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2009年1月

2009年1月31日 (土)

超伝導の理論(3)

超伝導の続きです。前記事と合わせた記事全体をうまくアップできず,何故かアップしてブログに反映させるたびに全部消えてしまうので仕方なく分割しました。

 

次は,Londonの電磁的なモデルについての話です。

 

     The London Theory

1934年にはGorterとCasimirのFとHに関する仕事に続いてLondonは超伝導体の電磁的挙動についての現象論を進めました。

 

Gorter-CasimirおよびLondonの理論は,超流体と常流体のそれぞれの電子の数密度nS,nN,および速度S,Nを持った2流体タイプの概念に基づいています。

局所電荷が中性であるせいで,電子数密度はnS+nN=nなる式で制限されます。ここでnは単位体積当たりの平均電子数です。

超流体と常流体の流束密度SNは次式を満たすと仮定します。

 

すなわち,dS/dt=nS2/m,およびN=σNです。ただし,S≡-enSS,N≡-enNNです。

 

第2の式は通常のオームの法則(Ohm's law)ですが,第1の式は1個の電荷が-e,数密度がnSの荷電粒子の集合に適用されたニュートンの運動方程式mそのものです。

 

超流体は,常流体の場合に有限な電気伝導度σNを生み出す通常の散乱構造とは無縁であると考えるのですね。

次に,超伝導電流SはLondon理論で最も有名な磁場に関する方程式∇×S=-nS2/(mc)を満たすと仮定します。

 

これとマクスウェルの方程式∇×=4πS/cの両辺の回転を取ったものとを比較することから,マイスナー効果(Meissner effect)が導かれます。ただし,この式の右辺では変位電流と常流体の電流Nを無視しました。

すなわち,マクスウェルの方程式から∇×∇×=∇(∇)-∇2B=-∇2によって,-∇2=(4π/c)(∇×S)を得ます。

 

この式の右辺に∇×S=-nS2/(mc)を代入すると,∇2=4πnS2/(mc2),つまり方程式∇2=λL-2が得られます。

 

ここで,λL≡{mc2/(4πnS2)}1/2としました。

さて,前記事の訳注では境界上の1点を座標原点として境界面の法線方向にx軸を取り,xの負の側を超伝導体の領域としましたが,今度は逆にxの正の側を超伝導体の領域とします。

 

そして,方程式∇2=λL-2を,x=0 のyz平面に境界を持ち,yz面に平行な平面上では一様でxのみに依存する1次元の微分方程式と捉えれば,xが大きいと磁束が消えるという境界条件での解は,(x)=(0)exp(-x/λL)と表現されます。

実際に,長さの単位を持つ定数λL{mc2/(4πnS2)}1/2を計算すると,これは非常に小さい値であることがわかります。

 

そして,x>λLの領域の大部分では(x)~ 0 となり,磁場は消えて求める完全反磁性を得ます。

 

それ故,定数λLをLondonの浸入深さと呼びます。

 

そして磁束が内部に浸入することが不可能で,結果として完全反磁性を示すという性質が超伝導体のマイスナー効果ですからLondon理論はこれをうまく説明しています。

London理論での超電流に対する式:dS/dt=nS2/mの両辺の回転を取って得られる式:∇×(dS/dt)=nS2(∇×)/mと,マクスウェルの電磁誘導の方程式c(∇×)=-∂/∂tを結びつけると,固定したxに対しては,(d/dt)[(∇×S)-{-nS2/(mc)}]=0 が得られ,これはLondon方程式:∇×S=-nS2/(mc)の時間微分です。

 

したがって,積分定数を除けば,マイスナー効果は超流体の完全伝導性を示す運動方程式dS/dt=nS2/m (電子の散乱に由来する電気抵抗が全く無い運動方程式)からの帰結であることがわかります。

 

こうして,∇×S=-nS2/(mc)を仮定することで,Londonは履歴とは無関係に超伝導体内では磁束密度がゼロになるという重要な制限を与えましたが,電気抵抗がゼロであるという完全伝導性がマイスナー効果の本質です。

浸入深さをλL(T)≡{mc2/(4πnS(T)e2)}1/2と書いて,これをGoter-Casimirモデルの結果である関係式nS(T)/n=1-x=1-(T/Tc)4と結びつけると,λL(T)=λL(0)/{1-(T/Tc)4}1/2なる形の浸入深さの温度依存性を見出します。

つまり,T=TcではλL=∞ですから,この温度では如何なる磁束も排除されませんが,TがTcよりも低くなって無限小まで下がるにつれて,λLは急速に減少するため,T<Tcではバルクな試料中でマイスナー効果の成立が裏付けられるわけです。

この温度依存性については,微視的理論の結果の方が幾分実験と良く一致しますが,今見たλL(T)=λL(0)/{1-(T/Tc)4}1/2なる式による評価値も実験的観測と驚くほど近い値を与えます。

マイスナー効果に従って"超伝導電流=超電流"が磁場の形態から一意的に決まるという事実は,超伝導体の準静的過程に可逆熱力学が適用できるという1つの重要な事実を保証します。

まず,磁場をベクトルポテンシャルによって=∇×と表現すれば,London方程式∇×S=-nS2/(mc)は∇×S=∇×{-nS2/(mc)}となります。

 

これは,S=-nS2/(mc)と置けばもちろん満たされます。

定常的な超電流が保存される,すなわち∇S=0となるようにゲージ条件として∇=0 を採用します。

 

これでもなお,Laplace方程式:∇2χ=0 を満たすχについてのゲージ変換:+∇χの自由度はまだ残ります。

孤立した単連結の物体に対して,その表面上では超電流の面に直角な成分S⊥は消える必要があります。そこで,もまた表面で消える必要があります。

 

この条件は物体の全表面での(∇χ)を決定し,結局付加定数を除いてχが決まります。そして質量を持つ物体に対しては,これらの条件は物質の大部分で=0 なることを意味します。

 もしも電流が境界に沿って流れるのであれば,超伝導体は1つの電流回路内の要素と見なせるので,境界上の電流はを一意的に決めます。

 

そこで,S=-nS2/(mc)なる等式はゲージ不変には見えませんが,上記のLondonゲージ条件を満たさないの部分を捨てることが要求されるため,実際には理論はゲージ不変です。というわけで理論はゲージ選択に独立です。

 一方,多重連結の物体でのゲージ関数χへの制限は∇2χ=0 ,かつ(∂χ/∂n)|表面=0 ですが,これは,もはや加えるべきゲージポテンシャルχの勾配∇χがゼロなることを要求しません。そこで,この場合には境界条件|表面=0 だけからは一意的に決まりません。

 重連結体中の空洞を周るループCに沿っての線積分を実行すると,Stokesの定理によって∫dl=∫=Φとなり,ループの内部を貫く磁束を得ます。

 

 そして積分経路Cを0 の超伝導体の内部に取れるなら,そこでは∇×=0 なので,ある関数χが存在して,=∇χと書けます。

 しかし,∇χが1価であっても,∫dl=∫∇χdl=Δχ=Φ (ただし,ΔχはCに沿って空洞を1回転して元に戻ったときのχの変化分)となるため,ループCの内部では=∇×0 であるにも関わらず,χが1価に決まるとは限りません。

 

 けれども,空洞の各々を貫く磁束Φiを全て定めることができればを一意に決めることができます。

 今日はここまでにします。 

参考文献:J.R.Schrieffer著「Theory of Superconductivity 」(Revised printing;Persues  Books) 

 

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超伝導の理論(2)

前回はちょっと前書きを述べただけで,結局,年を越してしまいましたが,超伝導の理論の続きの今年第1回目です。

 微視的理論(特にBCS理論)が現われる前の,初期の現象論を幾つか述べます。最初に Gorter-Casimir理論です。

 

    Gorter-Casimir Model

1934年,GorterとCasimirは先に論じた路線に沿って2流体モデルを進めました。まず,xが"正常"流体にある電子数の比率,(1-x)が超流体に凝縮された電子数の比率とするとき,2流体全体では次の形の自由エネルギーを有すると仮定しました。

金属中で正常状態にある電子数の比率がxのときの金属全体の電子による単位体積当たりのヘルムホルツの自由エネルギーF=U-TS)をF(x,T)と書くとき,これがF(x,T)=x1/2N(T)+(1-x)fS(T)で与えられるとします。

 

ただし,fN(T)=-γT2/2,fS(T)=-β=const.です。

正常金属では電子による自由エネルギーは丁度fN(T)=-γT2/2ですから,モデル式は(1-x)→ 0 のときの自由エネルギーF(1,T)が正常相の自由エネルギーfN(T)に一致するようになっています。

 

また,-βは超流体に関わる凝縮エネルギーです。

このモデルにおいて,固定温度Tの下でF(x,T)が最小となるxを求めます。

 

すなわち,F(x,T)=-γT21/2/2-β(1-x)をxで微分してゼロと置いて,そのときのxを求めます。dF/dx=-γT2-1/2/4+β=0 ですから,これを解けばx=γ24/(16β2)となります。

 

このxの値が絶対温度Tのときに電子の正常流体と超流体が互いに平衡を保っているときの全金属電子中の正常電子数の比率を与えるものと考えます。

そして,平衡状態:dF/dx=0 ときのxの値がx=1となる場合の温度が正常状態から超流体の状態に移る境目の温度,つまり臨界温度T=Tcを与えると考えられます。

 

それ故,1=γ2c4/(16β2)と置くとTc=(4β/γ)1/2を得ます。逆に,これを用いるとx=γ24/(16β2)=(T/Tc)4と表現できます。

一方,磁場がある場合の熱力学的関係から,温度Tでの正常状態と超伝導状態の自由エネルギー密度FN(T)とFS(T)の差と臨界磁場c(T)との間にHc2(T)/(8π)=FN(T)-FS(T)なる熱力学的等式が成立することがわかります。

 

ここで,当時の固体物性関係の慣例から電磁単位として,c.g.s.Gauss単位系を採用しています。

モデル式:F(x,T)=x1/2N(T)+(1-x)fS(T)において,FN(T)=F(1,T)=fN(T)=-γT2/2,FS(T)=F(0,T)=fS(T)=-βですから,FN(T)-FS(T)=β-γT2/2=Hc2(T)/(8π),FN(0)-FS(0)=β=H02/(8π)(H0≡Hc(0))と書けます。

結局,Hc2(T)/H02=1-γT2/(2β)=1-2(T/Tc)2 ~ {1-(T/Tc)2}2より,Hc(T) ~ H0{1-(T/Tc)2}なる臨界場c(T)の温度依存性の表現が得られます。

 

そこで,Hc(T)は(T/Tc)の放物線関数になると予測されます。この式は,粗いものではありますが実際の実験とのよい一致を見ています。

そして,ヘルムホルツの自由エネルギーFの定義:F=U-TSから,dF=dU―TdS-SdT=PdV-SdTが成立しますから,エントロピーSは体積Vが一定:dV=0 のときの,FのTによる微分係数S=-∂F/∂Tで与えられます。

 

それ故,FN(T)-FS(T)=c2(T)/(8π)なる関係式から,エントロピーについてもSS(T)-SN(T)=HcdHc/dT/(4π)なる跳びが存在することがわかります。

さらに,電子比熱Ce=TdS/dTを考えると,超伝導体と正常導体の比熱の差=電子比熱の差;ΔCe≡CeS-CeNは,ΔCe=TdSS/dT-TdSN/dT=T{(dHc/dT)2+Hc2c/dT2}/(4π)で与えられることがわかります。

このモデルでは,Hc(T)=H0{1-(T/Tc)2}(ただし,Tc=(4β/γ)1/2,H0=(8πβ)1/2)なので,dHc/dT=-2(H0/Tc)(T/Tc)=-2(2πγ)1/2(T/Tc)となります。

 

それ故,ΔCe=CeS-CeN=2γTc(T/Tc)3+(4βγ)1/20(T/Tc){1-(T/Tc)2}が得られます。そこで,温度Tを臨界温度Tcにすると,T=Tcにおける差はΔCe=CeS-CeN=2γTcとなります。

ところが,正常導体では電子比熱はTに比例することがわかっていてeN=γTです。そこで,特にT=TcではCeN=γTcですから,超伝導状態での電子比熱はCeS=CeN+2γTc=3γTcとなります。結局Tcの近傍の温度T<Tcなる超伝導相では電子比熱としてCeS ~ 3γTc(T/Tc)3なる形のT3に比例するという近似式を得ます。

特にT=Tcにおいて,電子比熱がCN=γTc → CS=3γTcとなって比熱に不連続な跳びΔCeが生じることになります。そして,この跳びの相対的因子ΔCe/CNは3です。これは,再び実験と一致します。

 

ただ,この一致はそれほど驚くべきことではありません。というのも,この理論は実験と一致するように幾分技巧的と見える方法に基づいて成立しているからです。

特に,このモデルの式:F(x,T)=x1/2N(T)+(1-x)fS(T)の最初の形は元々F(x,T)=xrN(T)+(1-x)fS(T)と仮定されていました。

 

そして,xが正常状態の値1に近いときには,右辺第1項の因子であるxrの指数rは,1/2よりも1のほうがふさわしいと予想されます。

 

さらに,より多くの粒子凝縮に対しては凝縮エネルギーβは定数ではなく,増加すると予期されます。

 

それにも関わらず,Gorter-Casimir理論は次に述べる予定のLondon理論と組み合わせたとき,かなり実験と良く一致する,自明とは思えないような予測を与えます。

しかし,後述するように,結局,このモデルの表現F(x,T)=x1/2N(T)+(1-x)fS(T)と微視的理論で与えられる表現の間には,ほとんど関係がないことがわかります。

(訳注):磁場の中に超伝導体があって,磁束が超伝導体外部に押し出されている状態は磁場の側から見ると無理を強いられている状態であり,温度Tを一定に保ったっまま外部磁場を増加させていくと,やがて磁束の浸入が始まります。

今,導体の一部が正常状態で,残りの部分が超伝導状態であるとして両者の境界面に着目します。この境界上の1点を座標原点として境界面の法線方向にx軸を取り,xの負の側が超伝導体の領域,正の側が正常導体の領域とします。

正常導体の領域には磁場があるとして,その磁束密度をとします。ベクトルの向きは,x軸に垂直なy軸の正の向きと同じとします。

 

y軸はx軸を法線とする境界面の上にあります。x軸,y軸に垂直なz軸も考えると境界面はx=0 のyz平面ですからの向きは境界面に平行な向きですね。

超伝導体の境界面に沿って磁束の浸入層がありますが,その微小な厚さをλとすると浸入層の存在域は-λ≦x≦0で表わされます。

 

そして導体内部におけるc.g.s.Gauss単位での磁束密度と電流密度に対するマクスウェル(Maxwell)方程式で磁場に対応するものは,rot=(4π/c),div=0 です。

 

はy成分のみを持つと仮定しているので,xy面に垂直な導体のyz境界面上にz成分jz=c(∂B/∂x)/(4π)のみを持つ電流密度の電流が流れています。

この電流に対して磁場は単位面積当たり×/cなるローレンツの力(Lorentz force),つまりzB/cというx方向の成分のみを持つ力を与えるので,これを-λ≦x≦0 にわたって積分すると,浸入層の境界面の単位面積当たりに働く力として,-∫0zBdx/c=-∫0dxB(∂B/∂x)/(4π)=-B2/(8π)が得られます。

 

ただし,-B2/(8π)におけるはx=0 の浸入層右端の境界yz面上での磁束密度を示しています。

なぜなら,yz境界面上でy方向,z方向にそれぞれ単位長さの辺を持つ1つの正方形を取ると,その正方形の浸入層内で厚さdxの部分の正四角柱のxy側面の面積はdxですが,電流密度はz成分jz=c(∂B/∂x)/(4π)のみを持つのでこの面積dxのxy側面を流れるz向きの総電流はjzdxです。

 

そこで,この部分に働くx向きのローレンツ力は-jzBdx/cとなりますから,厚さdxの部分の電流によってyz境界面上の単位面積に働く力はxの向きに-jzBdx/cとなることがわかります。

そこで,-λ≦x≦0 の浸入層全体に働く単位面積当たりの力の合力は-∫0zBdx/c=-2/(8π)で与えられるのですね。

 

右辺のマイナス符号は,この力が正常領域から超伝導領域に向かって働くことを意味します。つまり,磁場の"圧力=単位面積当たりの力"が存在して超伝導体を押しているわけです。

この磁場による圧力を支えるものは絶対零度では正常状態と超伝導状態のエネルギーUの差,有限温度なら自由エネルギーFの差です。

 

磁場が存在しないときの超伝導体の自由エネルギー密度を温度の関数と見て,FS(T)と表現し,同じ導体が正常状態にあるときのそれをFN(T)と表現します。

転移温度c以下では超伝導状態の方が安定なのでFS(T)≦FN(T)です。そこで,FN(T)-FS(T)=c2(T)/(8π)として,これにより定義される磁場の単位を持つ量c(T)を熱力学的臨界磁場と名付けます。

この名称は,次の理由に拠ります。

,超伝導領域と正常領域の境界面がその法線:xの方向にδxだけ変位したと仮定すると,これは導体の一部が正常状態から超伝導状態に転化したことを意味しますから,これに伴なう自由エネルギーの変化は境界面の単位面積当たり(FS-FN)δxです。

 

S≦FNですからこの変位で導体全体のエネルギーが下がるので,境界面のδxの変位では面にかかる圧力が負の仕事をします。

これは,もしも外圧がなければ,境界面には超伝導領域を広げようとする圧力が常に働いていることを意味します。

 

そして導体内に超伝導領域と正常領域が共存し得るためには,この圧力が先に求めた磁場の圧力B2/(8π)に丁度等しくて釣り合っていなければなりません。

つまり,FS(T)-FN(T)=-B2/(8π)ですから,これと先の定義式FN(T)-FS(T)=Hc2(T)/(8π)を比較することから境界面上でc(T)であると結論されます。

通常のGauss単位系での磁場と磁束密度の関係は,磁化(単位体積当たりの磁気モーメント)をとすると,-4π(MKSA単位では0),または+4πですから,境界面上では磁化はゼロです。

 

一方,超伝導体の内部では,仮に超伝導体を帯磁率が-(4π)-1の磁性体であると考えれば,内部の磁場に対して=-(4π)-1,つまり=-4πとなるので確かに0 となります。

実際,静磁気学では楕円体形の磁性体を主軸に平行で一様な外部磁場aの中に置くと磁性体は外場の方向に一様に磁化されて内部磁場がa-4πνとなることが知られています。

 

νは主軸方向の反磁化係数と呼ばれ,楕円体の幾何学的形状で決まります。=-4πa-4πνを連立させると=-a/{4π(1-ν)}を得ます。※

(つづく)

参考文献:J.R.Schrieffer著「Theory of Superconductivity 」(Revised printing;Persues  Books),中嶋貞雄 著「超伝導入門」(培風館)

 

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2009年1月29日 (木)

束縛状態とベーテ・サルピーター方程式(3)

ベーテ・サルピーター方程式(B-S.eq.)の続きです。

 詳細にはこだわらず,とりあえず先に進みましょう。そのうちファインマン振幅の正体も明らかになるでしょう。

 実際の考察では,主として"はしご近似(ladder approximation)"と関わりますが,この近似ではファインマン伝播関数(propagator)F'を自由場の伝播関数F(k,m)≡-i(m2-k2iε)-1で置き換えます。

 

 そして,についても,この近似では単一粒子cの交換のみを含む積分核ですから,総運動量Pには無関係です。

 

 は,もちろん定数λ≡gab/(4π)2に比例します。ここで,j(j=a,b)は粒子jと交換粒子cの間の結合定数を記述する定数です。(ga=gbの場合ならこれらをgと書きます。)

 "はしご近似"よりも一般の場合には,方程式:()における演算子()は,もはやλについて線型ではありません。

 

 ところが,大抵の文献ではλを人為的に導入されたパラメータと見なすことでλについての線型性を維持しようとしています。

しかし,今の場合ははPやsのみならず,パラメータλの非線型関数の演算子であると見なすことにします。,(λ),(λ)で記述されます。

 さて,束縛状態に対する斉次の(同次の)B-S.eq.を論じます。

|B,1>,|B,2>,..,|B,n>をB,P2B2=sBを満たす4元運動量μBμを有するn重に縮退した束縛状態とします。

 

|B,r>に対するB-S振幅(B-S amplitude),およびその共役をそれぞれ,φBr(xa,xb;PB)≡<0|T[φa(xab(xb)]|B,r>,およびφBr^(xa,xb;PB)≡<B,r|T[φa(xab(xb)]|0>=<0|T~[φa(xab(xb)]|B,r>*で定義します。

 

ここでT~は反時間順序積を意味します。

 理論の平行移動不変性の故に,B-S振幅はφBr(xa,xb;PB)≡(2π)-3/2exp(-iPBBr(x,PB),φBr^(xa,xb;PB)≡(2π)-3/2exp(iPBBr^(x,PB)と表現できます。

 

 ここでX≡ηaa+ηbb,x=xa-xbと定義しています。

 

 そしてBr(xa,xb;PB)から引数を2つに減じた関数φBr(x,PB)もB-S振幅と呼ぶことにします。

 一方,4点グリーン関数G(xa,xb;ya,yb)≡<0|T(φa(xab(xba(yab(yb))|0>の右辺の真ん中に,中間状態の完全系:1=Σψ|ψ><ψ|+∫|λ><λ|dλを挿入することができます。

こうした,G(xa,xb;ya,yb)の展開表現での中間状態への束縛状態:|B,r>(r=1,2,..,n)の寄与は,Σr=1n∫d4PφBr(xa,xb;P)φBr^(ya,yb;PB)θ(P0)δ(P2-sB)θ(X0-Y0)=(2π)-3Σr=1n∫d3φBr(x,PBBr^(y,PB)/(2ωB)exp{-iωB(X0-Y0)+i()}θ(X0-Y0)と表わすことができます。

 

ここで,ωB≡PB0(2+sB)1/2としています。

θ(z)はヘヴィサイド関数(階段関数)ですが,θ(z)=-(2πi)-1-∞dkexp(-ikz)(k+iε)-1なる恒等式でz=X0-Y0とし,k=P0-ωBと置換してdkをd0と書いたものをθ(X0-Y0)に代入する,上の最後で得た束縛状態の寄与を表わす式はi(2π)-4Σr=1n∫d4PφBr(x,PBBr^(y,PB)exp{-iP(X-Y)}/{2ωB(P0-ωBiε)}と変形されます。

これは極を除くP0≠ωBを満たすP0の寄与による正則関数の曖昧さを除外すれば,項:iΣr=1n[φBr(p,P)φBr^(q,P)/{2ωB(P0-ωBiε)}]のフーリエ変換を表わしていると読めます。

(訳注)何故なら,グリーン関数はG(xa,xb;ya,yb)=(2π)-12∫d4pd4qd4exp[-i{px+qy+P(X-Y)}](p,q;P)なので,G(xa,xb;ya,yb)の部分項と(p,q;P)の対応する部分項も同じ関係を満たし,一方φBr(x,P)=(2π)-4∫d4φBr(p,P)exp(-ipx),かつφBr(y,P)=(2π)-4∫d4φBr(q,P)exp(-iqy)ですが,P≠PBなる部分の寄与は正則であるはずだからです。※

 そして,s-sBiε=(P0)2-ωB2+iε=(P0+ωB)(P0-ωBiε)なので,dP0積分を複素積分と見るとき,被積分関数には暗に因子θ(P0)が含まれているので,Σr=1nφBr(p,PB)φBr^(q,PB)exp{-iP(X-Y)}/(s-sBiε)の極s=sBの寄与は,項Σr=1nφBr(p,P)φBr^(q,P)exp{-iP(X-Y)}/{2ωB(P0-ωBiε)}の極P0=ωBの寄与に一致します。

そこで,運動量表示のグリーン関数(p,q;P)は付加的な中間状態による効果として,束縛状態|B,r>(r=1,2,..,n)の極に由来する項Σr=1nφBr(p,PB)φBr^(q,PB)/(s-sBiε)を含みます。

※(訳注)つまり,G(xa,xb;ya,yb)=(2π)-12∫d4pd4qd4exp[-i{px+qy+P(X-Y)}](p,q;P)において,(p,q;P)の中にΣr=1nφBr(p,PB)φBr^(q,PB)/(s-sBiε)なる項が含まれているなら,それらの項の寄与は(2π)-12Σr=1n∫d4[φBr(p,PB)φBr^(q,PB)exp[-i{px+qy+P(X-Y)}]/(s-sBiε)]となります。

 

 このうち,Σr=1n∫dP0φBr(p,PB)φBr^(q,PB)exp{-iP0(X0-Y0)}/{(P0+ωB)(P0-ωBiε)}因子のP0=ωBにおける留数はr=1nφBr^(q,P)φBr^(q,P)exp[-iωB(X0-Y0)}/{2ωB(P0-ωBiε)}のP0=ωBにおける留数と全く同じです。※

そこで,方程式[Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)]-1(p,q,P)=δ4(p-q)+(2π)-4∫d4'(p,p';P)(p',q;P),またはKG1IGの両辺のの部分にの極の項Σr=1n[φBr(p,PB)φBr^(q,PB)]/(s-sBiε)を代入した後に,s=sBにおける留数を比較すれば,[Fa'(ηaB+p)Fb'(ηbB-p)]-1φBr(p,PB)=(2π)-4∫d4'(p,p';PB)φBr(p',PB),またはBφBrBφBrに帰着します。ここで下添字Bはs=sBなることを意味しています。

通常は最後に得られた方程式:[Fa'(ηaB+p)Fb'(ηbB-p)]-1φBr(p,PB)=(2π)-4∫d4'(p,p';P)φBr(p',PB),あるいはBφBrBφBrのことをベーテ・サルピーター方程式(B-S.eq.)と呼ぶようです。

さて以前に,KG1IGのみならず,GK1GIも成立することを見ましたが,後者は今の束縛状態については,φBr^BφBr^Bを意味します。

 

これは,~,~をK,Iの時間反転演算子とすると,時間反転不変性によって~=,~=なので,このφBr^BφBr^BBφBrBφBrの時間反転:φBr^B~=φBr^B~と同値です。

今までの論議で見たように,はあるパラメータλの関数であると見なすのが便利です。束縛状態のエネルギーもまたλの関数であり,それをs=sB(λ)と記述できると考えると,もしもdB /dλ≠0 なら逆関数λ=λB(s)が定義できます。

 

するとBφBrBφBrB)φBrB)φBrとも書けます。この方程式は複素λ-平面を考えて(λ)のλ=λBにおける留数を考えても導出できますね。

§3.規格化(Normalization)

さて,B-S.eq.[Fa'(ηaB+p)Fb'(ηbB-p)]-1φBr(p,PB)=(2π)-4∫d4p'(p,p';PB)φBr(p',PB),またはBφBrBφBrは斉次方程式なので,これの任意の解φBrに対しその定数倍もまたこれの解になる,という任意性を持ちます。

故に,これらを一意に定めるには適切に規格化する必要があります。

このための規格化条件を初めて与えたのはNishijima(西嶋和彦;1953,1954,1955)でした。

 

彼は<A|T(φφ..φ)|B>のような表式が満たす幾つかの積分方程式を求め,束縛状態の総電荷の期待値を計算することによって,ある規格化条件を提示しました。

Mandelstam(1955)もまた,直接的に対応するB-S振幅と関わる束縛状態|B>の行列要素を計算する一般法則を見出し,総電荷の期待値を計算する方法で"はしご近似"での規格化条件の標準公式を見出しました。

その他,Alerk(1957)によって束縛状態|B>の状態の規格化<B|B>=1から直接規格化条件を得る方法も提案されましたが,後にAlerk自身とその共同研究者によってこの方法は,結局上記のMandelstamらの方法と同値であることが示されました。

さらにCutkofskyら(1964)によって,束縛状態の極の項を含むグリーン関数の表現に基づいてコンパクトな形の規格化条件も導出されましたが,これらも結局は総電荷の保存に基づく公式と等価であることが示されました。

 

さらにNakanishi(中西襄;1965)は多重極の方法によって規格化条件のより便利な公式(以下で述べる予定)を与えました。

他にも色々とありましたが,電荷の保存則に基づく方法は電気的に中性な束縛状態には原理的に適用できないという難点がありました。

 

そこでNambu(南部陽一郎;1964)は総電荷の保存に基づく方法で電磁カレントが果たす役割をエネルギー運動量テンソルに負わせることによって電気的に中性なケースの困難を回避して規格化条件を見出す方法を提案しました。

Predazzi(1965)は規格化条件を導く方法は,結局のところ全てが等価であることを示しました。また,Nishijima(西嶋)とSingh(1967)は,より複雑な方法で電荷とエネルギー運動量の保存に基づく導出について論じました。

ここでは,幾つかの規格化条件の導出を与えましょう。

まず,I,したがってはλの関数であると仮定します。

 

=()-1をλに関して微分すると,∂/∂λ=-()-1(∂/∂λ-∂/∂λ)()-1=-(∂/∂λ-∂/∂λ)です。

上で見たようには束縛状態の極の項として,iΣr=1nφBrφBr^/(s-sB)を含みますから,両辺のの部分をこの項で置き換えると,i(/λr=1n{φBrφBr^/(s-sB)}=(Σr'=1nφBr'φBr'^)(∂/∂λ-∂/∂λ)(Σr=1nφBrφBr^)/(s-sB)2となります。

この両辺のsの二重極s=sBの寄与を比較します。

 

分母の(s-sB)2を消去して最後にs=Bとおくわけですが,結局i(dsB/dλ)(Σr=1nφBrφBr^)=(Σr'=1nφBr'φBr'^)(∂/∂λ-∂/∂λ)B(Σr=1nφBrφBr^)が得られます。

 

何故ならp,q,sなどはλには関係ない独立変数であり,sBはλの関数と考えられるからです。

φBrの1次独立性から,これは-iφBr'^(∂/∂λ-∂/∂λ)BφBr(dsB/dλ)δrr'を意味します。特にはしご近似では,∂/∂λ=0,λ∂/∂λ=Iですが,さらにBφBrBφBrを用いると,iφBr'^BφBrλ(dsB/dλ)δrr'を得ます。

こうして得られた表式-iφBr'^(∂/∂λ-∂/∂λ)BφBr(dsB/dλ)δrr',および,"はしご近似"でのφBr'^BφBr=-λ(dsB/dλ)δrr'が,φBrの1つの規格化条件を与えると思われます。

 

これらの式は規格化積分が共変的に計算できるので現実的に考えても非常に便利な式です。

しかし,共変性を犠牲にすれば,-iφBr'^(∂/∂λ-∂/∂λ)BφBr(dsB/dλ)δrr'の規格化条件の式からパラメータλ依存性を除去した形の規格化条件の式を得ることができます。

すなわち,/∂λ=-(∂/∂λ-∂/∂λ)と同様に=()-1のsによる微分から,∂/∂s=-(∂/∂s-∂/∂s)を得ます。

 

前と同じく両辺の因子をiΣr=1nφBrφBr^/(s-sB)で置き換えると,先に得られた規格化条件式でλをsに変えただけの式,iφBr'^(∂/∂s-∂/∂s)BφBr=δrr'を得ます。

 

特に"はしご近似"ではは交換する粒子の運動量にのみ依存して総運動量には独立ですから,∂/∂s=0 を満たします。

 

よって上の最後の式はiφBr'^(∂/∂s)BφBr=δrr'なる形に帰着します。この結果はMandelstamの元の公式と同じです。

 

しかし,sによる微分がローレンツ系の選択に依存するため,この式の導出で用いた計算は一見して共変的ではありません。

しかし,BφBrBφBrをλで微分すると(∂/∂λ-∂/∂λ)BφBr(dsB/dλ)(∂/∂s-∂/∂s)BφBr()B(φBr/∂λ)0  となり,この式の両辺の左からφBr'^を掛けるとφBr^BφBr^BによってφBr'^()B(φBr/∂λ)0 故,φBr'^(∂/∂λ-∂/∂λ)BφBr=-(dsB/dλ)φBr'^(∂/∂s-∂/∂s)BφBrが得られます。

そこで,iφBr'^(∂/∂s-∂/∂s)BφBr=δrr'なる規格化条件は共変的な条件:iφBr'^(∂/∂λ-∂/∂λ)BφBr(dsB/dλ)δrr'と同値なことが明らかになりました。。

規格化条件のもう1つの簡単な導出は次のようなものです。

s=sBの周りのロ-ラン展開として≡iΣr=1nφBrφBr^/(s-sB)+0(s-sB)1+..なるものを想定すると,方程式KG1IGによって0が満たす方程式:i(∂/∂s-∂/∂s)B(Σr=1nφBrφBr^)+()01が得られます。

 

これから,直ちに1つの規格化条件:iφBr'^(∂/∂s-∂/∂s)B(Σr=1nφBrφBr^)φBr'^が得られます。

最後に電荷の保存に基づく規格化条件の導出に言及します。

一般化されたWard-identityは(P)Γμ(P,P)(P)=2iPμ{∂(P)/∂s}と書けます。

 

ここでΓμ(P,P)はベクトルの頂点関数です。

(訳注)通常のフェルミ粒子(Fermion)に対する素朴なWard-Takahashi identityは,-i(p'μ-pμ)Γμ(p',p)=F'-1(p')-F'-1(p)です。

 これから-i(p'μ-pμ)F'(p')Γμ(p',p)F'(p)=F'(p)-F'(p')を得ます。

 

 p'μ=pμ+ΔpμとしてΔpμ→ 0 の極限を取れば,F'(p)Γμ(p,p)F'(p)=-i(∂F'/∂pμ)が得られます。これが素朴なWard-identityです。

2個のスカラー粒子a,bの重心運動を運動量Pを持つ1粒子と考えて運動量pを持つ"伝播関数=2点グリーン関数"F'(p)4点グr-ン関数(P)で置き換えると,上の素朴なWard identityは(P)Γμ(P,P)(P)=-i∂(P)/∂Pμと書けます。

 

さらに,s=P2なので右辺は∂(P)/∂Pμ=2Pμ{∂(P)/∂s}と書けますから,結局(P)Γμ(P,P)(P)=-2iPμ{∂(P)/∂s}が得られます。※

 

さて(P)Γμ(P,P)(P)=-2iPμ(∂/∂s)において,因子を,やはりiΣr=1nφBrφBr^/(s-sB)で置き換え,2重極s=sBにおける両辺の値を比較すると,φBr'^Γμ(PB,PB)φBr2δrr'なる等式が得られます。

 

そして,"はしご近似"ではΓμ(P,P)2iPμ(∂/∂s)ですから,Ward-identityはiφBr'^(∂/∂s)BφBr=δrr'と書けます。

 

これも,これまでの方法で既に求めた"はしご近似"での規格化条件と一致しています。

(訳注)(P)Γμ(P,P)(P)=-2iPμ(∂/∂s)において,"はしご近似"では,∂/∂s=-(∂/∂s-∂/∂s)=-(∂/∂s)ですから,GΓμ(P,P)=-2iPμ(∂/∂s)となります。

 

 そこで,一般に-1が存在するので両側から-1を掛けるとΓμ(P,P)2iPμ(∂/∂s)が得られるわけです。※

今日はここで終わります。

参考文献:Noboru Nakanishi A General survey of the Theory of the Bethe-Salpeter Equation” Progress of Theoretical Physics, supplement,No.43(1969)

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2009年1月28日 (水)

本とお金と私

 今日1月28日昼には全財産の6900円なり,といっても実際の全財産は数百万円の借金という赤字なのですが,一応手持ちの全財産を持って160円の電車賃を払って御茶ノ水の東京医科歯科病院の歯科の診察を受けた後,前回1月8日の診察時には保険料未払いのため保険証がなくて支払いを待ってもらった分と込みで2600円を払いました。

 それから,神保町まで10分ほど歩いてガストで290円のカレーを食べたら残りが3900円くらいになりました。

 神保町から巣鴨に帰るのに都営三田線で210円使うので最初は未払いの電話代1800円チョットを払って止められている固定電話を解除してもらおうかとも思っていたのですが,固定電話が無くても何故かNTTフレッツは大丈夫みたいだし,とりあえず携帯があれば事足りるので生活費に回そうと一瞬人並みの理性が働きました。

 しかし,そもそも神保町まで歩いてきたのは最高の楽しみである古本屋を見て回ることが目的でしたから,結局数年前から欲しいと思っていた専門書で新本なら税抜き定価が3800円の「ディラック作用素の指数定理」(共立出版)を2200円なりで買ってしまいましたから大体電話代が本に化けてしまいました。

 おかげで今日大好物のみかんを食べるのはあきらめました。

 平成13年末から17年末までの4年間は,夜20時から朝7時までの夜勤の仕事に行く前,通常の朝9時から残業込みで18~19時までの昼勤のプログラマーのようなデスクワーク仕事のアルバイトをしていた会社が神保町にあったので,つい昼休みに1冊買っては近くのルノアールで昼飯とコーヒーを飲みながらそれを読むというオイシイ生活をしていました。

 神保町とか秋葉原の会社に通うのは,私には猫にカツオブシでちょっとマズイ状況です。

 (ひょっとしたらこの時期の1日おきにほぼ24時間に2つまたは3つ(もう1つは専門学校の講師)の異なる仕事をして,別の日は朝か昼から睡眠を取るという,2週間で述べ11日+α分の変則的な労働の無理がたたって心臓病になったのでは?と事情を知っている他人に言われたことがあります。

 当時の同僚には,そんなにゼニゲバのように3つも働いてどうするの?とか言われましたが,それでも安給で借金返済を含めていっぱいいっぱいでした。)

 そういうわけで独り者なので贅沢な話ですが,明日食べるものがなくても少しでもお金を持つとメシよりは酒,また酒よりも本やレコード(CD)という愚かなタイプの恐らく破滅型の人間なのでやがて野垂れ死にするでしょう。

 関係ないけど,昔,次兄が読んでいた上野英信さんだったかの書いた「炭鉱の話」とかの悲惨な話を思い出しました。

 これは先日のブログ記事「1/6  平等と悪平等」の趣旨ともかぶりますね。

 昔ある貧乏な男の炭鉱夫が自宅があるのとは違う町でたまたま素うどんを食べられるだけの30円くらいの金を持っていて,しかも空腹だったのですが彼には扶養すべき女房や子供が何人かいて,30円では家族みんなの空腹を満たすほどの金ではないので自分だけが空腹を満たすのは申し訳ないという気持ちで,丁度映画を見れるお金と同じだったので迷ったあげく空腹を我慢して見たくもない映画を見てしまった。。という話でした。

 恐らく大方の利巧な方たちは「そんな馬鹿な。僅かな金でも少なくとも蓄えておけば。。とか,素うどんより安い食べ物だってあるだろうしもっと有意義な使い道はある。なにをまた,見たくもない映画なんて贅沢な無駄遣いをして。。」とかの生活の知恵が働いて,馬鹿な奴だと思うだろうと予想されますが,私は変態ゆえに,なんとなく彼の不条理な心情が理解できます。

 実は私の今朝の全財産だった6900円なりのお金も決して売りたくはなかった蔵書を売って2万円チョットになったのを,コンビニでこのところ払ってなかった電気料金12000円の支払いに当て(電気止められたらかなり困るので),主にこれがありさえすれば飢え死にはしない食料である米とインスタントの味噌汁と卵など間食無しの当座の食料を買って,余った残りです。

 その気になれば買ったときに1冊5000円以上したような高めの専門書をダンボールに20冊くらい詰めてタクシーで神保町の理工専門の古書店に持っていけば,それらは大体平均で1000円以上にはなるので,2万円ちょっとにはなるのですが,これらを売るのは私にはずいぶん辛いことです。

 昨年10月頃,背に腹は変えられないので1階裏口から歩いて30秒以下のすぐ裏手のトランクルームに置いていた600冊程度の蔵書のうち理科系の300冊くらいを20万円くらいで売りましたが自分では100万円くらいにはなると思っていたのでかなりのギャップでした。

 1冊平均700円くらいですからねえ。実際その古書店で見るとざっと見てトータル200万円以上10倍くらいの値段で売られていました。

 もちろん売価のほうが高いのは当然ですがそれにしてもねえ。。

 それまで通り,ときどき数冊ずつ査定してもらっていた方が当然得でした。

 バカな話で自分で1000円くらいで売った本を取り戻したくなって題名は同じでも本当に私のものだったかどうかはわからないのもありますが10000円以上で買い戻したり,あるいは新本で買い直したもののがもう30冊以上あります。

 イヤ,ダメな性格ですね。

 理科系の専門書で比較的よく参照するのでトランクルームでなく自室にあるものが同じく300冊くらいは今も残っていて売れば前のものより高く売れるものが多いです。

 (もちろん今は賃料が税込み8400円のトランクルームなどはとっくに解約しています。その前には贅沢なことに書斎と称して千石4丁目の6畳の風呂無し共同トイレの家賃26000円のアパートにささやかな別宅を持ってそれらの本を置いていました。)

 もちろん絶版本や日本では入手が面倒な高額洋書などもあり,アマゾンマーケットプレイスとかヤフオクとかに出せば,古書店の売価と同程度の値段で売れることは実際に経験していて知っていますが,それだけの価値相当であっても需要がなければ無意味です。

 理系の専門書というのは需要は少なく,半年から数年待たなければ売れないでしょう。しかしそんなに待てないから安売りでも売るのですね。

 正に資本主義社会では時は金なりですからね。

 まったく資本主義だからこそ数百万もの借金持ちの私が(私とは違って住宅ローン持ちの堅気のサラリーマンも借金持ちですが)屋根のある部屋でブログなどを書いて当面は余裕コイて生活していて,実は今は仕事は無くても負債などは無いと思うほぼ黒字の人々が,この寒空に屋根も無く日比谷公園などにいる,という矛盾した構造が起こるのですね。

 中には千昌夫さんとか,この前詐欺で捕まった小室チャンなどもかなりの負債抱えてて無一文以下というよりも大赤字なのに,小室夫妻など報道が真実なのかわかりませんが本人はともかく(何の罪もない?)奥様は豪遊のような生活を1年以上も送られていたらしいというのも実弾(現金)が飛ばなくても空虚な信用を元にローンとか手形とか,これも空虚なものの移動から生活物資の物々交換が成立するからですね。

PS:最近,時期が時期だけに誰それが何億円も脱税したとか騒いでいるけど脱税がそんなに罪かね?

 まあ,まともに働いただけでは何億円も税金払わされるような稼ぎができるとは思えないけど,それは置いといて,とにかく本人の才覚,努力で稼いだだろう収入を税金とか年貢とかいう形でお上に取られるのを拒否しただけだろう?

 前にも述べたと思うが,集めた税金を適切に配分する奴らが腐ってる社会では年貢納めたくないでしょう?。

 払ったお金を使って不正が行われるなら,NHKの料金ではないけれど払わないのが不正ではなくなるというのが論理的には正しいですよね。

 結論が偽なら,あらゆる前提命題は真になるってヤツです。

 ところで週末の2月1日はめでたくもない59歳の誕生日ですが,誰か奇特な人が祝ってくれたらウレシイな。。。 

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2009年1月27日 (火)

イルマーレ(チョン・ジヒョン)

 夜中に,テレビに飽きてまだ眠くなかったのでレンタルしてあった韓国映画のDVD「イルマーレ」を観ました。

 

 このDVDは映画のストーリーなどを知って,それに興味を持ったから,借りる気になったわけではなく,ただ主演が女優チョン・ジヒョンであることを知り,彼女を見たかったというスケベ心だけが動機でしたが,観てみると意外にストーリーも含め全体的に良かったです。

 "ネタバレ"にはなりますが,要するに互いに2年のタイムラグがある場所に住む男女が文通だけで連絡できるというSF的設定です。

 まあ,メールではなく,普通の紙の手紙で文通するというのも今ではかなりレアなシチュエーションではありますね。

 そして,例えば女性の方が手紙で来週会おうとか書いて時間と場所を指定して約束をしたとしても,その日は男性にとっては2年後の来週になるわけで2年待たなければそこで会えない,というSFですね。

 ただし,男性が何かをプレゼントするには,指定の場所を手紙に書いてタイムカプセルとしてそこに置いておけば,それが2年後まで無くならなければ,相手は手紙を読んですぐに手に入ります。

 もっとも大抵の物はタイムラグがあっても手紙と一緒に送ることができるので,上記はそれができない物についての話です。。。

 チョン・ジヒョン↓が主演の韓国映画はかつて自前のお金4500円也?でDVDを購入までして見た,「猟奇的な彼女」のときもそうでしたが,何故か必ずしも原作とは関係なくハッピーエンドになるようです。

      

 ずっと以前に「シュリ」という韓国映画を観たことがありましたが,私は謂わゆるヨン様とかチェ・ジウとかという話にはほとんど関心がなくて,韓国の恋愛映画を観る趣味は全く無かったのですが。。

 ,数年前,たまたまCD,DVDなどの販売店で宣伝していた「僕の彼女を紹介します。」という映画のDVDを買って観て,彼女役のチョン・ジヒョンに一目惚れしてしまいました。

 当時はその後に彼女が出ている映画として,他に「猟奇的な彼女」という有名なものがあると知り,それを入手して観ました。

 私が女性に対してはマゾ傾向がある変態オヤジであることもあって,映画の中の役と本人を同一視するという良くある勘違いからチョン・ジヒョンにはまってしまったのですね。

 その後,彼女は日本のテレビでの化粧品(カネボウ)のコマーシャルに出るようにもなりましたが,私は彼女の出演する映画のDVDを探してまず「ホワイト・バレンタイン」を観ました。これは映画全体としてはイマイチでした。

 まあ,チョン・ジヒョンが出ているのを観るだけで十分なのですが,この映画でのキャラクターは完全に静かな女性で「僕の彼女を紹介します。」や「猟奇的な彼女」とはかなり違っていました。

 今回の「イルマーレ」でも,やたらに静かで寂しいシーンの連続でした。

 主演の2人がからむことが,ほぼ不可能なプロットでしたしね。

 出演者もほとんどいないしセットも不要で,これはかなり安上がりな映画だろうと想像しました。。

 結局,サディスティックであったり感情の起伏が激しいのと,全く落ち着いていて静かなのとどちらが本当のキャラクターに近いのだろうか?

 と思いましたが,私自身は昔からよほどの天才か化け物でない限り,たとえ役の上であろうと男優も女優も自分以外を演じることは不可能である

 と信じているので,本人は両方の部分を持っていると思っています。

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2009年1月26日 (月)

束縛状態とベーテ・サルピーター方程式(2)

 ベーテ・サルピーター方程式(B-S.eq.)の続きです。

さて,前記事では運動量表示の4点グリーン関数:(p,q,P)が"ベーテ・サルピーター方程式=B-S.eq."と呼ばれる一般的な積分方程式に従うことを見ました。

 

この運動方程式の具体形は[Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)]-1(p,q,P)=δ4(p-q)+(2π)-4∫d4p'(p,p';P)(p',q;P)です。

 

特に(p,q;P)≡[Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)]-1δ4(p-q)とおけば,これはKG(p,q;P)=(1IG)(p,q;P)) (1(p,q)≡δ(p-q)),略してKG1IGと表現されます。

そして,x≡xa-xb,y≡-ya+yb,X≡ηa(xa-ya)+ηb(xb-yb))とおくと,位置表示のグリーン関数はG(xa,xb;ya,yb)≡<0|T(φ(xa)φ(xb)φ(ya(yb))|0>=(2π)-12∫d4pd4qd4exp{-i(px+qy+PX)}(p,q;P)と表わされます。

 

位相因子:exp{-i(px+qy+PX)}は,exp[i{-(ηaP+p)xabP-p)xbaP+q)yabP-q)ya}]とも書けます。

 

そこで,2体散乱a+b→a+bに対するグリーン関数の運動量表示(p,q;P)では,ηaP+qbP-qが入射粒子a,bの4元運動量であり,-(ηaP+p),-(ηbP-p)が散乱粒子a,bの標的に向かう向きの4元運動量であると考えられます。

そこで,a+b→a+bの全ての4元運動量を標的に向かう向きを正に取って,順にp1,p2,p3,p4とすると,p1=ηaP+q,,p2=ηbP-q,p3=-aP+p),p4=-bP-p)と書けます。

  

それ故,これらp1,p2,p3,p4で定義される散乱のs,t,uチャンネルのエネルギー変数s≡(p1+p2)2,t≡(p1+p3)2,u≡(p1+p4)2は,s=P2,t=(p-q)2,u={(ηa-ηb)P+p+q}2です。

そして,4元運動量の保存則(p1+p2+p3+p4)μ0 (μ=0,1,2,3)による拘束があるため,これらs,t,uの3変数のうち独立なものは2つだけなので,以下では散乱に関わる物理量は,uを消去してs,tのみの関数であると考えます。

また,v≡p12aP+p)2,w≡p22bP-p)2,v0≡p32aP+q)2,w0≡p42bP-q)2と置きます。

 

a,mbをそれぞれ粒子a,bの質量とすれば,v=v0=ma2,w=w0=mb2です。

このとき,ファインマン振幅(Feynman amplitude)(p,P)は,v0=ma2,w0=mb2における-(-1)の留数,散乱振幅は,-1のv=v0=ma2,w=w0=mb2における留数に等しいことがわかります。

※訳注:上記の文の意味するところがやや不明なので.ちょっと考察しました。

一般にファインマン振幅というと不変散乱振幅のことを指すと思っていましたが,ここでの(p,P)という表記を見ると,どうも不変散乱振幅という意味とは違うようなので調べてみました。

色々と所持している文献を調べていると,洋書ですがNishijima(西島和彦)氏の著書「Fields and Particles」にやっとそれと思われる記述を見つけました。

 

珍しく,この本にはB-S.eqのことも載っていましたが,正にそれを紹介する項目の場所にFeynman amplitudeの記述がありました。どうも(p,P)はa,bの2粒子波動関数を示すような概念のようです。

この西嶋氏の書いた本のChapter.7(第7章)は"Green's functions and bound states(Green関数と束縛状態)"なる表題ですから,私のこの記事と同じテーマであって,かなり詳しいです。

 

これはいいものを見つけたと思いました。ひょっとしたら,かなり参考になると思います。

特に,通常の量子力学と場の理論の中間的な散乱理論において有名なLippmann-Schwinger(リップマン・シュヴィンガー)方程式を上記のFeynman-amplitudeに適用して束縛状態を記述できる"南部陽一郎による方程式"が解析されており,Bethe-Salpeter方程式の解析に非常に似ていました。

さて,一般にn個の自由な入射スカラー粒子in>≡1in(q1)..nin(qn)|0>が散乱されて,結局はm個の自由なスカラー状態out>=1out(p1)..mout(pm)|0>になる散乱過程のS行列(散乱行列)の行列要素は,Sβα≡<βoutin>=<0|mout(pm)..1out(p1)1in(q1)..nin(qn)|0>で定義されます。

時間発展のユニタリ演算子(t,t0)に基づく散乱の演算子:(∞,-∞)はS行列要素Sβα≡<βoutin>がSβα=<βin|in>と表現できるように,<βout|=<βin|なる状態のユニタリ変換を与える作用として定義されます。

 

ただし,真空状態|0>に対しては,もちろん|0>=|0>,かつ<0|=<0|です。

inは真空状態|0>に幾つかのinを,|βout>は真空状態|0>に幾つかのoutを作用させたものです。

 

inoutはユニタリ同値な自由粒子の生成演算子ですね。

これら粒子ごとの量子数を指定した運動量の固有状態を与える演算子in,in,およびout,outは,ハイゼンベルク表示の粒子場φ(x)において,t→-∞,およびt→∞の極限でのそれの自由な漸近場φin(x),およびφout(x)の展開表現:φin(x)=∫d3[in()fp(x)+in()fp*(x)],およびφout(x)=∫d3[out()fp(x*)+out()fp*(x)]での自由平面波fp(x)=C(p)exp(-ipx),fp*(x)=C*(p)exp(ipx)による展開係数を表わすものです。

p(x),fp*(x)は自由スカラー波ですから,その粒子の質量がmの場合,クライン・ゴルドン方程式:(□+m2)fp(x)=(□+m2)fp*(x)=0 を満足します。

 

これらのことから,演算子:(∞,-∞)はハイゼンベルク表示の場のユニタリ変換:φoutφinoutφin,またはoutin,outinを与える演算子として定義することもできることがわかります。

ところで,通常の量子力学のポテンシャル散乱の問題で,散乱境界条件を満たす状態の波動関数はψ(r,θ)=exp(ikz)+f(k2,cosθ)exp(ikr)/rなる形で表わされますが,この表現の右辺第1項exp(ikz)は入射粒子の状態を変えないで素通りしていく前方散乱に相当していて,一般に散乱問題を考える際には除外されます。

これと同様,相対論的な散乱でも,演算子を1+i,S行列要素をSβα≡<βoutin>≡<βin|in>=δβαiTβα (Tβα=<βin|in>)として,1 またはδβαで表わされる前方散乱項を分離して考察します。

 

このとき,Tβαは,さらにTβα(2π)4δ4(Pβ-Pα)Mβαなる形に書けますが,このβα不変散乱振幅と同定するのが通常の定式化です。

 

ここで,1+iなる分割表現で,にわざわざ純虚数の係数iを付けているのは,単にのユニタリ性が1-i(-T)=を意味するので,=T,つまりのエルミート性がのユニタリ性を保証する形になるようにするためです。

以前のレッジェ理論のシリーズ記事では2体散乱での不変散乱振幅をA(s,t)と書き,sチャンネルでは,これがA(s,t)=s1/2(k2,cosθs)と表現されることを見ました。

2体弾性散乱a+b→a+bにおいて,クライン・ゴルドン演算子をKxa≡□+ma2,Kxb≡□+mb2で定義し,S行列を摂動展開する理論的公式であるLSZの簡約公式(LSZ-reduction formula),またはHaag-GLZの公式をくりこみ定数因子を省略して陽に書くと次のようになります。

 

i<βin|in>=<βin|1in>=i4∫d4b4a4a4b-p4*(ya)f-p3*(xa)fp1(xb)fp2(yb)Kxaxbyayb0|T(φa(xab(xba(yab(yb))|0>=i4∫d4b4a4a4b-p4*(ya)f-p3*(xa)fp1(xb)fp2(yb)Kxaxbyayb(xa,xb;ya,yb)です。

 

※ちなみに,LSZとはH.Lehmann(レーマン),K.Symanzik(ジマンチック),W.Zimmmermann(ツィンマーマン)のことで,Haag-GLZのHaagはR.Haag,GはV.Glaserです。※

 

ここで,前記事でも見たように,4点グリーン関数GはG(xa,xb;ya,yb)=(2π)-12∫d4pd4qd4exp{-i(px+qy+PX)}(p,q;P),ただし,exp{-i(px+qy+PX)}=exp[i{-(ηaP+p)xabP-p)xbaP+q)yabP-q)ya}]=exp{i(p3a+p4b+p1a+p2b)}とフーリエ積分で表現されます。

このとき,運動量表示での(p,q;P)に対するB-S.eq.の具体形は(p,q,P)=δ4(p-q)Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)+Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)(2π)-4∫d4'(p,p';P)(p',q;P),または[Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)]-1(p,q,P)=δ4(p-q)+(2π)-4∫d4'(p,p';P)(p',q;P)であることも既に見ました。

一方,クライン・ゴルドン演算子:Kx≡□+m2の運動量表示はa=-pa2+ma2,b=-pb2+mb2なので,i<βin|in>=i4∫d4b4a4a4b-p4*(ya)f-p3*(xa)fp1(xb)fp2(yb)Kxaxbyayb(xa,xb;ya,yb)=(-i)4(2π)4δ4(p1+p2+p3+p4)(p12-ma2)(p22-mb2)(p32-ma2)(p42-m2)(p,q,P)となります。

つまり,i<βin|in>=(-i)4(2π)4δ4(p1+p2+p3+p4)ababと書けます。

 

一方,B-S.eq.を(p,q;P)≡[Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)]-1δ4(p-q)を用いて表現すると,G=K-1-1IG,またはKG1IGです。

 

このG=K-1-1IGの第1項-1,またはδ4(p-q)Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)の部分は,自己エネルギーの衣を着た自由粒子の部分です。

 

これらにクライン・ゴルドン演算子a=-pa2+ma2,b=-pb2+mb2を掛けると,これは当然,またはδ-関数になります。

そこで,これらa,bを2つずつ掛けた積,すなわちababを第1項-1に掛けると,これの寄与はゼロですから,ababG=Kabab[-1(-1)]=Kabab(-1)となります。

 

結局,i<βin|in>=(-i)4(2π)4δ4(p1+p2+p3+p4)abab(-1)ですね。

そして,a=-pa2+ma2,b=-pb2+mb2は現実にゼロ(質量殻上:pa2=ma2,b2=mb2)なのですから,abab(-1)に作用させると(-1)のうちでpa2=ma2に極を持つ因子(pa2-ma2)-1とpb2=mb2に極を持つ因子(p2-m2)-1の積:(pa2-ma2)-1(p2-m2)-1に比例した項が2重にあるもの以外の寄与はゼロとなります。

 

例えば,pa2=ma2に極を持つ項はa(pa2-ma2)を掛けたとき,そこだけが留数として振幅へのゼロでない寄与を与えるわけです。

これでやっと,"このとき,Feynman振幅F(p,P)は,v0=ma2,w0=mb2における-(-1)の留数,散乱振幅は,-1のv=v0=ma2,w=w0=mb2における留数に等しいことがわかります。"という本文の後半の意味がわかりました。

一方,ファインマン振幅(p,P)というのは(p,q,P)とは異なって入射粒子の運動量遷移qを含まないので,位置表示でのF(xa,xb)がF(xa,xb)≡∫dyadyb(xa,xb;ya,yb)で与えられるようなものではないかと推測されます。※

 

ここのところ週末の2,3日を含め,たった1行か2行の解釈を考えることに疲れたので,今日はここまでにします。

参考文献:1.Noboru Nakanishi "A General survey of the Theory of the Bethe-Salpeter Equation”Progress of Theoretical Physics, supplement,No.43(1969),2.K.Nishijima "Fields and Particles(Field theory and Dispersion Relations)" W.A.Benjamin Inc.(1969),3.J.D.Bjorken&S.D.Drell"Relativistic Quantum Field"McGraw-Hill Book Company 4.S.S.Schweber"An Introduction to Relativistic Quantum Field Theory"Dover 

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2009年1月22日 (木)

相対論の幾何学(第Ⅲ部-2)(リーマン幾何学(2))

前に2008年12/10に書いてからずいぶん間が開きましたが相対論の幾何学シリーズの第Ⅲ部-1:リーマン幾何学(1)の続きです。

 

今日は平行移動,接続,そして共変微分など一般相対性理論の定式化と関連した事項を中心に話を進めていきます。

 

まず,いつものようにMをm次元の微分可能多様体とします。

 

M上のベクトル場^≡Vμ(∂/∂xμ)はM上の関数fに対し^:f→ ^[f]=Vμ(∂f/∂xμ)なる写像として作用し,方向微分と呼ばれる演算子です。

 

しかし,これのアナロジーとなるべき,一般の(p,q)型テンソルの方向微分なるものは存在しません。また,前に述べたリー微分U^=[^,^]も^の微分に依存するため,いわゆる方向微分に対応するような概念ではありません。

 そもそも,素朴な微積分学で学ぶm次元空間Mでの方向微分という概念とは何かということを考えることから始めましょう。

 

 記憶に頼ると,Mの上で微分可能な関数f:M→があって,これをM上の点の位置座標を意味するm次元の数ベクトル=(x1,x2,..,xm)の関数としてf=f()と書くとき,座標で表わされる点Pから座標+dで表わされる点QまでPQ=dだけの変位に対するf()からf(+d)=f()+dfまでのfの変化dfに対して定義され,ベクトル解析でいう勾配∇f=gradfという量が方向微分係数を意味するものだったような。。。

 

 まあ,ここでは方向微分という言葉の厳密な定義を問題にしているのではなく,共変微分という概念を発見的に導入するための伏線に過ぎませんから,ちょっとイイカゲンです。

 

 まあ,昔から掲示板などで論じている際に,物理用語と同じように数学用語を駆使していて,特に数学屋さんからよく重箱的なツッコミが入りましたね。

 

 これは,大体は本で調べるのを面倒がって記憶に頼って数学書で一度か二度接した聞きかじった程度の用語の定義や概念を一旦自分の頭で理解して記憶したと思っていることなどをテキトーに使う傾向があるためです。

 

 私の場合,昔から,数学という意味では大切な厳密さやディテールを犠牲にした不完全な発言であることがわかっていて,割と軽々しく意見を主張するものですから,発言を正反対の意味に取られたりしたことも多々ありましたし,実際,私自身の勘違いもよくありましたが,そこは掲示板の短かい文章で行なう議論の限界でしょうね。

 

 その点,いまどきの科学ブログでは,かなりディテールまで突っ込んで書くことが可能なので少しはましですね。。

 

 ああ,また余談を長々とやってしまった。

 さて,勾配∇fという量は,PQ=dなる変位に対して,dfをベクトル∇fとdのスカラー積として,df=∇fdと表現できることを意味し,dがいわゆる反変ベクトルであるなら,∇fはそれに双対な共変ベクトルを意味しますね。

 

 ∇fは,またfの変化率が最大となる向きを表わしますから,物理学ではfの勾配を∇f=gradfと表記する代わりに,記号的にdf/dと略記してfのによる全微分係数と同一視します。

 

 直感的には,2次元平面上に山があって,その高さ方向をz軸として,xy平面の座標における山の高さをz=f(x,y)として,これが山の斜面の曲面を表わす方程式を与えるというような描像がわかりやすいのではないか,と思いました。

 

 すなわち,xy平面上の点の微小変位(x,y)→(x+Δx,y+Δy)に対し,山の高さzはz=f(x,y)→z+Δz=f(x+Δx,y+Δy)=f(x,y)+(∂f/∂x)Δx+(∂f/∂y)Δyと変動します。

 

 そこで,平面上の変位をベクトル表記でΔ=(Δx,Δy)と書き,勾配と呼ばれるベクトルを∇f≡(∂f/∂x,∂f/∂y)で定義すれば,変位に対応するfの増分ΔzはΔz=(∂f/∂x)Δx+(∂f/∂y)Δy=∇fΔとスカラー積で表現されます。

 

 したがって,変位Δに対して山の高さの変化率,すなわち,傾きはΔz/|Δ|=|∇f|cosθとなります。

 

 ここで,θは勾配ベクトル∇f≡(∂f/∂x,∂f/∂y)と変位ベクトルΔ=(Δx,Δy)のなす角です。そして,もしも変位Δの向きが勾配∇fの向きと丁度一致すればΔz/|Δ|=|∇f|となります。

 

 このことは,その点(x,y)では勾配∇fの向きへの変位に対する傾きが最大であり,例えば平面上のその点に対応する山の面上の点で水を流すと,水の流れる主流方向は-∇fの方向になることを意味します。

 

 つまり方向微分,あるいは方向微分係数が∇f,またはその成分を意味するものであるというのが正しいなら,それはその点での様々な方向への微小変位に対する変化率,あるいは最大変化率を代表するものであると直感されます。

 

 しかし一方,多様体と表題されるような数学の本で,Mが多様体の場合の方向微分は大体,次のような描像から導入されます。

すなわち,多様体M上で座標として=(x1,x2..,xm)を有する点P∈Mを通る任意の滑らかな曲線)を(t)=(cμ(t))(ただしcμ(0)=xμ)とし合成関数としてf((t))をtの関数と見ます。

 

このとき"tに対するfの傾き=微分係数"を求めると,df/dt=(dcμ/dt)(∂f/∂xμ)=(d/dt)∇fとなります。

これは,t=0 のときVμ≡(dcμ/dt)t=0として演算子^を^≡Vμ(∂/∂xμ)と定義すれば(df/dt)t=0^[f]と書けますから,先に与えた一般のベクトル場^の演算子表記が(d/dt)t=0∇なる演算子に一致します。

 

つまり,単に勾配∇というベクトル演算子ではなく,曲線(t)に沿ったある向きdx=への勾配∇に変動係数dまたは(d/dt)をも含めたスカラー演算子 (d/dt)∇を方向微分と同定するわけです。

逆に,任意のベクトル^=Vμ(∂/∂xμ)に対し,dcμ/dt=Vμを満たす曲線(t)=(cμ(t))が常に存在します。

  

そこで,多様体の立場で^=Vμ(∂/∂xμ)を方向微分と呼ぶのは妥当な呼称と思われます。

 

そして初期条件cμ(0)=xμを満たすdcμ/dt=Vμの解曲線を求めるのは,いわゆる力学系問題ですね。

 さて,幾何学というよりも解析学の問題として,m次元ユークリッド空間Mにおける関数f:M→に対する方向微分係数∇fの概念を,Mからn次元ユークリッド空間Nへの写像:M→N;(),=(x1,x2..,xm)∈M,=(y1,y2..,yn)=(f1(),f2(),.,fn())∈Nに対する概念に拡張することを考えます。

=d(df1,df2..,dfn)=(∇f1,∇f2.,..,∇fn)ですから,(∂/∂)を(i,j)成分が∂fi/∂xj(i=1,2,..n,j=1,2,..m)のn行m列のヤコービ行列とし,d=(dx1,dx2..,dxm)をm成分の列ベクトルdt(dx1,dx2..,dxm)とすれば,d=(∂/∂)dと書けるので,係数行列(∂/∂)を全微分係数(と同一視します。

 

先に方向微分と考えた関数fの勾配∇f=df/dは,n×mヤコービ行列(∂/∂)のn=1,N=R (m=1)の特別な場合である,と考えれば自然ですね。

 

このときにも,(t)に対して((t))をtで微分すると,d/dt=(∂/∂)(d/dt)ですから,Vμ≡dcμ/dt,かつ^=Vμ(∂/∂xμ)と置いてd/dt=(∂/∂)(d/dt)を考えるとdfν/dt=(∂fν/∂xμ)(dcμ/dt)=Vμ(∂fν/∂xμ)=^[fν],または記号的にd/dt=^[]と表現できます。

 さて,一般の多様体M上のベクトル場^=Vμ(∂/∂xμ)において,基底をμ≡∂/∂xμとすれば,^=Vμμと表記できます。

 

 そして,ベクトル場^=Vμμのxνに関する微分係数

は,通常はμ成分として偏微分係数の形で∂Vμ/∂xν=limΔxν→0[{Vμ(..,xν+Δxν,..)-Vμ(..,xν,..)}/Δxν]を持つということで定義されます。

 

 しかし,この右辺の分子の第2項のVμは点≡(xμ)で定義される量であるのに対して,第1項のVμは点+Δ≡(..,xν+Δxν,..)で定義される量です。

ベクトル^()をから+Δまで座標を移動させたときに,平行移動したベクトル^のμ成分の差というからには点におけるμ軸と点+Δにおけるμ軸が同じ軸であるか,少なくとも同じ向きである場合でなければ平行移動という意味はないと思われます。

そこで,例えばベクトル^()の点におけるμ軸の成分Vμ()ではなく,点+Δにおけるμ軸成分を求める必要があります。その^()の点+Δにおけるμ軸成分をV~μ(+Δ)と書くことにします。

 

このとき,2つのμ軸成分の差V~μ(+Δ)-Vμ()はΔに比例するオーダーを持ちますから,この差をCμν(^)Δxνと書くことにします。すなわち,V~μ(+Δ)=Vμ()+Cμν(^)Δxνとします。

,および+Δで定義される任意のベクトル^(),^()があるとき,ベクトルの和の同じμ軸成分ですから常に(V+W)~μ(+Δ)=V~μ(+Δ)+W~μ(+Δ)なる線形性が成立すると考えられます。

 

これはCμν(^+^)=Cμν(^)+Cμν(^)を意味します。

つまり,Cμν(^)はベクトル^の定数項を持たない1次関数です。そこで比例係数行列の成分を^には無関係な-Γμνλなる記号で表わせば,Cμν(^)は結局Cμν(^)=-Γμνλλなる形に書けます。

 

そこで,V~μ(x+Δx)=Vμ(x)-ΓμνλλΔxνですね。

それ故,"(0,0)型テンソル=関数"fの方向微分に対応する(0,1)型テンソル^の方向微分として,limΔxν→0[{Vμ(x+Δx)-V~μ(x+Δx)}/Δxν]なる量を共変微分という名称で定義すると,これは∂Vμ/∂xν+Γμνλλと書けます。

 

そしてVμ(x)→V~μ(x+Δx)=Vμ(x)-ΓμνλλΔxνなる変換を平行移動と呼ぶことにします。

 ただし,今のところ係数Γμνλの選び方に何の制限も与えていないので,係数Γ={Γμνλ}の1つの選択ごとに平行移動,共変微分の規則が1つ決まることになります。

 しかし,多様体Mに計量(metric)が与えられている場合には,都合のよい係数Γ={Γμνλ}の選択が存在します。

 

 すなわち,Γλνμ=Γλμνなる対称性を満たし平行移動の前後でベクトルのノルムが不変であるという2条件を満たすという規則を持つレビ-チビタ接続(Levi-Civita接続)と呼ばれるものを採用します。

 以上のような直感的考察を踏まえて,まずアファイン接続(affine connection;アフィン接続)を定義します。

[定義Ⅲ.3] アファイン接続∇とは(^,^)に∇X^を対応させる1つの写像∇:(M)×(M)→(M)であって次の条件を満たすものを言う。ここで(M)は多様体M上のベクトル場の全体を指す。

 

 満たすべき条件とは∀^,^,^∈(M),およびM上の任意関数fに対して,∇X(^+^)=∇X^+∇X^,∇(X+Y)^=∇X^+∇Y^,∇fX^=f∇X^,∇X(f^)=[f]^+f∇X^が成立することである。

 M上で座標=φ(p)を持つチャート(U,φ)を選びm3個の接続係数と呼ばれる変数を∇νμ≡∇μλΓλνμで定義します。ただし,{μ}={∂/∂xμ}はTp(M)の座標基底です。

 こうしてアファイン接続∇の基底ベクトル{μ}への作用∇νμ≡∇μが定義されれば,∇の任意のベクトルへの作用が計算可能です。

  

 例えば^=Vμμ,^=Wμμ∈Tp(M)に対して∇V^=Vμ(Wνν)=Vμ{μ[Wν]+Wνν}=Vμ(∂Wλ/∂xμ+WνΓλμν)λとなります。

 

 右辺における因子は先に直感的に得られた共変微分と形が一致していますね。

 そこで,∇μλ≡∂Wλ/∂xμ+WνΓλμνとおけばアファイン接続∇は,2つのベクトル^=Vμμ,^=Wμμ∈Tp(M)を新しいベクトル∇V^=Vμ(∂Wν/∂xμ+WνΓλμν)λに移し,これのλ番目の成分がVμμλで与えられることになります。

 

 この∇V^はリー微分V^=[^,^]とは異なって^の微分を含みませんから,この意味で共変微分は関数の方向微分のテンソルへの一般化になっています。

 さて,次に多様体M上の任意の滑らかな曲線を(t)=(cμ(t))とし,この曲線上の点の座標xμ=cμ(t)は点p∈Mの座標が=φ(p)となるようなチャート(U,φ)によって与えられるとします。

 

 そして^≡Xμ(∂/∂xμ)は少なくとも(t)に沿う点の上で定義されたベクトル場とします。

 

 つまり,^|c(t)=Xμ((t))μ|c(t)とします。ここでμ≡∂/∂xμです。

 一方,(t)によって与えられる方向微分,あるいは接ベクトルを^=Vμ(∂/∂xμ)≡(dcμ/dt)μ|c(t),つまり^≡(d/dt)|c(t)とします。

 

 このとき^|c(t)が∀tに対して∇V^=0 なる条件を満たすなら^は曲線を(t)に沿って平行移動されると言います。

V^=0 を成分で書くと(dcμ/dt)(∂Xλ/∂xμ+XνΓλμν)|c(t)=0,つまりdXμ/dt+Γμνλ(dxν/dt)Xλ=0 となります。

 

特に,接ベクトル^≡(d/dt)|c(t)と自身が(t)に沿って平行移動される,すなわち∇V^=0 なら曲線(t)は測地線であると言われます。

 

V^=0 を成分で表わすには,∇V^=0 の成分表示dXμ/dt+Γμνλ(dxν/dt)Xλ=0 に,^=^の成分表示:Xμ=Vμ=dcμ/dt=dxμ/dtを代入すればよいことがわかります。

 

そこで,結局,座標成分で表わした測地線の方程式はd2μ/dt2+Γμνλ(dxν/dt)(dxλ/dt)=0 で与えられるという結果を得ます。

短かいですが今日はこれで終わります。

参考文献:中原幹夫 著「理論物理学のための幾何学とトポロジー」(ピアソン・エデュケーション)

 

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2009年1月18日 (日)

束縛状態とベーテ・サルピーター方程式(1)

ここのところ書いていた科学記事は大体は40歳以後からごく最近までに読んだ本や論文について自分のノートにまとめたものに基づくものがほとんどでしたが,今日は,まだ25,26歳の学生時代に今ではなつかしい青焼きのコピーとして入手したProgress of Theoretical Physicsの1969年,No43.のSupplementを紹介します。

ちょっと部屋の片付けをしている際に,この論文を見つけて懐かしいと思ったので読む気になりました。

 

これは束縛状態を場の理論で記述する目的で用いられることが多いベーテ・サルピーター方程式(Bethe-Salpeter equation)に関するレポート論文で,当時基研におられた中西襄先生があまり注目されていなかったこの理論の紹介を兼ねてまとめられたものです。

私は,当時は今よりもなお浅学だったためもあるでしょうが,やはり途中で挫折したのですね。

 

でも,今ならモチベーションさえ続けば,ちゃんと読了できる自信があるので,自分自身の復習も兼ねて再読しながら紹介したいと思います。

相対論的場の量子論の素粒子関係での応用というのは,どちらかというと粒子衝突実験や宇宙線などと関連した散乱振幅の計算が主体なので,束縛状態を含む議論は比較的蔑ろにされていた傾向だったのですが,ベーテ・サルピーター方程式は束縛状態を場の理論で論じるのには便利なツールです。

この方程式は2体散乱の散乱振幅を摂動論に従って無限級数に展開する際,ファインマン・ダイアグラム(Feynman-diagram)に対して"はしご近似(ladder-approximation)"と呼ばれる手法を適用することからグラフ的に解釈できるものです。

当時素粒子論研究室の学生であった私は,まだ場の理論による摂動論のファインマン・ダイアグラムやくりこみなどの手法について勉強している最中で,そうしたものについて曲がりなりにも慣れてきたかどうか,という段階でした。

S行列要素の行と列に対応し,自身それぞれ完全系をなす漸近的に自由な入射波の状態や散乱波の散乱状態とは異なり,1と同一視して行列要素の間に挿むべきものとして相互作用を含む中間状態が完全系をなすためには準安定な共鳴状態や束縛状態が不可欠なことは一応当時も理解していました。

しかし,何にでも興味を抱く今では考えられないことですが当時は強い相互作用のS行列理論の極の挙動のようなものについての研究を専門としたいという気持ちが薄かったためか,束縛状態の記述に対してあまり興味を感じず流し読みした記憶があります。

さて,対象とする論文の正式な著者と表題は,Noboru Nakanishi(Reseach Institute for Mathematical Sciences Kyoto University,Kyoto) "A General survey of the Theory of the Bethe-Salpeter Equation" Supplement of Progress of Theoretical Physics No.43(1969)です。では序文から読んでいきましょう。

§1.序文(Introduction)

ベーテ・サルピーター方程式(Bethe-Salpeter equation;以下B-S.eq.と略記)は場の量子論の相対論的2体問題を論じるための最もオーソドックスなツールです。

 

B-S.eq.は約20年前に提案されましたが,その歴史の最初の10年間は数学的困難と"はしご近似"の正確さの解釈のむずかしさ故に,その理論的研究はさほど真剣にはなされませんでした。

しかし,最近はレッジェ極(Regge-pole)理論やO(4)対称性におけるゴーストの問題などに関連して大きな関心を得ています。

 

B-S.eq.での"はしご近似"は,興味深い"理論模型=はしご模型"を生み出し,また,これは明らかにポアンカレ群の下で共変です。

 

この方程式は相対論的2体問題の定量的結果を予測するよりも,むしろ定性的特徴とその理解を得るために重要なものです。

本論文の目的は2つあります。

  

第1にはB-S.eq.の理論を徹底的に再検討することです。

 

これまで最も知られてきたと確信されていて獲得することができた種々の理論的結果を要約します。

  

主たる関心は束縛状態のB-S.eq.方程式を理論的に概観することにあります。その他のB-S.eq.の散乱問題やB-S.eq.の応用については手短に言及するだけにします。

 

第2には,これまでのB-S.eq.に関わる文献類の完璧なリストを与える試みです。

 

今までB-S.eq.について書いた多くの著者は,それより前に出された関連論文を知らずに書いてきたと思われます。

 

そこで徹底的な文献目録を作り,不幸な状況を除去する予定です。

すぐ後の節では,B-S.eq.の一般的枠組を論じます。これは考察されるモデルには依らず全く独立です。

 

その後の節ではB-Seq.を解析するための幾つかの数学ツールを与えます。さらに後節ではスカラー-スカラー問題を取り上げ,スカラー中間子交換の"はしご近似モデル"に専念します。

 

もっと後の方では,B-S.eq.の3つの特性である異常解,負ノルム振幅の存在,および多重極の存在を扱います。

次にスピノル-スピノル模型を考察します。最後にのレッジェ極理論への応用について論じ,他のトピックについてごく手短に触れます。

本レポートを通して時間を特別視する計量,つまりpμ(p0,)でp2(p0)2-p2なる計量を採用します。(序文終わり)

§2.B-Seqの導出(Derivation of the Bethe-Salpeter equation)

-Seq.は何人かの人によって提起されました。最初に提案したのは導出抜きでY.Nambu(南部(陽一郎))(1950)です。彼ははしご近似で位置空間の微分方程式を書き下しました。

 

そしてB-S.eq.の一般的な形を導き出したのはSalpeterとBethe(1951)でした。これはファインマングラフ的考察に基づいています。

場の理論に基づく定式化は,Gell-Mann,およびLow(1951)によって確立されました。

 

またB-S.eq.はSchwinger(1951)によっても,独立に提起されました。彼は関数微分による定式化をしました。

 

そしてKita(北)(1962)はS行列理論の考察を用いました。

 

エネルギー空間上の解析性に基づく導出はMandelstam(1955)によって提案されTakahashi(高橋(康))(1965)によって再検討されました。

さて,これから本論に入りますが,まずB-S.eq.を表現するために必要な諸量の定義を与えることから始めます。

 

そのため,2粒子a,bの弾性散乱;a+b→a+bを考えます。

 

記述の簡単のためにaとbは同種ではないスカラー粒子であると仮定します。後でより一般的なケースへと修正したいなら,この設定から直線的に行なうことが可能です。

φa(x),φb(x)を,それぞれa,bのハイゼンベルク表示のスカラー場の演算子とします。そして散乱のグリーン関数:G(xa,xb;ya,yb)をG(xa,xb;ya,yb)≡<0|T(φa(xab(xba(yab(yb))|0>で定義します。

上の式では,通常のディラック(Dirac)ブラケットを用いました。ただし,|0>は真の真空でTはWickのT積(時間順序積)を示す演算子,φaφaのエルミート共役etc.です。

グリーン関数Gを摂動級数に展開すれば,これは対応する連結したファインマン・ダイアグラムの総和で表現されます。

 

2体弾性散乱過程:a+b→a+bに対するグリーン関数:G(xa,xb;ya,yb)のファインマン・ダイアグラムは粒子a,bが,それぞれya,ybで真空から生成された後,ある相互作用ボックスに入射した後に,再びそこから出て最後はxa,xbで消滅するという描像となります。

Gに対する積分方程式を導くためにファインマン積分の総和の順序を並べ替えます。

 

そのため,まず,入射,散乱粒子の4つの"外線=外部伝播関数"を切り離した"相互作用ボックス=(a+b)中間状態"の中から"2つの内線=2つの伝播関数"を除くだけでは互いに素な2つの部分に分割することが不可能な固有グラフ,つまり,この場合は2粒子既約部分,or (a+b)-既約な積分核の部分をI(xa,xb;ya,yb)と表記します。

さて,ファインマン積分の総和の順序を並べ替えるため,まずxa,xbにつながる各外線に付随する自己エネルギー部分を総和し,次に相互作用ボックスを(a+b)-既約な積分核I(xa,xb;ya,yb)を持つ部分の和として取ります。

 

  

そうすれば,グラフ的考察からGが従う積分方程式としてG(xa,xb;ya,yb)=⊿Fa'(xa-ya)⊿Fb'(xb-yb)+∫d4a∫d4b∫d4a'∫d4b'⊿Fa'(xa-za)⊿Fb'(xb-zb)I(za,zb;za',zb')G(za',zb';ya,yb)が得られます。

ここで,⊿F'(x-y)は修正された伝播関数(2点グリーン関数)で一般にスカラー場φ(x)に対しては,⊿F'(x-y)≡<0|T(φ(x)φ(y))|0>で定義されます。

※この積分方程式の成立は,摂動グラフ的にはほぼ自明なのですが,一応,Gell-MannとLow(1951)に従ってこれの数式的な証明の概略を書いてみます。

すなわち,4点グリ-ン関数Gは連結グラフの寄与のみを集めて真空泡を除去した規格化では,G(xa,xb;ya,yb)=<0|T(φain(xaain(yabin(xbbin(yb)exp[-i∫d4Iin(z)])|0>/<0|T(exp[-i∫d4Iin(z)])|0>です。

 

これの右辺は∑n=0{(-i)n/n!}∫d4142..d4n0|T(φain(xaain(yabin(xbbin(yb)Iin(z1)Iin(z2)..Iin(zn)])|0>c (cは連結グラフ)と摂動展開できます。

簡単のために,a+b→a+bの過程で交換される中間状態の仮想粒子としては場の演算子が実演算子φc(x)で表わされるエルミートのスカラーボゾンのcのみであると仮定します。

 

このとき,対応する相互作用ハミルトニアンは一般にI(x)≡:gaφa(x)φa(x)+gbφb(x)φb(x):φc(x) (ga,gbは結合定数,: :は正規順序)なる形に書けます。

 

(こう仮定しても十分に一般性があります。)

そして,摂動のn番目の寄与:{(-i)n/n!}∫d4142..d4n0|T(φain(xaain+(yabin(xbbin(yb)Iin(z1)Iin(z2)..Iin(zn)])|0>cの中で因子<0|T(Iin(z1)Iin(z2)..Iin(zn)に含まれている<0|T(φcin(z1cin(z2)..φcin(zn))|0>cはz1,z2..,nの完全対称な関数です。

そして,摂動級数をより具体的に書くと,G(xa,xb;ya,yb)=∑n=0[∫d4142..d4s4s+14s+2..d4ns=0n{(-iga)s/s!}<0|T(φain(xaain(ya):φain(z1ain(z2)..φain(zs):)|0>c×{(-igb)n-s/(n-s)!}<0|T(φbin(xbbin(yb):φbin(zs+1bin(zs+2)..φbin(zn):)|0>c×[∑perm{<0|T(φcin(zp1cin(zp2))|0><0|T(φcin(zp3cin(zp4))|0>..<0|T(φcin(zpn-1cin(zn))|0>}]となります。

一方,⊿Fa'(xa-ya)=<0|T(φa(xaa(ya))|0>=∑m=0{(-i)n/m!}∫d4142..d4m0|T(φain(xaain(ya)Iin(z1)Iin(z2)..Iin(zm)])|0>c=∑m=0{(-iga)m/m!}∫d4142..d4m0|T(φain(xaain(ya):φain(z1aim(z1)..φain(zmaim(zm):)|0>c0|T(φcin(z1cin(z2)..φcin(zm))|0>です。

同様に,⊿Fb'(xb-yb)=<0|T(φb(xbb(yb))|0>=∑k=0{(-igb)k/k!}∫d4142..d4k0|T(φbin(xbbin(yb):φbin(w1bim(w1)..φbin(wkaim(wk):)|0>c0|T(φcin(w1cin(w2)..φcin(wk))|0>です。

以下,G(xa,xb;ya,yb)の摂動級数展開におけるn番目の項の寄与[∫d4142..d4s4s+14s+2..d4ns=0n{(-iga)s/s!}<0|T(φain(xaain(ya):φain(z1ain(z2)..φain(zs):)|0>c×{(-igb)n-s/(n-s)!}<0|T(φbin(xbbin(yb):φbin(zs+1bin(zs+2)..φbin(zn):)|0>c×[∑perm{<0|T(φcin(zp1cin(zp2))|0><0|T(φcin(zp3cin(zp4))|0>..<0|T(φcin(zpn-1cin(zn))|0>}]のみに着目します。

この項の最後の因子:perm{<0|T(φcin(zp1cin(zp2))|0><0|T(φcin(zp3cin(zp4))|0>..<0|T(φcin(zpn-1cin(zn))|0>}のうちで,0≦s≦nを満たすあるsを取って,上のpj-1,zpj(j=1,2,..,n)の対の各々について,pj-1,zpjの両方が共に{z1,z2,..,zs}か{zs+1,z2,..,zn}のどちらか一方に属する組み合わせにわたる∑permの部分和を取り出すことを考えます。

{z1,z2,..,zs}からp個を取る組み合わせはsp=s!/{p!(s-p)!}sであり,そのp個から1個だけ取り出す仕方はp通りです。

 

そして,それら以外の(s-p)個から1個だけ取り出す仕方は(s-p)通りですから,{(-iga)s/s!}<0|T(φain(xaain(ya):φain(z1ain(z1)..φain(znain(zn):)|0>c=∑p=1s[{(-iga)s/s!}s!/{(p-1)!(s-p+1)!}]<0|T(φain(xaain(z1):φain(z2ain(z2):..:φain(zpain(zp):|0>c0|T(φain(z1ain(zp+1)|0><0|T(φain(zp+1ain(ya):φain(zp+2ain(zp+2):..:φain(zsain(zs):|0>cです。

つまり,∑p=1s[{(-iga)p-1/(p-1)!}<0|T(φain(xaain(z1):φain(z2ain(z2):..:φain(zpain(zp):|0>c]×[{(-iga)s-p+1/(s-p+1)!}<0|T(φain(z1ain(zp+1)|0><0|T(φain(zp+1ain(ya):φain(zp+2ain(zp+2):..:φain(zsain(zs):|0>c]ですね。

そして,∑perm{<0|T(φcin(zp1cin(zp2))|0><0|T(φcin(zp3cin(zp4))|0>..<0|T(φcin(zpn-1cin(zn))|0>}における各項の伝播関数因子は,そのうちの少なくとも1つは一方の頂点にaの外線を共有し,また一方はbの外線を共有します。

そこで,zpj-1,zpj{z1,z2,..,zs}を満たす{z1,z2,..,zs}のみについての∑permの部分和は,<0|T(φcin(xacin(z1))|0><0|T(φcin(z2)..φcin(zp))|0>×<0|T(φcin(zp+1cin(ya)|0><0|T(φcin(zp+2)..φcin(zs))|0>に一致するはずです。

したがって,n番目の項に対して0≦s≦nなるあらゆるsの寄与を総和し,さらにnについてn番目の項を全て 0から ∞まで加えて,1,z2,..,znのにわたる積分を取ると,部分和は0|T(φa(xaa(ya))|0><0|T(φb(xbb(yb))|0>=⊿Fa'(xa-ya)⊿Fb'(xb-yb)に一致することがわかります。

次に因子perm{<0|T(φcin(zp1cin(zp2))|0><0|T(φcin(zp3cin(zp4))|0>..<0|T(φcin(zpn-1cin(zn))|0>}のzpj-1,zpj(j=1,2,..,n)の対のうち片方は{z1,z2,..,zs}に,もう片方は{zs+1,z2,..,zn}にそれぞれ別々に属する場合を考えます。

以下,伝播関数の部分と同様な考察をして,この⊿Fa'(xa-ya)⊿Fb'(xb-yb)の伝播関数に連結したGの残りの部分も分離不可能な既約成分をIとすれば,G(xa,xb;ya,yb)-⊿Fa'(xa-ya)Fb'(xb-yb)=∫d41424142Fa'(xa-z1)Fb'(xb-z2)I(z1,z2,;w1,w2)Fa'(w1-ya)⊿Fb'(w2-y)+(1/2)∫d4142414241424142Fa'(xa-z1)Fb'(xb-z2)I(z1,z2,;w1,w2)Fa'(w1-u1)⊿Fb'(w2-u2)I(u1,u2,;v1,v2)Fa'(v1-ya)⊿Fb'(v2-y)+..となることがわかります。

 

右辺はさらに,∫d41424142Fa'(xa-z1)Fb'(xb-z2)I(z1,z2,;w1,w2)[Fa'(w1-ya)⊿Fb'(w2-y)+Fb’+d41424142Fa'(w1-u1)⊿Fb'(w2-u2)I(u1,u2,;v1,v2)Fa'(v1-ya)⊿Fb'(v2-y)+..]となります。

 

そして,もしもこの右辺の級数が収束するなら,G(xa,xb;ya,yb)-⊿Fa'(xa-ya)Fb'(xb-yb)=∫d41424142Fa'(xa-z1)Fb'(xb-z2)I(z1,z2,;w1,w2)G(w1,w2,;ya,y)と書けることを示すことで証明完了というわけですが,数式で具体的に示すのはかなり煩雑なので後は省略します。この摂動近似での展開グラフの図形がはしごに似ているので,こうした展開を"はしご近似"と呼ぶのですね。※

さて,理論は平行移動について不変なので,平行移動の生成子P^μが存在してα(x)= exp(iP^x)φα(0)exp(-iP^x),φα(x)=exp(iP^x)φα(0)exp(-iP^x)(α=a,b),φc(x)= exp(iP^x)φc(0)exp(-iP^x)です。

 

しかも,P^μ|0>=0ですから,G(xa,xb;ya,yb)=<0|T(φa(xab(xba(yab(yb))|0>=<0|T(exp(iP^xaa(0)exp{-iP^(xa-xb)}φb(0)exp{-iP^(xb-ya)}φa(0){iP^(-ya+yb)}φb(0) exp(-iP^yb))|0>と書けます。

T積のあらゆる順序を考慮するとG(xa,xb;ya,yb)はxa-xb,-ya+yb,xa-ya, xb-yb,xa-yb,xb-yaなる全ての座標の差の関数であることがわかります。これらのうちで独立なものを1次結合によって作ります。

a-xb,-ya+yba(xa-ya)+ηb(xb-yb)(ηabはηa+ηb1を満たす任意に固定した実定数)なる3変数を取ってみます。

このとき,xa-yaa(xa-ya)+ηb(xb-yb)}+ηb(xa-xb)+ηb(-ya+yb), xb-yba(xa-ya)+ηb(xb-yb)}-ηa(xa-xb)-ηa(-ya+yb),xa-yba(xa-ya)+ηb(xb-yb)}+ηb(xa-xb)-ηa(-ya+yb),xb-yaa(xa-ya)+ηb(xb-yb)}-ηa(xa-xb)+ηb(-ya+yb)となって全ての引数はこれら3変数で表現できることがわかります。

 

そして,これら3変数が独立であることは明らかです。

(xa,xb;ya,yb)同様,I(xa,xb;ya,yb)も平行移動不変ですから,やはりxa-xb,-ya+yba(xa-ya)+ηb(xb-yb)の関数と考えられます。

ここで⊿Fa'(xa-ya)=(2π)-4∫d4exp{-iQ(xa-ya)}Fa'(Q),⊿Fb'(xb-yb)=(2π)-4∫d4exp{-iR(xb-yb)}Fb'(R),G(xa,xb;ya,yb)=(2π)-12∫d4pd4qd4exp{-i(px+qy+PX)}(p,q;P),I(xa,xb;ya,yb)=(2π)-12∫d4pd4qd4exp{-i(px+qy+PX)}(p,q;P)(ただしx≡xa-xb,y≡-ya+yb,X≡ηa(xa-ya)+ηb(xb-yb))で,⊿Fa',⊿Fb',G,Iのフーリエ変換Fa',Fb',,Iを定義します。

これらを積分方程式:G(xa,xb;ya,yb)=⊿Fa'(xa-ya)⊿Fb'(xb-yb)+∫d4a∫d4b∫d4a'∫d4b'⊿Fa'(xa-za)⊿Fb'(xb-zb)I(za,zb;za',zb')G(za',zb';ya,yb)に代入します。

 

そうして変形すれば,詳細はあるのですが,結局(p,q:P)=δ4(p-q)Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)+Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)(2π)-4∫d4'(p,p';P)(p',q;P)を得ます。

そこで,元の積分方程式は,結局[Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)]-1(p,q:P)=δ4(p-q)+(2π)-4∫d4'(p,p';P)(p',q;P)なる表記と同等になります。

ここで,簡単のために(p,q;P)≡[Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)]-1δ4(p-q)と書き,演算子としての記法であるAB(p,q)=∫d4p'(p,p')(p',q)を用います。

 

こうすれば,積分方程式の左辺は[Fa'(ηaP+p)Fb'(ηbP-p)]-1(p,q;P)=KG(p,q;P),右辺はδ4(p-q)+(2π)-4∫d4p'(p,p';P)(p',q;P)=∫d4'[δ4(p-p')δ4(p-q)+(p,p';P)(p',q;P)]=(1IG)(p,q;P)(ただし,1(p,q)≡δ(p-q))となります。

結局,求めた方程式は記号的には非常に単純な表式:KG1IGとなります。

 

こうして得られた様々な表現形式での積分方程式が,現在ベーテ・サルピーター方程式(B-S.eq.)と呼ばれるものですね。

方程式:KG1IG,または(I)1は,形式的には=(I)-1と簡単に解けます。

 

そして,数学でよく知られているように,逆元を右から掛けても左から掛けても1になるので,GK1Iなる表式も得られます。

 

まあ,別に直接計算しても得られますが。。

 

そして,を時間反転した演算子を~とすればKG1IG~~=1~I~となります。

 

I~=Iは当然ですが,理論は元々時間反転不変ですから~=,~~=も成立します。

 

そこで~~=1~I~はGK1GIとは同等です。

今日は導入ということでこれにて終わります。

参考文献:Noboru Nakanishi A General survey of the Theory of the Bethe-Salpeter Equation” Progress of Theoretical Physics, supplement,No.43(1969)

 

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2009年1月15日 (木)

運動物質内の相対論(15)(物質中の電磁エネルギー運動量;後編)

 続きです。このシリーズはとうとう今日で終わりです。

まず,あらゆる表現形式が同等(対等)であることの実際的証明が与えられるまでの歴史から紹介します。

1960年代の終わりまでに,テンソルの対称性,つまり運動量,角運動量の保存への物質場のテンソルの役割に大いに着目し,電磁場テンソルと物質場テンソルの新しい対を求めて発展させることを念頭においた研究が次々とありました。

やがて,PenfieldとHausは1967年に,幾つかの異なる電磁理論の定式化は等価であると考え,これをテストするための彼らのいわゆる"仮想的力の原理(Principles of Virtual Power)"なる定式化を道具として,この考えをさらに進めました。

さらに1972年のde GrootとSuttorpもまた,物質場のテンソルの重要な役割に着目し,エネルギー運動量の保存則は元々閉じた熱力学系でのみ適用可能な法則であることを認識したモデルを展開しました。

 

しかし,電磁場と物質場の和で与えられる総エネルギー運動量テンソルの正しい形についてはPenfieldとHausには賛同しませんでした。

しかし,この食い違いは直接的に,Abraham,Minkowski論争に対応するテンソルの差異によって生じたものではなく,電磁波が存在する際の物質の挙動に関して全体としてなされた仮定の違いによるものでした。

de GrootとSuttorpは彼らの表現式が媒質の微視的性質の考察から演繹されたものであるとして,自らの表現式の優位性を主張しました。

 

しかしながら,この2種の総エネルギー運動量テンソルの表現形式については,実験による比較検証はなされていません。

さて,少しの間,総エネルギー運動量テンソルの正しい形がどうなるかについては忘れて,これの具体的な形そのものとは無関係に物質の挙動について我々の提案するモデル化が,これまで提案されてきた種々の異なる形式を識別するために役立つということを証明します。

まず,適当に採択された閉じた系の総エネルギー運動量テンソルをTμνと記すると,この系では線運動量も角運動量も保存するので,

∂Tμν/∂xν=0,かつTμν=Tνμが成立します。

 

これらをより馴染み深い形式で書くなら,エネルギー保存の連続方程式:

∂g0/∂t+∂T0j/∂xj=0 ,および,線運動量保存の連続方程式:

∂gi/∂t-∂tij/∂xj=0 の形になります。

ここに,gμは4元総運動量密度でgμ≡Tμ0/cで定義され,また

ij≡-TijはMaxwellの応力テンソルです。

 

特に,h≡cg0=T00はエネルギー密度で,

j≡cT0jはエネルギー流束です。

 

つまり,はポインティングベクトル(Poynting vector)×で,

μのうち,成分がgi=Ti0/c(i=1,2,3)の3次元ベクトル:

は総運動量密度です。

 

(g0,)は,4元ベクトルであろうことを意識しています。

総エネルギー運動量テンソルを表わす行列:(Tμν)は,

μ=0 に対応する1行目の成分が(g0,T0j)(j=1,2,3)で,

その下のi=2,3,4行目は,(cgi,-tij))(j=1,2,3)

となります。

 

故に,成分がg'j≡T0j/c(j=1,2,3)の3次元ベクトル'を定義すると,行列:(Tμν)の1行目成分は,(g0,cg'j)とも書けますが,閉じた系のエネルギー運動量テンソルは対称であるべき(角運動量保存):Tμν=Tνμという要求から,'=となります。

 

結局,(Tμν)は,1行目が(g0,cgj),その下の行が,(cgi,-tij)の行列となります。

そして,総テンソルTμνを電磁場テンソルと物質場テンソルの和として,

μν=TEMμν+Tmatμνと表わせば,条件:∂Tμν/∂xν=0,

かつ,Tμν=Tνμは,∂(TEMμν+Tmatμν)/∂xν=0,

かつTEMμν+Tmatμν=TEMνμ+Tmatνμと書けます。

これはg0=gEM0+gmat0,EMmat,EMmat

と表記すると,

  

エネルギー保存の連続方程式の分割:

∂(gEM0+gmat0)/∂t+∂(TEM0j+Tmat0j)/∂xj=0 ,および

 

線運動量保存の連続方程式の分割:

∂(gEMi+gmati)/∂t-∂(tEMij+tmatij)/∂xj=0

 

になります。

再び,g'j≡T0j/cとおけば,行列(Tμν)=(TEMμν+Tmatμν)

なる分割は,

 

(cg0,cg'j)=(gEM0+gmat0,cg'j),および 

(cgi,-tij)=(c(gEMi+gmati),-(tEMij+tmatij))

 

を意味します。

 

しかし,EMmat同様,'=EM'+mat'なる分割も可能です。

 

しかも,'=なのでEM'+mat'と書くこともできます。

そして,Abrahamのテンソルのように電磁場テンソル:TEMμνが対称テンソルなら,物質場テンソルTmatμνも対称なので,

EM'=EM,かつmat'=matが従います。

 

しかし,Minkowskiテンソルの場合にはEM×で一方,

EM'=c-2×ですから,真空中でない限りは,

EM'≠EMとなります。

Minkowskiテンソルが用いられる際には,

EMmat,EMmatの右辺のうちの物質場成分:

mat,matは安全に無視できるとして切り捨てられることが

多いのですが,

 

Minkowskiテンソルの下では,一般にEM'≠EMなので,

電磁場単独では角運動量は保存されません。

 

物質場の成分の存在を正しく認識しなかったことが,

Minkowskiテンソルが,ときには批判的に受け取られた

理由の1つでした。

歴史的には,MinkowskiのテンソルもAbrahamのテンソルも,

電磁場テンソルと物質場テンソルのマッチした対という形で

提案されたわけではありません。

 

Abrahamのテンソルへの対応する物質場の片割れは,

1954年に初めてJonesとRichardsによって提案されました。

一方,Minkowskiのテンソルは,1968年のJamesと1975年のWalkerら

の実験結果を説明するという目的で1970年代になされた理論的再評価

(de Groot and Suttorp(1972):Israel(1977);Mikura(1976))を通して,

対応する物質場の片割れを初めて獲得しました。

こうして,その後も時と共にMinkowskiとAbrahamのテンソルを区別する

という主旨の実験が数多く行われ,その度に2,3年後には反証される

ということが繰り返されてきたのですが,今やその理由を説明する

ことができます。

簡単のため,総エネルギー運動量テンソル:Tμν=TEMμν+Tmatμν

についての式:∂Tμν/∂xν=0,かつTμν=Tνμを取り上げて

考察してみます。

 

どんな実験もエネルギー運動量テンソル全体については敏感ですが,

角運動量や線運動量については,あまり敏感ではありません。

そこで,任意に与えられた実験においてXμνを実験結果には意味のある

効果を与えない物質場のエネルギー運動量テンソルの部分項として,

 

mat'μν≡Tmatμν-TXμνによって新しい物質場テンソル:

mat'μνを定義します。

 

実験における挙動の予測において,このTmat'μνをTmatμνの代わりに

使用するとき,ある実験では前のTmatμνを用いた場合と同じく,なお

"正しい"結果が得られることもあり,また別の実験ではそうではない

ということが有り得ます。

これを描写するため,Minkowskiの電磁テンソルを考察してみます。

 

一般に,このテンソルは孤立して物質場は無いTmat'μν≡0 として,

単独で用いられることが多いのですが,Minkowskiの電磁テンソル:

EMμνは非対称なので,

 

mat'μν≡Tmatμν-TXμν,および

EMμν+Tmatμν=TEMνμ+TmatνμよりTXμνなる項も,

また非対称であると結論されます。

そのため,Minkowskiの電磁エネルギー運動量テンソルは直線型の実験では大いにうまくいきましたが,単独では回転的実験を正しく説明できませんでした。

 

これは,対応する物質場テンソルを無視したためであると推測されます。

 

こうしてMinkowskiの電磁テンソルではTmat'μν≡ Tmatμν-TXμν

なる変換が直線型の実験では前と同じ結果になり,回転的実験では

そうではないということで,

 

ある実験では,前のTmatμνを用いた場合と同じ結果が得られることも

あり,また別の実験ではそうではないということが有り得るという事実

の典型例になっています。

個々に与えられた電磁場と物質場のテンソルの対は,何らかの失敗が生じるまでは広い範囲の実験にわたってうまくいきますが,そのうち生じる失敗はそれまでの実験では導入されていなかった新しい相互作用の結果として起こり得ることになります。

 

それ故,TXμνはこれまでの実験には影響しない新しい項として記述されるわけです。

多くの場合,実験は電磁エネルギー運動量テンソルの1つが非正当であるという言明を引き起こしますが,必ず適切な項が見つかって,それに対応する物質場のテンソルに加えると,新しく正しく修正された物質場のテンソルにより該当する電磁場テンソルの非正当性は覆されます。

 

その結果,物質場に必要な項を付加すれば,正当でないとされたどんな電磁場テンソルも救済されます。

AbrahamのテンソルもMinkowskiのテンソルも,一般に電磁圧の効果が組み込まれたケースでは用いることはできません。

結局,AbrahamとMinkowskiの電磁エネルギー運動量テンソルの等価性の実際的で明解な立証は1973年にGordonによって遂行されました。

 

彼の証明は,AshkinとDziedzicの実験に反応してなされたものです。

彼は,電磁場テンソルに沿って進む物質場テンソルに関連した成分は,その媒質の音速で伝播すること,そしてDziedzicの実験における光学的パルスは流体内の圧力が平衡値に達するのに充分なほど長く,

 

それ故,圧力のような純粋に物質的な効果をも考慮に入れる必要があることを立証しました。

それから,彼は任意の輻射パルスが空気と流体の境界を横切る際にAbrahamとMinkowskiの電磁エネルギー運動量テンソルの両方が同じ挙動を予測することを示しました。

全ての実在物体はある程度まで変形可能であり,Gordonの証明の中で考慮されている効果に類似した手順での張力や圧力の伝達を許します。

 

そこで,Gordonの証明は履歴現象のような散逸効果が無視できるほど十分変形が小さいような任意の等方的な誘電媒体に容易に一般化され,また,より大きい変形や非等方的なケースにも外挿できる可能性を有しています。

また,非一様な誘電物質についても,それらを無限小の一様な塊へと分解することによって,結局一様媒質と同様に扱うことができます。

 

Gordonの仕事は,やがてPeierls(1976,1977)によって弾性的な固体中の有限幅の光子ビームにも適用できるように拡張されて,いくつかの興味深い結果に結びつきました。

もっとも,後にRobinson(1975)は,Gordonの結果は比誘電率が1に近いような物質に対してのみ有効であるという限界性を指摘しました。

 

また,誘電媒質の変形可能性がGordonのアプローチにとって根本的なことですから剛体的な誘電体を扱う際には不適切になる障害もあるようです。

さて,1972年のde Groot and Suttorpの仕事は,その内部で電磁エネルギー運動量テンソルの異なる選択の等価性の証明となるべき理論的枠組みを与えました。

 

特に,AbrahamとMinkowskiのような特別な電磁エネルギー運動量テンソルを普通に用いるときについて,これを具体的に陽に示すという主旨の論題については少しの間,論争を滞らせました。

しかし,すぐにMikra(1976),Kranys~(1979,1982)がAbrahamのテンソルとMinkowskiのテンソルの等価性の短い証明を与えました。

 

彼らはPenfieldとHausの仕事もde Grootと Suttorpの仕事も知らないで独自に研究したようでした。

 

そのうち,Mikra(1976)の論文は,読みやすく数式的に詳しいものです。

それからも,色々あったようですが,結局「総エネルギー運動量とは,そもそも何物か?」という新しくてはっきりとした疑問も生まれました。

 

「あらゆる環境で我々の必要性に仕する総エネルギー運動量の単一の表現が存在し,それを書き下すことが可能だろうか?」という疑問です。

 

しかし,生憎そうした万能の表現を見出すことに関する答はノーです。

 

でも幸いなことに,多くの環境では媒質中の物性の完全なる理解が要求されるわけではありません。

 1976年に,Mikuraは非粘性,圧縮性,非分散性,分極性を持ち,磁化可能な等方性流体の総エネルギー運動量テンソルの1つの理想化された形式を導出しました。

 

 彼の論文には電磁圧も音波も含まれています。

 

 論文の後の方では,大抵の環境では簡単のためこれらの項は省略されていますが,全体の表現では全てが明記されています。

 

 以下,Mikraの導出したエネルギー運動量テンソルを,ここで用いている単位系に修正して紹介します。

 まず,総エネルギー運動量テンソルの成分Tμνを様々な部分系の成分の和として,μν=T(m)μν+T(f)μν+T(P)μν+T(M)μν+T(d)μν

と書きます。

 

 ここに,

  

 T(m)μν=(ρ02+ρ0εi)uμν+φ(uμν+δμν),

 T(f)μν=ε02{Fμλνλ-(1/4)F2λσδμν},

 

 T(P)μν=α-1{Pμλνλ-(1/4)P2λσδμν},

 T(M)μν=-Fμλλ-(1/4)β-12λσδμν,

 T(d)μν=β-1μλνλ+F*μλνλ

 

 です。

  

 ただし,X2λσなる表現は,実は添字λ,σには無関係なスカラー

 X2λσ≡Xλσλσを表わし,X*μνはX*μν≡(1/2)εμνλσλσ

 で定義されるXμνに双対な,または対偶のテンソルです。

 

 なお,εμνλσはLevi-Civitaの記号です。

 上記テンソルの内訳としては,T(m)μνが機械的な流体の流れ,

 電気圧,磁気圧による項から成るもの,T(f)μνが自由空間での

 電磁場と同等な項からなるもの,T(P)μνが媒体物質の分極に関連

 した項から成るもの,

 そして,T(M)μνとT(d)μνが磁化に関連した項から成るものです。

 

 T(d)μνは,続いて行なうAbrahamとMinkowskiの電磁エネルギー運動量テンソルの導出を容易にするために,T(M)μνから分離させられた項です。

 ただし0は局所静止系での物質密度,uμは局所媒質要素の4元速度

 です。

 

 また,εiは非電磁的性質を持つ比内部エネルギーで,それはρ0

 比弾性エントロピーsiの関数です。

  

 αとβは,α≡ε-ε0,β≡μ0-1-μ-1によって電気定数ε,ε0,

 磁気定数μ,μ0に関係付けられる量です。

 

 δμνは,もちろんKroneckerのデルタ記号です。

 さらに,φ≡φh(1/4)Ka2λσ+(1/4)Kb2λσです。

  

 ただし,Ka≡ρ0{∂(1/α)/∂ρ0}|s,Kb≡ρ0{∂(1/β)/∂ρ0}|sです。

 

 そして,φhは流体の総静水圧を表わすもので,これは

 φh=ρ02(∂εi/∂ρ0)で与えられます。

電磁場関連の項について,Fμνは普通の電磁場のテンソルです。

 

そして,分極テンソルPμνと磁化テンソルMμνは,それぞれ与えられた

座標系での3次元の分極ベクトル,および磁化ベクトルに,次のよう

に関連付けられたものです。

 

すなわち,Pμν≡(1/c)(vμν-vνμ),

μν≡(1/c)(vμν-vνμ)です。

 

ただしv0=c,P0=M0=0 としています。

分極ベクトルと磁化ベクトルは,電磁場の強さを示す,,,

(=ε,=μ)と,相対論的関係式:

=ε0+(/c)×,0+(/c)×

によって関係付けられる量です。

このテンソル表現によれば,総運動量と応力テンソル

i≡Ti0/c,tij≡-Tijにより,

 

={ρ0(c2+ρ0εi)+φ}γ2/c+ε0×+c-2α-1×(×)+c-2β-1×(×)-c-2×(×)+c-2×,

 

および,

 

=-ρ0(c2+εi)c-2γ2+φ(c-2γ2)

+ε0+μ0-1-(1/2)(ε02+μ0-12)

+α-1[+c-2(×)∧(×)

-(1/2){c-2(×)22}]+β-1[

 

+c-2(×)∧(×)-(1/2){c-2(×)22}]

+c-2∧(×)

+c-2(×)∧+{c-2(×)-BM}

 

となります。

ここで,なる記号は,()ij=xijなるテンソル積を

意味します。またij=δijです。

 

あらゆる場の成分にわたるtrace(対角和)はゼロなので,

場は質量ゼロの光子の場と比較できる意味を持ちます。

Mikuraに従って,上記の総エネルギー運動量テンソルTμνを,

Abrahamの表現とMinkowskiの表現のそれぞれについて,

電磁場テンソル:TEMμνと物質場テンソル:Tmatμνの対に

分解します。

 

分解というのは,Tμν=TEMμν+Tmatμνです。

 まず,Abrahamでは単にTmat,Abrμν=T(m)μν,

 TEM,Abrμν=T(f)μν+T(P)μν+T(M)μν+T(d)μν

 です。

 

 Minkowskiによる表現を求めるために,

 Cμν≡α-1μλνλ-Fμλνλなるテンソルを定義すると,

 

 Tmat,Minkμν=T(m)μν+T(d)μν+Cμν,

 TEM,Minkμν=T(f)μν+T(P)μν+T(M)μν-Cμν

  

 となります。

これらは非相対論的極限では次のように書くことができて,

電磁場のテンソルとして馴染み深い表現になります。

すなわち,Abraham電磁場テンソルの行列:(TEM,Abrμν)は,

1行目が((1/2)(EDHB),c-1×),その下の2,3,4行目は

(c-1×,-+(1/2)(EDHB))です。

 

Minkowski電磁場テンソルの行列(TEM,Abrμν)は,1行目は

Abrahamと同じく((1/2)(EDHB),c-1×)ですが,

その下の行は(c×,-+(1/2)(EDHB))

となります。

ちなみに,物質場テンソルも同じように表現すると,Abrahamの表現での

物質場テンソルの行列(Tmat,Abrμν)は,1行目が

0(c2+εi),ρ0),2,3,4行目は(ρ00+φ)

です。

 

一方Minkowskiの表現では,行列(TEM,Abrμν)は1行目は,

Abrahamと同じく(ρ0(c2+εi),ρ0),その下の行は

0-c×+c-1×0+φ)

です。

このように陽な表現にすると,Minkowskiの物質場テンソルから

Abrahamの力が生起するのは明らかです。

今や,群速度の変化に付随した屈折率ngの一様な誘電体物質の塊に総運動量と体積Vを持つ光の波束が入射する,という典型的な例について考察することが可能になりました。

 

これまで媒質を構成する物質を真空ではないことを総称する意味で常に

誘電体と呼んできました。

 

しかし,ここでは構成物質は磁性体ですが,誘電体ではない:

εr≡ε/ε0=1,μr≡μ/μ0≠1であると仮定します。

 

こう仮定しても一般性が失われることはありません。

この物質中では光の波束の群速度はc/ngです。

 

一方,これに伴って波束の全体積もVからV/ngに減少し,総運動量はのまま保存されますから入射前の波束の自由空間での総運動量密度をfと書けば誘電体物質中での総運動量密度は=ngfとなります。

 

ところが,自由真空での電場を,磁束密度をB=μ0とすると,自由真空での運動量密度はf=c-2×=c-2μ0-1×です。