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2009年1月18日 (日)

束縛状態とベーテ・サルピーター方程式(1)

ここのところ書いていた科学記事は大体は40歳以後からごく最近までに読んだ本や論文について自分のノートにまとめたものに基づくものがほとんどでしたが,今日は,まだ25,26歳の学生時代に今ではなつかしい青焼きのコピーとして入手したProgress of Theoretical Physicsの1969年,No43.のSupplementを紹介します。

ちょっと部屋の片付けをしている際に,この論文を見つけて懐かしいと思ったので読む気になりました。

 

これは束縛状態を場の理論で記述する目的で用いられることが多いベーテ・サルピーター方程式(Bethe-Salpeter equation)に関するレポート論文で,当時基研におられた中西襄先生があまり注目されていなかったこの理論の紹介を兼ねてまとめられたものです。

私は,当時は今よりもなお浅学だったためもあるでしょうが,やはり途中で挫折したのですね。

 

でも,今ならモチベーションさえ続けば,ちゃんと読了できる自信があるので,自分自身の復習も兼ねて再読しながら紹介したいと思います。

相対論的場の量子論の素粒子関係での応用というのは,どちらかというと粒子衝突実験や宇宙線などと関連した散乱振幅の計算が主体なので,束縛状態を含む議論は比較的蔑ろにされていた傾向だったのですが,ベーテ・サルピーター方程式は束縛状態を場の理論で論じるのには便利なツールです。

この方程式は2体散乱の散乱振幅を摂動論に従って無限級数に展開する際,ファインマン・ダイアグラム(Feynman-diagram)に対して"はしご近似(ladder-approximation)"と呼ばれる手法を適用することからグラフ的に解釈できるものです。

当時素粒子論研究室の学生であった私は,まだ場の理論による摂動論のファインマン・ダイアグラムやくりこみなどの手法について勉強している最中で,そうしたものについて曲がりなりにも慣れてきたかどうか,という段階でした。

S行列要素の行と列に対応し,自身それぞれ完全系をなす漸近的に自由な入射波の状態や散乱波の散乱状態とは異なり,1と同一視して行列要素の間に挿むべきものとして相互作用を含む中間状態が完全系をなすためには準安定な共鳴状態や束縛状態が不可欠なことは一応当時も理解していました。

しかし,何にでも興味を抱く今では考えられないことですが当時は強い相互作用のS行列理論の極の挙動のようなものについての研究を専門としたいという気持ちが薄かったためか,束縛状態の記述に対してあまり興味を感じず流し読みした記憶があります。

さて,対象とする論文の正式な著者と表題は,Noboru Nakanishi(Reseach Institute for Mathematical Sciences Kyoto University,Kyoto) "A General survey of the Theory of the Bethe-Salpeter Equation" Supplement of Progress of Theoretical Physics No.43(1969)です。では序文から読んでいきましょう。

§1.序文(Introduction)

ベーテ・サルピーター方程式(Bethe-Salpeter equation;以下B-S.eq.と略記)は場の量子論の相対論的2体問題を論じるための最もオーソドックスなツールです。

 

B-S.eq.は約20年前に提案されましたが,その歴史の最初の10年間は数学的困難と"はしご近似"の正確さの解釈のむずかしさ故に,その理論的研究はさほど真剣にはなされませんでした。

しかし,最近はレッジェ極(Regge-pole)理論やO(4)対称性におけるゴーストの問題などに関連して大きな関心を得ています。

 

B-S.eq.での"はしご近似"は,興味深い"理論模型=はしご模型"を生み出し,また,これは明らかにポアンカレ群の下で共変です。

 

この方程式は相対論的2体問題の定量的結果を予測するよりも,むしろ定性的特徴とその理解を得るために重要なものです。

本論文の目的は2つあります。

  

第1にはB-S.eq.の理論を徹底的に再検討することです。

 

これまで最も知られてきたと確信されていて獲得することができた種々の理論的結果を要約します。

  

主たる関心は束縛状態のB-S.eq.方程式を理論的に概観することにあります。その他のB-S.eq.の散乱問題やB-S.eq.の応用については手短に言及するだけにします。

 

第2には,これまでのB-S.eq.に関わる文献類の完璧なリストを与える試みです。

 

今までB-S.eq.について書いた多くの著者は,それより前に出された関連論文を知らずに書いてきたと思われます。

 

そこで徹底的な文献目録を作り,不幸な状況を除去する予定です。

すぐ後の節では,B-S.eq.の一般的枠組を論じます。これは考察されるモデルには依らず全く独立です。

 

その後の節ではB-Seq.を解析するための幾つかの数学ツールを与えます。さらに後節ではスカラー-スカラー問題を取り上げ,スカラー中間子交換の"はしご近似モデル"に専念します。

 

もっと後の方では,B-S.eq.の3つの特性である異常解,負ノルム振幅の存在,および多重極の存在を扱います。

次にスピノル-スピノル模型を考察します。最後にのレッジェ極理論への応用について論じ,他のトピックについてごく手短に触れます。

本レポートを通して時間を特別視する計量,つまりpμ(p0,)でp2(p0)2-p2なる計量を採用します。(序文終わり)

§2.B-Seqの導出(Derivation of the Bethe-Salpeter equation)

-Seq.は何人かの人によって提起されました。最初に提案したのは導出抜きでY.Nambu(南部(陽一郎))(1950)です。彼ははしご近似で位置空間の微分方程式を書き下しました。

 

そしてB-S.eq.の一般的な形を導き出したのはSalpeterとBethe(1951)でした。これはファインマングラフ的考察に基づいています。

場の理論に基づく定式化は,Gell-Mann,およびLow(1951)によって確立されました。

 

またB-S.eq.はSchwinger(1951)によっても,独立に提起されました。彼は関数微分による定式化をしました。

 

そしてKita(北)(1962)はS行列理論の考察を用いました。

 

エネルギー空間上の解析性に基づく導出はMandelstam(1955)によって提案されTakahashi(高橋(康))(1965)によって再検討されました。

さて,これから本論に入りますが,まずB-S.eq.を表現するために必要な諸量の定義を与えることから始めます。

 

そのため,2粒子a,bの弾性散乱;a+b→a+bを考えます。

 

記述の簡単のためにaとbは同種ではないスカラー粒子であると仮定します。後でより一般的なケースへと修正したいなら,この設定から直線的に行なうことが可能です。

φa(x),φb(x)を,それぞれa,bのハイゼンベルク表示のスカラー場の演算子とします。そして散乱のグリーン関数:G(xa,xb;ya,yb)をG(xa,xb;ya,yb)≡<0|T(φa(xab(xba(yab(yb))|0>で定義します。

上の式では,通常のディラック(Dirac)ブラケットを用いました。ただし,|0>は真の真空でTはWickのT積(時間順序積)を示す演算子,φaφaのエルミート共役etc.です。

グリーン関数Gを摂動級数に展開すれば,これは対応する連結したファインマン・ダイアグラムの総和で表現されます。

 

2体弾性散乱過程:a+b→a+bに対するグリーン関数:G(xa,xb;ya,yb)のファインマン・ダイアグラムは粒子a,bが,それぞれya,ybで真空から生成された後,ある相互作用ボックスに入射した後に,再びそこから出て最後はxa,xbで消滅するという描像となります。

Gに対する積分方程式を導くためにファインマン積分の総和の順序を並べ替えます。

 

そのため,まず,入射,散乱粒子の4つの"外線=外部伝播関数"を切り離した"相互作用ボックス=(a+b)中間状態"の中から"2つの内線=2つの伝播関数"を除くだけでは互いに素な2つの部分に分割することが不可能な固有グラフ,つまり,この場合は2粒子既約部分,or (a+b)-既約な積分核の部分をI(xa,xb;ya,yb)と表記します。

さて,ファインマン積分の総和の順序を並べ替えるため,まずxa,xbにつながる各外線に付随する自己エネルギー部分を総和し,次に相互作用ボックスを(a+b)-既約な積分核I(xa,xb;ya,yb)を持つ部分の和として取ります。

 

  

そうすれば,グラフ的考察からGが従う積分方程式としてG(xa,xb;ya,yb)=⊿Fa'(xa-ya)⊿Fb'(xb-yb)+∫d4a∫d4b∫d4a'∫d4b'⊿Fa'(xa-za)⊿Fb'(xb-zb)I(za,zb;za',zb')G(za',zb';ya,yb)が得られます。

ここで,⊿F'(x-y)は修正された伝播関数(2点グリーン関数)で一般にスカラー場φ(x)に対しては,⊿F'(x-y)≡<0|T(φ(x)φ(y))|0>で定義されます。

※この積分方程式の成立は,摂動グラフ的にはほぼ自明なのですが,一応,Gell-MannとLow(1951)に従ってこれの数式的な証明の概略を書いてみます。

すなわち,4点グリ-ン関数Gは連結グラフの寄与のみを集めて真空泡を除去した規格化では,G(xa,xb;ya,yb)=<0|T(φain(xaain(yabin(xbbin(yb)exp[-i∫d4Iin(z)])|0>/<0|T(exp[-i∫d4Iin(z)])|0>です。

 

これの右辺は∑n=0{(-i)n/n!}∫d4142..d4n0|T(φain(xaain(yabin(xbbin(yb)Iin(z1)Iin(z2)..Iin(zn)])|0>c (cは連結グラフ)と摂動展開できます。

簡単のために,a+b→a+bの過程で交換される中間状態の仮想粒子としては場の演算子が実演算子φc(x)で表わされるエルミートのスカラーボゾンのcのみであると仮定します。

 

このとき,対応する相互作用ハミルトニアンは一般にI(x)≡:gaφa(x)φa(x)+gbφb(x)φb(x):φc(x) (ga,gbは結合定数,: :は正規順序)なる形に書けます。

 

(こう仮定しても十分に一般性があります。)

そして,摂動のn番目の寄与:{(-i)n/n!}∫d4142..d4n0|T(φain(xaain+(yabin(xbbin(yb)Iin(z1)Iin(z2)..Iin(zn)])|0>cの中で因子<0|T(Iin(z1)Iin(z2)..Iin(zn)に含まれている<0|T(φcin(z1cin(z2)..φcin(zn))|0>cはz1,z2..,nの完全対称な関数です。

そして,摂動級数をより具体的に書くと,G(xa,xb;ya,yb)=∑n=0[∫d4142..d4s4s+14s+2..d4ns=0n{(-iga)s/s!}<0|T(φain(xaain(ya):φain(z1ain(z2)..φain(zs):)|0>c×{(-igb)n-s/(n-s)!}<0|T(φbin(xbbin(yb):φbin(zs+1bin(zs+2)..φbin(zn):)|0>c×[∑perm{<0|T(φcin(zp1cin(zp2))|0><0|T(φcin(zp3cin(zp4))|0>..<0|T(φcin(zpn-1cin(zn))|0>}]となります。

一方,⊿Fa'(xa-ya)=<0|T(φa(xaa(ya))|0>=∑m=0{(-i)n/m!}∫d4142..d4m0|T(φain(xaain(ya)Iin(z1)Iin(z2)..Iin(zm)])|0>c=∑m=0{(-iga)m/m!}∫d4142..d4m0|T(φain(xaain(ya):φain(z1aim(z1)..φain(zmaim(zm):)|0>c0|T(φcin(z1cin(z2)..φcin(zm))|0>です。

同様に,⊿Fb'(xb-yb)=<0|T(φb(xbb(yb))|0>=∑k=0{(-igb)k/k!}∫d4142..d4k0|T(φbin(xbbin(yb):φbin(w1bim(w1)..φbin(wkaim(wk):)|0>c0|T(φcin(w1cin(w2)..φcin(wk))|0>です。

以下,G(xa,xb;ya,yb)の摂動級数展開におけるn番目の項の寄与[∫d4142..d4s4s+14s+2..d4ns=0n{(-iga)s/s!}<0|T(φain(xaain(ya):φain(z1ain(z2)..φain(zs):)|0>c×{(-igb)n-s/(n-s)!}<0|T(φbin(xbbin(yb):φbin(zs+1bin(zs+2)..φbin(zn):)|0>c×[∑perm{<0|T(φcin(zp1cin(zp2))|0><0|T(φcin(zp3cin(zp4))|0>..<0|T(φcin(zpn-1cin(zn))|0>}]のみに着目します。

この項の最後の因子:perm{<0|T(φcin(zp1cin(zp2))|0><0|T(φcin(zp3cin(zp4))|0>..<0|T(φcin(zpn-1cin(zn))|0>}のうちで,0≦s≦nを満たすあるsを取って,上のpj-1,zpj(j=1,2,..,n)の対の各々について,pj-1,zpjの両方が共に{z1,z2,..,zs}か{zs+1,z2,..,zn}のどちらか一方に属する組み合わせにわたる∑permの部分和を取り出すことを考えます。

{z1,z2,..,zs}からp個を取る組み合わせはsp=s!/{p!(s-p)!}sであり,そのp個から1個だけ取り出す仕方はp通りです。

 

そして,それら以外の(s-p)個から1個だけ取り出す仕方は(s-p)通りですから,{(-iga)s/s!}<0|T(φain(xaain(ya):φain(z1ain(z1)..φain(znain(zn):)|0>c=∑p=1s[{(-iga)s/s!}s!/{(p-1)!(s-p+1)!}]<0|T(φain(xaain(z1):φain(z2ain(z2):..:φain(zpain(zp):|0>c0|T(φain(z1ain(zp+1)|0><0|T(φain(zp+1ain(ya):φain(zp+2ain(zp+2):..:φain(zsain(zs):|0>cです。

つまり,∑p=1s[{(-iga)p-1/(p-1)!}<0|T(φain(xaain(z1):φain(z2ain(z2):..:φain(zpain(zp):|0>c]×[{(-iga)s-p+1/(s-p+1)!}<0|T(φain(z1ain(zp+1)|0><0|T(φain(zp+1ain(ya):φain(zp+2ain(zp+2):..:φain(zsain(zs):|0>c]ですね。

そして,∑perm{<0|T(φcin(zp1cin(zp2))|0><0|T(φcin(zp3cin(zp4))|0>..<0|T(φcin(zpn-1cin(zn))|0>}における各項の伝播関数因子は,そのうちの少なくとも1つは一方の頂点にaの外線を共有し,また一方はbの外線を共有します。

そこで,zpj-1,zpj{z1,z2,..,zs}を満たす{z1,z2,..,zs}のみについての∑permの部分和は,<0|T(φcin(xacin(z1))|0><0|T(φcin(z2)..φcin(zp))|0>×<0|T(φcin(zp+1cin(ya)|0><0|T(φcin(zp+2)..φcin(zs))|0>に一致するはずです。

したがって,n番目の項に対して0≦s≦nなるあらゆるsの寄与を総和し,さらにnについてn番目の項を全て 0から ∞まで加えて,1,z2,..,znのにわたる積分を取ると,部分和は0|T(φa(xaa(ya))|0><0|T(φb(xbb(yb))|0>=⊿Fa'(xa-ya)⊿Fb'(xb-yb)に一致することがわかります。

次に因子perm{<0|T(φcin(zp1cin(zp2))|0><0|T(φcin(zp3cin(zp4))|0>..<0|T(φcin(zpn-1cin(zn))|0>}のzpj-1,zpj(j=1,2,..,n)の対のうち片方は{z1,z2,..,zs}に,もう片方は{zs+1,z2,..,zn}にそれぞれ別々に属する場合を考えます。

以下,伝播関数の部分と同様な考察をして,この⊿Fa'(xa-ya)⊿Fb'(xb-yb)の伝播関数に連結したGの残りの部分も分離不可能な既約成分をIとすれば,G(xa,xb;ya,yb)-⊿Fa'(xa-ya)Fb'(xb-yb)=∫d41424142Fa'(xa-z1)Fb'(xb-z2)I(z1,z2,;w1,w2)Fa'(w1-ya)⊿Fb'(w2-y)+(1/2)∫d4142414241424142Fa'(xa-z1)Fb'(xb-z2)I(z1,z2,;w1,w2)Fa'(w1-u1)⊿Fb'(w2-u2)I(u1,u2,;v1,v2)Fa'(v1-ya)⊿Fb'(v2-y)+..となることがわかります。

 

右辺はさらに,∫d41424142Fa'(xa-z1)Fb'(xb-z2)I(z1,z2,;w1,w2)[Fa'(w1-ya)⊿Fb'(w2-y)+Fb’+d41424142Fa'(w1-u1)⊿Fb'(w2-u2)I(u1,u2,;v1,v2)Fa'(v1-ya)⊿Fb'(v2-y)+..]となります。

 

そして,もしもこの右辺の級数が収束するなら,G(xa,xb;ya,yb)-⊿Fa'(xa-ya)Fb'(xb-yb)=∫d41424142Fa'(xa-z1)Fb'(xb-z2)I(z1,z2,;w1,w2)G(w1,w2,;ya,y)と書けることを示すことで証明完了というわけですが,数式で具体的に示すのはかなり煩雑なので後は省略します。この摂動近似での展開グラフの図形がはしごに似ているので,こうした展開を"はしご近似"と呼ぶのですね。※

さて,理論は平行移動について不変なので,平行移動の生成子P^μが存在してα(x)= exp(iP^x)φα(0)exp(-iP^x),φα(x)=exp(iP^x)φα(0)exp(-iP^x)(α=a,b),φc(x)= exp(iP^x)φc(0)exp(-iP^x)です。

 

しかも,P^μ|0>=0ですから,G(xa,xb;ya,yb)=<0|T(φa(xab(xba(yab(yb))|0>=<0|T(exp(iP^xaa(0)exp{-iP^(xa-xb)}φb(0)exp{-iP^(xb-ya)}φa(0){iP^(-ya+yb)}φb(0) exp(-iP^yb))|0>と書けます。

T積のあらゆる順序を考慮するとG(xa,xb;ya,yb)はxa-xb,-ya+yb,xa-ya, xb-yb,xa-yb,xb-yaなる全ての座標の差の関数であることがわかります。これらのうちで独立なものを1次結合によって作ります。

a-xb,-ya+yba(xa-ya)+ηb(xb-yb)(ηabはηa+ηb1を満たす任意に固定した実定数)なる3変数を取ってみます。

このとき,xa-yaa(xa-ya)+ηb(xb-yb)}+ηb(xa-xb)+ηb(-ya+yb), xb-yba(xa-ya)+ηb(xb-yb)}-ηa(xa-xb)-ηa(-ya+yb),xa-yba(xa-ya)+ηb(xb-yb)}+ηb(xa-xb)-ηa(-ya+yb),xb-yaa(xa-ya)+ηb(xb-yb)}-ηa(xa-xb)+ηb(-ya+yb)となって全ての引数はこれら3変数で表現できることがわかります。

 

そして,これら3変数が独立であることは明らかです。

(xa,xb;ya,yb)同様,I(xa,xb;ya,yb)も平行移動不変ですから,やはりxa-xb,-ya+yba(xa-ya)+ηb(xb-yb)の関数と考えられます。

ここで⊿Fa'(xa-ya)=(2π)-4∫d4exp{-iQ(xa-ya)}Fa'(Q),⊿Fb'(xb-yb)=(2π)-4∫d4exp{-iR(xb-yb)}Fb'(R),G(xa,xb;ya,yb)=(2π)-12∫d4pd4qd4exp{-i(px+qy+PX)}(p,q;P),I(xa,xb;ya,yb)=(2π)-12∫d4pd4qd4exp{-i(px+qy+PX)}(p,q;P)(ただしx≡xa-xb,y≡-ya+yb,X≡ηa(xa-ya)+ηb(xb-yb))で,⊿Fa',⊿Fb',G,Iのフーリエ変換Fa',Fb',,Iを定義します。

これらを積分方程式:G(xa,xb;ya,yb)=⊿Fa'(xa-ya)⊿Fb'(xb-yb)+∫d4a∫d4b∫d4a'∫d4b'⊿Fa'(xa-za)⊿Fb'(xb-zb)I(za,zb;za',zb')G(za',zb';ya,yb)に代入します。

 

そうして変形すれば,詳細はあるのですが,結局(p,q:P)=δ4(p-q)Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)+Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)(2π)-4∫d4'(p,p';P)(p',q;P)を得ます。

そこで,元の積分方程式は,結局[Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)]-1(p,q:P)=δ4(p-q)+(2π)-4∫d4'(p,p';P)(p',q;P)なる表記と同等になります。

ここで,簡単のために(p,q;P)≡[Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)]-1δ4(p-q)と書き,演算子としての記法であるAB(p,q)=∫d4p'(p,p')(p',q)を用います。

 

こうすれば,積分方程式の左辺は[Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)]-1(p,q;P)=KG(p,q;P),右辺はδ4(p-q)+(2π)-4∫d4p'(p,p';P)(p',q;P)=∫d4'[δ4(p-p')δ4(p-q)+(p,p';P)(p',q;P)]=(1IG)(p,q;P)(ただし,1(p,q)≡δ(p-q))となります。

結局,求めた方程式は記号的には非常に単純な表式:KG1IGとなります。

 

こうして得られた様々な表現形式での積分方程式が,現在ベーテ・サルピーター方程式(B-S.eq.)と呼ばれるものですね。

方程式:KG1IG,または(I)1は,形式的には=(I)-1と簡単に解けます。

 

そして,数学でよく知られているように,逆元を右から掛けても左から掛けても1になるので,GK1Iなる表式も得られます。

 

まあ,別に直接計算しても得られますが。。

 

そして,を時間反転した演算子を~とすればKG1IG~~=1~I~となります。

 

I~=Iは当然ですが,理論は元々時間反転不変ですから~=,~~=も成立します。

 

そこで~~=1~I~はGK1GIとは同等です。

今日は導入ということでこれにて終わります。

参考文献:Noboru Nakanishi A General survey of the Theory of the Bethe-Salpeter Equation” Progress of Theoretical Physics, supplement,No.43(1969)

 

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