象において格子振動が重要でなければ,なぜ中性子が核に加わるとTcが変わるのかの理由がわかりません。

 

それは,その主な効果がイオンの質量を変えることだからです。

αの値としては,多くの超伝導体に対してはα=0.45~0.50が近似的に正しいのですが,幾つかの注目すべき例外もあります。

 

例えばRu,Mo,Nb3Sn,Os23で,これらについては同位体効果が小さいか消えています。

 

ガーランド(Garland)が示したように,これはフォノンの遷移を生起させるということを排除するものではありません。

もっとも,こうした材料の実際のメカニズムが現時点で然りと解明され確立されているわけではありません。

 

電子-フォノン相互作用は,こうした例外ケースにおいてさえ適切なメカニズムでないということは有りそうにないからです。

     エネルギー・ギャップ

 超伝導体の素励起スペクトルにおいて,エネルギー・ギャップを観測

るにはいくつかの直接的方法があります。

 

 上で言及したように電磁輻射を吸収するための閾値がエネルギー・ギ

ャップの値を与えます。

 

 ギアエヴァー(Giaever)による1つのより簡単な方法は薄い(~ 20Å

の)酸素層で離された超伝導物質の2つのフィルムの電子トンネル流

測定することです。

T→ 0 につれて,適用電圧V×|e|(電子の電荷の絶対値)がエネルギー・ギャップの2Δを越えるまでは全く電流は流れません。

 

温度が増加するにつれV<2Δ(T)に対しても有限電流が流れるようになります。電流-V曲線のブレイクは|e|V=2Δで保持されます。

この方法で観測されるエネルギー・ギャップの温度依存性は,単に音波の減衰率,核磁気の崩壊率,不純物によって制限された電子の熱伝導率からも決まります。こうした方法の全ては同一の結果を与えます。

     コヒーレンス(可干渉)効果)

 単純な2流体エネルギー・ギャップ模型に基づいて超伝導体中の核ス

ピン緩和率と同じ様に,電磁波や音響の吸収率を説明しようとするなら

ちに矛を見出します。

すなわち,実験的には音の吸収はTcより下ではTが減少するにつれて単調に減少します。一方,核スピンの緩和率は最初上昇しピークを通過後,低温でゼロにまで下がります。

 

然るに,正常状態におけるようにフォノンに関しても核スピンに関しても励起の結合について同じ行列要素を持つなら2つのプロセスは全く同じ温度依存性を持つはずです。

そこで少なくとも,これらの行列要素の幾つかは正常金属のそれとは異なっています。後に見るように超伝導状態にふさわしい行列要素は正常状態のそれらの線形結合で与えられます。

そして線形結合の係数は結合がスカラー or ベクトル,スピンに依存しますから,超伝導状態の行列要素の平方は音,電磁波,核磁気変数への励起の結合に対しそれぞれ異なります。

今日のところはここで終わります。 

参考文献:J.R.Schrieffer著「Theory of Superconductivity 」(Revised printing;Persues  Books)

 

PS:超伝導,あるいはそれに関係したフォノン,または格子振動について参照できるブログの過去記事を探してみると結構ありました。

 

 まず2006年6/15の「電気伝導(オームの法則)」,

6/17の「電気伝導(つづき1) (ジュール熱),6/19「電気伝導(つづき2) (衝突の正体),10/11「ボーズ・アインシュタイン凝縮とゼータ関数」,

 

 2007年6/9の「フォノン(1)(静止格子模型の破綻)」,6/12の「フォノン(2)(調和結晶の古典理論)」,6/13の「フォノン(3)(調和結晶の量子論)」,

 

 そして,6/15の「ハートリー・フォック(Hartree-Fock)近似(1)」,6/17のハートリー・フォック(Hartree-Fock)近似(2)」,6/18の「ハートリー・フォック(Hartree-Fock)近似(3) 」6/19の「フォノンによる電子間引力(超伝導の基礎) 」があります。

 

 まだまだ,2007年6/26の「フォノンと多体問題(超伝導の基礎)(1)」から7/4の「フォノンと多体問題(超伝導の基礎)(4) 」までのシリーズやもっと前の原子の分極振動による分子間力について述べた2006年10/14の「零点エネルギーとファン・デル・ワールス力」も参考になると思います。

 

 これらは今日のこの記事以降のシリーズに対する予備知識として参考になる記事を書き連ねているとも言えます。まあ,実はバックナンバーの宣伝ですが。。。 

 

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2008年12月29日 (月)

年末だ。。。

 今の体力で可能で生活費があるなら,報酬なしでもダウン症や聾唖などの子供の世話したいと思うけど現実的に私には無理な絵に描いたもちかなあ。。。

 他人に施すのが好きなのに自分の飯さえままなりません。偶々小金があると自分の明日の飯代もないのに全部飲んだり見栄を張っておごってしまうというたちですからどうしようもないです。

 自分のケツさえも拭けないのに,死ぬとか生きるとか人生全体のことを思い煩らうようなことはやる性格みたいですね。。

 昨日という遠い昔のことも明日という遠い未来のことも関係なく,あるのは今だけ。。。ひょっとしたら次の瞬間にはもう息をしていないかもしれないのに,明日なんて関係ない。。。とか。。。

 「空の鳥,野の花を見よ。。。明日のパンのことで思い煩らうな。」ということでしょうか。。人生は泡沫(うたかた)の夢。。生まれてきた人間の死亡率は100%。。勝ち組であろうと負け組であろうと「人生とは大いなる暇つぶし」。。どういう生き方をしようと対岸の火事である限り他人が口出しするのは大きなお世話だ。。という感覚でしょうか。。。

 真面目な人には鉄砲で打たれそうですね。。

 もしもあのときにああいう助け舟がなかったら今頃どうなっていたことか,とかよく言われますが,どうなっていたかとか何とかいっても,時間は待ってくれないからとりあえず今という日,時刻になっているんだから,とにかく生きていてどんな悲惨な状況をくぐっていったかはわからないけど,とにかく今は来ていたはずだというイキアタリバッタリ感覚ではダメなんでしょうけどネ。。

 昨日は忘年会だというので,ずいぶん久しぶりに飲みに行って,いろいろな人と話をしたけど,やはり社会に適応している方々は社会不適応なために罪を犯してしまったような犯罪者などに対しては冷たいなあと感じました。社会的常識にしても財産にしても麻生総理じゃないけど,持てる者は持たざる者を理解できないしまた理解する必要もなく「害虫は死すべし」というわけでしょうか?

 自分が何も持っていないなら,まわりは害虫も益虫もないのでしょうが,持っているとついしがみついて財産を守りたくなるのは本能的なものでしょうね。。。

 単なる個人の感想ですが,中にはむしろ私が普通の社会的常識がないから,害虫として駆除さる運命だろうと言う人もいました。。。私にとってはえらい誉め言葉ですネ!!

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2008年12月27日 (土)

運動物質内の相対論(11)(電磁波と光子の屈折)

コーヒー・ブレイクとして,光が屈折性の透明体に入射して屈折するという現象を古典電磁光学における電磁波という光の描像と量子論における光子,または光量子という光の描像を対比させ,これらの両方が矛盾なく両立できるということについて考察してみたいと思います。

これは,私自身がそうだったのですが,量子論をある程度かじった時期よりも,それを用いて少しでも量子論の内容を評価できるほど古典電磁気学が理解できたと感じた時期の方がかなり後だったので,電磁気学を学んでいる際に,それと量子論との整合性について疑問に思ったことがあったという関連からの話題です。

量子論について最初に教えられた知見の1つは,恐らく高校で単なる知識として学んだ前期量子論で知ったものでしょうが,「量子論では光を1個,2個と数えることができて,真空中で振動数がνの"光=電磁波"の持つエネルギーは"数えられる光の量子=光子"のエネルギーという意味では光子1個当たりU=hνで与えられる。」ということです。

 

ここで,hはプランク定数と呼ばれるある定数です。

いわゆる光量子仮説ですね。振動数νではなく角振動数ω=2πν,およびhc≡h/(2π)を用いるなら,光子のエネルギーはU=hνの代わりにU=hcωと表わされます。

一方,古典波動光学では,光が相対的屈折率nの透明物体に入るとき,光線の入射角,つまり入射光線が物体表面の法線となす鋭角をθiとし,入射後に向きを変えて屈折したときの屈折角,つまり屈折光線が光が入射したのと同じ表面の法線となす鋭角をθrとすると,スネルの屈折法則(Snell's law)n=sinθi/sinθrが成立することが知られています。

実はこの法則は,屈折率nの定義にもなっています。

 

すなわち,スネルの法則の内容は,光が入射する物体が同じ物質でできているなら,その屈折角θrは,入射角θiの値に関わらず,ある一定の値nによってsinθr=sinθi/nなる法則で決まることを意味します。

  

そして,真空と物質ではなく,物質同士の境界面での光の屈折率nのことを普通相対屈折率と呼びます。

 

上記スネルの法則は,真空から物質A,物質Bに入る場合の光の屈折率(=絶対屈折率)をそれぞれnA,nBとすると,光が物質Aから物質Bに入るときの屈折率(=相対屈折率):nABがnAB≡nB/nAなる比で与えられることを意味します。

 

このため,真空から物質への屈折率を絶対屈折率と呼ぶことと区別して,一般の物質Aから物質Bに入るときの光の屈折率:n=nABを正しくは相対屈折率と呼ぶのですね。

 

なお,光が水中から空気中に出て行くケースのように,相対的屈折率n≡nABが1より小さい場合,すなわちnA>nBの場合に,入射角θiがあまり大きいと,sinθr=sinθi/nを満たすθrが存在しないため,このときには例えば水面に向かう光は反射を受けることのみが可能で,空気中に透過して屈折することはできません。

 

この現象を全反射と言います。

 

例えば人が釣りをしているような場合,魚の方からは常に釣り人が見えているのに,釣り人からは角度によっては魚が見えないことがあるという現象ですね。

要約すると,ある境界面を挟んで異種の物質からなる領域A,Bがあるとき,光などの波がA,Bの境界面で向きを変える屈折現象では,AからBに入るときの波の屈折率nABをスネルの法則に従ってnAB≡sinθA/sinθBで定義するわけです。

 

波動に対するホイヘンスの原理(Huygens' principle)に基づく解釈では,これはA,Bそれぞれの中での波の位相速度の大きさをvA,vBとするとき,nABがnAB=vA/vBで与えられることで説明されます。あるいは,これはvAsinθB=vB sinθAです。

そこで,真空中での光の位相速度の大きさ,つまり真空中での光速をcとすると,この光が真空からある物質からなる領域に入射後屈折して屈折率(絶対屈折率)がnであるというのは,この物質中での光速がc'=c/nであることを意味します。

一般に,物質中での光速c'=c/n,または屈折率nは真空中の光の振動数ごとに異なるので,ある一定の方向から同じ物体に向かって多くの異なる色(異なる振動数)の単色光が混合した束でできた白色光が入射しても,単色光ごとに別々の屈折角に分かれてしまいます。

 

これを分光といいます。

プリズムや虹というのは,こうした現象の例としてよく引き合いに出されますね。

 

分光学を英語ではspectoroscopyと言いますが,要するに光のスペクトルというと,光束(複合光)が真空中での振動数,または波長ごとの光の和に分解される際の個々の成分である単色光のことを意味します。

そして,光を波と考えるとき振動数が一定値νを取る単色光では,その波長も一定で,それをλとすると真空中の速度cではc=νλと書けますが,屈折性物質中でも光速c'=c/nに対して振動数をν',波長をλ'として,同様にc'=ν'λ'と表わせます。

 

真空では,速さがc=νλで表される単色光は,空間の不連続境界面を通過する際に速さがc'=ν'λ'に変わるのですが,境界面を通過しても時間の尺度が不連続的に変わるわけではないので,時間だけに関係する振動数νが変わるはずはなく,境界面で変わるのは空間尺度に関係する波長λだけなんですね。

つまり,速さの変化c→ c'=c/nは,振動数はν'=νのままで,波長の変化λ→λ'=λ/nによるものなんですね。

そして,色というのは古くはゲーテ(Goethe)も論じていて,振動数という物理的な色の概念は恐らくニュートン(Newton)に始まるものでしょうが,これと我々動物が知覚する色覚,物理的な色刺激に対する生理学的な視神経や桿細胞などの反応は,必ずしも精確に対応するわけではなく,微妙に異なるものですね。

  

元々物理学というのは,物象の中の"量的側面=数で表わすことが可能な性質"のみに着目して論じる学問であるわけです。

 

そういうわけで物理学は数学とお友達なのですね。

屈折性物質中では,単色でも物質によって波長が違うので,色覚的に物質中の色が真空中の色と同じに感じられるかどうかはわかりません。

 

つまり,例えば水の中での人間の脳の感覚や色覚が真空や空気中のそれと全く同じか,相似である(相対論では外部から見ると空間,時間が収縮しているいても自分自身も同じ比率で収縮した空間にいるときにはそれを知覚できないのと同じ性質等)かどうかはわかりません。

 

しかし,単色光の色を真空以外の物質中でも真空中と同じ振動数で分類するならともかく,色と波長を一対一に対応させて分類しようとするなら,同じ色と同定される単色光でも物質の種類ごとに波長が異なるということに注意することが必要ですね。 

というわけで,振動数νは屈折性物質中でも真空と同じなので,量子論でU=hνと表わされる光子のエネルギーUの表式は,その光子が屈折率nの物体の内部に入っても物体と相互作用しない限りは,物体中であろうと同じエネルギーU=hνを持つと考えて矛盾はないはずです。

光子は素粒子としては電荷を持たない中性粒子ですが,電磁波としては交番的な電場と磁場を持ちますから,絶縁体でもそれを構成する電荷を持った電子などを揺さぶって原子を分極させ,それらをイオン化する可能牲もありますが,普通の泡箱や霧箱は光とは反応しないはずです。

また,電磁光学によると,物体の誘電率がε,透磁率がμ,あるいは比誘電率がεr≡ε/ε0で比透磁率がμr≡μ/μ0のとき,この誘電体,磁性体に真空から入射する際の電磁波(光波)の屈折率nは(εμ)1/2=n/c,またはn=(εrμr)1/2によって与えられることがわかっています。 

前記事で述べたように電荷密度も電流密度も無い:ρ=0,=0 の空間における平面波で表わされる電磁場は電場と磁場に分けると,=ε-1/2{f(t-(xn)/w)1+g(t-(xn)/w)2},および=μ-1/2{-g(t-(xn)/w)1+f(t-(xn)/w)2}となります。

 

ただし,w=c/nです。

これらはマクスウェルの電磁場の方程式から導かれる,に対する波動方程式∂2/∂t2=w22,∂2/∂t2=w22の波動法線がの平面波解の最も一般的な形です。

 

そこで,エネルギー密度はh=(1/2)(ε2+μ2)=f2+g2ですからh=(1/2)(ε2+μ2)という見かけの表現とは異なり,エネルギー密度hは誘電率εや透磁率μ,つまり屈折率nにはよらず真空中と全く同じであることがわかります。

 

そりゃ,エネルギーをやり取りせずに素通りするだけですから,当然そうですよね。

 

というわけで,古典電磁光学でも量子論と同じく光の持つエネルギーはそれが存在している媒質の屈折率とは無関係という結論を得ます。

電場だけに着目すると,一般に誘電体中のクーロンの法則は||=Q/4πεr2ですから,電場の大きさはいつでも誘電率の逆数ε-1に比例するという先入観がありましたが,実は空間を伝播中の電磁波における電場は=ε-1/2{f(t-(xn)/w)1+g(t-(xn)/w)2}で与えられるため,その大きさはε-1/2に比例します。

 

そこで,"光=電磁波"がε=ε0の真空からε=εrε0>ε0の誘電体に入る場合,誘電体中での電場の大きさは真空中のεr-1/2倍に減じ,それゆえエネルギー密度ε2は不変のままなんですね。 

 

ところで,平面波の一般形の例えば正の向きに運動する波の項f(t-(xn)/w)はフーリエによってf(t-(xn)/w)=∫f^(k,ω)exp{i(kx-ωt)}dωと展開できることがわかります。

 

複素表示での単色平面波の一般形はCexp{i(kx-ωt)}です。

ω=2πν=2πw/λでk=ω/w,||2π/λですから,kx-ωt=-ω{t-(n)/w}となり,Cexp{i(kx-ωt)}は確かにt-(xn)/wの関数です。

 

それ故,∫f^(,ω)exp{i(kx-ωt)}dωなる形式は,t-(xn)/wの関数の最も一般的な展開形を表わしていると考えられます。

 

単色光でなく混合された白色光のような複合光でも,位相速度wがあらゆる単色波に共通な一定値を取るような物質中の話なら,フーリエ展開はf(t-(xn)/w)=∫f^(,ω)exp{i(kx-ωt)}dω,k=ω/wという形であるとして全く問題ないです。

 

しかし,現実の物質内では光速w=c/n,あるいは屈折率nは"色=角振動数:ω"ごとに僅かに異なります。

 

これを物質が分散性を持つといいます。全ての"色=角振動数:ω"で屈折率nが1の真空中なら,常に全ての色でw=cであって全く問題ないのですが。。。

 

そこで,そもそも分散性物質内では左辺の進行波を単純に1つのwで規定されるf(t-(xn)/w)なる形には表現できないので,単にf(t,)と書きます。

 

この物質内では平面波:Cexp{i(kx-ωt)},k=ω/wの位相速度w=c/nがωの関数w=w(ω)で与えられるため,k=ω/w(ω)としてこれをωについて解いた形をω=ω()と表わしたものを用いてCexp{i(kx-ω()t)}と書き,f(t,)のこの平面波による展開式をf(t,)=∫f^()exp{i(kx-ω()t)}d3と表わすのが現実的です。

 

こうした分散性の複合光では,位相速度という概念は,ほとんど意味を持たなくなるわけですね。

 

波が単色波に近くてf(t,)=∫f^()exp{i(kx-ω()t)}d3が,ある0を中心としてΔ程度のゆらぎを持つ波束である場合には,ω0≡ω(0)とすると0+Δに対してω()~ ω0+(dω/dと書けます

 

要素波:exp{i(kx-ω()t)}において位相をφ≡kx-ω()tで表わし,expiφ ~(expiφ0)expi{(∂φ/∂)Δ},φ00-ω0tと書いて,展開式f(t,)=∫(f^expiφ)3 ~ (expiφ0)∫[f^expi{(∂φ/∂)Δ}]d30近傍の波全ての重ね合わせと見たとき,各々の要素波が強め合う干渉をするのは明らかに位相が極値をとる場合,つまりφ/∂がゼロとなる場合です。

 

そこで,φ≡kx-ω()tをで偏微分して∂φ/∂-(dω/d)t=0 とすると,これは時刻tにおいて面=(dω/d)tを表わす方程式となっています。

 

一方,この式の右辺をtの1次式とみるならこれはその面が速度dω/d=∇kωで運動することを意味する式になります。つまり,全体としては波束の振幅が最大となる面が速度dω/dで移動するという描像が得られます。

  

こうして得られたdω/d=dν/d(/λ)なる表現の波束の速度を群速度と呼びます。そして,一般に歴史的に光速と同定される光線速度は光のエネルギーの伝播速度のことです。

 

全く分散のない真空中の光速であれば,全ての振動数の光で=ω/w=一定により,複合光の群速度もdω/d=w(一定),かつw=cですから,群速度(dω/d)は位相速度cに一致しさらに光線速度にも一致するため何も迷うことなく光速はcであると言明できます。

 

ところが,分散性物質中での複合光を対象とする場合だと位相速度よりもむしろ群速度の方が光線速度に近い意味を持ちます。

 

しかし,複合光ではなく完全な単色光の屈折率がnの一様物質内の光線速度を問題にするのであれば,分散を考慮する必要がないので光速は位相速度w=c/nであるとして問題ないでしょう。

 

以下では基本的に完全な単色光の一様物質内の進路のみを考察の対象とします。

 

さて,真空中にしろ物質中にしろ,空間全体で積分した総エネルギーはU=∫hdVです。以下では以前と同じくエネルギーをUではなくHで表記することにします。すなわち,H≡∫hdVとします。

 

一方,運動量密度も積分して総運動量という形にすると=∫dVです。そして運動量密度がアブラハム(Abraham)のそれの場合には特にAbr=∫AbrdVと書きます。

 

静止した屈折率がnの屈折性物体の中での電磁運動量密度はミンコフスキー(Minkowski)の場合は×=εμ(×)=c-1(εrμr)1/2(f2+g2)=c-1(εrμr)1/2=nh/c,アブラハムの場合はAbr/c2=(×)/c2=ε0μ0(×)=c-1(εrμr)-1/2(f2+g2)=h/(nc)です

 

したがって屈折率がnの屈折性物体の中での電磁運動量は,それぞれ=(nH/c),Abr={H/(nc)}と書けます。

いずれの表現も真空中,すなわち屈折率がn=1の領域の中では,Abr=(H/c)であり,古典論,量子論を問わず真空中で光のエネルギーEと運動量pがE=cpなる関係にあることと矛盾しません。

光の他には元々静止していた屈折性物体だけしかない系全体を考えると,これらは閉じた系を成していて,系全体ではエネルギーも運動量も保存するはずです。

 

そして,既に以前の記事で閉じた系の一般論から任意の慣性系Sにおけるこの系の質量中心の座標(S)はd(S)/dt=c2/Hを満たし,エネルギーも運動量も保存する,すなわちHもも時間的に一定のときには慣性中心の座標(S)は一定速度で運動すると書きました。

そこで次のような思考実験を考えてみます。

摩擦が全くない床面に質量がMで屈折率がnの一様な透明物質でできた直方体が置かれ,その長さLの一辺がx軸に平行な向きにあるとき,x軸の負の側からエネルギーがHの"光=電磁波"が入射して通過してゆく系を考えます。

この今のHの定義では,式d(S)/dt=c2/Hにおける右辺の系全体のエネルギーを表わす記号Hは(H+Mc2)に置き換える必要があります。すなわち,d(S)/dt=c2/(H+Mc2)=cH/(H+Mc2)です。

 

また今の場合はx軸の正の向きですから,これを省略してdX(S)/dt=cH/(H+Mc2)と書いておきます。

一方は入射前ではミンコフスキーもアブラハムも関係なくAbr=(H/c)です。

 

閉じた系では光の電磁運動量をe,屈折性物体の持つ力学的運動量をmとすると,em=(H/c)です。

 

そこで,ミンコフスキーではe=(nH/c)なのでm=(H/c)(1-n),アブラハムではe={H/(nc)},m=(H/c)(1-1/n)ですね。

そして,今のケースはエネルギーも運動量も保存される閉じた系を想定しているので,こうした関係は光が入射する前も後も未来永劫変わらないはずです。

さて,静止していた物体はエネルギーHと運動量を獲得するので実質的な光の質量をm=H/c2とすると系全体での質量は(m+M),運動量はですが,前のように光のみの運動量をe,物体のみが持つ力学的運動量をmとすると,物体は速度m/Mを得て床をすべってゆくと考えられます。

一方,透明な物体中での光の速さはc/nであり,光はこの速さで長さLの物体を通過してΔt=n(L+s)/cの後には右側から出てきて光速はcに戻るはずです。

 

sは右側から光が入ってから出てくるまでに物体自身が移動する距離でs=vΔtで与えられます。

したがって,このΔtの間に系の質量中心は{m(L+s)+Ms}/(m+M)だけ移動すると考えられます。

 

これにm=H/c2,L+s=cΔt/n,s=GmΔt/Mを代入すると,{m(L+s)+Ms}/(m+M)={H/(nc)+Gm}Δt/(m+M)です。

 

ところが,以前に得られたことからdX(S)/dt=cH/(H+Mc2)=(H/c)/(M+m)ですからΔX(S)=(H/c)Δt/(m+M)です。

これらを比較すると,ΔX(S)={m(L+s)+Ms}/(m+M)であるべきですから,H/(nc)+Gm=H/cを得ます。

 

しかしG=H/cなので,これはGe=G-Gm=H/(nc)を意味します。そこでこの考察からは電磁運動量eとしてアブラハムのそれAbr={H/(nc)}がふさわしいという結果が得られます。

通常のアインシュタインの箱(Einstein's Box)による説明の場合には,静止した屈折物体から光が放出される話で,この場合は元々全部静止していて最初から最後まで一定の総運動量はゼロのままですから質量中心の移動はΔX(S)=0 です。

最初左端から箱の中に放出されて右端から出る光の質量はm=H/c2で,この間の経過時間はΔt=Ln/cです。

 

そして光放出の反作用で物体は 0=ΔX(S)=mL+(M-m)sを満たす距離sだけ反跳を受けます。

明らかに,s=-(HL/c2)/(M-m)ですが,反跳運動の速度はv=-G/(M-m)であり,s=vΔt=-(GnL/c)/(M-m)でもありますから,結局G=H/(nc)です。

 

当然ながら同じような考察からは同じ結論を得ました。

まあ,アブラハムの電磁運動量は元々ローレンツの電子論のような個々の電子の真空中の量を平均化したものですから,この運動量の分割がアインシュタインの箱の考察と合致するのは極めて当然であるような気がします。

今日はここで終わります。 

参考文献:太田浩一 著「マクスウェル理論の基礎」(東京大学出版会),中山正敏 著「物質の電磁気学」(岩波書店)

PS:余談ですが,高校でほぼ初めて物理を習った頃に,光が波か粒子かについては,その屈折の仕方でわかるという内容を先生の説明で聞いたのが頭に残ってます。

 

 つまり「もし光が波でなく粒子だったら,境界で速度の接線成分が変わらず法線成分だけが小さくなるんだから,実際の屈折とは反対の向きに曲がるだろう」という話ですが,これは未だに印象に残っています。

高校のときは,化学の点数は良かったのですが,理科の科目としては化学よりも好きだった物理の点数はさっぱりでした。

 

ただ,当時は計算は苦手だったけれど意味を考えるのは結構好きだったのです。今とはほぼ正反対ですね。

 

今なら,式や計算では理解できても物理的意味はわからないので,数式の助けで定式化から攻めて,次第に全貌が明らかになるというような感覚でしょうか。。

 

その時代に私が最も得意としていた科目は理科系科目ではなくて,唯一国語でした。国語だけは近郷の模試でも常に成績がトップクラスであったっと記憶しています。

   

でも,現役のときに第一志望の大学に落ちたのは国語の出来が悪かったのが主因というのは皮肉でした。

当時,その大学の入試は入試の答案や採点内容は非公開でも総点数とその科目別内訳だけは,合格,不合格関係なく自分の高校に帰ってきたので本人が希望すれば先生から教えてもらうことができたのです。

 

現役受験のときは,国語の点数が200点満点の4割強の85点ぐらいしかなかったのが大きかったですね。

 

確か900点満点で最低点に34点足りなくて,国語の点数が6割120点あれば丁度合格だったと記憶しています。

実は,今は入試に小論文などあるのは極く普通なのですが,当時は入試で作文を出すのは珍しく,国立では恐らくそこだけだったかも知れないのですが,今では考えられないことに当時は他人が書いたものを読解することは得意でも自分で文を作るのは大の苦手だったんですね。

 

今だったら,むしろ他人を無視しても自己主張するくらいの方が得意なのに,当時引込み思案のシャイで無口な平凡な保守的というよりも幼稚な子供でしたからね。

漢字の読み書きとか特に得意だった漢文などはスラスラと出来たはずですが,詩を作れという問題だったか何か忘れましたが,そういう大きい設問が2つくらいあって,試験中に固まってしまったのを覚えてます。

浪人のときは,安田講堂事件のため東大入試が中止となった影響で第一志望の大学入試は900点満点での最低点がどの学科でも例年より100点前後上がったのですね。

 

いや受験生のレベルも確かに上がったでしょうが,試験内容も例年と違って,ある大学の一次試験のような傾向になったのも含めて,かなりやさしい方に変わっていました。元々私は難問で勝負するタイプでしたからみんながわかりそうな問題では競争になりません。(← 負け惜しみ)

 

当日いくら待っても待ち合わせに来なかった同じ予備校の友人など意地を張らずに,第一志望のランクを少し下げた連中は,ほぼ全員合格したと後で聞きました。

 

当時,入学した第二志望の大学は数学科定員35名,物理学科定員45名で定員+αいました。1年生のころは,大体この2学科は同じようなカリキュラムで一緒に行動していました。

 

中には結構仲のいい友達にもなっていたのですが,翌年には突然20名以上が消えましたね。そう学生の身分でいながら,大学を受け直して合格した者達が去っていったのですね。

 

あ,別に非難する気などありません。

 

多くは,現役のときに不可抗力で第一志望を受けられなくて隠れ浪人とはいえ一浪したのと同じです。

 

もしも私がやると二浪ですから,貧乏なことも含めそこまではやりません。私自身,現役で第二志望合格したのにも関わらず一浪したわけですから他人の事は言えませんネ。。。

 

あ,ちょうど40年くらいも前のずいぶんな昔話になりましたね。。イヤ私もいつまでも執念深いな。。

 

※PS:スザンヌは顔だけだけど誰かに似ていると思ったら倍賞千恵子の若い頃の顔だな。。。(故)飯島愛の顔はデビューした頃の,コロコロ太ってたが顔は可愛かった頃の和田アキ子だな。。。

 

関根の娘ってマナ,カナによく似てるなあ。。

 

(TVで芸能人見ていても我流だけど毎日新たな発見がありますね。)

 

金もないし何も好き好んでみんなが大移動する正月に関西に帰省する必要もないので,急遽予定を変更し今年も東京の自宅で寝正月をすることにしました。

 

(免許取り立てのメイが運転する車に乗らないでいいから,若干寿命が延びたな。。。)

 

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2008年12月25日 (木)

運動物質内の相対論(10)(屈折性物体中の光波)

運動物質内の相対論の続きです。

 

透明な絶縁体中での"光波=電磁波"の屈折現象に関連して,ミンコフスキー理論(Minkowski theory)とアブラハム理論(Abraham theory)を比較してみます。

マクスウェル(Maxwell)の"電磁波=光波"の理論によれば,屈折率がnの屈折性物体中の光学現象は(εμ)1/2=n(ε0μ0)1/2=n/c,またはn=c(εμ)1/2なる関係式で結ばれる誘電率ε,および透磁率μを有する物質に関するマクスウェルの現象論的電磁力学の式で記述されます。

 

そして,少なくとも波長が十分長い場合には,あらゆる分散現象が無視できるので,これは十分な精度で正しいことです。

さらに光を全く吸収しない理想的な透明体は完全な絶縁体でなければなりません。すなわち,σ=0,ρ=0,=0です。ただしσは電気伝導度,ρは電荷密度,は電流密度です。

さて,光線速度は波のエネルギーの伝播速度に等しいはずです。例えば光行差の角度の存在は,望遠鏡で物を見る際に物からの"光線=エネルギー"が望遠鏡の筒の中を通るためには望遠鏡を傾ける必要があることを意味します。

ところが電磁場のエネルギー運動量テンソルが与えられている場合,これをTμνとしてエネルギー密度をh=T00,エネルギーの流れ密度をSk=cT0kとすればエネルギーの速度は*/hで与えられることがわかっています。

そして相対論では光は波であるにも関わらず,質点粒子と同一の挙動をすることが要求されます。

 

つまり光波の場合,*/hが質点粒子の速度と同じ変換性を持つことが要求されます。

 

このことは4つの値を持つ量UをU≡(c/(1-*2/c2)1/2,*/(1-*2/c2)1/2)で定義したとき,これが4元ベクトルになることを意味します。

ところが,以前の2008年10/31の記事「運動物質内の相対論(1)」によれば,Uが4元ベクトルになるためには,条件として式Rμν≡Tμν-Tμλ*λ/c2=0 が常に成立することが必要十分であることがわかっています。

これの根拠を見るため,この2008年10/31の記事「運動物質内の相対論(1)」を引用します。

(※引用):まず,(1-*2/c2)1/2={1-2/(h22)}1/2=(Sμμ)1/2/(hc)なのでU=c(Sλλ)-1/2μと表わすことができます。特にU*μ=c2は常に満たされています。

2つの慣性系SとS'が無限小ローレンツ変換x'μ=xμ+εμνν=(δμν+εμν)xνμν=ενμで結ばれているとします。

 

このとき,εμνの2次以上の微小量を無視すれば,テンソルの変換性によりT'=(δ0λ+ε0λ)(δμν+εμν)Tλν=T+ε0λλμ+εμνなのでS'μ=Sμ+εμνν+cε0λλμ,S'μS'μ=Sμμ+2cε0λλμμです。

 

そこで(S'μS'μ)-1/2=(Sμμ)-1/2[1-cε0λλρρ(Sττ)-1/2]と書けます。

したがって,U*'μ=c(S'λS'λ)-1/2S'μ=U+εμν+c2ε0λ(Sσσ)-1/2[Tλμ-Tλρ*ρ/c2]となります。

 

ここでRμν≡Tμν-Tμλ*λ/c2とおくとU*'μ=U+εμν+c2ε0λ(Sσσ)-1/2λμです。

 

そして,μ=0 なら恒等的にR=T-T*λ/c2=Sν/c-Sλ/c=0 が満たされています。

そこで,UがU*'μ=U+εμνとなって4元ベクトルのように変換されるためには,μ=1,2,3と全てのνについて恒等的にRμν=0 が満たされることが必要十分です。(引用終わり)

さて,以下ではUが4元ベクトルになるための条件:Rμν≡Tμν-Tμλ*λ/c2=0 が満たされているかどうか,をTμνがミンコフスキーのテンソルに等しい場合:Tμν=Sμνとアブラハムのテンソルに等しい場合:Tμν=SAbrμνのそれぞれについて調べてみることにします。

まず,基本的な前提事項です。

まず,前記事同様,Fμν,Hμνの存在を仮定し電場を,磁束密度を,電束密度を,磁場の強さをとして,これらがE=(E1,E2,E3)≡-c(F01,F02,F03),B=(B1,B2,B3)≡-(F23,F31,F12),D=(D1,D2,D3)≡-c-1(H01,H02,H03),H=(H1,H2,H3)≡-(H23,H31,H12)で与えられるとします。

 

ここにFμν=∂Aν/∂xμ-∂Aμ/∂xνですが,Hμνの電磁ポテンシャルAμによる表現は特に指定しません。

 

このとき,電荷も電流密度もない:ρ=0,=0 の空間における電磁場の方程式の解の中で,静止系での波動法線がの平面波となるものを取れば,その最も一般的な形は電場と磁場について=ε-1/2{f(t-(xn)/w)1+g(t-(xn)/w)2},=μ-1/2{-g(t-(xn)/w)1+f(t-(xn)/w)2}となります。

ここで,12は互いに直交し共にに垂直な単位ベクトルです。つまり,(12)=(1)=(2)=0,1×2とします。f,gは任意関数でありwはw=||,≡(εμ)-1/2=(c/n)で定義されています。はこの平面波の位相速度です。

これらは,ほぼ自明なことですが一応証明しておきます。 

(証明)ρ=0,=0 の均質で等方的な物質の静止S0系では電磁場のマクスウェルの方程式はdiv00=ρ0,div00=0,およびrot0-∂0/∂t=0,rot00+∂0/∂t=0,0=ε0,0=μ0で与えられます。

 

これらの式で,上添字 0を省略した後,ρ=0,=0 とすれば,div=div=0,ε∂/∂t=rot,μ∂/∂t=-rotです。

 

そこで,Eはそれぞれ独立に∂2/∂t2=w22,∂2/∂t2=w22なる同じ形の波動方程式を満足することがわかります。

 

ただし,w2=1/(εμ)です。

一般性を失うことなく,=(x,y,z)の座標成分の系で波動法線を=(1,0,0)に取ると,はポインティングベクトル(Poynting vector)×に平行ですから(En)=0,(Hn)=0 で,はy,z成分のみを持ちx成分を持ちません。すなわち,x=Hx≡0です。

 

また,*μν≡(1/2)εμνλσλσでFμνに双対な擬テンソルF*μνを定義すると,対称性から明らかに,μν*μν=(1/2)εμνλσμνλσ=0 ですが,この変換Fμν→ F*μν→ -c,→-/cとする操作に対応しますから,E=-c(F01,F02,F03),B=-(F23,F31,F12),=μにより(EH)=0 と結論されます。

(1,0,0)より,任意の時刻tに=(x,y,z)のxが一定のyz平面上では,が一定というのが,が平面波であるという意味ですから,,は(x,t)だけの関数になります。

 

そこで,div=div=0 は∂Ex/∂x=∂Hx/∂x=0 を意味しますが,これは今の場合はEx=Hx≡0 なので自動的に満たされます。

 

結局,=(0,Ey(x,t),Ez(x,t)),=(0,Hy(x,t),Hz(x,t))と表わすことができることがわかります。 

一方,,が(x,t)だけの関数なので,波動方程式∂2/∂t2=w22,∂2/∂t2=w22は∂2/∂t2=w22/∂x2,∂2/∂t2=w22/∂x2となります。

 

つまりy,Ez,Hy,Hzの各々は全て同じ方程式2ψ/∂t2=w22ψ/∂x2の解ψ(x,t)の1つを表わします。

 

そして,(x,t)だけの波動方程式2ψ/∂t2=w22ψ/∂x2の一般解ψがf1,f2を任意の1変数関数としてψ(x,t)=f1(t-x/w)+f2(t+x/w)なる形に書けることは微分方程式解法の一般論から良く知られている事実です。

特に,電場y,Ezについてx軸の正方向にのみ伝播する波と考えてy=ε-1/2f(t-x/w),z=ε-1/2g(t-x/w)とします。

 

このとき,μ∂/∂t=-rotから,μ∂Hy/∂t=∂Ez/∂x,μ∂Hz/∂t=-∂Ey/∂xです。

 

これらを積分するとHy=-μ-1/2g(t-x/w),Hz=μ-1/2f(t-x/w)となります。

そこで,(1,0,0)に対して1=(0,1,0),2=(0,0,1)とおけば,=ε-1/2{f(t-(xn)/w)1+g(t-(xn)/w)2},=μ-1/2{-g(t-(xn)/w)1+f(t-(xn)/w)2}と書けます。(証明終わり)

そこで,この静止系での波動法線を改めてと書けば,電磁場のエネルギーの流れ密度,つまりポインテイングベクトル×(εμ)-1/2(f2+g2)(ただしe≡e1×2)となります。

 

また,エネルギー密度は,h=(1/2)(ε2+μ2)=f2+g2です。

そこで*/h=(εμ)-1/2=(c/n)となります。すなわち,この系ではエネルギーの速度は位相速度に一致します。特に*22(εμ)-1=c2/n2で1/(1-*2/c2)1/2=c(εμ)1/2/(c2εμ-1)1/2=c/(n2-1)です。

 

平面波の位相というのはf(t-(xn)/w)=f(t-x/w)の引数(t-x/w)のことですね。

 

実際には単位も符号も関係なく(x-wt)=-w(t-x/w)も位相と呼ぶようです。関数fの値を一意に決める引数のパラメータという意味では,(t-x/w)でも(x-wt)でもどちらでもいいからですね。

  

そしてf(t-x/w)という関数は,fがf(α)という一定値を取る平面波の波面,つまり時刻tにt-x/w=α,または平面の方程式x=w(t+α)で表わされるyz面に平行な面が時刻t+Δtには(t+Δt)-x/w=α,または方程式x=w(t+Δt+α)で表わされるyz面に平行な面に移動する描像と見えます。

 

それ故に,位相αが一定の波面のαの値に無関係な移動速さΔx/Δt=wを位相速度と呼ぶのです。

 

速さでなく速度というからには,向きがあるので,実際の位相速度はまたはという向きを持つベクトルです。

さて,ここで表記の煩わしさを避けるため,比誘電率εrと比透磁率μrなる無次元量を導入します。

 

すなわち,誘電率,透磁率の真空のそれらに対する比を示す量εr≡ε/ε0r≡μ/μ0を定義します。

 

別の単位系では,この無単位の比誘電率εr,比透磁率μrを誘電率,透磁率と定義してεrrを単にε,μと表記する場合もあります。

これらを用いると,ε=εrε0,μ=μrμ0となります。そしてc=(ε0μ0)-1/2ですから,屈折率nが(εμ)1/2=n(ε0μ0)1/2=n/cで与えられることは,n=(εrμr)1/2なることと同等です。

 

また,(εμ)1/2=(εrμr)1/2/cですから,c2εμ-1=εrμr-1とやや簡単になります。

このことから,≡(c/(1-*2/c2)1/2,*/(1-*2/c2)1/2)=(c(εrμr)1/2/(εrμr-1)1/2,c/(εrμr-1)1/2),μ=cT=(ch,)=(f2+g2)(c,(εμ)-1/2)=c(f2+g2)(1,(εrμr)-1/2)が得られます。

また,マクスウェルの応力テンソルはtij=Eij+Hij-(1/2)(EDHBij=εEij+μHij-hδij=(f2+g2)(1i1j2i2 j-δij)=-(f2+g2)ijと書けます。

 

ここでは3と置くと1i1j2i2 jij=Σkkij k=Σkδkiδkj=δijと書けることを用いました。

そこで,静止系ではミンコフスキーのテンソルの空間部分はSij=-tij=(f2+g2)ijです。また,空間時間成分はSk0=cgk×=εμ(×)=(εrμr)1/2-1(f2+g2)よりSk0=cgk=(εrμr)1/2(f2+g2)kとなります。

したがって,aμ≡(Sμλ*λ)/c2において,μ=kに対する式としてak=c-2(cgk*0+tkj*j)=c-2{(εrμr)1/2(f2+g2)k}{c(εrμr)1/2/(εrμr-1)1/2}-{(f2+g2)kj}{cj/(εrμr-1)1/2}]=c-1(f2+g2)(εrμr-1)1/2kを得ます。

 

つまり-1(f2+g2)(εrμr-1)1/2です。

μν≡Tμν-Tμλ*λ/c2でTμν=SμνとおけばRμν=Sμν-Sμλ*λ/c2=Sμν-aμですが,前にも述べたようにR=S-S*λ/c2については,U=c(Sρρ)-1/2μなので恒等的にR=Sν/c-Sν/c=0 です。

 

つまりTμνの選択に関係なく,常にR=T-T*λ/c2はゼロです。

一方,Rij=-tij-ai*j=(f2+g2)ij-(f2+g2)ij=0, Rk0≡cgk-ak*0=(εrμr)1/2(f2+g2)k-{-1(f2+g2)(εrμr-1)1/2k}{c(εrμr)1/2/(εrμr-1)1/2}=0 です。

 

結局,全てのμ,νについてRμν=0 ですね。

以上から,Tμνがミンコフスキーのテンソルの場合,つまりTμν=Sμνの場合にはUが4元ベクトルになるための条件:Rμν≡Tμν-Tμλ*λ/c2=0 が満足され,エネルギー伝播速度*/hが任意の座標系でホイヘンスの原理(Huygense principle)から決まる光線速度に一致することがわかりました。

ここで物体の静止系SがSと同じ空間軸の向きを持った座標系S'に対して微小速度を持った座標系に対し,先ほど引用した「運動物質内の相対論(1)」でのS→S'の無限小ローレンツ変換:x'μ=xμ+εμνν=(δμν+εμν)xνμν=ενμでεij=0, ε0k=εk0=v k/c,ε00=0 を考えてみます。

εμνの2次以上の微小量を無視すれば,テンソルの変換性からT'=(δ0λ+ε0λ)(δμν+εμν)Tλν=T+ε0λλμ+εμνなので,S'μ=Sμ+εμνν+cε0λλμ,S'μS'μ=Sμμ+2cε0λλμμです。

 

そこで(S'μS'μ)-1/2=(Sμμ)-1/2[1-cε0λλρρ(Sττ)-1/2]と書けます。

S'系でのエネルギー速度はu*'k=S'k/h'=cS'k/S'0=cU*'k/U*'0です。今のミンコフスキーの採択ではUが4元ベクトルとして変換するのでx'μ=xμ+εμννと同様,UはU*'μ=U+εμνと変換されます。

すなわち,U*'k=U*k+vk*0/c=[ck+vkrμr)1/2]/(εrμr-1)1/2,U*'0=U*0+vk*k/c=[c(εrμr)1/2ve]/(εrμr-1)1/2なので,エネルギー速度の定義式に代入するとcU*'k/U*'0=[ck+vkrμr)1/2]/[(εrμr)1/2+c-1ve] ~ c(εrμr)-1/2k+v k-(ve)k/(εrμr)となります。

結局,*'=c(εrμr)-1/2-(ve)/(εrμr),あるいは*=c(εrμr)-1/2e=(c/n)なので*'=*-(vu*)*/c2 ですね。

ところで,一般的なS'がSに対してで運動している場合の位置座標のローレンツ変換は'=[(vx){(1-2/c2)-1/2-1}/2-t(1-2/c2)-1/2],t'=(1-2/c2)-1/2{t-(vx)/c2}です。

 

今の場合は,SがS'に対してで運動しているので,まず→ -とすると,'=[(vx){(1-2/c2)-1/2-1}/2+t(1-2/c2)-1/2],t'=(1-2/c2)-1/2{t+(vx)/c2}に変わります。

これらの微分を取り,d'=d[(){(1-2/c2)-1/2-1}/2+dt(1-2/c2)-1/2],dt'=(1-2/c2)-1/2{dt+()/c2}=(1-2/c2)-1/2dt{1+(vu)/c2}とした後,d'をdt'で割って'=d'/dt',=d/dtとすれば,S系での速度のS'系での速度'への変換が得られるはずです。

まずd'の表式の両辺をdtで割ると,d'/dt=[(vu){(1-2/c2)-1/2-1}/2+(1-2/c2)-1/2]となります。そして'=d'/dt'=(1-2/c2)1/2(d'/dt)/{1+(vu)/c2}ですから,結局'=(1-2/c2)1/2/{1+(vu)/c2}+[(vu){1-(1-2/c2)1/2}/2]/{1+(vu)/c2}となります。

ここで,が微小であるとしての2次以上を無視すれば,変換式は'=-(vu)/c2となります。

 

この最後の表式'=-(vu)/c2を上で得られた光線についての**'の変換式*'=c(εrμr)-1/2-(ve)/(εrμr)=*-(vu*)*/c2と比較すると,エネルギー速度*が確かに質点粒子の速度と同じ変換性を持つことがわかります。

そして*'2=c2rμr)-12+(ev)2/(εrμr)2+2c(εrμr)-1/2(ev){1-(εrμr)-1}より,u*' ~ c(εrμr)-1/2[1+(εrμr)1/2(ev){1-(εrμr)-1}/c]です。

 

つまり,u*'=c/n+(ev)(1-1/n2)です。

 

これは,"フレネル(Fresnel)の公式"として知られている式です。

 

例えば,屈折率がnの水などが微小な速度で流れていて流れに平行に光が入射するとき,位相速度wもエネルギー速度u*=c/nもw'=u*'=c/n+v(1-1/n2)となって,近似的にフレネルの随伴係数α=(1-1/n2)だけ光波が水に引きずられるという描像に対応しています。

さて,これに対して,Tμνがアブラハムのテンソル,すなわちTμν=SAbrμνのの場合を考えます。

 

これの静止系での空間部分は,ミンコフスキーのテンソルの空間部分と同じくマクスウェルの応力テンソルに一致します。

 

すなわち,SAbrij=-tij=(f2+g2)ijですね。

しかし,空間時間成分はミンコフスキーのそれとは違います。

 

これはSk0=cgkで与えられますが,gkミンコフスキーの場合の×=εμ(×)=c-1(εrμr)1/2(f2+g2)ではなくアブラハムでは,Abr/c2=(×)/c2=ε0μ0(×)=c-1(εrμr)-1/2(f2+g2)となりSk0→SAbrk0=cgAbrkです。

 

そこでAbr≡(×)/c2/c2,×=εμ(×)=εμによりAbr-(εrμr-1)/c2ですからSAbrk0=cgk-(εrμr-1)Sk/cと表現できます。

それ故,ミンコフスキーのテンソルSμνに対してRμν≡Sμν-Sμλ*λ/c2=Sμν-aμによって係数aμ≡(Sμλ*λ)/c2を定義したのと同じく,アブラハムのテンソルSAbrμνに対してもRAbrμν≡SAbrμν-SAbrμλ*λ/c2=SAbrμν-aAbrμによって係数aAbrμ≡(SAbrμλ*λ)/c2を定義すれば,以上の結果から静止系でのこれを計算することができます。

すなわち,μ=kに対してミンコフスキーのaμがak=c-2(cgk*0+tkj*j)であったのに対し,アブラハムのそれはaAbrk=c-2(cgAbrk*0+tkj*j)=ak-c-2rμr-1)(Sk/c)U*0=ak-c-2rμr-1)(Sk/c){c(εrμr)1/2/(εrμr-1)1/2}=ak-(εrμr)1/2rμr-1)1/2k/c2となることがわかります。 

一方,ミンコフスキーのμνが全てゼロなので,RAbrkj=-tkj-aAbrk*j=Rkj+(εrμr)1/2rμr-1)1/2k*j/c2=(εrμr)1/2rμr-1)1/2k*j/c2,RAbrk0≡cgAbrk-aAbrk*0=Rk0-(εrμr-1)Sk/c+(εrμr)1/2rμr-1)1/2k*0/c2=-(εrμr-1)Sk/c+(εrμr)1/2rμr-1)1/2k*0/c2となります。

したがって,RAbrkj{(εrμr)1/2rμr-1)1/2k/c2}{cj/(εrμr-1)1/2}=c-1rμr)1/2kj,RAbrk0=-(εrμr-1)Sk/c+{(εrμr)1/2rμr-1)1/2k/c2}{c(εrμr)1/2/(εrμr-1)1/2}=-(εrμr-1)Sk/c+εrμrk/c=Sk/cとなります。

 

つまり,RAbrkj=c-1rμr)1/2kj≠0 ,RAbrk0=Sk/c≠0 となります。

いずれにしても,RAbrμν0 なので,Tμνがアブラハムのテンソルの場合:Tμν=SAbrμνの場合には,Uが4元ベクトルになるための条件Rμν≡Tμν-Tμλ*λ/c2=0 が満たされず,エネルギー伝播速度*/hがホイヘンスの原理から決まる光線速度と一致しない座標系が存在することになります。

既に無限小ローレンツ変換x'μ=xμ+εμνν=(δμν+εμν)xνμν=ενμに対して,U*'μ=U+εμν+c2εμλ(Sσσ)-1/2λνと変換されることを知っています。

 

ミンコフスキーの理論ではRλν≡0 であったのに対して,アブラハム理論ではRλν=RAbrλν≠0 となので,U*'μ=U+εμν+c2εμλ(Sσσ)-1/2Abrλνと変換されます。

すなわち,U*'0=U*0+ε0k*k+c2ε0k(Sσσ)-1/2Abrk0=U*0+ε0k*k+cε0k(Sσσ)-1/2k,かつU*'i=U*i+εiν+c2ε0k(Sσσ)-1/2Abrki=U*i+εiν+cε0k(Sσσ)-1/2rμr)1/2kiです。

そこで,先と同じく微小なについてεij=0,ε0k=εk0=v k/c,ε00=0 の場合はU*'0=U*0+vk*k/c+vk*k/c=U*0+2vk*k/c=[c(εrμr)1/2+2(ve)]/(εrμr-1)1/2です。また,U*'i=U*k+vi*0/c+vkrμr)1/2*ki=ci+virμr)1/2+(ve)irμr)1/2/(εrμr-1)1/2

*'i=cU*'i/U*'0=ci/(εrμr)1/2+vi+(ve)i-2(ve)i/(εrμr),つまり*'=c/(εrμr)1/2v-(ve)/(εrμr)+(ve){1-1/(εrμr)},または*=c(εrμr)-1/2e=(c/n)なので*'=*-(vu*)*/c2+(vu*)*(1-1/n2)/c2です。

 

そこで,u*'=(c/n)+2(ev)(1-1/n2)ですね。

 

これは,ミンコフスキーの理論で質点の変換公式であるフレネルの公式:u*'=c/n+(ev)(1-1/n2)と比較して,(ev)(1-1/n2)だけ異なっています。

 

アブラハムの理論では,に平行な場合でさえ,エネルギー速度が位相速度と異なることになります。

ミンコフスキーの4元力密度fμ=-∂Sμν/∂xν(cf0=-∂h/∂t-div,fk=-∂gk/∂t+∂tkj/∂xj)はρ=0 の場合にはゼロですが,アブラハムの理論ではAbr-(εrμr-1)/c2なので一様な絶縁体の中でも4元力密度はゼロにはなりません。

 

つまり,c(εrμr)-1/2(f2+g2)より,静止系ではAbr=c-2rμr-1)(∂/∂t)=c-1rμr)1/2rμr-1)(∂/∂t)[(f2+g2)],f0 Abr=f0 =0 ですが,S'系ではμAbr'=fμAbr+εμννAbrよりcf0Abr'=cε0kkAbr=c-2rμr-1)(/∂t)=c-1rμr)1/2rμr-1)(ve)(∂/∂t)(f2+g2)が得られます。

 

エネルギー保存の連続の方程式が∂h/∂t+div=-c0ですから,アブラハムの理論で0Abr0 とすると,電荷も電流もないとき物体静止のS系では-cAbr0がゼロですからエネルギーの湧き出し吸い込みがなく電磁場だけでエネルギーが保存しますが,上記の計算ではS'系では-cf0Abr'がゼロでないので電磁場だけではエネルギーが保存されないことを意味します。 

-cf0Abr'はS'系で単位時間に単位体積当たりに物質になされる力学的仕事です。これはS'系では電磁系と力学系の間に光の吸収,および再放出が生じることを意味しています。

 

慣性座標系というのは全て対等であるというのが特殊相対論ですが,S系では物体が静止していてもSに対して微小速度-で運動しているS'系では物体が静止せずで運動しているという当然の違いはありますね。

 

もしも物体が絶縁体でS系でρ=0でも≠0なら,S'系では電荷密度がρ'≠0 にもなり得るし,S系で=0 でもρ≠0 なら少なくともS'系で物体の運動に伴なうρという形の携帯電流が現われので'≠0となりますが,ρ=0,かつ=0なら如何なる座標系S'に移っても,ρ'=0,かつ'=0 のはずですね。

 

これに対してミンコフスキー理論ではSでもS'系でも湧き出し吸い込みはゼロなので電磁場だけでエネルギーが保存されます。

 

ミンコフスキー理論では,たとえ局所的)にでも透明体と電磁場の間にエネルギーのやり取りはありません。

 

しかし,閉じた系を仮定すれば,エネルギー運動量テンソルが対称テンソルであることを要求されますが,電磁エネルギー運動量テンソルはミンコフスキーの表現では対称でなくアブラハムの表現の方は対称です。

 

ミンコフスキーの正当性を求めるために電磁系だけでは閉じていないと仮定して,電磁エネルギー運動量テンソルだけでは非対称で電磁角運動量は保存しなくてもよいとしました。

 

さらにエネルギー速度を光線速度と考えることができるという意味でここでの話はミンコフスキーの正当性が強調される内容になっていますが,実は私には上記の話は逆にミンコフスキーの方が電磁系で閉じていると考えているという意味で,前の意図とは矛盾する話に帰結している,と感じました。とにかく,この程度の話で優越性の決着とするわけには行きません。

とりあえず,今日はここで終わります。

 

次回はちょっと話の本筋をブレイクして光の量子論での扱い,E=hν=hωなるエネルギーを持つ光子が屈折率がn=(εrμr)1/2の物体中を通過するときの話などをしてみたいと思います。(h≡h/(2π)でhはプランク定数です。)

 

(こちらはアブラハム理論の優位性につながるでしょうかね。)

 

参考文献:メラー 著(永田恒夫,伊藤大介訳)「相対性理論」(みすず書房)

 

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2008年12月24日 (水)

メサイアを聞く夜

 元々クリスマス・イブとかいってもいつも一人で寂しい夜ですがいつの頃からか仕事がオフのときはクリスチャンでもないのにヘンデルの「メサイア(Messiah;救世主(メシア)あるいはクリストゥス(キリスト;香油をそそがれる者)」を聞くようになりました。

 全曲だと2時間以上もかかるらしいですが私の所持しているCDは1枚だけで縮刷版?のようです。

 しかも大抵は退屈になっていつの間にか居眠りしてしまいます。

 (そういえばワグナー(W.R.Wagner)の「ニーベルングの指環(Der Ring des Niebelungen)」(例えば「ワルキューレの騎行(Die Walkure)」) なんかも長すぎるから全部は持ってないし全部を聞いたことないです。

 最近では音楽というと,酒飲んでカラオケを唄うくらいで,インストゥルメンタルが主体の音楽をじっくり聴こうというような心の余裕はめったにないですね。

 でも,実は音楽を聴くこと自体に癒しとか心を落ち着かせるものなどもあるのでしょうね。。

 例えば落馬して植物人間状態になった天才競馬騎手の福永洋一氏の治療に「アルビノーニのアダージョ(Adagio in G minor by Albinoni ) 」が使用されたという話を聞いたことがあります。)

 世間の行事といっても,正月や七夕など日本古来のものはともかく,クリスマスとかバレンタインとか毛唐ものはクリスチャン以外にとってはホテル,レストランとか,デパートや菓子業界などの商戦のためのイベントがメインであると心得ています。

 しかし,別に昔の私の亡父の口癖のように正月元旦でさえ「12月32日がナンボのモンじゃい。」と世を拗ねる必要もないので,私はそれなりにハイな気分で楽しめるものは楽しんでいます。

 でなぜか40歳くらいから,ここ20年くらいは音楽を聞く習慣ができて,クラシックである必要はないのですがクリスマス前後だとその関係の曲がメインですね。イブの夜に一人寂しく部屋にいるなら,「メサイア」ですし,もう少し明るい気持ちになるなら,チャイコフスキーの「くるみ割り人形」を聞くくらいでしょうか。

 年末が近づくとベートーヴェンの第九をいろいろな指揮者と歌手で何回か聞きます。

 世間を拗ねた天邪鬼の偏屈ジジィなのに,この趣味だけがなんで「右へ倣え」なんでしょうかねえ。。

 クラシック歌曲という意味ならクリスマスとか正月とか関係なく,ペールギュント(peer gynt)の中の「ソルヴェイグの歌」(ルシア・ポップ(Lucia Popp)←知らない?) ,

 あるいは,オペラ カルメン(Carmen)の中の「ミカエラのアリア(Micaela's Aria)」(キリテ・カナワ(Kiri Te Kanawa) , (ミレッラ・フレーニ(Mirella Freni)とか,大好きなものなどをゆったりとした気分で,色々な(メゾ)ソプラノ歌手の唄で,生で思いっ切り聞けたらいいなと思いますね。。

 クラシックの歌曲というと,普通ならシューベルト(F.P.Schubert)などを思いつくのでしょうが,私はクラシック自体ちょっと齧ったくらいで大して知らないので結構オペラ系のポピュラーな悲しい歌が好きです。

 オペラ トゥーランドット(turandot)の「誰も寝てはならぬ(Nessun Dorma)」とかもいいですね。パヴァロティ(Lucciano Pavarotti)など ,聴いてみて股間?が反応したものしか,また聴きたいとは思いません。

 (※参考までに,どちらかというとトリノ五輪の荒川静香がメインの映像。。)

 (あ,またインテリもどきのサロンぶった馬鹿な贅沢を言ってる。。貧乏人はクラシックじゃなくて悲しいカラード(colored)の歴史のこもったブルース(blues)だろう?)

PS:ところで敬愛する某キャバクラのマリア様はお元気だろうか?機会があったら元気なうちに子供集めてサンタもやりたい。。。← 愚か者よ。お前は今夜召される。。

 やはり寂しい夜だったので聞きました。CDはヘンデル(Handel)のオラトリオ(メサイア;Messiah)抜粋(highlights)でロンドン・フィル(London  phil.)演奏:指揮がカール・リヒター(Kahl.Richter)の1972年録音でした。ポピュラーなのはハーレルヤ,ハレルヤ,ハレルヤ,.. と連呼するところぐらいでしょうか?

 そのあと浅川マキの「前科者のクリスマス」 など聞いたりして寂しい夜は続くのでした。。

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2008年12月23日 (火)

今日の一言(その2)

 TV局のクソジャーナリストもどき野郎 !! 違法だろうがなんだろうが,てめえら命かけて密航したりする必要もないし,ぬくぬくと暮らしてるくせにカメラという"暴力装置"をカサにきてイチイチ文句つけるんじゃねえ。

 てめえら警察や検察の犬かぁ。。,他人の後ろ指をさすのはそれが仕事でそれをする実行権利を持ってる奴らにまかせておけばいいんだよ。。

 違法行為だろうがおめえに言われる覚えはねえ。。

 てめえだって影でヒマに明かして買春とか違法行為をやってるんだろうから関係ない人間のアラ探すより,自分のほうが寝首をかかれないように首でも洗ってろ!!

 まあ,他人の後ろ指をさすことを報道するのがあんたらのおマンマの種だってことはわかってるけどネ。。

 見ている方が「正義漢」かなんかと勘違いすっかも知れんからよぉ。。。

PS:今「肉体の門」の番宣でなつかしい差別語「パンパン」なる用語が飛び交っています。

 うぶな高校生時代に同じクラスの尻軽で有名だったパン屋の娘がなぜか「パンスケ」とか揶揄されていて,パン屋だから当たり前というか,何故そう呼ばれてかららわれるのか,最初はさっぱりわかりませんでした。

 当時は戦後20年くらい経っていて最早そういう「パンパン」の時代ではなかったし友達に聞いてそういう言葉の意味を知ったという記憶があります。

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2008年12月22日 (月)

運動物質内の相対論(9)(電磁場のエネルギー運動量)

運動物質内の相対論の続きです。やっと物質中の電磁場のエネルギー運動量テンソルに言及するところまで来ました。

電磁場のエネルギー運動量テンソルに言及した過去記事2008年6/15の記事「電磁気学と相対論(8)(物質中の電磁気学2)」から関係する部分を引用して再掲します。

 

(新しいことも付け加えるつもりでしたが量が多くて,結局自分の過去記事からの丸々引用の手抜きとなってしまいました。)

 

(再掲)前回の記事では,運動する物質中の電磁場に対して2つの2階反対称反変テンソルFμν,Hμνを導入しました。

 

それによって,電場,磁束密度,電束密度,磁場の強さを,E=(E1,E2,E3)≡-c(F01,F02,F03),B=(B1,B2,B3)≡-(F23,F31,F12),D=(D1,D2,D3)≡-c-1(H01,H02,H03),H=(H1,H2,H3)≡-(H23,H31,H12)で定義しました。

そして,ρを物質の電荷密度,Uμを運動物質の4元速度Uμ≡(c/(1-2/c2)1/2,/(1-2/c2)1/2)として,4元電流密度をJμ≡(cρ,)=ρ0μ+sμ=(cρ,ρ),sμ=(s0,)=Jμ-(Jλλ)Uμ/c2=(0,-ρ)とします。

 

こうすれば,任意の座標系における電磁力学の基本方程式は,∂Fμν/∂xλ+∂Fνλ/∂xμ+∂Fλμ/∂xν=0 ,∂Hμν/∂xν=-Jμと表現されます。

さらに,Fμν,Hμνから4元ベクトルFμ≡Fμνν=((Eu)/{c(1-2/c2)1/2},(×)/(1-2/c2)1/2),およびKμ≡Hμνν/c2=((Du)/{c2 (1-2/c2)1/2},{+(×)/c2}/(1-2/c2)1/2)を作ります。

 

また,Fμν,Hμνに双対な擬テンソルF*μν≡(1/2)εμνλσλσ,H*μν≡(1/2)εμνλσλσ)を構成します。

 

そして,4元擬ベクトルF≡-F*μνν/c=((Bu)/{c(1-2/c2)1/2},{-(×)/c2}/(1-2/c2)1/2)=(()/{c(1-2/c2)1/2},/(1-2/c2)1/2),およびK≡-H*μνν/c=((Hu)/{c(1-2/c2)1/2},{-(×)/c2}/(1-2/c2)1/2)を作ります。

特に,0 の静止系S0ではF=(0,0),K=(0,0),F*0μ=(0,0),K*0μ=(0,0)です。

 

これら4元ベクトルFμ,Kμ,F,Kを,S系のミンコフスキーの4元力の表現FMμ≡((M)/c,M)=({(Fu)/c}/(1-2/c2)1/2,/(1-2/c2)1/2)と比較します。

 

すると,×,および+(×)/c2は,それぞれ単位量の試験電荷に作用する"canal field",および"gap field"の電気力,×,および-(×)/c2は,それぞれ単位磁極の試験磁荷に作用する"canals field",および"gap field"の磁気力であることがわかります。

そしてS系での量×,+(×)/c2,×,-(×)/c2のS0系(0)での表現:0,0,0,0に対しては,等方性媒質の場合,εを誘電率,μを透磁率と呼ばれる比例定数として0=ε0,0=μ0と書けます。

  

このことから,=ε,=μ,あるいはKμ=εFμ,F=μKが成立し試験体に作用する"canal field"の力と"gap field"の力が互いに比例するという表式が得られます。

これらの式はまた,Hμνν/c2=εFμνν,F*μνν/c=μH*μνν/cとも書けます。

 

そして後者:F*μνν/c=μH*μνν/cは,Fμνλ+Fνλμ+Fλμν=μ(Hμνλ+Hνλμ+Hλμν)なる等式と同等であることを示すこともできます。

さらに,σを電気伝導度とすると,S0系でのオームの法則は0=σ0で与えられます。そこで,sμ=(s0,)=Jμ-(Jλλ)Uμ/c2=(0,-ρ)のS0系での形は,s=(0,0)=(0,σ0)=σFと書けます。

 

それ故,S系ではsμ=σFμより,Jμ-(Jλλ)Uμ/c2=σFμなる形で,オームの法則のテンソル表現が得られます。

結局,電流密度Jμが与えられている場合の電磁力学の基本方程式の閉じた形式は,∂Fμν/∂xλ+∂Fνλ/∂xμ+∂Fλμ/∂xν=0 ,∂Hμν/∂xν=-Jμと,Hμνν/c2=εFμνν,Fμνλ+Fνλμ+Fλμν=μ(Hμνλ+Hνλμ+Hλμν),Jμ-(Jλλ)Uμ/c2=σFμの組で与えられます。

 

原理的には,これらから物質内の場を決定できるはずです。

ここで,物質と真空の境界で場の量が満足すべき境界条件は,については方程式 rot+d/dt=0,rot+d/dt=-ρu=sを物質の境界面のすぐ内側と外側に相対する2辺を持つ小さな長方形が囲む無限小面内で積分することから得られます。

 

これは,,あるいはの境界面に平行な成分が連続であるべきという条件になります。

一方,については,方程式 div=0,div=ρを積分することにより,の垂直成分:Bnは境界で連続であるべきで,の垂直成分:Dnは物質外部から内部に向かって境界表面の電荷密度分ΔDnだけ不連続に変化してDn+ΔDnなるべきという条件が得られます。

ただし,定義×,+(×)/c2,×,-(×)/c2におけるは"境界の外=真空領域"でも物質の速度に等しいとしています。

先に2008年5/30の記事電磁気学と相対論(6)(真空中の電磁気学5)」では,μをローレンツの電子論における電流密度とするとき,真空中での電磁気力の4元力密度fμがfμ=ρ0μνν=Fμννなる表式で与えられることを見ました。

4元力がこの形に書けることは,静電荷(=0)に作用する力の密度がρ00であるという電場の定義から明らかです。

しかしε≠ε0,μ≠μ0の一般の物質内で作用する力の密度を一意的に表現するのは容易ではありません。このような力の定義の曖昧さは当然ながら,エネルギー運動量テンソルの曖昧さを呼び起こします。

ともあれ,ここではまず電子論での話にならって,fμ=Fμννにおいて携帯電流ρのみで書かれた4元電流密度sμを,ρに伝導電流(を加えた物質における全4元電流密度Jμで置き換えた4元ベクトル量Fμννを取り上げて考えてみます。

場の方程式:∂Fμν/∂xλ+∂Fνλ/∂xμ+∂Fλμ/∂xν=0 ,∂Hμν/∂xν=-Jμによって,Fμνν=-Fμν(∂Hνλ/∂xλ)=-∂(Fμννλ)/∂xλ+(∂Fμν/∂xλ)Hνλ

  

=∂(Fμνλν)/∂xλ+(1/2)(∂Fμν/∂xλ+∂Fλμ/∂xν)Hνλ=∂(Fμνλν)/∂xλ-(1/2)(∂Fνλ/∂xμ)Hνλ=∂(Fμνλν)/∂xλ-(1/4)∂(Fνλνλ)/∂xμ-(1/4){(∂Fνλ/∂xμ)Hνλ-Fνλ(∂Hνλ/∂xμ)}が得られます。

したがって,Fμνν(1/4){Fσλ(∂Hσλ/∂xμ)-(∂Fλσ/∂xμ)Hσλ}=-∂Sμν/∂xνが成立します。

 

μν≡-ηνσμλσλ+(1/4)Fλσλσημνです。

このテンソルSμνの空間成分;ij≡-tijを,E=(E1,E2,E3)-c(F01,F02,F03),B=(B1,B2,B3)-(F23,F31,F12),およびD=(D1,D2,D3)-c-1(H01,H02,H03),H=(H1,H2,H3)-(H23,H31,H12)を用いて表わすと,tij=Eij+Hij-(1/2)(EDHBijとになります。

それ故,Sμνの空間成分Sijにマイナス符号をつけたtijは静止系S0では物体におけるマクスウェルの応力テンソルに一致します。

さらに,/c≡(S01,S01,S03)と定義すれば,×はポインティングベクトルになっています。また,h≡S00とするとh=(1/2)(EDHB)となります。

 

すなわち,静止系S0ではおよびhはそれぞれ定常運動している物体の電磁エネルギー流,および電磁エネルギー密度に一致します。

また,c≡(S10,S20,S30)で与えられる3次元ベクトルをとすると×となり,真空中の理論からのアナロジーで,これは電磁運動量密度を示していると思われます。

これらのことから,Fμνν-(1/4){Fσλ(∂Hσλ/∂xμ)-(∂Fλσ/∂xμ)Hσλ}=-∂Sμν/∂xνの左辺がこの際の電磁的な4元力密度fμであって,Sμνが電磁エネルギー運動量テンソルを表わしていると暗示されます。

 

この結果,,h,は静止系S0だけでなく,任意の座標系Sにおいても電磁エネルギー流,電磁エネルギー密度,電磁運動量密度に相当するものとして扱えると考えられます。

 

,h,を上述のように表現することは,ミンコフスキーに始まりますが,これらはε=ε0,μ=μ0のときには,いずれも電子論における表現形式に帰着します。

 

ところで,一般物質から成る対象帯電物体が均質かつ等方的であればFμνν-(1/4){Fσλ(∂Hσλ/∂xμ)-(∂Fλσ/∂xμ)Hσλ}=-∂Sμν/∂xνの左辺第2項はゼロになることを示せます。

 

すなわち,(1/4){F0σλ(∂H0σλ/∂x0μ)-(∂F0λσ/∂x0μ)H0σλ}=(1/2)[0(∂0/∂x0μ)-0(∂0/∂x0μ)-(∂0/∂x0μ)0+(∂0/∂x0μ)0]=-(1/2)[|0|2(∂μ/∂x0μ)+|0|2(∂ε/∂x0μ)]となりますが,S0系でεとμが定数ならば最右辺はゼロです。

 

この式は座標系によらない表現なので,任意の系Sでもゼロであるというわけです。

こうして,均質かつ等方的な物体内部ではfμ=Fμννとなりますが,Jμ=(cρ,)よりfμ=((EJ)/c,ρ+(×))を得ます。

 

つまり,=ρ+(×)=ρ[+(×)]+(×),f0=(EJ)/c={)}/c=(ρEC)/c=(fu)/cとなります。

すなわち,cf0fuですが,これは静止S0系(=0)では物体中の単位体積中で単位時間に発生する熱量=ジュール熱を表わしたもの0~00と一致しています。

 

一方,fuはどんな座標系でも力学的仕事を示すので,fμが相対論的力学において定式化された4元力密度の一般的な表現形式fμ=((fu+q)/c,)(qは単位時間当りに系が自身の運動で放出する非力学的エネルギー)と合致するためには,先の式の項がこのプロセスで発生する熱量率qを示している,と考える必要があります。

実際,系の力学的エネルギーをEmとするとcf0=dEm/dt=(エネルギーの増加率)ですから,これは力学系が受け取るエネルギー率そのものです。

そこで,独立な4個の方程式fμ=-∂Sμν/∂xνは通常のエネルギー運動量の保存法則を示しています。

 

そしてfμ=Fμνν=((EJ)/c,ρ+(×))からfμμ=Uμμνν=U0μ0μν0ν=(00)0=不変量が得られます。

0は静止系での力学的効果以外の効果を示しており,もちろんスカラーですがfμ=((fu+q)/c,),Uμ=(c/(1-2/c2)1/2,/(1-2/c2)1/2)から得られるfμμの表式において0 とおけばわかるように,q0=q/(1-2/c2)1/2,あるいはq=q0(1-2/c2)1/2が成立します。

一方,先に同じく2008年5/30の記事「電磁気学と相対論(6)(真空中の電磁気学5)」で述べたように,

  

μを対象とする帯電物体の"密度(静止質量密度)をμとし,μ0 を物質の不変質量密度(静止系での物質密度)とすれば,μ=μ0/(1-2/c2)1/2と書けるので,この物体の微小体積をΔVとしたとき,これが従うべき運動方程式はd(μ0ΔV0μ)/dτ=fμΔV0となります。

 

そして,この方程式が∂(μ0μν)/∂xν=fμなる式と等価であることも示しました。

そこで,この両辺にUμを掛けてμで縮約すると,Uμμ=c2,,かつUμ(dUμ/dτ)=0 であってfμμ=q0なので,∂(μ0ν)/∂xν=q0/c2,つまり∂μ/∂t+div(μ)=q0/c2なる質量保存の連続方程式が得られます。

連続方程式の右辺は質量の湧き出しですから,この式は正に非力学的エネルギーq0,今の場合は"q0=(00)(~0,C0)=(ジュール熱)"を受け取ることによって,物質の固有質量がq0/c2だけ増加することを意味しています。

 

つまり,電磁場の話は質量とエネルギーについてのアインシュタインの一般定理(E=mc2)の典型例の1つを示していると考えられます。

ミンコフスキーの電磁エネルギー運動量テンソル:Sμν=-ηνσμλσλ(1/4)Fλσλνημνは,電子論の場合のそれと同じくトレ-スレス(対角和がゼロ)という性質:Sμμ=-Fμλμλ+(1/4)4Fλσλσ=0 を確かに満たしています。

 

しかし,Fμλνλ≠FνλμλなのでSμν≠Sνμとなり,Sμνは対称テンソルではありません。

μνの空間部分Sij=-tij=-Eij-Hij(1/2)(EDHBijは,等方性物体なら静止系S0では0=ε0,0=μ0なので対称テンソルですが,時間と空間の混合成分は静止系でも,Si0-S0i=c(gi-Si/c2)=c(εμ-ε0μ0)(0×0)≠0 となって確かに対称ではありません。

 

したがって,一般に等方性物体でもS0系以外ではSij≠Sjiであって空間成分も非対称です。

こうしたミンコフスキーのエネルギー運動量テンソルの非対称性については長い間文献上で議論が続けられ,この非対称性の中にミンコフスキー理論の真の難点が現われているという感がありました。

そこで,アブラハムは対称性を持つ電磁エネルギー運動量テンソルの表現形式を作ってみました。

  

彼の電磁エネルギー運動量テンソルの表現:SAμνはとにかく静止系S0で等方性物体の場合には,SAij=-tAij=-Eij-Hij+(1/2)(EDHBij,×=c(SA01,SA01,SA03),h=(1/2)(EDHB)=SA00となるように作られています。

しかし,電磁運動量密度については,ミンコフスキーが自身のテンソルSμνから≡(S10,S20,S30)=×としてこれを与えたのに対し,アブラハムはあくまでもテンソルの対称性が保たれるように,静止系S0=(×)/c2/c2の形をとるものと仮定しました。

アブラハムのテンソルSAμν,静止系S0では対称ですから,任意の座標系Sでも対称です。

 

しかしS0系以外の任意系Sでの成分はS0系での表現SAij=-tAij=-Eij-Hij+(1/2)(EDHBij,×=c(SA01,SA01,SA03),h=(1/2)(EDHB)=SA00のような簡単な形にはならず,場を示す変数,,,でSAμνを表わそうとすると,物質速度を示すが非常に複雑な形で入ってきます。

そして,テンソルSAμνから方程式fAμ=-∂SAμν/∂xνを満たすものとして導かれるアブラハムの4元力密度fAμは,先の表現式fμ=Fμνν=((EJ)/c,ρ+(×))からのずれも,きわめて複雑な形になります。

ミンコフスキーの表現の場合,静止系でもFμννからのずれが,-(1/4){F0σλ(∂H0σλ/∂x0μ)-(∂F0λσ/∂x0μ)H0σλ}=(1/2)[|0|2(∂μ/∂x0μ)+|0|2(∂ε/∂x0μ)]であり,これは均質,かつ等方的な物質内ならゼロになります。

 

一方,アブラハムの表現の場合には,静止系では空間成分の力の密度Aが,A+{(εμ-ε0μ0)/c2}(∂/∂t)と表わせることがわかっています。

 

これによれば,アブラハムの力の密度Aはミンコフスキーのそれよりも{(εμ-ε0μ0)/c2}(∂/∂t)だけ異なります。しかし,この違いを実験的に検証するのは困難らしいです。

そして,ごく最近まで,ほとんどの物理学者はアブラハムの理論を採用する方向に向かっていましたが,これについてはまだ決着が付いていたわけではなく,最近タム(Tamm)はこの問題の論議を再開して,結局ミンコフスキーの表現形式の方が正しいという結論を得ています。

  

(最近というのは"参考文献=メラーの著書"が書かれた当時のことですが,現在については調べていません。)

すなわち,ある物体中の電磁場は本質的には閉じた系ではないため,電磁エネルギー運動量テンソルが対称であるべき,という先験的理由(a-prioriな理由)はありません。

 

アブラハムがテンソルが対称であるべきことを主張する主な論拠は,"巨視的理論に現われる諸量は,各々に対応する電子論の諸量を適当な大きさの時空領域で平均して得られるべきで,電子論での微視的なエネルギー運動量テンソルsμνは対称なので,その平均として得られるSμν=<sμν>も対称でなければならない。"というものでした。

しかし,タムが着目したのは,"巨視的テンソルSμνは,必ずしもsμνの平均<sμν>に一致する必要はなく,むしろSμνが力の密度,および力のモーメント(能率)を正しく与えるように定義すべきである"ということです。

 

つまり,彼は,"fμ=-∂Sμν/∂xν=-<∂sμν/∂xν>,およびαμν=xμν-xνμ+Sμν-Sνμ=-xμ(∂Sνλ/∂xλ)-xν(∂Sμλ/∂xλ)+Sμν-Sνμ=-<xμ(∂sνλ/∂xλ)>+<xν(∂sμλ/∂xλ)>の成立を条件とすべきである"と主張しました。

 

それ故,タムによれば,aμνを∂aμν/∂xν=0 を満たす適切な非対称テンソルとして,Sμν=<sμν>+aμνと書かれるべきことがいえるのみです。

そして,これを力のモーメントテンソルの等式αμν=-xμ(∂Sνλ/∂xλ)-xν(∂Sμλ/∂xλ)+Sμν-Sνμ=-<xμ(∂sνλ/∂xλ)>+<xν(∂sμλ/∂xλ)>に代入すると,-<xμ(∂sνλ/∂xλ)>+<xν(∂sμλ/∂xλ)>=-<xμ><∂sνλ/∂xλ>+<xν><∂sμλ/∂xλ>が成立するときに限って,Sμνが対称となることがわかります。

 

そして,今の電磁場のテンソルの場合に,こうなる必然性はないということです。

さらに加えて,タムはミンコフスキーのテンソル表現が電子論と一致するのに反し,アブラハムの表現はある特別な場合には誤った結果に導くことを示し得ました。

 

また,ダレンバッハ(Dallenbach)は電子論からミンコフスキーのテンソルを一般的に導く方法を与えました。

 

これらのことから,電磁エネルギー運動量テンソルは一般に非対称であるとしてよいと思われますが,物質と電磁場の全エネルギー運動量テンソルは依然として対称であると仮定できます。(再掲終わり)

 

ともあれ,最終的にはここでの最後の言明のようにミンコフスキーの表現がアブラハムのそれよりも優っているというわけではないことを述べる予定です。次回はこの項目から一旦移りますが最後にはこのテーマに戻ります。

 

とりあえず,今日はここで終わります。

参考文献:メラー 著(永田恒夫,伊藤大介 訳)「相対性理論」(みすず書房)

 

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2008年12月21日 (日)

運動物質内の相対論(8)(現象論的電磁場方程式と電子論)

運動物質内の相対論の続きです。

 

このシリーズもそろそろ結論まで進み,終わりにしたいのでちょっと駆け足になります。

今日の論題は2008年5/30の記事「電磁気学と相対論(6)(真空中の電磁気学5)」や2008年6/5の記事「電磁気学と相対論(7)(物質中の電磁気学1)」と重複する部分が多いですが,これらの記事を逐一参照する煩わしさよりもむしろ,重複を選択することにします。

さて,ローレンツ(Lorentz)がその電子論において示したように,定常運動をしている荷電物質中の電磁場に対する現象論的なマクスウェルの電磁力学の方程式は,巨視的には小さいがその中に莫大な個数の電子を含む領域での平均化を行なうことによって,より基本的な電子論の基礎方程式から導くことができます。

そして,電子論の基礎方程式は真空中のマクスウェルの方程式:div=0,rot+∂/∂t=0,div=ρ,rotH-/∂t=,およびその中にある莫大な数の個々の電子の運動方程式系から成っています。

 

ここには電場,は電束密度,は磁場の強さ,は磁束密度であり,ρは電荷密度,は電流密度です。

ただしε00をそれぞれ真空の誘電率,透磁率とすれば,=ε0,=μ0です。ε00は真空中の光速cとc2=1/(ε0μ0)なる関係にあります。

真空中のマクスウェルの方程式をテンソル方程式で書けば,∂Fμν/∂xλ+∂Fνλ/∂xμ+∂Fλμ/∂xν=0 ,∂Fμν/∂xν=-sμ/(c2ε0)となります。

 

ただし,Fμν=∂Aν/∂xμ-∂Aμ/∂xν,=(E1,E2,E3)=-c(F01,F02,F03),=(B1,B2,B3)=-(F23,F31,F12)です。

 

また,sμは4元電流密度でありsμ=(cρ,ρ)=ρ0μです。は電荷密度がρの物質の運動速度ですから,真空中で運動する荷電物質については=ρ=ρ0,あるいはsμ=(cρ,)です。

これらの式は相対論的に共変な形になっているので,これを適当に取った時空領域において平均化すれば共変性が保たれた運動物体中の巨視的な電磁力学の方程式が得られるはずです。

 

こうした考えに基づく手法はボルン(Born)とダレンバッハ(Dallenbach)によっても実行されました。

一方,電子のように電荷eを有する荷電粒子が電場,磁場の中を速度で運動している系で荷電粒子に働く電磁力はローレンツの式=e(×)で与えられます。

 

そこで,この電磁力に対する,ミンコフスキーの4元力FMμはFMμ=e((Eu)/{c(1-2/c2)1/2},(×)/(1-2/c2)1/2)で与えられます。

これをFμννと比較すれば,FMμ=eFμννと書けることがわかります。

 

そこで質量m,電荷eを持つ粒子が電磁場Aμの中を運動するとき,この粒子に対する4次元共変な運動方程式はd(mUμ)/dτ=FMμ=eFμννなる形で与えられることがわかります。

より一般の電荷密度ρの荷電物体が速度で並進運動をしている場合を想定すると,粒子の場合の運動方程式d(mUμ)/dτ=eFμννの左辺のm,右辺のeが,それぞれそれに相当するμΔV=μ0ΔV0,ρΔV=ρ0ΔV0に変わります。

 

それ故,連続荷電物体の場合の運動方程式はd(μ0ΔV0μ)/dτ=ρ0ΔV0μννとなります。

 

これは,右辺でさらにsμ=(cρ,ρ)=ρ0μを用いると,d(μ0ΔV0μ)/dτ=FμννΔV0と書けますね。

もしも,運動中に物体の固有質量が保存される,つまりd(μ0ΔV0)/dτ=0 が成立するなら,上の運動方程式はμ0dUμ/dτ=Fμννとなるのですが,一般にはd(μ0ΔV0)/dτ=0 が成立するとは限りません。

一般にdV/dt=∫σσ=V(div)dVV(∇)dVなので,ΔVが微小ならd(ΔV)/dt=(div)ΔV(∇)ΔVです。

 

そこで,d(μ0ΔV0)/dt=d(μΔV)/dt=(dμ/dt)ΔV+μ{d(ΔV)/dt}=[dμ/dt+μdiv]ΔV=[∂μ/∂t+div(μ)]ΔVと書けます。

 

したがって,d(μ0ΔV0)/dτ=0 なる式の成立は質量保存の連続の方程式:∂μ/∂t+div(μ)=dμ/dt+μdiv=0 の成立と同等です。

そして,S0系ではdt0=dτですからd(ΔV)/dt=(div)ΔVはd(ΔV0)/dτ=(div00)ΔV0を意味しますが,速度がの物体の4元速度Uμについてのスカラー量∂Uμ/∂xμを考えると,S0系での4元速度U=(c,0)に対して等式∂U/∂x=∂Uμ/∂xμが成立します。

ところが,4元速度の定義Uμ≡(c/(1-2/c2)1/2,/(1-2/c2)1/2)から,∂U0/∂x0=c(∂/∂x0)/(1-2/c2)3/2なので,0 のS0系では∂U0/∂x0がゼロとなり,∂Uμ/∂xμ=∂U/∂x=div00が得られます。

 

そこで,d(ΔV0)/dt=(div00)0ΔV0=(∂Uμ/∂xμ)ΔV0が成立します。

 

これを用いると,d(μ0ΔV0)/dτ=(dμ0/dτ)ΔV0+μ0d(ΔV0)/dτ=[(dμ0/dτ)+μ0(∂Uμ/∂xμ)]ΔV0と書けます。

そこで,運動方程式d(μ0μΔV0)/dτ=FμννΔV0は,[d(μ0μ)/dτ+μ0μ(∂Uν/∂xν)]ΔV0=FμννΔV0と変形されます。

 

またd(μ0μ)/dτ={∂(μ0μ)/∂xν}(dxν/dτ)={∂(μ0μ)/∂xν}Uνですから,結局荷電物体の運動方程式は∂(μ0μν)/∂xν=ρFμννとなることがわかりります。

そこで,この物体の力学的なエネルギー運動量テンソルをθμν≡μ0μνによって定義すれば,荷電連続物体の運動方程式は∂θμν/∂xν=Fμννなるエネルギー運動量の保存形になります。

さて,マクスウェルの現象論的方程式は,div=0 ,rot+∂/∂t=0, div=ρ,rot-∂/∂t=に加えて荷電物体が等方性を持つ誘電体や常磁性体であると仮定してε,μをそれぞれ物質の誘電率,透磁率と呼ばれる比例係数として=ε,=μとするものです。

このマクスウェルの現象論的な方程式が,少なくとも物質の静止系S0においては正しいことを認めるなら,同じ物体が運動中に見える任意の慣性系でもローレンツ変換によって同じ方程式が得られるはずであると考えられますが,こうした考えて最初にこの方法を実行に移したのはミンコフスキー(Minkowski)でした。

すなわち,相対性理論によれば物体の静止系S0系においても恒星に対して静止した系であるS系における定常運動物体中のマクスウェルの方程式はそのまま成立し,その際逆にS0系の恒星系Sに対する速度を考慮する必要もありません。

そこで,任意の座標系SにおいてFμν=∂Aν/∂xμ-∂Aμ/∂xν,=(E1,E2,E3)=-c(F01,F02,F03),=(B1,B2,B3)=-(F23,F31,F12)をそのままの形で定義し,一方Hμνなる量を2階反対称テンソルの成分としてS系の3次元空間の極性ベクトルである電束密度と軸性ベクトルである磁場の強さを,それぞれD=(D1,D2,D3)≡-c-1(H01,H02,H03),H=(H1,H2,H3)≡-(H23,H31,H12)で定義します。

また,S系において成分が(cρ,)であるような4元ベクトルをJμ=(J0,J1,J2,J3)≡(cρ,)としてこれを4元電流密度と呼ぶことにします。

テンソルFμν,Hμν,およびベクトルJμは,ある1つの座標系での成分が与えられさえすれば,他のどんな座標系における成分もテンソルの変換公式F'μν=ΛμλΛνσλσ,H'μν=ΛμλΛνσλσ,およびベクトルの変換公式J'μ=Λμννを用いて計算できます。

このように定義された量,,,,,ρが物質の静止系S0ではそれぞれ0,0,0,0,00に一致し,S0系では0=ε0,0=μ0を満たすようにFμν,Hμν,Jμを定義すると,任意の座標系における電磁力学の基本方程式は∂Fμν/∂xλ+∂Fνλ/∂xμ+∂Fλμ/∂xν=0 ,∂Hμν/∂xν=-Jμとなります。

これらはテンソル方程式ですから,任意の慣性系で成立し特に,静止系S0ではdiv00=0 rot00+∂0/∂t0=0, div00=ρ0,rot00-∂0/∂t00に一致します。

 

これらを構成する物理量は全て原理的にはS0系での巨視的実験にて決めることができます。

 

そして任意の慣性系Sでも,div=0,rot+∂/∂t=0,div=ρ,rot-∂/∂t=が成立すると考えられます。

μνの反対称性と方程式∂Hμν/∂xν=-Jμから,∂Jμ/∂xμ=-∂Hμν/∂xμ∂xν=0 なる式が成立することがわかります。

 

μ=(cρ,)から,これは∂ρ/∂t+div=0 を意味しますが,ρは電荷密度,は電流密度ですから,結局,∂Jμ/∂xμ=0 は電荷の保存を示す連続の方程式を示していることがわかります。

特に,物質が絶縁体なら,静止系S0においては0≡0 が成立するので,ρ={ρ'+(uJ')/c2}/(1-2/c2)1/2,'+(/2)[(uJ'){1-(1-2/c2)1/2}+ρ'2]/(1-2/c2)1/2により,ρ=ρ0/(1-2/c2)1/2,=ρ0/(1-2/c2)1/2=ρが得られます。ただしはS系における絶縁体の速度です。

それ故,微小体積ΔV=ΔV0(1-2/c2)1/2の微小物質片が帯びている総電荷ΔeがΔe=ρΔV=ρ0ΔV0を満たし,Δeが"不変量=ローレンツスカラー"であることを再確認できます。

 

また,=ρなる形の電流は荷電物体の運動自体が電流を表現しているので,これを携帯電流と呼びます。

絶縁体の場合は電流は純粋に携帯電流のみですが,一般の物質の場合は電流は携帯電流ρと,いわゆる伝導電流の和の形で=ρと書けます。

 

しかし,この分割の仕方は相対論的に不変ではありません。

つまり,静止系S0でρ0=0 なら00となって静止系では純粋に伝導電流のみですが,この場合でもS系ではρ≠0 であり,その結果Sではρ0 なる携帯電流が出現します。

この状況を具体的に示すとρ00 ,00,およびρ={ρ'+(uJ')/c2}/(1-2/c2)1/2,'+(/2)[(uJ'){1-(1-2/c2)1/2}+ρ'2]/(1-2/c2)1/2でS0系をS'系とした式により,ρ=(uC0)/{c2(1-2/c2)1/2},0+(/2)[(uC0){1-(1-2/c2)1/2}]/(1-2/c2)1/2=ρですから,0+(/2)[(uC0){(1-2/c2)1/2-1}}となります。

しかし0,Uμ,sμを次のような量として,これらによって以下のようなJμの分解を与えるなら,この分解が相対論的に不変になるようにできます。

すなわち,Jμ≡ρ0μ+sμ,あるいはsμ≡Jμ-ρ0μと書いてsμ=(s0,)を定義します。

 

こうすれば,この分解は最初から4元ベクトルの和の形をしているので相対論的に不変なことは自明です。

 

そしてρ0μ,sμをそれぞれ携帯4元電流,伝導4元電流とみなすわけです。ここで,もちろんρ0は静止系S0における物質の電荷密度,Uμは4元速度Uμ=(c/(1-2/c2)1/2,/(1-2/c2)1/2)です。

このとき.静止系S0で考えるとJ=ρ0+s,U=(c,0)なので,sμ=(s0,)は静止系ではs=(0,0)となるような4元ベクトルを示すことになります。

 

また,sμμ=s0μ=0 ですからJμμ=c2ρ0によりρ0=(Jμμ)/c2です。そこで,sμ=Jμ-(Jλλ)Uμ/c2なる具体的表現式が得られます。

 

よって,常にs0=0,-ρであり,Jμ=(cρ,ρ)ですからsμ=(s0,)の空間成分は確かに伝導電流を示しています。

前の方で真空中の場合のsμをsμ(cρ,ρ)=ρ0μで定義しましたが,これは伝導電流がゼロの場合の全電流Jμを示していますから,sμを伝導電流とする今の定義とは異なるものです。

さて,マクスウェルの方程式:div=0 rot+∂/∂t=0,div=ρ,rot-∂/∂t=に現われる量の中で,ρ,については直接物理的意味を与えることができますが,場の変数,,,にはSが物体の静止系S0に一致する場合を除けば物理的意味付けを与えること自体が簡単ではありません。

まず,Fμ≡Fμννによって4元ベクトルFμを定義すれば,S系でのFμの成分はFμ=((Eu)/{c(1-2/c2)1/2},(×)/(1-2/c2)1/2)となります。

そこで,これの静止系S0での成分はF=(0,0)となりますが,これは以前の2008年4/21の記事「電場と電束密度,磁場と磁束密度(1)」で述べた

 

canal field(誘電分極を示す直列に並ぶ双極子の腕ベクトルの上に電荷を置いたと想定した場合の電場),つまり物質中の電場の方向に入れた切れ目の中にある静止単位電荷に作用する電気力となっています。

さらに,~≡×なる量~を導入すれば,Fμ=((~)/{c(1-2/c2)1/2},~/(1-2/c2)1/2)となります。

 

これをミンコフスキーの4元力FMμ≡((M)/c,M)=((Fu)/{c(1-2/c2)1/2},/(1-2/c2)1/2)の表式と比較するとは任意のS系で単位量の試験電荷に作用するcanal fieldの電気力そのものであることがわかります。

同様に,Kμ≡Hμνν/c2によって4元ベクトルKμを定義すれば,Kμ=((Du)/{c2 (1-2/c2)1/2},{+(×)/c2}/(1-2/c2)1/2)となります。

~と同様,~≡+(×)/c2とおけばKμ=((~)/{c(1-2/c2)1/2},~/(1-2/c2)1/2)であり,静止系S0ではK=(0,0)ですが,これも「電場と電束密度,磁場と磁束密度(1)」で述べた

 

gap field(誘電分極を示す直列に並んだ双極子と双極子の間に電荷を置いたと想定した場合の電場),つまり物質中の電場の方向に垂直に入れた切れ目の中の静止単位電荷に作用する電気力となっています。

~≡(×)/c2はS系で単位量の試験電荷に作用するgap fieldの電気力ですね。

さらに,Fμν,Hμνに対偶な擬テンソルをそれぞれF*μν,H*μν(F*μν≡(1/2)εμνλσλσ,H*μν≡(1/2)εμνλσλσ)とすれば,これはFμν,Hμν→ -c,→ -/c,および→ -/c,→ -cなる変換をするのと同じことを意味します。

 

そして,F*≡-Fν/c=((Bu)/{c(1-2/c2)1/2},{-(×)/c2}/(1-2/c2)1/2)=(()/{c(1-2/c2)1/2},/(1-2/c2)1/2),およびK*≡-Hν/c=((Hu)/{c(1-2/c2)1/2},{-(×)/c2}/(1-2/c2)1/2)によって2つの4元擬ベクトルF*,K*が得られます。

μ,Kμ~,~のアナロジーからF*,K*はそれぞれ物質にあけた磁場に平行な割れ目,垂直な割れ目に単位磁極の試験磁荷を置いたとき作用する4元磁気力ということになります。

 

したがって~,~の場合と同じく,~=×,~=-(×)/c2はS系で単位磁極の試験磁荷に作用する磁気力を表わしています。

そして,上述のようにベクトル~,~,~,~(すなわち,Fμ,Kμ,K*,F*)は原理的には単位電極や単位磁極に働く力を調べることでS系の観測者の測定により直接得ることができる量です。

また,Fμν,Hμνを逆にFμ,Kμ,K*,F*で表現すれば,Fμν=(Uμν-Uνμ)/c-εμνλσ*σ/c,Hμν=(Uμν-Uνμ)/c-εμνλσ*σ/cとなります。

 

そして4元ベクトル,4元擬ベクトルFμ,Kμ,K*,F*は静止S0系ではF=(0,0),K=(0,0),F=(0,0),K=(0,0)となり,=0では~=0,~=0,~=0,~=0なので任意ののS系における,,,は実質的には~,~,~,~で与えられると考えていいと思われます。

今の場合,荷電物質は定常な並進運動をしており各点の移動速度は全て同一な一様速度であると仮定しているので,rot(×)=-(grad),rot(×)=-(grad)+ρですから,マクスウェルの電磁場の方程式div=0 ,rot+∂/∂t=0 ,div=ρ,rot-∂/∂t=は,~,~,~,~による表現としてrot~+∂~/∂t=0, rot~-∂~/∂t=-ρu=s, div=0 ,div=ρとなります。

これまでの議論は一定速度で運動している物体が1つだけある場合を想定していました。しかし,マクスウェルの場の方程式は線型なので,場の加法性が成立することになり,いくつかの物体が真空によって間を隔てられていて各々が互いに異なる速度で一様運動をしている場合でも,基本方程式として∂Fμν/∂xλ+∂Fνλ/∂xμ+∂Fλμ/∂xν=0 ,∂Hμν/∂xν=-Jμを適用していいと思われます。

さらに,電磁力によって物体に生じる加速度が小さいと見てよい場合は,上のテンソル方程式は依然として運動する荷電物体から成る電磁系を記述する良い近似式を与えると思われます。

そうしてS0系では0=ε0,0=μ0が成立しているので,これは任意のS系では~=ε~,~=μ~,あるいはKμ=εFμ,F*=εK*なることを意味します。

 

これらはまたHμνν=εFμνν,Fν=μHνとも書けます。後者のFν=μHνはFμνλ+Fνλμ+Fλμν=μ(Hμνλ+Hνλμ+Hλμν)と同等です。

今日はここで終わります。

参考文献:メラー 著(永田恒夫,伊藤大介 訳)「相対性理論」(みすず書房)

 

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2008年12月20日 (土)

運動物質内の相対論(7)(電子の古典模型)

運動物質内の相対論の続きです。

 

前回は閉じていない系について述べましたが,その叙述が中途になっていたので,まずはその続きからです。

まず,途中で中断したので改めて閉じていない系の一般的事項を再確認します。

対象とする閉じていない系をΣとし,そのエネルギー運動量テンソルをTμνとします。

 

また,この系Σに影響する外界全体のエネルギー運動量テンソルをSμνと書けば,∂Tμν/∂xν=fμ=-∂Sμν/∂xνと書けます。

 

μは,系Σの各点で外界によって及ぼされる4元力密度です。

系のエネルギー密度をh,3次元のエネルギー流束密度ベクトルを,運動量密度のベクトルをで表わすと,これらは成分表示でSk=cT0k,gk=Tk0/c,h=T00,またはgμ=(h/c,)=Tμ0/cで定義されます。

さて,ここからしばらくは閉じていない系の中でも特に静的な系と呼ばれるものを考察します。

まず,静的な系の定義です。

これまでの前提では,系に働く力の密度fμは∂Tμν/∂xν=fμ=-∂Sμν/∂xνで与えられるとされています。

 

つまり,力の密度fμは系の外部のテンソルSμνによってfμ=-∂Sμν/∂xνのようにある種の外力fμ=fextμとして与えられるものとしていました。

 

しかし,ここでは対象としている閉じていない系のエネルギー運動量テンソルをTμνで表わすのは同じですが,fμが外力fextμではなく系の内部の歪みによるる弾性的応力のように,対象とする系Tμν自身からfμ=-∂Tμν/∂xνによって与えられるとします。

そして,ある慣性座標系S0が存在して座標系S0では,あらゆる物理量が時間に無関係で,しかも0=∫0dV0=0,∫0dV0=0 となるようにできるとき,この系(Σ,Tμν)を静的であると言います。

 

つまり,座標系S0では運動量やエネルギー流は全く無く,全ての量は座標系S0に固定されていて全体に静止している系ですね。

この場合に,(S0)=(1/H0)∫h0(,t)dV0=(1/H0){∫0dV}0で定義されるS0系での質量中心(S0)を考えます。

 

以前のS系での質量中心(S)の移動速度に対する式は,(S)/dt=c2/H-c(S)(∫f0dV)/H-c(∫0dV)/H+c{∫(/c-c)dV}/Hです。

 

この式において,右辺の物理量に全て上添字 0 を入れるとき,今の系ではf0は外力という意味ではゼロなので,d(S0)/dt=0 となり,質量中心(S0)はS0系で静止しています。

したがって,静的な系はニュートン的重心の定義を相対論に一般化することが可能な例の1つになっています。

さて,静的な系の1例として,特定の座標系S0で静止している荷電物質の電磁場を挙げることができます。物質を除いた電磁場だけを対象としているため,系のエネルギー運動量テンソルTμνは電磁エネルギー運動量テンソルで与えられます。

特に誘電率がε0,透磁率がμ0の真空中と同じ電磁場を仮定します。既に真空中の電磁場の電磁エネルギー運動量テンソルSEMμνは,SEMμν=-(c2ε0)(Fλμλν-(1/4)ημν(Fλσλσ)]なる形で与えられることを知っています。

 

ここに,Fμν≡∂μν-∂νμでAμ≡(φ/c,)は電磁場を示す電磁ポテンシャルです。すなわち,φはスカラーポテンシャル,はベクトルポテンシャルです。

今の場合には,μν=SEMμνなのでfμ=-∂Tμν/∂xν=-∂SEMμν/∂xνであり,fμは荷電物質に働く4元的電磁力の密度を表わします。

 

そして,電磁場のエネルギー流束密度は×なるポインティングベクトルで表わされます。

 

系が静的であるための条件:0=0,∫0dV0=0 が成立することは,この座標系では電磁場の移動速度がc20/H=0=0 に等しいということなので,電磁場の系が静止していることを意味します。

 

言い換えると,ポインティングベクトルがゼロになるような系をS0系に取っているという意味です。例えば,0≠0 で0=0 の静電場はそうですね。

静的な閉じていない系の他の1例としては,容器に入れられた流体があります。これは流体が容器の壁からの外圧で容器中に閉じ込められている場合です。 

0が速度で運動しているように見える慣性系をSとすると,SはS0に対して-で運動しているので,S0 →Sのローレンツ変換の係数Λμν (xμ=Λμν)は,Λij=δij-(uij/2)(γ-1),Λk0=Λ0k=γuk/c=-γuk/c,Λ00=γで与えられます。

 

ただし,γ≡1/(1-2/c2)1/2です。

 

これの逆変換の係数Λμνは係数Λμνにおいて,→-とすれば得られ,Λij=δij-(uij/2)(γ-1),Λ0k=Λk0=-γuk/c=γuk/c,Λ00=γとなります。

そこで,テンソルの変換性Tμν=ΛμλΛνσ0λσに,これら具体的な変換係数Λμνを代入して全空間で積分し,dV=dV0(1-2/c2)1/2を用います。

 

まず,Tk0=Λk0Λ00000+ΛkiΛ000i0+Λk0Λ0i00i+ΛkiΛ0j0ij,およびT00=Λ00Λ00000+Λ0iΛ000i0+Λ00Λ0i00i+Λ0iΛ0j0ijです。

 

結局,cgk=γ20k/c+cγg0iki-(uki/2)(γ-1)}+γ2ki0i/c2+γuj0ijki-(uki/2)(γ-1)}/c,h=γ20+γ2i0i+γ2i0i/c2+γ2ij0ij/c2を得ます。

 

また,もちろん∫0dV0=0,∫0dV0=0 です。,

したがって,流体のS系での運動量とエネルギーの表式として=∫dV=∫dV0/γ=[H0+({(∫0dV0)}/2)(1-1/γ)]/{c2(1-2/c2)1/2}+{(∫0dV0)}/c2,およびH=∫hdV=∫hdV0/γ=[H0+{(∫0dV0)}/c2] /(1-2/c2)1/2が得られます。

 

ここに,0は成分がT0ijのテンソルです。,Hは時間的に一定ですが,Gμ≡(H/c,)は4元ベクトルのようには変換しないことがわかります。

これは,=-τとすると,以前に弾性体に対して求めた式:2/c2){h0+(1-1/γ)(uτ0)/2)}+γ(τ0)/c2,およびh={h0+(uτ0)/c2}/(1-2/c2)を,弾性体内のいたるところでが一定と見て全空間で積分した後に,dV=dV0(1-2/c2)1/2としたものに一致します。

 

いずれにしても,弾性体内のいたるところで応力がゼロ,つまり0=0 でない限り,Gμ≡(H/c,)は4元ベクトルとは成り得ず,それゆえ閉じた系でもないことがわかります。

また,特にT0ij=p0δijなら,完全流体の式;=(H0+p00)/{c2(1-2/c2)1/2},H=(H0+p002/c2)/(1-2/c2)1/2と同じになります。

特に,ある系S0で荷電物体が静止している場合を考察してみます。 

対象とする系を荷電物体に付随する電磁場のみとして,系のエネルギー運動量テンソルをTμνと書けば,これは電磁エネルギー運動量テンソルSEMμνそのものですから,Tμν=SEMμν=-(c2ε0)(Fλμλν-(1/4)ημν(Fλσλσ)]と表現されます。

 

先にも述べたように,Fμν=∂μν-∂νμであり,Aμ≡(φ/c,)は電磁場を示す電磁ポテンシャルです。

 

電磁場の強さを示す電場は=-∇φ-∂/∂t,磁束密度は=∇×で与えられます。

 

これらは,Fμνで表現すると(E1,E2,E3)=-c(F01,F02,F03),=(B1,B2,B3)=-(F23,F31,F12)です。

 

また,電束密度,および磁場の強さは,それぞれ=ε0,および0で与えられます。

 

さらに,マクスウェルの応力テンソルはtij=ε0ij+μ0-1ij-(1/2)δij02+μ0-12)ですが,これは今の場合Tμνの空間成分にマイナスをつけたものです。つまり,tij=-Tij=-SEMijです。

  

(以前の応力表記ではτij=-tij=Tij=SEMijです。)

電磁場のエネルギー流束密度を示すポインティングベクトルは,×で定義されますが,これはS0系では00×0です。

 

もちろん∫0dV0=0 であるはずですが,今の場合は定常的な伝導電流は無いと考え,いたるところで00=0 とすると,実質的な場としては電場0≠0 のみがあって,いたるところで0=0 です。

 

また電磁運動量密度もゼロ,つまり0=0 となるはずです。

そこで,00=0 の静電場のエネルギー密度h0,エネルギー流0,電磁運動量密度0,マクスウェルの応力テンソルt0ijを具体的に書くと,h0=ε0|0|2/2,00=0,t0ij=ε00i0j-(1/2)δijε0|0|2となります。

さらに,荷電物体の電荷分布が球対称になっている場合のみを考えることにします。

 

この場合には対称性から場も球対称となるはずで,ある点の電場0は電荷分布の中心とその点を結ぶ動径ベクトルの方向を向いています。

 

したがって,∫E0i0jdV0=(1/3)δij∫|0|2dV0となり,それ故,∫t0ijdV0=-(1/6)δij∫|0|2dV0=-(1/3)δij∫h0dV0=-(1/3)δij0です。

そこで,前に求めた一般式=∫dV=[H0+({(∫0dV0)}/2)(1-1/γ)]/{c2(1-2/c2)1/2}+{(∫0dV0)}/c2,H=∫hdV=∫hdV0/γ=[H0+{(∫0dV0)}/c2]/(1-2/c2)1/2に∫T0ijdV0=-∫t0ijdV0=(1/3)δij0を代入すれば,球対称電荷分布の荷電物体が速度で運動しているときの電磁運動量elと電磁エネルギーHelが得られます。

この結果,el=(4/3)Hel0/{c2(1-2/c2)1/2},Hel=Hel0{1+(1/3)2/c2}/(1-2/c2)1/2が得られます。

 

ただしHel0は電荷の静止系S0における荷電物体に付随した電磁場のみのエネルギーです。

ローレンツの古典電子論の基礎方程式は物質中の現象論的マクスウェル方程式において,誘電率がε=ε0,透磁率がμ=μ0の極限,つまり真空中のマクスウェル方程式と一致していますから,上述の球対称荷電物体がローレンツらによる電子の古典模型を表わしています。

ローレンツは電子の質量,エネルギー,運動量の起源を全て電磁的なものに求める立場を提唱しました。

 

しかし,上の最後に得られた式:el=(4/3)(Hel0/c2)/(1-2/c2)1/2,およびHel=Hel0{1+(1/3)2/c2}/(1-2/c2)1/2によれば,(Hel/c,el)は4元ベクトルにはなりません。

 

そこで,これらを電子を自由な質点粒子と見たときの4元運動量とみなす立場をとることは不可能なことがわかります。

したがって,電子の系は電磁場単独では閉じていない系として典型的なものです。

 

真空中のマクスウェル方程式が全空間にわたって成立することを認める限り,電子の矛盾のない古典的描像を作るためには,電子の内部に電磁的でないエネルギーや運動量が存在すると仮定する必要があります。

静止系で球対称な電荷分布を持つ電子の古典模型として,内部には電荷がなく表面だけに総電荷eが一様に分布した半径aの弾性球を考えてみます。

 

動径方向の単位ベクトルを/r(r≡||)として真空中のマクスウェル方程式を解くと,r>aでは0=-e/(4πε02),r<aでは0=0 です。また磁場は全空間で00=0 です。

これらを,h0(1/2)ε0|0|2,00=0,t0ij=ε00i0j-(1/2)δijε0|0|2に代入すると,t0ij=ε02ij/(4πε02)2-(1/2)δijε0/(4πε02)2,かつHel0=∫h0dV0=(1/2)∫ε0|0|2dV0=4π[ε02/{2(4πε0)2]∫adr(r2/r4)=e2/(8πε0a)となります。

 

そこで,Hel0=mel2と書けばmel=e2/(8πε02a)でありこれは電磁場の電子の静止質量への寄与を示していると考えられます。

この系で球自身に働く球表面の単位面積当たりの電気力は,fel0i=t0ijj=ε02i/(4πε02)2-(1/2)ε0i/(4πε0ra2)2=(1/2)ε0i/(4πε02)2,つまりel0=(1/2)ε0/(4πε02)2です。

 

こうして球表面上で中心から動径外向きに働く電気的斥力は球表面に逆向きに弾性応力として働く張力と釣り合うはずです。

 

つまり,応力というのは例えば外部から圧力を受けるときには弾性歪みへの反発力として同じ大きさの圧力として発現し,また張力を受けるときには同じ大きさの張力として現われます。

 

いずれにしろ結果的には釣り合うものですね。

したがって,この系は球内部に対して働く応力テンソルが垂直応力の形:-tme0ij=p0δij,p0=-(1/2)ε0δij/(4πε02)2=-Hel0/(4πa3)をしているので,数学的形式だけの意味なら完全流体の系で圧力を張力に変えただけの系に対応しています。

そこで,既に以前の項目で求めてあった完全流体に対する全運動量と全エネルギーについての表式=(H0+p00)/{c2(1-2/c2)1/2},およびH=(H0+p002/c2)/(1-2/c2)1/2を参照すると,荷電物体の力学的な運動量,およびエネルギーの表式が得られます。

 

すなわち,me=(Hme0+p00)/{c2(1-2/c2)1/2},およびHme=(Hme0+p002/c2)/(1-2/c2)1/2になります。

これに,p0=-Hel0/(4πa3),V0=4πa3/3を代入すればme=[{Hme0-(1/3)Hel0}/c2]/(1-2/c2)1/2,およびHme={Hme0-(1/3)Hel02/c2}/(1-2/c2)1/2を得ます。

 

これと,先に得られているel=(4/3)(Hel0/c2)/(1-2/c2)1/2,およびHel=Hel0{1+(1/3)2/c2}/(1-2/c2)1/2の和を取れば,meel={(Hme0+Hel0)/c2}/(1-2/c2)1/2=(H0/c2)/(1-2/c2)1/2,およびH≡Hme+Hel=(Hme0+Hel0)/(1-2/c2)1/2=H0/(1-2/c2)1/2となります。

以上から,力学的量と電磁的量を加えた全系での量Gμ=(H/c,)は静止質量として,H0/c2を持つ質点粒子のエネルギー運動量4元ベクトルの表現に一致しており,もちろん閉じた系となっています。

 

以上の模型はポアンカレ(Poincare')が初めて用いた電子模型ですが,彼は電子の中で電気的張力に抗する"弾性力"の本性を特に規定しようとはしませんでした。

ただ,ポアンカレは電磁的ではない力が存在すること,およびその力が対応するエネルギー運動量テンソルと,電磁エネルギー運動量テンソルの和で作られた全エネルギー運動量テンソルTμνが∂Tμν/∂xν=0 を満足することを仮定しただけでした。

 

この式:∂Tμν/∂xν=0 はこれまで述べてきたように閉じた系の特性です。

こうしたポアンカレのように非電磁的性質を持つ場の量を是非とも導入する必要があるという言わば二元的な立場とは正反対の一元的な立場を支持したのがミイ(Mie)とボルン(Born)でした。

 

彼らは,電子内部に余分に導入される場も,もちろん電磁場であるとしました。ただし電子内部では場が非常に強いので電子内部の場の方程式はマクスウェル方程式からかなりずれたものを採用しています。

 

そして,この電子内部の電磁場の方程式はもはや線型ではありませんが,彼らの模型では,全体である電磁エネルギー運動量テンソルSEMμνが必要条件として∂SEMμν/∂xν=0 を満たすようになっていて,自己力fμ=-∂SEMμν/∂xνが消えるという条件を満たしています。

現時点的には電子のような素粒子に関する問題の最終解を古典論に頼るのは絶望的な話です。

 

プランク(Planck)の作用量子の他にも,長さの次元を持つ新しい基本定数を導入することなどが必要でしょう。

しかし,とにかく系のエネルギー運動量テンソルの存在を認める限り,相対性理論から自己力が消えること,つまりこのテンソルの4次元発散がゼロになることが必然的に要求されることがわかりました。

今日はここで終わります。 

参考文献:メラー 著(永田恒夫,伊藤大介 訳)「相対性理論」(みすず書房)

 

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 おやおや,そこの静電気バチバチの人、いいものありますよ。。。

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2008年12月19日 (金)

将棋竜王戦

 サッカーを見ていてマンUのルーニーは年取ったけどスゴイなあと思ってたら,裏で将棋がすごいことになってました。

 (後でルーニーの歳が,まだ23歳だって聞いて驚きました。そういえば衝撃的デビューは,まだ15歳か16歳くらいでしたね。日本の森本と同じくらいかな?)

 7局目自体も棋譜見ると派手な逆転のように見えますが,阪田三吉のころにタイトル戦が実力制になって以来,五番勝負での2連敗3連勝はあっても七番勝負での3連敗4連勝,それも羽生相手とは渡辺明竜王恐れ入りました。

 渡辺さんは竜王だけなんですが永世なんですね。イヤ顔だけ見るといかにも優しそうなんですけどねえ。。 

 竜王戦は,読売が十段戦を竜王戦と名付けてまだ数年のときの当時の島朗竜王が何局目だったか,やはり今回と同じく山形天童で挑戦者羽生と対局したときに,丁度会社の将棋部の旅行で対局のあった滝の湯ホテルの別館(本館は対局室があって読売が貸切だった)に泊まり,対局説明会を聞いたおぼえがあります。

 そのときには,せっかくの機会だったので,翌日は本館の竜王戦の対局が終わった後の対局室を見て,その隣室あたりにもう一泊しました。

 そのときの対局は結局は双方入玉の"持将棋(じしょうぎ)=引き分け"で,実は旅館の関係者は敗者が出なかったと言って喜んでいましたが,観戦していた方は前日からどちらが勝つかと注目していたのでがっかりでしたね。

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2008年12月17日 (水)

日々雑感

 ほぼプー太郎で,かつ軽い障がい者なのに個人的趣味に属することばかりが中心の生活で申し訳ないし,自分の勝手なんですが,頭も体もいくつあっても足りないくらい毎日忙しいのは貧乏性のせいなんでしょうねえ。。

 でも私の知り合いの中には,毎日どうしてるんですか?暇すぎて頭がおかしくなりませんか?とか聞く人もいます。

 ものごころつくまでと,学生,生徒で勉強していた頃は別にして,30年以上はまあフリーターも含めて休日祝日以外はちゃんとほぼ毎日日々の仕事してたので,今のように時間が自由になることをあこがれていたのですが,いざそうなるとまだ1年半くらいですが,確かにときどきは拘束されたいと感じたりします。

 贅沢なもんですね。確かにアセリはありますね。

 願わくは体力があって,体が自由に動くことですが,こればかりはどうしようもないです。

 これが自由の代償でしょうか。あっと,金欠病という代償もありました。。

 医者には心臓は生きて呼吸しているのがリハビリだと言われ,普通の運動でさえ避けた方がいいくらいだとか言われ,運動することが身体にいいかどうかも病気の種類によりけりなんだそうです。

 まあ,去年の退院直後は平地でせいぜい500mくらいしか歩けなかったのですが,今は猛暑や極寒でなければ,外でも平地と下りは1kmまでは歩けますし,それ以上でも,ときどきしゃがんで休めば問題なしですね。

 しかし,大原麗子さんじゃないけど部屋の中とか近場を歩いていてよく転ぶのは何故なんだろう?

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2008年12月16日 (火)

運動物質内の相対論(6)(閉じていない系)

運動物質内の相対論の続きです。

 

ここからは閉じていない系に入ります。

まず,一般論です。

どんな場合にも,それに応じて対象となる領域を十分大きい範囲に取れば,全体としては必ず閉じた系になるはずですから,その閉じた系をΣとして系の全エネルギー運動量テンソルをTμνとします。

 

そして,全系Σを2つの閉じていない系Σ(1),およびΣ(2)に分割して,それらのエネルギー運動量テンソルをそれぞれT(1)μν,およびT(2)μνとします。

系の分割というのは,単にTμνをTμν=T(1)μν+T(2)μνと2つに分けることを意味します。

 

μνを2つに分ける方法は無数にあるので,それらに応じて系を2つの閉じていない系に分割する仕方も無数にあります。

例えば閉じた全系Σが帯電体である場合,T(1)μνに物質の力学的エネルギー運動量テンソルを,T(2)μνに電磁エネルギー運動量テンソルを振り分ける方法もあります。

そして,fμ≡-∂T(2)μν/∂xνによって,4元ベクトルfμを定義すると,Tμν=T(1)μν+T(2)μνであり,かつ∂Tμν/∂xν=0 なので∂T(1)μν/∂xν=-∂T(2)μν/∂xν=fμを得ます。

改めて上記のΣ(1),T(1)μνを単にΣ,Tμνと書いて任意の閉じていない系と考え,また上記のT(2)μνをSμνと書くことで一般の任意の閉じていない系(Σ,Tμν)に対して,常に∂Tμν/∂xν=fμ=-∂Sμν/∂xνと書けることがわかります。

そして,閉じてない系のエネルギー運動量テンソルTμνの時間空間成分T0k,およびTμ0の物理的意味は閉じた系の場合と同じと考えます。

 

すなわち,系のエネルギー密度をh,3次元のエネルギー流束密度ベクトルを,運動量密度ベクトルをで表わすとき,成分表示でSk=cT0kであり,gk=Tk0/c,h=T00,またはgμ=(h/c,)=Tμ0/cと考えます。

しかし,以前には成立していた微分形の運動量保存式∂gi/∂t+∂Tij/∂xj=0 ,およびエネルギー保存式∂h/∂t+div=0 は閉じていない系では成立しません。

 

今の場合は,∂Tμν/∂xν=fμによって,∂gi/∂t+∂Tij/∂xj=fi,および∂h/∂t+div=cf0に変わります。

 

ただしTijは閉じた系と同じく応力テンソル,または運動量流束テンソルを表わします。

先にも述べたように,閉じた系を2つの閉じていない系に分割する仕方は無数にあるので,閉じていない系のエネルギー運動量テンソルTμνは必ずしも対称である必要はありませんが,総和(Tμν+Sμν)は閉じた系なので対称です。

 

μν-Tνμ=-(Sμν-Sνμ)が成立する必要があります。

また,先に閉じた系では,∂Tμν/∂xν=0 によって(d/dt)(∫Tμ0dV)=0 が成立するので,Gμ≡∫gμdV=(H/c,)で定義される4つの量は時間的に一定になると述べました。

 

これらも今の系では∂Tμν/∂xν=fμなので,(d/dt)(∫Tμ0dV)/c=dGμ/dt=∫fμdVとなって一般に一定値ではないことがわかります。

 

ここで,前と同じくは系の運動量,Hは系のエネルギーに同定されるとしています。

閉じた系では,aμを任意の定4元ベクトルとしてbν≡aμμνとおけば,∂Tμν/∂xν=0 により∂bν/∂xν=aμ∂Tμν/∂xν=0 が成立しますから,両辺に4次元体積要素dΣ=dx0dx1dx2dx3を掛けて積分し拡張されたガウスの定理を用いると∫ΩμdVμ=0 となります。

 

ここでΩは4次元領域Σの3次元境界を示しています。

そこで,(3+1)次元空間の任意の2つの慣性座標系をS,およびS'とし,S系のx0=一定で定義される超平面Ω1とS'系のx'0=一定で定義される超平面をΩ2として対象とする(3+1)次元区域Σを境界Ωが超平面Ω12,およびTμν≠0 を満たす管を含む円筒の側面の超曲面Ω3で形成されるように取ります。

 

このとき,側面Ω3上ではTμν=0 なので,∫Ω3μdVμ=0 となり,上で求めた∫ΩμdVμ=0 は,∫Ω1μdVμ+∫Ω2μdVμ=0 を意味することになります。

そして,この式∫Ω1μdVμ+∫Ω2μdVμ=0 ,および左辺の積分項は座標系の取り方によらず不変ですから,左辺第1項をS系,第2項をS'系で計算してΩ2上の事象はΩ1上の事象よりも時間的に未来であるとすれば,∫Ω10dV=∫Ω2b'0dV'です。

 

つまりaμμ=(aμ/c)[∫Tμ0dV]=(1/c)[∫b0dV]によりaμμ=a'μG'μとなって,これはaμμがスカラーであることを意味します。

そして,aμは任意の4元ベクトルなので,閉じた系ならGμ≡∫gμdV=(H/c,)も4元ベクトルであることが示されます。

しかし,これを今の閉じてない系の∂Tμν/∂xν=fμの場合で考えると,閉じた系という前提で成立した式:∂bν/∂xν=aμ∂Tμν/∂xν=0 は,今度は∂bν/∂xν=aμ∂Tμν/∂xν=aμμなる式に変わっています。

 

そこで,∫ΩμdVμ=∫Ω1μdVμ+∫Ω2μdVμ=0 なる式も,∫Ω1μdVμ+∫Ω2μdVμ=∫ΣμμdΣに変わり,結局∫Ω10dV≠∫Ω2b'0dV',つまりaμμ≠a'μG'μです。

 

すなわち,今の場合aμμがスカラーではなくなるので,閉じてない系ではGμ≡∫gμdV=(H/c,)は4元ベクトルではないという結論が得られます。

また,角運動量はMμν=∫(xμν-xνμ)dVで定義されますが,これも時間の関数であり閉じた系では∂Tμν/∂xν=0 ,およびTμν=Tνμの成立から(∂/∂xλ)(xμνλ-xνμλ)=Tνμ-Tμν=0 なる等式が得られました。

  

しかし,今の閉じていない系:∂Tμν/∂xν=fμの場合には,これは(∂/∂xλ)(xμνλ-xνμλ)=xμν-xνμ+Tνμ-Tμνに変わり,右辺は一般にゼロとはなりません。

  

さらに,これを全物理空間で積分するとdMμν/dt=∫(xμν-xνμ+Tνμ-Tμν)dVとなります。

したがって角運動量保存の運動方程式をdMμν/dt=∫dμνdVと書き,右辺を力のモーメント(力能率)と考えると,その密度dμνはdμν=xμν-xνμ+Tνμ-Tμν=xμν-xνμ+Sμν-Sνμとなるべきであるということになります。

 

このdμνの空間成分dijは通常の軸性ベクトルとしての力のモーメント部分∫(×)dVの他に,余計なゆがみ項∫(Sij-Sji)dVを持っています。

さらに閉じていない系では質量中心,つまり"重心=慣性中心"は物理的に重要な概念ではないことを示すことができます。

ニュートン力学では密度がμ=μ(,t)で与えられるような物理系の"重心=慣性中心,または質量中心"の座標ベクトルは≡(1/M)∫μ(,t)dVによって定義されます。

 

ただしMは全質量でM=∫μ(,t)dVです。

ところが相対性理論の力学では,慣性系Sにおいて,密度μはエネルギー密度hとμ=h/c2なる関係で結びついています。

 

そして質量中心の座標(位置ベクトル)は準拠とする系Sに依存して異なります。

  

そこで,Sに固有の重心の位置ベクトルを(S)と書けば,(S)=(1/H)∫h(,t)dV=(1/G0)∫0dVとなります。

両辺をtで微分すると,質量中心の移動速度)の式が得られ,d(S)/dt=(1/G0){(d/dt)∫0dV}-(1/G0)2(dG0/dt)(∫0dV) =-{(S)/G0}∫f0dV+(1/G0){(d/dt)∫0dV}となります。

 

ところが,角運動量保存の運動方程式dMμν/dt=∫(xμν-xνμ+Sμν-Sνμ)dVから,dMko/dt=(d/dt)[∫(xk0-x0k)dV]=∫(xk0-x0k+Sk0-S0k)dVです。

 

質量中心の速度を示す上式の右辺では,さらに(d/dt)(∫xk0dV)=∫{d(x0k)/dt}dV-∫(xk0-x0k)dV+∫(Sk/c-cgk)dVとなります。

 

そして,∫{d(x0k)/dt}dV=cGk+∫x0kdV-x0∫(∂tkj/∂xj)dV=cGk+∫x0kdVとなりますから,結局,d(S)/dt=c2/H-c(S)(∫f0dV)/H-c(∫0dV)/H+c{∫(/c-c)dV}/Hです。

この式は,閉じた系の場合には,/c2であることもあってd(S)/dt=c2/Hと簡単になり,(S)の移動速度はc2/Hと一定だったのですが,今の閉じていな系の場合の(S)の速度ははるかに複雑に変動します。

 

これでは物理系を代表する点としての"質量中心=重心"の価値は非常に狭い範囲に限られてしまうと思われます。

そして,閉じた系では固有質量中心とは物体の静止座標系における質量中心のことでした。

 

閉じていない系でも時刻ごとに異なるとしても系のある時刻の静止系では質量中心となるような系の代表点を定義できるかどうかが詳しく研究され,上のような定義からでは,こうした代表点を一義的に決めることが不可能であることがわかっています。

実は,閉じた系においてさえ,如何なる時刻でもその時刻の静止系での質量中心となり得る点が無数に在ることがわかっています。

既に以前に定義した固有質量中心が(S0)の静止系S0において,その固有中心のまわりの"相対角運動量=内部角運動量"を0とすると,一定角速度ω0≡M020/(0)2で固有中心のまわりを回転する円板上の任意の点Pの中心からの動径をとすれば,Pの回転速度ω0×={M02/(0)2}(0×)となり,(×0)/(M02)=となります。

これを,以前の座標系による質量中心の位置の差の公式:(S)-(S0)=(×0)/(M02)と比較すれば,(S)=(S0)+となることがわかり,確かに円板上の任意の点PはS0に対するP自身の速度で運動する座標系Sにおいての質量中心になることがわかります。

 

閉じた系でもそうなのですから,閉じてない系での質量中心の多義性はなおさらです。

 

そこで閉じていない系でのニュートン的重心を相対論へと一義的に拡張できるのは,外力fμが非常に特別な性質を持つ場合に限られます。

 

しかし,後述の予定ですが,これには唯一重要な例外があります。

 

それは,外力が重力で対象とする系が十分小さい場合です。このときにはニュートン的重心の性質を全て保有した固有質量中心を一義的に定義することが常に可能になります。

短かいですが今日はここで終わります。 

参考文献:メラー 著(永田恒夫,伊藤大介 訳)「相対性理論」(みすず書房)

 

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2008年12月15日 (月)

公的援助のこと

 以前2008年12/7の記事「 新婚さん,いらっしゃい。」のPSで次のように書きました。

(再掲)前に収入ないからと権力の世話になるのはイヤだったけど生活保護を申請したこともあったけど「生活保護の金を出してもあんたの場合は借金の支払いで消えてしまうからダメだ」とかわけのわからん理由で門前払いされたなあ。。

 別に借金の支払い能力があるのに申請したんじゃなくて,心臓障害で失業してバイトも満足にできず収入がないし,蓄えだけじゃ借金の支払いもできなくなりそうだから定収入の職に復職できるまでのツナギで少しの足しにでも欲しいって要求しただけなのにね。。。

 例によって「末期ガン患者じゃ,どうせ死ぬんだから無駄な薬や治療費は出せんのかい。。。」と捨て台詞を吐いて帰ったから,気の短い奴は損だねえ。。人間誰でもどうせ死ぬんだよ。。。(再掲終わり)

 と書きましたが,その前に書いた豊島区の担当者の女性は,ちょっと怖そうな顔に似合わず,人柄も頭もいい人のようでどうも私の方が誤解したようです。

 要するに「末期ガンを治す方法はまだ他にもあるのに(または,末期ガンじゃないので)治す努力をしないなら治療費は出さない。」という意味らしいです。意味深ですが,わかる人はきっとわかるでしょう。

PS:自分が間違っていると気づいたら,そこで直して謝らなきゃストレスがたまって仕方ない。。。しかし何か損な性格にも思えてきた。。

 しかし何故かこういう相談では,まるで私がギャンブル狂いか何かのひどい浪費家で,それが借金の原因と誤解されることが多いようです。

 爪に火を灯すようなエンゲル係数100%の生活をしているのに。。。

 好きでフリーターをやっていたのではなく,15年間サラリーマンをした後に42歳でそのときは好きで失業したのですが,

 それからは恐らく能力的にできないだろうとびこみ営業とかは別にして,単純労働的な職種としては職を選ばずに探しましたが,バブル過ぎた時代で35歳を越えた人間がアルバイト以外の職にありつくのは大変で全く就職できませんでしたね。

 やっと定職らしき派遣社員になれたのが,49歳の終わりでした。

 ずっと仕事を探しながら不定期ガードマンなどの労務の他に一応仕事として好きじゃないけどできることはできるし給料がいいので専門学校や予備校の講師または家庭教師などのアルバイトもやって最高で時給4千円や5千円のときもあったけど,たかだか週8コマ程度で祭日夏休み冬休みの休講etc.があれば,結局たかが知れています。

 自分なりに目一杯労働しても,年収が百万円未満の国民年金程度の時代が何年も続き,まあ屋根がある生活だけで満足すればいいのでしょうが,少しでも食事以外の牛馬でない人間的文化的な生活を送りたいためにした小さな借りの蓄積が大きな借金として残っただけなんです。。。

 (まあ,今もそうですが財布の中が空っぽで仕事探しに行くために必要な電車代やバス代もない状態でも,とりあえず屋根があるからまあ何とかなるさ,と口開けて棚からボタモチ落ちてくるのを待っていてゴロゴロしていてアセラナイという性格がイチバンの問題なのかも。。)

 ギャンブルというのは,普通のサラリーマン時代に有馬記念,ダービーとか競馬の大きいレースのとき,せいぜい1回5千円程度買ったことがあるくらいで,借金してまでやるわけはないし,必要のため少しばかり高価な本やソフトを買うのは,決して本人は浪費とは思ってないのです。

 お酒だって,私は他人と仕事以外の会話もしなきゃ生きていけない性格なのでコミュニケーションの手段です。

 逆に自宅では,全く飲まないですね。

 パソコンでの文字によるチャットばかりで満足していて,3年間1滴も飲まなかった時期もあります。

 実はアルコールなしで水やウーロン茶だけでも全く同じテンションで会話もできれば唄も歌えるのですが,そこはつき合いですし少しは客として代金で奉仕したいと思っているし,またスキモノの私は女性にお相手してもらうのはうれしいですからね。

 たとえ,行動やテンションが全く同じでもアルコールなしで,そうしたテンションじゃ頭がオカシイと思われて,フツ-には付き合ってもらえないカモ。。。。。というのも飲酒の理由の1つです。

 また,将棋には結構凝ったけど,これは今の時代はギャンブルではなくてお金はかかりません。

 今はネットでタダでやってるけど,一人ではできないので昔は道場に行きましたが将棋道場って朝から晩までずーっといても千円くらいだったんですよ。。。

 ところで今日の昼に巣鴨駅の南口側の立ち食い「富士そば」でミニカレーが単独メニューであったのはうれしかった。

 以前はそういうメニューはないと思って苦労して普通サイズのカレー食べようとしたけど,まだ病後で胃が小さいような感じのときだったのでかなり残してしまい,出るときにゴメンネと言ったら「気にしないでいいよ,食べられないならミニがあるから今度からそれにすれば。」と親切に言われたことを思い出しました。

 イヤ今日は珍しく朝10時半頃ちゃんと朝食取っていたので,昼3時過ぎに巣鴨に帰り着いたときでもミニカレーくらいで十分だったのです。

 なぜ,また思い出したかというと,先週木曜だったか御茶ノ水の医科歯科病院の歯医者に治療に行って帰りの午後3時前に,朝から一食も取ってなくて空腹だったし,少しお金があったので先月神楽坂で芝居を観たときちょっと知り合った飯田橋1丁目のすし屋の「すし膳屋」で朝昼兼用に安い握りでも食べようと飯田橋まで行ったときのことでした。

 さすがに平日の午後3時くらいで,のれんが出てなかったので一応中にいた板さんに「今やってないよね。」と聞いた後,空腹で駅に向かってトボトボ歩いていると「カレー専門店エース飯田橋店」というのがあったので,入って食券を買い入り口の方のカウンターでビーフカレーを食べましたが,空腹なせいもあるのかとてもおいしかったです。

 しかし「富士そば」の普通のカレーよりももっと量が多くて,またしても5分の1ほどがどうしても食べられなかったので,紙ナプキンに持っていたボールペンで「まずかったから残したのじゃなくてとてもおいしかったけど病気がちで胃が小さいので」と書き置いてから店を出たのが頭に思い浮かんだからです。

 いや最近のお店のカレーライスは,一般にルーが多すぎてごはんが見えないくらいのが結構あるのですが,珍しく私好みでご飯とルーの量が同じくらいでおいしかったのは事実です。

 子供の頃は昭和30年代で,まだ少しでも残すと「食べ物を粗末にするな」とひどく怒られていた時代でしたが,その頃親に作ってもらって食べていたカレーは,ルーも少なくご飯にまぶして混ぜないと全体に行き渡らないくらいだったのです。

 その頃のカレーの味がまだなつかしいのですね。。

 イヤ年寄りの貧乏たらしい話で申し訳ないです。 

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2008年12月14日 (日)

私と仕事

 私にとって仕事というのは2つの意味があります。

 1つはライフワークに代表される人間一生でやりとげる事という意味で必ずしも金銭の収入などが付随してついてくる必要がないものです。(世間的に言えば生きがいとか夢とかいうものです。)

 もう1つは生活の糧としてやる労働のことで,イヤイヤやるのなら労苦とでもいうものです。

 本人自身には責任のないハンディがある場合を除けば,働かざるもの食うべからずですかね。。。

 (まあ,上記2つの意味の仕事が1つであって,それで幸せな人や不幸せな人もいるでしょうが。

 例えば医者はどうなんだ?

 というと,病気を治すことが自分の人間一生でやりとげる事であるというのなら自分の医術で患者の病気が治れば,それで本望であって嬉しいということで満足なはずでしょうから,別に金銭を貰うことなど不要で,ただ薬など治療にかかる実費さえ貰えばいいでしょ?

 まあ生きてゆくに必要な食費とかの僅かな金銭くらいをお礼に貰ってもいいけどね。。)

 後者の仕事の方は昔からできれば頭など極力使わずルーティン的に時間さえこなしていれば必ず終わるなるべく単純な仕事がいいと思っていましたが,なかなか思うようにはいきません。

 当然単純労働では給料は安いですが,別に食べていければそれでかまわないのです。贅沢は求めません。

 (あと,まあ現在誤解され世間からどちらかというと嫌われていると思う共産社会というのは,元々金銭,あるいは必需品が仕事(労働)の代価として得られるという仕組みが人間の不幸の根源だから,そんな私有財産的な関係は断ち切って仕事と金銭とを全く無関係なものにしようというものですよね。)

 しかし,私を雇う方は私のようには思っていないらしく,つい先だっても8年ほど前のことですが,夜間のほぼ単純な労働に応募して1度不採用になりましたが,すぐに欠員ができて1ヶ月後に呼び出され採用され結局1年前まで7年間病気で労務不可能になるまで続きました。

 私の学歴を見たり,また教師などをやったことがあるような奴はプライドが高くて1ヶ月も持たないだろうと思ってたから不採用にしたけれど,採用した2人の方が1ヶ月持たずすぐに辞めたのでダメもとで呼び戻したとか,後で親分に言われましたが,そんなバカなプライドを持ってるわけもないし,労働としての仕事に甘い夢など持ってるはずもないでしょう。

 昔ふつうにサラリーマンやってたとき比較的むずかしい頭使うコンピュータやデスクワークは複雑で性分に合わないので,テキトーにサボリ入れても結構いい給料がもらえて月給泥棒のようでしたが,逆に正社員ではない安い時給での単純労働では,なぜか必要以上に労働意欲が湧いて先輩に変な野郎と思われたかもしれません。

 私なりのポリシーがあるのですが理由は他人には言えません。

 まあ現実の社会ではウソッぱちなことなんですが,一応私は普段から「職業に貴賤なし」を主張し,私の亡父は商業学校(現岡山東商)を出た後に戦前は大阪の高島屋に入社して若くして係長になったのは,他人のイヤがる仕事を率先してしたせいらしく,私たち兄弟に「他人のイヤがる仕事を率先してやれ」つまり今で言う「3Kのような仕事をすすんでやれ」というのが遺言のようなものでした。

 それを聞いて育った私が,自分の仕事だからという理由でそんな変なプライドを無意識にでも持ったらそれこそ言行不一致の矛盾そのものです。。

 何が嫌いって,他人はともかく自分の言行不一致とか自分のウソくらい嫌いなものはないんです。

 とか言っても言ったとおりにならないので結果的にウソになるということはあるでしょうが,努力の結果できなかったならそれは仕方ないでしょう。