« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »

2011年5月

2011年5月30日 (月)

量子電磁力学の輻射補正(11)(頂点補正-5)」

 ,5/30午前2時半です。これから5時間ほど寝て朝には帝京大学病院眼科に入院し.5/31には右目を手術,6月第一週週末には退院できると思います。

 

 帝京大学病院はTVを見るのさえ10時間1000円のカードを買って挿入する必要があります。

 

取り合えず手元に数百円しかなかったので,入院前日にも関わらず,毎日曜の予定通りに飲みに行って図々しくも支払いはPendingで逆に2千円借りてきてさっき1時頃帰宅したところです。

  

帝京大学病院の一階には1時間100円でネットにアクセスできるPCがありますが,まあ一種間か10日くらいは忘れて別のことやりたいと考えています。 

 

(※読むかどうかはわかりませんが格子ゲージ理論の本を1冊持っていきます。)

 さて,入院前最後に科学記事を書きます。

輻射補正の頂点補正:Λμ(p',p)(下図)の続きです。

 

頂点補正のうちμに比例した項について考えます。

 

これらは電子散乱の赤外発散(infrared divergence)への寄与に関係しています。

  

しかし,この仮想軟光子k~0による発散は断面積に実軟光子(soft-photon:k~0)の制動輻射(bremsstrahlung)の寄与を加えると相殺して消えます。

 

以下,これを説明します。

  

あらゆる実験装置の分解能(resolution:解像度)は有限です。

 

そして,電子がエネルギー分解能ΔEで検出されるなら,観測事象の数は弾性散乱の断面積にエネルギーが弾性値のΔE以内にある電子に到る制動輻射(非弾性散乱)の断面積をプラスしたものに対応するはずです。

 

(注1):2010年7/26の記事「散乱の伝播関数の理論(17)(応用3-2)」での制動輻射の論議の最後で次のように書きました。

(*)軟光子放出の制動輻射の断面積は,非相対論的エネルギー(N.R)では,dσ/dΩf =(dσ/dΩf)elastic(2α/π)ln(kmax/kmin){(4/3)β2sin2(θ/2)+O(β4)},

超相対論的エネルギー(E.R)ではdσ/dΩf =(dσ/dΩf)elastic(2α/π)ln(kmax/kmin){ln(-q2/m2)-1+O(m2/|q2|)}となります。

 

ここでは論じませんが,kmin→ 0 におけるln(kmax/kmin)因子の赤外発散を相殺して断面積の有限な値を得るために,因子(dσ/dΩf)elasticが(dσ/dΩf)elastic→ (有限値)×{O(ln(kmax/kmin))}-1となるような弾性散乱の仮想光子輻射補正が必要です。 (*)

 

です。

 

なお,この記事では対数の記号としてlnを使っており,このシリーズして統一性がありませんが,lnは単に底がeの自然対数を意味するだけなのでここでの記号logと意味は同じです。

 

以下,lnはlogに変更します。(注1終わり)※

 

さて,以下ではここで得たγμ+Λcμ(p',p)~γμ[1+{α/(3π)}(q2/m2){log(m/λ)-3/8}]+{α/(8πm)}[μ](N.R),

 およびγμ+Λcμ(p',p)~γμ[1-(α/π)log(m/λ){log(-q2/m2)-1+O(|m2/q2|)}]から得られる断面積を上記の制動輻射の断面積と比較します。

 その結果,e2のオーダーまででは弾性散乱と非弾性散乱の断面積の和は有限になり赤外発散の困難から解放されることを説明します。

 ここで得た結果によれば,弾性散乱のe2のオーダーまででの赤外発散部分は(dσ/dΩ)λ=(dσ/dΩ)0{1-(2α/π)log(λ/m)χ(q2)}と書けます。

 ただし,-q2/m2<<1ではχ(q2)≡-(1/3)(q2/m2),-q2/m2>>1ではχ(q2)≡log(-q2/m2)です。

 また,(dσ/dΩ)0は弾性散乱断面積への最低次の寄与です。

(※S行列要素から断面積dσ/dΩにするときには絶対値を2乗するため,γμ→γμ+Λcμ(p',p)のλ~0 付近の補正因子も2乗されるので,こうなります。)

 記号:χ(q2),および(dσ/dΩ)0を用いると,制動輻射の断面積は(dσ/dΩ)brem=(dσ/dΩ)0(2α/π)log(kmax/kmin)χ(q2)と書けます。

(注2): 制動輻射の断面積の式は,(E.R):-q2/m2>>1では(dσ/dΩ)brem=(dσ/dΩ)0(2α/π)log(kmax/kmin)log(-q2/m2)ですから,これは上記の表現で全く問題なしです。

 一方,(N.R):-q2/m2<<1ではE≡Ef ~Ei,||≡|f|~|i|,β≡||/E,fi2cosθですが,q=pf-pi=kでありk~0の極限ではEf ~Eiなので-q2=-(pf-pi)2 ~ (fi)2=22(1-cosθ)=4E2β2sin2(θ/2)です。」

 故に,22+m2,-q2=22(1-cosθ)<<m2で42<<m2よりE2~m2ですから,-q2~4m2β2sin2(θ/2), )(4/3)β2sin2(θ/2)~(-1/3)(q2/m2)です。

 それ故,(dσ/dΩ)brem~(dσ/dΩ)0(2α/π)log(kmax/kmin)(4/3)β2sin2(θ/2)=(dσ/dΩ)0(2α/π)log(kmax/kmin)(-1/3)(q2/m2)を得ます。(注2終わり)※

 しかし,これら2種類の式は一方は光子が小ですが有限な正の質量λ>0 を持つと仮定する,他方はエネルギーor 波数kに下限kminが存在するという形なので,それぞれ異なったやり方で低振動数の切断を実行した結果として得られたものですから,これらを単純に加えることはできません。

(※記号λはよく用いられる波長の意ではなく質量を表わすことに注意)

 この問題点を克服するための処方として,制動輻射の断面積を有限質量λの光子で再導出するか?kminより小さいエネルギーの光子の放出が禁止されていると仮定して頂点補正を再計算するか?のいずれかを選択できます。

 

 しかし,光子がλ>0の質量を持つときにはゼロ質量では存在し得ない縦波の実光子の出現という複雑な問題が生じると考えられるため,ここではこれを避けるため後者の方法を選択します。

 

 ところが,光子の波数切断kminの導入は非共変的手続きなので,頂点補正のくりこみ部分の確認はとても繊細(delicate)な状況になります。

 

 実は,このことが最初の計算において低振動数の切断を共変的なスカラーである質量λで行なった理由です。

 

 さて,λ~0,かつkmin~0 の極限につて考察中なのですが,ここでは数式化を簡単にするため,特にkmin>>λという選択をします。

 

 この選択は頂点補正Λμ(p',p)≡(-ie)2ε0-1∫d4k(2π)-4{(-i)(k2-λ2+iε)-1γνi('--m+iε)-1γμi(-m+iε)-1γν}のkによる積分において,k<kminの振幅を禁止して∫kmin4kとすることを意味します。

 

 そこで,結局,光子の伝播関数(photon propagator):iDF(x)=∫d4k(-i) exp(-ikx)/(k2-λ2+iε)での∫d4k→∫kmin4kなる修正の必要性に帰着することがわかります。

 

 短いですが,明朝入院なので今日はこれでPendingです。

 

 皆様,ごきげんよう,また会いましょう。

 

参考文献: J.D.Bjorken & S.D.Drell "Relativistic Quantum Mechanics"(McGrawHill)

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年5月25日 (水)

完全休養日

 昨日24日(火)は土日出勤の代替として休みました。

 予定では月火の連休だったのですが,来週月曜の30日に入院するため,31日の出勤が消えるので,代わりに昨日は出勤しました。これで5月の出勤は一応予定通りになります。

 入院準備とか洗濯とか家事もあったのですが,このところ疲れやすく,来週入院の前だし金がないと外出する気も起きないので1日中家にいました。

 火曜夜の手話教室も先週休んだので初めは是非行こうと思っていましたが,来週から少なくとも2回連続は休まざるを得ず,天気も悪そうで寒いし気分的に億劫だったので完全休養に変えました。

 37回/年のうち最初2回出席だけで,4回も連続で休むとついていけなくなるだろうし,やる気が失せるかも知れません。

 しかし,今は右目が悪くて黒板の字も見えにくいという有様なので,目の手術の結果,もっとはっきり見えるようになったら,また前のやる気が復活するかも知れないと思います。

 食事以外の家事もやめて,前から暇があったら整理しようと思っていた今進行中のブログ科学記事の「量子電磁力学の輻射補正」シリーズのこれまでの細かい間違いの修正,特に種本の古い電磁単位系(古いノートではそのままになっている)を昨今主流のε0を含む単位系に変換したために生じたミスを中心に直すことに集中しました。

 私のブログ記事は科学記事の場合,今はだいたい1つの記事の本文はWordのA4で6ページ程度です。これより短いときは,今日は短いですがという但し書きをつけることが多いです。

 こうした記事をつくるには今は転記だけでも1日では無理です。アップしてからも推敲手直しで10時間くらいは必要です。

 しかし前よりズボラになって,Pendingなどと書いてほったらかしにする場合もありますね。

 でも,飽きない限り最終的には完全な形になるよう適宜努力しています。間違いは自分で見つけたときには大抵こっそりと直しています。

 ブログですからもちろん不特定の他人が読むことを意識してはいますが,基本的には自己満足の遺言です。

 この記事も含め,文系というか普通の日記文についてはアップも何も直接思い付きをオンラインで書き殴ってるだけですからタイプする程度の時間しかかかりません。

 何故か最近は自動書記的に後から後から浮かんでくる言葉を何の躊躇もなく書いてるだけです。

 後からの推敲といっても,よほどの文法間違いでなければ,ミスタイプ,変換違いの訂正と,かなを漢字に変換するくらいです。

 言葉足りないかな?とすぐ追加する癖があり,他の掲示板等のコメント書き込みでもPSを追加するという癖があります。

 実生活と同じで"言わずもがな"の一言が多くて,後でチョッとだけ後悔することも多々ありますね。

 今週はひととおりの入院準備以外は,おとなしくして,来週まな板に乗ろうと思っています。

PS:TV朝日の「科捜研の女」でしたか?よく「私は科学者よ。」というようなセリフがあって,これがこのドラマのミソなのかも知れませんが,このセリフ。。もしも自分だったらとても恥ずかしくて言えないな。とよく思います。

 イヤ,科捜研の女だから科学者じゃないと主張するわけではありません。

 実際の自然科学関係の研究者,それを職業としている科捜研(存在するの?)も含め公共,民間会社の研究所の研究員,技術者や大学の教授,准教授,講師,助教やポスドクetc,その他世間から科学者と呼ばれる職業であったとしても,

 自分から「私は学者(科学者)です。」,または「自分は何とかの博士です。」というように述べるのは何か気恥ずかしいと思うのですね。

 日本的土壌のせいでしょうか?たとえば「私は金持ちです。資産家です。」とか言うのも海外では堂々と言う方多いのでしょうが,日本では必ずしも自慢にならないという面もあります。

 イヤ,自慢だから言うなという意味ではありません。私はオリンピック柔道でマラソンで代表になりました。メダルを取りました。紅白歌合戦に出ました。自慢だとしても全然恥ずかしくないです。

 「私は学者(科学者)です。」,「私は金持ちです。資産家です。」というのも同じく自分の才能に負うところが大でしょうから,別の理由でしょう。

 関連してますが話は変わります。

 私ごときが誰を批判,非難する意図もないですが,原発関連の話をするときに,私は学者だから他の言より比較的信用できるということはないでしょう。

 余りにも専門が分化している現在は,原発技術,あるいは放射線に詳しくても疫学的なことは専門ではないし詳しくはないとかいろいろあります。

 中には何でも知っているような万能な方もいるでしょうが,全てが専門とまではいかないでしょう。

 ですから,私は,「学者(科学者)である前に人間だ。」というくらいの前提で十分だと思うのです。これなら,ほぼ無条件で他より信用されることはないにしても,恥ずかしくなく堂々と自分の見解を述べられると思います。

 学者として発言するのは自分のごく小さい専門分野だけで,後はどうせ「100%ないとは言えない。」という程度のある意味当たり前のことしか責任が持てないというのが本当のところでしょうね。

PS2:最近というか,大地震よりもっと前にチュニジアやエジプトの革命が日本でも話題になり始めた頃に興味本位でFacebookに登録していました。

 最初,友達は1名だけで,めったに覗くこともなく,放ったらかし状態でしたが25日に友達申請メールが来て急に友達が3名増えました。

 全員,古くからの将棋仲間で私にとってはむしろ最近は毎年夏の1泊2日将棋合宿の旅行仲間です。

 旧パソコン通信ニフティサーブ「将棋フォーラム」からの流れでインターネット時代に部分的に引き継いだ「将棋チェスネット」です。

 去年は社会人リーグ社団戦でもお会いしてますが,Facebookはハンドルではなく本名制で国内では漢字名,海外ではアルファベット名が表示されるのでハンドル名でしか呼び合ってなかった方には違和感がありますね。

  の仲間でFacebookに分室あるようです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年5月22日 (日)

量子電磁力学の輻射補正(10)(頂点補正-4)

  赤外発散論文詳解の続きです。

 輻射補正の頂点補正;Λμ(p',p)(下図)の続きです。


 
 前回の記事では,|q2|<<m2の場合の計算を行なって,

Λμ(p',p)=(Z1-1-1)γμ+Λcμ(p',p)について,


 γμ+Λ
cμ(p',p)

~ γμ[1+{α/(3π)}(q2/m2){log(m/λ)-3/8}]

+{α/(8πm)}[μ]

を得ました。

 
ここで,Z1-1-1={α/(2π)}{log(Λ/m)+9/4-2log(m/λ)}

={α/(4π)}{log(Λ2/m2)+9/2-4log(m/λ)} です。

 今日は,残りの|q2|>>m2の場合の計算をします。

 結果はλに依存する項のみが得られて,

 γμ+Λcμ(p',p)

 ~ γμ[1-(α/π)log(m/λ){log(-q2/m2)-1+O(|m2/q2|)}]

です。

(注3):まず,頂点補正項の計算式を再掲します。

 Λμ(p',p)={α/(4π)}γμlog(Λ2/m2)+{α/(2π)}γμ01dz101-z1dz2log([m21+m2{m2(1-z1)2-q223-iε}/Λ2]/{m2(1-z1)2+λ21-q223-iε})-{α/(4π)}∫000dz1dz2dz3δ(1-Σi=13i)[γν{'(1-z2)-3+m}γμ{(1-z3)-'z2+m}γν]/{m2(1-z1)2+Λ212-q223-iε} です。

 今回は,-q2>=||2-q02>>m2なので,前記事のζ≡q2/m2でなく,てζ≡m2/(-q2)(<<1)とし,前と同じくu=1-z1とおけば,

 γν{'(1-z2)-3+m}γμ{(1-z3)-'z2+m}γν

=-γμ{2m2(1-4z1+z12)+2q2(1-z2)(1-z3)}-2mz12[μ]=-(-q2)(2γμ){z22-uz2+ζ(u2+2u-2)+(u-1)}-(-q2){-2m/(-q2)}u(1-u)[μ] です。(q=p'-p)

 そして,m2(1-z1)2+λ21-q223=-(-q2)[z22-uz2-{u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}]により,

 Λμ(p',p)={α/(4π)}γμlog(Λ2/m2) ..(第1項)

+{α/(2π)}γμ01dz101-z1dz2log(ζ(1-u)/[ζ{u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}-z22+uz2]) ..(第2項)

-{α/(2π)}γμ01du∫0udz2({z22-uz2+ζ(2u2+2u-2)+(u-1)}/[ζ{u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}-z22+uz2]) ..(第3項)

-{α/(4π)}∫01du∫0udz2{2m/(-q2)}u(1-u)[ν]/[ζ{u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}-z22+uz2]) ..(第4項)

です。

 ここで,便宜上f(u)≡u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)とおきます。

 すると,上式の第2項×(2π/α)γμ-1=∫01du∫0udz2{logζ+2log(1-u)}-∫01du∫0udz2log{ζf(u)-z22+uz2}

(1/2)logζ-3/4-∫01du[z2log{ζf(u) -z22+uz2}]0u

+2∫01udu-∫01du∫0u [{uz2+2ζf(u)}/{ζf(u)-z22+uz2}]dz2

(1/2)logζ-3/4-∫01ulog{ζf(u)}du+1+∫01[(u/2)log|z22-uz2-ζf(u)|]0udu+(1/2)∫01du{u2+4ζf(u)}1/2[log|(2z2-u-{u2+4ζf(u)}1/2|)/(2z2-u+{u2+4ζf(u)}1/2)|]0u

となります。

 ところで,|q2|>>m2,つまりζ<<1の場合,

[log|(2z2-u-{u2+4ζf(u)}1/2)/(2z2-u+{u2+4ζf(u)}1/2)|]0u=2log|{u-{u2+4ζf(u)}1/2}/{u+{u2+4ζf(u)}1/2}|

=2log[|u-{u2+4ζf(u)}1/2|2/{4ζf(u)}]=4log|f(u)-f(u){1+2ζ/f(u)}|+O(λ2/m2)-2log|4ζf(u)}

~ 4log2+4logζ-2log4-2logζ-2logf(u)

=2{logζ-logf(u)} となります。

 よって,(1/2)∫01du{u2+4ζf(u)}1/2[log|(2z2-u-{u2+4ζf(u)}1/2)/(2z2-u+{u2+4ζf(u)}1/2)|]0u)~∫01[u(1+2ζ){logζ-logf(u)}]du~ (1/2+ζ)logζ+1/2+ζ と書けます。

 ここで,∫01ulogf(u)du~ [(1/2)f(u)logf(u)-f(u)/2]01=-1/2+O(λ2/m2)なる近似を用いました。

 以上から,第2項×(2π/α)γμ-1~ (1/2)logζ-3/4-(1/2)logζ+1/2+1+(1/2+ζ)logζ+1/2+ζ

=(1/2)logζ+ζ+ζlogζ+5/4+O(ζ,λ2/m2)を得ます。

 また,第3項×{-4π/(ε0α)}(2γμ)-1=∫01du∫0udz2({z22-uz2+ζ(2u2+2u-2)+(u-1)}/[ζf(u)-z22+uz2])

=∫01du∫0udz2(1+[(u-1)+ζ{2u2+2u-2+f(u)}]/[ζf(u)-z22+uz2])

=1/2+∫01du{u2+4ζf(u)}-1/2[(u-1)+ζ{2u2+2u-2+f(u)}][log|(2z2-u-{u2+4ζf(u)}1/2)/(2z2-u+{u2+4ζf(u)}1/2)|]z2=0z2=u

~1/2+2∫01du{u2+4ζf(u)}-1/2[(u-1)+ζ{2u2+2u-2+f(u)}]{logζ-logf(u)}

~1/2+2∫01du{u2+4ζf(u)}-1/2(u-1){logζ-logf(u)}+4∫01duζ{u+1-1/f(u)}{logζ-logf(u)} です。

 そして,∫01du{u2+4ζf(u)}-1/2(u-1)=[(1+4ζ)-1{u2+4ζf(u)}1/2+(1+4ζ)-3/2{-2(1+4ζ)+4ζ(λ2/m2)}log|2(1+4ζ)-4ζ(λ2/m2)+2(1+4ζ)1/2{u2+4ζf(u)}1/2|]01

~ 1-(1-2ζ){log|4(1+4ζ)-4ζ(λ2/m2)|-log|-4ζ(λ2/m2)+2(1+4ζ)1/21/2(λ/m)|}

~ 1-(1-2ζ){log4+4ζ-log4-(1/2)logζ-log(λ/m)}

~ 1+(1/2-ζ)logζ+log(λ/m)-2ζlog(λ/m)+O(ζ),

 ∫01du{u2+4ζf(u)}-1/2(u-1)logf(u)~∫01du(1-1/u)(1-2ζ)logf(u)=-(2-4ζ)+(1-2ζ)log2(λ/m)です。

 何故なら,まず01logf(u)du~ 201logu=2[ulogu-u]01=-2です。

 次に,01(1/u)logf(u)du=01(1/u)log{u2-(λ2/m2)u+λ2/m2}du=ですが,v≡u2-(λ2/m2)u+λ2/m2とおけばdv=2uduよりdu/u=(1/2)dv/u2~(1/2)dv/vです。

 そして,u:0→1に対してv:λ2/m2→1ですから,01(1/u)logf(u)du~(1/2)λ2/m21(1/v)logvdv=(1/4)[log2v]λ2/m21=-(1/4)log22/m2)=-log2(λ/m)です。

 以上から第3項×(-4π/α)(2γμ)-1~ 1/2+2{1+(1/2)logζ-ζlogζ+log(λ/m)-2ζlog(λ/m)}logζ+(2-4ζ)-(1-2ζ)log2(λ/m)]+4ζlogζ{3/2-(1/2)log(λ2/m2)}-4ζ{-1/2-2+log2(λ/m)}

~ 9/2+2logζ+2ζ+2log(λ/m)logζ+O(ζlogζ,ζ2log2ζ,log2(λ/m),λ2/m2)

 を得ます。

 最後に,第4項×(4πm/α)[μ]-1=2∫01du∫0udz2[ζu(1-u)/{ζf(u)-z22+uz2}]~ O(ζ)です。

 結局,ζ<<1のときは,logζに比べてはるかに小さいO(ζ)の微小項も無視することにより,

 第2項+第3項+第4項 ~ -{α/(4π)}γμ[-logζ-2ζ-5/2+9 +4logζ++4ζ+4log(λ/m)logζ]を得ます。

 さらに,logζ=log{m2/(-q2)}よりも高次の微小量であるζの1/2次以上のO(ζ1/2)を無視すれば,

 第2項+第3項+第4項 ~ γμ[(α/π)log(λ/m)log{m2/(-q2)}-13α/(8π)+{α/(4π)}log{m2/(-q2)}] です。

 ここで,第1項={α/(4π)}γμlog(Λ2/m2)={α/(2π)}{log(Λ/m)で,1-11={α/(2π)}{log(Λ/m)+9/4-2log(m/λ)}={α/(4π)}{log(Λ2/m2)-4log(m/λ)+定数}なので,(Z1-11)γμ(第1項)-γμ(α/π)log(λ/m)です。

 よって,γμ+Λcμ(p',p)=γμ+Λμ(p',p)-(Z1-1-1)γμ=(第1項+第2項+第3項+第4項)+γμ(α/π)log(λ/m)です。

 それ故,γμ+Λcμ(p',p)~ γμ(1-(α/π)log(λ/m)[log{m2/(-q2)}-1+O(m2/q2)]+γμ{3α/(4π)}log{m2/(-q2)}が得られました。

 最後の項γμ{3α/(4π)}log{m2/(-q2)}が余計ですが??。

 計算修了です。(注3終わり)※

 これらの,低エネルギー:|q2|<<m2の場合と高エネルギー:|q2|>>m2の場合の頂点補正の結果を,先の真空偏極(Vacuum-polarization)からの寄与での頂点(vertex)のγ-行列因子の部分に追加するとさらなる輻射補正が得られます。

 4元運動量qμ=(q0,)の仮想光子を与えるCoulomb外場による電子散乱の場合は,2011年4/13の本ブログの記事「量子電磁力学の輻射補正(3)(真空偏極-2)」から真空偏極補正結果は次の通りです。

 {ie2u~γ0u/(ε02)}[1-{α/(3π)}log(M2/m2)-{α/(15π)}(q2/m2)] ~ {ieR2u~γ0u/(ε02)}[1-{αR/(15π)}(q2/m2)+O(αR2)]です。

 この式でのくりこまれた値:eR2Rを改めてe,αと書けば,真空偏極補正は,{ie2u~γ0u/(ε02)}→ {ie2u~γ0u/(ε02)}[1-{α/(15π)}(q2/m2)+O(α2)]と因子がかかることを意味します。

 このことから,低エネルギー|q2|<<m2の極限:q2~0 では,真空偏極は,頂点の寄与:γμ+Λcμ(p',p)~ γμ[1+{α/(3π)}(q2/m2){log(m/λ)-3/8}]+{α/(8πm)}[μ]における定数:(-3/8)にさらに定数:(-1/5)を加える効果を与えることがわかります。

 

そして,頂点補正のγμに比例する項は赤外発散や磁気モーメントには何の効果も与えないことがわかります。

 

 他方,最後の項:{α/(8πm)}[μ]は磁気オーメントに{α/(2π)}の効果を与えます。

 

 何故なら,外場との相互作用の極限を次のように修正するからです。

 

 つまり,最低次のS行列要素:-ieu~(p')γμu(p)Aμ(q)を,-ieu~(p')[γμ+{iα/(2π)}σμνν/(2m)]u(p)Aμ(q)=-ieu~(p')[(p+p')μ/(2m)+{1+α/(2π)}iσμνν/(2m)]u(p)Aμ(q)のように修正します。

 

(※1948年にこの計算値を発見した人の名を取ってα/(2π)をSchwingerの異常磁気モーメントといいます。

 

 これは実験値との著しい一致を与えます。

 

 ずいぶん古いですが,私が唯一所有の理科年表(1997年版)によれば,電子のスピンの磁気回転比(gyromagnetic ratio):g=2μ/μBの実測値は,g~ 2.00231904386..=2×1.00115952193..です。

 

 一方,αを1/137で粗い近似をしても,異常磁気モーメントを加えたg/2の計算値は:1+α/(2π)~1.0011617115..です。

 

 単純な,輻射補正をしない自由電子のDirac理論では,g=2ですから,このαの1次の補正:α/(2π)~ 0.0011617115でさえ,異常磁気モーメント比率の実測値:0.00115952193を著しく精確に再現しています。

 

 αの2次以上のくりこみ補正を加えると,計算値と実測値とのさらなる一致を見ることがわかっています。※)

 

(注4):Gordon-Deconpositionから,2mγμ=(p+p') μ+i(p'-p)νσμν.つまりγμ=(p+p')μ/(2m)+iσμνν/(2m)が成立することがわかります。

 

 そして,{α/(8πm)}[μ]={α/(8πm)}qννμ]={α/(4πm)}iσμννです。

 

元々,Gordon-Deconpositionは,相対論的電流:Dirac-currentを非相対論的電流とスピン電流(spin-urrent)の和で表現したものです。

 

そこで,iqνσμν/(2m)は非相対論的極限でのスピン相互作用と見なすことができます.

 

α/(2π)の効果に関係する項は{e/(2m)}σμνu~qνuAμなる形をしています。

 

これは定電場での散乱振幅に,{-e/(2m)}σB×{α/(2π)}の付加ポテンシャルを追加することに相当します。

 

(→ 2006年9/8の記事「パウリのスピンと相対性理論」参照)

 

何故なら,定電磁場Aμによる電子の散乱の最低次でのS行列要素はSfi~ -iejμfiμ(q),q=pf-pi,jμfi=u~(pf,sfμu(pi,si)です。

 

特に,Aμ=(Φ,0)なる定電場ではSfi~ -ieu~(pf,sf0u(pi,si)Φ(q)と書けます。

 

そして,一般の電磁場Aμの場合に追加のSfiであるδSfiはδSfi=-i{α/(2π)}{e/(2m)}u~(pf,sfμνu(pi,si)qνμ(q)で与えられます。

 

ここで,4×4行列を成分とする3次元ベクトルΣを,2×2のPauli行列σを細胞対角成分に持つ細胞対角行列と定義します。

 

こうすれば,定義:σμν≡(i/2)[γμν],およびγσ-σを反対角成分とする反対称行列表現で書けることなどを用いて,δSfiをわかりやすい形に変形することができます。

 

特にAμが定磁場:Aμ=(0.)のときには,δSfi=-i{α/(2π)}{e/(2m)}u~(pf,sf)Σu(pi,si)(-i){×()}となることがわかります。

 

ところが,運動量空間から座標空間への変換はFourier積分表示:()=(2π)-3()exp(iqx)で与えられます。

 

そして,また()=∇×()ですから,()=(2π)-3()exp(iqx)=(2π)-3∫{i×()}exp(iqx)が成立するため,()=i×()と書けます。

 

故に,δSfi=-i{α/(2π)}{e/(2m)}u~(pf,sf)Σu(pi,si)(-i){×()}=-i{-α/(2π)}{e/(2m)}u~(pf,sf)Σu(pi,si)()です。

 

ここで,wを非相対論的電子の2成分スピノルとして,u~(pf,sf)~ (wf,0),u(pi,si)~ t(wi,0)と書けば,δSfi=-i{-α/(2π)}{e/(2m)}wfσi()なる最終表現が得られます。

 

それ故,Sfiへの追加の寄与は電磁ポテンシャルAμに{-α/(2π)}{e/(2m)}σBの形のポテンシャルを付加した効果に等しいわけです。 

 

その他,磁場の物性関係の記事:2008年4/5の「磁場の中の原子(ゼーマン効果)(1)」,4/9の「磁場の中の原子(ゼーマン効果)(2)」.

 

2008年4/15の「磁性の話(キュリーの法則) 」,4/17の「磁性の話(キュリーの法則)(補遺)」,および2010年6/2の「磁性の古典論」なども適宜参照してください。

 

(注4終わり)※

 

磁気モーメント補正に関して,これに続くBjorken-Drellテキスト本文の翻訳を書いておきます。↓

 

(※)この電子磁気モーメントに対する補正因子{1+α/(2π)}は1948年にSchwingerによって初めて導出され,その後ずっと実験的に確証され続けている。

 

実験の方も磁気モーメントのα2補正を調べられるまで十分正確になってきているが,理論の方からのα2補正はSommerfeldとPetermannによって計算された。

 

彼らの計算結果:-(α22)×0.328は現在の実験限界値とよく一致している。この結果は2つの仮想光子の交換を含むあらゆる頂点グラフを考慮すれば得られる。(※)

 

現在は,α4以上のオーダーまで計算されているはずです。

 

上記のα2のオーダーでもα~ 1/137と近似してg/2 ~ 1+(1/2)α/π-0.328α22=1.001159944..ですから,1997年理科年表での実測値:1.00115952193..と実験精度の限界近くまで一致しています。

 

今日はここで終わりますが,頂点補正はまだ続きます。

 

参考文献: J.D.Bjorken & S.D.Drell“Relativistic Quantum Mechanics”(McGraw-Hill)

 

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年5月21日 (土)

長門裕之さんも大往生,南田洋子さんのもとへ

 俳優の長門裕之さんが21日夕方亡くなられました。肺炎から合併症を起こしたようです。享年77歳でした。

 →http://tv.jp.msn.com/news/article.aspx?articleid=589268 

     

         

 彼については今さら説明の必要はないでしょう。

 映画,TVと共に昭和,平成を生きた方です。

 合掌!!。。。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年5月20日 (金)

新緑の季節になりました。

 年老いて若女眩しい新緑だ。。。字余り?(若女はワカメと読む・。。若芽との掛詞??)

 そういえば昔,パソコン通信時代にニフティの将棋フォーラムのRTでライバル関係だったハンドルネーム俵好夫(当時S化学部長)さんはベストセラー「S記念日」の歌人のお父上様でしたね。

(たくしさん,伏竜さん。5五の歩さん。吉井さん,もっちゃん,てらさんとか,有名どころではmoritanさんもいました。)

 オフでも何回(2回?)かお会いしましたがなつかしいです。

 句は,この新緑の季節は女性が薄着になり私のような年老いた変態オジサンにはまぶしいという意味です。

 もう個人的には何も期待していないけど,単に存在してくれているだけで価値がある.。。たとえ自分がキモイ,ウザイと思われ嫌われても,見ているだけ,ながめているだけ,声聞くだけでも幸せを与えてくれる存在。。。

(相手も好んでくれたらなおイイけど,こちらが好きならそれだけでイイという気持ちですね。若くて独占欲が強い頃ならどうかわからないけど。。)

 (「みんな誰かに愛されてそして誰かを愛してる。」歌の文句じゃないけれど,皆が誰かにとってそういう存在だと思いますよ。。)

 それだけでもあなたをこの世に生み出してくださったご両親に感謝。。。

 これは大袈裟かな??

 過去を振り返って後悔もあるでしょう。でもそのおかげで,今あなたと出会えた自分がいます。

(↓動画は本文とは無関係?です。)

 今日は休みを取りました。これから帝京大病院の眼科検診に行きます。結果次第では入院します。

 右目はレーザーも通らず,器械を入れて眼底出血の血を除去して治癒するのに数日以上の入院が必要とのことです。

 右目がよく見えるようになるのは嬉しいのですが入院は億劫ですね。

 (女性の看護士さんは大好物ですが。。。)

PS:5月31日(火)に手術ということで前日の30日朝から入院を決めてきました。

 私の主治医が執刀ということで毎週火曜か隔週金曜が手術日らしく,来週火曜日は予約できず金曜は休診とのことで手術は最短の再来週火曜日になりました。

 内容は,右目にまず小孔を開けてそこからゼリー状の硝子体を全て吸い取り,その後レンズを埋め込み縫い付けるとのことです。

 右目だけですが,白内障手術も兼ねていて,最後には網膜の出血箇所を直接レーザーで焼くという眼科としては大手術と言われました。

 ただし,手術に要する時間は1時間半から2時間程度だそうです。

 私はかなり重い糖尿病ですし,術後の出血や不具合など経過の観察等も含めて1週間から10日の入院が必要と説明を受けました。

 私が22年前九段坂病院内科に教育入院したとき,同じ棟でよくお話をしていた白内障手術後の老女性のように,手術後に牛乳瓶の蓋のような厚い眼鏡をかける必要もなく,運が良ければ昨年11月の眼底出血前より視力上がるらしいです。

 眼の手術は昔より格段に進歩しているらしいのですが,私の手術は局部麻酔の手術で人によってはごく稀に痛いこともあるらしいので心して(覚悟して)受けようと思います。

 前の心臓病のときと異なり10日間も余裕があるので準備が十分できそうです。ただ,必要品買うような金は前よりありませんが。。。

(※2007年3/23の「明日朝緊急入院します。」,「タミフルと異常行動の因果性」の最後の部分,および3/24の「辞世」参照)

 4年前の1ヶ月入院では何の邪魔も誘惑もない病床で自部屋ではズーっと積ん読になっていた「線形常微分方程式とフックス群」に関わるPoincare’の理論の入門程度の勉強を全うすることができました。

 今回も左目しか使えませんが,またしても普段は集中できない何かをやることができるかもしれません。

 でも短期の10日足らずですし,前より年も食っていて気力も落ちているので,ゆっくり休養に集中して何もしないかも知れません。。。

 恐らく右目以外は元気だろうし,数日でも退屈することが予想されるので何かの用意はしておきますが。。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年5月18日 (水)

児玉清さん。。ひっそりとこの世を去る(訃報)

 博識で美男?の俳優:児玉清さんが亡くなられました。77歳でした。胃がんだったということです。 →http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/110518/ent11051806390002-n1.htm

 近年は日曜日昼ののTV朝日の「新婚さんいらっしゃい」の後で放送される「パネルクイズ・アタック25」というレトロな感じのクイズ番組の真面目な司会者として拝見するのみでした。

「アタック25」という番組は1975年児玉さんが42歳のとき開始ですか。。私は当時まだ25歳で関西の学生でした。。

          

 児玉清氏は私には映画やテレビのドラマで俳優としてご活躍された印象も強くあるのですが,何故かこれといった役を覚えているか?と言われると,近年は全く見てないこともあり,もはや記憶の彼方です   

 

 ※↑「肝っ玉かあさん」からです。児玉清さん若いです。

 (You Tubeより)

 そういえば主演の京塚昌子さんは私が九段坂病院に1989年(平成元年)の9月6日から39日間糖尿病の教育入院をしたとき同じ内科の階の個室に本名の平塚昌子名義で入院しておられました。

 ほぼ無表情の植物人間に似た痛々しい状態で車椅子に押されていたのを何度かお見かけました。まだお若かったのに晩年でしたね。

 「肝っ玉かあさん」は1967年から1972年頃放送で,京塚昌子の他に乙羽信子,松村達雄,千秋実,山岡久乃,松山英太郎も鬼籍に入っています。

 今はなつかしい共演者:沢田正美,小鹿ミキ,山口崇,佐良直美(主題歌)や香川京子,岡本信人も出ていますね。

 当時ホームドラマはバカらしいという気分で見てましたが,今見ると結構なつかしいです。

 児玉清さん。。目尻が下がっている顔の方に特徴的な優しさを感じますが,穏やか過ぎてストイックな感じを強く受けるのはその生い立ちのせいでしょうか?

 ご冥福をお祈りします。。合掌!!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年5月17日 (火)

春日部(武里)の医院へ行きました。(定期通院)

 今日は休みを取って12日にサボった内科での糖尿病,心臓病,腎性貧血etc.の毎月1回の外来診療に5日遅れで行ってきました。

 朝8時過ぎに自宅を出て9時半頃には医院に着きました。

(最近は土日に出勤して代わりに平日好きな日に休みを取ってます。)

 私のほぼ全ての病気の根源である糖尿病については,ヘモグロビン(HbA1c)が1桁(9.3)に戻ったので少しマシのようでした。

 そして,貧血の注射をしてもらうのと薬をもらうというメインの目的が全て終わり帰路についたのは12時前でしたが,少し寄り道(西新井駅から池袋駅まで都バスの中で居眠り)をして14時頃に帰宅しました。

 それから,結構強い雨があって1日に2つのイベント?は疲れるという気分だったので,夜18時45分から目白5丁目(椎名町駅近く)である予定の第3回目の手話教室はサボることにしました、

 今日は遠くに出かける必要がないということで気分が楽になりました。

 ところでデジカメのシャッターが下りなくなり,行きの都バスの中でいじってるうちにシャッター部分が取れて粉々になってしまいました。

 このカメラ,心臓手術から退院した後の4年前秋頃に,秋葉のソフマップ中古で1万円程度で買った400万画素くらいのパナソニックの中古品です。

 もう金額分くらいは十分使ったし,修理に出すよりも,Yahooオ-クションで半額以下でも500万画素以上のもっと性能の良い中古を落札できるはずですから,来月にでも小金が入ったら入札するとして,それまではカメラ無しでガマンしようと思います。

PS:15日日曜日には朝10時半から日本基督教団の小石川白山教会で河村靖代姉妹のソプラノを聴き感銘しました。(姉妹とか兄弟というのはクリスチャン言葉であり,独唱です。)

 カメラ故障らしく後の聖歌隊の姿含め,シャッターが切れませんでした。

 曲は 東日本大震災被災者に捧ぐということで,ヘンデルの歌劇「リカルド」から「私を泣かせてください。」 でした。教会のオルガンの伴奏です。

 (※↓下は中丸三千繪の歌らしいですが。。)

  

 不遜ながら,私自身が"貧しき者"でもある故,献金はしませんでした。

(※2010年7/10の記事「ゴスペルコンサート(小石川白山教会)」,7/11の「教会に行ってきました。」を参照)

 その後,すぐそばの勤務先の食堂の昼食にも間に合って午後からは,通常勤務をして帰りました。

 夜は,毎週恒例の半分仕事のような飲み屋通いでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年5月16日 (月)

量子電磁力学の輻射補正(9)(頂点補正-3)

 輻射補正の頂点補正;Λμ(p',p)(下図)の続きです。

 何回か通ってきた道とはいえ,計算が複雑で手間取っています。

 前回得た式:

Λμ(p',p)={α/(4π)}γμ{log(Λ2/m2)+O(1)}

+{α/(2π)}γμ000dz1dz2dz3

δ(1-Σi=13i)log[{m2(1-z1) 2+λ212}

/{m2(1-z1)2+λ212-q223-iε}]

-{α/(4π)}∫000dz1dz2dz3

δ(1-Σi=13i)[γν{'(1-z2)-3+m}γμ

{(1-z3)-'z2+m}γν]

/{m2(1-z1)2+Λ212-q223-iε},

 

あるいは,その直前の式(全記事の※(注)を参照):

 

Λμ(p',p)={α/(4π)}γμ{log(Λ2/m2)

+{α/(2π)}γμ01dz101-z1dz2

log([m21+m2{m2(1-z1)2-q223-iε+λ212}/Λ2]

/{m2(1-z1)2+λ212-q223})

-{α/(4π)}∫000dz1dz2dz3

δ(1-Σi=13i)[γν{'(1-z2)-3+m}γμ

{(1-z3)-'z2+m}γν]

/{m2(1-z1)2+Λ212-q223-iε}

 

ら再出発です。

 

この式の段階で'の反交換性を利用して最後の項を縮めます。

 

その際,暗黙のうちにΛμ(p',p)はDiracの自由電子スピノルに

挟まれた状態で,または'が質量殻上で(つまり,外線波動関数

として)作用することを利用します。

 

これには謂わゆるGordon-Deconposition(ゴルドン分解),

すなわち,恒等式:

ψ2μ1

={1/(2m)}[ψ2~p^μψ1-(p^μψ2~)ψ1]

-{i/(2m)}p^ν2μνψ1} 

を用います。

 

ただし,σμν≡(i/2)[γμν]=(i/2)(γμγν-γνγμ)

です。

 

また,p^μ=i∂μ=i(∂/∂xμ)=(i(∂/∂t),i∇),

p^μ=(i(∂/∂t),-i∇)であり,ψ12は自由Dirac方程式の解:

(^-m)ψj=0 (j=1,2),そして,

σμν≡(i/2)(γμγν-γνγμ)] です。

 

(↑※テキスト(Bjorken-Drell Mechanics)第3章を参照)

 

これらによって,最後の積分項:

-{α/(4π)}∫000dz1dz2dz3

δ(1-Σi=13i)[γν{'(1-z2)-1+m}γμ

{(1-z1)-pz1+m}γν]

/{m2(1-z1)2+Λ212-q223-iε}

の被積分関数における分子は次のようになります。

 

すなわち,

γν{'(1-z2)-1+m}γμ{(1-z1)-pz1+m}γν

=-γμ[2m2(1-4z1+z12)+2q2(1-z1)(1-z2)

-2mz12[μ] となります。ただしq≡p'-pです。

 

(注1):まず,Gordon-Deconposition:

ψ2μ1={1/(2m)}[ψ2~p^μψ1-(p^μψ2~)ψ1]

-{i/(2m)}p^ν2μνψ1};σμν≡(i/2)(γμγν-γνγμ)

を証明します。

 

(証明) 自由 Dirac方程式(^-m)ψ2=(γμp^μ-m)ψ2

=(iγμμ-m)ψ2=0 のHermite共役を取れば

-i∂μψ2γμ+-mψ2=0  です。

 

 右からγ0を掛けると,(γ0)-1=γ0,かつ,γ0γμ+γ0=γμ

ですから.(

-i∂μψ2μ―mψ2~)=(-p^μψ2μ-mψ2~)=0

を得ます。

 

 他方,μp^μ-m)ψ1=0 です。

 

 それ故,aμを任意の4元ベクトルとして,

 0=(-p^μψ2μ-m)ψ1+ψ2~(p^νγν-m)ψ1

 =―2mψ2~ψ1+ψ2~aμp^νγμγνψ1

 -aν(p^μψ2~)γμγνψ1  

 が成立します。

 

 ただし,=aμγμです。

 

 そして,任意の4元ベクトルaμ,bμに対して公式:

 ab=aμνγμγν=aμν

 ×[(1/2){(γμγν+γνγμ)+(γμγν-γνγμ)}

 =aμμ-iaμνσμν 

 が成立します。

 

 これは,aμ,またはbμが微分演算子p^νである場合にも成立

 するので,aμp^νγμγν=aμp^μ-iaμp^νσμν

 と書けます。

 

 故に,2mψ2~ψ1=aμ2~p^μψ1-(p^μψ2~)ψ1μ}

 -iaμ2μνp^νψ1+iaν(p^μψ2~)σμνψ1}

 が成立します。

 

 したがって,2maμψ2μψ1

 =aμ2~p^μψ1-(p^μψ2~)ψ1μ-ip^ν2μνψ1}]

 を得ます。

 

 μは任意の定ベクトルであったので,これを除いた係数のみ

 で等式が成立します。

 

 そして,その両辺を2mで割ると求める

 ψ2μψ1={1/(2m)}[ψ2~p^μψ1-(p^μψ2~)ψ1]

 -{i/(2m)}p^ν2μνψ1} が得られます。(証明終わり)

 

 さて,

γν{'(1-z2)-3+m}γμ{(1-z3)-'z2+m}γν

 を簡単にすることを考えます。

 

 まず,(1-z2)(1-z3)の係数は

γνμγν=-2γμ'であり,

23の係数はγνγμν=-2μ

 です。

 

 γνγμ',γν=-2μはこのままで,

γνμγν=-2γμ'の右辺の'を反交換

させます。

 

 pγμ'=2pμ'-γμpp'

= 2pμ'-2γμpp'+ γμ'

 =2pμ'-2γμpp'+2p'μμです。

 

 これら反交換操作を行なう目的は,今の左から'=mの波動関数

右から=mの波動関数で挟む場合に,',のそれぞれをmと

同一視できるようにするためです。

 

 次に,-z2(1-z2)の係数については

γνμν =-2μ'

=-4p'μ'+2 γμ''=-4p'μ'+2γμp'2

 です。

 

 同様に,-z3(1-z3)の係数は

γνγμγν=-4pμ+2γμ2 となります。

 

 最後に,γνμγν=γνγμν=4p'μ,および.

  γνγμγν=γνγμγν=4pμ,

そしてγνγμγν=-2γμ です。

 

 以上から,

γν{'(1-z2)-3+m}γμ{(1-z3)-'z2+m}γν

 =-2(1-z2)(1-z3)(2pμ'-2γμpp'+2p'μμ)

-2z23μ+2z2(1-z2)( 2p'μ'-γμp'2)

+2z3(1-z3)( 2pμ-γμ2)

+4m(1-z2)p'μ+4m(1-z3)pμ

 -4mz2p'μ-4mz3μ-2m2γμ

 

 となって少し簡単になります。

 

 この式で,左側からは'=m,右側からは=mとして,

さらにp'2=p2=m2を用いると,

 

 与式=-2(1-z2)(1-z3)(2mpμ-2γμpp'+2mp'μ-m2γμ)

-2z232γμ+2z2(1-z2)( 2mp'μ-m2γμ)

+2z3(1-z3)( 2mpμ-m2γμ)+4m(1-z2)p'μ

 +4m(1-z3)pμ-4mz2p'μ-4mz3μ-2m2γμ 

 と書けます。

 

 ここで,μ≡p'μ+pμ,qμ≡p'μ-pμとおけば,

今の'==mを満たすDiracの自由波動関数で挟むときには,

2+q2=4m2より,P2=4m2-q2 です。

 

 さらに,先のGordon-Deconposition:

ψ2μψ1={1/(2m)}[ψ2~p^μψ1-(p^μψ2~)ψ1]

-{i/(2m)}p^ν2σμνψ1} を用います。

 

 今のケースでは,これは2mγμ=(p+p')+i(p'-p)σμν.

つまり,2mγμ=Pμ+iqνσμν を意味します。

 

 よって,p'μ=(μ+qμ)/2,pμ=(μ-qμ)/2を代入し,

その後でμ=2mγμ-iqνσμν を用います。

 

 すると,与式=(P+q)(P-q)γμ(1-z2)(1-z3)

-2m(Pμ-qμ)(1-z2)(1-z3)-2m(Pμ+qμ)(1-z2)(1-z3)

+2m2γμ(1-z2)(1-z3)

-2z232γμ+2m(Pμ-qμ)(z3-z32)

+2m(Pμ+qμ)(z2-z22)-2m2γμ(z2-z22+z3-z32)

+2m(1-2z2)(Pμ+qμ)+2m(1-2z3)(Pμ-qμ)-2m2γμ

 

=(P2-q2μ(1-z2)(1-z3)-4mPμ(1-z2)(1-z3)

+2m2γμ(1-z2)(1-z3)-2z232γμ

 +2mPμ(z3-z32+z2-z22)+2mqμ(z2-z22-z3+z32)

-2m2γμ(z2-z22+z3-z32)+4mPμ(1-z2-z3)

+2mqμ(-2z2+2z3)-2m2γμ

 

 ここで,P2-q2=4m2-2q2,

 -4mPμ(1-z2)(1-z3)

=-4m2(1-z2)(1-z3)+4imqνσμν(1-z2)(1-z3),

4mPμ(1-z2-z3)=4mz1μ

 =8m21γμ-4imqνσμν1,

 

 および,-2m2γμ(1-z2)(1-z3)-2z232γμ

 +4m2γμ(z3-z32+z2-z22)-2m2γμ(z2-z22+z3-z32)

+8m21γμ-2m2γμ

 =2m2γμ(-z1-2z23+z2+z3-z22-z32+4z1-1)

=2m2γμ(2z1-z22-2z23-z32)

=2m2γμ{2z1-(1-z1)2}

より,

 

 与式=-2q2γμ(1-z2)(1-z3)+2m2γμ(4z1-1-12)

+4imqνσμν(1-z2)(1-z3)

2imqνσμν(z3-z32+z2-z22)-4imqνσμν1

 +2mqμ(z2-z22-z3+z32-2z2+2z3)

となります。

 

 よって,

与式=-2q2γμ(1-z2)(1-z3)-2m2γμ(1-4z1+z12)

-mz1(z2+z3)[μ]+2mqμ(z3-z2)(z3+z2-1)

です。

 

 ただし,σμνに関わる項では,

  2iqνσμν=2iqνσμν=qνμν]

=[γμ,]=-[μ]  なる式変形をしました。

 

 ところで,∫000dz1dz2dz3の積分の中では上式

を分子とする項の分母:{m2(1-z1)2+Λ212-q223-iε},

およびデルタ関数の因子:δ(1-Σi=13i)は共にz2とz3の交換

について対称です。

 

 そこで,積分後には分子(=与式)のうちで,

{(z2-z3)の1次の項}×(z2とz3について対称項)の項の寄与

は消えます。

 

 また,z12とz13の積分後の値は同一ですから,

1(z2+z3)は2z12と同一視してよいことになります。

 

 あるいは,z1(z2+z3)に,寄与がゼロのz1(z2-z3)を加えた

と考えても同じです。

 

 以上から,

γν{'(1-z2)-3+m}γμ{(1-z3)-'z2+m}γν

 =-γμ{2m2(1-4z1+z12)+2q2(1-z2)(1-z3)}

-2mz12[μ]

と書けることがわかります。  (注1終わり)※

 

 さて,z1にわたる積分は非常に難しいものです。しかし,

  その解析的な計算結果は多くの場所で得られ参照されています。

 

 ここでは,|q2|<<m2,または|q2|>>m2のいずれかの制限下

での計算のみを対象として考察します。

 

 まず,|q2|<<m2の場合の計算は直線的で,オーダーq2まででは

次の結果が得られます。

 

 すなわち,

γμ+Λcμ(p',p)

~ γμ[1+{α/(3π)}(q2/m2)

 ×{log(m/λ)-3/8]+{α/(8πm)}[μ]

 です。

 

(※Λcμ(p',p)は切断(cut-off)された頂点補正

 (vertex-correction)の部分で,

 Λμ(p',p)=(Z1-1-1)γμ+Λcμ(p',p)

 です。

 

 くりこみ理論では,真の頂点部分:

 Γμ(p',p)=γμΛμ(p',p)=1-1Γcμ(p',p)

 =Z1-1μ+Λcμ(p',p)}  という定式化です。)

 

※(注2):最初に述べたように,

 

 Λμ(p',p)

 ={α/(4π)}γμlog(Λ2/m2)

 +{α/(2π)}γμ01dz101-z1dz2

 log([m21+m2{m2(1-z1)2-q223-iε}/Λ2]

 /{m2(1-z1)2+λ21-q223-iε})

 -{α/(4π)}∫000dz1dz2dz3

 δ(1-Σi=13i)[γν{'(1-z2)-3+m}γμ

 {(1-z3)-'z2+m}γν]

 /{m2(1-z1)2+Λ212-q223-iε} 

 です。

 

 |q2|<<m2の場合を想定して,ζ≡q2/m2としu=1-z1

 とおけば,

 

 Λμ(p',p)

 ~ {α/(4π)}γμ{log(Λ2/m2)

 +{α/(2π)}γμ01du∫0udz2log[(1-u)

 /{u 2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)+ζz22-ζuz22}]

 

 -{α/(4π)}∫01du∫0udz2(-2γμ)

 {(u2+2u―2)+ζ(1-u)-ζz22+ζuz22}

 /{u 2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)+ζz22-ζuz22}

 +{ε0α/(4π)}[μ]∫01du∫0udz2{u(1-u)}

 /{u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}  

 です。 

 

 上式の右辺2項×(2π/α)γμ-1

 =∫01du∫0udz2

 log[(1-u)/{u 2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)+ζz22-ζuz22}]

 =∫01ulog(1-u)du

 -∫01ulog{u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}du

 +∫01du[(ζz23/3-ζuz22/2)

 /{u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}] 0u

 

 =[(1/2)(u2-1) log(1-u)-u2/4-u/2]01

 -[{u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}log{u2

 -(λ2/m2)u+(λ2/m2)}-(1/2){u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}]01

 -{λ2/(2m2)}∫01log{u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}du

 +(ζ/6)∫01duu2/{u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}

 

 =-3/4+1/2+(ζ/6)∫01udu+O(λ2/m2)

 ~ -1/4+ζ/12 です。

 

 また,右辺第3項×(-4π/α)(-2γμ)-1

 =∫01du∫0udz2

 [-1+{2u2+(2-ζ-m22)u-(2-ζ-m22)}

 /{u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}

 -{2u2+(2-ζ-m22)u-(2-ζ-m22)}

 (ζz22-ζuz2)/{u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}]

 

 ~ [-u2/2]01+(1+ζ/6)01du[{2u2+(2-ζ-m22)}u

 /{u2-(λ2/m2)}]+O(ζ,λ2/m2)

 ~ -1/2+(1+ζ/6)01(2u+2-ζ)du

-(1+ζ/6)01[(2-ζ)/{u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)}]du

+O(ζ,λ2/m2)

 

= -1/2+1+ζ/6+2-ζ+ζ/3

-(1/2)(2-2ζ/3)[log|u2-(λ2/m2)u+(λ2/m2)|]01

 +O(ζ,λ2/m2)

 

5/2-ζ/2+(1-ζ/3)log(λ2/m2)

です。

 

 右辺第4項×(4π/α)[μ]-1

 =∫01du∫0udz2{(1-u)/u}+O(ζ,λ2/m2)

~∫01du(u-1)=[u2-u/2]011/2 です。

 

 故に,第2項+第3項+第4項

{α/(4π)}γμ

 [-1/2+ζ/6+10/2-ζ+2log(λ2/m2)-(2ζ/3)log(λ2/m2)]

+{α/(8πm)}[μ]

 

=-{α/(4π)}γμ[-9/2+5ζ/6+2log(m22)

-(4ζ/3)log(m/λ)+{α/(8πm)}[μ]

となります。

  

したがって,第1項+第2項+第3項+第4項

[{α/(4π)}{log(Λ2/m2)+9/2-2log(m22)}

+{α/(3π)}(q2/m2){2log(m/λ)-5/8}]γμ

 +{α/(8πm)}[μ]

を得ます。

 

ここでZ1-1-1={α/(2π)}{log(Λ/m)+9/4-2log(m/λ)}

{α/(4π)}{log(Λ2/m2)+9/2-2log(m22)}

を用いると,

 

Λμ(p',p)

~(Z1-1-1)γμ+γμ{α/(3π)}(q2/m2){log(m/λ)-5/8]

+{α/(8πm)}[μ]

と書けます。

 

Λμ(p',p)=(Z1-1-1)γμ+Λcμ(p',p)ですから,

γμ+Λcμ(p',p) ~ γμ[1+{α/(3π)}(q2/m2)

{log(m/λ)-5/8]+{α/(8πm)}[μ]

が得られました。

 

しかし,証明すべきγμ+Λcμ(p',p)

~ γμ[1+{α/(3π)}(q2/m2){log(m/λ)-3/8]

+{α/(8πm)}[μ]とは

{α/(3π)}(q2/m2)の係数(-3/8)と(-5/8)が微妙に

くい違っています。

 

どこか計算ミスかな??

 

Schwingerの異常磁気モーメントに寄与するのは最後の項:

{α/(8πm)}[μ]なので,これが間違っていなければ,

他は主として定性的な理論の話には取り合えずは影響無し

ですが。。  (注2終わり)※

 

短いですが,かなり疲れたので休憩です。 

参考文献: J.D.Bjorken & S.D.Drell "Relativistic Quantum Mechanics"(McGraw-Hill)

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年5月13日 (金)

アクセス数50万突破!!

 今日中にブログアクセス数50万突破!!(予定)

 さすが,マルドロールの記念日?=13日の金曜日にふさわしい。

(手話講習での私の出席番号もアイウエオ順ですが13番です。)

 何??新聞を見るとドサクサにまぎれて原発1号機がメルトダウン?

 現在22時前です。21時頃実際50万アクセスをカウントしたようです。

 40万突破が2010年6月28日でしたからこの10万アクセスは319日もかかっています。

 このブログの開始日が2006年3/20ですから,今日の5月13日は,ブログ開始から1882日目(5年2ヶ月)です。

 最初からの日平均のアクセスは約266で前回までは256でしたからほぼ横ばいですね

 最初の10万アクセス到達が2007年12月26日(ブログ開始から640日)(2007年 12/26 「アクセス数

 そして30万到達は,2009年8月17日(開始から1246日)(2009年8/18「アクセス数アクセス数30万超えたみたい。」)でした。 

 さらに40万突破は先述のように2010年6月28日(開始から1563日)の「アクセス数40万突破!!」でした。

 記事の数は目次や商用宣伝も含め,これで1019個目で千を超えていますが,目次は自動的に追加されるプログラムにはしておらず,目次追加は900個目くらいからサボっています。

 なお,ミラーブログというかただの部分的転載ですが,Amebaに「TOSHIの宇宙2」,Yahooに「TOSHIの宇宙4」もあります。

 これらは,ただの転載で,元記事は,このココログです。

 私は@niftyの有料IDも持っていますが,そういうのは例えば料金が払えなくなったりで,いつ無くなるかもわからず,ココログフリーを使っています。

  科学記事を書くにはココログの方が便利なので日記等のテキストだけなら転載でも同じですが数式etc.はミラーの転載では表現がやや貧困になっているものもあります。

PS;14日(土)の夜。。女難??

 カウンターで隣に座っていた初めて会った女性が,かなり酔っ払って家まで送ってる途中に道にひっくり返ってとても困りましたが,私の自宅近くの銭湯のそばだというので何とか帰らせました。

 クワバラ。。クワバラ。。水瓶座の星占いは第2位でしたがイヤハヤ。。

 今朝15日(日)は1年ぶりに小石川白山教会にソプラノと説教を聞きにいく予定です。

(2010年7/10の「ゴスペルコンサート(小石川白山教会)」,7/11の「教会に行ってきました。」を参照)

| | コメント (2) | トラックバック (0)

Happy Birthday To You Stevie Wonder

今日は偉大なStevie Wonderの61回目の誕生日です。

 1950年5月13日生,奇しくも私(1950年2月1日生)より3ヶ月後です。 

   

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年5月12日 (木)

美優チャン。。どうして??

 貧乏アイドル?(自虐ネタで表面はとても明るい)タレントの上原美優さん(24)が自宅で首吊り自殺?の死体で発見されました。

http://www.daily.co.jp/newsflash/2011/05/12/0004056471.shtml

     

 (不謹慎な話だけど昨夜千石の「無我」というお店で美優チャンによく似た女子大生アルバイト(Yちゃん20歳)に相手してもらって飲んできたばかりでビックリ。。)

     アタラ,若い命を。。神に愛されたか??

            合掌!! などしたくない。。(泣)

PS:今日は春日部の内科に行く予定でお休みを取ったのですが,昨夜金もないのに2件はしごでつい寝坊したので延期します。どうせ検査じゃ血糖値もヘモグロビンも計ると高いだろうし。。

 科学ブログ記事でも書くかな??

(私は,毎日のように,中にはとても明るい?(躁)ウツ病,統合失調症癲癇などの精神障害の老若男女,や知的障害者の方たち,

 そして交通事故重症で肢体,記憶が不自由だったりPTSDまでかかえている人たち,脳出血,脳梗塞後で半身が麻痺,あるいはその上言語障害がある人たち,さらに薬害の被害者,また聴覚障害者や弱視者の中で過ごしている心臓障害者という

 望んでもめったには出会えないの倖せで有難い身の上なので,心危うい方の自殺のニュース見聞きするととても身につまされて泣けてきます。)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年5月 9日 (月)

量子電磁力学の輻射補正(8)(頂点補正-2)

 輻射補正の頂点補正;Λμ(p',p)(下図)の続きです。

 

 頂点補正:Λμ(p',p)

 ≡(-ie)2ε0-1∫d4k(2π)-4{(-i)(k2-λ2+iε)-1

 γνi('--m+iε)-1γμi(-m+iε)-1γν}

 は,

 Feynmanの積分公式:

 1/(a12..an)={1/(n-1)!}{∫0dz1dz2..dzn

 δ(1-Σii)/(Σjjj)n} を適用して切断Λを導入すると,

 次のようになります。

 

 すなわち,Λμ(p',p)

={α/(4π)}γμ{log(Λ2/m2)+O(1)}

+{α/(2π)}γμ000dz1dz2dz3

 δ(1-Σi=13i)log[{m2(1-z1) 2+λ212}

/{m2(1-z1)2+λ212-q223-iε}]

 

 -{α/(4π)}∫000dz1dz2dz3

 δ(1-Σi=13i)[γν{'(1-z2)-3+m}

γμ{(1-z3)-'z2+m}γν]

/{m2(1-z1)2+λ212-q223-iε}

です。

 

 ※(注):Λμ(p',p)=(-ie)2ε0-1

 ∫d4k(2π)-4{(-i)(k2-λ2+iε)-1γνi('--m+iε)-1

 γμi(-m+iε)-1γν}

 =-ie2ε0-1∫d4k(2π)-4f(k)

 /[(k2-λ2+iε){(p'-k)2-m2+iε}{(p-k)2-m2+iε}]

 です。

 

 ただし,f(k)≡γν('-+m)γμ(+m)γν

 です。

 

 そこで,Feynman積分公式から,{(2π)4ε0/(-ie2)}Λμ(p',p)

 =2∫000dz1dz2dz3

 δ(1-zi-z2-z3)∫d4kf(k)

 /[(k2-λ2)z1+{(p'-k)2-m2}z2+{(p-k)2-m2}z3+iε]3

 

 =2∫000dz1dz2dz3δ(1-zi-z2-z3)

∫d4f(k)

/{k2-2kp'z2-2kpz3-λ21+(p'2-m2)z2

+(p2-m2)z3+iε}3 です。

 

 ここで,l=k-p'2-pz3⇔k=l+p'z2+pz3として

積分変数kをlに置換すれば,

2=k2-2kp'z2-2kpz3+p' 222+p232+2p'pz23,

故にk2-2kp'z2-2kpz3=l2-p' 222-p232-2p'pz23

す。

 

 そして,新積分変数の文字lを改めて文字kに戻すと,

 上式の右辺

2∫000dz1dz2dz3δ(1-zi-z2-z3)

∫d4kf(k+p'z2+pz3)

/{k2+(p'2-m2)z2(1-z2)+(p2-m2)z3(1-z3)+q223

-m2(1-z1)2-λ21+iε}3 を得ます。

 

 ただし,q2≡(p'-p)2=2m2-2p'pとし,

 -m2(2z23+z22+z32)=-m2(z2+z3)2=-m2(1-z1)2

 なる式変形を行ないました。

 

 分子の陽な形は,f(k+p'z2+pz3)

 =γν{'(1-z2)-3+m}γμ

 {(1-z3)-'z2+m}γν です。

 

 以下,具体的に右辺の積分を実行します。

 

 まず,c≡-(p'2-m2)z2(1-z2)-(p2-m2)z3(1-z3)

 -q223+m2(1-z1)2+λ21と置いて4次元積分:

 -∞4{1/(k2-c+iε)3} を計算してみます。

 

 -∞4{1/(k2-c+iε)3}

=∫-∞3-∞dk0{1/(k2-c+iε)3}ですが,dk0部分

は,収束するなら∫-∞dk0{1/(k2-c+iε)3}

=(1/2)(∂2/∂c2)∫-∞dk0{1/(k2-c+iε)}

です。

 

 そして複素関数論の留数定理から,

-∞dk0{1/(k2-c+iε)}

=∫-∞dk0{1/[{k0-(||2+c)1/2+iε}

{k0+(||2+c)1/2-iε}]=(-πi)/(||2+c)1/2

を得ます。

 

 それ故,∫-∞dk0{1/(k2-c+iε)3}

=(-πi)(-1/2)(-3/2)(||2+c)-5/2

=(-3πi/8)(||2+c)-5/2です。

 

 そして,∫-∞3(||2+c)-5/2

=4π∫0dk{k2/(k2+c)5/2}

=4π[∫0dk{1/(k2+c)3/2}-c∫0dk{1/(k2+c)5/2}]

です。

 

 k≡||=1/2ρと置けば公式集から引用できて,

-∞3(||2+c)-5/2

=(4π/c)[∫0dρ{1/(ρ2+1)3/2}-∫0dρ{1/(ρ2+1)5/2}]

=(4π/c)[Γ(1)Γ(1/2)/{2Γ(3/2)}-Γ(2)Γ(1/2)/{2Γ(5/2)}]

が得られます。

 

 つまり,∫-∞3(||2+c)-5/24π/(3c)です。

 

 以上から,結局∫-∞4{1/(k2-c+iε)3}

=-iπ2/(2c) が得られました。

 

この結果と,先述のf(k+p'z2+pz3)

=γν{'(1-z2)-3+m}γμ

|(1-z3)-'z2+m}γν を用いて積分:

-∞4kf(k+p'z2+pz3)/(k2-c+iε)3

を評価します。

 

被積分関数の分子f(k+p'z2+pz3)において,"kに無関係

な項=定数項"の因子に対する積分は,上記の

-∞4{1/(k2-c+iε)3}=-iπ2/(2c)を(2π)-4

倍した値に定数項を乗じたものです。

 

また,kの1次の項に対する積分は,被積分関数全体としてkの

奇関数の寄与となるため,全k空間の積分の結果として消えます。

 

残るkの2次の項は,分子が

γνγμγν=-2γμ=-2kρσγργμγσ

で与えられますが,この項の

-∞4kf(k+p'z2+pz3)/(k2-c+iε)3への寄与は

明らかに(対数)発散します。

 

この積分については切断Λを導入して評価します。

 

そのため,まずp'2=p2=m2 とします。

 

計算の便宜上,kの2次因子に対応する部分の積分ついては

Feynman積分公式を使用せず,それを得る過程での指数関数表現

に戻ります。

 

しかも,取りあえずは1の挿入であるδ(1-zi-z2-z3)の

寄与:zi+z2+z3=1 を考慮せず

,指数部分exp{i(Σjjj+iε)}のΣjjjを元の陽な表現

に戻します。

 

すなわち,p'2=p2=m2より,

Σjjj=k2(zi+z2+z3)-2kp'z2-2kpz3

-λ21+(p’2-m2)z2+(p2-m2)z3+iε

=k2(zi+z2+z3)-2kp'z2-2kpz3-λ21+iε

です。

 

ここで,l=k-(p'z2+pz3)/(zi+z2+z3)として

積分変数をkからlに置換すると,

Σjjj=l2(zi+z2+z3)-{m2(z22+z32)

+2p'pz23}/(zi+z2+z3)-λ21+iε

2(zi+z2+z3)-{m2(z2+z3)2-q223}

/(zi+z2+z3)-λ21+iε です。

 

再び,積分変数記号lを改めて記号kに戻します。

 

そして,先の公式:(1)∫d4k(2π)-4exp{ik2(a+iε)

=(16π2ia2)-1,(2)∫d4k(2π)-4μexp{ik2(a+iε)}

=0 ,  (3)∫d4k(2π)-4μνexp{ik2(a+iε)}

=(32π23)-1μν を用います。

 

すると,ε0Λμ(p',p)/e2のkの2次の項は,

000dz1dz2dz3

∫d4(2π)-4[(-2kρσγργμγσ)exp{i(Σjjj+iε)}

000dz1dz2dz3

(8π2)-1γμ(zi+z2+z3)-3exp[-i{m2(z2+z3)2+q223}

/(zi+z2+z3)+λ21-iε] となります。

 

右辺は,1=∫0dγγ-1δ(1-(zi+z2+z3)/γ)の挿入

により0dγγ-1000dz1dz2dz3

(8π2)-1γμ(zi+z2+z3)-3

δ(1-(zi+z2+z3)/γ)exp[-i{m2(z2+z3)2-q223}

/(zi+z2+z3)+λ21-iε] と書けます。

 

これは,zj→γzj(j=1,2,3)の置換(scale変換)によって,

 

0dγγ-1000dz1dz2dz3

(2)-1γμ(zi+z2+z3)-3δ(1-zi-z2-z3)

exp[-iγ{m2(z2+z3)2-q223}

/(zi+z2+z3)+λ21-iε]

 

={γμ/(8π2)}∫01dz101-z1dz2

0dγγ-1 exp[-iγ{m2(1-z1)2-q223+λ21-iε}

となります。

 

ただし,最後の式ではz3=1-zi-z2です。

 

この段階で,切断として上式でΣjjjの光子質量の平方:λ2

をΛ2で置き換えたもの:Σjjjとして

2(zi+z2+z3)2-{m2(z2+z3)2-q223}/(zi+z2+z3)

-Λ21+iε としたものを,元の上式から引いて計算結果を

有限化する手続きを行います。

(※こうした有限化の手続きを正則化(regulation)と呼びます。)

すると,与式は

{γμ/(8π2)}∫01dz101-z1dz2

0dγγ-1(exp[-iγ{m2(1-z1)2-q223+λ21-iε}]

-exp[-iγ{m2(1-z1)2-q223+Λ21-iε}]

となります。

以前に用いた恒等式:0dxx-1{exp(iax)-exp(ibx)}

=log|b/a| (if |a+b|/2>(a-b)/2) を用いると,


 与式={γμ/(8π2)}∫01dz1

01-z1dz2log({Λ21+m2(1-z1)2-q223}2

/[m2(1-z1)2+λ21-q223])

 ={γμ/(16π2)}log(Λ2/m2)

+{γμ/(8π2)}∫01dz1

01-z1dz2log([m21+m2{m2(1-z1)2-q223-iε}/Λ2}

/{m2(1-z1)2+λ21})

+{γμ/(8π2)}∫000dz1dz2dz3δ(1-Σii)

log[{m2(1-z1)2+λ21}/{m2(1-z1)2-q223-iε}]

です。

 
故に,これのΛμ(p',p)への寄与は,e20=4πα倍して

{α/(4π)}γμ{log(Λ2/m2)+O(1)}

+{α/(2π)}γμ000dz1dz2dz3

δ(1-Σii)log[{m2(1-z1)2+λ21}

/{m2(1-z1)2-q223-iε}] ① です。

 
また,f(k+p'z2+pz3)

=γν{'(1-z2)-3+m}γμ

|(1-z3)-'z2+m}γνの定数項からのΛμ(p',p)

への寄与はFeynman積分によって次のようになります。

 すなわち,(-ie20-1(-iπ2/2)(2π)-42∫000

dz1dz2dz3δ(1-Σii)[γν

{'(1-z2)-3+m}γμ{(1-z3)-'z2+m}γν

/(c-iε)] です。

 
これは,c=-(p'2-m2)z2(1-z2)

-(p2-m2)z3(1-z3)-q223+m2(1-z1)2+λ21

=m2(1-z1)2+λ21-q223 により,

 
-{α/(4π)}∫000dz1dz2dz3δ(1-Σii)

ν{'(1-z2)-3+m}γμ{(1-z3)-'z2+m}

γν/{m2(1-z1)2+λ21-q223-iε}]  ②

と書けます。

 
そして,Λμ(p',p)=①+②です。(注終わり)※

 短いですが,計算チェックに疲れたのでまたまた休憩です。

 
参考文献: J.D.Bjorken & S.D.Drell

"Relativistic Quantum Mechanics"(McGraw-Hill)

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年5月 8日 (日)

右目の手術??

 一昨日の5月6日(金)はお休みを取って朝から帝京大病院眼科に外来診察に行ってきました。

 昨年11月の最初の眼底出血がほぼ引いた今年3月末に,再びより多くの眼底出血があり血が邪魔でほとんど見えなくなっている右目の診察です。

 先月とは違って視力検査では右目の前の指が何本かがわかる程度になりましたが20日までは様子を見て,あまり改善されないようなら機械を目の裏側の眼底まで入れて血を除去すると言われました。

 その場合は,出血箇所を焼くレーザー治療のように1日で終わるわけではなくて,2~3週間の入院が必要とのことです。

 まあ片目が見えないのは距離感がわからず急に目前に自転車が出現したりすれ違い時に思わず人にぶつかったり段差がわからず躓いたりこけたりとイヤですが,入院手術も億劫なことですからできれば20日までに改善されることを願っています。

 左目も約6時間は効いてる瞳孔を開かせる薬のせいでぼやけて,帰り道は病院から三田線板橋本町駅までと巣鴨から自宅まで,信号以外で道を渡るときなどは車が来ているかも目前まで不明なので.かなり苦労しました。

 その上心不全と足の動脈硬化プラス糖尿性神経症でのしびれなどで,平衡感覚もオカジク,見た目は昼間から酔っ払いが歩いているように見えるらしいので何人かがよけて通っていましたね。

 眼科が専門の医者なので直接関係なかったのですが,ついでに風邪薬を5日分処方してもらって服用した結果,風邪の方はほぼ治りました。

 話は変わって,昨日,ちょっと思ったのですが4年前の心臓病にかかって手術受ける前と後で少しはシャイで謙虚な性向が傲慢でオシャベリ傾向に性格が転換したのは,恥ずかしながらPTSDなのでは?と疑うようになりました。

 まあ,何でも病名さえ付ければわかったような気になるのも問題ですが,別に命など惜しくないと述べてるにも関わらず,外科手術の恐怖から無意識にPTSDに罹患していたとしたら,これはやはり恥ずかしいことですね。

※ PTSDとはPost-Traumatic-Stress-Disorder,訳して,心的外傷後ストレス障害という意味だそうです。

 この病気が認識されたのは,ヒステリー症状の研究とか戦争で極限の恐怖を味わったトラウマ(心的外傷)のせいで兵士たちに見られた障害の実態とか,DV(家庭内暴力)などを調べる過程からだそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年5月 6日 (金)

You-Tube 動画貼り付けテスト

 Y-Tube動画のテスト。。。右下をクリックするとフルスクリーンにESCで元のサイズに戻ります。途中で止めるには左端の停止ボタンです。

 ((※ ↑PS::PCマシンやOSの更新で今この操作できなくなっています。)

 まず,友人の真理子さんのお兄さんでギタリストのKUNIです。

 

 それとキャンディーズのお別れ。「微笑みがえし」

 最後に友人?の明日華チャン。。

 (彼女のアルバムは「花鳥風月」でなく「花蝶風月」だったような?)

">

 

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2011年5月 5日 (木)

またまた無責任な雑感!!

 増税だの料金値上げだの,今全く金がなくて動きが取れないならいざ知らず,金策や企業救済など今考えることかい?

 緊急財源はあるところにはあるだろうし,電力独占の東電など解体して適切な管財人付けて上層部は賠償に専念させるのがましだろう。

 また,いちいち法案通さなきゃできないとか,官庁の縄張りの区切りとか緊急時には法律など無視の超法規的措置を取るのが普通だろうが。。。

 素人目に見ても。。

 人間が制御できない"神の火"による原発などは要らないと思う。

 地球のエネルギーは化石も含め全ては太陽の恵みであることを考えれば,現在,結局は使わぬまま宇宙に捨てている多くの太陽エネルギーをソーラー(太陽電池)などで活用すればいいだろうと思う。

 初期の設備投資は政府,自治体が援助するとして,可能なところには全て設置して近場を全部カバーすれば,送電コストもかからないから,電気料金など有ってもゴミ程度になるだろう。

 電力会社とその利権にすがる人々,あるいはその社員などは困るだろうが,こういうものは過渡期を過ぎればトータルでプラスになるはずです。

 かつてはボタン1つで何でも機械がやってくれるという,例えば手塚治虫の漫画にあったコンピュートピアなどを夢見た時期もありました。

 誰かが寡占しなければ合理化はやがてプラスになると信じています。(もう1つの自分は反科学,反文明なのですがって。。キルケゴールのクリマクスとアンチ・クリマクスかよ?)

 年度末になると,やる必要のない工事をやるとか,「浪費も経済を発展させる糧」などと大ウソをのたまう輩,結局はマイナスだろう。

 なに,工事は失業者対策になる?無駄金で浪費するくらいなら単にバラマいた方がましだろう。。。

PS:ずいぶん,前から言ってるけど紙幣を大量に発行して円の価値や信用を下げてプチ・インフレ起こすのはどうでしょうか?

 まあ,日本はまだGWにのんびり海外旅行できるような,当面の生活には困らない謂ゆる中流以上の人々の方が圧倒的に多いのでしょうから,一握りの貧乏人のことなどは二の次ぎのことなんでしょうね。

(タイガーマスクはどこに行った?東北ボランティアに変わったのか?)

| | コメント (11) | トラックバック (0)

2011年5月 4日 (水)

量子電磁力学の輻射補正(7)(頂点補正-1)

 輻射補正の続きです。頂点補正に入ります。

 

§8.6 The Vertex Correction(頂点補正)

 

 

 再々掲の上図8.4のうち,(c)の評価だけが残っています。


 これは光子が頂点γμを橋渡しすることによる補正

示しています。このグラフは2次の頂点(vertex)部分と

いわれます。

 この頂点グラフの物理過程への寄与を計算するために,

 積分量;Λμ(p',p)≡(-ie)2ε0-1∫d4k(2π)-4

 {(-i)(k2-λ2+iε)-1γνi('--m+iε)-1

 γμi(-m+iε)-1γν} を定義します。

 
この計算式では,図8.4(c)において仮想光子によって

生成される電子の運動量をp'とし,陽電子の運動量を

-pとしています。

 同様
に,同じ式は下図8.9に示すようなある外場ポテンシャル

よる電子散乱による輻射補正をも表わしています。

 
このケースにはp'は同じく終状態の電子の運動量ですが,p

は陽電子ではなく,始状態の電子の運動量です。

 というわけで,見かけ上異なる物理過程への補正を同じ関数

Λμ(p',p)で記述します。(← ※向きは違いますが同じ

グラフなので,これは正当化されます。) 

 また,赤外発散にも遭遇するので,
非常に軟らかい光子(k ~ 0 )

の寄与を切断するため,再び光子に微小質量λを充当しておきます。

 
さて,始状態,終状態の自由粒子運動量に対して,q=p'-p=0

 のときのΛμ(p',p)を考慮することから無限大部分を分離します。

 
'=m,=mに対しては,

 u~(p)Λμ(p,p)u(p)=u~(p)(Z1-1-1)γμu(p)

 と書けます。

 ただし,Z1は質量の平方:m2=p22とそれを有限にするに必要

 な,切断に依存する定数です。

 しかし,u~(p)Λμ(p,p)u(p)=u~(p)(Z1-1-1)γμu(p)

 はより普遍的な式です。

 何故なら,他の唯一のパラメータである4元ベクトルpνは,

 スピノルu~(p)とu(p)に挟まれたときは常にmγν

 等しいからです。

 そして,この定数Z1は計算する必要はありません。

 それはμ(p,p)=(-ie)2ε0-1∫d4k(2π)-4

 {(-i)(k2-λ2+iε)-1γνi(-m+iε)-1

 γμi(-m+iε)-1γν}と,

 -iΣ(p)=(-ie)2ε0-1∫d4k(2π)-4

 {(-i)(k2-λ2-iε)-1γνi(-m+iε)-1γν}

 を比較すると,次式の成立が見出されるからです。

 すなわちμ(p,p)=-∂Σ(p)/∂pμです。

 (※この関係式はWardの恒等式(Ward's identity)と呼ばれます。)

 ここで重要な恒等式:

 (∂/∂pμ)(-m+iε)-1=(∂/∂pμ){1/(-m+iε)}

 =-{1/(p-m)}γμ{1/(p-m))}を用いました。

 
(※何故なら(∂/∂pμ){1/(γμμ-m)=-γμ/(γμμ-m)2

 であるからです。)

 この式は,自由伝播関数の運動量による微分が電子線グラフへの

 ゼロエネルギー光子の挿入に等価であることを主張しています。

 具体的には,まず,

 Λμ(p,p)=-∂Σ(p)/∂pμの右辺の微分は前節の表現:

 Σ(p)=δm-{Z2-1-1+C(p)}(-m) から,直接に

 計算できて,

 ∂Σ(p)/∂pμ=-{Z2-1-1+C(p)}γμ

 +{∂C(p)/∂pμ}(-m) となることがわかります。

 したがって,u~(p)Λμ(p,p)u(p)

 =-u~(p){∂Σ(p)/∂pμ}u(p)

 =u~(p)(Z2-1-1)γμu(p) が得られるわけです。

 これと,u~(p)Λμ(p,p)u(p)=u~(p)(Z1-1-1)γμu(p)

 を比較すると,e2のオーダーまでではZ1=Z2と結論されます。

 さて,eの2次のオーダーまでで頂点補正は,

 Λμ(p',p)=(Z1-1-1)γμ+Λcμ(p',p)と表現すること

 ができます。

 
そして,あらゆる切断依存性は定数Z1(=Z2)の中に含まれます。

 他方,残りのΛcμ(p',p)の方は,光子質量λ>0 の保持により

 赤外破局(infrared catastrophe)を避けるなら有限です。

 これはまた一意的で,u~(p)Λcμ(p,p)u(p)=0 を満足します。

 
今のポテンシャル内の電子散乱のケースでは,Z1を頂点における

 電荷の"くりこみ"と見なすか?,それとも外線の波動関数のZ21/2

 の相殺と見るか?のいずれかと考えることができます。

 このことは,電子のポテンシャルによる前方散乱(p'=p)に

 対するオーダーe2のあらゆるグラフを見ることによって理解

 されます。

 
これらのグラフを以下の図8.10 に示します。

 

q→ 0 の極限での上記各グラフの寄与は,それぞれ,

 (a)-ieγμ, (b)-ieγμ(Z1-1-1),  

 (c)+δm{i/(-m)}(-ieγμ)-(Z2-1-1)(-ieγμ)

 が2個,

 
および,(d)-δm{i/(-m)}(-ieγμ)が2個,

 そして.(e)-(-ieγμ)αlog(Λ2/m2)=(-ieγμ)(Z3-1)

 です。

 
(※何故なら,電子自己エネルギーは

 Σ(p)=+δm-{Z2-1-1+C(p)}(-m)であり,=m

 ではC(p)=0 であるからです。) 

 前の議論から,各電子外線はZ21/2で割り,各光子外線はZ31/2

 割る必要があります。(※今のケースは電子外線2本,光子

 外線1本です。)
 
 
 こうして,得られるe2のオーダーでの全ての寄与の和を

 まとめると次式を得ます。


 すなわち,

 Z2-13-1/2(-ieγμ)[1+(Z1-1-1)+2δm/(-m) -1-2(Z2-1-1)

 -2δm/(-m) -1+(Z3-1)] ~ Z2-13-1/2(-ieγμ)[1

 +(Z1-1-1)+1-2(Z2-1-1)(Z3-1-1)]

 =Z2-13-1/2(-ieγμ)[{1+(Z1-1-1){1+(Z3-1)}/{1+(Z2-1-1)}2

 =-ieZ1-1231/2γμ=-ieRγμ  です。

 ここで,最後の段階でeR2≡Z12,およびZ1=Z2を用いました。

 
※(注1):何故なら,

 1/{1+(Z2-1-1)}2 ~ 1-2(Z2-1-1)なので,

 {1+(Z1-1-1){1+(Z3-1)}/{1+(Z2-1-1)}2

 ~ {1+(Z1-1-1)}{1+(Z3-1)}{1-2(Z3-1-1)}

 =1+(Z1-1-1)+(Z3-1)-2(Z2-1-1) です。 


 そして,{1+(Z1-1-1){1+(Z3-1)}/{1+(Z2-1-1)}2

 Z1-1322ですから,

 Z2-13-1/2{1+(Z1-1-1){1+(Z3-1)}/{1+(Z2-1-1)}2

 =Z1-1231/2です。  (注1終わり※)

 
したがって,頂点部分と伝播関数部分の間でZ2のくりこみ

 完全に除去されます。

 
そこで,電荷のくりこみの完全な原因は真空偏極にあると考えます。

 
頂点部分のトータルのくりこみが-ieRγμになるという上記結果

 に到達する際に使用した幾分苦心したとも見える記法は,より高次

 の寄与をも扱うという目で用いたものです。

 特にΛμ(p,p)=-∂Σ(p)/∂pμとZ1=Z2の関係(Wardの恒等式)

 は,あらゆる発散積分がくりこみ定数:1,Z3,Z2に吸収できる結果

 として,実はeの2次だけでなくあらゆるオーダーで真です。

 既に真空偏極グラフの議論において,その有限部分から物理的に

 観測可能な効果を見出してきました。(※Lambシフトの簡単な例)

 頂点部分と電子の自己エネルギー部分の有限部分を調べることで

 また大いに物理的関心をそそる予測の覆いを取ることもできます。

 それらを見るために,

 Λμ(p',p)≡(-ie)2ε0-1∫d4k(2π)-4{(-i)(k2-λ2+iε)-1

 γνi('--m+iε)-1γμi(-m+iε)-1γν}

 の具体的計算に向かいます。

 右辺の積分を実行するのには長い計算が要求されます。

 まず,電子伝播関数を有理化して,スケーリング・トリック

 によって導かれる伝播関数の分母の指数関数化,および

 公式:1/(a12..an)=(n-1)!∫0dz1dz2..dzn

 δ(1-Σii)/(Σjjj)nを用いて分母を結合させます。

 (※Feynmanの積分公式)

 
※(注2):i/a=∫0dzexp{i(az+iε)}によって

 1/(a12..an)=i-n0dz1dz2..dzndz

 exp{i(Σjjj+iε)}です。

 そして,1=∫0dλλ-1δ(1-(Σii)/λ)より

 1/(a12..an)=i-n0dλλ-10dz1dz2..dzndz

 δ(1-(Σii)/λ)exp{i(Σjjj+iε)}

 =i-n0dλλn-10dz1dz2..dzndzδ(1-Σii))

 exp{iλ(Σjjj+iε)} と書けます。

 ところが,Im(c)≡∫0dλλmexp{iλ(c+iε)}とおけば,

 Im(c)=[λmexp{iλ(c+iε)/{i(c+iε)}} 0

 +{im/(c+iε)}∫0dλλm-1exp{iλ(c+iε)}

 =(im/c)Im-1(c)={i2m(m-1)/c2}Im-2(c)

 =..=(imm!/cm)I0(c)=i(m+1)m!/cm+1 です。

 故に,m=n-1と置けば.

n-1(c)≡∫0dλλn-1exp{iλ(c+iε)}=in(n-1)!/cn です。

 以上から,c=Σjjjとして,

 1/(a12..an)=(n-1)!∫0dz1dz2..dzn

 δ(1-Σii)/(Σjjj)nを得ます。  (注2終わり)※ 

 この項目では,Schwingerの異常磁気モーメント

 (anomalous magnetic moment)の導出,赤外発散の考察など,

 まだまだかなり長い計算が含まれています。

 そこで,短いのですが今日のところはここで一旦休憩します。

(
参考文献): J.D.Bjorken & S.D.Drell

 "Relativistic Quantum Mechanics"(McGraw-Hill)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

風邪かな?

 昨日は肌寒く,よく鼻水が出るので職場から帰ってから食事,トイレを除きずっと寝ていました。

 今日,4日は丁度休みをとっていましたし,普通だと4時間おきに目覚めるので睡眠剤よりもよく効くトランキライザー(数年前のストック)を飲みました。

 効きすぎてフラフラしていましたが,さっき電話で起こされてシャツがびしょびしょだったので着替えて今は少し小康状態です。明日は普通に職場に行けそうです。

 (糖尿病+心臓病)で風邪を引くと長引き易く,,風邪 → 肺炎コースはほぼ100%死なので,ちょっとした風邪の引き始めでもその段階で治さないとアブナイです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »