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2010年7月20日 (火)

共形場理論(3)

 共形場理論の続きです。 

1.4 頂点作用素

 無限個の変数(t0,t1,t2,..),複素パラメータk,およびzを用意します。

 

 そして,の関数に作用する頂点作用素(vertex operator):Vk(z)を次式で定義します。

 すなわち,Vk(z)≡Vk(z)Vk(z);Vk(z)≡exp(kΣn=0nn),Vk(z)≡exp{kΣn=0n(z)∂/∂tn}です。ただし,u0(z)≡logz,un(z)≡z-n/n(n>0)です。

n(z)はzの対数:log(z-w)のwによるベキ級数展開をlog(z-w)=Σn=0n(z)wnと表現したときの展開係数です。

k(z)は掛け算作用素部分Vk(z)が左側に,微分作用素部分Vk(z)が右側にくる正規積(normal-ordering)の形です。

しかし,2つの頂点作用素の積:Vl(w)Vk(z)=Vl(w)Vl(w)Vk(z)Vk(z)を考えると,中央のVl(w)Vk(z)が正規積の順序になっていません。

そして,Vl(w)Vk(z)=exp{lΣm=0m(w)∂/∂tm}exp(kΣn=0nn)=exp{klΣm=0m(w)zm}[exp(kΣn=0nn)exp{lΣm=0m(w)∂/∂tm}]です。

右辺,最初の因子はexp{klΣm=0m(w)zm}=exp{(kl)log(w-z)}=(w-z)klですから,Vl(w)Vk(z)=(w-z)klk(z)Vl(w)と書けます。

したがって,Vl(w)Vk(z)=(w-z)kl:Vl(w)Vk(z):です。

この証明をよりスマートに書くと次のようになります。 

(証明):Vl(w)=exp(A),Vk(z)=exp(B),A≡lΣm=0m(w)∂/∂tm},B≡kΣn=0nnと置くとき[A,B]=klΣm=0m(w)zm=(kl)log(w-z)です。

 それ故,exp(A)exp(B)=exp([A,B])exp(B)exp(A)=(w-z)klexp(B)exp(A)が得られます。(証明終わり)

同様な計算の連続により,一般的公式:Vk1(z1)..VkN(zN)=Π1≦i<j≦N (zi-zj)kikj:Vk1(z1)..VkN(zN):が得られます。

私自身が忙しいということもあり,このシリーズは少しずつゆっくり進むことにします。

参考文献:山田泰彦 著「共形場理論入門」(培風館)

 

PS:7/29に南大塚一丁目に引越し予定です。昨日まで脱水症状でしたが2軒ハシゴで治りました。

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コメント

 どもTOSHIです。

 タイプミスよりもっと大きい勘違いのようです。ご指摘ありがとうございます。

             TOSHI

投稿: TOSHI | 2010年7月21日 (水) 11時39分

この頂点というのは、ファインマン図の vertex に関連するということですかね。
何となく分かる気がします。

さて、タイプミスではないかと思われるのは、次の点でした。

>そして,Vl+(w)Vk-(z)=exp{lΣm=0∞um(w)∂/∂tm}exp(kΣn=0∞zntn)=exp(kΣn=0∞zntn)exp{lΣm=0∞um(w)∂/∂tm}+exp{klΣm=0∞um(w)zm}です。

という式の最右辺の「+」は「×」の間違いではないでしょうか?

>同様な計算の連続により,一般的公式:Vk1(z1)..VkN(zN)=Πi≦i<j≦N (zi-zj)kikj:Vk1(z1)..VkN(zN):が得られます。

Πの条件は「i≦i<j≦N」→「1≦i<j≦N」ではないでしょうか?

投稿: T_NAKA | 2010年7月21日 (水) 08時57分

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