散乱の伝播関数の理論(6)(Bjorken-Drell-l)
散乱の伝播関数の理論の続きです。
Bjorken & Drellのテキスト"Relativistic Quantum Mechanics"の
第6章の続きです。
以下,本文です。
§6.3 Formal definition and Properties of Green's functions
(Green関数の正式な定義と性質)
散乱問題を解くための物理的構成分子を発掘してきましたが,ここでこうした解の回答を作り上げる正式な数学的仕組みを与えます。
本節で目指す目的はGが定める微分方程式を探求し,特に自由粒子の
GであるG0を陽に解くことです。
そうすれば,これまで概略的に述べてきたGの展開が確実に遂行できるわけです。
まず,t>t0に対してのみ有効な表現:
Ψ(r,t)=i∫d3r0G(r,t;r0,t0)Ψ(r0,t0)から出発して,
これをt≦t0も含む任意の時刻tに対して正しい形に拡張します。
これは,単にθ(t-t0)Ψ(x)=i∫d3r0G(x;x0)Ψ(x0)と書き
直すだけのことです。
ただしθ(τ)は,θ(τ)≡1 (τ>0),θ(τ)≡0 (τ<0)で定義される Heavisideの単位階段関数です。
この Heaviside関数θ(τ)は複素平面上の積分から,
θ(τ)=limε→+0{-1/(2πi)}∫-∞∞dω[exp(-iωτ)/(ω+iε)]
と表わせます。
(※↑の証明は外周積分の留数を取れば簡単なので省略します。)
そして,θ(τ)にはτ=0 に不連続な単位飛躍があるため,
dθ(τ)/dτ=δ(τ)={1/(2π)}∫-∞∞dωexp(-iωτ)
となります。
θ(t-t0)Ψ(x)=i∫d3r0G(x;x0)Ψ(x0)なる形から正式な
伝播関数(propagator):G(x;x0)を見出すことを試みます。
そのために,まず,積分方程式の両辺に左から{i(∂/∂t)-H(x)}を
作用させます。
{i(∂/∂t)-H(x)}θ(t-t0)Ψ(x)
=i∫d3r0{i(∂/∂t)-H(x)}G(x;x0)Ψ(x0) です。
i(∂/∂t)θ(t-t0)=iδ(t-t0),かつ
{i(∂/∂t)-H(x)}ψ(x)=0 なので,
これは,iδ(t-t0)Ψ(x)
=i∫d3r0{i(∂/∂t)-H(x)}G(x;x0)Ψ(x0)
と書き直せます。
この式が,任意のΨ(x)に対して成立するため,
{i(∂/∂t)-H(x)}G(x:x0)=δ3(r-r0)δ(t-t0)
=δ4(x-x0) を得ます。
これが,Schrodinger理論においてGreen関数(Green's function)
G(x;x0)の満たすべき微分方程式です。
これに,"時間の前方(forword)=未来"にのみ伝播するという
境界条件:"t<t0ならG(x;x0)=0 "を付加すれば,
上記方程式の解は一意的なので,
θ(t-t0)Ψ(x)=i∫d3r0G(x;x0)Ψ(x0)
に適合する遅延Green関数(retarded Green's function)の定義
を与えたこよになります。
得られた方程式から,特にH=H0≡-∇2/(2m)のときのGの解である
自由粒子伝播関数G0(x;x0)を陽に解いてみます。
伝播関数の満たす方程式:{i(∂/∂t)-H(x)}G(x;x0)
=δ4(x-x0)で,y=x-x0とおけば,
{i(∂/∂t)-H(x0+y)}G(x0+y;x0)=δ4(y)です。
自由粒子では,H(x0+y)=H0(x0+y)=-∇y2/(2m)であって,
これはx0に無関係ですから,G0(x;x0)=G0(x0+y;x0)は,
y=x0―x0だけの関数です。
そこで,G0(x;x0)のFourier積分表示を
G0(x;x0)=G0(x-x0)
=(2π)-4∫dωd3p[exp{ip(r-r0)-iω(t-t0)}G^0(p,ω)]
と表現することができます。
すると,G0の満たす方程式:
{{i(∂/∂t)+∇2/(2m)}G0(x-x0)=δ4(x-x0)は,
(2π)-4∫dωd3p[exp{ip(r-r0)-iω(t-t0)}
{ω-p2/(2m)}G^0(p,ω)]
=(2π)-4∫dωd3p[exp{ip(r-r0)-iω(t-t0)}
となります。
故に,{ω-p2/(2m)}G^0(p,ω)]=1となることが必要です。
そこで,ω≠p2/(2m)なら,G^0(p,ω)=1/{ω-p2/(2m)}です。
G^0(p,ω)の完全な表現を得るには,分母がゼロとなる特異点を扱う
べき法則が必要ですが,これは"t<t0ならG0(x-x0)=0 "という
遅延境界条件から決定できるはずです。
Fourier積分に形式的にG^0(p,ω)=1/{ω-p2/(2m)}を代入す
ると,
G0(x-x0)
=∫-∞∞dω/(2π)[exp{-iω(t-t0)}/{ω-p2/(2m)}
(2π)-3∫d3pexp{ip(r-r0)}
です。
さらに,G0(x-x0)
={-1/(2πi)}∫-∞∞d{ω-p2/(2m)}
[exp[-i{ω-p2/(2m)}(t-t0)]/{ω-p2/(2m)}(-i)
∫d3p(2π)-3exp{ip(r-r0)-p2(t-t0)/(2m)}
となります。
同じく分母に特異点を持つ積分公式:
θ(τ)={-1/(2πi)}∫-∞∞dω[exp(-iωτ)/(ω+iε)]
を利用すれば,分母の特異性がうまく処理できて,
G0(x-x0)=-iθ(t-t0)∫d3p(2π)-3
exp{ip(r-r0)-ip2(t-t0)/(2m)}となり,
遅延境界条件が満たされます。
これを運動量がpの規格化された自由粒子波動関数:
φp(x)=φp(r,t)=(2π)-3/2exp{ipr-ip2t/(2m)}
を用いて表わせば,
G0(x-x0)=-iθ(t-t0)∫d3pφp(r,t)φp*(r0,t0)
という馴染み深い表現が得られます。
※(注):自由粒子の伝播関数の陽な形は,既に前のSchiffの項で,
G0(r,t;r0,t0)
=(-i)∫d3pup*(r0)up(r)exp{-ip2(t-t0)/(2μhc)}
=(-i)(2πhc)-3∫exp{ip(r-r0)/hc}
exp{-ip2(t-t0)/(2μhc)}d3p
であることを見ました。
これは,hc=1(自然単位),μ=m,
φp(r,t)=up(r)exp{-ip2t/(2m)}と置換すれば,
たった今得た表現と因子θ(t-t0)を除いて完全に一致します。
(注終わり)※
最後の,G0(x-x0)=-iθ(t-t0)
∫d3pφp(r,t)φp*(r0,t0)なる式の因子:
∫d3pφp(r,t)φp*(r0,t0)は,
"Green関数の一般表現=波動方程式の固有関数の完全系にわたる和",
の固有関数が平面波である場合の特殊例になっています。
離散スペクトルにわたる総和:Σと連続スペクトルにわたる積分:∫
を統合した一般化された総和を象徴的に離散和Σnで表現して,上記
"Greenグリーン関数の一般表現”が求める伝播関数であることを
示します。
つまり,HΨn(r,t)=EnΨn(r,t)を満たす規格化された固有関数
の系{Ψn(r,t)}が完備性(完全性)条件;
ΣnΨn(r,t)Ψn*(r0,t)=δ3(r-r0)を満たすなら,
G(x;x0)≡-iθ(t-t0)ΣnΨn(x)Ψn*(x0)なる形が,
求める境界条件を満たす伝播関数です。
何故なら,G(x;x0)≡-iθ(t-t0)ΣmΨm(x)Ψm*(x0)の両辺に
右からΨn(x0)を掛けてi∫d3r0G(x;x0)Ψn(x0)を作ると,
i∫d3r0G(x;x0)Ψn(x0)=θ(t-t0)ΣmΨm(x)
∫d3r0Ψm*(x0)Ψn(x0)=i∫d3r0G(x;x0)Ψn(x0)
となるからです。
逆に,左からΨn*(x0)を掛けると,
i∫d3r0Ψn*(x0)G(x;x0)=θ(t-t0)Ψn*(x)です。
そして完全性ΣnΨn(r,t)Ψn*(r0,t)=δ3(r-r0)から,
an≡∫Ψn*(r0,t)Ψ(r0,t)d3r0とおけば,
任意の解Ψが,Ψ(x)=ΣnanΨn(r,t)
=∫d3r0[Σn∫d3r0Ψn*(r0,t)Ψn(r,t)]Ψ(r0,t)
と展開されることがわかります。
そこで,一般表現のGは確かに,
θ(t-t0)Ψ(x)=i∫d3r0G(x;x0)Ψ(x0)
を満たします。
そして,式:G(x;x0)≡-iθ(t-t0)ΣnΨn(x)Ψn*(x0)で,
Σn→∫d3p,Ψn→φpなる置換を行えば,自由粒子の伝播関数:
G0(x-x0)=-iθ(t-t0)∫d3pφp(r,t)φp*(r0,t0)
が得られます。
さらに,G(x:x0)=-iθ(t-t0)ΣnΨn(x)Ψn*(x0)の複素共役
を取れば,G*(x;x0)=iθ (t-t0)ΣnΨ*n(x)Ψn(x0)です。
そして,xとx0を交換すると,
G*(x0;x)=iθ(t0-t)ΣnΨn(x)Ψn*(x0)です。
このG*(x0;x)をG-(x;x0)と書きます。
そうすれば,-i∫d3r0G-(x;x0)Ψn(x0)
=θ(t0-t)ΣmΨm(x)∫d3r0Ψm*(x0)Ψn(x0)
が成立します。
すなわち,θ(t0-t)Ψn(x)=-i∫d3r0G-(x;x0)Ψn(x0)
です。
G-(x;x0)≡G*(x0;x)は先進Green関数(advanced Green's
function)と呼ばれます。
これは,t>t0ならG-(x;x0)=0 という境界条件を満たし,
"時間の後方(backword)=過去"へ伝播するGreen関数を示して
います。
さて,Sfiの定義:Sfi≡lim t→∞∫φf*(x)Ψi(+)(x)d3rと,
θ(t-t0)Ψ(x)=i∫d3r0G(x;x0)Ψ(x0)から,S行列要素:
Sfiの正確な伝播関数G(x;x0)を用いた簡略表現が得られます。
すなわち,Sfi=ilim t→∞lim t0→-∞
∫d3rd3r0φf*(x)G(x;x0)φi(x0)です。
しかし,この形では一般的な伝播関数G(x;x0)を直接解いて求める
ことができないため,有用な式ではありません。
G(x;x0)=-iθ(t-t0)ΣnΨn(x)Ψn*(x0)から明白なように,
G(x;x0)には莫大な量の情報が含まれています。
Schrödinger方程式の全ての解は,
ΣnΨn(r,t)Ψn*(r0,t)=δ3(r-r0)なる完備性関係(完全性)
においては,要求されるような束縛状態も含め等しい重みで現われ
ます。
それ故,Gの計算が困難であるのは何の不思議でもありません。
前にG(x;x0)=G0(x;x0)
+∫d4x1G0(x;x1)V(x1)G0(x1;x0)
+∫∫d4x1d4x2G0(x;x1)V(x1)G0(x1;x2)V(x2)
G0(x2;x0)+..なる展開を導いた直観的な考察と同様,
自由グリ-ン関数から始まる反復手法を作れるようにG(x;x0)
の探索を進めます。
基本方程式{i(∂/∂t)-H(x)}G(x;x0)=δ4(x-x0)は,
H=H0+Vと分解すれば,{i(∂/∂t)-H0(x)}G(x;x0)
=δ4(x-x0)+V(x)G(x;x0)
=∫d4x1δ4(x-x1)[δ4(x1-x0)+V(x1)G(x1;x0)]
と書けます。
こうして,反復項が Diracのデルタ関数の級数の重ね合わせで表現
できました。
望ましい境界条件を持ったこの式の積分は,丁度,対応する自由
伝播関数の重ね合わせです。
δ4(x-x0)={i(∂/∂t)-H0(x)}G0(x;x0)なので,
{i(∂/∂t)-H0(x)}G(x;x0)
={i(∂/∂t)-H0(x)}
∫d4x1G0(x;x1)[δ4(x1-x0)+V(x1)G(x1;x0)]
です。
それ故,G(x;x0)=∫d4x1G0(x;x1)[δ4(x1-x0)
+V(x1)G(x1;x0)]=G0(x;x1)
+∫d4x1G0(x;x1)V(x1)G(x1;x0)
が得られます。
これを,Sfi=ilim t→∞lim t0→-∞∫d3rd3r0
φf*(x)G(x;x0)φi(x0)に代入すると,
Sfi=ilim t→∞lim t0→-∞∫d3rd3r0φf*(x)
[G0(x;x1)+∫d4x1G0(x;x1)V(x1)G(x1;x0)]φi(x0)
となります。
さらに,Sfi=∫d3rφf*(x)φi(x)
+lim t0→-∞∫d3r0d4x1φf*(x1)V(x1)G(x1;x0)]φi(x0)
=δfi-i∫d4x1φf*(x1)V(x1)
-i∫d4x1d4x2φf*(x1)V(x1)G0(x1;x2)V(x2)φi(x2)-..
と級数展開されます。
この多重級数はSfi≡lim t→∞∫φf*(r,t)Ψi(+)(r,t)d3r
=δ3(kf-ki)
+lim t→∞∫d3r0∫d4xφf*(r,t)G0(r,t;r0,t0)
V(r0,t0)Ψi(+)(r0,t0)
から得られる級数と各項ごとに一致します。
そして,前と同様,正確なSchrödinger方程式の解に総和されます。
これを示すため,上述の,
Sfi=∫d3rφf*(x)φi(x)+lim t0→-∞∫d3r0d4x1
φf*(x1)V(x1)G(x1;x0)]φi(x0)なる表式で,
lim t0→-∞∫d3r0G(x1;x0)]φi(x0)
=lim t0→-∞∫d3r0G(x1;x0)]Ψi(x0)=-iΨi(x1)
を代入します。
すると,Sfi=δfi-i∫d4x1φf*(x1)V(x1)Ψi(+)(x1)
と書けます。
ここでΨi(+)(x1)の上添字(+)は,t→-∞ の極限で自由波
φi(x)に帰着する解であることを示す記号です。
これは,前にも,
Ψi(+)(x)=φi(x)+∫d4x0G0(x;x0)V(x0)Ψi(+)(x0)
なる形で与えられていたものです。
さて,ここまでを要約します。
式の組:
Sfi=ilim t→∞lim t0→-∞∫d3rd3r0φf*(x)G(x;x0)φi(x0);
G(x;x0)=G0(x;x0)+∫d4x1G0(x;x1)V(x1)G(x1;x0)
と,式の組:
Sfi=δfi-i∫d4x1φf*(x1)V(x1)Ψi(+)(x1);Ψi(+)(x)
=φi(x)+∫d4x0G0(x;x0)V(x0)Ψi(+)(x0)とは,
S行列に対する等価な表現です。
これから,先述のSfi=∫d3rφf*(x)φi(x)
+lim t0→-∞∫d4x1φf*(x1)V(x1)G(x1;x0)]φi(x0)
=δfi-i∫d4x1φf*(x1)V(x1)
-i∫d4x1d4x2φf*(x1)V(x1)G0(x1;x2)V(x2)φi(x2)-..
のような多重散乱級数の式が導かれます。
通常の実用上では,この級数の最初,または最初の2つゼロでない
寄与のみを計算することが多いです。
この摂動計算の妥当性は相互作用Vが弱いことと,この相互作用のベキの形の級数が急速に収束するという予見に依拠しています。
確率保存則から結論されるS行列の一般的性質はユニタリ性
(unitarity)です。
一般に,Hamiltonian:HのHermite性(Hermiticity)が確率の保存を保証します。
これはHがHermiteなら波動方程式の2つの解の内積は時間に依らないことを思い出せば明らかです。
※(注):i∂Ψ1/∂t=HΨ1,i∂Ψ2/∂t=HΨ2の場合,
-i∂Ψ1*/∂t=HΨ1*より,∂(Ψ1*Ψ2)/∂t=(∂Ψ1*/∂t)Ψ2
+Ψ1*(∂Ψ2/∂t)=i[(HΨ1*)Ψ2-Ψ1*(HΨ2)]です。
故に,d<Ψ1|Ψ2>/dt=i[<HΨ1|Ψ2>-<Ψ1|HΨ2>]
となりますが,Hのエルミート性により,
<HΨ1|Ψ2>=<Ψ1|HΨ2>なので,右辺はゼロです。
故に,d<Ψ1Ψ2>/dt=0 で内積は時間的に一定です。
特に確率の総和は常に<Ψ|Ψ>=1であり一定です。
(注終わり)※
したがって,<Ψi(+)|Ψj(+)>=∫d3rΨi(+)(x)*Ψj(+)(x)
=lim t→-∞∫d3rΨi(+)(x)*Ψj(+)(x)
=lim t→-∞∫d3rφi(x)*φj(x)
=<φi|φj>=δjiです。
上記のKroneckerの記号δjiは,平面波の例では,
δji=δ3(kj-ki)を意味します。
この内積を遠い未来t→ ∞ に投影することもできます。
すなわち,自由波{φi(x)}の完全性により,解Ψi(+)(x)は平面波の重ね合わせに展開可能です。そして,遠い未来t→ ∞ での展開係数はS行列要素になります。
つまり,lim t→∞Ψi(+)(x)=Σnφn(x)Sniです。(平面波表示ではΣn→∫d3pとなります。)
実際,Sfi=lim t→∞∫φf*(x)Ψi(+)(x)d3rより,
Σnφn(x)Sni=lim t→∞∫Σnφn(x)φn*(x1)Ψi(+)(x1)d3r1
=lim t→∞∫Σnφn(x)φn*(x1)Ψi(+)(x1)d3r1
=lim t→∞∫δ3(r-r1)Ψi(+)(x1)d3r1
=lim t→∞Ψi(+)(x)です。
そして,lim t→∞Ψi(+)(x)=Σnφn(x)Sniを,
lim t→∞∫d3rΨi(+)(x)*Ψj(+)(x)=δjiの左辺に代入すると,
lim t→∞∫d3rΨi(+)(x)*Ψj(+)(x)
=Σm,n∫d3rφm(x)*Smi*φn(x)*Snj
=Σm,nδnmSmi*Snj=δjiを得ます。
つまり,ΣnSni*Snj=δjiを得ます。行列記法ではS+S=1です。
もしも,{Ψi(+)(x)}が{φi(x)}のように完全系を形成するなら,
S+=S-1が成立し,Sはユニタリ行列であると結論されます。
今日はここまでにします。(つづく)
参考文献:J.D.Bjorken & S.D.Drell "Relativistic Quantum Mechanics" (McGraw-Hill)
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