女難?
今週は水曜日の夜から朝にかけて女難?で翌日までしんどかった。体重何キロなのかなァ?顔は美人だけどえらく重くて。。。心臓が悪くて死にそうだってのがわからんのか??
真理とか言ってたけど,ちょうど話題にのぼっていた昔の薬師丸の旦那の彼女もそういう名前ですね。41歳とか言ってたけど10歳くらい若く見えた。。。
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対称性変換群の表現論の続きです。
(D,U)を群Gのユニタリな行列表現とすると,シューアの補題(Schur's lemmma)によれば,∀R^∈Gに対するD(R)と可換な線型変換Tがスカラーであること,つまり∀R^∈Gに対する表現行列D(R)と可換な行列Tが単位行列の定数倍に限られるということが,Dが既約表現であるための必要十分条件であるというところまで書きました。
ユニタリな行列表現(D,U)は完全可約であって,表現空間U,および∀R^∈Gに対する表現行列D(R)は既約表現の直和に分解されます。これをU=ΣαU(α),D(R)=ΣαD(α)(R)と書きます。ここではΣαは直和を意味する記号とします。
これから,次の定理が導かれます。
[定理1]:群Gのユニタリな既約表現(D(α),U(α))の表現行列D(α)(R)は次の直交関係:ΣR∈GD(α)ij(R)*D(β)kl(R)=(g/dα)δαβδikδjlを満たす。
ここで群Gは有限群であると仮定しており,gはその位数|G |です。また,dαは既約表現(D(α),U(α))の次元です。つまりD(α)(R)はdα次の正方行列です。
(証明)Bをdα行dβ列の任意の行列とし,同じdα行dβ列の行列TをT≡ΣR∈GD(α)(R-1)BD(β)(R)によって定義します。
このとき,R1^∈GについてD(α)(R1)T=ΣR∈GD(α)(R1R-1)BD(β)(R)=ΣR∈GD(α)(R-1)BD(β)(RR1)=TD(β)(R1)となります。
つまり,D(α)(R1)T=TD(β)(R1)です。
この等式はR1^∈Gを特定して得られたわけではなく,したがって任意のR1^∈Gに対して成立するので,シューアの補題により,α≠βの場合,すなわちD(α)とD(β)が同値でない(異値の)既約表現の場合には,T≡0 です。
そして,T=ΣR∈GD(α)(R-1)BD(β)(R)=0 において,Bは任意なので成分表示Tjl=Σm,nΣR∈GD(α)jm(R-1)BmnD(β)nl(R)=0 において,特にBmn=δmiδnkとしてこれを代入すればΣR∈GD(α)ji(R-1)D(β)kl(R)=0 を得ます。
行列D(α)(R)はユニタリなので,D(α)ji(R-1)=D(α)ji(R)+=D(α)ij(R)*ですが,これはΣR∈GD(α)ij(R)*D(β)kl(R)=0 を意味します。
一方,α=βの場合には,同じくシューアの補題によりT=ΣR∈GD(α)(R-1)BD(α)(R)=λIです。
成分表示Tjl=Σm,nΣR∈GD(α)jm(R-1)BmnD(α)nl(R)=λδjlにおいて,特にBmn=δmiδnkを代入すれば,ΣR∈GD(α)ij(R)*D(α)kl(R)=λδjlを得ます。
ここで,j=lとして両辺をj=1,2,..,dαについて加え合わせるとΣj=1dαΣR∈GD(α)ji(R-1)D(α)kj(R)=ΣR∈GD(α)ki(RR-1)=λdαとなります。
よって,λdα=gδik,:λ=(g/dα)δikなので,ΣR∈GD(α)ij(R)*D(α)kl(R)=(g/dα)δikδjlです。(証明終わり)
※(註)実際には,D(R)=ΣαD(α)(R)なる直和分割において,各々のD(α)(R)が,全て互いに異値であるというわけではなく,α≠βの場合でもD(α)(R)とD(β)(R)が同値な場合もあります。
そして,D(R)=ΣαD(α)(R)なる既約表現への直和分解においてD(α)と同値な表現の個数がmαなら,このmαをD(α)の重複度と呼ぶことにします。
これにより表現の直和分割を改めてD(R)=ΣαmαD(α)(R)と書けば,上の定理1の結論である直交性ΣR∈GD(α)ij(R)*D(β)kl(R)=(g/dα)δαβδikδjlは,ΣR∈GD(α)ij(R)*D(β)kl(R)={g/(mαdα)}δαβδikδjlに変更されます。
さて,上の定理は群Gが回転群のうち角運動量lが定まった部分群のような有限群の場合の定理ですが,そうではなくGが回転群の全体であるような連続群で,それ故無限群の場合には次のように変わります。
[定理2]:(D,U),(D',U')を連続群Gのそれぞれm次,n次のユニタリ行列による既約表現とする。このとき,DとD'が同値なら∫G Dij(R)*D'kl(R)dR=(1/m)δikδjl,一方DとD'が異値なら∫G Dij(R)*D'kl(R)dR=0 が成立する。
(略証):Bをm行n列の任意の行列とし,同じm行n列の行列TをT≡∫G D(R-1)BD'(R)dRによって定義します。
以下,G上の連続関数fに対する積分の左不変性∫Gf(R1-1R)dR=∫Gf(R)dRを用いると,任意のR1^∈Gに対して,D(R1)T=TD'(R1)なる等式が成立するという結果が得られるので,シューアの補題,および∫GdR=1から,[定理1]の証明とほぼ同じ手順で[定理2]の結論が得られます。(証明終わり)
ただし,上記の定理の命題の意味を明確にするためには,G上の任意の連続関数fに対し,"任意のR1^∈Gに対して∫Gf(R1-1R)dR=∫Gf(R)dRが成立する"という積分の左不変性を持ち,∫GdR=1なる規格化条件を満たす左不変測度と呼ばれるG上の測度dRを定義する必要があります。
そして,こうした測度が定義できるためには位相群Gの位相空間としての空間体積が有限であることが必要です。
位相空間の空間体積とは何か?というような抽象的な話に入るのはなるべく避けて,連続群Gの例として3次元の合同変換群を挙げます。
この空間の座標パラメーターとして極座標(r,θ,φ);r2≡x2+y2+2z2,x=rsinθcosφ,y=rsinθcosφ,z=rcosθを採用することができます。
3次元空間全体の体積は無限大なので平行移動群を含めた全体の合同変換群の体積は∞ なのですが,回転群だけならrを除いた(θ,φ)だけで事足りるので,これだけなら,体積は∫sinθdθdφ=4π程度です。(0≦θ<2π,0≦φ<π)
一方,例えばGが3次元ポアンカレ群の部分群である3次元ローレンツ群O(2.1)であれば,極座標(r,θ,φ)はr2≡c2t2-x2-y2,x=rsinhθcosφ,y=rsinhθcosφ,ct=rcoshθです。
形は似ていますが,平行移動群のパラメータrを除いたローレンツ群の体積は∫sinhθdθdφ=∞ になります。
これは,パラメータ空間として,0≦φ<πは同じですが,θについては回転群では 0≦θ<2πなのに対し,ローレンツ群では双曲線関数の定義域なので-∞≦θ<∞であるからです。
パラメータ空間の体積が有限な連続群をコンパクト群,そうでない群を非コンパクト群といいます。
物理学ではミンコフスキー(Minkowski)空間を解析接続してユークリッド空間とした方が計算しやすいので,時間変数を"複素数に拡張=解析接続"して複素平面上の虚軸をπ/2だけウィック(Wick)回転する方法があります。
また,統計物理学では,絶対温度Tの逆数β≡1/(kBT)を量子力学での虚時間:itと同一視する手法が用いられます。
しかし,実際には回転群がコンパクト群であるのに対して,ローレンツ群は非コンパクト群であることに対応してミンコフスキー空間はコンパクト空間でないので,これらの手法の妥当性はみかけほど自明なことではなく,数学的な正しさにとってかなり微妙な手続きです。
さて,Gがコンパクト群の場合は全体積が有限なので,全体積で割ることによりdRを∫GdR=1を満たすような体積要素とし,任意の連続関数fに対してS(f)≡∫Gf(R)dRで定義した積分S(f)が次の4つの基本的性質を満たすようなものが各fごとに唯1つ存在します。
積分S(f)を群Gの上の不変積分といい,dRを左不変ハール測度といいます。
そして,S(f)が満たすべき基本的性質とは,
(ⅰ)Sは線型:∀a,b∈Cと任意の連続関数f,gに対してS(af+bg)=aS(f)+bS(g)である。
(ⅱ)∀R^∈Gに対しf(R)≧0 ならS(f)≧0 である。
特に,∀R^∈Gに対しf(R)≧0 であるが恒等的にf(R)≡0 でないなら,S(f)>0 である。
(ⅲ)Sは左不変,つまりR1^∈Gに対してLR1f(R)≡f(R1-1R)とすれば,S(LR1f)=S(f)である。
(ⅳ)S(1)=1 である。
の4つです。
今,RR1f(R)≡f(RR1)と定義しS~(f)をS~(f)≡S(RR1f)によって定義すれば,Sの左不変性からS~(LR1f)≡S(RR1LR1f)=S(RR1f)=S~(f)が成立するので,S~も左不変です。
証明はしていませんが,左不変な不変積分は一意的であることがわかっているので,S~=Sです。
結局,∫Gf(RR1)dR=∫Gf(R)dRが成立します。よって,左不変積分は右不変でもあります。
この不変測度による不変積分を用いて一般のコンパクト群G上の関数φ,ψについての"内積=ユニタリ内積"を<φ|ψ>=∫φ(R)*ψ(R)dRで定義します。
次に,重要な概念である群の表現の指標を定義します。
[定義1]:群Gの表現(D,U)に対して,χD(R)≡Tr{D(R)}(∀R^∈G)で定義されるG上の関数χDをこの表現の指標という。
すなわち,χD(R)=Tr{D(R)}=Σk=1mD(R)kkである。(ここでTrはトレース(対角和)を意味する。mは表現Dの次数である)
明らかに,χD(I)=m(表現の次元)です。
そして,トレースの性質:Tr(A+B)=Tr(A)+Tr(B),Tr(AB)=Tr(BA)(Tr(ABA-1)=Tr(B))によって,∀R1^,R2^∈GについてχD(R2R1R2-1)=χD(R1),また,2つの表現(D,U),(D',U')に対し,これらが同値なら,detT≠0 なるTが存在して∀R^∈GについてD'(R)=TD(R)T-1と書けるのでχD=χD'です。
また,2つの表現(D(1),U(1)),(D(2),U(2))に対しD=D(1)+D(2)(直和)ならχD=χD1+χD2が成立します。
[定理3]:(D,U),(D',U')をコンパクト群Gの2つの既約表現とするとき,DとD'が同値なら<χD|χD'>=1,異値なら<χD|χD'>=0 である。
(証明)コンパクト群Gの表現(D,U)では,積分が左右不変なので,u1,u2∈Uの内積<u1|u2>を<u1|u2>=u1+u2から,<u1|u2>≡∫G{D(R)u1}+{D(R)u2}dRに定義し直すと,∀R1^∈Gについて<D(R1)u1|D(R1)u2>=<u1|u2>が成立するため,D(R1)+=D(R1)-1が成立するユニタリ表現と考えることができます。
そして,先の定理2の命題:"(D,U),(D',U')をGのそれぞれm次,n次のユニタリ行列による既約表現とするとき,DとD'が同値なら∫G Dij(R)*D'kl(R)dR=(1/m)δikδjl,一方DとD'が異値なら∫G Dij(R)*D’kl(R)dR=0 が成立する。"から定理の結論が成立することは明らかです。(証明終わり)
先に,定理1の証明のすぐ後で,
"群Gが位数;g=|G |の有限群の場合に,"D(R)=ΣαD(α)(R)なる既約表現への直和分解においてD(α)と同値な表現の個数がmαなら,これをD(α)の重複度と呼ぶことにします。
これにより表現の直和分割をD(R)=ΣαmαD(α)(R)と書けば,上の定理1の結論である直交性:ΣR∈GD(α)ij(R)*D(β)kl(R)=(g/dα)δαβδikδjlはΣR∈GD(α)ij(R)*D(β)kl(R)={g/(mαdα)}δαβδikδjl に変更されます。"
と書きました。
群Gがg=|G |=∞ の連続群で,それもコンパクト群の場合にはD(R)=ΣαD(α)(R)なる既約表現への直和分解においてD(α)の次元をdα,重複度をmαとするとき,上の定理1の結論は定理2のそれに変更され,直交性:ΣR∈GD(α)ij(R)*D(β)kl(R)={g/(mαdα)}δαβδikδjlは,"D(α)とD(β)が同値なら∫GD(α)ij(R)*D(β)kl(R)dR=(1/dα)δikδjl,異値なら∫GD(α)ij(R)*D(β)kl(R)dR=0 である"となります。
このとき,指標χD(R)=Tr{D(R)}はχD(R)=ΣαmαTr{D(α)(R)}よりχD=ΣαmαχD(α)ですが,定理3によって<χD(α)|χD>=mαを得ます。
さらには<χD|χD>=Σαmα2となります。このことから次の重要な定理が得られます。
[定理4]:(1)(D,U)をコンパクト群Gの表現とするとき,これが既約表現であるための必要十分条件は<χD|χD>=1なることである。(2)(D,U),(D',U')をコンパクト群Gの2つの表現とするときDとD'が同値:D~D'であるためにはχD=χD'なることが必要十分である。
(証明)(1)は自明ですから(2)のみを証明します。
まず,χD=χD'なら,任意の既約表現D(α)に対して<χD(α)|χD’>=<χD(α)|χD>ですから,χD=ΣαmαχD(α);<χD(α)|χD>=mαを意味する表現D=ΣαmαD(α)とD'が同値であることは自明です。必要性は既に示されています。(証明終わり)
さて,例として対象とする群Gが2次元の特殊ユニタリ群:SU(2)である場合を考えてみます。
すなわち,G=SU(2)≡{g∈GL(2)|g+=g-1,detg=1}とします。ただし,GL(2)は正則な2次の正方行列から成る群です。ここでは行列要素が複素数のGL(2,C)を仮定しています。
対角成分がa,a-1(a∈C,a≠0)の2次の対角行列をhaと書き,H≡{ha∈GL(2)|a∈C,|a|=1}とします。
Hは明らかにG=SU(2)の部分群です。しかもこれは可換群(アーベル群)であり,1-パラメータ群(a=exp(iα))ですから,U(1)(絶対値が1の複素数の乗法群)と同型です。
G=SU(2)の任意の元gの固有値をa,a-1(a∈C,|a|=1)とするとgはあるk∈SU(2)によってha=kgk-1,ha∈Hと対角化できます。あるいは,g=khak-1,ha∈Hとすることができます。
一般にU(1)の幾つかの直積と同型な群をトーラス群といいます。
Hがトーラス群かつGの部分群,すなわちトーラス部分群であってこれを真に含むGのトーラス部分群が存在しないなら,HをGの極大トーラス部分群といいます。
今のGがSU(2)の場合には上で定義した2次の対角行列から成る部分群HはSU(2)の極大トーラス部分群となっています。
[定理5]:G=SU(2)とする。(1)Gの任意の元gは極大トーラス群Hの元と共役である。(2)g,h∈Gに対してf(hgh-1)=f(g)を満たす関数(類関数という):fは極大トーラス部分群Hの上の値で決まる。すなわち類関数f1,f2が∀h∈Hに対してf1(h)=f2(h)を満たすならばGの上でf1=f2である。
これの証明は自明なので省略します。
G=SU(2)の表現(D,U)が与えられたとき,指標χDは明らかに1つの類関数ですから,極大トーラス部分群Hの上の値だけで決まります。
今日はここまでにします。
参考文献:山内恭彦,杉浦光夫著「連続群論入門」(培風館),犬井鉄郎,田辺行人,小野寺嘉孝 著「応用群論」(裳華房),島 和久 著「連続群とその表現」(岩波書店)
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ごく最近の江東区の殺人事件の裁判の判決など現今の犯罪について,恐らくは社会の世論よりも私が加害者,犯罪者に同情的,または加害者に甘い理由は,私自身がそうした犯罪を犯す可能性が多々あると思うこともありますが,残虐だと思える殺人も含めた,あらゆる犯罪はいわば現代の社会の縮図であると思う傾向が他人よりも強いからだと思います。
"存在が意識を規定する"とはいっても,個人の愚行,または善行が必ずしも100パーセント社会環境に左右された結果であるとは考えていませんが,犯罪については,被害者に同情するのはもちろんですが,加害者についてももしも彼がそういう境遇でなければそういう行為に及ばなかっただろうと思うからです。
例によって飲み屋で"一人でも殺したら,死で償うこと,死刑が当たり前だ"という主張に,"じゃあ死刑執行人や死刑を命令した法務大臣も全員死刑だね"とか,"正当防衛だろうが身内を殺された仇討ちだろうが皆死刑だよね"とかチャチャを入れて,相手の主張が例外だらけになる,というたわけた会話でお茶を濁しました。
若い頃に考えていた思想は”あらゆる犯罪は革命的である(平岡正明著=現代評論社)”とか”造反有理"とかというものでした。
つまり,"「個人の利益」よりも「公共の利益」が優先するという論理で"三里塚"とか"砂川”とかに代表されるように公権力が強制的に土地を簒奪するというような,「ゆがんだ社会」においては,ゴミを捨てるとか立小便をするとかあるいは暴走族のように騒音を立てるとかの,たとえ小さなことであっても,現行の社会秩序を守ろうとする保守的な動きに反対してそれを乱す行為は全て社会を変革することにとって意味がある,どう変えるかも大事だがとりあえず壊さなければはじまらないというような単純な発想でした。
当時,それほど深い思慮も無いスネカジリのくせに"三里塚"に関わったのは,他の多くの同志と同じく,そもそも不毛な関東のシラス台地を開墾してまで獲得した農民の命とも言うべ土地,農地を暴力で無理やり奪ってでも国際空港をつくるという「公共の利益」の公共とは一体誰の利益なんだろうか?と疑問を持ったからでした。
(40年くらい前は,大阪万博前で海外旅行もまだまだマイナーの時代でした。まあ,だからこそというか,当時日本は経済成長を目指していたので空港を作るということが前提であるなら,「成田空港」は必要でしたし,そのためには東京近郊のどこかが「犠牲」になる必要がありましたが。。。。。。
いずれにしても,おそらく自分らの階層では使わない空港を作るため,「一体,誰のため」に三里塚芝山は「貧乏クジ」を引き,その上抵抗すると世間から白い目で見られなきゃならないのか?と思ったものでした。。。
(なんで,基本的な生活権(大多数にとっては「対岸の火事」のごく一部ですが。。)を侵害してまで小市民(プチ・ブルジョア)の「文明開化」を"ことさら急ぐ"必要があるのか?とね。。。
結果論ですが,1960年代から現行までのように急激な経済成長を目指すのではなく,もっとゆっくりとした成長であった方が,カタストロフ(破局)はもっと先送りになって,ずっと遅れたでしょうネ。。。。)
実際,過去の戦争でも,多くの人が「お国のため」という名目で命まで捧げましたが,公共の利益のため,国益のためという言葉に,過去の「お国のため」という「お国」と共通な響きを感じたというのもありましたね。
理想的社会というのはないとしても,社会が理想的に近いなら保守的であること秩序を守ることこそ善行であり,造反は悪行でしょうが,もしも逆の社会であったなら,政治犯だけでなくてあらゆる犯罪はむしろ善行ではないか?とね。
極端な例なら江戸時代の初期にキリシタン一揆である島原の乱を起こした当時の「大罪人」天草四郎時貞とかの例や,絶対専制政治下での最初のフランス革命の発端が,現在では刑務所と呼ばれるバスチーユ監獄の解放から始まったことなどを挙げることもできます。
普通は,精神的な奇形でなければ現在の比較的民主的な社会での犯罪にも理由があります。
私自身は,むしろ今のところ犯罪を犯さなくても人並み以上の暮らしを送ることができている身の上を幸せと思います。
何が幸せか?というのは人それぞれ違うのもわかりますが,少なくとも幸せであれば,ワザワザ犯罪を起こしたりしないだろうと想像するからです。
かつて,連続殺人で死刑になった永山則夫 著の「無知の涙」を読んだ頃に感じたものですが,薄幸な生まれで親には愛されず年端もいかない頃から沖仲士として働き,東京に出てきて金も希望もなく人を殺し刑務所の中でほんの少しだけ人間らしい生活をした後に,最後には死刑になるという彼の人生は最初から最期まで悲惨なものだったと同情しました。
本人も,薄幸だとか貧乏だとかいう境遇が人を殺したという罪の免罪符にはならない,と書いてはいますが,私はタラレバはないとはいっても,むしろそうした境遇になったことも無いわが身の方を"恥ずかしながら幸せに生きている"と感じました。
ダイエットだグルメだと騒ぎながら,貧乏だというくらいで自分は政治や時代の被害者であるなどと考えるけれど,今の時代であれば物質的な意味ではアフガンや北朝鮮ではなく,家がなくて凍死することはあっても,めったに飢え死にはしないだろうこの飽食日本に生まれただけで,私は幸せだと思います。
一方,理由もなく殺人を犯すほどの精神的奇形の人も中にはいるでしょう。
肉体的に障害があったり,肉体的に奇形で生まれた人がいた場合,「可哀想」という同情的感情は起こっても,「殺してしまえ」とかいう感情は家族とか当事者とか別の事情があるような少数の人だけにしか起きないと思います。
しかし,精神的奇形が原因では?と思われるような犯罪が起きた場合には,恐らくは理由も考えずに犯人を「殺してしまえ」とかの大合唱になることが多いと私は感じているので,逆に「可哀想」という同情的感情が湧くというのは,私自身が奇形なのか単なる天邪鬼であるからかも知れません。
実は殺人を犯すほどの精神的奇形の人を「殺してしまえ」という意見には,私も少なからず賛成なのですが,それは同情的理由によるもので恐らく普通とは理由が違うぞと慢心しています。
社会に不適応であることは,本人にとっても不幸なことですし,受け入れてもらえないなら社会にお別れするという選択肢もアリかなと思いますね。
自分が不幸な場合に他人の不幸を自分の幸せと感じたり,他人の成功にヤッカミを感じたり,弱い者イジメをするのは,それこそ動物としての全く本能的な自然な感情と思います。(”衣食足りて礼節を知る"ですよね)
それに自分の是とするものや自分がこう在りたいと思って実行することは自分の問題であり,そもそも自分と他人とは別ものです。しかも私は清廉潔白な聖人君子じゃないし,他者にもそうせよ要求しようとは全く思いません。
しかし,「北風と太陽」ではないけれど,殺伐として他人を呪うよりも,もっと他人にも優しくしませんか?と同意を求めるだけです。
衣食の足りない私が言ってるのですから,説得力あるでしょ?
(別の一面では,"人間は優しくなってはいけない。常にハングリー精神をもってドリームをつかめ"というのもありますが,それは社会的側面とは違う実存的な側面ですね。(ニ元論的発想=別名は日和見主義とか二枚舌といいます。)
両者が矛盾しないためにはチェ・ゲバラのようになる必要があるかな?
まあ人間は矛盾した存在です。←エラそうだねー。)
ついつい幸せの閾値が高くなって,現況に満足できなくなったのが不幸の始まりではないかなどと思う今日この頃です。
今まで幸せだった罪を恥じて,テポドンの餌食になってもいいかな?などと思ったりします。← キレイごとばかり並べてやがるけど。。それはウソだろ?
防衛庁だかなんだかのキャリア官僚が,さんざん汚い蓄財をしてバレても平然としていられるのは,恐らく自分たちには元々そうする既得の権利があるのが当たり前だとかで,いわゆる世間の"下等動物たち"にそれを断罪されても屁でもない。というような感じなのかな?
と想像してしまうのですが,私はそれさえも造反有理="あらゆる犯罪は革命的である"の例外にはしません。
クリスチャンではないけれど,"汝の隣人を愛せよ"までは言えても"汝の敵を愛せよ"とまでは言えないのが人間ですよね。。イエスのこの言葉は親鸞の"善人なおもて往生を。。。"というのとも通じるのかな?
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連続群とその表現というのは,素粒子物理学をはじめ,物理学では多くの分野において重要な論題です。
今回は通常の素朴な非相対論的量子力学をベースにして巨視的物性を左右する微視的単位である分子構造を規定する対称性群としての点群の表現に関連したものを考えます。
1粒子の定常状態の波動関数ψは空間位置rの3次元空間におけるスカラー関数ψ(r)で与えられます。
そして,座標系の空間回転の操作R:r→Rrの下で,この波動関数ψはψ(r)→R^ψ(r)と変換されるとします。
つまり,座標系の回転R:r→Rrに対応する関数空間での回転を示すある演算子R^が存在して,その作用をψ→R^ψとするわけです。
このとき,ψが3次元空間におけるスカラーであるということは,空間回転の下で同じ空間位置での波動関数の値は不変であること,つまりR^ψ(Rr)=ψ(r)なることを意味します。これは,R^ψ(r)=ψ(R-1r)と同等ですね。
しかし,量子論ではR^ψ(Rr)=ψ(r)でなくても,一般にγを実数としてR^ψ(Rr)=exp(iγ)ψ(r)でありさえすれば十分です。
状態を示す状態関数としてのψは,実は位相を無視した射線(ray)という同値類の代表元でしかないというのが波動関数ψの本質的意味です。
(厳密な意味では,必ずしもR^ψ(Rr)=exp(iγ)ψ(r)ではなくて,R^ψ(Rr)=exp(iγ)ψ*(r)のような反ユニタリ(anti-unitary)な変換でもかまいませんが。。。)
しかし,波動関数がスカラーであるという意味を位相因子を無視してR^ψ(Rr)=ψ(r)であると定義しても,一般性を失なうことはないので以下ではそのように解釈することにします。
以下では,波動関数ψ(r)が確率振幅を表わす複素数量であるという意味で<ψ|ψ>≡∫d3rψ*(r)ψ(r)=1と規格化されている場合に,ψ(r)→R^ψ(r)がこの規格化条件を破らない物理的に意味がある変換R^のみを考察の対象とします。
つまり,<ψ|ψ>=∫d3rψ*(r)ψ(r)=1においてψ(r)の代わりにR^ψ(r)=ψ(R-1r)を代入しても,依然としてこの式が成立すると仮定します。すなわち,<R^ψ|R^ψ>=∫d3rψ*(R-1r)ψ(R-1r)=1とします。
この条件式は,<R^+R^ψ|ψ>=det(R+R)∫d3rψ*(r)ψ(r)=1を意味します。
R:r→RrのRが空間回転を表わす場合,Rは実行列なのでR+=tRであり,また直交行列tRR=RtR=1ですから,R+R=1を満たします。よって,det(R+R)=1なので,<R^+R^ψ|ψ>=)∫d3rψ*(r)ψ(r)=<ψ|ψ>です。
これは,R^+R^=1,or R^+=R^-1,つまりR^がユニタリ(unitary)であることを意味します。
ψ→R^ψなる操作によって変換されたR^ψが依然として同じ系の波動関数であるという意味は,任意の観測可能な物理量T^(エルミート演算子:T^=T^+)の期待値<T>=<ψ|T^|ψ>が,この操作の下で保存されることを意味します。
特にT^=1のときには,ψ→R^ψなる変換で確率<ψ|ψ>が保存されるべきであるという要求となります。これはR^+R^=1,つまりR^がユニタリであれば確かに満たされます。
T^が1ではなくて一般の任意の演算子の場合には,波動関数ψ→R^ψの変換に伴なって,T^→R^T^R^+=R^T^R^-1なるユニタリ変換がなされるなら期待値<T>=<ψ|T^|ψ>は不変に保たれます。
そこで,以下ではψ→R^ψと同時に物理量を表わす全ての演算子T^がT^→R^T^R^-1なる変換を受けるとします。
このことからr→Rrなる変換は,rを量子力学の位置演算子と見たときにはR^rR^-1=Rrを意味します。
そしてR,R^が座標系の回転を表わす場合は空間のベクトル量は全て同じ回転変換を受けるため,運動量を示すp^=-ihc∇なる演算子もR^pR^-1=Rpを満たすはずです。
ただし,hc≡h/(2π);hはプランク定数です。
さて,定常状態のシュレーディンガー(Schrödinger)の波動方程式:H^ψ(r)=[-{hc2/(2m)}∇2+V(r)]ψ(r)=Eψ(r)におけるハミルトニアンH^≡p^2/(2m)+V(r)=-{hc2/(2m)}∇2+V(r)も量子力学の1つの演算子ですから,ψ→R^ψなる変換に伴なってH^→R^H^R^+=R^H^R^-1なる変換を受けます。
特に,R^pR^-1=Rpであり,これのエルミート共役を取ると,R^p+R^-1=p+R-1ですが,p+=pなので,これはR^pR^-1=pR-1を意味します。
この最後の等式の両辺にR^pR^-1=Rpを右から掛けると,R^p2R^-1=p2が得られます。あるいはR^∇2R^-1=∇2です。
また,R^V(r)R^-1=V(R^rR^-1)=V(Rr)ですが,もしもポテンシャルV(r)がクーロンポテンシャルのようにr=|r|のみに依存するような球対称な中心力場V(r)=V(r)であれば,Rr=rですからR^V(r)R^-1=V(r)となります。
そこで,球対称な中心力場の場合には,結局R^H^R^-1=H^,またはR^H^=H^R^が成立します。
今までは系の対称性変換という概念の導入のため,R:r→Rr,ψ(r)→R^ψ(r)なる操作R,R^を座標系の空間回転に特殊化して考えましたが,以下では演算操作R,R^は必ずしも座標系の空間回転である必要はなくて,R^ψ(Rr)=ψ(r),またはR^ψ(r)=ψ(R-1r)を満たす任意の変換であるとします。
しかし,特にR^が座標系の空間回転操作を表わす場合,こうした回転操作全体の集合をGとすると,これは回転群という変換群をなすことが知られています。
逆に,Gを必ずしも回転群とは限らない一般の変換群とした場合,系のハミルトニアンH^が∀R^∈Gに対してR^H^R^-1=H^,またはR^H^=H^R^を満たすとき,系は変換群Gの下で不変である,または系は変換群Gで規定される対称性を持つといいます。
ψがシュレーディンガー方程式H^ψ=Eψの1つの解ならψはエネルギー固有値Eに属するH^の固有関数ですが,R^∈Gに対しR^H^=H^Rなら,H^R^ψ=ER^ψも成り立つので,R^ψもまたψと同じエネルギー固有値Eに属するH^の固有関数です。
そこで,Eに属する全ての独立な固有関数をφnとし,これらは正規直交化されているとします。
すなわち,H^φn=Eφn,<φm|φn>=δm n(m,n=1,2,..,d)とします。φnはd重に縮退していると仮定しています。(d=1なら縮退していませんが,1重に縮退していると広義に解釈します。)
R^H^R^-1=H^のとき,∀R^∈Gに対してR^φnは全てH^のEに属する固有関数なので,φ1,φ2,..,φdの1次結合で表現されます。
つまり,R^φn=Σm=1dφmDmn(R)ですね。そして展開係数Dmn(R)はφnの正規直交性<φm|φn>=δmnにより,Dmn(R)=<φm|R^|φn>と表わされることがわかります。
さて,Gが位相群であるとします。
つまり,Gは群でありかつ位相空間であって,対応(g,h)→gh(g,h∈G)で与えられる群演算,およびg→g-1なる写像が共に連続であるとします。
Uを体K(RまたはC)の上のある線型空間(ベクトル空間)とするとき,∀g∈GにUの上の線型変換D^(g)を対応させる準同型写像D^:g→D^(g)を群GのU上の表現といいます。
Uはこの表現D^の表現空間と呼ばれます。表現D^において,その表現空間Uを明示したいときには,表現D^を(D^,U)と書きます。
表現空間Uの次元を群Gの表現の次元ということもあります。Uの次元が有限値nのときには,この表現をn次元表現といいます。
ここで,写像D^:g→D^(g)が準同型写像であるとは,∀g,h∈Gに対してD^(gh)=D^(g)D^(h)が成立することを意味します。
特にeをG の単位元,IUをU上の恒等変換とすると,D^(e)=IUが常に成立します。
群の元R^とD(R)の対応関係は,一般には1対1とは限らず,通常はn対1のような対応(準同型対応)ですが,特に1対1となる場合(同型対応)には,その表現を忠実な表現といいます。
群Gの表現(D^,U)において,その表現空間Uの次元が有限である有限次元表現のとき,Uの任意の元にその適当な基底による1次結合の係数のベクトルcを対応させると,U上の任意の線型変換T^はそれと完全に1対1に対応する行列Tと同一視できることがわかっています。
以下では,線型空間Uそのものではなく,それの基底による成分を並べた数ベクトルをUの元と同一視した数ベクトル空間もまた同じ記号Uで記述します。
この数ベクトル空間としてのUを表現空間とし,元の表現D^(g)を行列D(g)と同一視した(D^,U)に同型な表現(D,U)を行列表現といい,個々の表現を表わす行列D(g)を表現行列といいます。
今の場合,H^φn=Eφn (n=1,2,..,d)を満たすφnを基底とするd次元ベクトル空間をUとすれば,∀R^∈Gに対してR^φn=Σm=1dφmDmn(R)です。
そこで,H^ψ=Eψを満たす任意のψ∈Uがψ=Σn=1dcnφnと表わされるときには,R^ψ=Σn=1dcnR^φn=Σm=1dφm{Σn=1dDmn(R)cn}となります。
それ故,状態ψ=Σn=1dcnφn∈Uの各々を基底:φ1,φ2,..,φdによる展開係数のベクトル:{cm}=(c1,c2,..,cd)と同一視すれば,R^ψ=Σm=1dφm{Σn=1dDmn(R)cn}により,R^ψ∈Uはベクトル:{Σn=1dDmn(R)cn}=(Σn=1dD1n(R)cn,Σn=1dD2n(R)cn,..,Σn=1dDdn(R)cn)と同一視されます。
そこで,(m,n)成分がDmn(R)の行列をD(R)とし,ψ=Σn=1dcnφnの展開係数{cm}=(c1,c2,..,cd)をc≡t(c1,c2,..,cd)なるd次元の列ベクトルと考えれば,ψ→R^ψとc→D(R)cが等価であることがわかります。
ここで,(φ1,φ2,..,φd)を行ベクトルと考えてφ≡(φ1,φ2,..,φd)とすれば,ψ=Σn=1dcnφnをψ=φcと表現できます。
R^ψ=Σm=1dφm{Σn=1dDmn(R)cn}もまた,R^ψ=φD(R)cと書けます。
ところで,群Gが量子力学系のユニタリ変換から成る変換群を表わす場合,例えばR1^,R2^∈Gが座標系の回転を表わすような場合には,群の積の演算は波動関数ψにR1^,R2^をこの順に続けて作用させること,つまりψ→R1^ψ→R2^(R1^)ψを意味します。
そこで,この場合の群演算は(R1^,R2^)→R2^R1^となり,上の位相群Gの表現の定義の中で仮定した演算:(g,h)→gh(g,h∈G)とは演算の順序が逆になっています。
しかし,こうした演算の順序の違いは定義を少し読み変えれば済む問題です。積の順序の違いなどは本質的なことではありません。
実際,R1^φn=Σm=1dφmDmn(R1),R2^φn=Σm=1dφmDmn(R2)より,R2^R1^φn=R2^[Σm=1dφmDmn(R1)]=Σl=1dφk[Σm=1dDkm(R2)Dmn(R1)]ですから,これは行列としてはD(R2R1)=D(R2)D(R1)なることを意味します。
そこで,これまで通りD:R→D(R)が群Gの1つの行列表現を与えるとしても問題ないことがわかります。
次にGの2つの表現(D^,U),(D'^,V)があるとします。
もしも,1対1の線型写像T^:V→Uが存在して∀R^∈Gに対しT^D'^(R)=D^(R)T^が成立するときには,D^とD'^は同値な表現である,といいます。一方,同値でない表現は異値であるといいます。
上の2つの表現が(D,U),(D',V)で表わされる行列表現の場合なら,ある正則な行列T(detT≠0)が存在して,∀R^∈Gに対しTD'(R)=D(R)T,またはD'(R)=T-1D(R)Tが成立するときDとD'は同値な表現となります。
そして,(D,U)と(D',V)が同値な表現の場合,明らかに空間UとVの次元は同じです。
φ1,φ2,..,φdを基底とするベクトル空間をUとするとき,表現空間Uにおける変換群Gの表現がR^φn=Σm=1dφmDmn(R)で与えられる場合,φ'n≡Σm=1dφmTmnとするとR^φ'n=Σm,k=1dφkDkm(R)Tmn=Σm,k,j=1dφ'jT-1jkDkm(R)Tmn,すなわち,R^φ'n=Σm=1dφ'm{T-1D(R)T}mnと書けます。
D'(R)≡T-1D(R)Tと定義して,上のR^φ'n=Σm=1dφ'm{T-1D(R)T}mnをR^φ'n=Σm=1dφ'mD'(R)mnに置き換えれば,表現を同値な表現に読み変えるのは,単に同じ表現空間Uにおける基底の変換φ1,φ2,..,φd → φ'1,φ'2,..,φ'dに過ぎないことがわかります。
これをベクトル表示で考えます。
表現(D,U)はψ=φcのときR^ψがR^ψ=φD(R)cになることを意味しますが,φ'=φTとすればφ=φ'T-1ですから,これを代入するとψ=φc=φ'T-1c,かつR^ψ=φD(R)c=φ'T-1D(R)c=φ'T-1D(R)T(T-1c)となります。
したがって,c'≡ T-1cとおけば,これはψ=φc=φ'c'のときにR^ψがR^ψ=φ'T-1D(R)Tc'=φ'D'(R)c'と表現されることと同等です。
この新しい表現:(D',U)を,ψ=φcのときR^ψ=φD(R)cになるという表現(D,U)と比較すると,変換(D,U)→(D',U)は単にφ→φ'なる基底の変換を意味することがわかります。
結局,同値な表現と定義される2つの表現は,表現空間の上の写像として同型であるという意味ですね。
さて,Gの2つの表現(D1,V)と(D2,W)があるとき,VとWの直和空間:U=V+Wの上の表現:D≡D1+D2を,u≡v+w;∀v∈V,∀w∈Vと∀R^∈Gに対し,D(R)u={D1(R)+D2(R)}(v+w)≡D1(R)v+D2(R)wなる線型写像で定義して,この(D,U)を表現(D1,V)と(D2,W)の直和表現と呼ぶことにします。
そして,(D1,V)と(D2,W)が行列表現のとき,∀R^∈Gに対し2つの行列D1(R)とD2(R)を対角線に並べて,それ以外の部分行列を全てゼロと置いた行列を作ります。
これを,D1(R)とD2(R)の直和行列と呼ぶことにすれば,これは直和表現D≡D1+D2の行列D(R)になることがわかります。
そこで,この直和行列をD1(R)+D2(R)と書きます。
(D,U)を群Gの1つの表現とするとき,Uの部分空間Vが存在して∀R^∈GについてD(R)V⊂Vが成立するとき,VをUのD-不変な部分空間,または単にUの不変部分空間と言います。
群Gの表現(D,U)がU自身と{0}以外にUのD-不変な部分空間を持たないとき,この表現(D,U)を既約表現といいます。既約でない表現を可約表現といいます。
また,群Gの表現(D,U)が可約のとき,特に完全可約であるとは,表現空間Uが不変部分空間U1,U2,..,Um (D(R)Ui⊂Ui for ∀R^∈G (i=1,2,..,m))の直和U=U1+U2+..+Umに分解できて,Di(R)Ui≡D(R)Ui(∀R^∈G)によって引き起こされるD(R)のUiへの縮小写像Di(R)による表現(Di,Ui)(i=1,2,..,m)が全て群Gの既約表現になることをいいます。
特に,行列表現(D,U)の表現行列が全てユニタリ行列のとき,つまりD(R)+=D(R)-1のときには,この表現をユニタリ表現といいます。
波動関数ψ=Σn=1dcnφn=φcの作るベクトル空間Uの上の対称性変換を考察するとき,この変換の変換群をGとすると,量子力学においては元々Gの任意の元R^そのものがユニタリ:R^R^+=R^+R^=1であることが要求されます。
したがって,表現の準同型の性質からD(R)D(R+)=D(R+)D(R)=1よりD(R+)=D(R)-1ですが,陽な行列成分がDmn(R+)=<φm|R^+|φn>=<φn|R^|φm>*=Dnm(R)*を満たすので,D(R+)=D(R)+,故にD(R)+=D(R)-1です。
そこで対象とする物理的な変換群の表現は,全てユニタリ表現です。
(D,U)が群Gのユニタリ表現の場合,これが既約も含めて常に完全可約な表現であることを示すことができます。
以下では,これを証明しますが,そのためにu1,u2∈Uを列ベクトルとして,Uの任意の2つの元のユニタリ内積を<u1|u2>≡u1+u2で定義しておきます。
(Uが先述のEの固有状態波動関数全体から成る空間の場合,ψ1=φu1,ψ2=φu2∈Uなら,波動関数の内積は<ψ1|ψ2>=Σm,n=1du1m*u2n<φm|φn>=u1+u2で与えられます。
したがって,線型空間Uを波動関数ψ=φuの係数ベクトルu全体から成る数ベクトル空間と同一視すると,波動関数ψ1,ψ2の内積が<ψ1|ψ2>であることとu1,u2の内積が<u1|u2>≡u1+u2であることは全く同じ意味を持ちます。)
(証明)(D,U)をユニタリ表現とします。これが既約ならもちろん完全可約です。しかし,既約でない(=可約)ならUでも{0}でもない自明でないD-不変な部分空間V⊂Uが存在します。
このとき,Vの直交補空間をV⊥≡{w∈U|<w|V>=0}で定義すると,このV⊥もD-不変です。
何故なら,∀v∈V,∀w∈V⊥と∀R^∈Gに対してD(R-1)v∈Vですから,表現のユニタリ性D(R)+=D(R)-1=D(R-1)によって,<D(R)w|v>=<v|D(R)w>*=<w|D(R)+v>=<w|D(R-1)v>=0 から,D(R)w∈V⊥なることもわかるからです。
UがVとV⊥の直和:U=V+V⊥であることは直交補空間の定義によって明白ですから,結局UはD-不変な部分空間の直和に書けることがわかりました。そこで,V,V⊥が共に既約なら完全可約性の証明はここで終わりです。
しかし,V,V⊥の一方,または両方が既約でないなら,これらをさらにD-不変な部分空間の直和に分解する操作を繰り返せば(D,U)は有限次元なので,結局既約な不変部分空間の直和に分解されるはずです。(証明終わり)
さらに,(D,U)が群Gの表現の場合に,その既約性を判定する基本定理であるシューアの補題(Schur's lemma)を述べて証明しておきます。
※(シューアの補題):(D,V),(D',W)を群Gの2つの既約表現とするとき,線型写像T:V→Wが∀R∈Gに対しD'(R)T=TD(R)を満たすならTは同型写像か,またはT=0である。
(証明)L≡KerT={v∈V|Tv=0}とすると,v∈LならTD(R)v=D'(R)Tv=0 なので,D(R)v∈LですからLはD-不変です。
ところが(D,V)は既約表現なので,これはL=VかL={0}のいずれかであることを意味します。
L=Vなら,これはT=0 を意味します。
したがってT≠0 なら,L={0}ですが,これはTが1対1写像であることを意味します。
なぜなら,v1,v2∈Vに対してTv1=Tv2ならT(v1-v2)=0 なのでv1-v2∈L={0},よりv1=v2となるからです。
一方,D'(R)Tv=TD(R)vですから,TVはD'-不変ですが,(D',W)が既約表現なので,TV=WかTV={0}のいずれかです。
しかし,T≠0 ならTV={0}では有り得ないのでTV=Wです。すなわち,上への写像です。
以上からTはVからWへの同型写像か,またはT=0 のいずれかであることが示されました。(証明終わり)
行列表現では,1つの線型写像Tは1つの行列を意味しますが有限次元空間ではTが同型写像であることとKerT={0},またはdetT≠0 なることは全て同値です。
そして,detT≠0 なる線型写像T:V→Wが存在して∀R∈GについてD'(R)T=TD(R)となることは,表現(D,V)と(D',W)が同値な表現であることを意味しますから,上記シューアの補題は次のようにも表現できます。
"(D,V),(D',W)を群Gの2つの既約表現とするとき,VからWへの線型写像Tがあって∀R∈GについてD'(R)T=TD(R)を満たす場合,(1)DとD'が同値なら,このようなTは同型写像か,またはT=0である。(2)DとD'が異値ならこのようなTはゼロしか有り得ない。"
ですね。
さらに,(D,U)が群Gの複素既約表現の場合,シューアの補題は次のようになります。
※(シューアの補題2):(D,U)が群Gの複素既約表現のとき,∀R∈Gに対するD(R)と可換な線型変換Tはスカラー変換のみである。
すなわち,∀R∈Gに対してD(R)T=TD(R)なら,ある複素数λ∈Cが存在して,T=λIである。(Iは単位行列,または恒等写像)
(証明)λ∈CをTの1つの固有値とします。すなわち,固有値方程式det(T-λI)=0 の1つの根であるとします。S≡T-λIと置けばD(R)T=TD(R)はD(R)S=SD(R)を意味します。
そこで先のシューアの補題から行列Sはゼロであるか,またはdetS≠0なる正則な行列であるかのいずれかですが,固有値方程式det(T-λI)=0 はdetS=0 そのものですからS=T-λIはゼロです。つまりT=λIです。(証明終わり)
この定理から,"可換群(アーベル群)の複素既約表現は全て1次元表現である。"という系が得られます。
なぜなら,(D,U)が可換群Gの複素既約表現のときは,∀R1,R2∈Gに対してD(R1)D(R2)=D(R2)D(R1)ですから,シューアの補題によりD(R)=λ(R)I;λ(R)∈Cと書けます。
それ故,既約な表現空間Uは1次元でなければならないからです。
(D(R)=λ(R)IのIが2次元以上の単位行列なら,それは可約なことは明らかです。つまり,λ(R)Iは1次元の対角行列(単なる数)の直和行列です。)
さて,シューアの補題2によりD(R)と可換な線型変換Tはスカラー変換のみであることは(D,U)が群Gの既約表現であるための必要条件であることがわかりましたが,特に(D,U)がユニタリ表現のような完全可約な表現の場合には,これは十分条件でもあります。
すなわち,(D,U)が完全可約の場合には,Uはその既約なD-不変部分空間によって,U=U1+U2+..+Umなる形に表わすことができます。
つまり,Uの任意の元uはu=u1+u2+..+um,(ui∈Ui,(i=1,2,..,m))と直和表現できます。
そこで,この場合にはu∈UがTu=λ1u1+λ2u2+..+λmumに写される線型変換Tを作ることが可能ですが,これは明らかに∀R∈Gに対するD(R)と可換です。
しかし,完全可約ならλ1,λ2,...λmは任意に選ぶことができるので,m≧2,λ1≠λ2と選択すればTはスカラー変換ではありません。
以上から,結局∀R∈Gに対するD(R)と可換な線型変換Tがスカラー変換に限られるなら,(D,U)は既約表現でなければならないことが示されました。
つまり,(D,U)が完全可約表現,例えばユニタリ表現のときには,D(R)(∀R∈G)と可換な線型変換Tがスカラー変換に限られることが表現が既約表現であるための必要十分条件であることがわかります。
今日はここまでにします。
参考文献:山内恭彦,杉浦光夫 著「連続群論入門」(培風館),犬井鉄郎,田辺行人,小野寺嘉孝 著「応用群論」(裳華房),島 和久 著「連続群とその表現」(岩波書店)
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いやあ,今回の中川財務相の事件は,他人事とは思えず,つい自分の昔を思い出してしまいました。
確か30歳を少し過ぎたくらいの技術屋の頃でしたが,たまに業者側の代表として環境庁(当時)や通産省の公害関係者との会合,東京電力との打ち合わせ,虎ノ門での船舶関連の会合などが朝からあったときには,
朝が苦手なので前夜から会社の仮眠室に泊まっていて(会社のロッカーには夏物,冬物のスーツとネクタイが1式ずつ置いてありました),ときには二日酔い状態で居眠りしながら出席していた,のを思い出しました。
特に,東京電力での会合では,ある時には会議室を飛び出して廊下にゲロを吐きました。
また,「プロペラ設計プログラム」を作るための船舶振興ビルでの会合ではプログラムを作る方の当事者は,私しかおらず,毎回議事録はあるものの私が聞かなければプログラムができないのにも関わらず,完全に居眠りに入っていました。
議長の確か運輸省船舶技術研究所のS氏に,「。。さん,。。さん」と呼ばれて目が覚め「聞いてますか?」と大きな声で言われて,立場上「はい,聞いてます。」と答えたこともありましたっけ。。。。。
酒にだらしないのに関しては,たとえ偉い大臣でも他人を非難できませんね。
私は,よくクビにならなかったもんです。。まあ,営利企業の会合,打ち合わせと役人のそれ,それもG7とは規模も内容も大違いでしょうが。。。
(うーむ。。。さすが日本にも大物?がいることを世界に知らしめた功績は大きいだろう。。人間生きてること自体恥ずかしいもんです。。)
PS:最近某TV朝日の私がクソコメンテータと思っている人が,結構まともなコメントをしていると感じています。。
まあ,逆に私がまともだと思うということは世間的にはむしろ正反対の意味かもしれませんが。。。
江東区の殺人事件の東京地裁の判断には,私も感心したのでそれに対するコメントには賛成です。
自分の身でいえば,死んだ後に死体を豪華なお墓に埋葬されようと,鳥や獣に食い散らされようと,または灰にした後で海にバラ撒かれようと,そんな死んだ後のことなんかどうでもいいことです。
敬虔な宗教を信じる方々はどうか知りませんが,私なら自分を含め身内だろうが死体損壊の残虐性などは,どうでもいいと感じます。
もちろん殺すまでにどのような精神的肉体的な恐怖,苦痛を与えたがどうかは大いに問題です。これこそが私にとっての犯人の残虐性の評価,量刑の評価の基準になります。
死ぬ前に切り刻まれたりトイレに流されたらイヤですが,死後で苦痛のないときなら,そんなことされたとしても,私ならどうでもいいことです。
遺族の心情は,それなりにわかりますが。。。
検察側の死体損壊の残虐性の誇示に対して,そこを冷静に判断したということで今回は裁判官を評価します。
恐らく死体損壊を除いたら,1人の人を殺したという殺人事件であるという客観的事実しか残らないと思います。
もちろん殺人そのものは大それたことであり,殺意の有無なども大きな論点だろうとは思いますが。。
ある意味で情状という非論理的な浪花節に流されすぎる日本的裁判には疑問を持っています。
一過的な殺人事件の裁判なら断罪さるべきはその事件を起こした時点での状況や殺意だけで判断すべきだと思うからです。被害者が死ぬ前が大きな問題だと思うからです。
逮捕されて裁判を受ける過程で被告が謝罪した,しないとか反省している,いないとかいうことの評価は不要とは言わないまでも,数パーセントのことで,そうしたことは量刑の判断にはほとんど必要はなく,刑が確定して服役などの過程において必要なことではないでしょうか。
そういう日本的裁判が多いからこそ,実は冤罪であるかもしれなくて有罪か無罪かを争っている不明瞭な裁判であるのに,偶々有罪と確定したら,無罪を主張すること事体が反省していないという情状の判断で,必要以上に重い量刑を課されたりすることがあるのですね。。
(無罪を主張したから許さない,または有罪だが罪が重過ぎるから軽くしてくれと主張したから許さない,というのでは裁判制度そのものを裁判が否定するということになると思います。)
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相対論の幾何学シリーズの第Ⅲ部リーマン幾何学の続きです。ちょっとここで一休みしてコーヒー・ブレイクです。
リーマン幾何学というよりも,本来の主題である全体としての物理学としての見通しとして相対論のイメージを取り戻したいと思います。
相対論の幾何学シリーズの第Ⅰ部で曲面上の曲線の曲率から直観幾何学的な考察で得られたガウス曲率や平均曲率という比較的素朴な曲面の曲率概念と,第Ⅲ部で得られた計量のある可微分多様体の上のアファイン接続に基づく曲率テンソルの定義を比較してみます。
そのため,第Ⅰ部の復習を兼ねて2008年7月から11月までの「相対論の幾何学(第Ⅰ部)」のシリーズ記事のうちの空間曲面の幾何学関連の記事から適宜抜粋参照して要約します。
まず,3次元空間内の曲面を,平面内の領域Dを定義域とする実数パラメータu,vのベクトル値関数r(u,v)=(x(u,v),y(u,v),z(u,v)),(u,v)∈Dとして定義します。
ただし,x,y,zはu,vで3回連続偏微分可能(C3-級)であり,2行3列のヤコービ行列:t(∂r/∂u,∂r/∂v)の階数は2とします。
r(u,v)で,v=bを固定してuだけを変化させる1パラメータのベクトル値関数r(u,b)は,u=aで点r(a,b)を通る曲面上の1つの曲線を表わします。そして,この曲線上の点r(a,b)における接ベクトルはru(a,b)≡(∂r/∂u)(a,b)で与えられます。
同様にu=aを固定した場合の曲線r(a,v)上の点r(a,b)における接ベクトルはrv(a,b)≡(∂r/∂v)(a,b)で与えられます。
仮定により,行列:t(∂r/∂u,∂r/∂v)(a,b)の階数は2なので,ru(a,b) ≡(∂r/∂u)(a,b)とrv(a,b)≡(∂r/∂v)(a,b)は1次独立なベクトルです。
曲面r(u,v)の各点でruとrvの線形結合ξru+ηrvの形で表わされるベクトルを総称して,その点における曲面の接ベクトルといい,接ベクトル全体で張られる平面を接平面といいます。そして,ruとrvの外積:ru×rvによって,e≡(ru×rv)/|ru×rv|を定義すると,これは曲面r(u,v)の法単位ベクトルになります。
法ベクトルの直交性を内積で表現する式:(ru,e)=0, (rv,e)=0 をさらにu,vで偏微分すると,(ruu,e)+(ru,eu)=0, (ruv,e)+(ru,ev)=0 ,(rvu,e)+(rv,eu)=0 ,(rvv,e)+(rv,ev)=0 が得られます。
そして,3つのu,vの関数L,M,NをL≡(ruu,e)=-(ru,eu),M≡(ruv,e)=(rvu,e)=-(ru,ev)=(rv,eu),N≡(rvv,e)=-(rv,ev)で定義します。
こうして曲面上の各点で定義した各々の3つのベクトルの組:ru,rv,eは明らかに1次独立ですから,3次元空間の任意のベクトルは全てこれらを基底とする線形結合で表わすことができます。
例えば,パラメータu,vによる2階偏導関数ベクトル:ruu,ruv,rvu,rvvは,ruu=Γuuurud+Γvuurv+Le,ruv=Γuuvru+
Γvuvrv+Me,rvu=Γuvuru+Γvvurv+Me,rvv=Γuvvru+Γvvvrv+Neと表わすことができます。
これをガウスの公式といいます。係数のうちのΓをクリストッフェルの記号(Christoffel's symbol)といいます。
この各点で,基底ru,rv,eの代わりに,例えばe1≡ru/|ru|,e2≡{rv-(rv,e1)e1}/|rv-(rv,e1)e1|,e3≡e1×e2で定義されるe1,e2,e3を基底にとれば,e1,e2が接平面の基底をなし互いに直交する3つの単位ベクトルの系,つまり(ei,ej)≡teiej=δijを満たす正規直交系e1,e2,e3が得られます。
こうした正規直交系の基底e1,e2,e3を正規直交標構と呼びます。
接平面の異なる2組の基底{ru,rv},{e1,e2}は,ある線型結合ru=a11e1+a12e2,rv=a21e1+a22e2によって関連付けられます。これは(i,j)成分がajiの2×2行列A(detA≠0)を用いた,(ru,rv)=(e1,e2)Aなる表現とも解釈できます。
ただし,最後の表現式(ru,rv)=(e1,e2)Aにおいては,(ru,rv),(e1,e2)という記号は,これが他のほとんどの場所で表現する内積記号(ei,ej)≡teiejetc.ではなく,単に空間ベクトルを並べて書いただけの行列の意味です。右辺の(e1,e2)Aも単に行列としての積です。
ここで,uv平面上の曲線(u,v)=(u(s),v(s))に対応する曲面r(u,v)上の曲線r(s)=r(u(s),v(s))を考えると,dsに対するこの曲線上の点の微小変位drは,du=(du/ds)ds,dv=(dv/ds)dsを用いた表現ではdr=rudu+rvdvとなります。
これはまた,ru=a11e1+a12e2,rv=a21e1+a22e2によって,dr=(a11e1+a12e2)du+(a21e1+a22e2)dv=(a11du+a21dv)e1+(a12du+a22dv)e2と書けます。
そこで,θ1≡a11du+a21dv,θ2≡a12du+a22dvと定義すれば,dr=θ1e1+θ2e2となってdrをe1,e2の線型結合の形で表わせます。
そして,曲面r(u,v)上で多様体の計量ds2に相当する量は,曲面r(u,v)の第1基本形式I≡(dr,dr)=tdrdrで定義されます。dr=θ1e1+θ2e2を代入すると I=θ1θ1+θ2θ2とも書けます。
また,dr=rudu+rvdvなる表現からは,I≡E(dudu)+2F(dudv)+G(dvdv)となります。ここに,E≡(ru,ru)=truru,F≡(ru,rv)=trurv,G≡(rv,rv)=trvrvです。
つぎに,曲面の曲率概念を定義します。
曲面r(u,v)上の曲線r(s)=r(u(s),v(s))に対して,r'(s)=dr/dsはr(s)の接ベクトルなので,点r(s)において曲面r(u,v)に接しています。
しかし,ベクトルr"(s)=d2r/ds2は一般に曲面r(u,v)の"接平面上のベクトル=接ベクトル"ではありません。r"(s)の絶対値κ(s)≡|r"(s)|は曲線の曲率と定義されます。
r"(s)を点r(s)での曲面の接ベクトル成分:kgと法ベクトル成分:knの和に分解します。すなわち,r"(s)=kg+knと書きます。
そして,kgを曲線r(s)の測地的曲率ベクトル,knを法曲率ベクトルと呼びます。
これらの曲率の成分ベクトルのうちで,曲面r(u,v)の接平面に垂直な曲率成分であるknについて考察します。
knは法ベクトルなので,単位法ベクトル:e=(ru×rv)/|ru×rv|によって,kn=κneと表現されます。値κnを法曲率と呼びます。
これはなおκn=(kn,e)=(r"-kg,e)=(r",e)=-(r',e')=-(dr/ds,de/ds)=-(ru(du/ds)+rv(dv/ds),eu(du/ds)+ev(dv/ds))≡L(du/ds)(du/ds)+2M(du/ds)(dv/ds)+N(dv/ds)(dv/ds)と変形できます。
曲面r(u,v)上の1点r0=r(u0,v0)における任意の単位接ベクトルをwとすれば,w=ξru(u0,v0)+ηrv(u0,v0),かつ|w|=1と書けます。
記号Πを,Π(w)≡Lξ2+2Mξη+Nη2によって定義すると,上に定義した法曲率:κn(s)はκn(s)=Π(r'(s))と表現されます。
|w|2=Eξ2+2Fξη+Gη2=1であって,wが点r0を中心とする接平面上の単位円の周上にあるという条件の下で,接ベクトルの法線成分Π(w)=Lξ2+2Mξη+Nη2が如何なるときに最大値,最小値を取るか?という問題を考えます。
この問題は,結局λ(w)≡(Lξ2+2Mξη+Nη2)/(Eξ2+2Fξη+Gη2)なる量λが無条件((ξ,η)≠(0,0))で,最大値,最小値を取る問題と同等なことがわかります。
そして,λ(w)≡(Lξ2+2Mξη+Nη2)/(Eξ2+2Fξη+Gη2)なる式は,Lξ2+2Mξη+Nη2-λ(w)(Eξ2+2Fξη+Gη2)=0,つまりΠ(w)-λ(w)|w|2=0 なる等式と同値です。
一方,λ(w)が無条件で最大値,最小値を取るための必要条件は∂λ/∂ξ=0,∂λ/∂η=0 で与えられます。
そこで,Π(w)-λ(w)|w|2=0 の両辺をξ,ηで微分し,それぞれ∂λ/∂ξ,∂λ/∂ηをゼロとおけば,(L-λE)ξ+(M-λF)η=0,(M-λF)ξ+(N-λG)η=0 なる式を得ます。これは,Lξ+Mη=λ(Eξ+Fη),Mξ+Nη=λ(Fξ+Gη)とも書けます。
これをξ,ηを未知数とする連立1次方程式と考えると,方程式が(ξ,η)≠(0,0)の自明でない解を持つためには,係数の作る行列の行列式がゼロになることが必要十分です。すなわち,(EG-F2)λ2-(EN+GL-2FM)λ+LN-M2=0 が成立する必要があります。
このλの2次方程式の2つの根をλ=κ1,κ2とすると,根と係数の関係からκ1κ2=(LN-M2)/(EG-F2),(κ1+κ2)/2=(EN+GL-2FM)/{2(EG-F2)}となります。
そして,K≡κ1κ2,H≡(κ1+κ2)/2 と定義してKをガウスの曲率,Hを平均曲率と呼びます。
さて,正規直交標構eiの微分deiも3次元空間のベクトルなので,これらはdei=Σj=13ωijej,または(i,j)成分がωjiの3×3行列Ωによってd(e1,e2,e3)=(de1,de2,de3)=(e1,e2,e3)Ωと表わせます。
ただし,dei=(∂ei/∂u)du+(∂ei/∂v)dv=Σj=13ωijejで,deiはu,vの1次の無限小ですからdei=Σj=13ωijejの係数ωijは全てdu,dvの線型結合で与えられるはずです。
そして,(ei,ej)=δijより,(dei,ej)+(ei,dej)=0 です。これとdei=Σj=1ωijejによってωij+ωji=0 (i,j=1,2,3)が得られます。つまり,Ωは交代行列であり対角成分は全てゼロです。
ところで,θ1=a11du+a21dv,θ2=a12du+a22dv,すなわち,t(θ1,θ2)=At(du,dv)ですが,detA≠0 よりAの逆行列A-1が存在しますから,この式の両辺に右からA-1を掛ければ,t(du,dv)=A-1t(θ1,θ2)を得ます。
そして,上で述べたようにωijは全てdu,dvの線型結合で与えられるはずですから,ωijはθ1,θ2の線型結合で書けます。
例えばde3=deの係数ω13とω23であれば,ω13=b11θ1+b12θ2,ω23=b21θ1+b22θ2,または(i,j)成分がbijの2×2行列Bで t(ω13,ω23)=Bt(θ1,θ2)と書けます。
de3=de=eudu+evdvの両辺とruの内積を取れば(de3,ru)=(eu,ru)du+(ev,ru)dv=(ω31e1+ω32e2,a11e1+a12e2)=ω13a11+ω23a12が成立します。
同様に,(de3,rv) =(eu,rv)du+(ev,rv)dv=ω13a21+ω23a22も成り立ちます。
そこで,行列S≡t(eu,ev)(ru,rv)を作ると,これらの関係式はSt(du,dv)=tAt(ω13,ω23)と書けます。
これに,t(ω13,ω23)=Bt(θ1,θ2)を代入すると,St(du,dv)=tAt(ω13,ω23)=tABt(θ1,θ2)=tAtBAt(du,dv)ですから,変数du,dvの独立性によって,S=tABAであることがわかります。
それ故,S=tABA,つまりtS=tAtBAですからSの対称性:tS=SとdetA≠0 から,Bの対称性tB=Bが得られます。
対称行列の性質から実行列Bの2つの固有値は共に実数であることがわかります。
これらのBの固有値が先に定義した曲線r(u,v)の主曲率κ1,κ2に一致します。これは次のようにしてわかります。
まず,S=tABAによりB=t(A-1)SA-1=AA-1t(A-1)SA-1=A(tAA)-1SA-1なので,Iを単位行列とする固有値方程式det(B-λI)=0 において,B-λI=A{(tAA)-1S-λI}A-1と書けます。そこで,方程式:det(B-λI)=0 はdet{(tAA)-1S-λI}=0 等価な方程式です。
ところが,行列で表わした等式:(ru,rv)=(e1,e2)Aからt(ru,rv)(ru,rv)=tAt(e1,e2)(e1,e2)Aであり,しかも正規直交性:teiej=δijによりt(e1,e2)(e1,e2)=Iですから,tAA=t(ru,rv)(ru,rv)が成立します。
また,E=truru,F=trurv,G=trvrvですからtAA=t(ru,rv)(ru,rv)は1行目が(E,F)=(truru,trurv),2行目が(F,G)=(trurv,trvrv)の対称行列です。
それ故,tAAの逆行列(tAA)-1は1行目が(EG-F2)-1(G,-F),2行目が(EG-F2)-1(-F,E)の行列になります。
したがって,行列(EG-F2){(tAA)-1S-λI}は1行目が((GL-FM)-(EG-F2)λ,GM-FN),2行目が(-FL+EM,(-FM+EN)-(EG-F2)λ)の行列です。
以上から,行列Bの固有値λを求める方程式:det(B-λI)=0 に同等な方程式:det[(tAA)-1S-λI]=0 が,(EG-F2)2λ2-(EG-F2)(EN+GL-2FM)λ+(GL-FM)(-FM+EN)-(GM-FN)(-FL+EM)=0 なる形であることがわかります。
左辺の最後の2項から成る定数項は(EG-F2)(LN-M2)と因数分解されますから,結局,EG-F2≠0 の場合には,(EG-F2)λ2-(EN+GL-2FM)λ+LN-M2=0 なる方程式と同値になります。
これは正に,先に記述した主曲率κ1,κ2を2つの解とするλの2次方程式に一致しています。
以上で,行列Bの2つの実数固有値が主曲率κ1,κ2になることが示されました。
そこで,ガウスの曲率はK=κ1κ2=(LN-M2)/(EG-F2)=detB=b11b22-b12b21,平均曲率はH=(κ1+κ2)/2=(EN+GL-2FM)/{2(EG-F2)}=(1/2)traceB=(1/2)(b11+b22)となることがわかります。
さらに,dr=θ1e1+θ2e2=(e1,e2)t(θ1,θ2),de3=(e1,e2)t(ω31,ω32)=-(e1,e2)t(ω12,ω23)=-(e1,e2)Bt(θ1,θ2)より,κがBの固有値でBw=κwを満たすならde3=-κ(e1,e2)w,つまりde3=-κdrとなります。
そこで,正規直交標構を用いた表現では行列Bの2つの固有値が主曲率κになるということの意味も明白ですね。
さて,これらのことを2変数の場合の外微分形式,または単に微分形式による表現によって記述すると大体次のように要約されます。
曲面r(u,v)上でdr=(dx,dy,dz)を微分1形式としてdr=θ1e1+θ2e2と書けば,ポアンカレ(Poincare)の補題によって,これの外微分はゼロです。
つまり,d(dr)=(d(dx),d(dy),d(dz) )=0 ですから,0=dθ1e1-θ1∧de1+dθ2e2-θ2∧de2=dθ1e1-θ1∧(Σj=13ω1jej)+dθ2e2-θ2∧(Σj=13ω2jej),すなわち(dθ1-Σi=12θi∧ωi1)e1+(dθ2-Σi=12θi∧ωi2)e2-(Σi=12θi∧ωi3)e3=0 となります。
ここでe1,e2,e3は1次独立なので,dθj=Σi=12θi∧ωij(j=1.2),Σi=12θi∧ωi3=0 なる表式が得られます。
このうち,dθj=Σi=12θi∧ωij(j=1.2)は第1構造式と呼ばれます。そしてω1jの作る行列Ωは交代行列なので,これはdθ1=θ2∧ω21,dθ2=θ1∧ω12を意味します。
一方,ω13=b11θ1+b12θ2,ω23=b21θ1+b22θ2,すなわちωi3=Σi=12bijθjなる展開式を仮定してΣi=12θi∧ωi3=0 に代入すればΣi,j=12bijθi∧θj=0 を得ます。
これは,(b12-b21)θ1∧θ2=0 ,つまりb12=b21を意味しますから,行列B={bij}が対称行列なることが再確認されました。
次にd(dei)=0 なる等式にdei=Σj=13ωijejを代入します。
eiは 0次微分形式,ωijは1次微分形式なので,これからΣj=13(dωijej-ωij∧dej)=Σk=13(dωik-Σj=13ωij∧ωjk)ek=0 が得られます。それ故,dωik=Σj=13ωij∧ωjkなる式成立します。
特に,k=1,2,つまり接平面成分を考え,i=1,2の場合にはωi3=Σj=12bijθj (i=1,2)を考慮することでdωik=Σj=13ωij∧ωjk=Σj=12ωij∧ωjk+ωi3∧ω3k=Σj=12ωij∧ωjk+ωk3∧ωi3=Σj=12ωij∧ωjk+Σh,j=12bkhbijθj∧θjを得ます。
すなわち,dωik=Σj=12ωij∧ωjk+(1/2){Σh,j=12(bkhbij-bkjbih)θj∧θj} (i,k=1,2)なる表現式が得られます。
ところが前述したように,ωik(i,k=1,2)で作られる行列Ωは交代行列なので唯一の独立成分として例えばω21だけ考えれば十分です。
この,ω21については,dω21=Σj=12ω2j∧ωj1+(1/2){Σh,j=12(b1hb2j-b1jb2h)θj∧θj}=(b11b22-b12b21)θ1∧θ2=(detB)θ1∧θ2となります。
既に,ガウスの曲率K≡κ1κ2が,K=detB=b11b22-b12b21で与えられることがわかっているので,dω21=Kθ1∧θ2と書けることがわかります。これは第2構造式と呼ばれるものです。
いずれにしろ,ガウスの曲率がK=κ1κ2=(LN-M2)/(EG-F2)=detB=b11b22-b12b21で与えられることは,定式化によらず同じですが,Kが一般の多様体上の曲率テンソルRと如何なる関係にあるのだろうか?という本記事の主題である疑問について論じるためには,もっと別の切り口の考察にも頼る必要があります
そのために,直接一般相対論での曲がった4次元時空の上の粒子の運動を,2次元の曲面上に束縛された粒子の運動と同一視して比較することを考え,平面座標を示すパラメータ(u,v)を(u1,u2)と表記して曲面r(u,v)をr(u1,u2)と書き直すことから議論を始めます。
まず,接平面の基底をなす接ベクトルru≡(∂r/∂u),rv≡(∂r/∂v)をr,i≡(∂r/∂ui)(i=1,2)と書きます。
一般の接平面上のベクトルを示す線型結合:ξru+ηrvも,パラメータξ,ηをξi(i=1,2)と添字表現にすることで,ξir,i≡ξ1r,1+ξ2r,2,またはξi(∂r/∂ui)≡ξ1(∂r/∂u1)+ξ2(∂r/∂u2)と書き直します。
E≡(ru,ru)=ru2,F≡(ru,rv)=(rv,ru),G≡(rv,rv)=rv2なるいわゆる計量の表記も,通常の表記gij≡(r,i,r,j)=(∂r/∂ui,∂r/∂uj)(i,j=1,2)に変更します。
すると,接ベクトルξir,i=ξi(∂r/∂ui)の長さの平方(Eξ2+2Fξη+Gη2)は,gijξiξjと書けます。
相対論の記法に慣れているなら,空間計量の表現としてds2=gijdξidξjと表わす方が馴染み深いですね。
さらに,ガウスの公式ruu=Γuuuru+Γvuurv+Le,ruv=Γuuvru+Γvuvrv+Me,rvu=Γuvuru+Γvvurv+Me,rvv=Γuvvru+Γvvvrv+Neは,r,ij=∂2r/∂ui∂uj=Γkij(∂r/∂uk)+hIjeなる表現に変わります。
ここで,Γuuu=(ruu,ru)/(ru,ru),Γvuv=(ruv,rv)/(rv,rv),..etc.を,Γkij=(∂2r/∂ui∂uj,∂r/∂ul)/(∂r/∂uk,∂r/∂ul )=gkl-1(∂gli/∂uj)=(gkl-1/2)(∂gli/∂uj+∂glj/∂ui)なる表現に変えています。
一般相対論でのレビ・チビタ接続(Levi-Civita接続)の係数としてのクリストッフェル記号は,Γσμν={σ,μν}=(gσρ/2)(gρν,μ+gρμ,ν-gμν,ρ);(gμν)≡(gμν)-1で与えられます。
これは,一般座標{xμ}と局所ローレンツ系の座標{Xμ}による表現ではΓσμν=(∂xσ/∂Xρ)(∂2Xσ/∂xμ∂xν)です。
そこで,座標系の次元としてrが3次元,{ui}が2次元で,第3の次元による拘束力によって"曲面=2次元多様体"の上に束縛されていて3次元目を無視するという見方をします。
これは,相対論そのものとは少し異なりますが,空間曲面の位置ベクトルrを一般座標{xμ},パラメータ{ui}を局所ローレンツ系{Xμ}と同一視すると,{Γkij}(i,j,k=1,2)が4次元時空でのクリストッフェル接続の係数{Γσμν}と全く同じ意味を持つとしてよいとわかります。
さて,こうした認識の下で,行列:P≡(ru,rv)を定義しこれをu,vで1,2回微分する演算を考えてみます。
まず,∂uP=(ruu,ruv)=(Γuuuru+Γvuurv+Le,Γuuvru+Γvuvrv+Me),∂vP=(rvu,rvv)=(Γuvuru+Γvvurv+Me,Γuvvru+Γvvvrv+Ne)です。
これに,左からtP=t(ru,rv)を掛けると,法ベクトルeとの直交性から,tP(∂uP)は1行目が(EΓuuu+FΓvuu, EΓuuv+FΓvuv),2行目が(FΓuuu+GΓvuu,FΓuuv+GΓvuv)の行列,また,tP(∂vP)は1行目が(EΓuvu+FΓvvu,EΓuvv+ΓvvvF),2行目が(FΓuvu+GΓvvu,FΓuvv+GΓvvv)の行列になります。
これも添字表記で,P≡(∂r/∂u1,∂r/∂u2)とすると,gij≡(∂r/∂ui)(∂r/∂uj),∂2r/∂ui∂uj=Γkij(∂r/∂uk)+hijeなので,∂iP=(∂2r/∂ui∂u1,∂2r/∂ui∂u2)=(Γki1(∂r/∂uk)+hi1e,Γki2(∂r/∂uk)+hi2e)という表式になります。
そして,これに左からtP=t(∂r/∂u1,∂r/∂u2)を掛けると,tP(∂iP)は1行目が(g1kΓki1,g1kΓki2),2行目が(g2kΓki1,g2kΓki2)の行列になります。
そこで,(k,l)成分がΓkilの行列をΓiと書くことにすれば,∂iP=PΓi+(hi1e,hi2e)となります。そこで,tP(∂iP)=gΓiです。
したがって,∂i(gΓj)-∂j(gΓi)=∂i{tP(∂jP)}-∂j{tP(∂iP)}=t(∂iP)(∂jP)-t(∂jP)(∂iP)を得ます。
ここで,∂iP=PΓi+(hi1e,hi2e),g=tPPであり,gは対称行列:tg=gですから,t(∂iP)(∂jP)-t(∂jP)(∂iP)=(tΓigΓj-tΓjgΓi)+(hi1hj2-hi2hj1)J2となります。
J2は1行目が(0,1),2行目が(-1,0)の2×2交代行列です。
したがって,結局∂i(gΓj)-∂j(gΓi)=(tΓigΓj-tΓjgΓi)+(hi1hj2-hi2hj1)J2なる表現の等式が得られます。
一方,同じくg=tPP,tg=gより,これを微分すると∂ig=t(∂iP)P+tP(∂iP)=tΓig+gΓiですから,これによってさらに∂i(gΓj)-∂j(gΓi)=(tΓig+gΓi)Γj+g∂iΓj-(tΓjg+gΓj)Γi-g∂jΓi=g(∂iΓj-∂jΓi+ΓiΓj-ΓjΓi)+(tΓigΓj-tΓjgΓi)なる等式を得ます。
そこで,4つの2次行列Rij(i,j=1,2)を,Rij≡∂iΓj-∂jΓi+ΓiΓj-ΓjΓiと定義すれば,上の式は∂i(gΓj)-∂j(gΓi)=gRij+(tΓigΓj-tΓjgΓi)と簡単になります。
この等式の右辺を,すぐ前に求めた等式∂i(gΓj)-∂j(gΓi)=(tΓigΓj-tΓjgΓi)+(hi1hj2-hi2hj1)J2の右辺に等置すれば,gRij=(hi1hj2-hi2hj1)J2なる式が得られます。
すなわち,gR11=gR22=0,gR12=-gR21=(h11h22-h12h21)J2=(deth)J2なる具体的表式が得られます。
一方,ガウスの曲率KはK=κ1κ2=detB=b11b22-b12b21=(LN-M2)/(EG-F2)と表現されますから,E=g11,F=g12=g21,G=g22によってEG-F2=detgです。
L=h11,M=h12=h21,N=h22によって,LN-M2=dethなる置換を行えば.これら相対論的表記ではK=deth/detgに帰着することがわかります。
こうして,結局,gR12=-gR21=(detg)KJ2,R11=R22=0 なる最終的な関係式を得ることができました。
そして行列gRijの(m,k)成分は(gRij)ml=gmkRkijlです。
これの右辺のテンソル成分を示すRkijlは,Rij≡∂iΓj-∂jΓi+ΓiΓj-ΓjΓiによって,3次元空間への埋め込みと考えられる曲面を2次元多様体と同一視したときのリーマン・クリストッフェルの曲率テンソル成分に一致します。
以上から,多様体のリーマンの曲率テンソル{Rσλμν}は,確かに2次元曲面の素朴な曲がり具合を示すガウスの曲率Kの自然で直線的な拡張であることが示されました。
これで今日のコーヒー・ブレイクは終わりにします。
参考文献:小林昭七 著「曲線と曲面の微分幾何」(裳華房),中原幹夫 著「理論物理学のための幾何学とトポロジー」(ピアソン・エデュケーション),杉田勝美,岡本良夫,関根松夫 共著「理論物理のための微分幾何学」(森北出版),大森英樹 著「力学的な微分幾何」(数学セミナー増刊[8](1980))(日本評論社)
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相対論の幾何学シリーズ第Ⅲ部リーマン幾何学の続きです。
まず,前回の記事の最後の部分で与えたアファイン接続(affine connection;アフィン接続)の定義を再掲するところから始めます。
※(再掲開始)
[定義Ⅲ.3]アファイン接続∇とは,(X^,Y^)に∇XY^を対応させる1つの写像∇:X(M)×X(M)→X(M)であって次の条件を満たすものをいう。ここでX(M)は多様体M上のベクトル場の全体を指す。
満たすべき条件とは,∀X^,Y^,Z^∈X(M),およびM上の任意関数fに対して,∇X(Y^+Z^)=∇XY^+∇XZ^,∇(X+Y)Z^=∇XZ^+∇YZ^,∇fXY^=f∇XY^,∇X(fY^)=X^[f]Y^+f∇XY^が成立することである。
M上で座標x=φ(p)を持つチャート(U,φ)を選びm3個の接続係数と呼ばれる変数Γ≡{Γλνμ}を∇νeμ≡∇eνeμ=eλΓλνμで定義します。ただし,{eμ}={∂/∂xμ}はTp(M)の座標基底です。
こうしてアファイン接続∇の基底ベクトル{eμ}への作用∇νeμ≡∇eνeμが定義されれば,∇の任意のベクトルへの作用が計算可能です。
例えばV^=Vμeμ,W^=Wμeμ∈Tp(M)に対して,∇VW^=Vμ∇eμ(Wνeν)=Vμ{eμ[Wν]+Wν∇eμeν}=Vμ(∂Wλ/∂xμ+WνΓλμν)eλとなります。
右辺における因子は先に直感的に得られた共変微分に形が一致していますね。
そこで,∇μWλ≡∂Wλ/∂xμ+WνΓλμνとおけば,アファイン接続∇は2つのベクトルV^=Vμeμ,W^=Wμeμ∈Tp(M)を新しいベクトル∇VW^=Vμ(∂Wν/∂xμ+WνΓλμν)eλに移し,これのλ番目の成分がVμ∇μWλで与えられることになります。
∇VW^はLVW^=[V^,W^]とは異なってV^の微分を含みませんから,この意味で共変微分は関数の方向微分のテンソルへの一般化になっています。(再掲終わり)※
さて,上のアファイン接続∇の定義は,ベクトル場に対するもので,これは直感的ではないベクトル場への方向微分の拡張という形での共変微分を与えるものです。
しかし,まだスカラー,つまり多様体M上の任意関数fを含めた一般のテンソルに対する接続∇,または共変微分の明確な定義を与えるという課題が残されています。
まず,M上の任意関数fに対しては,∇Xf≡X^[f]として方向微分∇X=X^をfの共変微分と定義します。
こうすると,先の定義にある∀X^,Y^∈X(M)に対する規則:∇X(fY^)=X^[f]Y^+f∇XY^は∇X(fY^)=(∇Xf)Y^+f∇XY^となって通常の微分が満たすのと同じライプニッツ則に一致します。
そこで,任意のテンソル場T1,T2の積に対しても,ライプニッツ則が成立することを要求します。すなわち,∇X(T1⊗T2)=(∇XT1)⊗T2+T1⊗(∇XT2)の成立を要求します。
テンソル場の共変微分(接続)がこの条件を満たすという取り決めによって共変微分は一意的に決まります。
特に,この等式は両辺のテンソルの成分表示において,幾つかの上下の添字を縮約しても成立するはずです。
そこで,1-形式ω∈Ω1(M);ω≡ωμdxμとベクトル場Y^∈X(M);Y^≡Yμ∂μの内積:<ω,Y^>=スカラーについても,∇X(<ω,Y^>)=<∇Xω,Y^>+<ω,∇XY^>となります。
定義によって∇X(<ω,Y^>)=X^[<ω,Y^>]=Xμ∂μ<ω,Y^>=Xμ∂μ(ωλYλ)です。
また,∇XY^=Xμ(∂μYλ+ΓλμνYν)eλ=Xμ(∂μYλ+ΓλμνYν)∂λよって,<ω,∇XY^>=ωλXμ(∂μYλ+ΓλμνYν)ですから,<∇Xω,Y^>=∇X(<ω,Y^>)-<ω,∇XY^>=Xμ(Yλ∂μωλ-ΓλμνYνωλ)=YνXμ(∂μων-Γλμνωλ)が得られます。
したがって,∇Xω≡Xμ(∂μων-Γλμνωλ)e*ν={Xμ(∂μων-Γλμνωλ)}dxνとなります。これが1-形式ωの共変微分です。
特に,X^=eα=δμα∂μとおけば,∇μω=(∂μων-γλμνωλ)dxν,すなわち(∇μω)ν=∂μων-Γλμνωλを得ます。
さらに,ω=dxα=δμαdxμとおけば∇μdxν=-Γνμλdxλが得られます。
これらは容易に一般化されて,∇μtλ1..λpν1..νq=∂μtλ1..λpν1..νq+Γλ1μσtσλ2..λpν1..νq+..+Γλpμσtλ1..λp-1σν1..νq-Γσμν1tλ2..λpσν2..νq-..-Γσμνqtλ1..λp-1σν1..νq-1σとなります。
そして,この表現がtλ1..λpν1..νqなる成分を持つ(p,q)型テンソルの共変微分をユニークに定めることがわかります。
次に,アファイン接続の接続係数Γλμνが,多様体上の座標,つまりチャートの選択によって,どのように変換されるかを考えます。
接続係数Γλμνを与えるチャート(U,φ);x=φ(p)に対してU∩V≠φを満たす別のチャート(V,ψ);y=ψ(p)があるとき,それぞれの座標に対するベクトル場の座標基底を,{eμ}≡{∂/∂xμ},{fα}≡{∂/∂yα}と書くことにします。
そして,y座標に対応する接続係数をΓ~γαβとします。
x座標に対応する接続係数Γλμνが∇μeν=∇eμeν≡eλΓλμνで定義される量ですから,接続係数Γ~γαβは∇fαfβ≡fγΓ~γαβで定義されます。
そして,共変微分の演算子∇そのものが共変ベクトルなので,∇fα=(∂xμ/∂yα)∇eμです。
そこで,これにfα=∂/∂yα=(∂xμ/∂yα)(∂/∂xμ)=(∂xμ/∂yα)eμを代入すると,∇fαfβ=∇fα{(∂xμ/∂yβ)eμ}=(∂2xμ/∂yα∂yβ)eμ+(∂xμ/∂yβ)(∂xλ/∂yα)∇eλeμ=[(∂2xρ/∂yα∂yβ)+(∂xλ/∂yα)(∂xμ/∂yβ)Γρλμ]eρとなります。
一方,fγΓ~γαβ=(∂xρ/∂yγ)Γ~γαβeρですから,結局(∂xρ/∂yγ)Γ~γαβ=(∂2xρ/∂yα∂yβ)+(∂xλ/∂yα)(∂xμ/∂yβ)Γρλμなる式を得ます。
故に,接続係数はΓ~γαβ=(∂xλ/∂yα)(∂xμ/∂yβ)(∂yγ/∂xρ)Γρλμ+(∂2xμ/∂yα∂yβ)(∂yγ/∂xμ)と変換される必要があります。
これまでは,接続Γを任意の量としてきましたが多様体に計量(metric)が与えられると,可能な接続の形として適当な制限を与えることができます。
そこで,計量gμνが共変的に一定,すなわち,2つのベクトルX^,Y^∈X(M)が任意の曲線に沿って平行移動されたとき,それらの内積が平行移動の下で一定であることを要求します。
微分多様体M上の各点p∈Mで定義された(0,2)型テンソルgp:Tp(M)→R;∀X^,Y^∈Tp(M)⊂X(M)に対してgp(X^,Y^)=gμνXμYνを与えるgp,またはgμνを計量と呼んで,<X^,Y^>≡gp(X^,Y^)=gμνXμYνをX^,Y^の内積と解釈します。
そして,平行移動の下で<X^,Y^>が一定なことをgμνが共変的に一定と呼び,逆に平行移動の条件として要求するわけです。
gμνが共変的に一定であるという要求から,X^,Y^∈Tp(M)が任意の曲線に沿って平行移動されるとき,V^を点p∈Mでのその曲線の接ベクトルとすると,0=∇V{gp(X^,Y^)}=Vμ[(∇μgp)(X^,Y^)+gp(∇μX^,Y^)+gp(X^,∇μY^)]となります。
そして平行移動の定義によって,∇VX^=Vμ∇μX^=0,かつ ∇VY^=Vμ∇μY^=0 なので,Vμ(∇μgp)(X^,Y^)=VσXμYν(∇σg)μν=0 が成立します。
X^,Y^が任意ベクトルなので,(∇σg)μν=0 ,つまり∂λgμν-Γσλνgσν-Γσλμgμσ=0 です。
これを満たすアファイン接続∇は,計量と両立するといいます。あるいは,これを満たすアファイン接続∇を単に計量接続と呼びます。
∂λgμν-Γσλνgμσ-Γσλμgσν=0 の(λ,μ,ν)の巡回置換は,∂μgνλ-Γσμλgνσ-Γσμνgσλ=0,∂νgλμ-Γσνμgλσ-Γσνλgσμ=0 です。
これらから,-∂μgνλ+∂μgνλ+∂νgλμ+Tσλμgσν+Tσλνgσμ-2Γσ(μν)gσλ=0 を得ます。ここにTσλμ≡2Γσ{λμ}≡Γσλμ-Γσμλ,Γσ(μν)≡(Γσμν+Γσνμ)/2です。
Tσλμを成分とするテンソルを捩率テンソルと呼びます。Tσλμは下添字について反対称,つまりTσλμ=-Tσμλです。
最後の等式:-∂μgνλ+∂μgνλ+∂νgλμ+Tσλμgσν+Tσλνgσμ-2Γσ(μν)gσλ=0 をΓσ(μν)について解けば,Γσ(μν)={σ,μν}+(Tνσμgσ+Tμσν)/2 を得ます。
ここに,{σ,μν}は{σ,μν}≡(1/2)gσλ(∂μgνλ+∂νgλμ-∂μgνλ)で定義される量で,これをクリストッフェルの記号(Christoffel's symbol)と呼びれます。
そこで,結局Γσμν=Γσ(μν)+Γσ{μν}={σ,μν}+(Tνσμgσ+Tμσν+Tσμν)/2が得られます。
最右辺の第2項:Kσμν≡(Tνσμgσ+Tμσν+Tσμν)/2 を歪率と呼びます。
特に多様体Mの上で捩率テンソル{Tσλμ}がゼロ:Γσλμ=Γσμλが成立する場合には,Kσμν≡0 でΓσμν={σ,μν}となります。このときの計量接続∇をレビ・チビタ接続(Levi-Civita接続)といいます。
接続Γ={Γσμν}はテンソルではないので,多様体の曲がり具合を測る物指しとしての本質的な幾何学的意味を持ち得ません。
そこで本質的意味を持つものとして,捩率テンソルT:X(M)⊗X(M)→X(M)とリーマン曲率テンソル(Riemannian curvature)R:X(M)⊗X(M)⊗X(M)→X(M)というものを定義します。
TはT(X^,Y^)≡∇XY^-∇YX^-[X^,Y^],RはR(X^,Y^,Z^)≡∇X∇YZ^-∇Y∇XZ^-∇[X,Y]Z^で定義されます。
RはZ^に対する作用と見て,R(X^,Y^,Z^)の代わりにR(X^,Y^)Z^と書くことがあります。
これらは,明らかにX^,Y^)について反対称でT(X^,Y^)=-T(Y^,X^),R(X^,Y^)Z^=-R(Y^,X^)Z^を満たします。
X^=Xμeμ,Y^=Yμeμと成分で書けばT(X^,Y^)=XμYνT(eμ,eν)∈X(M)ですから,Tは(1,2)型テンソルでT(X^,Y^)=TσμνXμYνeσ,またはTσμν=(dxσ,T(eμ,eν))によって成分Tσμνが与えられます。
[eμ,eν]=[∂μ,∂ν]=0 なので,Tσμν=(dxσ,T(eμ,eν))=(dxσ,∇μeν-∇νeμ)=(dxσ,Γλμνeλ-Γλνμeλ)=Γσλμ-Γσμλです。
そこで,これは確かに先に成分で定義した捩率テンソルTσλμ≡2Γσ{λμ}≡Γσλμ-Γσμλの表現と一致します。
一方,R(fX^,gY^,hZ^)=f∇X{g∇Y(hZ^)}-g∇Y{f∇X(hZ^)}-fX^[g]∇Y(hZ^)+gY^[f]∇X(hZ^)-fg∇[X,Y](hZ^)=fg[∇X∇Y(hZ^)-∇Y∇X(hZ^)-∇[X,Y](hZ^)]=fghR(X^,Y^,Z^)なので,Rは多重線形です。
それ故,R(X^,Y^,Z^)=XλYμZνR(eλ,eμ,eν)と書けることから,Rもテンソルであることがわかります。
Rは(1,3)型テンソルで,(dxσ,R(eλ,eμ,eν))=(dxσ,∇λ∇μeν-∇μ∇λeν)=(dxσ,∇λ(Γρμνeρ)-∇μ(Γρλνeρ))=(dxσ,(∂λΓρμνeρ+ΓρμνΓηλρeη)-(∂μΓρλνeρ+ΓρλνΓημρeη))です。
曲率Rの成分の添字を,何故この順序に取るのが慣例なのかはわかりませんが,Rσνλμ=(dxσ,R(eλ,eμ,eν))とおいて,Rσνλμ=∂λΓσμν-∂μΓσλν+ΓρμνΓσλρ-ΓρλνΓσμρ,またはRσλμν=(dxσ,R(eμ,eν)eλ)=∂μΓσνλ-∂νΓσμλ+ΓρνλΓσμρ-ΓρμλΓσνρを得ます。
テンソルの反対称性T(X^,Y^)=-T(Y^,X^),R(X^,Y^)Z^=-R(Y^,X^)Z^から,成分の添字についての反対称性Tσλμ≡=-Tσμλ,Rσλμν=-Rσλνμも明らかです。
ここで,R,Tをそれぞれ曲率テンソル,捩率テンソルと呼ぶことの物理的意味を考えてみます。
p∈Mを始点とする無限小の平行四辺形pqrsを取ります。そしてεμ,δμ}を無限小として,p,q,r,sの座標をそれぞれ{xμ},{xμ+εμ},{xμ+εμ+δμ},{xμ+δμ}とします。
p∈MにおけるあるベクトルV^∈Tp(M)を経路C≡pqrに沿って平行移動します。
まず,VCμ(q)=Vμ-VλΓμνλ(p)ενです。
さらにVCμ(r)=VCμ(q)-VCλ(q)Γμνλ(q)δν=Vμ-VλΓμνλ(p)εν-{Vλ-VρΓλσρ(p)εσ}Γμνλ(q)δν=Vμ-VλΓμνλ(p)εν-VλΓμνλ(p)δν-Vρ{∂λΓμνρ(p)-Γσλρ(p)Γμνσ(p)}ελδνとなります。
一方,同じベクトルV^∈Tp(M)を経路C'≡psrに沿って平行移動すると,VC'μ(r)=Vμ-VλΓμνλ(p)εν-VλΓμνλ(p)δν-Vρ{∂νΓμλρ(p)-Γσνρ(p)Γμλσ(p)}ελδνです。
したがって,VC'μ(r)-VCμ(r)=Vρ{∂λΓμνρ(p)-∂νΓμλρ(p)+Γσνρ(p)Γμλσ(p)-Γσλρ(p)Γμνσ(p)}ελδν=VρRμρλνελδνで書けます。
要約すれば,VC'σ-VCσ=VρRσρλνελδνです。そしてελδνは微小平行四辺形の面積を表わす無限小テンソルです。
ところで,電磁場Aμに対してFμνを電場E,磁場Bを与える場の強さとして,Aμの線積分にストークスの定理を適用すれば∫C-C'Aμdr=∫(∇×Aμ)dS=∫FμνdSμνと書けます。ここでdSλνは経路C-C'が囲む無限小面積です。
そこで,この等式においてdSλνは先の無限小平行四辺形pqrsの面積ελδνとdSλν~ελδνなる対応があると考えられます。
また,場の強さFμνは,電磁場と同じYang-Mills理論のゲージ場,あるいは非可換ゲージ理論のゲージ場Aμに対するときには曲率テンソルと同定されます。
そこで,VC'σ-VCσ~ -∫C-C'Aμdr,VρRσρλν~ -Fλνという対応が成立すると考えられます。
この対応では,VρRσρλνが丁度非可換ゲージでの"場の強さ=曲率テンソル"に相当します。
実際に詳しい成分としての添字対応は次のようになります。
すなわち,局所対称な変換群Gがあるとき,その生成子を{Ta}(a,b,c=1,2,..N)とすれば,Gに対応する非可換ゲージ場の4元ポテンシャルはAμ≡∑a=1NAaμTaで,共変微分はDμ≡∂μ+igAμで定義されます。
このとき,"場の強さ=曲率テンソル"は一般にFμν≡∂μAν-∂νAμ-(i/g)[Dμ,Dν]=∂μAν-∂νAμ+ig[Aμ,Aν]で与えられます。
さらに,Fμν≡∑a=1NFaμνTaであり,Faμν≡∂μAaν-∂νAaμ-gfabcAbμAcνです。
そこで,VC'σ-VCσ~ -∫C-C'Aaμdr,VρRσρλν~ -Faλνと書けば,添字σと添字aが対応していると考えられます。
添字を省略した大まかな対応としては,∂V~A,VR~F~∂Aですが,弱い重力場の近似では,∂Γがニュートンの万有引力に相当します。
これが,電場や磁場とF~∂Γのように対応するとすれば,F~∂Aより電磁場のようなゲージ場Aに対応するのは,クリストッフェル記号で与えられるような接続係数Γの場です。すなわち,Γ~Aですね。
そこで重力場をゲージ場として定式化できるとすれば,ゲージ場Aに相当するのは計量gではなくて,接続係数Γの方ですね。
そして,∂V~AですからΓ~Aは∂V~Γを意味しますが,これはVが重力場の計量gを表わす場合:V=g,Γ~ ∂V=∂gに相当しています。そこで対応:VR~ F~ ∂Aも,正しくはgR~ F~ ∂A,またはgR~ ∂Γなる対応ですね。
2006年5/11の記事「波動関数の位相と電磁場」2007年8/24,8/25の記事「磁気単極子(モノポール)」,「磁気単極子(モノポール)(補遺))」も参照してください。
今日はここで終わります。
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昨日はお茶の水の東京医科歯科大で義歯をつくってもらい,今日は午前中に2ヶ月ごとに通院している板橋の帝京大病院に年末以来久しぶりに行ってきました。よく医者ばかり行くもんだ。イヤ惰性です。←ダッセー
実は治療費と薬代は必ずしも現金で払う必要がないこともあって無くても次回までのツケにすることが多いのですが,現金の方が昨日の歯科の診療と電車賃で財布に363円しか無かったので,いつもの都営線経由で行くコースでは帰りの電車賃がいくらか足りないので,片道160円のJRコースで行きました。巣鴨から山手線で池袋,乗り換えて埼京線で十条そこから歩いて10分くらいで病院です。
以前,一度だけ帰りにそのコースを取ったことがあったけれど,行きは初めてでした。前夜,ネットで地図を探して印刷して持っていたにもかかわらず,生まれつき方向音痴のため,十条駅に降りたところで,まずどちらの方向に向かうかがわからず,駅前の薬屋で聞こうとしたら一人だけいた店番のネーちゃんが携帯で談笑中だったので遠慮して,商店街の入口のコージーコーナーにいた女の子に聞いてずいぶん丁寧に教えてもらいました。
その子はえらくきれいで驚くほど可愛かったので,スケベ変態ジジィの私は病院帰りに向こうが覚えていればお礼を言おうかとストーカーチックにお店を覗いてみましたが,案の定覚えてないようすでした。
時節柄チョコレートでも持っていたらあげようかと思ったくらいですが,実はそばにたくさんチョコレートが陳列されていて相手が売っていましたからお呼びデナカッタですね。。
例によって診察の主治医の先生にインシュリン注射を勧められて,それは嫌いなので死んでもヤラナイと断りました。それをやらないと命が10年は持たないよと言われましたが,10年もイラナイと答えると,結局血糖降下剤を朝1錠増やされて,また2ヶ月後来いということで予約しました。
元々,心不全なので自然に任せていればとっくに死んでいたはずで,人工的な手術で命を永らえたのに,助けてやっても感謝もせず,命を粗末にするだけのクソジジィなどほっとけばいいのに,こんどの主治医はエラクやさしいのです。治療費だって,こんなクソジジィを生かしとくから余計にかかるんだよね。
まず,これまでの医者と違ってヤヤケンカ腰であること,相手が偏屈ジジィなら適当に受け流せばいいのに結構本気で説教を垂れ,結果大抵私が気分を害して別れるというパターンになるので,後から分析すると,これまでの気分良く,またねという感じでおだやかに帰してくれるデモシカ?医者よりもヤサシイと結論されました。←また,理屈かよ。。。
かつて毎回診察終了時にカルテの最後に「入院を勧めたけれど本人が固辞した。」などという文を書いてサインを要求されていた時代もありました。決してその医者がヤサシクないというわけではなく,実際交通事故とかは別として,いつどこで自分の担当している病気が原因で死ぬかも知れない患者に対する自己保身手段です。そうでないと私のためにその医師にほぼイワレのない多大な迷惑がかかることは事実ですから仕方ないことですね。
これは,たとえが悪いけど,ツイ私がイキがったためにそれがきっかけで私を殺すチンピラがいたとしたら,そのチンピラに刑罰を受けなきゃならなくなるという多大な迷惑をかけるというのと似ています。??
いずれにしろ,今度の主治医も別にそういう手段をとってもいいと思うのに知っていて全然取らないし,糖尿病が専門ではなく心臓病の方が専門なのになぜか糖尿病の話ばかりします。まあ,動脈が細くなった原因は糖尿病であり,たとえ心臓手術しようがどうしようが,ある程度直っても糖尿病をほったらかしにしていたら,また同じように手術が必要になると言ってましたが,恐らくそうなる前に寿命の方が尽きると思います。
ところで今日も何か臨床検査技師の新米くさい若い男が左腕の血管からの採血を失敗して,結局右腕に変更して何とかなったけど,「思い切って血管に針させよ」とか,「手術で首の動脈の点滴やった痛さに比べたら静脈なんて何度失敗してもいいよ」とか大きなお世話で逆にプレッシャーかかるような励ましの言葉をかけて最後はアッチャムイテホイでよそ見しながらやってもらったけど,ここは男も女も3回に1回くらいは患者の方が面倒みなきゃならんから大変だよね。俺の血管がダメなだけか。。。
去年かなあ,体調悪くて奥のカーテンつきベッドに寝て採血してもらったときだったか,女の看護師だったけど普通5分くらいで終わるはずの採血が30分以上もかかったっけネ。。。はげましはげまし。。ハゲが増すって。。。
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この歳で美容整形でもありませんが,実は下あごの歯茎がどんどん痩せて行って義歯が合わなくなり,それを削っていって小さくなったせいなのか噛み合わせが悪く痛いので昨年5月東京医科歯科大の義歯外来に何とかならないか?と相談に行ってやっと9月に予約取れて通い始めました。
そして,約半年後の今日の16時頃にやっと新しい上下の義歯が入りました。
歯の良し悪しとは直接関係ありませんし,元々大した顔ではなく頭もハゲててジジィ顔には違いありませんが,鏡を見ると自分で見てもちょっと,歳相応に見えるくらいに若返ったような気がして悪くありません。
まだ,微調整で何度か通院する必要があるそうですが,3年くらい前に近くで作った初めての義歯は抜いてすぐの仮義歯には保険が利かないとか言われて,結局本義歯になりましたが,私にしては結構大枚はたいたのに,今回は病院が国立のせいなのか,仮に保険が利かないとしても前の歯の2割程度,実際は保険で3割になって前の義歯の1割未満でした。
これで美容整形の代わりにもなると考えたらエラく安いものですネ。
あとは,これまで痛いので仕方なくついた奥歯だけで噛むクセや受け口になるクセを直して,むしろ自然な噛み合わせは上の歯が出っ歯気味だというのでそうするよう訓練しろということでした。
食べると痛いので条件反射で食が細くなっていたのも,直るカモ。。。
またどうでもいいけど,飲み屋でカラオケ唄うときも歯のせいで,人知れずそれなりに苦労していた唄い方,声の出し方が少しはましになるかも知れません。
いろいろな病気の原因としても歯がダメになったのが何割か効いてるような気がします。
チョット古いけれど,ゲイノー人ではないけど歯がイノチかな?
まあ,また3年くらいしたら合わなくなるかも知れないがとりあえず今がよけりゃイイや。。。ただ相変わらず金欠病ではありますが。。。
PS:実際に物を食べるとやはりまだ拒否反応があります。ゼイタク言えないけど義歯が偽歯なのは仕方ありません。。。
(歯を失ってから流動食以外の食べ物を痛みも違和感もなく食べるのは1つの夢ですね。
目の前に私のために用意された食べ物があって,しかも食べたい欲求があるのに食べられないことがよくあるのは辛いもんです。。
空腹でも痛くないことを選ぶか,痛くても食べることを選ぶかの毎日です。。)
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約1年前に2008年1/6の記事で「氷,水,水蒸気の比熱」という記事を書き,それを動機として化学結合関連のシリーズ記事に入り,結局,目的としていた水素結合に到達する前に興味がよそに移ってそのままになりました。
しかし,最近私がサブマネージャーをしているfolomyの「物理フォーラム」で水分子の基準振動のモードについて質問があったのを機に,
「そうか。。重心運動と回転運動の自由度だけでなく振動の自由度に量子統計の効果を組み合わせれば,少なくとも水蒸気の比熱についてだけは,説明可能ではなかろうか。。」と思ったので,まずは過去記事の主要部分を再掲して,次にこれを説明したいと思います。
以下,まず2008年1/6の記事「氷,水,水蒸気の比熱」の再掲です。
※(再掲記事1)
気体としてのH2O,すなわち水蒸気なら理論的には常温での3原子分子の自由度は6です。
古典統計物理学におけるエネルギー等分配の法則,すなわち,"絶対温度Tにおいて1自由度当りの内部エネルギーはkBT/2 である。"という法則によれば,水蒸気の定積モル比熱はCv,mol=(1/2)R×6=3Rとなるはずです。
kB≡R/N0はボルツマン定数~ 1.38×10-23JK-1)で,Rは気体定数~ 8.31Jmol-1K-1),N0はアボガドロ数r~ 6.022×1023mol-1)です。
そして,マイヤーの法則(Mayer's relation)によると,定圧モル比熱はCp,mol=Cv,mol+R=4Rと書けるので,比熱比はγ≡Cp/Cv=4R/(3R)~1.33となるはずです。
1モルのH2Oの質量は18gです。
そこで,質量1g当りの熱容量に換算するとCv~8.31×3J/(molK)=1.385J/(gK)=0.33cal/(gK),Cp~ 8.31×4J/(molK)=1.846J/(gK)=0.44cal/(gK)となるはずです。
しかし,理科年表によると,摂氏100度の水蒸気について,定圧比熱がCp=2.051J/(gK)=0.50cal/(gK)で,比熱比がγ≡Cp/Cv=1.33となっていました。
これらの実測値は,比熱比γについては理論と一致していますが,定圧モル比熱については実測はCp,mol~4.5R=(9/2)Rとなっています。
これは,今私が計算した理論値のCp,mol=4Rよりも大きく,実測のCp,molからマイヤーの規則で計算すると,定積モル比熱はCv,mol~3.5R=(7/2)Rとなりますから,これからはγ≡Cp/Cv~1.28となって実測のγ=1.33と矛盾します。
まあ,水蒸気は理想気体でないのは明らかですから,何らかの理由があるのでしょう。
一方,液体の水の比熱は定義によると1gの水を摂氏14.5度から15.5度まで1度上昇させるに要する熱量が1calです。
常温での水の比熱はC水=1cal/(gK)=4.19J/(gK)です。
また,氷の比熱は実験によると,C氷=0.50cal/(gK)=2.085J/(gK)となっています。つまり,C水,mol~9R,C氷,mol~4.5R=(9/2)Rですね。
もしも氷が固体金属と同じような格子結晶であるなら,デュロン・プティの法則(Dulong-Petit's law)によってC氷,mol=3RなのでC氷=0.33cal/(gK)になるはずですが,実際にはそうなっていません。
(固体金属の場合は電子の自由度は常温では無視できて,格子位置の陽イオンの格子振動,つまり自由度が2の調和振動子の3方向の自由度6の寄与のみにより,常温でのモル比熱がほぼC金属=3Rで与えられるということが理論的にも実験的にも認められています。(デュロン・プティの法則))
このことから,古典的には水の自由度は18,氷の自由度は9と考えられ,液体の水の場合はH2O分子を構成する3つの原子の個々がそれぞれ自由度6,固体の氷の場合はそれぞれ自由度3を担わなければならないという勘定になります。
一般に,1つの粒子が単なる質点なら自由度は高々3です。一方,質点ではなく大きさがあって重心運動の他に回転の自由度がある剛体とか,3次元の調和振動子のように内部振動をするような構造を持つなら丁度6の自由度を持ちます。
H2Oを構成する3原子の各々が互いに全く束縛されることがない自由粒子であり,しかも構造を持たない質点である場合なら,個々の自由原子の持つ自由度が3なので合計でH2O分子の自由度は9になります。
また,H2Oを構成するそれぞれの原子が自由粒子でかつ内部構造(大きさ)を持ち,例えば回転自由度3を追加された剛体であれば,H2O分子の自由度は18になります。
さらに振動の自由度を加えれば独立な1方向当たり2ずつ自由度が増えます。つまり,原子をさらに核と電子に分けるなど内部の詳細構造を追及していけば,まだまだ比熱に寄与しそうな自由度を増やすことが可能であるという勘定にはなります。
そこで液体の水についても,これをH2Oを構成する3つの原子の各々がそれぞれ調和振動子であるとか,またはH2Oの重心運動と全体としての回転運動はあっても振動はできない剛体のようなものと見なせるような奇妙な構造の模型を仮定すれば説明できるかな?という程度の認識に到ります。
結局は,水素結合などの特別な化学結合が関係していると思われるので,こうした問題意識を動機として,次回からは化学結合関連についての知見について復習し,その内容の詳細については事実上初めての真面目な勉強をしてみます。
本日は単に化学結合についての記事を書く動機のみを書きました。
水分子の結合や,その相転移などの説明については,水素結合などを理解した後,できたらまたの機会に詳述したい,と考えています。
参考文献:「理科年表1997年版」(丸善出版) (※再掲記事終わり)
ところが,かつて2006年7/16の記事「二酸化炭素の比熱比(物性)」においてCO2分子というのは3原子が一直線に並んでいるため回転の自由度が3ではなく2であるという結論を得ています。
したがって,H2Oの場合も水素結合にしろ共有結合にしろ,気体の状態であっても分子として安定な平衡状態ではH-O-Hは一直線ではありませんがHとO,HとHのなす角度は決まっているので,上記記事で水蒸気の気体分子としての回転の自由度を3と考えたのは誤りで,CO2と同じくH2Oの場合も回転の自由度は2であろうと考えました。
以下,続きを論じるために,上記2006年7/16の記事「二酸化炭素の比熱比(物性)」を再掲します。
※(再掲記事2)
今日は,理想気体の断熱過程での気体法則であるポアソン(Poisson)の公式PVγ=一定,または TVγ-1=一定で使用される比熱比 γ= Cp/Cvの値について,考察します。
統計力学によれば,比熱比は対象とする気体1分子を構成する原子の個数,つまり気体分子が単原子分子,2原子分子,3原子分子etcのいずれであるかによって決まります。
ここで, Cv は定積比熱,Cpは定圧比熱です。
(理想)気体に対する定積比熱,と定圧比熱の間にはマイヤー(Mayer)の法則というルールがあり,nモルの気体に対してはCp=Cv+nR (1モルなら Cp=Cv+R )が成り立ちます。
ただし,Rは気体定数と呼ばれる定数で,R≒8.31J/(mol・K)です。
そして,気体の定積比熱 Cvは絶対温度をT,内部エネルギーをUとすると Cv=dU/dTで与えられます。
理想気体ではUは温度だけの関数なので,T=0 での零点エネルギーを無視すると,気体の内部エネルギーはU =CvT と書けます。
古典統計力学によると,物体の常温での内部エネルギーUは,1粒子の運動する自由度1つごとに kBT/2 だけの値を割り当てられます。ここで kB はボルツマン定数と呼ばれる気体分子1個当たりの気体定数です。
kBは気体1分子当たりの気体定数ですから,R=N0kB,またはN0=R/kBとすると気体1モルというのはN0個の分子の集合体を意味することがわかります。N0はアボガドロ数と呼ばれる物理定数で6.02×1023 なる値です。
nモルの気体を構成する分子数はnN0個ですから,それの1自由度あたりの内部エネルギーはnN0kBT/2=nRT/2 です。
以上の事実はエネルギー等分配の法則といわれますす。
単原子分子気体では分子1個の自由度は並進運動の自由度3だけなのでnモルの気体の内部エネルギーはU=3nRT/2 です。そこでCv=3nR/2, Cp=Cv+nR =5nR/2です。
また,2原子分子気体は回転の自由度2 が加わるので,分子1個の自由度は並進運動(重心運動)の自由度3と合わせて5となります。そこでnモルの気体の内部エネルギーはU=5nRT/2となります。Cv=5nR/2, Cp=7nR/2です。
3原子分子以上では重心の周りの回転の自由度が最大の3になるため,これを並進運動(重心運動)の自由度3と合わせると分子1個の自由度は6となりますから,nモルの内部エネルギーはU=3nRT で,Cv=3nR, Cp=4nRとなります。
そこで,比熱比γ=Cp/Cvは単原子分子気体なら1.67で2原子分子気体なら 1.4,そして3原子分子以上なら特別な対称性がない限り1.33になるはずです。
そこで本当にそうなっているのかどうかを理科年表で確かめてみると,He 1.66, Ar 1.67, H2 1.40, N2 1.40, H2O 1.31, NH3 1.33 とありました。
これを見ると,必ずしも近似的に理想気体と見なせる希薄気体ではないような実在気体でも,かなり良く適合値を示しているようです。
ここで,ニフティ「物理フォーラム」でのある方からの質問を呈示してみます。
"3原子分子であっても,二酸化炭素 CO2が典型例であるように,一直線に並ぶ3原子分子の場合にはどうなるのだろうか?もし厳密に一直線ならば回転の自由度は2なので2原子分子と同じγ,つまり 1.4になるはずですが,理科年表によると二酸化炭素 CO2のγは1.30でしたから,これは普通の3原子分子に近い値です。"
上記が質問の内容です。
そこで,これに対する答えを見出すために,これまで考えてきた並進や回転の自由度だけではなく,振動の自由度も考慮するとどうなるかを考えてみます。
重心の並進運動や回転の運動とは異なり,振動の自由度なら1方向の調和振動に対しては,位置エネルギーと運動エネルギーの2つの自由度があるので,1方向についての平均エネルギーは 1分子当たりkBTになります。
たとえば静止した固体は3方向に熱振動しているので,常温では1モルにつき,比熱は気体定数をRとして固体の種類によらず3Rとなります。(デュロン・プティ(Dulog-Petit)の法則)
つまり,1次元調和振動子のエネルギーは E=p2/(2m)+(1/2)kx2であり,"マクスウェル・ボルツマン分布=古典確率分布"によれば,振動子の座標が(x,p)である確率密度はギブス因子exp{-E/(kBT)}に比例します。
そこで,エネルギー Eを表わす式の中の1つの変数の2乗を与える変数自由度について,それぞれ平均をとると kBT/2 となりますが, E=p2/(2m)+(1/2)kx2の右辺にはp2と x2 の2つの2乗項があるので振動のエネルギーを考えた場合には,平均エネルギーへの寄与は 1分子当たり一つの方向(1次元)について kBTとなります。
これに対して,重心の自由な並進運動とか,回転運動では位置エネルギーの項はなくて運動エネルギーの項しかない,つまり p2の項しかないので,平均エネルギーへの寄与は1分子当たり1次元について kBT/2 となるのですね。
とにかく,古典統計力学ではax2 exp {- ax2/(kBT)} なる式をx で積分したものを,exp{-ax2/(kBT)}をx で積分したもので割ると,必ずkBT/2 になるということを直接計算で確かめることができます。
これは自由度が1つでもあればそうで,係数aの大きさには無関係です。
ところで常温での固体では,格子を構成する原子のイオンの熱振動がメインになる(電子振動は無視される)のに対して,気体では、原子の重心運動と回転運動のみがメインとなり,熱振動の自由度や電子の運動の自由度が何故無視されるのかという問題があります。
これは量子論ではエネルギーが量子化され,統計分布がプランク(Planck)定数hに関係した量子確率分布で与えられるためです。
こうしたことの理由を簡単に言うなら,物質内部のエネルギーを E としその構成粒子の主要な振動数をνとすると,Eは量子論では大体においてhνの倍数で与えられ,量子統計分布では,先のギブス因子exp{(-E/(kBT)}がexp{-nhν/(kBT)}という形で現われるからです。
常温のTでは固体の電子の振動や気体での原子振動の振動数や電子の自由度に関わる周期運動の振動数νに対しては,一般にhν>>kBTが成立するので,exp{-nhν/(kBT)} ~ 0 となるためこれらは内部エネルギーにはほとんど寄与しないのです。
ところが,問題の二酸化炭素:CO2について「甘泉法師さん」から得た情報によると,"二酸化炭素分子の振動データは,次の振動モードのそれぞれについて,全対称伸縮は実測=1333/cm,計算=1373/cm(12CO2),逆対称伸縮は実測=2349/cm,計算=2420/cm(12CO2),変角振動は 実測=667/cm,計算=669/cm(12CO2)となっているそうです。
一番エネルギーの小さい変角振動について温度に換算すると赤外線温度 1.4387752・667 = 953Kで常温(300K)の約3倍"なので振動を無視できないそうです。
実際,変角の振動モードに対して,例えば摂氏(Celsius)16度:T=289Kで x = E/(kBT)=3.32を用いて量子論でのモル比熱を求める式(固体のアインシュタインモデルと同じ式)であるCvib=R x2 exp ( x2 )/[exp ( x2 )-1]2 に代入すると,Cvib=0.43Rとなります。
変角振動は横波なので縦振動を除いて自由度が2 であるため結局Cvib=0.43R ×2=0.86Rであり,比熱比はγ=1+ R/ (5/2R+Cvib)=1.30となって,めでたく理科年表の値と一致します。
ただし,こうして正しい値が得られたのは,振動を除く自由度としては原子が1直線状であることを考慮して2原子分子と同様,定積モル比熱がCv=5/2Rの場合に対応する自由度を想定して計算した結果ですから,やはりCO2では回転の自由度は2である,と考えるのが正解のようです。(※再掲終わり)
私は,元々ニフテイ「物理フォーラム」でサブマネージャーをしていたのですが@niftyには,もはやこうしたフォーラム制度がなく過去ログも含めて今は「folomy」に移っています。
上記記事では,普通は常温の気体の場合には振動の自由度は無視されるのですが,二酸化炭素の変角振動のモードは比熱への有意な効果を与えるため気体のCO2の定積モル比熱Cvの(重心+回転)による自由度5の寄与Cv0=5R/2に加えて,自由度が2の振動の寄与がCvib=0.43R×2=0.86Rと算定されるという結論を得ています。
水蒸気H2O,の場合にも,自由度が2の振動の寄与がCvib=0.25R×2=0.5R程度であるとすれば,Cv=3R, Cp=4Rとなって,比熱比γ≡Cp/Cv=4R/(3R)~ 1.33なる実験値に矛盾しません。
問題は摂氏100度の水蒸気についての実測の定圧比熱がCp=2.051J/(gK)=0.50cal/(gK)となっていることで水1モルの質量が18gであることを考慮するとCp~ 4.5R=(9/2)RでCp=4Rよりも大きく,これからマイヤーの規則で計算すると,定積モル比熱はCv~ 3.5R=(7/2)Rとなってγ=Cp/Cv~ 1.28となり実測のγ=1.33と合わないということでした。
しかし,確実に比熱にR/2の寄与をする回転の自由度ではなく,振動の自由度の寄与ということであれば振動数次第で寄与を微調整することが可能です。
上記では水蒸気については振動の1自由度当たり0.25Rであるとしましたが,例えばこれを0.35Rくらいであると同定すればCp~ 4.2R,Cv~ 3.2R,γ=Cp/Cv~ 4.2/3.2程度になるし,水1モルの質量も現実には確実に18gというわけではなく17.5g程度なら,実測値と考えている理科年表のCp=2.051J/(gK)=0.50cal/(gK)とさほど矛盾しないようです。
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ベーテ・サルピーター方程式(B-S.eq.)の続きです。
§4.小群の体調和関数(Solid harmonics of little groups)
まず,s=P2=(P0)2-P2なので,s>0 ならP=0 となる静止系が常に存在します。一方,このP=0 の座標系を選択した場合には,s=0 はPμ≡0 を意味します。
最初にこの方程式が提案されてから10年以上もの間,B-S.eq.は常にこの静止系で考察されていました。
しかし,Pμが光的な場合:s=P2=PμPμ=(P0)2-P2=0 の場合をも統一的な考察の中に含めるためには,一般のローレンツ(Lorentz)系を想定した系統的なやり方で扱う方がより望ましいと思われます。
こうした目的のために,Nakanishi(中西;1965)は小群(little group)の体調和関数の概念を導入しました。
n重に縮退した束縛状態のB-S振幅はφBr(xa,xb;PB)=<0|T[φa(xa)φb(xb)]|B,r>;(r=1,2,...,n)で与えられますが,これはポアンカレ群,すなわち,非斉次ローレンツ群の有限次元表現の表現空間を形成します。
ポアンカレ群の表現の具体的構造については,ウィグナー(Wigner)の古典的論文で完全に調べ尽くされています。そのうち,平行移動群はアーベル群なので,1次元表現:exp(-iPBx)を持ちます。
ポアンカレ群のある種の特別な表現においては,如何なるローレンツ変換もこの表現を変えません。
ローレンツ変換の部分集合としてL(P)≡{Λ∈L|ΛP=P}なるローレンツ群の部分群を定義します。Lは空間反転,時間反転も含む斉次ローレンツ群であり,L(P)はいわゆるPに属する小群と呼ばれるものです。
以前に述べたように,B-S振幅のφBr(xa,xb;PB)≡(2π)-3/2exp(-iPBX)φBr(x,PB),φBr^(xa,xb;PB)≡(2π)-3/2exp(iPBX)φBr^(x,PB)なる表現によれば,φBr(x,PB),それ故,φBr(p,PB)はΛPB=PBを満足するL(PB)の元Λに対してのみ相互変換されます。
つまり,{φBr(p,PB)}r=1nがL(PB)の表現空間の基底であることを意味します。
※(訳注):Λ∈L(PB)に対して,φBr(p,PB)はφBr(p,PB)→ φBr(Λp,PB)=Σr=1ncrφBr(p,PB)に線型変換されて,{φBr(p,PB)}r=1nはL(PB)に対して不変な部分空間(表現空間)を形成する基底になっています。※
L(P)≡{Λ∈L|ΛP=P}の構造は次のP依存性を持ちます。
[1]Pμが時間的(time-like)ならL(P)~O(3)です。(※(訳注):Pμ≡(m,0)(m≠0)と取ればL(P)は通常の3次元空間の回転群です。※)
[2]Pμが空間的(space-like)ならL(P)~O(2,1)です。
[3]Pμ≡0 ならL(P)~O(3,1)です。
[4]Pμが光的(light-like)ならL(P)~E(2)です。
(※(訳注):光のようにm=0 なら,Pμ≡(m,0)(m≠0)と取ることはできず,例えばPμ≡(1,0,0,1)と取れますが,これからL(P)は自由度が2の空間回転の群であるE(2)になることがわかります。※)
ただし,O(m,1)は(x1,x2,...,xm+1)の2次形式Σj=1m{(xj)2-(xm+1)2}を不変に保つ実線型変換の全体を示し,E(2)は2次元の全ての平行移動と(鏡映を含む)回転から成る2次元ユークリッド群です。
通常の球関数の定義を一般化することにより,次のようにして小群L(P)の体調和関数:Xl(p)を定義します。
体調和関数Xl(p)は(∂/∂p)2Xl(p)=0,およびPμ(∂/∂pμ)Xl(p)=0 を同時に満足するp0,p1,p2,p3のl次の同次多項式とします。固定されたlに対してXl(p)の全体はL(P)の有限次元既約表現の空間を張ることが容易にわかります。
Pμは反変ベクトルで,∂/∂pμは共変ベクトルです。
もちろん,Pμ∂/∂pμ≡P0∂/∂p0+P1∂/∂p1+P2∂/∂p2+P3∂/∂p3ですが,Xl(p)がpμのl次の同次式であり,対称性からpμ(∂/∂pμ)Xl(p)=lXl(p)なる不変な等式を満たします。
まず,特殊なローレンツ系で,Xl(p)の標準形を求めます。
[1]s>0 の場合:Pμ≡(√s,0)とします。このとき,Pμ(∂/∂pμ)Xl(p)=0 は√s(∂/∂p0)Xl(p)=0 となるので,Xl(p)はp0に依存しないことがわかります。
そこで,(∂/∂p)2Xl(p)=0 はラプラス方程式:∇p2Xl(p)=0 になります。故にXl(p)の定義は通常の球関数Ylm(p)に一致します。このYlm(p)は符号を除いて|p|lYlm(θ,φ)と同定される関数です。
ここに,|p|,θ,φはpの極座標です。Ylm(θ,φ)は通常の球面調和関数(球関数)ですね。
Ylm(p)をゲーゲンバウアー(Gegenbauer)多項式:Ckα(z)によって表現するのは便利です。
すなわち,Ylm(p)=[(2l+1)(l-|m|)!/{(4π)(l+|m|)!}]1/2(2|m|-1)!!(p1±ip2)|m||p|l-mCl-|m||m|+1/2(p3/|p|) (m=-l,-l+1,...,l)です。
ただし,±はm/|m|を意味し(2k-1)!!はΠj=1k(2j-1)によって定義されます。規格化因子はゲーゲンバウアー多項式の直交性:∫-11dz(1-z2)α-1/2Ckα(z)Ck'α(z)=πΓ(2α+k)δkk'/{22α-1k!(α+k)Γ(α)2}から計算されます。
[2]s<0の場合:Pμ≡(0,0,0,√-s)とします。このとき,Pμ(∂/∂pμ)Xl(p)=0 は√-s(∂/∂p3)Xl(p)=0 ですからXl(p)はp3に依存しないことがわかります。
そこで,ここでのXl(p)は[1]でのp0をp3に置き換えたもので与えられます。
それ故,この場合の標準体調和関数はY^lm(p1,p2,p0)≡Ylm(p1,p2,-ip0)で定義されます。
[3]Pμ≡0の場合:この場合,条件Pμ(∂/∂pμ)Xl(p)=0 は恒等的に成立するので意味がありません。
そこで,ダランベール(d'Alembert)方程式(∂/∂p)2Xl(p)=□pXl(p)=0 の解を意味する,いわゆるローレンツの体調和関数を指定するにはL,l,mの3つの量子数が必要となります。
何故なら,この場合は明らかに小群L(P)が全体のローレンツ群Lに等しいからです。
そうして,標準的なローレンツの体調和関数というものをZLlm(p0,p)(l=0,1,2,...,L;m=-l,-l+1,...,l)なる表記で表わすことにすれば,これはZLlm(p0,p)≡HLlm(-ip0,p);HLlm(p4,p)≡|p^|LHLlm(α,θ,φ)なる表式によって定義されます。
ただし,|p^|2=(p4)2+p2,cosα=p4/|p^|(p4が実なら 0≦α<π)です。そして,HLlm(α,θ,φ)は4次元の球関数です。
具体的には,HLlm(α,θ,φ)≡ALlsinlαCL-ll+1(cosα)Ylm(θ,φ)と表わされます。ここでの規格化定数:ALlは∫dΩ4|HLlm(α,θ,φ)|2=1なる要請によって決まります。
ただし,dΩ4は4次元立体角要素です。
すなわち,上の要請と既に上で記述したゲーゲンバウアー多項式の直交性:∫-11dz(1-z2)α-1/2Ckα(z)Ck'α(z)=πΓ(2α+k)δkk'/{22α-1k!(α+k)Γ(α)2}から,|ALl|2=22l+1(L+1)(L-l)!(l!)2/{π(L+l+1)!}なる表式を得ます。
もちろん,完全系をなすローレンツ体調和関数としては,他の選択もあります。例えば次の選択は後のケース[4]と関連して便利な表現です。
すなわち,Z^LMm(p)≡A^LMM^(p1±ip2)|m|(p3-p0)M(p3+p0)M^F(-M,-M^,-L;p2/{(p0)-(p3)2})(|m|+M+M^=L,M≧0,M^≧0)と定義すれば,右辺の超幾何関数のベキ級数展開はmin(M,M^)+1個の項しか持たないことがわかります。
これの規格化定数A^LMM^は∫dΩ4|HLlm(α,θ,φ)|2=1に似た要請から決まります。|A^LMM^|2=L!(L+1)!/{2π2M!M^!(L-M)!(L-M^)!}です。
[4]s=0 ,かつPμ≠0 の場合:Pμ≡(P0,0,0,P0)(P0≠0)と選びます。このとき,Pμ(∂/∂pμ)Xl(p)=0 は(∂/∂p0+∂/∂p3)Xl(p)=0 を意味します。そこで,(∂/∂p)2Xl(p)=0 は{(∂/∂p1)2+(∂/∂p2)}Xl(p)=0 となります。
そこで,今の場合はχlm(p)(|m|≦l)で記述される標準の体調和関数はχlm(p)=alm(p1±ip2)|m|(p3-p0)l-|m|なる形で与えられます。
これは,先の[3]での体調和関数の表現:Z^LMm(p)≡A^LMM^(p1±ip2)|m|(p3-p0)M(p3+p0)M^F(-M,-M^,-L;p2/{(p0)-(p3)2})(|m|+M+M^=L,M≧0,M^≧0)において,M^=0,alm≡A^L,l-|m|,0と置いた式に一致します。
χlm(p)=alm(p1±ip2)|m|(p3-p0)l-|m|において(p3-p0)の因子が不変量によってp3-p0=(-v+w)/(2P0)と表現できることは注目に値します。
※(訳注):何故なら,v≡(ηaP+p)2,w≡(ηbP-p)2,かつs=P2=0;Pμ≡(P0,0,0,P0)ですから,-v+w=-2pP+(ηb2-ηa2)P2=-2pP=2P0(p3-p0)となるからです。※
以上,ある特殊準拠系での小群の体調和関数を論じました。しかし,種々のケースの相互関係を考えたいときには,特殊座標系で論じるのは得策ではありません。そこで,以下では体調和関数が任意のローレンツ系ではどうなるか?を調べてみます。
まず,s>0 の場合のP(0)μ≡(√s,0)に対し,これと同じsを持つPμ,つまりP2=s>0 となる任意の4元ベクトルPμを考えます。このとき,あるローレンツ変換Λ∈Lが存在してP=ΛP(0)と書けます。このΛとpに対してq≡Λ-1pと定義します。
このとき,L(P)の体調和関数はYlm(p,P)=Ylm(q)で与えられることがわかります。
すなわち,Ylm(p,P)=Ylm(q)=Ylm(q,P(0))ですがYlm(q,P(0))はL(P(0))の体調和関数ですからq0,q1,q2,q3のl次の同次多項式です。
そしてq≡Λ-1p,つまりqμ=(Λ-1)μνpνなのでこれはp0,p1,p2,p3のl次の同次多項式であることと同値です。
そして,P=ΛP(0),p=Λqにより,(∂/∂p)2Ylm(p,P)=(∂/∂q)2Ylm(q,P
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