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2011年6月

2011年6月28日 (火)

今日の癒し

 今日は早朝に科学ブログを書いて出勤,今日もまた哀しいなと感じる出来事があり自己の無力感を痛感しましたが,帰宅後にはまた手話講習会に出席と充実した日でした。

 手話は,昼間の体験から私などはまだまだ幸せな方だと感じたせいか,開き直って失敗しても恥ずかしいという感情を超越しリラックスしてしまいました。

 勉強なんだからもっと緊張しなきゃダメじゃないか>自分

 でも,私には他人がサラリと上手にやってみせる姿は割りと印象薄く,逆に失敗して何度も先生に直されたりしている姿を見ると勉強になったので.ヒョッとして私の失敗姿も誰かの勉強の助けになってるのじゃないか?と思いました。

 私への本日のYou Tubeメールから転載です。↓

 私は酒場の泣き女~,ヒトのためには泣くけ~れど~,

自分のために泣かれようか~

(浅川マキ「花いちもんめ」↓より)

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量子電磁力学の輻射補正(13)(頂点補正-7)

 輻射補正の頂点補正:Λμ(p',p)(下図)の続きです。

 前回の6/21から一週間ぶりです。

 前記事では,光子の微小質量λで赤外切断を行なった紫外切断(くりこみ)済みの頂点演算子:Λcμ(p',p;λ)と,波数kの下限kminで赤外切断を行なったそれ:Λcμ(p',p;kmin)との差,δΛcμ(p',p)≡Λcμ(p',p;kmin)-Λcμ(p',p;λ)を定義しました。

 そして,まず|q2/m2|<<1の非相対論的極限(N.R)で評価し,

 δΛcμ(p',p)~γμ{α/(3π)(q2/m2){log(2kmin/λ)-5/6}

 なる結果を得ました。

 したがって,これと|q2/m2|<<1では,Λcμ(p',p;λ)~γμ{α/(3π)(q2/m2){log(m/λ)-3/8}+|α/(4πm)}iσμννにより,

 Λcμ(p',p;kmin)~|α/(2π)}{iσμνν/(2m)}+γμ{α/(3π)(q2/m2)[log{m/(2kmin)+5/6-3/8}を得たところで終わりました。

 今日はその続きです。

 今度は,|q2/m2|>>1の超相対論的極限(E.R)で同じδΛcμ(p',p)≡Λcμ(p',p;kmin)-Λcμ(p',p;λ)を計算します。

 結果は,δΛcμ(p',p)~γμ(α/π){log(-q2/m2)-1}{log(m/λ)-log(E/kmin)}} (E=E'=p0=p'0)です。

(注5):前記事より,δΛcμ(p',p)=-4παγμ|k|<kmin3(2π)-3[1/{2(2+λ2)1/2}][(pp')/{(pk)(p'k)}-m2/{2(pk)2}-m2/{2(p'k)2}]です。(係数:e2ε0-1は微細構造定数(fine-structure constant)αを用いて4παと書き直しています。)

 右辺の積分:∫d3=∫k2dkdΩkうち,先に立体角積分∫dΩkを実行することを考えます。

 dΩk=d(cosθ)dφより,Feynmanによって∫dΩk/(kp)(kp')=∫01dx∫dΩk/{(kp)x+(kp')(1-x)}2

=∫01dx∫dΩk/[k0E-{x+'(1-x)}]2=2π∫01dx∫-11d(cosθ)/{k0E-k|x+'(1-x)|cosθ}2です。

 ここで,∫-11dz/(aーbz)2=∫-11dz(aーbz)-2=[-1/b+1/(a-bz)] -11=(1/b){1/(a-b)-1/(a+b)}=2/(a2-b2)を用います。

 すると,∫dΩk/(kp)(kp')=4π∫01dx/[k0222{x+'(1-x)}2]を得ます。

 ところが,{x+'(1-x)}222'2(1-2x+x2+2(pp')x(1-x)=-(')2x(1-x)+2=-2x(1-x)+2,k022=(2+λ2)E222+λ222222=m22より,

 k0222{x+'(1-x)}2={m22x(1-x)}2+λ22(ただし,p')です。

 それ故,結局,∫dΩk/(kp)(kp')=4π∫01dx/[{m22x(1-x)}2+λ22]と書けることがわかります。

 ∫dΩk/(kp)2,または∫dΩk/(kp')2は共に上式で=0 と置いたもの:4π∫01dx/(m22+λ22)に一致します。

 また,弾性散乱(E=E')なので(pp')=E2pp'=E2+(1/2)(2-22)=m2+(1/2)2です。

 故に,δΛcμ(p',p)=-4παγμ|k|<kmin3(2π)-3[1/{2(2+λ2)1/2}][(pp')/{(pk)(p'k)}-m2/{2(pk)2}-m2/{2(p'k)2}]において,先に立体角積分∫dΩkを実行すると,

 δΛμ(p',p)=-(α/π)γμ({m2+(1/2)2}∫01dx∫0kmindkk2(k2+λ2)-1/2/[{m22x(1-x)}k2+λ22]-m201dx∫0kmindkk2(k2+λ2)-1/2/(m22+λ22))です。

 ところが,に依存しない任意のaに対して,∫0kmindkk2(k2+λ2)-1/2/(ak2+λ2)=(1/a)∫0kmindk(k2+λ2)-1/2-(λ2/a)∫0kmindk(k2+λ2)-1/2/(ak2+λ2)が成立します。

 これの右辺第1項=(1/a)∫0kmindk(k2+λ2)-1/2=(1/a)log{k+(k2+λ2)-1/2}]0kmin~(1/a)log(2kmin/λ)です。

 また,右辺第2項は積分変数kをz=k/λ,dz=dk/λに置換してkmin>>λの仮定から,積分領域をk:0→kminからz:0→∞へと拡張近似すれば,

 -(λ2/a)∫0kmindk(k2+λ2)-1/2/(ak2+λ2)=-(1/a)∫0dz(z2+1)-1/2(az2+1)となります。

 これは,(1/a)∫0dz(z2+1)-1/2(az2+1)=-(1/a2)∫0dz[1/{(z2+1/a)/(z2+1)-1/2}]

=-(1/2)a-3/2(1/a-1)-1/2[log(|z(1/a-1)1/2+{(1/a)(z2+1)}1/2/|z(1/a-1)1/2-{(1/a)(z2+1)}1/2|)]0

=-{2a(1-a)1/2}-1log[|{(1-a)/a}1/2+(1/a)1/2/|{(1-a)/a}1/2-(1/a)1/2|]=-{a(1-a)1/2}-1log[{1+(1-a)1/2}/a1/2]です。

 以上から,∫0kmindkk2(k2+λ2)-1/2/(ak2+λ2)~(1/a)log(2kmin/λ)-{a(1-a)1/2}-1log[{1+(1-a)1/2}/a1/2]を得ました。

 さて,{-(α/π)γμ}-1δΛcμ(p',p)={m2+(1/2)2}∫01dx∫0kmindkk2(k2+λ2)-1/2/[{m22x(1-x)}k2+λ22]-m201dx∫0kmindkk2(k2+λ2)-1/2/(m22+λ22)の計算です。

 これは,再掲式:0kmindkk2(k2+λ2)-1/2/(ak2+λ2)~(1/a)log(2kmin/λ)-{a(1-a)1/2}-1log[{1+(1-a)1/2}/a1/2]に,

 a=(1/E2){m22x(1-x)}を代入して,[{m2+(1/2)2}/E2]倍したものと,a=m2/E2を代入して,(-m2/E2)倍したものを加え合わせたものです。

 まず,δΛμ(p',p)=-(α/π)γμ({m2+(1/2)2}∫01dx∫0kmindkk2(k2+λ2)-1/2/[{m22x(1-x)}k2+λ22]-m201dx∫0kmindkk2(k2+λ2)-1/2/(m22+λ22))の右辺第2項は

 -m201dx∫0kmindkk2(k2+λ2)-1/2/(k22+λ22)}=(-m2/E2)0kmindkk2(k2+λ2)-1/2/{(m2/E2)k2+λ2} ~-log(2kmin/λ)+(1-m2/E2)-1/2log[(E/m){1+(1-m2/E2)1/2}]

~-log(2kmin/λ)+(E/||)log{(E+||)/m}です。

 特に,|q2/m2|>>1では,||~Eなので,(E/||)log{(E+||)/m}~ log(2E/m)ですから,

 -log(2kmin/λ)+(E/||)log{(E+||)/m}~-log(2kmin/λ)+log(2E/m)=log(E/kmin)-log(m/λ)より

 -∫01dx∫0kmindk{m2/(k22+λ22)}k2(k2+λ2)-1/2-log(2kmin/λ)+(E/||)log{(E+||)/m}~log(E/kmin)-log(m/λ)①が得られます。

 また,δΛμ(p',p)の右辺第1項は,a=(1/E2){m22x(1-x)}として,

 {m2+(1/2)2}∫01dx∫0kmindkk2(k2+λ2)-1/2/[{m22x(1-x)}k2+λ22]=[{m2+(1/2)2}/E2]}∫01dx∫0kmindkk2(k2+λ2)-1/2/[(1/E2){m22x(1-x)}k2+λ2] 

  {m2+(1/2)2}log(2kmin/λ)01dx1/{m22x-22}]-[{m2+(1/2)2}/E2]∫01dx{a(1-a)1/2}-1log[{1+(1-a)1/2}/a1/2]です。 

 ζ≡m2/2とすれば,a=(1/E2){m22x(1-x)}=(-2/E2)(x2-x-ζ)ですから,上式の右辺第1項の積分は,-(ζ+1/2)log(2kmin/λ)∫01dx{1/(x2-x-ζ)}です。

 ここで,x2-x+ζ=(x-α)(x-β);α={1-(1+4ζ)1/2}/2,β={1+(1+4ζ)1/2}/2と書けば,-1/(x2-x+ζ)={1/(x-α)-1/(x-β)}/(β-α)です。

 そして,β-α=(1+4ζ)1/2であり,α+β=1より1-β=α,1-α=βです。

 故に,-∫01dx{1/(x2-x-ζ)}={1/(β-α)}[log(|x-α|/|x-β|)]01=log(|β(1-α)|/|α(1-β)|=2log|β/α|={2/(1+4ζ)1/2}log{|1+(1+4ζ)1/2}/{1-(1+4ζ)1/2|}となります。

 そこで,[{m2+(1/2)2}log(2kmin/λ)∫01dx[1/{m22x-22}])=(ζ+1/2)log(2kmin/λ){2/(1+4ζ)1/2}log{|1+(1+4ζ)1/2|/|1-(1+4ζ)1/2|}です。

 そして,特に,ζ=m2/2=m2/(-q2)<<1のときは,-∫01dx{1/(x2-x-ζ)}={2/(1+4ζ)1/2}log{|1+(1+4ζ)1/2}/{1-(1+4ζ)1/2|}={2/(1+4ζ)1/2}log[{2+2(1+4ζ)1/2+4ζ}/(4ζ)]~2log(1/ζ)=2log(-q2/m2)です。

 (↑最後,分母以外のζ=m2/(-q2)をゼロで近似しました。)

 故に,右辺第1項の積分は-(ζ+1/2)log(2kmin/λ)∫01dx{1/(x2-x-ζ)}~-(1/2)log(2kmin/λ)∫01dx{1/(x2-x-ζ)}|~log(2kmin/λ)log(-q2/m2)となります。

 一方,右辺第2項の積分は.-[{m2+(1/2)2}/E2]∫01dx{a(1-a)1/2}-1log[{1+(1-a)1/2}/a1/2]です。 

 これ,ζ=2/2=m2/(-q2)<<1のときは-{2/(2E2)}∫01dx{a(1-a)1/2}-1log[{1+(1-a)1/2}/a1/2]~-{2/(2E2)}∫01dx{(1/a)log(2/a1/2)={2/(4E2)}∫01dx{log(a/4)/a}です。

 a=(1/E2){m22x(1-x)}=(-2/E2)(x2-x-ζ)ですから,-{2/(2E2)}∫01dx{a(1-a)1/2}-1log[{1+(1-a)1/2}/a1/2]=-(1/4)∫01dx{log(a/4)/(x2-x-ζ)ですが,

 log(a/4)=log[(2/4E2){x(1-x)+ζ}]~log{2/(4E2)}+logx+log(1-x)より,

 -(1/4)∫01dx{log(a/4)/(x2-x-ζ)~-(1/4)∫01dx[log{2/(4E2)}+logx+log(1-x)}/(x2-x-ζ)です。

 このうち,第1項は-(1/4)log{2/(4E2)}∫01dx{1/(x2-x-ζ)}~(1/2)log{-q2/(4E2)log(1/ζ)=(1/2)log{-q2/(4E2)log(-q2/m2)となります。

 第2項は,-1/(x2-x+ζ)={1/(x-α)-1/(x-β)}/(β-α)より,-(1/4)∫01dx{logx/(x2-x-ζ)}=(1/4)(1+4ζ)-1/2{∫01dx{logx/(x-α)-logx/(x-β)}~(1/4){∫01dx{logx/(x-α)-logx/(x-β)}です。

 そして,∫01dx{logx/(x-α)=∫1-α{log(u+α)/u}du~∫1{logu/u}du=[(logu)2/2]1=-(1/2)(log[{(1+4ζ)1/2-1}/2])2~-(1/2)(logζ)2=-(1/2){log(-q2/m2)}2です。

 一方,-∫01dx{logx/(x-β)~∫01dx{logx/(1-x)=π2/6ですから-(1/4)∫01dxlogx/(x2-x-ζ)=(1/4)[π2/6-(1/2){log(-q2/m2)}2]です。

 第3項は-(1/4)∫01dxlog(1-x)/(x2-x-ζ)ですが,u=1-xと置けば-(1/4)∫01dulogu/(u2-u-ζ)となるため第2項と同じ(1/4)[π2/6-(1/2){log(-q2/m2)}2]です。

 故に,-[{m2+(1/2)2}/E2]∫01dx{a(1-a)1/2}-1log[{1+(1-a)1/2}/a1/2]~第1項+第2項+第3項=(1/2)log{-q2/(4E2)log(-q2/m2)+π2/12-(1/4){log(-q2/m2)}2

~(1/4){log(-q2/m2)}2-(1/2)log(4E2/m2)log(-q2/m2)=(1/4){log(-q2/m2)}2-log(2E/m)log(-q2/m2)です。

 {log(-q2/m2)}2は無視して,Eとλ,kに関する項を加えると, 

 δΛμ(p',p)~-(α/π)γμ{log(E/kmin)-log(m/λ)+log(2kmin/λ)log(-q2/m2)-log(2E/m)log(-q2/m2)}=-(α/π)γμ[{log(-q2/m2)ー1}{log(m/λ)-log(E/kmin)}を得ます。

(注5終わり)※

 Λcμ(p',p;λ)~-γμ(α/π)log(m/λ){log(-q2/m2)-1}でしたから,Λcμ(p,p';kmin)=Λcμ(p',p;λ)+δΛμ(p',p)~-γμ(α/π)log(E/kmin){log(-q2/m2)-1}となります。

 ところで,散乱の微分断面積(dσ/dΩ)では,散乱振幅の寄与は絶対値の2乗で効きます。

 そこで,振幅のαの1次までの補正が(1+αA)倍なら断面積の補正は(1+αA)2~ 1+2αAが対応します。。

 つまり,散乱振幅の頂点補正が,γμ → γμ+Λcμγμ{1-(α/π)B}で与えられるなら,微分断面積の補正は(dσ/dΩ)0 → (dσ/dΩ)0{1+(2α/π)B}で与えられます。

 故に,minの切断によって弾性散乱の断面積の赤外部分は,(dσ/dΩ)λ=(dσ/dΩ)0[1-(2α/π)}log(m/λ)χ(q2)の代わりに,

(dσ/dΩ)kmin=(dσ/dΩ)0[1-(2α/π)log(E/kmin)χ(q2)]で与えられることがわかります。

 ただし,(-q2/m2)>>1ではχ(q2)=log(-q2/m2)です。

 これを制動輻射の断面積(dσ/dΩ)brem=(dσ/dΩ)0(2α/π)log(kmax/kmin)χ(q2)に加えると,

 (dσ/dΩ)infra-red=(dσ/dΩ)0[1-(2α/π)log(E/kmax)χ(q2)]が得られます。

 これは完全にkminにもλにも依存しない赤外切断に独立な形をしています。

 結局,このオーダーでの超相対論的極限(E.R):|q2/m2|>>1では赤外発散は除去されました。

 後先になりましたが,最後に非相対論的極限(N.R):|q2/m2|=q2/m2<<1での頂点補正:Λcμ(p',p;kmin)~|α/(2π)}{iσμνν/(2m)}+γμ{α/(3π)(q2/m2)[log{m/(2kmin)}+5/6-3/8}χ(q2);χ(q2)=-(1/3)(q2/m2)を考えます。

 これによる,異常磁気モ-メントを除く弾性散乱断面積の補正は(dσ/dΩ)infra-red=(dσ/dΩ)0(1-(2α/π)[log{m/(2kmin)+5/6-3/8}χ(q2))となります。

 これを制動輻射の非弾性断面積:(dσ/dΩ)brem=(dσ/dΩ)0(2α/π)log(kmax/kmin)χ(q2)と加え合わせると,

 (dσ/dΩ)infra-red=(dσ/dΩ)0[1+(2α/π)log(2kmax/m)-5/6+3/8}χ(q2)]が得られます。

 これで赤外発散は完全に除去されました。

 今日は,これで終わり次回はLamb-Shiftに向かいます。

参考文献:J.D.Bjorken & S.D.Drell“Relativistic Quantum Mechanics”(McGraw-Hill)

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2011年6月27日 (月)

将棋社団戦第1日目

 昨日(26日(日))は将棋東京アマ連盟主催の社会人リーグ(団体戦)の初日に参加してきました。といっても1部から5部まであるリーグの5部です。

 1部の昨年優勝は「東大」準優勝が「リコー」と錚々たる名前がありますが,まだ大会の歴史は浅く参加は全部で150チーム足らずとマイナーです。

 チ-ムは,前身が旧パソコン通信:ニフティサーブ「将棋フォーラム」の「将棋チェスネット」の2軍である「将棋チェスネット2」です。1軍の「将棋チェスネット1」は3部です。

 去年は夏合宿でお誘いを受けたこともあり第2回目から初参加して確か4勝13敗?と小学2年生の橋本君より成績が下でチーム最低勝率で4部昇級の足を引っ張ったお荷物でした。

 とはいえ,7人で対局して4人勝てばチームが勝ちで,元々7名が揃ってなかったため見学から参加に移ったので,頭数だけの"いないよりはまし”という1つでも勝てば不戦敗よりは儲けものという責任が軽いミソッカスです。

 朝10時 開始に間に合うように8時半頃家を出て都営三田線御成門駅まで行きそこから品川車庫行きの都バスで竹芝桟橋入口に行きました。帰りは都営大江戸線大門(浜松町)まで歩いて春日で三田線に乗り換えました。

(帰りに18時半頃でしたか?私が40歳まで正社員で52歳から55歳まで4年間だけアルバイトで復帰?した会社の後輩のOさんに巣鴨駅でばったり会いましたが.友人と待ち合わせらしく少し会話して別れました。

 例によって夜は巣鴨一番街で零時過ぎまで飲酒でしたが。。。)

 将棋は,毎回,まだ完全に目が覚めてないとか慣れてないとかで1戦目は必ず負けというジンクス?だったのに第7将で出て何故か勝ちました。

 その時点で1.勝3敗で見たところあと3人のうち2人は優勢,1人が互角に見えたので全部勝ってくれれば私の勝ちも価値ある1勝になると期待してましたが1勝6敗ではほぼ無意味です。

 8名いたので2戦目は抜けて3戦目からは第4将で出ました.これは中盤まで優勢で安心して負け,最後の相手は女子アマ老舗の「フェアリー・プリンセズ」といっても7人中5人までは私と同じくらいか年上のアラ還以上の相手で私の相手もアラ還以上ののプリンセス?でした。

 私はフェミニストなのに,はからずも1勝していまいました。婦女子をイジめても片腹痛い思いです。

 この大会は6月から10月までの最終日曜日に浜松町(竹芝桟橋)のの「東京産業貿易会館」の1フロアで開催されてるのですが去年は7月から10月まで全体でも4勝だったのに早くも両目が開きました。

 (本当の目の方は左だけの片目なのにね。。)

 (写真は会場入り口です。)

    

  以下は将棋チェスネットの望月さん2軍の(幹事?)の投稿から転載です。

 社団戦  一日目  勝敗                   
 ハンドル        一戦目  二戦目  三戦目  四戦目
 JIRO               1×     1○     1×    
 柿木               2×     2○      2×      2○
 望月               3×     3○      3×      3×
 大崎哲夫        4×     4○                 1○
 やまたか         5×     5○     5○       5○
 橋本力            6×     6○     6△       6○
 裸のキング                    7○     7△       7○
 TOSHI                7○                4×       4○      

相手           勝敗
第一戦 でこぼこフレンズ    ×
第二戦 翔風館POP       ○
第三戦 杉並区役所       ×
第四戦 フェアリープリンセス ○


 表の見方ですが、○が勝ち、×が負けで、その隣の数字は何将で対局したかを示しています。例えば、一局目の私は3将で対戦し、負けたことを現します。
 今回は2勝2敗。まずまずのスタートとなりました。

PS:自慢ですが,これまで自分で経営した塾以外の他人に使われる仕事で上の命令系統とうまくいったことはなく最後の派遣社員の心臓の病気でクビとされた以外は,労組もない会社の上司に対し私が反抗的でトラブルがあったりして自分から面倒臭くなってやめています。

 まあ,若い頃は学生運動時代の延長で反抗してパージされるのも1つのステイタスという思いがあったのでしょうね。

 東京で初めて就職した環境アセスメント関係の会社も,既に4月から5月までの研修中に,「自分の入った会社の仕事は何?」と聞かれて,よせばいいのに「初めから建設すると決まっているプラント施設の環境評価を大型コンピュータなど使ってワザワザ複雑に計算して企業のためにアリバイ工作をするところ」と正直に?答えたり,

 さらに,「コンピュータとは何?」と問われて「大人のオモチャの1つ」などと答えて,「バカヤロー,お前にこの会社での将来はないぞ」というような感じで研修講師に目を付けられたと思います。

 (以後は良く言えば「相棒」の特命係状態?そして,私の僻目なのか大体4つか5つ年下の同期の男子より常に昇進は後でした。)

 その12月の忘年会の2次会で,「当時の講師=直属の上司」とその同期入社のオッサンにブツブツ小言を言われ,「てめえら,オモテへ出ろ」とやって,翌日その上司より上の次長に辞職願いを出して引き止められたこともありました。

 その会社はその後12年,入社から13年の40歳まで持ちましたが,こうして気が短かくて1年目に辞表を出し,「この不景気に折角入ったのに1年で辞めてはモッタイナイから」と引きとめられたいきさつは私自身と当時の会社次長しか知らないことだったかも知れませんが。。。

 アルバイト,非常勤社員でも良く言えば上に強く後輩には優しい,悪く言えば虚勢を張っている,自己には正直で方便でもウソつけない,お金に無縁の(宵越しの金持たない?)無器用者という感じです。

 まあ,今はそれほど若くはなくて元気もなく,自分の責任を他に転嫁するようなこだわりもなくなって,かなり気も長くなっています。

 しかし,こうして反省もせず突っ走りカッコつける性格は変わりないでしょう。

(大学5年目のときにノイローゼ(今で言うとうつ病?)にかかり,就職をやめて進学しましたが,3年経ち就職後もずっと春先には軽く症状が出ていました。

 人一倍女好きなのに,結婚もできず今まで独身できたのは,こうして人知れず精神病院に通い,安定剤に依存していた,という負い目があったのも大きな要因かも知れませんね。)

 昔は自分は一角の存在であって,会社や社会などに反抗,抵抗することが自分や他者にとってもある程度の意味があると思っていました。

 しかし,いまや棺桶に両足入ってるなどと自認しているお化けのような諦観人間が何の自己主張をしたって,既に彼氏とは思われてない彼女に一所懸命言い訳しているようなもの,相手にとって屁のような存在のピエロ,あるいは釈迦の掌に乗っている孫悟空以下です。

 キレイトゴですが,他人のためであれば意味があるなら自分が死ぬことも含めて,まだ何かやる気が起きても,自分のことはもういいです。主張をすることは最近の普段の言に矛盾します。

 今は何でも自分のコトより周りの他人の方が心配ですから自分のことはネチネチ書いたとしてもそれで後はアッサリサッパリです。

 明日,来月,来年もまだこの世にいるという保証もないので,セイゼイ貧乏でも可能な限りの余生の刹那的享楽,自己満足にふけるのみです。

(ただ,働かざる者食うべからず,まだ働いて自分の糧くらいは稼ぐ能力があるのに他人のオナサケで生きるのは潔くないという思いあるのみです。

 "仕事=利益を得る活動"をしたい。もちろん,人間とはエゴであり本心は楽をしたいが,私は"ぬるま湯"で満足するような怠け者ではない。

 私に限って営利活動でなく訓練(遊び?)で国(厚労省?)からの障害者手当ての一部をもらうような謂われなどないと思う。

 遊びで給料をもらってるのでなく,自分の存在(いること)自体が周りの他者への癒し?またはケアの補完?になるようにという思い込み,無給のボランティアの思いで自分を合理化,ゴマかしてはいますが,危ういマスターベーションです。

 そろそろ潮時かな?) 

 当面は,むしろ7/9,10の湯河原将棋合宿の資金をどうするかというのが問題です。

 私は,昔からかなり親しくても(親兄弟含め)めったに自分の方からお金を貸してくれという勇気がなく,ツケがきく飲み屋でさえ自分1人では向こうから今日はツケでいいよと言われないとツケをするのもむずかしいという性分です。

 7/10の5日後は15日なので返すあてがあっても,どう切り出せば誰かから借りられるのでしょうか?高々2万円ポッチですが。。。

 昔から知己からの借金の気まずさを思えば古本とか何か売るものあれば,本当は手放したくなくてもヤフオクとか古本屋とか最近はCDをブックオフとかに売って何とかすることが多いです。

 明日をも知れない身なら衣食住以外何もいらないはずです。

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2011年6月25日 (土)

アメイジング・グレイス(我は主を知りぬ)(作詞)(再掲),

 ちょっと手抜きで「アメイジング・グレース(Amazing Grace)」という曲に私が拙い訳詩を付けたという2006年5./14の過去記事「アメイジング・グレイス(我は主を識りぬ)」を再掲します。

 私は,”wretch like me”を「落ちぶれし我」と訳したのですが,作詞者の意図は「私のような卑怯者」という意味だったようです。(ついさっき見たニュースの中で知りました。)

 彼(John Newton)はイギリスのリヴァプールからアメリカへ黒人奴隷を輸送する船乗りの奴隷商人で,この仕事により巨万の富を得たらしいです。

 しかし,その後牧師になってこの歌の詞を書いたということです。。

 当時の国策に乗じて富を築いた自分を後に卑怯者(wretch)と断じたという意味が込められた歌詞なんでしょうね。

※(再掲):2006年5月14日の記事

 「アメイジング・グレース(我は主をしりぬ。)」

 今は亡き本田美奈子も歌った「アメイジング・グレイス(Amazing Grace)」,賛美歌でありゴスペル(黒人霊歌)であり,アメリカ第2の国歌とも言われるこの曲の訳詞を作ってみてくれと,行き付けの和風スナック「けやき」のママに頼まれたので,拙い訳詞を付けてみました。

 (私は,昔高田馬場の将棋道場に通っていた頃,帰りに高田馬場駅前の店で試聴して声に感銘を受けて買ったLeAnn RimesのCDアルバム中の「Amazing Grace」を普通は聴いています。) 

 

 現代口語ではむずかしかったので文語調で詞をつけてみました。

    Amazing Grace(我は主をしりぬ)

1.      Amazing Grace, how sweet the sound

      素晴らしきー主のめぐみー甘きーしらべー

      That saved a wretch like me

      落ちぶれしー我をー救いー

       I once was lost but now I'm found

      迷いしときにー我をー導きー

      Was blind but now I see

       盲(めし)いし我にー光明(ひかり)を与えぬー

 2.   'Twas Grace that taught my heart to fear

       主はー我が心にー恐れを教えー

      And Grace my fears relieved

       恐れしーこの身をー救いぬー

      How precious did that Grace appear

      なんとー尊きー主のめぐみー

      The hour I first believed

      我はー主をー識(し)りぬー

3.    Through many dangers,toils and snares

      艱難(かんなん),辛苦,誘惑ーあまたー

      I have already come

       我はー乗り越えー識(し)りぬー

      'Tis Grace have brought me safe thus far

      安らけきー道をー示しし主はー

      And Grace will lead me home

      永遠(とわ)にー我をー導かんー

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2011年6月24日 (金)

久しぶりに順天堂大病院心臓血管外科

  このところ病院診察ばかりですが,今日も1日仕事になることを予想して休みを取り,今から10分くらいで新大塚駅まで歩いて丸の内線で御茶ノ水まで行き,順天堂大病院で診察を受ける予定です。

 実は,帝京大病院眼科に入院が決まる前の5月中旬,4年前2007年4月10日に心臓バイパス手術を受けた懐かしい順天堂大病院心臓血管外科から,手術後来院してない患者の診察をしたいという電話がありました。

 外科手術のみを受けたので手術後数回で診察は終わっていたのでした。

 私は,「ハハァ,生きてるかどうかの確認の電話だな?」と思いましたが,そのときは帝京大の眼科入院もあり得ると考え,6/24に予約を取っていたのでした。

 とにかく行ってきます。

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2011年6月23日 (木)

日々雑感

 昨日は,帝京大病院で退院後2度目の検診を受けました。

 前夜,手話講習後,まっすぐ帰宅して大人しく寝たので,普通に起床して9時50分には病院の受付が終わりました。

 超音波では網膜剥離は見られず,眼の硝子体の代わりの液体はだんだん澄んできてあと1ヶ月くらいで見えるらしいです。

 10時半,診察終了後,入院していた7階のルーフガーデンにまた行ってみましたが,もうカルガモの親子はいなくてそこらの患者さんに聞いてみても元々いたことさえ知らない様子でした。

  カルガモの代わりに庭園の子供の遊び場や紫陽花など撮ってみました。     

    

     

        

     

 午後は普通に出勤しました。

 以下は,余談というか雑感です。

 私は,棺桶にほぼ両足を突っ込んでいるという諦めの境地や無常感,そして現在の錯綜した種々雑多な価値観に対して,昔から抱いている「価値自由の原則」(各人がいかなる価値観を持とうが自由であり,他人である自分には自己の領域を極度に侵害されない限り,それを云々する理由などない),

 絶対的な価値観,倫理観も存在せず,いずれの価値意識も宗教でなく哲学が目指しているであろう「人間の幸福」にとっては諸刃の剣であり,自分を含む神でない生身の人間にとっては不可知であるという理屈を付けて合理化,あるいは逃避して斜にかまえているような自分がいます。

 人生を「どうせ僅か100年足らずの大いなるヒマつぶし」と嘯き,真面目な行為をもイイカゲンに過ごし,挙句自分自身をも茶化すような荒れた精神状態に甘んじるだけでなく,少しは"人間的な,あまりにも人間的な"部分を露呈して自省をしないと感情が枯渇しそうです。

(↑自分がそんな状態でも他人を巻き込むなよ。>自分)

 ただ,スケベな思いだけは残っているので,それが原動力(リビドー)となって何らかの感情が動くことを期待していますが。。

PS:ベッキーや三船美佳などにも感じていることですが。。

 いい人で美人なのですが,若いのに女性を感じない加藤ローザもやはり女だったみたいですね。。。(女性を感じないのは私特有の感覚かも。。。)

PS2:「沈黙は金」「雄弁は銀」これが述べられた時代は確か銀>金という価値だったような?ただし駄弁のタグイの多弁は雄弁ではないです。

 私の多弁は,かつては「,強迫観念」に起因するものでした。

 部屋にいても全く音のない静寂に耐えられず,在居しているときは,つい眠ってしまったときでなく本格的に寝るとき以外には,必ずしも見るわけでもないのに常にテレビをつけるとか,音の出るものをバックグラウンドとしています。

 もちろん,まだ誰もいないのに,自分でじゃべるという程のことはないです。

 まあ,ときどき気分転換にネット将棋を指しているときは我を忘れてつい大きな独り言を言っていることが多々ありますが。。

 別に,長い都会暮らしの喧騒に慣らされたせいではありません。

 かつて,19歳のとき初めて親元を離れてアパートで独り暮らしを始めた頃,当時は学生貧乏でまだ高価だったテレビもなく,誰もいない部屋の中の静寂にホームシックに似た感情に襲われていましたね。

 そして,新しく引っ越すたびに同じアパート内やその周りに行き来できるような知り合いも行きつけの店もなくなって,同じ寂しさを感ることの繰り返しでした。

 その後,例えば何かの面接などで,人が何人かいても初対面ばかりで誰もしゃべらず,シーンとしている状態では,大抵これに耐えられず言いだしっぺになることがちょくちょくでしたね。

 誰もしゃべってない静寂状態に自己の精神の平静さを保つことができず,自分で勧んでというわけでなく,誰かに無理やりしゃべらされているという感覚,これがシャベリの「強迫衝動」の1つです。

 こうしたことが何度もあって多弁のキッカケになったと思います。

 これはキッカケであって,今は別に「強迫衝動」のためではありません。

 かつては,こうしてしゃべるとテンションが上がり,その無理な状態を続けると精神が疲れて,その反動で後で異常に落ち込むという悪循環もありました。

 今はそうした病気ではなく,多弁であろうが沈黙であろうが,めったにテンションは上がるとか下がるとかの変化はありません。

 多弁行為をやってもほぼ平静なままです。沈黙の方がやや疲れるくらいでしょうか。。。

 躁鬱的な病気との境界は周囲から見ていると微妙なものでしょうが,その差は歴然としていてこれは本質的です。(←わかっているのに躁鬱的多弁に手を貸すのもどうかと思いますが。。。)

 犯罪行為でも心の中で考えるのと実行するのとでは]雲泥の差があるというようなものです。。。例えば痴漢行為とかね。。。

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2011年6月21日 (火)

ひと時のやすらぎ。。。?

 今日は5週間ぶりに手話講習に行きました。17時頃会社帰りに池袋まで買い物に行き,一旦帰宅するとサボりそうなのでそのまま行きました。

 4/26から8週間目で3回しか出席していません。(その他,手話サークルには1回出てますが。。。)

 全部で37週間の予定ですが,少なくとも8割は出席しないと応用コース履修と承認されないみたいですから,ちゃんと修了したいならもう休めないですね。

 劣等生が5回も連続で休んだのですから,当然,また大恥をかきました。

 手話の授業は,聞いてるだけ(見てるだけ)というわけにはいかないですから。。。

 ところで,明日は夏至ですね。明日朝にはまた帝京大学病院眼科に診察に行く予定なのでまっすぐ帰宅しました。

 ちょっぴり,ストレスが残りました。気休めで,今日昼ごろ歩いて出勤中道すがらで撮った紫陽花の写真を掲載します。↓

   

   

   

   

  また,メールで届いたYou-tubeの動画を掲載します。ヒーリングのようです。

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量子電磁力学の輻射補正(12)(頂点補正-6)

 輻射補正の頂点補正:Λμ(p',p)(下図)の続きです。

 まず,入院等のため,時間的ブランクがあったので前記事の

最後要約します。

  
まずμ+Λcμ(p',p)

 ~ γμ[1+{α/(3π)}(q2/m2){log(m/λ)-3/8}]

+{α/(8πm)}[μ](N.R),

 or γμ+Λcμ(p',p)

 ~ γμ[1-(α/π)log(m/λ){log(-q2/m2)-1

+O(|m2/q2|)}]](E.R)という頂点の輻射補正から,

 弾性散乱のe2のオーダーまでの赤外発散部分は,

(dσ/dΩ)λ=(dσ/dΩ)0{1-(2α/π)log(λ/m)χ(q2)}

と書けます。軟らかい(k~0の)仮想光子による寄与です。

 ここで,(dσ/dΩ)0は.弾性散乱断面積の最低次の寄与です。

 他方,2010年7/26の記事「散乱の伝播関数の理論(17)(応用3-2)

から,制動輻射,つまり同じ状況での実光子(=輻射)を伴なう

非弾性散乱の断面積は,

(dσ/dΩ)brem=(dσ/dΩ)0(2α/π)log(kmax/kmin)χ(q2)

で与えられます。

 
χ(q2)は,

-q2/m2<<1(N.R)では,χ(q2)≡-(1/3)(q2/m2),

-q2/m2>>1(E.R)では,χ(q2)≡log(-q2/m2) 

と定義される量です。

 これら2種の式を加えると,双方の発散が相殺してト-タル

で有限になることを示したいのです。

 しかし,これらの式は一方は光子が有限な正の微小質量:λ>0

を持つという仮定,他方はエネルギー or 波数kに下限:kmin

存在するという仮定に基づいた,異なる低振動数切断(cutoff)

の手法の結果で得られたものですから,単純に加えることは

できません。

 こ の問題点を克服するための処方として,

  1.制動輻射の断面積を有限質量:λの光子で再導出するか?,.

 2.頂点部分の輻射補正の方でkminより小さいエネルギーの

仮想光子が禁止されると仮定して再計算するか?

 
のいずれかを選択できます。

 ところで,λ>0 の質量:λがあるときにはゼロ質量

では存在し得ない縦波の実光子が出現するという複雑

な問題が生じます。

  そこで,ここではこれを避けるため後者2の方法を選択します。

 しかし,光子の波数切断:kminの導入は非共変的手続きなので,

頂点の赤外補正への"くりこみ(紫外発散)"部分の効果を確認

するのは,とても繊細(delicate)な作業となります。

 実は,このことが,元の頂点補正の計算で低振動数の切断を

共変的なスカラーである質量:λによって行なった主な理由

です。

 さて,以下では,結局,λ~ 0,かつkmin~ 0 の極限を考えるの

ですが,ここでは数式化を簡単にするため,その中でも特に

相対的大きさとして,kmin>>λという選択をします。 

   この選択は
,頂点補正:

Λμ(p',p)≡(-ie)2ε0-1∫d4k(2π)-4

{(-i)(k2-λ2+iε)-1γνi('--m+iε)-1

γμi(-m+iε)-1γν} のd4k積分において,

k<kminの振幅を禁止して.∫kmin4kとすることを

意味します。

 これは,結局,頂点補正の計算において,光子の伝播関数

(photon propagator)因子の積分表示:

iDF(x-y;λ)

=∫d4k(-i) exp{-ik(x―y)}/(k2-λ2+iε)の

積分区間を∫d4k→∫kmin4kと修正することに帰着

します。 

    微小質量:λがあるとした光子伝播関数は
,

 F(x-y;λ)=-∫d4k(2π)-4exp{-ik(x-y)}

/(k2-λ2+iε)

=-∫d3(2π)-3exp{i()}

-∞dk0(2π)-1exp{-ik0(x0-y0)}

/[{k0-(2+λ2)1/2+iε}{k0+(2+λ2)1/2-iε}]

です。

 まず,k0積分部分:∫-∞dk0(2π)-1exp{-ik0(x0-y0)}

/[{k0ωk+iε}{k0ωk-iε}] (ωk≡(2+λ2)1/2}

の具体的計算を行ないます。 

  これを実行するため
,k0を複素数とした複素k0平面上で

実軸(-R,R)に半径Rの半円を加えた外周C上の積分:

Cdk0を考え,これがR→∞の極限で∫-∞dk0に帰着

できるようにすることを考えます。



    
0=Rexp(iφ)=Rcosφ+iRsinφですから,

 exp{-ik0(x0-y0)}=exp{-iRcosφ(x0-y0)}

exp{Rsinφ(x0-y0)} す。

 そこで,x0-y0>0の場合には,区間(-R,R)の実軸

を通った後に,原点を中心とする半径Rの右回り:φ:0→-π

の下半円周を加えたものを積分経路:Cとします。



    こうすれば,R→+∞でRsinφ(x0-y0) → -∞より,

実軸を除く下半円周上では,exp{-ik0(x0-y0)}

/[{k0ωk+iε}{k0ωk-iε}] の積分は消えます。


 このとき,閉曲線C内の極(pole)はωk-iεのみで,

右回り積分の留数(residue)は,

(-2πi)exp{-iωk(x0-y0)}/(2ωk) です。

 一方,x0-y0<0 の場合は,まず,原点中心で半径Rの

左回り:φ:0→πの上半円周を通り,それから区間

(-R,R)の実軸を通る路を積分経路Cとすれば,

やはり,R→+∞で上半円周上の積分は消えます。



 今度は閉曲線C内の極は-ωk+iεのみで,左回り積分

の留数は(2πi)exp{iωk(x0-y0)}/(-2ωk) です。

 したがって,Cauchyの積分の留数定理により,いずれの場合

でも, ∫-∞dk0(2π)-1exp{-ik0(x0-y0)}

/[{k0ωk+iε}{k0ωk-iε}]

=(-i)exp{-iωk|x0-y0|}/(2ωk) となります。

 そこで,結局,DF(x-y;λ)

=i∫d3(2π)-3exp{i()-i(2+λ2)1/2|x0-y0|}

/{2(2+λ2)1/2} です。 

  この
,DF(x-y;λ)をk<kminつまり||<kminの領域を

切断して,F(x-y;kmin)

=DF(x-y;λ)-i∫|k|<kmin3(2π)-3

exp{i()-i(2+λ2)1/2|x0-y0|}/|}/{2(2+λ2)1/2}

とします。

 
 さらには,kmin>>λの仮定の下でλを無視して,

 DF(x-y;kmin)=i∫|k|≧kmin3(2π)-3

 exp{i()-I||x0-y0|}/|}/{2||}

 とします。

  
 DF(x-y;λ)-DF(x-y;kmin)

 ~ -i∫|k|<kmin3(2π)-3

 exp{i()-i(2+λ2)1/2|x0-y0|}/|}/{2(2+λ2)1/2}

=∫|k|<kmin4k(2π)-4exp{-ik(x-y)}/(k2-λ2+iε)

です。

 この切断による頂点部分の差を,

δΛμ(p',p)≡Λμ(p',p;λ)-Λμ(p',p;kmin)

=-ie2ε0-1|k|<kmin3(2π)-3

 ∫dk0(2π)-1γν('-+m)γμ(+m)γν

 /[(k2-λ2+iε){(p'-k)2-m2+iε}]{(p-k)2-m2+iε}]

と定義します。

 
 これを具体的に計算するため,まず複素k0平面上に外周Cを

与えてk0外周積分∫Cdk0を実行します。..Pending

 
 δΛμ(p',p)

=-e2ε0-1|k|<kmin3(2π)-3

 γν('-+m)γμ(+m)γν

 /{2(2+λ2)1/2(2kp)(2kp')}

=-e2ε0-1γμ|k|<kmin3(2π)-3(pp')

/{2(2+λ2)1/2(kp)(kp')}  となります。

 
 ただし,δΛμが電子の自由スピノルに挟まれると想定

しています。

 
(注1):u~(p')δΛμ(p',p)u(p)を想定しているので

u~(p')('-m)=0,(-m)u(p)=0 より,δΛμ

左端に'があればこの'をmと同一視し,右端に

あればこのもmと同一視します。

 また,公式νγν=-2νabγν=4ab,

γνabcγν=-2cba,および,

γμ=2aμ-γμaa=-γμより,

γμ=0 を活用します。

 すると,γν('-+m)γμ(+m)γν

=-2(μ('-)-2m2γμ+4m(p'μ-kμ)

+4m(pμ-kμ)

=-2γμ'-2m2γμ+4mp'μ+4mpμ+2γμ

+2γμ'-8mkμ  です。

 ところが,γμ'=2pμ'-γμpp'

= 2pμ'-2γμpp'+γμ'

=2pμ'-2γμpp'+ 2p'μμです。

  よって,-2γμ'

~ 4γμpp'-4mpμ-4mp'μ+2m2γμ

と同定されます。

 さらに,γμ=2pμ-γμkp

=2pμ-2γμkp+γμ

~ 2pμ-2γμkp+mγμ です。

 また,γμ'=2kμ'-γμ'

=2kμ'-2γμp'k+μ

~ 2mkμ-2γμp'k+mγμですから,

γμ+γμ2kμより,

2γμ+2γμ'

~-4γμkp-4γμkp'+4pμ+8mkμ② です。

 故にν('-+m)γμ(+m)γν

=(4γμpp'-4mpμ-4mp'μ+2m2γμ)

2m2γμ+4mp'μ+4mpμ+(-4γμkp

-4γμkp'+4pμ+8mkμ)

=4γμ(pp'-kp-kp')+4pμです。

 結局は,kmin→ 0 の極限を考えるのですが,被積分関数分母

2(2+λ2)1/2(2kp)(2kp')では,||<kminの積分領域

でkを無視することはできません。

 しかし,分子ではpやp'に比べてk~ 0 としてkを無視できます。

故に,γν('-+m)γμ(+m)γν~ 4γμ(pp')

となります。  (注1終わり)※

 ここで,赤外発散補正への紫外発散のくりこみ操作:

Λμ→Λcμの影響としてδΛμ→δΛcμを考えると,前に述べた

ようにとても繊細です。

 それはkminによる光子の切断が非共変操作であるからです。

 ただし,Ward identity:Λμ(p,p)=-∂Σ(p)/∂pμは,

なお正しいので,自己エネルギー部分が正しく含まれている

なら"Λμのくりこみは必要ない"という前の結論:Z1=Z2

使用できるはずです。

 ところが,光子の伝播関数が変化すると電子自己エネルギー:

Σ(p)も変化します。

 実際,この変化は,δΣ(p)=Σ(p,λ)-Σ(p,kmin)

=-ie2ε0-1|k|<kmin3(2π)-3

∫dk0(2π)-1(k2-λ2+iε)-1μ(-m+iε)-1γμ}

で与えられます。

 これは,(p2-m2)のオーダーまで計算する必要があります。

 というのは,ここではくりこみ定数Z2に対する修正のみが要求

されているからです。今の赤外発散の考察では,紫外発散に必要

な質量補正:δmは必要ありません。

 具体的には,頂点部分:δΛμ(p',p)の計算同様,まずk0

わたる積分:∫dk0を実行すると,(p2-m2)の1次のオーダー

までで次式を得ます。

 δΣ(p)=-e2ε0-1|k|<kmin3(2π)-3

μ(+m)γμ}/[2(2+λ2)1/22-2(kp)+(p2-m2)}]

=e2ε0-1|k|<kmin3k(2π)-3μ(+m)γμ}(p2-m2)

/[2(2+λ2)1/22-2(kp)}2]+O((p2-m2)2)+O(kmin)

~ e2ε0-1|k|<kmin3(2π)-32(-m)

/[2(2+λ2)1/2(kp)2] です。

   
(O(kmin)はδmの変化を無視できるよう調節する量です。)

(注2):まず,δΣ(p)=-e2ε0-1|k|<kmin3(2π)-3

μ(+m)γμ}/[2(2+λ2)1/22-2(kp)+(p2-m2)}]

=-2ε0-1|k|<kkmin3(2π)-3μ(+m)γμ}

[1-(p2-m2){λ2-2(kp)}-1]/[2(2+λ2)1/22-2(kp)}]

+O((p2-m2)2) です。

 そして,∫|k|<kkmin3(2π)-3μ(+m)γμ}

/[2(2+λ2)1/22-2(kp)}

~ ∫|k|<kmin3k(2π)-3(-2+4m)}/[2(2+λ2)1/2

{-2(2+λ2)1/20+2kp}

 ~ (1/2)∫|k|<kmin3(2π)-3(-2m)

/[(2+λ2)1/2{(2+λ2)1/20kp}

=(1/2))∫|k|<kmin4k(2π)-4(-2m)

/{(k2-λ2+iε)1/2(kp)} ~ 0 です。

 何故なら,最後の積分はkの奇関数の積分であるからです。

 故に,δΣ(p)

~e2ε0-1|k|<kmin3(2π)-3(p2-m2μ(+m)γμ

/[2(2+λ2)1/22-2(kp)}2]で す。

 そうして,(p2-m2μ(+m)γμ

=(-m)(+m)γμ(+m)γμ

=(-m)(+m)(-2+4m)~4m2(-m)であり

2-2(kp)}2(~4(kp)2 です。(注2終わり)※

 光子伝播関数の修正による頂点の完全な変動δΛcμ(p',p)

は次のようになります。

 すなわち,δΛcμ(p',p)δΛμ(p',p)+(1/2)δΣ(p')

{1/('-m)}γμ+(1/2)γμ{1/(-m)}δΣ(p)

=-γμ2ε0-1|k|<kmin3(2π)-3[1/{2(2+λ2)1/2}]

[(pp')/{(pk)(p'k)}-m2/{2(pk)2}

-m2/{2(p'k)2}] です。

 ここでは,図8.10(c),(d)の自己エネルギー部分で半分の寄与

だけを取るという規約を思い起こす必要があります。

 これは,内線に比べて外線の波動関数が因子:

21/2 ~ 1+(1/2)(Z2-1) で補正されるからです。

※(注3):赤外補正のトータルの頂点部分への寄与はδΛμ

下のグラフ(c),(d)で示される2つの外線のそれぞれの破線

と×の総和である自己エネルギーの補正:δΣの寄与を加えた

もので与えられます。

 すなわち,(-ie)δΛcμ(p',p)

(-ie)δΛμ(p',p)+(1/2)δΣ(p'){1

/('-m)})(-ieγμ)

+(1/2))(-ieγμ){1/(-m)}δΣ(p)です。

(注3終わり)※

 

 

  したがって.δΛcμをまず非相対論的極限(N.R):

 |q2/m2|<<1で評価すると,

 δΛcμ(p',p)

 ~ γμ{α/(3π)}(q2/m2){log(2kmin/λ)-5/6}

 となります。
 

 (注4):弾性散乱の場合,E=E',||=|'|で,

2=('-)2<<m2より,

(pp')/{(pk)(p'k)}-m2/{2(pk)2}-m2/{2(p'k)2}

=-(1/2){p'/(p'k)-p/(pk)}2 です。

 また,k0=k0=ω=(2+λ2)1/2です。そして.

 pk~ mk0,p'=p+q,q2=0 です。

 
 故に,p'/(p'k)-p/(pk)

=(p+q)/(pk+qk)-p/(pk)

~ [(p+q){1-qk/(pk)}-p]/(pk)

~ q/(pk)-p(qk)/(pk)2 です。

 
 それ故,-(1/2){p'/(p'k)-p/(pk)}2

 =-(1/2){q2/(pk)2-2(pq)(qk)/(pk)3

 +2(qk)2/(pk)4} です。

 
 ところが,pq=-pq~||2<<m2より,右辺の{}内

 の真ん中の項:-2(pq)(qk)/(pk)3は無視できます。

 
 結局,(pp')/{(pk)(p'k)}-m2/{2(pk)2}

 -m2/{2(p'k)2}-(1/2){p'/(p'k)-p/(pk)}2

 ~ -(1/2){-2/(m202)+(qk)2/(m204)} です。

 したがって,δΛcμ(p',p;kmin)

=δΛμ(p',p)+(1/2)δΣ(p'){1

/('-m)}γμ+(1/2)γμ{1/(-m)}δΣ(p)

 
=(1/2)γμ2ε0-1|k|<kmin3(2π)-3[1/{2(2+λ2)1/2}]

{-2/(m202)+(qk)2/(m204)}

=(1/2)γμ2ε0-1|k|<kmin3(2π)-3

[1/{2(2+λ2)1/2}]{2/(m202)}(2cos2θ/k02-1),

 d3=||2d||dΩですからdΩ=d(cosθ)dφ積分

を実行すると,∫dΩ=4π,

∫cos2θdΩ=2π∫-11cos2θd(cosθ)=4π/3より,

 ∫dΩ[1/{2(2+λ2)1/2}]{2/(m202)}(2cos2θ/3k02-1)

={2π2/(m202)}{2/(3k02)-1}/(2+λ2)1/2 です。

 k0=k0=(2+λ2)1/2ですから,||をkと書いて

δΛcμ(p',p;kmin)

~ γμ(4πα){-2/(8π22)}∫0kmin{k2/(2+λ2)3/2}

[1-k2/(3(2+λ2)}dk ~ γμ{α/(2π)}(q2/m2)∫0kmin

{2/(k2+λ2)3/2}[1-2/(3(2+λ2)}dkです。


   さ
らに,∫0kmin{k2/(k2+λ2)3/2}dk

=[-k/(k2+λ2)1/2+log|k+(k2+λ2)1/2|]0kmin

=-kmin/(kmin2+λ2)1/2+log{|kmin+(kmin2+λ2)1/2|/λ}

~ -1+log(2kmin/λ),

 ∫0kmin{k4/(k2+λ2)5/2}dk

=[-k/(k2+λ2)1/2-(1/3)k3/(k2+λ2)3/2

 +log|k+(k2+λ2)1/2|]0kmin

=-kmin/(kmin2+λ2)1/2-(1/3)kmin3/(kmin2+λ2)3/2

+log{|kmin+(kmin2+λ2)1/2|/λ}~-4/3+log(2kmin/λ),

 それ故,∫0kmin{k2/(k2+λ2)3/2}[1-k2/(3(k2+λ2)}dk

~ (2/3){log(2kmin/λ)-5/6) です。

 以上から,非相対論的極限(N.R)では,

δΛcμ(p',p)

~ γμ{α/(3π)}(q2/m2){log(2kmin/λ)-5/6}

を得ます。    (注4終わり)※

 
 Λcμ(p',p;λ)

~ γμ{α/(3π)}(q2/m2){log(m/λ)-3/8}

+{α/(4πm)}iσμννでしたから,

Λcμ(p',p;kmin)=Λcμ(p',p;λ)-δΛcμ(p',p)

により,

 Λcμ(p',p;kmin) ~ {α/(2π)}{iσμνν/(2m)}

+γμ{α/(3π)}(q2/m2)[log{m/(2kmin)}+5/6-3/8]

を得ます。

 このシリーズでは,途中何度もPendingをしていて,もしも

読者がおられるなら見苦しくて申し訳ないのですが,正確を

期して真面目に過去にやった計算をチェックしているので

遅々として進まないのです。

 ここら辺の計算は何度見ても複雑で地道に行なうと難儀

します。

 1940年後半当時,Feynman etc.のように鋭利な頭脳を持つ

でも微妙な計算間違いをしたとしても不思議でないかも

知れません。

 今日はこれで終わります。次回はこの続きとして,まず,

超相対論的ケース(E.R)でのΛcμ(p',p;kmin)の

評価からです。

参考文献:J.D.Bjorken & S.D.Drell

“Relativistic Quantum Mechanics”(McGrawHill)

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2011年6月18日 (土)

奇遇!!

 偶数月の15日は,65歳からの年金の半分未満のわずかな額ですが年金支給日でした。そして昨晩,ポケットに千石不動産の横のスナック「無我」に4000円のツケがあるのを見つけて払いに行き結局さらにプラス4000円を払ってきました。

 夜1時に閉店で帰る直前,何かのキッカケで左隣のやはり一人で飲んでいたお客に年齢を聞かれ,正直に61歳と答えたら何だ同い年じゃないかと言うので生年月日も合わせてみました。

 ,なんと全く同じ1950年2月1日生まれで相手が免許証を私が障害者手帳を出して確認し合いました。(山本譲二と同じ誕生日です。。)

 いやあ,こんな偶然も珍しいので,お互いに私はブログの名刺,相手は仕事の名刺を交換してチョッとハグしてまたお会いしましょうということになりました。

 なんと相手はある会社の代表ではないけど取締役,私はプー同然なのでマーク・トゥエインの「王子と乞食」ではないが月とスッポンでしたね。

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2011年6月17日 (金)

日常の回復(東京タワーに行きました)

 6/15(水)は退院して最初の眼科検診なので休みを取りました。

 前日は夜中零時過ぎに出かけ,2時までの見舞いに来てくれたマスターの店で少しだけ飲んでましたが,朝9時診察の予約なので8時前には自宅を出て8時50分頃病院の眼科に着きました。

 眼圧測定視力検査の後,右目の超音波検査と眼底写真撮影をして最後に診察が終わったのが10時半で網膜剥離もなく経過順調で1ヶ月か1ヶ月半後には普通に左目と同じように見えるだろうとのことでした。

 11時過ぎには病院一階の食堂で朝昼兼用の親子丼を食べ,その後3日ぶりに7階の眼科病棟の自分のいた701号室に行きましたが,既に同室にいた最後の人も前日退院していました。

 703号室の2つ年上の人とバッタリ会って,また入院か?と聞かれました。(←ソンアワケナイ) その人も16日は退院するらしいです。

 入院の2,3日前に生まれたと思われる7階のルーフガーデン(屋上庭園)のカルガモの子供も少し大きくなっていました。

 それから病院のはしごで午後は3時から診察開始の春日部(武里)の浜崎医院に定期の内科検診に行きました。

 採血と腎性貧血の注射,診察と薬です。

 食後5時間ですが,血糖値が122でヘモグロビン(AbH1C)が7.8とかなり好転していました。

 これは2週間という短い入院でしたが食前食後の薬は看護師が丁寧に持ってきてくれるし品行方正な生活のせいでしょう。

 帰りの電車(準急浅草行き)で居眠りしていると東武線の浅草に着きました。18時半頃です。

 そこで,銀座線で末広町で降りて,秋葉原電気街をさまよい松屋でカレー食べた後,20時頃に駅前のソフマップ中古店で富士フィルムのFinepixという1210万画素の中古カメラを6980円で買いました。

 5年余り使っていて壊れた中古PanasonicのLumixは420万画素で同じ店で買って1万円を超えていましたから隔世ですね。

 病院ではカメラなど顰蹙かもしれないと思っていましたがカルガモは撮りたかったです。私の携帯はカメラ無しのらくらくホンで写真は撮れません。

 ただ,古いSDカードのデータ削除をしてなくてメモリ-が残り少ない ものを入れて翌日に少しばかり撮ったらすぐに満杯になったので,画素数が増えると撮れる枚数が少なくなるというデメリットには気付きました。

 とにかく,心境も含め,入院生活から普通の日常性を回復できました。

 翌16日は東京タワーに行きました。

 身体,精神,など障害者ばかり8名の集団です。

 入場料は820円ですが全員半額の410円,交通費も都営線,都バス無料なので全員タダです。

 以前,この中の1名の女性がタワーに行きたいが障害のため一人では難しいということで,結局団体で行こうと約束していました。 

 ↓以下,久しぶりの自分で撮った写真です。

(ただし最初のタワーの写真は降りた後に撮ろうとしてメモリーが足りなくなって果たせなかったので,一緒に行った友人のブログから無断借用転載しました。)

            

   

      

      

     

     

    

    

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生活保護者への見舞金

 南相馬市が義援金を受けた市内の生活保護者に対し生活保護を打ち切りにしたらしいです。→毎日新聞:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110616-00000004-mai-soci

 まあ法的には問題無しと思いますが,同義的には??です。そもそもこうしたケースでは,法律,あるいはその解釈が同義的倫理にマッチしていません。

 被生活保護者が収入を得た場合正直に収入申請をすれば,その収入に応じて翌月からの保護費が減額され,収入が保護費を上回る場合はその期間は保護費が支給されないはずです。

 そして,またある程度長期にわたり安定して収入が保護費上回るという保証があれば生活保護は打ち切りになるはずです。

 したがって義援金も,これを収入と見なして申請すれば法的にはそうした措置になるでしょうが,少なくとも打ち切りは行き過ぎでしょう。一度打ち切られると復活するには結構敷居が高いでしょうし。。。

 現行では,被生活保護者が何らかのやむにやまれぬ事情で保護費では足りず,親類縁者または友人知己から借金をしても支給側がその情報を知れば申請するように要求され,受けた借金分がそのまま支給額から減額されます。

 例えば,生活保護から抜け出すため,職業訓練を受ける施設とか,資格を得るための学校等に払う費用も失業保険を受けてから何年以内でないと全く援助はなく,保護費では足りないからとやむを得ず借金したのに,その借金分は収入なので次月は支給がゼロとかいう扱いですね。

 これは,まるで一旦生活保護を受けたら勝手に自力で抜け出すんじゃないと言わぬばかりの法律です。

 多くの生活保護者は,扶養してもらえる家族がない高齢者や持病として通常の仕事に就くことがでない程の疾病を抱えていて,治療費や入院費は健康保険のゼロ割,つまり無料です。

 そもそも治療費の3割としても生活保護以外には全く収入無しで,治療費が払えるはずありません。

 しかし,もしも入院中にお見舞いに来た人がいて幾ばくかの見舞金を貰うとその見舞金も収入と見なされて,収入申請をすれば法律的には減額支給などの措置に対応します。

 まあ,生活保護支給の担当者も鬼ではないので,借金,見舞金などは収入申請をせずに黙っていれば,また正直に申請しても「聞かなかったことにしておく。」という感じではないでしょうか。。。

 こういうことも,こうした法律,あるいはその解釈が同義的倫理にマッチしていないこと:矛盾を法律の施行者自身まで感じていることの反映でしょう。

 今回の義援金もまさにこの入院患者への見舞金に相当すると思います。

 この金まで取り上げるということは,南相馬市担当者の法律施行者としての正直さ真面目さを尊敬する(←皮肉です)と共に,倫理観を疑うのみです。

PS:まあ,上述のような見方だけでは公平でないと考えられますから,一応被生活保護者ではない立場から有り得る対極的見方も書いてみます。

 「働かざるもの食うべからず。」です。働いてなくて無収入なのは当然でそれは自業自得です。生活保護というのは自分以外の他人が払った税金の中からタダで支給されているのですから,人のおナサケで恵んでもらってる側がブツブツ言うな。。」ってことです。

 まあ役人というか公務員も税金から給料をもらっているけれど,それは公務というお仕事の愛代償ですからね。。。

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2011年6月13日 (月)

算数の問題(再々掲)

 入院記念に看護師さんに置きみやげ?として,「お世話になりました。ありがとう,さようなら」という短い手紙に加え「算数の問題」を出題,手渡してきました。

 夜勤などの眠気覚まし,ひまつぶしのツモリですが,そんな暇などはなくて迷惑でしょうからシカトされ即ゴミ箱行きかも知れませんが。。。

 これは2006年3月にブログ開始してまもなく書いた問題です。

 (2006年3/30の記事「算数の問題」)

 その後2006年12月にはヒントも出しました。

 ところが,その後出題した私自身がどのようにして解いたかを失念してしまいました。

 どうしてもわからないので解答を示してくれとの要望があったために,再度トライしてみましたが,面目ないことにどうしても解けなくて,大きなことを言った手前,謝まってPendingにしていました。← これはYahooのミラー「TOSHIの宇宙4」での話かも?

 しかし病院生活が余りに暇なので6/5(日)には朝食後から,BSで延長戦になって5時間以上も続いたアスレチックスとヤンキースのゲームを見るとはなしに見ながら,何の邪魔も入らずゆっくりじっくり考えていると,昼食後の14時頃にあっさりと解けました。

 取り合えず問題とヒントまでを再掲します。解答部分は今日夕方帰宅してから書きます。

 ※(問題) でたらめな形の四角形が1つあるとします。

 その4つの各辺を,それぞれ3等分してその向かい合う点同士を直線で結ぶと,やはりでたらめな形の9個の小さい四角形に分割されます。

 このとき真ん中にできた小四角形の面積は元の四角形の面積のちょうど,1/9 になることを証明しなさい。※

 という問題です。

 そして,2006年12/20には問題再掲してヒントを与えました。。「算数の問題(再掲)

※これに対して今回はヒントとして対辺の分点同士を結んでできる3つの四角形のうちの真ん中のそれは全体の1/3になることを示すことができるという指摘を追加しておきます。

追伸:今2007年1月9日~10日の深夜ですが,kaさんから補助線を明示した図を見たいとの希望がありました。

 そこで□ABCDと,そのADの3等分点M,NおよびBCの3等分点P,Qを書いた図を書いてみました。

要するに⊿MPQ=(1/2)⊿MBQ,⊿MQN=(1/2)⊿MQDなので,□MPQN=(1/2)□MBQDとなります。

 

別の補助線を引いて⊿MBD=(2/3)⊿ABD,⊿DBQ=(2/3)⊿DBCなので□MBQD=(2/3)□ABCDが成立しますから,□MPQN=(1/3)□ABCDになります。

 

もちろん,□ABCDが台形でないなら,面積が1/3になるのは真ん中の四角形だけで両側の四角形は1/3にはなりません。

 

これがヒントです。※

 

さて,解答です。

 

まず,9個の小四角形に下図のようにa,b,c,d,e,f,g,h,iとラベルを付けます。

 

同時にこれらは各四角形の面積をも表わす記号とします。

 ここで□ABCDの面積をSとすると,証明すべき結論はe=S/9です。

 

まず,明らかにa+b+c+d+e+f+g+i=S です。

 

そして,ヒントから, ,b+e+h=S/3,かつd+e+f=S/3 です。

このことから,a+c+g+i=S/3+eと書けることもわかります。

 

これ以上,これらの式をいくら変形しても何も新しいことは出てきません。

 

そこで,新しい補助線を引いて考察します。

まず,⊿EAM=(1/2)⊿EMD,かつ⊿EAK=(1/2)⊿EKBです。

 

故に,a=⊿EAM+⊿EAK=(1/2)(⊿EMD+⊿EKB)です。言い換えると⊿EMD+⊿EKB=2aです。そこで,□EBCD=S-3aです

 

他方,⊿EDR=(1/3)⊿DEC,かつ⊿EBP=(1/3)⊿EBCですから,⊿EDR+⊿EBP=(1/3)(⊿DEC+⊿EBC)=(1/3)□EBCDです。

 

以上から,(b+c+d+g)-2a=(1/3)(S-3a)ですから,b+c+d+g=a+S/3が成立します。

   

対称性から,同様に,f+i+b+a=c+S/3,h+g+f+c=i+S/3,d+a+h+i=g+S/3も成り立つはずです。

  

これら4つの等式の両辺を全てそれぞれ加えると,2(a+b+c+d+f+g+h+i)=(a+c+g+i)+4S/3となります。

 

したがって,2(S-e)=(S/3+e)+4S/3より3e=S/3ですからe=S/9です。

 

解答は以上で終わりです。お疲れさま。。

 

PS:今6/14(火)のPM6:00です。

 

手話講習に行くつもりでしたが金欠病もあり気力が萎えました。

 

明日朝9:00には帝京の眼科外来の予約ありますし。。

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入院生活

 もう,私自身いい歳で病気・入院慣れしてきたこともあり,枕が変わったくらいで体調や精神の状態が快,不快になるということもありません。

 入院しても日常はそれほど変化あるものではなく,新しい経験としては新しい病気の治療・手術と新しいコミュニケーションくらいです。

 さて,5/30(月)には,その前夜も夜中1時頃まで外で飲酒して帰宅しましたが当日は自宅で早朝に目覚め,小雨の中朝9時頃リュックと比較的大きい買い物用の手提げ袋1つを持って出かけました。

 徒歩10分程度で巣鴨駅に着き,そこから都営三田線で新板橋駅,そして徒歩3分でJR板橋駅に向かいました。そこから1時間に3本しかない王子駅行きの国際興業バスに乗って帝京大病院に着いたのは11時10分前くらいでした。

 すぐに手続きを取り,中央エレベーター7階降りてすぐの701号室の4人部屋の入り口そばのベッドに入院しました。

 既に,窓側に,私より少し若い50歳代と思われるやはり当日入院の先客加藤さんがいて,それから私,トイレに行って帰るとまたもう一人私より上の60代中半くらいの工藤さんが入ってきて互いに挨拶しました。

 ちょっと,お話してみるとあまりイイコトではないのでしょうが私を含め皆入院慣れしているみたいで,お互いに結構多弁で歯に絹着せぬもの言いだったので,歳の差無視ですぐに打ち解けて気が合う仲間という感じになりました。皆明日手術ということです。

 どうせ,眼の治療の時間以外はほとんどは暇な時間なので,どこの病院も大して変わらない周囲の大体の環境を把握した後は,例によって入院中に読むと決めていた「格子上の場の理論」という本とノートを,あまり派手な"見せびらかし"にならないように用意しました。

 しかし,10日前後の短期間入院でもあり,何はさておき,まずは男性1名以外全て女性らしい看護師の品定めが主要な"日課"になります。

 さて,5/31には手術でした。局部麻酔で顔は右目部分以外は覆いを掛けられ,強いライト当てられた右目,ハッキリとは見えないとはいえまさにそこからメスが入ってきて血が流れたりする状況を見るのはコワイというか貴重な体験でした。

 10時半頃呼ばれて着替え,4階の手術室まで歩いて行き,かなり狭い手術台に寝た後,左手に少し痛い筋肉注射を受けて点滴,そして右眼の下辺りに麻酔の注射を受けました。

 麻酔が効くy前の洗眼がかなり沁みて痛かったので不安になりましたが,手術開始で血が流れるのが見えた頃には直接的な眼の痛みはありませんでした。

 数個の孔を開けての硝子体の吸引除去と代替レンズの装着など白内障と同じ手順については痛みも感じず比較的早い段階で終わったらしいのですが,網膜の処理では血管がボロボロだとか聞こえてきました。

 眼の奥に耐えられないような鈍痛がきてうめいたのはレーザー照射で出血根を焼いたりという外科手術ではない部分なので,ここで痛がるのは執刀の主治医以下も意外だったらしく,後10分くらいで終わるからと言われてガマンしましたがかなり辛かったです。

 手術前にトイレで大小済ませてきたのに,手術開始してしばらくしてからは,,緊張からか大の方を催してきました。

 まあ,ガマンできないというほどでもなかったので,私は誰にも告げず,それから2時間余りの手術中は何とか乗り切れましたが。。。

 手術が予定より約1時間も延びたのは,予想より患部がヒドかったこともあったでしょうが,途中,何度も心電図からの脈拍の数でしょうか?警告音が流れて,

  「38,41,。。59。回復しました。」という声が聞こえて,手術が中断され,「気分大丈夫ですか?」と聞かれて「何でもない」と答えたことの繰り返しがあったことなども,理由ではなかったでしょうか?

 結局これは心電図の電極か何かの不具合だけだったようです。。

 ところが,手術後に自分のベッドに帰って,やがて朝食全部と水ばかりの嘔吐を夜まで都合5回も繰り返しました。

 術後の感染を防ぐ恒例?の抗生物質の点滴が終わった後も,脱水症状を避けるため生理食塩水?の点滴を受けました。

 医師,看護師たちは手術の関連で体調が崩れたと思っていたらしいのですが,私自身は恐らくは悪酔いしたときに下痢と嘔吐が同時にくるのと同じような単なる消化不良のためだろうと,思っていました。

 翌朝,太めでカワイイ(加藤ローザ似?の)看護師Nさんに,「昨日の夜寝る前に一生懸命フン張って宿便のような重たいヤツを出したら,直った,単なる消化不良で手術には関係ないみたい」と告げたら,

 朴訥ななまりのある口調で「スッキリしたら直った?」と笑われて,マゾ心?からなのか何だかうれしかったですね。(← 元々医療現場にはコスプレを含めたフェチシズムの匂いを感じます。イヤ私が変態なだけかな?)

 Pendingというか,以下蛇足で書きたくなったら追加します

 ところで,選挙は終わりましたが諸般の事情(どういう事情じゃ??)からAKB48は「峯岸みなみさん」を応援します。

      

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2011年6月10日 (金)

退院します。

 6月12日日曜日に退院予定です。とりあえず報告まで。。

PS:今6/12(日)の夜8時です。

 今朝10時頃に退院しました。雑用などもあって,まだブログの復活には到っていません。。しばしのご猶予を。。。  TOSHI

PS2:6/13(月)夜中1時過ぎ,ずぶ濡れで帰宅。。

 久しぶりの酒とカラオケ。。昨日は21時消灯で寝てたのでチョッときつい。。

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2011年6月 1日 (水)

手術とにかく終了

 ども帝京大病院1Fの有料PCからアクセスしています。6月の家賃をネットから払ったついでに報告です。予定の1時間半より1時間余計にかかりました。手術そのものよりレンズ入れた後のレーザーのほうが痛かったけど成功みたいです。まだ眼帯とっても見えません。キーボード設定も普通じゃなくPC使いづらくて金食うので終わります。

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