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2011年11月 8日 (火)

算数の問題(再々掲の再掲)

 ここ数日,看板の理系記事が途絶えているので,つなぎとして,目の手術で2週間入院した直後の2011年6/13の記事「算数の問題(再々掲)」から,そのメイン部分をまたまた,再掲しておきます。

 この問題は面白いので,折にふれてアップするつもりです。

 ※以下,再掲記事です。

 これは2006年3月にブログ開始してまもなく書いた問題です。

 (2006年3/30の記事「算数の問題」)

 その後2006年12月にはヒントも出しました。

 ところが,その後出題した私自身どのように解いたかを忘れてしまいました。

 「どうしてもわからないので解答を示してくれ」との要望があったため,再度トライしてみましたが,面目ないことにどうしても解けなくて,大きなことを言った手前,謝まってPendingにしていました。← これはYahooのミラー「TOSHIの宇宙4」での話?

 しかし病院生活が余りに暇なので,6/5(日)には朝食後から,BSで延長戦になって5時間以上も続いたアスレチックスとヤンキースのゲームを見るとはなしに見ながら,何の邪魔も入らずゆっくりじっくり考えていると,昼食後の14時頃にあっさりと解けました。

 取り合えず,まず問題とヒントまでを再掲します。

 解答部分は今日夕方帰宅してから書きます。

 ※(問題) でたらめな形の四角形が1つあるとします。

 その4つの各辺を,それぞれ3等分してその向かい合う点同士を直線で結ぶと,やはりでたらめな形の9個の小さい四角形に分割されます。

 このとき真ん中にできた小四角形の面積は元の四角形の面積のちょうど,1/9 になることを証明しなさい。※

 という問題です。

 そして,2006年12/20には問題再掲してヒントを与えました。。「算数の問題(再掲)

※これに対して今回はヒントとして対辺の分点同士を結んでできる3つの四角形のうちの真ん中のそれは全体の1/3になることを示すことができるという指摘を追加しておきます。

(追伸):今2007年1月9日~10日の深夜ですが,kaさんから補助線を明示した図を見たいとの希望がありました。

 そこで□ABCDと,そのADの3等分点M,NおよびBCの3等分点P,Qを書いた図を書いてみました。

要するに⊿MPQ=(1/2)⊿MBQ,⊿MQN=(1/2)⊿MQDなので,□MPQN=(1/2)□MBQDとなります。

 

別の補助線を引いて⊿MBD=(2/3)⊿ABD,⊿DBQ=(2/3)⊿DBCなので,□MBQD=(2/3)□ABCDが成立します。

 

故に,□MPQN=(1/3)□ABCDになります。

 

もちろん,□ABCDが台形でないなら,面積が1/3になるのは真ん中の四角形だけで両側の四角形は1/3にはなりません。

 

これがヒントです。※

 

PS:さて,帰宅したので,約束の解答です。

 

まず,9個の小四角形に下図のようにa,b,c,d,e,f,g,h,iとラベルを付けます。

 

同時にこれらは各四角形の面積をも表わす記号とします。

 ここで□ABCDの面積をSとすると,証明すべき結論はe=S/9です。

 

まず,明らかにa+b+c+d+e+f+g+i=S です。

 

そして,ヒントから, ,b+e+h=S/3,かつd+e+f=S/3 です。

このことから,a+c+g+i=S/3+eと書けることもわかります。

 

これ以上,これらの式をいくら変形しても何も新しいことは出てきません。

 

そこで,新しい補助線を引いて考察します。

まず,⊿EAM=(1/2)⊿EMD,かつ⊿EAK=(1/2)⊿EKBです。

 

故に,a=⊿EAM+⊿EAK=(1/2)(⊿EMD+⊿EKB)です。言い換えると⊿EMD+⊿EKB=2aです。そこで,□EBCD=S-3aです

 

他方,⊿EDR=(1/3)⊿DEC,かつ⊿EBP=(1/3)⊿EBCですから,⊿EDR+⊿EBP=(1/3)(⊿DEC+⊿EBC)=(1/3)□EBCDです。

 

以上から,(b+c+d+g)-2a=(1/3)(S-3a)ですから,b+c+d+g=a+S/3が成立します。

 

対称性から,同様に,f+i+b+a=c+S/3,h+g+f+c=i+S/3,d+a+h+i=g+S/3も成り立つはずです。

 

これら4つの等式の両辺を全てそれぞれ加えると,2(a+b+c+d+f+g+h+i)=(a+c+g+i)+4S/3となります。

 

したがって,2(S-e)=(S/3+e)+4S/3より3e=S/3ですからe=S/9です。

 

解答は以上で終わりです。お疲れさま。。

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