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2012年12月

2012年12月31日 (月)

大晦日です。

 2年越しで飲みに行こうと思っていたけど飲み代払うと正月から飢え死にしそうなので家でマッタリテレビを見てます 

 今はひかりTVのファミリー劇場の特命係長を見ながら遅い夕食を取ったところです。ヤッパ。。エビちゃんはいいなあ。。

 いつもと変わらず,,梅干,海苔,味噌汁の食事ですが幸せです。寒い暮れでも屋根があって暖房ぬくぬく,何とシアワセ者だろう私は。。。

 時代劇チャンネルは忠臣蔵ばかりでストーリー違っても同じですから。。

 そういえば去年の大晦日は豊島ケーブルテレビでアルプスの少女ハイジを見てましたね。

 地上波は特別な番組ばかりで久しぶりの吉本の漫才はよかったけど飽きてきました。

 昨日は昼間に第9を聞いた後,大山に飲みに行ってお金も払わず,車もタダで送ってもらって24時頃には帰宅しました。

 今日も昼頃目覚めて近くのコンビニでみかんや間食類を買ってきて,コピーしておいたダイハード4を見た後夜まで居眠り。。(古いけどカウチポテト?)。

 カウントダウンでドームにいる,とかの電話もありましたが今の正月は昔と違って大抵のお店も開いてるから買い置きの必要もないし普通の日常とほぼ変わりないですから,正月だ新年だとかいっても明日とか来週という感じで,ただ何の用もなく寝ているだけの連休はありがたいだけです。

 めったに逢わない人との付き合いはほとんどないので年賀状も来ないしメールなら少しはあるけど。。。

 ただし,19日にヤフオクで落札し21日に届いたガスファンヒーター,それから3mのガスホースをアマゾンで買い,昨日飲みに行く前ヤマダ電気で400円でガス栓プラグを買ったのに,プラグとホースのソケットが合わず,10日経っても接続できないので,東京ガスに聞きましたが,営業は5日からというので早くガス屋の営業が始まって欲しいですね。

 来てもらうと出張料et.cで本体の落札価格(5250円)程度に高く付く可能性があるので,電気代節約したいところですが,何とか自分でバンバンします。

 頭が悪いので,担当の人に電話で説明されてもよくわかりません。。

 ガスファンヒーターを使うとガス代も増えるんだらら東京ガスで買ったモノじゃなくても,無料でガス栓の見積もりや説明くらい来てくれよな。

 年末だって暖房シーズンだし素人の火遊びはアブナイんだから。。。

 次はテレ朝チャンネルで相棒。。ってテレ朝ばかりですね。。。

 (※うん??特命係長と特命係。。??)

 早く明日になって正月騒ぎも終わればいい。。なんて,ビンボーでかつ寂しいジジイのヒガミかもね。。

 冥途の旅の一里塚メデたくもありメデたくもなし。。

 よいお年を。。

PS:30年くらい前,当時の神楽坂のスナックでの飲み友達だった歯科大講師で364日年上のチハル先生に私の誕生日に頂いた,歩きながらでも飲める革のカバー付き小さいウイスキーボトルが唯一部屋の中にあるアルコールです。

 家で飲む習慣ないけど,少し口に含んでみます。

(↑彼女はクモ膜で倒れてから逢ってません。会っても思い出さないかも。)

 昨日店で隣席の人にもらったLARKもあるし医者にはやめたことになってる久しぶりのタバコで寿命を縮めてみようかな。。

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2012年12月28日 (金)

.ゴジラ 松井秀喜引退。。うーん残念

 今,朝7時過ぎですが,テレビを付けたら入ってきたニューヨ-ク市内のホテルでの松井秀喜選手の引退会見の生中継を見ています。

 プロ野球読売k巨人から大リーグのニューヨーク・ヤンキースに移ったゴジラこと,松井選手がっ現役引退するそうです。

 プロ入団から20年,メジャー入団から10年の38歳です。

  

 2009年にニューヨーク・ヤンキースでワールドシリーズMVPを取ったにも関わらず,翌年からはカリフォルニア・エンジェルスに移籍し,それから,オークランド・アスレチックス,,テキサス・,レンジャーズ,タンパ・レイズと渡り,2年連続で戦力外通告を受けたりで,今年は球団オファーも無かったようです。

 左ヒザのケガから手術を受け回復後も恐らく体力的に以前のようなパフォーマンスができないことが,全力プレイでチ-ムに貢献するという美学に反するという,彼の男らしく潔い決断が引退理由であろうと推察されます。

 確か,私の世代では代表的プロ野球選手の長島の現役引退が22歳から17年間現役の39歳でしたし,プロ野球一軍選手,一流選手の平均から見て引退するのが若過ぎるということはないと思いますが,

 昨今は日本でも工藤選手のように40歳半ばまで現役を続けた選手もいますし,イチローも今39歳で来年もヤンキーズとメジャー契約しました。

 日本に帰るという道もあります。惜しい,残念という気はします。

 まあ,ボロボロになるまで現役を続けるというのも1つの価値観ですが,スポーツというのは肉体勝負ですから選手としてピーク状態で活動するには,遅かれ早かれ必ず年齢的限界がきます。

 松井秀喜選手は,オリンピックで金メダルを取って世界一になった方たちなどと同じか,それ以上のことを実力で達成し,まだ,人生の半分くらいで1つの頂点を極めた羨ましい存在です。

 これから残りの第2の人生を,指導者として過ごすのか?別の道に進むのかはわかりませんが,少しゆっくり休んでから,また自分の道頑張ってください。

 NHKニュー ス 大リーグ松井秀喜選手が現役引退へ

 プロ野球選手の引退残念記事は阪神の赤星以来かな?

 (※2009年12/21の記事 「赤星選手引退他」参照)

PS:私のブログ科学記事は電磁気学の記事に図を入れるための元本の高橋秀俊著「電磁気学」(裳華房)が部屋の中で行方不明で,ずっと探していますが見つからないので,困っています。

 あまり外観がキレイじゃないし,必要な本ですからまだ古書店に売ってはいないはずです。

 こんなのは,神保町の本屋でチョッと立ち読みするくらいでスグわかるのですが.,ケチが付いたので本年中はもう科学記事書かないかも知れません。

 気紛れですから,別ネタ書くかも知れませんが恐らく少しお休みです。

 ところで,昨日27日は今年最後の眼科外来検診のため休みました。

 年内は後,28日,29日と出勤して1月4日まで自宅で寝正月の予定です。

 92歳の岡山の老母に逢うための帰省資金も足りなくて,寒いと体力的にも一人で旅するのは危ないし,別に世間の人が大移動する正月じゃなくても,ある意味イツでも移動可能な身の上なので,もっと暖かくなってから時期を見て西行しようかな?とも思っています。 

 今まではお酒を外で一人で飲む習慣になってから,,東京にいるときは大体大晦日から2年越しで飲んだ後は,正月に入ると禁酒という習慣でした。

 それは,私は自宅とか友人の家で飲むという習慣は無く,行きつけのスナックや居酒屋が正月は休みだからです。

 でも不景気のせいか,正月早々営業してる店もチラホラで,今年はその気になって資金があれば飲むかも知れません。

 昔から.こうした大型連休のときこそ家族も彼女もなくてどこに旅行に行くということもない「ヒモノ男」の私は,ゆっくりとお店で飲みたいのに(※あくまで社交のためで酒は嫌いじゃないけど好きでもないので)。。

 GWとか正月とかはウサ晴らしのサラリーマとか世間のフツーの人々は飲み屋には行かないようですから,大体こうしたお店は休みみたいですね。

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2012年12月26日 (水)

私の近況(とてもサブーい)

 ここのところ科学記事を書かないのでどこか悪いのかと心配されてる方がおられるかも知れません。

 (※↑ あんたの体もブログのことも心配してる人など誰もいないから,心配の催促するなよな。>TOSHI   )

 イヤ,実は体の具合が悪いんですよ。

 ウソウソ。。久しぶりに僅かですが2ヶ月分の年金も入り例によって一週間くらいは夜遊びしてました。

 そして,ここのところ,気温の上下動激しく次第に異常に寒くなって気温変化に体が対応できず,糖尿病の疲れやすさもあって,外から帰宅するとスグ部屋と体が暖まるまで毛布にくるまって仮眠し,夜中近くに眼覚めてイザ原稿書きをやっても長続きせず,という状態です。

 科学記事は,長いシリーズ記事一段落して,その続きも含め3つくらい同時に記事原稿を用意しようと画策していましたが,そのうち1つは過去ノートの写しではなく新たに書いています。

 しかし,別の項目だとスグには中身に入れず,必要な知識を忘れているところもあって過去ブログなども読んで復習するのですが,つい以前の記事では私自身のスキル不足のため,文章ばかりで理解に必要な図が少ないのが気になって,改めtて図を描いて過去記事に挿入したりしています。

 いずれにしろ,暖房しても部屋全体が暖まるわけではなく,寒くて身体も気持ちも固まったりしながら過ごしていて,モチベーションも落ち勝ちで今一つです。

 私の場合,風邪は9月頃に引いたせいか,今は引いていませんが,どうも人間様が患って流行るような病気は,私にはめったにうつらない?ようです。

 確か,昔のサラリーマンの時代にも,先輩がよく言ってました。

 「TOSHIクン。ジステンバーは治ったか?」って,犬じゃネエよ。。。

PS:一昨日の24日午前中は職場で恒例のクリスマス・パーティでした。

 昨年は私も沖縄のカンカラ三線(サンシン)演奏に合わせて手話付きで沖縄の歌など唄いましたが今年は大人しく参加しました。

(※↑去年の出し物は今年4月には,ワザワザ会津若松まで行って押し売りボランティアをやったのと同じモノです。

 2012年4/7の記事「会津若松の仮設住宅集会所で唄ってきました。

 ↑ また,自己アピールのブログ宣伝かよ。。 ったくぅ。

 あんたのボランティアってのは,純粋じゃぁなくスタンドプレイがたくさん入っていて他人のためじゃなく自分のエゴのためだろう?

(※↓偽善という名の善だよ。

 「犬(異邦人)もまたテーブルから落ちたパンくずを食べるではないか?」 異邦人を犬とはヒドイ言い草だけど,当時のユダヤ選民の意識ではそう述べるのがわかりやすいのでしょうね。

 北朝鮮への制裁の兵糧攻めもいいかも知れない。でも支援物資のほとんどが将軍様周辺に独占されても,こぼれ落ちたモノがあって悲惨な人民に届くかもしれない。あくまで個人的感想ですが。。。)

 まあ,昔学生時代の終わり頃に,かなりひどイジメのムラハチにあったせいで,,そのトラウマからずいぶん後になって暑い季節でもないのに朝起きたら寝汗ビッショリということもよくあったりして,人間様がコワくて,(特に友達(だった人)が一番コワくて今も心開くのは大変)

 普通の十倍くらい他人には親切に接しないと,またイジメに会ううのでは?という無意識の自己防衛,あるいは十くらい親切にして,やっと一くらいは自分に帰ってくるのでは?という甘えの思い込みからやっていると,ウツ病から解放され冷静になったときに分析していました。

(◎多感な思春期過ぎ?にかかったウツ病が老化して鈍感になったから治ったなんて本当はイヤです。今なら苦しくても若い感性を取り戻したいです。

 私よりも若くよく似た病気の人がいると,エラソーにアドバイスしたくなるけど私のは時間が解決しただけです,年齢や環境も違い感性が異なる他人に自己の体験がそのまま当てはまるハズはないので,少しは参考にはなるかも知れないけど控えています。)

 これもまた自己アピールですが,そもそもブログとは公開日記ですから,露悪趣味の自分にとっても自己アピールの場ですからね。。

 行動や出来事についてウソは無くても,心の中は自分にもわからないし,神サマじゃないから,当たり前に裏表もエゴもあり表の顔の他に裏の顔もあるのでブログに書いてる感想などの思いが,100%真実ウソ無しとはいかないでしょう。

 全く汚い醜いところを隠すことなく晒すことができるようになるのは,一つの目標ですが,言い訳ですが神サマじゃないからね。。。(鳥居みゆきはエラい)

 イヤ,そもそも神サマには汚い醜いところも苦しみも喜びも痛みも気持ちよさもそうした人間的なモノなど全く無いはずですから,一度人間サマを体験してみないとわからないんじゃないか?って,

 何だかクリスマスネタらしくなってきました。

 そういえば今年はまだ,メサイアもレクイエムもくるみ割り人形も聞いてないので後でゆっくり聞きますか。。

 小学生中学生の頃からトキドキ地元故郷の倉敷の大原美術館で見て感動ししていたエル・グレコの「受胎告知」も久しぶりに現物を見たい。マリアのスカートの赤は素晴らしかったなあ。

  受胎告知で検索してみたらありました。↓

 幸か不幸か?今はネットがあって便利ですね。。       

            

 副作用のない理想薬は無し,諸刃の剣?

 キレイなバラにはトゲがある。虎穴に入らずんば虎子を得ず。イヤ,とても便利なものには大きなリスクが伴なう。

 人類生まれて100万年?火は時たま火傷をしても何とか制御できるようになったけど,神の火(原子力)は,あと100万年経っても人間が制御するのは無理で大火傷して死に至るかも。。。

 (※↑相変わらず能書きばかり。早く死ねば?。。。)  

PS2:会津若松の仮設住宅集会所で会った大熊町のみなさん,また仮設には厳しい冬が来ましたが,お元気でしょうか?

 その節はズケズケと勝手に入っていってお騒がせしました。

 できれば,よいお年をお迎えください。

 (※東京から来た「三線沖縄」の片割れです。)

PS3:ついでに何でも書いとくか。。

 アナキストに近い私には政権交代などどうでもいいですが,トロツキーの永久革命か,あるいは哲人は一代限りで世襲できないけどプラトンの絶対専制哲人政治とか。。

 多数決が決定原理の民主主義が本筋というなら,原理的には現状では中国かインドが人口多数ですから比例代表ならそこの地域利害が優先ですね。

 まあ,大選挙区(全国区)の完全比例代表のみなら死に票はゼロに近く憲法違反も有り得ないですが,昔のドイツのように?小党乱立で法案がなかなか決まらず大変ということもあるらしいので,やはり中選挙区くらいでしょうか?

 ちなみに私は傍観者で競馬予想的に選挙を見てるだけで,国政選挙投票に行ったことは20歳から今まで一度もありません。

 地方選挙は42年間で2回投票しています。

 学生でッヘルメットなどかぶっていた頃,,自宅から投票所まで車で送り迎えもしてくれたので,私が比較的シンパだった共産主義労働者党の市議会議員候補に1回投票したのと,東京に来て杉並区に住んでいた頃,大家さんが民社党から区議会議員に立候補して当選したときの2回だけです。

 いずれも義理と人情だけで買収などはされていません。

 日本でもどこでも庶民が選挙権を得るまで涙ぐましい努力の歴史があることは知っていますが,そもそも権利であって義務じゃないです。

 どこかの国であったように投票しないからといって逮捕されたり罰金を取られる法律違反の犯罪行為ではないし,日本では,どこかのリベラルな国でもあるようなペナルティを課されるわけでもありません。,

 生まれた時には既にイヤもオウもなく現行の代議員制度が存在して色々な法律等も決まっていて,それらに積極的に賛成でも反対でもないなら,その法律etc.に巻き込まれる必要はないという程度です。

 もしかして,知らずに法律違反していたり,知っていても賛成じゃないなら従わないし,それでパージされても殺されない程度なら仕方ないですね。

 さらに,金融緩和?

 かなり前から述べてるように日本の債務はほとんどが国内の債務でしょうから,今が100年に1度の危機であれば,政府の自由にはできない日本銀行券じゃなく日本政府券を1千兆円以上も発行して,

 取り合えず国債でマネーゲームに興じる方々の損にならない程度に一時的に債務をチャラにし,かつ復興予算に充当すれば,一気に国際信用を失なって円安,かつインフレになり,それらが一時的でなく長引くリスクありますが,100年に一度的カンフル剤になるのでは?と素人的無責任な意見述べておきます。,

(※昔のようにどこかで戦争があって(戦争を起こして),それで赤字が消えるとかよりはマシだと私は思います。

 インフレ,デフレが拡大スパイラルに入るかどうかは,代数方程式の解をニュートン法で求める際,初期値の選択次第で解に収束するか発散するかという具合に例えばブラック;ショールズ方程式のような非線形?発展方程式のカオスの安定性の判定条件次第のようなモノでしょうから。。。※)

 さらに言うと,哲学のテーマや宗教の目的は「人間が如何にして幸福になるか?」が主たる課題でしょうが,手塚治虫の漫画「ブッダ」の冒頭では飢えた虎の子供たちを助けるために自分を食べさせるという話から入るところからも見えるように,人間中心でない輪廻思想の東洋の宗教では,

 人間にとって害虫である存在にとっては,逆に人間の存在が害悪ですから殺人が善行になるという形です。

 人間の幸福を求めて医学の発展,戦争も無くなりつうあり,科学文明も発展する,でもそのせいで資源の乱獲から自然を破壊し人口は増えるけどそのため絶滅種も増えて,生態系を破壊するため,食物連鎖の頂点にいるため,困った人間がさらに自然破壊を行なうという破滅のスパイラルを断ち切るには,

 最大の害虫である人間がいないほうがイイという謂わゆる自己敗北主義のような如何なる価値観も可能という立場に立つこともできますが,

 こういうのはディベートで用いるソフィスティックなマヌーバのようなモノで,確かに如何なる価値観も相対的で普遍的価値,倫理も存在しないというのは真でしょうが,こういうのも知ってるよ。という自己顕示のためだけに,実は自己の支持していない,感性に反する思想,イデオロギーをも記述してしまうというのもナンダカなあ。。という気がします。

 さて,最近,やっとDVDを借りて,,前から見たかった芦田愛菜ちゃんと松山ケンイチくんの「うさぎドロップ」の映画版を見ました。よかったぁ。。

 ついでに名作でずっと昔にテレビで見た「汚れなき悪戯」と,「ダイ・ハード4」も借りてきてハードディスクにデジタルコピーしておいたので正月休みに見る予定です。

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訃報!中沢啓治さん(はだしのゲン)

 漫画家というより素人に近いですが自らのヒロシマでの被爆体験を克明に描写した代表作「はだしのゲン」で世界的にも有名な中沢啓治さんが,12月19日に死去されていたことがわかりました。73歳でした。

 毎日jpニュース 

 中沢啓治さん死去 平和と怒りゲンに託す 原爆に鋭い批判

       

 実際に爆心地で被爆された方としては,かなり長生きかもしれません。

 下はコミック版「はだしのげン」の全10巻です。

      〔コミック版〕はだしのゲン 全10巻

   「はだしのゲン」の他にも戦争漫画を描いておられたようです。

 私的には,戦争,漫画といえば,「がきでか」という一見下品なギャグ漫画の方がはるかに有名な山上たつひこ氏の「光る風」を思い出します。

 (※ 下の写真はAmazonから。。。)

    光る風

 こちらは,若い頃連載を結構読んでて,衝撃を受けていました。

 「はだしのゲン」も全部ではないですがところどころは読みました。

 ブックオクにもあったので,この際今までに刊行されてるものは読んでみようかと思います。

  中沢さんお疲れ様でした。

  ご冥福えお祈り増す。合掌!!

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2012年12月23日 (日)

訃報 追加 デイブ・ブルーベック(12/6)

 今朝,今年1月から今まで亡くなった有名人の特集を見ていたら,海外ですが,ジャズの定番の「テイク・ファイブ(TAKE5)」奏者のピアニストのデイブ・ブルーベック(Dave Bluebeck)さんが12月に亡くなったということでした。91歳でした。

 イヤ,元々私のなかでは既に伝説の人で,まだご存命であったことさえ知りませんでしたし,91歳ということですから特別の感慨はありませんが。。

 一応,追加の訃報です。

 J-castニュース → ジャズピアニストのデイブ。ブルーベックさん死去91歳

    

    

      ご冥福を祈ります。 合掌!!

PS:私はマヤ歴より,旧約聖書でバビロン補囚の時代に,ネブカドネザル王の男妾?であったらしいユダヤの美少年ダニエルが王に語ったという王の夢の内容方が気になりますね。

 ある解釈ではユダヤ建国(イスラエル建国?)から何十年か後には終末が来るとか?

 ノストラダムスもそうでしたが,こういう予言は解釈次第で当たりハズレが判断され,年号もかなり曖昧なようです。

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2012年12月19日 (水)

訃報!米長邦雄 永世棋聖

 何と,昨日12月18日(火)の朝,将棋プロ棋士で現在日本将棋連盟会長の米長邦雄氏が前立腺ガンのため,亡くなられました。69歳でした。

 将棋に関しては天才の域の方だったとはいえ,まだ惜しい年齢です。

 → msn産経ニュース 

 米長邦雄永世棋聖死去69歳 7度目の挑戦で最年長49歳名人

        

 一昨年(2010年)の10月でしたか? 東大工学部で行なわれた清水市代女流とコンピュータ将棋の「あから」との対局終了直後の18時過ぎ,私も午後1時過ぎから入場料千円也を払って見ていた大盤解説会場での講評・挨拶で,直接元気なお姿を拝見したばかりでしたが。。

 (※「:田丸昇八段のブログ記事」 参照)

 その後,ご本人もコンピュータソフトに敗れたと聞きましたが,将棋界の中心で未だ,やや封建的な伝統ある世界の中にドップリ漬かっておられても,新しい潮流を拒否せず堂々と向かっていくポリシーは立派だと思っていました。

 将棋は男女の区別のない実力の世界で,歴史的に女性が入りにくい世界であったからか?私は底辺のアマチュアの普及人口が圧倒的に男性が多いためと思っていますが,実際,現時点のトップクラスでは男性棋士の実力がはるかに上回っているのが事実です。

 「文句があったら男に勝ってから言え」というお考えからでしょうか?一時女流棋会とのゴタゴタもありましたし,例の林葉直子さんの師匠でもありました。。

 私は,現行のプロの将棋棋士が得る収入はゴルフや野球,サッカーなどのスポーツや芸能界と同じく,ギャラリー,観客,サポーターの投じるエンターティナー収入であると思っているので,

 確かに実力がなければダメな世界ですが,女流棋士は華であり,実力とは別に,その存在自体がファン,サポーターの増加,普及に大いに貢献していると感じています。

 米長さんには遠い演台上での挨拶を聞く以外には,直接お会いしたことはありませんが,私もアマチュアですが20代から本格的に将棋を勉強していましたから,同時代の升田,大山,花村,加藤(一二三),中原,内藤,二上さんなどと同じく,新聞や書物などの棋譜の上では大いにお世話になりました。

   ご冥福を祈ります。合掌!!

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2012年12月18日 (火)

量子電磁力学:続編(準備中)の序文

相対論的場の量子論シリーズの第Ⅱ部に入る前に,

 

ここまでの記事の補足として,電磁場を(正準)量子化する際に

生じる問題点や,Gupta-leuilerの方法の詳細についての記事

を現在準備中です。

 

そのため,今回は参考ノートなどはないので取り合えず,原稿

古典電磁場の定式化の確認から始めている状態ですが,

 

2008年5/19の記事電磁気学と相対論(4)(真空中の電磁気学3)

の内容が,つなぎの序文としてピッタリのようなので,手抜きです

が,ほぼそのまま再掲載しておきます。

 

※以下,再掲記事です。

 

電磁場の基本方程式であるMaxwellの方程式が,

∂Fμν/∂xλ+∂Fνλ/∂xμ+∂Fλμ/∂xν=0 の4個

と,∂Fμν/∂xν=-sμ/(c2ε0)の4個の計8個のテンソル

方程式に帰着することを見ました。

 

しかし,元々真空中の電場,磁場は,,,によって表わさ

れますが,実質的にはだけが決まれば残りも決まるので,

独立な未知関数の成分は6個だけですから,方程式が8個もある

のは過剰ではないかという気がします。

 

実際,div=0 が成立することから,=∇×=rotと表現

できるベクトルポテンシャルの存在がわかります。

 

これをrot+∂/∂t=0 に代入して,

rot(+∂/∂t)=∇×(+∂/∂t)=0 から

+∂/∂t=-∇Φ=-gradΦと表現できるスカラー

ポテンシャルΦの存在することがいえます。

 

それ故,=∇×rot,=-∇Φ-∂/∂t

=-gradΦ-∂/∂tと表現することで,

 

電場,磁場の6成分を決めることを,スカラーポテンシャル

Φ,および,ベクトルポテンシャルの4成分だけを決めること

に帰着せしめるのが,近代電磁気学の通常の理論で行なわれてい

ることです。

  

そして,をこのように表わしたときには,div=0,および,

rot+∂/∂t=0 は自動的に満足されます。

 

このΦ,を総称して,特に電磁ポテンシャルと呼ぶこともあり

ます。

 

そこで,ポテンシャルの4元ベクトル表現:

μ(A0,A1,A2,A3)≡(Φ/c,)から,その成分が

μν≡∂μν-∂νμ=∂Aν/∂xμ-∂Aμ/∂xν

の2階反対称テンソル(Fμν)を作ります。

 

そして,電場,磁場=(E1,E2,E3)≡-c(F01,F02,F03)

=(B1,B2,B3)≡-(F23,F31,F12)と定義すれば,

 

これらが自動的にdiv=0 ,かつrot+∂/∂t=0 を満たす

ことは明白です。

 

つまり∂Fμν/∂xλ+∂Fνλ/∂xμ+∂Fλμ/∂xν=0 は,

μを決める方程式ではなく,Aμをどう取っても常に成立する

恒等式であることは,確かめるまでもなく明らかです。

 

一方,∂Fμν/∂xν=-sμ/(c2ε0)の方は,

(∂2ν/∂xμ∂xν)-(∂2μ/∂xν∂xν)

=-sμ/(c2ε0),

 

または,符号を変えると, 

(∂2μ/∂xν∂xν)-(∂2ν/∂xμ∂xν)

=sμ/(c2ε0),(μ=0,1,2,3)となり,これがxμの未知関数

μ求める4個の微分方程式,という形になります。

 

μ=(A0,A1,A2,A3)≡(Φ/c,)の成分の数は,もちろん

4個であり,方程式の数も4個ですから,

 

この形に書けば,先に基本方程式であるMaxwell方程式において,

未知関数の数と比べて方程式の数が過剰ではないか?と見えた

のは見掛けの上のことであったとわかります。

 

一方,実際の観測などによって電場と磁場がわかっている

場合:つまり,テンソル(Fμν)が確定している場合を想定して,

 

∂Aν/∂xμ-∂Aμ/∂xν=FμνなるFμνの定義式を,右辺の

μνに既知の値,または関数を与えたとき,未知関数Aμを定め

微分方程式であるという見方をしてみます。

 

これの左辺は,"ベクトルAμの4次元的な回転=rot(Aμ)"に相当

するので,この方程式は形式的にrot(Aμ)=Fμνと書けます。

 

そこで3次元ベクトルの渦無し場,または保存力場のアナロジー

で,この方程式:rot(Aμ)=(Fμν)の1つの解をAμとすると,

 

これに,rot(Bμ)=0 を満たす任意の渦無しベクトルBμを加え

も,rot(Aμ+Bμ)=Fμνが満たされるため,(Aμ+Bμ)も

解になることがわかります。

 

ところが,rot(Bμ)=0 ならBμに対しあるxμのスカラー関数:

Λ=Λ(x)が存在して,Bμ=-∂μΛ=-∂Λ/∂xμ=-gradΛ

と表わせます。

  

しかも,Bμはrot(Bμ)=0 を満たす任意の4元ベクトルです

ら,それを表現するΛ=Λ(x)も任意関数に取っていいです。

 

したがって,Aμが∂Aν/∂xμ-∂Aμ/∂xν=Fμνの解で

れば,Λを任意関数として,Aμ-∂μΛもこれの解であると

いう性質があることがわかりました。

 

そして,∂Aν/∂xμ-∂Aμ/∂xν=Fμνは,

=∇×=rot,=-∇Φ-∂/∂

=-gradΦ-∂/∂t なることを意味し,

 

μ→ Aμ-∂μΛなる変換は,Φ→ Φ-∂Λ/∂t,

+∇Λ=+gradΛなることを意味します。

 

すなわち,電磁ポテンシャルAμをAμ-∂μΛと変えることは,

実際に観測される場である電場と磁場,あるいは,

μν=∂Aν/∂xμ-∂Aμ/∂xνには何の影響も与えない

ことがわかります。

 

このAμ→ Aμ-∂μΛ,あるいは,Φ→ Φ-∂Λ/∂t,

+∇Λ=+gradΛなる変換をゲージ変換

(gauge transformation)と呼び,この変換に対し理論が

何の影響も受けないことを,理論はゲージ不変である,

といいます。

 

そして,このスカラー関数Λ,あるいはその微分をゲージ(gauge)

と呼びます。

 

しかし,この変換でAμに対する基本方程式:

(∂2μ/∂xν∂xν)-(∂2ν/∂xμ∂xν)=sμ/(c2ε0)

の方は,その形に変更を受ける可能性があります。

 

すなわち,方程式

(∂2μ/∂xν∂xν)-(∂2ν/∂xμ∂xν)=sμ/(c2ε0)

において,Aμの代わりにA'μを代入すると,

 

(∂2A'μ/∂xν∂xν)-(∂2A'ν/∂xμ∂xν)=sμ/(c2ε0)

となりますが,A'μがゲージ変換:Aμ→A'μ≡Aμ-∂μΛ

=Aμ-∂Λ/∂xμ の結果として得られるものであれば,

 

左辺の第2項の(∂2A'ν/∂xμ∂xν)は,

(∂2A'ν/∂xμ∂xν)=(∂2ν/∂xμ∂xν)

-{∂2(∂Λ/∂xν)/∂xμ∂xν}と書けます。

 

そこで,例えば,

(∂2ν/∂xμ∂xν)-{∂2(∂Λ/∂xν)/∂xμ∂xν}=0

が満たされるようにゲージ Λを取ることができれば,

  

そのときには,基本方程式は,

(∂2A'μ/∂xν∂xν)=sμ/(c2ε0)

簡単な形になります。

 

そこで,こういうゲージΛを取ることができたと仮定して,

 

(∂2ν/∂xμ∂xν)-{∂2(∂Λ/∂xν)/∂xμ∂xν}=0

の両辺をxμで積分すると,これは, 

∂Aν/∂xν-{∂(∂Λ/∂xν)/∂xν}=定数

となります。

 

したがって,この最後の条件となる等式の右辺の定数をゼロ

おいた μμ=∂μμΛ,または,∂Aμ/∂xμ

={∂(∂Λ/∂xμ)/∂xμ}が成立するようなΛが存在する

とき,言い換えると,変換後のA'μが∂A'μ/∂xμ=0 を満足

するようにできれば,

 

そのときは,電磁場の基本方程式は,

(∂2A'μ/∂xν∂xν)=sμ/(c2ε0)

と書けます。

  

(※ただし,右辺の定数はゼロでなくてもいいので,これは1つの

十分条件であり必要条件ではないです。)

  

一方,任意に与えられたAμに対し,Λを未知関数とする

微分方程式:∂μμΛ=∂μμ, or □Λ=∂μμ

考えると,

 

これは解Λに右辺がゼロの斉次方程式:□χ=0 の一般解χだけ

の任意性があることを利用することで,任意の境界条件を満たす

一意解を持つことがわかります。

 

ここで,記号□は,□≡∂μμ=∂2/∂xμ∂xμで定義される

D'Alembertianと呼ばれる微分演算子を示しています。

 

以上から,電磁場のベクトルポテンシャルとして,元々,

∂Aμ/∂xμ=0 なる条件を満たすようなゲージを取った

μを採用しておけば,電磁場の基本方程式は,最初から,

 

(∂2μ/∂xν∂xν)=sμ/(c2ε0),あるいは,

□Aμ=sμ/(c2ε0) と書けることになります。

 

このゲージを採用すれば,テンソル方程式としても対称な美しい

形であると感じます。

 

上記の∂Aμ/∂xμ=0 ,あるいは∇A+(1/c2)(∂φ/∂t)=0

なるゲージ条件はLorenz条件といわれ,この条件を満たすゲージ

Lorenzゲージ(ローレンスゲージ or ローレンツゲージ)と呼ば

れています。

 

Lorenz条件自体は,相対性理論の座標変換に対し不変のまま保存

される(共変な:covariant)ことが自明な形をしていますが,

 

μ → A'μ≡Aμ-∂μΛ=Aμ-∂Λ/∂xμ なる一般の

ゲージ変換は相対性理論の座標変換で不変に保たれる操作と

限りません。

 

そこで,相対論的に共変でないゲージ,例えば良く使用される

もので,Φ/c=A0には関わりなくのみが∇=div=0

を満たすべきである,というCoulombゲージなどは特定の座標系

に固定されたゲージですから,

 

S系 → S'系というように準拠系を乗り移ると,ゲージ条件が

破れてS'系では違う条件に従うゲージになってしまう,という

ことがあります。

 

まあ,それでもすぐ上に書いたように,

"実際に観測される場ある電場と磁場:

μν=∂Aν/∂xμ-∂Aμ/∂xνには何の影響も与えない"

のですが,見た目には美しくありません。

 

そこで古典電磁気学では相対論的に共変なLorenzゲージを採用

することが多いようです。

 

しかし,量子論ではゲージ条件が正準交換関係と矛盾するとか,

不定計量になるとかで確率解釈において困るなどの問題から,

素朴なLorenzゲージのみを用いて共変的量子化をすることは

不可能で,初期にはむしろCoulombゲージが使用されていたこと

が多いようです。

 

荷電粒子と光子の場の量子論であるQED(量子電磁力学)でも形

上では共変でLorenzゲージと一致するものも取ることができ

ますが,それがLorenzゲージとは呼ばれず,Landauゲージと呼ば

るのは上記のような問題があるからです。

 

系統的な共変的量子化の手続きでは,Aμの他にBという補助場

を導入して,ダミーのスカラー場C≡∂Aμ/∂xμ+αBを作り 

α-12という項を含む場のLagrangian密度から,変分原理によっ

て得られる場の方程式=運動方程式のうちの1つであるC=0,

 

つまり,∂Aμ/∂xμ+αB=0 なる方程式を考慮することで

ゲージを一意に固定してゲージ変換の任意性を取除きます。

 

つまり,∂Aμ/∂xμ+αB=0 が場を支配する運動方程式の

1つとなり,この方程式において特にα=0 のLandauゲージを

取った場合がLorenz条件:∂Aμ/∂xμ=0 と一致するという

わけです。

 

しかし,補助場Bがある場合,

もう1つの方程式のsμ=0 のときの自由場の運動方程式の形

,□Aμ=0 ではなく,□Aμ-(1-α)B=0 で与えられる

という事情があるため,

 

α=0 の場合には,方程式の1つが∂Aμ/∂xμ=0 と一致し

ても,Lorenzゲージと呼ばれないのですね。

 

ただ,∂Aμ/∂xμ+αB=0 は相対論的に共変な等式なので,

この意味で共変ゲージはαの数だけ無数にありますが,

  

場の方程式:□Aμ-(1-α)B=0 が古典論の共変な方程式:

□Aμ=0 に一致する場合に相当する,α=1 の特別な場合は

Feynmanゲージと呼ばれています。

 

電磁場は,そのLagrangianが特異であり,それ故,ゲージの自由度

を持つわけですが,その特異性のため,

 

古典論でも単純なPoisson括弧による正準理論として扱うことは

できなくてPoisson括弧を修正したDirac括弧を用いることが必要

になります。

 

そうしたわけで,電磁場ではゲージを固定せずには,普通の正準

量子化によって共変的量子化を行なうことは不可能です。

 

従来から場を表現する空間であるHilbert空間の方に,"その個々

のベクトルが物理的に許される状態であるために必要な条件=

付帯条件(subsidary condition)"を課すことで量子化された場

そのものに生じる困難に対処してきました。

 

(→ ※ 例えばGupta-Bleulerの方法など※)

 

上に挙げた例では,α=0 のLandauゲージの場合には,

∂Aμ/∂xμ=0 かつ,□Aμ-B=0 が成立しますが,

 

補助場Bの正エネルギー部分=正振動数部分

(positive frequency part)をB(+)として,

(+)|ψ>=0 を満足する|ψ>のみが物理的に許される

状態であるという付帯条件を与えます。

 

こう規定すれば,実質上このゲージでも□A(+)μ=0 が成立する

と見なせます。

 

また,α=1 のFeynmanゲージでは∂Aμ/∂xμ+B=0,

かつ □Aμ=0 ですが,これは実質上∂A(+)μ/∂xμ=0 ,

かつ□Aμ=0 なることを示しています。

 

結局,どのαでも共変ゲージとしては同等である,

と考えられます 。

 

このように,一連の量子化の手続きを補助場Bの導入によって

体系化し,電磁場Aμの4元運動量がゼロ質量の光子に対応する

Minkowski空間のヌルベクトル(null-vector)であることから,

 

不定計量の状態空間を扱うことを余儀なくされるため生じる

dipoleゴーストなどの非物理的存在を観測可能量から排除し

電磁場の共変的量子化を完成させた理論は,中西-Lautrap理論

として知られています。

 

既に脱線していますが,さらに量子論の話に脱線します。

 

電磁場のようにゲージ不変な場のことをゲージ場と呼ぶのです

が,ゲージ場に対応する粒子は電磁場の場合の光子のように質量

がゼロのベクトル粒子であり,それ故Bose粒子(Boson)です。

 

質量がゼロでなければゲージ不変性が満たされないという事実

があるにも関わらず,素粒子場の電磁相互作用とは別の相互作用

において,その力を媒介するゲージボゾンの中に有限な質量のあ

る粒子が存在する場合があります。

 

これはゲージ不変性を保証していた対称性が自発的に破れた際に

ヒッグス機構(Higgs mechanism)などによって,元々ゼロ質量だっ

た粒子が有限質量を獲得する場合があるためです。

 

さて,次に物質粒子を示す場の理論において存在する対称性と

ゲージ変換,あるいはゲージ場の関連性について述べてみます。

 

まず,電磁場(光子)と共に荷電粒子を含む系を対象とする量子

電磁力学において,電子などの物質粒子の波動関数,あるいは,

それが第二量子化された粒子場は,粒子がFermi粒子(Fermion)

である場合なら一般にスピノル(spinor)で与えられます。

 

そこで光と電磁相互作用する物質場の粒子がFermi粒子である

として,この粒子の場を表現するスピノルをψ(x)とします。

 

そして,これに対する1パラメータの位相変換:

ψ(x)→ exp(iθ)ψ(x)を考えます。

 

特に,パラメータθが無限小の場合,θの代わりにεと書けば

exp(iε)~ 1+iεによって,

同じ位相変換は,ψ(x) → (1+iε)ψ(x) と書けます。

 

この位相変換に対して,自由粒子のLagrangian密度:

=ψ+γ0(iγμμ-m)ψは明らかに不変です。

 

しかし,もしも位相変換が全ての時空点xμに対して共通な

大域的変換ではない場合,すなわち,パラメータのθまたはε

が定数でなく時空座標xμの関数で与えられ,

 

θ=θ(x),またはε=ε(x)であるような局所的変換の場合,

Lagrangian密度は,=ψ+γ0(iγμμ-m)ψ

'=ψ+γ0(iγμμ-m)ψ-γ0γμμθと変換され,

不変ではなく,余分な項がでてきます。

 

ところが,Lagrangian密度が,自由粒子のそれ:

=ψ+γ0(iγμμ-m)ψではなく,電荷eを持った粒子

が電磁場Aμと相互作用している場合のそれ,であるとすれば,

 

この相互作用の効果は,いわゆる極小相互作用変換

(minimal interaction):μ=i∂μ→ pμ-eAμ

=i∂μ-eAμで表現されますから,

  

自由粒子のLagrangian密度に対し,この極小相互作用変換を

実際に行なえば,新しく得られるLagrangian密度の形は

=ψ+γ0μ(i∂μ-eAμ)-m]ψ(x)となるため,

 

ψ(x)→ exp[iθ(x)]ψ(x)なる位相変換と同時に,

eAμ→eAμ-∂μθなるゲージ変換がなされるなら,

局所変換に対しても,こうしたFerm粒子のLagrangian密度

は不変になります。

 

さらに,"自由な電磁場=光子"自身のLagrangian密度をph

すると,ph(1/2)(ε02-μ0-12)=-(c2ε0/4)Fμνμν

ですから,

 

これは,eAμ→ eAμ-∂μθなるゲージ変換に対して不変な

量のみから構成されています。

 

したがって,電荷eを持つ自由な荷電粒子があるだけでは,

局所的位相変換に対して不変でなかった理論に"電磁場=光子"

というゲージ場を加えることで理論が不変になった,

という見方ができます。

 

この考えを発展させて,スピノルψ(x)が,唯1種類の粒子だけで

なく独立な属性(例えばcolor)を持つ複数種類の粒子;ψi(x)

(i=1,2,3,.)の集まりである場合を想定して,

 

これに対する位相変換のパラメータはQEDの場合のようにθ,

またはεの唯1つでなく,複数の値θk またはεk(k=1,2,3,.)

で与えられるとします。

 

通常の座標軸のまわりの回転が角運動量の軸成分を持つ

ベクトルで表わされるのと同様,

 

抽象空間におけるk軸のまわりのθkの回転が,k軸方向

角運動量演算子に相当する生成子:Lkにより,θkk

で与えられるとすることができます。

 

そして,各々の生成子:Lkは,一般にはψi(x)を成分とする

ベクトルに作用する行列作用素で表現され,対応する粒子

の位相変換は,ψ(x) → exp(iΣkθkk)ψ(x)で与えら

れます。

 

しかし,これらパラメータが複数の局所位相変換に対して,

自由粒子場のLagrangian密度を不変にするために必要な複数

のゲージ場は,Lkが行列であることからも想像されるように,

 

"電磁場=光子場"のような可換なゲージ場ではなく,一般に

非可換な場であり,ゲージ変換も,電磁場のそれである:

eAμ→ eAμ-∂μθのような単純な変換でなく,いくらか

複雑になり非線形な項も出現します。

 

こうした原理=ゲージ原理を初めて導入したのは,ヤン(C.N.Yang)

とミルズ(R.L.Mills)です。

 

それ故,ゲージ場はYang-Mills場,上に考察したゲージ理論は

Yang-Mills理論と呼ばれることがあります。

 

いずれにしても,

 

上では引数xμを省略してθk(x)を単にθkと書きました

が,理論が局所的変換θk=θk(x)に対して不変であるなら,

 

これは,あらゆる時空点:x=xμに対しθk(x)が同一である;

つまり,θk(x)=θk(定数)の場合も特別な場合として含んで

ますから,大域的変換に対しても,もちろん理論は不変です。

 

しかしながら,逆に理論に"大域的対称性=大域的不変性"が

あっても,"局所的対称性=局所的不変性"があるとは限りません。

 

内山先生が,生前,Yang and Millsとは独立に発見したと述べられ

ていて,もうちょっと早く発表していれば,Yang-Mills場ではなく,

ウチヤマ場になっていたのではないか?と悔やんでいたらしく,

 

実際には,自身の発見よりかなり後,自分の論文のReferenceに,

Yang and Millsの論文をも添えている1956年の論文を,私的には

Yang and Millsの有名な論文と並べて,共にゲージ理論の代表的

参考文献として挙げておきます。

 

余談はさておき,最後に上述の位相変換を連続群の一種である線形

Lie群に属する変換群の表現であると見て,位相変換に対する理論

の不変性は"対応する変換群に対して理論が不変である"という対

称性を持つと見なし,

 

粒子場やゲージ場は群のユニタリな既約表現や随伴表現で分類

されるとする系統的な見方をしてみます。

 

こう見たときには,電磁気力を媒介するゲージ粒子として

"光子=電磁場"を必要とする,可換な1パラメーターの位相変換

は1パラメータの線形Lie群の1つである1パラメータユニタリ

群であるU(1)に対応していて,

 

上で行なった位相変換不変性は量子電磁力学の理論がU(1)不変

であるという対称性を持つことを意味しています。

 

一方,例えばquark(クォーク)を結合させる強い相互作用を媒介

る非可換なゲージ場に対応するgauge Boson(ゲージボソン)は,

color gluon(カラーグルオン)と呼ばれており,

 

これを必要とする対称性変換である複数パラメーターを持った

ユニタリ変換群は,カラーSU(3)群と呼ばれています。

  

こうした,U(n)やSU(n)のような変換群に属する位相変換の

局所変換対称性に伴なう非可換ゲージ場の共変的量子化は,電磁

場の場合よりもかなり複雑ですが,

  

基本的には補助場Bを導入して行なわれる電磁場の量子化の

"中西・Lautrap理論"の直線的な応用で与えられます。

  

これは,Faddev-popovゴースト(FP-ghost)のようなゴースト

を用いてゲージを固定する定式化を行なうことなどによって,

中西氏の教え子?であろう九後・小嶋(オジマ)氏により,スマート

な付帯条件が与えられて完成されました。

 

なお,理論の大域的対称性と密接に関係して現われる保存量に

ついてのNoetherの定理と関連した過去の記事をいくつか,列挙

しておきます。よろしければ参照してください。

 

まず,2006年9/6の「不確定性,相補性とネーターの定理」,

9/8の「ポアンカレ群と粒子のスピン」,10/8の

WKB近似,ハミルトン・ヤコービ方程式,経路積分」,

 

さらに,2007年5/7の

量子化された場と調和振動子(パラ統計)」,

8/7の「場の演算子とリー群(Lie群)の生成子」,

11/2の「解析力学の初歩」,

 

そして,2008年2/29の「ネーターの定理と場理論

などがあります。

 

また,記事の順番は違うし,ちょっとマニアックな話題ですが

2008年2/21,2/25の「非ネーター保存量」,および,

非ネーター保存量(続き) 」 もあります。

 

参考文献:

1.メラー 著(永田恒夫,伊藤大介 訳)「相対性理論」(みすず書房)

 

2.中西 (のぼる) 著「場の量子論」(培風館)

3.九後汰一郎「ゲージ場の量子論Ⅰ,Ⅱ」(培風館)

 

4.C.N.Yang and .L.Mills,Phys.Review.Vol.96,p191-(1954)  

5.Ryoyu.Utiyma(内山龍雄)

“Invariant Theoretical Interpretation of Interaction”

(Institute for Advanced Study.Princeton New Jersey,

Received July 1955),Physical Revie,Vol.101,pp1597-1607(1956)

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2012年12月17日 (月)

相対論的場の量子論(正準量子化)(37)(第Ⅰ部終わり)

 相対論的場の量子論シリーズ,電磁場の量子化の続きです。

 

 以下の節で自由電磁場の量子化の項目は終わりとなります。

 

§4.6 横波光子のFeynman伝播関数

(The Feynman Propagator for Transverse Photons)

 

横波偏光した1光子状態の時空進展を調べるため,Klein-Gordon

量子に対する理論のアナロジーを考えます。

 

まず,横波光子が時空点xにおいて偏極νの射影成分を持って生成

され,x'まで時間の正の向き(t'>t)に伝播して,偏極μの射影

成分を持って消滅する振幅を作ります。

 

以前の理論のアナロジーから,この振幅は,

0|Aμ^(x')Aν^(x)|0 >θ(t'-t)で与えられる

と考えられます。

 

一方,t>t'に対しては,射影成分μを持ってx'で生成され,

射影成分νを持ってxで消滅する振幅:

0|Aν^(x)Aμ^(x')|0 >θ(t-t') を作ります。

 

前のspinゼロのBose粒子と同様,この2つの振幅の和が光子

のFeynman伝播関数(propagator)を与えるとします。

 

すなわち,自由光子のFeynman伝播関数をDFμν(x'-x)

とすると,

 

iDFμν(x'-x)

≡< 0|Aμ^(x')Aν^(x)|0 >θ(t'-t)

+< 0|Aν^(x)Aμ^(x')|0 >θ(t-t')

=< 0|T[Aμ^(x')Aν^(x)]|0 > です。 

 

ただし,既に前に導入されていますが最後のT記号は,

T積(T-product),または時間順序積(経時積)と呼ばれるもの

を表わす記号です。

 

これは,今のspinが整数で交換するBose場の演算子:a^,b^に

ついては,

 

[a^(t')b^(t)]

≡a^(t')b^(t)θ(t'-t)+b^(t)a^(t')θ(t-t')

と定義されます。

 

そして,上記のFeynman伝播関数の表現式:

Fμν(x'-x)

=-i< 0|Aμ^(x')Aν^(x)|0 >θ(t'-t)

i< 0|Aμ^(x)Aν^(x')|0 >θ(t-t')に,

 

電磁場の一般的な4元表示の運動量展開:

μ^(x)=∫d3(2π)-3/2(2ωk)-1/2Σλ=12 εμ(,λ)

{a^(,λ)exp(-ikx)+a^(,λ)exp(ikx)}

を代入します。 

 

すると,a^(,λ)|0 >=< 0|a^(,λ)=0 により,

 

Fμν(x'-x)=-i∫d3'd3(2π)-3(4ωk'ωk)-1/2

Σλ',λ=12 εμ(',λ')εν(,λ)exp{-i(k'x'-kx)}

0|a^(',λ')a^(,λ)|0 >θ(t'-t)

 

i∫d33'(2π)-3(4ωkωk')-1/2

Σλ λ'=12 εν(,λ)εμ(',λ')exp{-i(kx-k'x')}

0|a^(,λ)a^(',λ')|0 >θ(t-t')

 

となります。

 

そして,真空期待値は,

0|a^(',λ')a^(,λ)|0 >

=< 0|a^(,λ)a^(',λ')|0 >

=< 0|[a^(,λ)a^(',λ')]|0 >

=δ3(')δλλ' ですから,整理すると

 

Fμν(x'-x)

=-i∫d3(2π)-3(2ωk)-1Σλ=12εμ(,λ)εν(,λ)

(t'-t)exp{-ik(x'-x)}+θ(t-t')exp{ik(x'-x)}]

ですが,

 

これは,係数Σλ=12εμ(,λ)εν(,λ)を除けば,

Klein-Gordon量子の伝播関数と同じですから,4元表示の

伝播関数として,

 

Fμν(x'-x)=∫d4k(2π)-4exp{-ik(x'-x)}/(k2+iε)

λ=12 εμ(,λ)εν(,λ)] を得ます。

 

しかし,輻射ゲージではεμ(,λ)は時間軸成分を持たず,

εμ(,λ)(0,ε(,λ))であり,横波条件∇=0 は,

4元波動ベクトル:μ(k0,)の空間ベクトル部分

のみ依存してε(,λ)=0 で与えられます。

 

この輻射ゲージでのFeynman伝播関数を特にDtr Fμν(x'-x)

と表現すると,

 

tr F0 k(x'-x)=Dtr Fk 0(x'-x)≡0 であり,

tr Fij(x'-x)=∫d4k(2π)-4exp{-ik(x'-x)}/(k2+iε)

λ=12 εi(,λ)εj(,λ)] となります。

 

これは,明らかにLorentz共変ではなく,輻射ゲージを満たすよう

量子化を実行した準拠系の座標に依存する形をしています。

 

この見かけ上の陽な座標系依存の形を除去するため,量子化を実行

した系において,ベクトルμ≡(1,0,0,0)を導入します。

 

η2=ημημ1>0 であり,これは1つの時間的な(tiome-like)

単位ベクトルです。

 

そして,与えられた4元ベクトルkμに対して,

k~μ{kμ-(kη)ημ}/{(kη)2-k2}1/2を導入し,

これをεμ(,1),εμ(,2),ημに付け加えることにより

4次元Minkowski空間の独立な直交する4つの単位ベクトル

が完成されます。

 

これらを用いるとλ=12εμ(,λ)εν(,λ)

=-gμν+ημην-k~μk~ν

=-gμν

{kμν-(kη)(kμην+kνημ)+k2ημην}/{(kη)2-k2}

と書くことができます。 

 

※(注37-1):kμ=(k0,)と書くと,ημ=(1,0,0,0)より

 k0=(kη)η0,かつ,kj=kj-(kη)ηjですから,

 kμ=(k0,)から0-軸成分k0除去した波数4元ベクトル

 をkμ(kη)ημと表現できます。

 

すなわち,kμ-(kη)ημ=(0,) です。 

 

そして,-k2={kμ-(kη)ημ}{kμ-(kη)ημ}

=k2-(kη)2 なので,||={(kη)2-k2}1/2です。

 

したがって,方向単位ベクトルの4元表示をk~μ

とすると,

~μ≡(0,/||)={kμ-(kη)ημ}/{(kη)2-k2}1/2

と書けます。

  

(※伝播関数における積分変数のkμは,質量殻の上にはない仮想光子

の4元運動量を意味し,一般に質量がゼロ:k2=0, or kμ=(ωk,)

満たすべき,という制限はありません。)

  

そして,方向を3軸に取りημ=(1,0,0,0)に対して

k~μ=(0,0,0,1)となるようにすると,

εμ(,1),εμ(,2),k~μμは,それぞれ,1軸,2軸,3軸,0軸

に平行な単位ベクトルとなり,

 

εμ(,1)=g1μμ(,2)=g2μ,k~μ=g3μμ=g0μです。

 

このとき,

ημην-Σλ=12εμ(,λ)εν(,λ)-k~μk~ν

=g0μ0ν-g1μ1ν-g2μ2ν-g3μ3ν

=g0μ+g1μ+g2μ+g3μ

=gλμλν=δλμλν=gμν 

です。 

 

それ故λ=12εμ(,λ)εν(,λ)

=-gμν+ημην-k~μk~ν が得られます。

 

このημην-Σλ=12εμ(,λ)εν(,λ)-k~μk~ν=gμν

なる関係式が,任意のLorentz回転に対して不変な等式であり,

方向を3軸に取るというような特殊な座標軸の採用に依存し

ないことは,その形から明らかです。

 

(注37-1終わり)※

 

得られた関係式:Σλ=12εμ(,λ)εν(,λ)

=-gμν+ημην-k~μk~ν

=-gμν

{kμν-(kη)(kμην+kνημ)+k2ημην}/{(kη)2-k2}

 

,煩雑さを避けるため,変数:(x'-x)を(v-y)に変更した

Fμν(x-y)=∫d4k(2π)-4exp{-ik(x-y)}/(k2+iε)

Σλ=12 εμ(,λ)εν(,λ)の最後の因子に代入すると,

  

Fμν(x-y)=gμνF(x-y)

-∫d4(2π)-4exp{-ik(x-y)}/(k2+iε)

[{kμν-(kη)(kμην+kνημ)+k2ημην}/{(kη)2-k2}]

を得ます。

 

ただし,DF(x-y)

=-∫d4k(2π)-4exp{-ik(x-y)}/(k2+iε)

であり,μνF(x-y)=-gμνlimm→0ΔF(x-y;m2)で,

ΔF(x-y;m2)=∫d4k(2π)-4exp{-ik(x-y)}/(k2―m2+iε)

はspinがゼロの Klein-Gorson量子のFeynman伝播関数です。

 

このFμν(x-y)の表現式は,kμ=(k0,),εμ(,λ)

=(0,ε(,λ))でεμμ=-ε(,λ))=0 の輻射ゲージの

場合にも,もちろん成立します。

 

そこで,Dtr Fμν(x-y)=gμνF(x-y)

-∫d4(2π)-4exp{-ik(x-y)}/(k2+iε)

[{kμν-(kη)(kμην+kνημ)+k2ημην}/{(kη)2-k2}]

 

ただしμ(,λ)=(0,ε(,λ)),kμ=(k0,),

εμμ=-ε(,λ))=0 です。

 

このDtr Fμν(x-y)の表式の右辺のうち,積分の中のkμやkν

に比例する項の寄与は,current保存(=ゲージ不変性)の結果,

Feynmanグラフによる散乱振幅(S行列)の計算では消えます。

 

そして,Dtr Fμν(x-y)右辺の第1項のgμνF(x-y)以外

の,残るηに依存する項はμ=(1,0,0,0)という特殊な座標系

では,

-∫d4(2π)-4exp{-ik(x-y)}ημην/{(kη)2-k2}]

=-gμ0ν0δ(x0-y0)/(4π||)

です。

 

※(注37-2):何故なら,ημ=(1,0,0,0)=gμ0であり,

 

∫d4(2π)-4exp{-ik(x-y)}/{(kη)2-k2}]

=∫dk0(2π)-1exp{-ik0(x-y)}

{∫d3(2π)-3exp{i()}/2}

=δ(x0-y0)/(4π||) 

 

となるからです。(注37-2終わり)※

 

この項:gμ0ν0δ(x0-y0)/(4π||)は,よく知られた

2つの電荷の間の静電Coulomb相互作用の形をしています。

 

しかし,t=x0=y0の時空点(,t)と(,t)における2つの

電荷のトータルの相互作用を計算する際には,Coulomb相互作用

によって相殺されて消えます。

 

このCoulomb相互作用は,純粋な輻射ゲージによってもたらされる

相互作用に加えて電荷がある場合に存在するものです。 

  

結局,散乱振幅の計算で有効なFeynman伝播関数は,Lorentz不変な

第1項の,

μνF(x-y)

=-gμν∫d4k(2π)-4exp{-ik(x-y)}/(k2+iε)

だけであるということになります。

 

そこで,一般の相互作用を含むS行列要素(散乱行列要素)の摂動

計算で出現するFeynmanグラフのxとyを結ぶ光子内線には自由

光子伝播関数として,μνF(x-y)を対応させるという規則

与えればよいことになります。

 

こうして,Lorentz不変性とゲージ不変性が復活する結果が得られる

ことがわかりました。

 

追加のゲージ依存項:

-∫d4k(2π)-4exp{-ik(x-y)}/(k2+iε)

[{kμν-(kη)(kμην+kνημ)+k2ημην}/{(kη)2-k2}]

,ずっと後に記述する予定のゲージ不変でない"くりこみ定数:

1,Z3"のような観測にかからない量に寄与します。

 

tr Fμν(x-y)におけるこうした項の出現は,Maxwellの電磁場を

正準な枠組みの中で量子化するために支払うことを要求される代償

です。

 

しかし,こうした美しくない項は現実の実験観測と比較するために

遷移率や断面積を計算するときには全て消えます。

 

これで,自由場の正準量子化の項目は全て終了なので,この記事

シリーズは一旦終わり,ということにします。

 

しかし,それは主として同じ題名のシリーズが長くなり過ぎたと

じることが理由です。

 

これ以後の相互作用をする場の章からの記述も,題名変更するか

第Ⅱ部として継続していく予定です。

 

(参考文献:J.D.Bjorken S.D.Drell "Relativistic Quantum Fields" (McGrawHill)

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2012年12月12日 (水)

相対論的場の量子論(正準量子化)(36)

相対論的場の量子論シリーズ,電磁場の量子化の続きです。

 

今日は,電磁場を量子化した際に付随する場の量子である光子

の性質に言及する節に入ります。

 

§4.5 光子のspin(Spin of the Photon)  

 光子(Photons)は,幾つかの意味でKlein-Gordon量子とは異なって

 います。

 

まず,光子に同定される電磁場の量子は,Einsteinの条件:

2=kμμ=0 を満足するため,静止質量がゼロです。

 

さらに,電磁場のベクトルポテンシャル(x)は実なので,

それが量子化された場^(x)はHermite演算子です。

 

そして,"この量子=光子"は,charge(電荷)を伴なわないので,

実Klein-Gordon理論を量子化する際に出現する中性中間子に

類似しています。

 

しかし,実 Klein-Gordon場に比較して自由電磁場が持つ新しい

1つの特徴は,偏極(polarization)ベクトル:ε(,λ)の存在

です。

 

これは,各光子を分類するもので,spin角運動量に関わる量です。

 

そして,特に,場^(x)がベクトルであることから,spinが1の

光子という描像が導かれます。 

 

ただし,横波(transverse wave)という制限があることから空間

ベクトルの3つの自由度から1つが除かれます。

 

つまり,光子はspin角運動量が1であり,しかもそれの波の伝播

方向に沿った射影は決してゼロになることができず,±1のみを

取るという特徴を有するわけです。

 

このことを具体的に示すため,前に与えた角運動量演算子の表現:

ij=∫d3:Ar d^(xij-xji)Ar^

(Ai d^Aj^-Aj d^Aj^):

用いて,1光子状態の角運動量の第3成分 12^

の値を調べます。

 

すなわち,状態:Φ1.k=a^(,λ)Φ0=a^(,λ) |0 >

について,121.k=[12^,a^(,λ)]|0 >を計算します。

 

ここで,計算の便宜上,この状態:Φ1.k=a^(,λ)|0 >の

波動ベクトルは第3軸に沿っているとします。

 

つまり,として0≡(0,0,ωk0)を採用して1光子状態:

Φ1.kが,そのμ0μ≡(ωk0,0)=(ωk0,0,0,ωk0)に

等し状態;Φ1,k00=a^(00)|0 >であるケース

を考えます。

 

このとき,ik0x=iωk0(t-x3) です。

 

空間は等方的なので,その座標軸の向きをどのように選択しよう

と自由ですから,この仮定で一般性を失なうことはありません。

 

そして,

全角運動量:^=(J1^,J2^,J3^)=(23^,31^,12^)

の第3成分:12^∫d3:Ar d^(x12-x21)Ar^

(A1 d^2^-2 d^1^):を,軌道角運動量の第3成分

3^spin角運動量の第3成分S3^の和に分解し,

 

12^=L3^+3^;L3^≡∫d3:Ar d^(x12-x21)Ar^:

3^≡-∫d3(A1 d^2^-2 d^1^):

書いてみます。

 

まず,軌道角運動量部分:L3^のみの寄与を評価します。 

 

3^≡∫d3:Ar d^(x12-x21)Ar^:

の右辺の表現に,^(x)=∫d3(2π)-3/2(2ωk)-1/2Σλ=12

ε(,λ){a^(,λ)exp(-ikx)+a^(,λ)exp(ikx)}

なる運動量展開を代入して計算すると,

 

結局,3^|0 >=0,かつ,3^a^(0)|0 >=0 なること

が示され,真空,および,自由1光子状態への軌道角運動量の寄与

は無いことがわかります。

 

※(注36-1):何故なら,

 

まず上記の^(x)の運動量展開式から,

d^(x)=^(x)/∂t

i∫d3(2π)-3/2(2ωk)-1/2Σλ=12ε(,λ)

{a^(,λ)exp(-ikx)-a^(,λ)exp(ikx)}

を得ます。

 

そこで,L3^=∫d3:Ar d^(x12-x21)Ar^:

=-(1/2)∫d3∫d33'(2π)-3k/ωk')1/2

(x1k'2-x2k'1)Σλ,λ'=12

×r^(,λ)εr^(',λ')f^(,λ,',λ')]

と書けます。

 

ただし,f^(,λ,',λ')は変数:,λ,',λ'のみに

依存し,には依存しない因子の部分です。

 

これはさらに,

1^≡-(1/2)∫d33'(2π)-3k/ωk')1/2k'1 

×Σλ,λ'=12r^(,λ)εr^(',λ')f^(,λ,',λ')],

 

および,

2^≡-(1/2)∫d33'(2π)-3k/ωk')1/2k'2

×Σλ,λ'=12r^(,λ)εr^(',λ')f^(,λ,',λ')]

とおけば,

 

3^=∫3(x12^-21^)なる形になることがわかります。

 

そこで,3^を任意の状態^|Ψ>に作用させると,

3^|Ψ>=∫3(x12^-21^)|Ψ>ですが,

 

1^|Ψ>,2^|Ψ>が,何らかの演算結果で軌道パラメータ

座標と関連性を持たぬ限り被積分関数 (x12^-21^)|Ψ>

の奇関数となるので,

 

3^|Ψ>=∫3(x12^-21^)|Ψ>=0 と

結論されます。

 

したがって,3^|0 >=0,かつ,3^a^(00)|0 >=0

を得ました。(注36-1終わり)※

 

一方,spin角運動量部分:

3^≡-∫d3(A1 d^2^-2 d^1^):の寄与を評価すると,

 

まず,[S3^,a^(00)]

=-∫d3:A1 d^(x)[A2^(x),a^(00)]

[A1 d^(x),a^(00)]2^(x)

2 d^(x)[A1^(x),a^(00)]

[A2 d^(x),a^(00)]2^(x)

です。 

 

ところが,^(x)=∫d3(2π)--3/2(2ωk)-1/2Σλ=12

ε(,λ){a^(,λ)exp(-ikx)+a^(,λ)exp(ikx)}

ですから,

 

[Ai^(x),a^(00)]

=∫d3(2π)-3/2(2ωk)-1/2exp(-ikx)Σλ=12εi(,λ)

[^(,λ),a^(00)]

(2π)-3/2(2ωk0)-1/2εi(00) exp(-ik0x) です。

 

また,[Ai d^(x),a^(00)]

=(/∂t)[Ai^(x),a^(00)]

=-i (2π)-3/2k0/2)1/2εi(00) exp(-ik0x)

です。

 

したがって,[S3^,a^(00)]

=-∫d3(2π)-3/2(2ωk0)-1exp(-ik0x)

2(00)1 d^(x)k0ε1(00)2^(x)

-ε1(00)2 d^(x)+iωk0ε2(00)1^(x)]

 

∫d3(2π)-3/2(2ωk0)-11(00)exp(-ik0x)02^(x)

-ε2(00)exp(-ik0x)01^(x)]

 

を得ます。

 

ところが,

ia^(00)=∫d3(2π)-3/2(2ωk0)-1/2

ε(00)exp(-ik0x)0^(x) であり,

 

今の0の向きを第3軸の向きとする右手系の空間座標軸選択

では,1^(x)=ε(0,1)^(x),かつ,

2^(x)=ε(0,2)^(x) ですから,

 

結局,[S3^,a^(00)]

1(00)a^(0,2)-iε2(00)a^(0,1)

が得られます。

 

ここで,,右回り(right-handed),および,左回り(left-handed)

の円偏光(circularly polarization of light)の,波数ベクト

ルがの波を生成する演算子を,それぞれ,aR^(),および,

L^()として,

 

それらを,線偏光の波を生成する演算子a^(,1),a^(,2)

の重ね合わせ(1次結合)として,次のように定義します。

 

すなわち,

R^()≡(1/√2){a^(,1)+ia^(,2)},

L^()≡(1/√2){a^(,1)-ia^(,2)}

と定義します。

 

すると,[M12^,aR^(0)]=[S3^,aR^(0)]=aR^(0),

[M12^,aL^(0)]=[S3^,aL^(0)]=-aL^(0)

が得られます。

 

したがって,一般のについて,

12^aR^()|0 >=aR^()|0 >,

12^aL^()|0 >=-aL^()|0 >

が成立します。

 

これらは,右回りの波は波が伝播する方向に+1,左回りの波

は同じ方向に正反対の-1のspinを伴なうことを示している,

と考えられます。

 

※(注36-2):[S3^,a^(00)]

1(00)a^(0,2)-iε2(00)a^(0,1)

ですから,

 

[S3^,aR^(0)]

=(1/√2)[S3^,a^(0,1)]+i(1/√2)[S3^,a^(0,2)]

(1/√2)[iε1(0,1)a^(0,2)-iε2(0,1)a^(0,1)

-ε1(0,2)a^(0,2)+ε2(0,2)a^(0,1)

です。

 

ところが,ε1(0,1)=ε2(0,2)=1,ε1(0,2)=ε2(0,1)=0

なので,[S3^,aR^(0)]=(1/√2){ia^(0,2)+a^(0,1)}

=aR^(0)です。

 

同様にして, [S3^,aL^(0)]=-aL^(0)

を得ます。

 

(注36-2終わり)※

 

少し短かいですが.今日はここで終わります。

(参考文献:J.D.Bjorken S.D.Drell "Relativistic Quantum Fields" (McGrawHill) 

 

PS: 11/11の記事:「相対論的場の量子論(正準定式化)(32)」では,

 

現在,実行している定式化段階での共変性を犠牲にした輻射ゲージ

での量子化手法を,「Gupta-Bleulerの方法」に基づいているという誤解

した前置きを書いてしまいました。

 

昔のノートですから予め内容を全て把握してなくても大体の記憶に頼

って,大前提,,前置きくらいは現在のブログ向きに修正したり,それらしく

体裁を整えたつもりだったのですが。。

 

ここに至って,自身の原稿ノートのこの先を見ると,

 

後はこの定式化での光子のFeynman伝播関数を与えて,最後

にS行列える振幅のdiagramsの計算ルールを与えればこ

の自由電磁場の項目終わることになってました。

 

謂わゆる不定計量の空間を設定し,その中からμμ^の期待値

がゼロとなるという,期待値の意味で共変性を維持する

補助条件(Subsidary-condition)を課す,という

 

有名な「Gupta-Bleulerの方法」に関する論議が文章だけと

しても,私の過去ノートには全く出てきてないことに

気付きました。

 

<Phys|μμ^|Phys>=0,あるいは同義ですが,

μμ^正振動数部分:μμ(+)^に対して,

μμ(+)^|Phys>=0 を満足するベクトル|Phys>のみ

が物理的に許される状態であるとするのが, 

私の記憶している「Gupta-Bleulerの方法」のミソです。

 

今,記述しているB-Dテキストの輻射ゲージ方法は,理論の

整合性に拘泥するより,現実の観測事実を正確に予測できる

公式さえ得られればいい,とする有効理論(対症療法)に近い

手法でした。

 

(※ QEDのくりこみ理論も,未だ,有効理論ですね。)

 

なお,シリーズ記事(32)での誤解を生む記述は既に

削除しました。

 

時間があれば別記事で「Gupta-Bleulerの方法」

も書こうと思います。

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2012年12月11日 (火)

ユニセフからのメール(今年最後の偽善活動?)

 支援者の一人として,自分自身が貧乏なため,ユニセフから送られてきたメールの一部を原文のまま転載します。 

 (↓下のロゴはユニセフ本部のそれですが,クリックすると日本ユニセフ協会(ユニセフ日本委員会)にとびます、)

   

(※) ユニセフご支援者の皆さまへ

 年の瀬が近づいてまいりました。今年も、ユニセフの活動にあたたかいお力添えをいただき、ありがとうございます。

 先日、ユニセフの予防接種の取り組みについて特集サイトを開設いたしましたが、もうご覧いただけましたか?

 肺炎、下痢性疾患、はしか、破傷風など、先進国なら簡単に予防や治療ができる病気で、命を奪われてしまう開発途上国の子どもたち。

 今も、年間約150万人の乳幼児が、予防接種によって防げるはずの病気で命を落としています。

 ユニセフはこれまで世界各地で50年以上にわたって予防接種を実施し、多くの命を守ってきました。今後はこの予防接種活動をさらに遠隔地へと広げ、診療所の開設や保健員の育成にも力を注いでいきます。

 すべての子どもにワクチンを届けるため、ユニセフの取り組みにあたたかなご支援をお寄せください。

      子どもの命の数だけ、ワクチンが必要です。

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2012年12月10日 (月)

訃報!小沢昭一さん。。

 個性的な俳優,その他,多士済々の小沢昭一さんが前立腺ガンのため,12月9日から10日の真夜中に自宅で亡くなられました。享年83歳でした。

 NHKニュース → :俳優の小沢昭一さんが死去

     

 私が見聞き知っているのは,近年の「徹子の部屋」での奇抜な格好での出演と,ラジオの「小沢昭一の小沢昭一的こころ」くらいですか,後者は何度となく聞くとは無しに聞いていて,いつか引き込まれていました。

 内容は?と聞かれるとよく覚えていませんが,恐らくは頭の中に染み付いて身に成ってるのでしょうね。

     ご冥福を祈ります。  合掌!!

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2012年12月 9日 (日)

相対論的場の量子論(正準量子化)(35)

相対論的場の量子論シリーズ,電磁場の量子化の続きです。

 

また,余談ですが,昨日土曜日はさすがに昼頃までは寝て,それから

ヨタ話の日記ブログを書いた後,幸い宵越しの金が残っていたので

 

近くで食料を買い出した後,夜はモニターを2つを並べて,テレビの

女子フィギュアスケートと,無修正AV動画を共に音声入りで同時

に見て,どちらに目と耳が集中するか?などと馬鹿な実験?の後,

  

22時頃,このブログをアップする用意をしていたところ,

  

最近,知り合った,前からの飲み友達のガールフレンドて自宅から

歩いて4,5分の銭湯のそばのマンションに,もうすぐ結婚すると

娘と2人暮ししてるらしい,まだ40代半ばの後家さん(女性差別

語?or 死語?)から,電話がありました。

 

「今から飲みに行かない?」というお誘いが有ったので,彼女の

自宅前に22時半頃待ち合わせて,5分くらい歩いて巣鴨一番街の

「若大将」に飲みに行きました。

これが,間違いの元ですね。

 

私が最近入院していた話をすると,彼女はもっとうわてで,

何と肝硬変で通院していて,

「医者に飲酒を止められていたけど2週間我慢してたらγ-GTP

が4桁から3桁に下がったようだから,自宅で飲んでいたけど,

ツマラないから外に飲みに行く。」と言います。

  

「オイオイ,私の父は46歳で酒もタバコもやらなかったけど肝硬変

で死んだんだよ。」とか言っても,「危ない病気なのは,わかってる

知っているけど,お酒好きなんだから仕方ない。。」と言います。

 

他人のことを,とやかく言える立場じゃないけど,私よりもまだ,

かなり若いので自暴自棄的なのが心配ですね。

 

というわけで,最後は夜中の2時頃に帰り道が同じなので,送る

からということで夜道を一緒に歩きましたが,家同士が近いので,

私がどんな部屋に住んでるか?を見に来たい。というのを拒否

して逃げるように帰宅しました。

 

類が友を呼ぶのか,私がスケベで相手を選ばないせいなのか?

私の飲み友達の女性には酒乱とか,変なのが多くて困ります。

 

それから,また,スグに寝て,翌今日の日曜日は出勤なのに,珍しく

熟睡したらしく目が覚めたら,既に12時10分過ぎで,あわてて家を

出ると,都営線乗り継いで,12時59分ギリギリにやっと職場に着き

ました。

  

しかし,朝飯も食べてないし,飯を食べないと低血糖もあるという

ことで,30分間食堂で昼飯を食べてから仕事ということになりま

した。

 

ということで,この記事も1日遅れです。

 

さて,余談は終わりで以下,本題です。

  

§4.4運動量展開 (Momentum Expansion)

 

電磁ポテンシャルを平面波に展開し,修正された正準交換関係:

[i^(,t),j^(,t)]=0,[πi^(,t)j^(,t)]=0,

および,i^(,t),j^(,t)]=iδtrij()

を課すと,

 

以前のKlein-Gordon理論におけるように,展開係数の生成・

消滅演算子(creation-annihilation operator)としての解釈

が得られます。

 

電磁場の謂わゆるMaxwell理論で現われる新しい特徴は,以前

Klein-Gordon場の表現する量子がspinのないスカラー粒子

であるのに対し,電磁場の表現する量子は1単位のspinを伴な

うベクトル粒子であることです。

 

そして,輻射ゲージ(Radiation-gauge)では,場の演算子は横波

(transverse wave)の3次元ベクトル:^(,t)であり,平面波

展開は,次のようになります。

 

^(,t)=∫d3Σλ=12 ε(,λ)^(,λ,t)exp(ikx)

です。

 

ここで,各とλ=1,2 について,ε(,λ)はε(,λ)=0

を満たすに垂直な,独立な2つの単位べクトルです。

 

つまり,展開表現:^(,t)

=i∫d3Σλ=12{ε(,λ)}^(,λ,t)exp(ikx)

により,輻射ゲージの横波条件∇^0 が満足されるよう,

 

ε(,λ)はε(,λ)=0 を満たすように選択された,

波の偏極(polarization:偏光)を示す方向単位ベクトルを

味します。

 

特に,独立な2つのε(,1),ε(,2)も互いに垂直

で,ε(,λ)ε(,λ')=δλλ'となるように選択し

ておきます。

 

また,ε(,1),ε(,2),~≡/||が右手系の正規直交基底

をなすとしておきます。

 

つまり,ε(,1),ε(,2),~のそれぞれが,

3次元デカルト座標のx,y,z軸の方向単位ベクトル

に対応するような系を作るような形に選択しておきます。

 

こう定義すれば,~=ε(,1)×ε(,2)であり,Cyclic

(巡回置換的)に,ε(,1)=ε(,2)×~,

ε(,2)=ε(,1) です。

 

さらに,ε(,1)が,について極性:ε(-,1)=-ε(,1)

であると規約します。

 

すると,ε(-,2)=(-~)×ε(-,1)=ε(,1):

つまり,ε(-,2)=ε(,2)となります。

 

これは,ε(,λ)ε(-,λ')=(-1)λδλλ'と表現できます。

 

そして,Maxwell方程式によれば,輻射ゲージでは,場^(,t)は

波動方程式(D'Alembert方程式):□^0 を満たします。

 

それ故,展開:

^(,t)=∫d3Σλ=12ε(,λ)^(,λ,t)exp(ikx)

,さらに,

 

^(,t)=∫d3(2π)-3/2(2ωk)-1/2Σλ=12ε(,λ)

{a^(,λ)exp(-ikx)+a^(,λ)exp(ikx)}

と書けることがわかります。

 

ただし,k0=ωk≡||であり,k2=kμμ=(k0)22=0

(質量がゼロの条件)が満たされています。

 

そこで,この表記では,exp(-ikx)=exp{i(kx-ωkt)},

exp(ikx)=exp{-i(kx-ωkt)} です。

 

※(注35-1):くどいようですが,念のため,

 

 電磁ポテンシャルを用いた,^=-∇Φ^-∂^/∂t,

 ^=∇×^なる表現では,

 

 真空中におけるMaxwell方程式のうち,

 ∇^=0,および,∇×^=-∂^/∂t=d^は,

 自動的に満たされます。

 

 そして,真空中のMaxwell方程式の残りは,^=0,および,

 ∇×^=∂^/∂t=d^ です。

 

 輻射ゲージでは,Φ^=0 であり,^=-∂^/∂t=-d^

 ですから,^=-∇d^=-∂(∇^)/∂tにより,

 ^=0 は,∂(∇^)/∂t=0 を意味します。

 

 そこで,これは横波ゲージ条件:^=0 の保存を意味します。

 

 また,∇^=0 では∇×^=∇×(∇×^)=-∇2,

 ^/∂t=-∂(d^)/∂t=-∂2^/∂t2なので,

 

 ∇×^=∂^/∂tは,∇2^=∂2^/∂t2: 

 つまり,□^(∂2/∂t2-∇2)=0 を意味します。

 

 ちなみに,□^0 は,Klein-Gordon方程式:(□+m2)^0

 の質量mがゼロのケースに相当しています。

  

(注35-1終わり)※

 

さて,^(,t)=∫d3(2π)-3/2(2ωk)-1/2Σλ=12 ε(,λ)

{a^(,λ)exp(-ikx)+a^(,λ)exp(ikx)}

から,Klein-Gordon理論で行なったのと同じ方法で,

逆 Fourier変換により,^(,λ)を求めます。

 

まずk∫d3exp(ikx)ε(,λ)^(x)

=∫d3'(2π)-3/2(2ωk')-1/2ωkΣλ'=12ε(,λ)ε(',λ')

×[a^(',λ')exp{-i(ωk-ωk')t}∫d3exp{i(')}

+a^(',λ')exp{i(ωk+ωk')t}∫d3exp{i(')}]

 

=∫d3'(2π)3/2(2ωk')-1/2ωkΣλ'=12ε(,λ)ε(',λ')

×[a^(',λ')exp{-i(ωk-ωk')t}δ3(')

+a^(',λ')exp{i(ωk+ωk')t}δ3(')]

 

{(2π)3ωk/2}1/2Σλ'=12[ε(,λ)ε(,λ')a^(,λ')

ε(,λ)ε(,λ')a^(-,λ')exp(2iωkt)]

{(2π)3ωk/2}1/2

×[a^(,λ)+(-1) λ^(-,λ)exp(2iωkt)]

です。

 

同様にして,(∂/∂t)exp(-ikx)=-iωk exp(-ikx),

(∂/∂t)exp(ikx)=iωk exp(ikx)を利用すれば,

 

i∫d3exp(ikx)ε(,λ)d^(x)

{(2π)3ωk/2}1/2

×[a^(,λ)-(-1) λ^(-,λ)exp(2iωkt)]

 

が得られます。

 

したがって,

^(,λ)=∫d3(2π)-3/2(2ωk)-1/2 exp(ikx)ε(,λ)

{ωk^(x)+id^(x)}

 =i∫d3(2π)-3/2(2ωk)-1/2ε(,λ)exp(ikx)0^(x)

 を得ます。

 

一方,a^(,λ)も同じような計算で得ることができますが,

これは,単純に,その記号表記の通り,a^(,λ)は^(,λ)

のHermite共役となっていますから,両辺のHermite共役から,

  

^(,λ)=∫d3(2π)-3/2(2ωk)-1/2 exp(-ikx)ε(,λ)

{ωk^(x)-id^(x)}

=-i∫d3(2π)-3/2(2ωk)-1/2ε(,λ)exp(-ikx)0^(x)

です。

 

ただし,記号:∂0は,2012年4/10 の過去記事:

相対論的場の量子論(正準定式化)(11)で与えたように,

 

(t)∂0b(t)

≡a(t){∂b(t)/∂t}-{∂a(t)/∂t}b(t)

と定義しています。

 

この^(,λ),および,a^(,λ)の表現式から,

これらの交換関係を計算できます。

 

[a^(,λ),a^(',λ')]

=∫d33'(2π)-3(4ωkωk')-1/2

exp{i(kx-k'x')}εi^(,λ)εj^(',λ')

ki^(x)-ii d^(x),ωk'j^(x')-ij d^(x')]

と書けます。

 

ところが,同時刻t=x0=x'0では,

[i^(x),j^(x')]=0,[i d^(x),j d^(x')]=0 ,

[i ^(x),j d^(x')]=iδtrij('),

[i d ^(x),j^(x')]=-iδtrij(')

ですから,

 

ki^(x)+ii d^(x),ωk'j^(x')-ij d^(x')]

k+ωk'trij(')

k+ωk'ijδ3(')

k+ωk')∫d3(2π)-3(qij/2)exp{i(')}

です。

 

それ故,[a^(,λ),a^(',λ')]

=∫d3(2π)-3(4ωkωk')-1/2k+ωk')exp{-i(ωk-ωk')t}

exp{i(')}ε^(,λ)ε^(',λ')

 

-∫d3(2π)-3∫d33'(2π)-3(4ωkωk')-1/2k+ωk')

exp{-i(ωk-ωk')t}exp{i()-i('+)'}

×[{ε^(,λ)}{ε^(',λ')}/2] です。

(※) そして,右辺第2項=-∫d3(4ωkωk')-1/2k+ωk')

δ3(3('+)

×{{ε^(,λ)}{ε^(',λ')}/2]

=-{ε^(,λ)}{ε^(,λ')/2} 0

です。

 

したがって,[a^(,λ),a^(',λ')]

=∫d3(2π)-3(4ωkωk')-1/2k+ωk')exp{-i(ωk-ωk')t}

exp{i(')}ε^(,λ)ε^(',λ')

 

=δ3(')ε^(,λ)ε^(,λ')

=δ3(')δλλ'  を得ます。

 

すなわち,[a^(,λ),a^(',λ')]=δ3(')δλλ'

です。

 

同様に,[a^(,λ),a^(',λ')]

=∫d33'(2π)-3(4ωkωk')-1/2k-ωk')

exp{i(kx-k'x')}εi^(,λ)εj^(',λ')δtrij(')

0 ,および,

 

[a^(,λ),a^ (',λ')]

=∫d33'(2π)-3(4ωkωk')-1/2k'-ωk)

exp{i(kx-k'x')}εi^(,λ)εj^(',λ')δtrij(')

0 が得られます。

 

こうして,2つの横波で独立なベクトルポテンシャル成分に

対する展開係数が,運動量空間ではKlein-Gordon理論におけ

るのと同じ交換関係で量子化されていることを示しています。

 

場のHamiltonian H^=(1/2)∫d3^2^2

(1/2)∫d3d^2(∇×^)2:および,

運動量:^=∫d3^×^

=-∫d3d×(∇×^):が,

 

この運動量展開:

^(,t)=∫d3(2π)-3/2(2ωk)-1/2Σλ=12 ε(,λ)

{a^(,λ)exp(-ikx)+a^(,λ)exp(ikx)}

によって,

 

^=∫d3ωkλ=12^(,λ)a^(,λ)},および,

^=∫d3k kλ=12^(,λ)a^(,λ)}

のように書けることを見ることから,

 

^(,λ),および,a^(,λ)を,エネルギーωk,運動量

を持つ量子の,それぞれ,生成演算子,および,消滅演算子と

解釈することができます。

 

※(注35-2): H^=(1/2)∫d3^2^2

(1/2)∫d3d^2(∇×^)2

 

(1/2)∫d33'(4ωkωk')-1/2Σλ,λ'=12

[-(ωkωk')ε^(,λ)ε^(',λ')

-{×ε^(,λ)}{ε^(',λ')}

^(,λ,',λ')と書けます。

 

ただし,F^(,λ,',λ')≡∫d3(2π)-3

^(,λ)a^(',λ')exp{-i(k+k')x}

-a^(,λ)a^(',λ')exp{i(k-k')x}

-a^(',λ')a^(,λ)exp{-i(k-k')x}

+a^(,λ)a^(',λ')exp{i(k+k')x}

です。

 

ところが,

∫d3(2π)-3exp{±i(k+k')x}=δ3(')exp(±2iωkt)

∫d3(2π)-3exp{±i(k-k')x}=δ3(')

です。

 

故に,

H^=-(1/2)∫d3(2ωk)-1Σλ,λ'=12ωk2

[ε^(,λ)ε^(-,λ')exp(-2iωkt)

^(,λ)a^(-,λ')

ε^(,λ)ε^(,λ')a^(,λ)a^(,λ')

ε^(,λ)ε^(-,λ')exp(2iωkt)

^(,λ)a^(-,λ')

 

{×ε^(,λ)}{-×ε^(-,λ')}

exp(-2iωkt)^(,λ)a^(,λ')

{×ε^(,λ)}{×ε^(,λ')}

^(,λ)a^(,λ')

{×ε^(,λ)}{-×ε^(-,λ')}

exp(2iωkt)^(,λ)a^(-,λ')}

 

と書けます。

 

ε^(,λ)ε^(,λ')=δλλ',

ε^(,λ)ε^(-,λ’)=(-1)λδλλ’,

 

そして,{×ε^(,λ)}{×ε^(,λ')}

=[ε^(,λ)×{×ε^(,λ')}

[{ε^(,λ)ε^(,λ')}-ε^(,λ'){kε^(,λ)}]

2δλλ'=ωk2δλλ',

 

{×ε^(,λ)}{-×ε^(-,λ')

=-[{ε^(,λ)ε^(-,λ')}

ε^(-,λ'){kε^(,λ)}]

=-ωk2(-1)λδλλ'ですから,

 

^=-∫d3k/4)Σλ=12

[(-1)λ^(,λ)a^(-,λ)exp(-2iωkt)

2a^(,λ)a^(,λ)

+(-1)λ^(,λ)a^(-,λ) exp(2iωkt)]

-(-1)λ^(,λ)a^(-,λ)exp(-2iωkt)

2a^(,λ)a^(,λ)

-(-1)λ^(,λ)a^(-,λ) exp(2iωkt)]

結局,^=∫d3ωkΣλ=12^(,λ)a^(,λ) 

を得ます。

 

同様に,^=∫d3^×^

=-∫d3d×(∇×^):

=-∫d33'(4ωkωk')-1/2ωkΣλ,λ'=12

[ε^(,λ)×{ε^(',λ')}]F^(,λ,',λ'),

 

ただし,F^(,λ,',λ')=∫d3(2π)-3

^(,λ)a^(',λ')exp{-i(k+k')x}

-a^(,λ)a^(',λ')exp{i(k-k')x}

-a^(',λ')a^(,λ)exp{-i(k-k')x} 

+a^(,λ)a^(',λ')exp{i(k+k')x}

 

=-δ3(')a^(,λ)a^(',λ')

δ3(')a^(',λ')a^(,λ)

+δ3(')exp(-2iωkt)a^(,λ)a^(',λ')

+δ3(')exp(2iωkt)a^(,λ)a^(',λ')

です。

 

ε^(,λ)×{×ε^(,λ')}

{ε^(,λ)ε^(,λ')}=δλλ',

 

ε^(,λ)×{-×ε^(-,λ')}

=-{ε^(,λ)ε^(-,λ')}

=-(-1)λδλλ'k より,

 

^=-(1/2)∫d3Σλ=12[-2^(,λ)a^(,λ)

(-1)λexp(-2iωkt)^(,λ)a^(-,λ)

(-1)λexp(2iωkt)^(,λ)a^(-,λ)]

=∫d3k kΣλ=12^(,λ)a^(,λ)

も得られます。

 

何故なら,∫3 [^(,λ)a^(-,λ)exp(-2iωkt)

^(,λ)a^(-,λ) exp(2iωkt)] なる積分は,

 

→ -なる積分変数の置換を行なっても不変ですが.

他方,被積分関数は,これによって符号を変えるの奇関数

なので,この積分結果がゼロとなるからです。

 

(注35-2終わり)※

 

ここで,自由電磁場に対する真空状態:Φ0=|0 >,つまり最低

エネルギーの基底状態を,H^,^の固有値がゼロの固有状態

として定めることができます。

 

これは,かつて最も簡単な実スカラーのKlein-Gordon場において

^=(1/2)∫d3ωk{a^()a^()+a^()a^()},

^=(1/2)∫d3k k{a^()a^()+a^()a^()}

に対して,

 

離散表示で,H^=ΣkH^k ;H^k≡(1/2)(ak^k^+ak^k^)

とし,^kΦk(nk)=ωk(nk+1/2)Φk(nk),

Φk(nk)=(nk!)-1/2(ak^)k Φk(0),k^Φk(0)=0

とした基底状態:Φk(0)と全く同じく,

 

全ての,λについてa^(,λ)Φ0=0 を満足するとします。

 

こうして,a^(,λ)をk2=kμμ=0 (質量ゼロ)

満たす4元運動量:μ=(k0,)k,)を持つ,

1つの光子(Photon) or 光量子(ight-quantum)の生成

演算子と解釈できることがわかります。

 

これは1.k≡a^(,λ)Φ0=a^(,λ) |0 >

が,μ^=(P0^,^)(H^,^)の固有値:kμ=(k0,)

=(ωk,)に属する固有状態であることを見ることにより

明らかです。

 

切りはいいけれど長くなりました。

 

今日はこで終わります。

 

(参考文献:J.D.Bjorken S.D.Drell "Relativistic Quantum Fields" (McGrawHill)

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2012年12月 8日 (土)

旧FSHOGI(将棋フォーラム)忘年会

 昨夜,12/7は,久しぶりに,新宿歌舞伎町のモツ焼き屋での,旧FSHOGI(将棋フォーラム)の忘年会に行ってきました。

 3年前(2009年)の暮れに,ふとしたことから,mixiで,私とこの忘年会主催者と連絡がついて,新宿で会おうということで始まった忘年会。。

 昨年は彼が趣味の自転車で交通事故に遭って,この忘年会は無かったので,会うのは2年ぶりでした。

 先日の11月末の私の入院前に,12/7(金)の午後6時からいつものモツ焼き屋で忘年会をやるという連絡が来て,出席すると返答いておいたのですが,それから左眼手術が決まって入院したので,ひょっとすると,まだ入院中で行けないかも知れないと案じていました。

 しかし,幸い12/1には退院したので,12/7,8と連休を取って備えていました。

 ところが相次ぐ退院見舞いなどで金を使い果たし,会費5000円程度が全く無い状態になったので取り合えず,休みは取ったけどギリギリまで金策をしてダメならドタキャンするつもりでした。

 しかし,前日12/6の夜に,12/1の退院当日退院見舞いと称して実は私が少し金を使わされた形になった当事者のMちゃんから電話があって,当座の5000円こらいなら貸してもらえることになり,7日に口座に振り込まれて,何とか出席することができたのでした。

 7日の夕方5時を過ぎて,そろそろ出かけないとと支度を始めたとたん,テレビで地震がくるとの予報が出たので,

 イツモの小さいヤツかな?とタカをくくっていたら,何と2分くらいにも感じた結構大きな縦揺れ横揺れが続いたので,ついパソコン机の下にもぐって一瞬ですが,「とうとう('東海地震でも)来たかな?」と思いましたが,やがて,それほどでもなく揺れが止んだので,ヤレヤレという感じで出かけました。

 新宿に着いたのは,もう6時ちょうどくらいでしたが,待ち合わせ場所が現地で遅れても,少なくとも9時くらいまでは宴会が続いてるはずと思ってアセらず,向かいました。

 2年ぶりでしたが,確か旧コマ劇場のそばくらいと思っていて,歌舞伎町でモツ焼きやホルモンなどの店がある一角は限られていたので,探しましたが,どうも通りを間違えたみたいで,30分以上もウロウロしました。

 途中で,メンバーに携帯電話しましたが,地震のせいで全く繋がりません。

 そういえば以前もウロウロしていて携帯で迎えに来てもらったのでした。

 でも,歌舞伎町のイカガワしい店がいっぱいあるところで,呼び込みのニイちゃんが大勢立っていたので何人にも聞いて近くまではたどり着いて,結局,お店の普通の電話にかけてみると,ちゃんと繋がって筋を1つ間違えてるということで,やっと7時前には目的地に到達しました。

 普通電話なら繋がるのなら,もっと前に電話すればよかったですね。

 とにかく,現地に着くと,まあハンドルですから伏せ字の必要ないだろうということで,メンバーを書くと,主催のEcQ(和尚)さんと文陽寛さん,それに,このブログにコメントで忘年会を知らせてくれた関さん,の3人しかまだ来ておらず。。。

 聞くと,いつものナンボクさんが行方不明で,文さんと犬猿の仲?のりょうまさん,そして,Unknownさん(ウンコウンじゃないよ)は,まだ。。とのことでした。

 パソコン通信のフォーラムがなくなった前後に,このメンバーとは袂を分かって「将棋チェスネット」という会を作り,メール将棋などを継続させ,

 毎年夏には湯河原などで,男子プロや女流の棋士を呼んで,合宿と称してお泊まりオフをしたり,竹橋での社団戦に出たりの真面目?な活動をしているメンバーなら,ここ20年来,ほぼ毎年1回以上は会っているのですが,

 こちらのもっと古くて懐かしいメンツとは.mixiで発見するまでは,10年以上も会っていなかったメンバーです。

 今も両方に,顔を出してるのは,節操のない?私と関さん。それと,今回は来れないという連絡があったらしい柿木さんくらいですね。

 「たまには,一緒に湯河原にでも行きたいね。」というEcQ(さんからの社交辞令も出ました。

 「お金なかったので,ドタキャンして欠席も考えていた。」と正直に言うと, 「TOSHIさんは,こうして来てくれて逢えただけでもウレシイので,年に1回しか会えないことだし,そういうときは連絡してくれれば,飲み代くらい全部,貸すのじゃなくてオゴルよ。退院祝いもあるし。。」

 という涙が出るような,お言葉。。

 結局,育ちが上品な?せいか,モツ焼きや,ホルモンなどは全く苦手でレバーの焼き鳥1本以外は野菜焼きや漬ケ物ばかり食べて,カラオケが世に出る以前には,よくやっていた,お話だけの飲み会,

 それに普段は焼酎やウィスキーをチビチビやってるばかりの恐らく彼らとは飲み屋の趣味が違うであろう私は,好きだけれど余り飲み慣れていないビールとかサワーなどを飲む方に集中しました。

 夜9時過ぎにはショバを変えて,これもお決まりの近くの牛タンという貼り紙のあるテーブルと椅子のお店に移り,調子に乗って,11時頃まで一銭も払わないまま,近くに住んでいる関さんに山手線で巣鴨まで送ってもらいました。

 彼は駒込迄行って,そこから歩いて帰れるということでしtた。

 途中,池袋では座れましたが電車の中で2回もゲロを吐いて,スペースを探して上手に吐いたツモリですが,終電近くの電車内の方々どうも汚くてすみませんでした。

 でも,巣鴨に降りると,また,元気を取り戻して,財布にお金は残ってるし。。

 ということで,懲りずにまた2件ハシゴして帰宅は2時半頃でした。

 2件目のコリン星は,看板は消えていたけど自転車があったので,戸を開けてみたら,案の定,まだ見覚えのある若い客2人がいて歌ったりしていたので,私もカラオケを歌ったりで,巣鴨一番街では一番好きだけど,ヨソからのお誘いも多くて,めったに会えない優子ママに久しぶりに逢えてウレしかったです。

 まあ,店も看板消して終わりに近かったし入院していた話もしたせいか?ここも退院祝いということでお金を払わず仕舞い。。

 こんなことばかりで甘えてばかりもいられない。。という思いもあるので,余り親切にされると,かえって入り辛くなるという気にもなります。

 イツカ埋め合わせをするゾー。。ということで,飲み屋にしか「家族」のいない私はゴキゲンで帰途につき,今まで爆睡していたのでした。

 今日も寝てようビだし。。

 何の役にも立たない"極楽トノボ"は,飯を食ったら,また寝ようかな。。

PS:私信です。上杉謙信へ,4月から放たらかしでゴメン。。

 EcQさんたちも心配してるから,もし見てたらここへのコメントでも,私へのメールでもいいので連絡してください。

 私のPCのメアドは,昔から一切変わっていません。

 昔,メアドが消えるなどと書いたのは,このブログのコメントで書いたメアドの入ったメッセージを消すという意味です。

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2012年12月 6日 (木)

過去の眼科入院中のExcersize

 ちょっと手抜きで,前に眼科入院時(右眼,左眼手術時)にやった

 算数・数学のExcersizeを振り返って内容を再掲載してみます。

  

 ただし,これだけでは記事が寂しいので今回2度目の左眼手術

 の当日の朝,よく晴れて帝京大学病院の7階談話室の窓から,

 遠くに富士山が見えたのを撮影しようとした2枚の写真を冒頭

 に載せておきます。

  

 朝日の中の逆光でしたし,望遠でもないので,後で見ると,富士山

 の姿は不明でしたが,これだけで電池が切れで専用の充電 BOX

 を忘れてきたため,入院中に撮った写真はこれだけです。

 

     

    

 

 さて,本題ですが,まずは昨年2011年5/30入院,5/31右眼手術,

 6/11退院の最初眼科入院のときの2011年6/13の記事

 「算数の問題」からです。

 

※以下,再掲内容です。

  

 退院時,入院記念に看護師さんに置きみやげ?として,

 「お世話になりました。ありがとう,さようなら」という

 短い手紙に加えて「算数の問題」を出題,手渡してきました。

 

 夜勤などの眠気覚まし,ひまつぶしのツモリですが,そんな暇なく

 迷惑でしょうから,シカトされ即ゴミ箱行きかも知れませんが。。

 

 これは,実は2006年3月に,ブログ開始してまもなく書いた記事です。

 (◎ 2006年3/30の記事「算数の問題」参照)

 

 その後,2006年12月にはヒントも出しました。

 

 ところが,その後出題した私自身がどのようにして解いたかを失念

 してしまいました。

 

 かつて,解けたはずなのに,改めて考えても算数の解き方にこだわる

 限り,どうしてもできなかったので,解答はいずrということにして

 取り合えずは,そのままにしていました。

 

 ところが,その間にも「解答を示してくれ」との要望が幾つかあり,

 再度トライしてみましたが,面目ないことにどうしても解けなくて,

 大きなことを言った手前,謝まってPendingにしていました。

 

 (◎↑ これはここの@niftyのココログだけでなく,Yahooのミラー

 ブログ「TOSHIの宇宙4」での話も含まれています。)

 

 しかし,今回,病院生活が余りに暇なので,6/5(日)には朝食後

 から,BSで延長戦になって5時間以上も続いたメジャーリーグの

 アスレチックス対ヤンキースのゲームを見るとはなしに見ながら

 

 何の邪魔も入らず,ゆっくりじっくり考えていると,昼食後の14時

 頃にあっさりと解けました。

 取り合えず,問題とヒントまでを,再掲します。

 

 解答部分は,今日夕方,職場から帰宅して後に書きます。

 

◎(問題): でたらめな形の四角形が1つあるとします。

 

 その4つの各辺を,それぞれ3等分してその向かい合う点同士を

 直線で結ぶと,やはりでたらめな形の9個の小さい四角形に分割

 されます。

 このとき,真ん中にできた小四角形の面積は元の四角形の面積

 のちょうど,1/9 になることを証明しなさい。

 

 という問題です。

 

 そして,2006年12/20には問題再掲してヒントを与えました。。

 (「算数の問題(再掲) ↓)

 

 ◎これに対して,今回はヒントとして対辺の分点同士を結んでできる3つ

 の四角形のうちの真ん中のそれは全体の1/3になることを示すことがで

 きるという指摘を追加しておきます。

 

(追伸):今2007年1月9日~10日の深夜ですが,,kaさんから補助線を明示した

 図を見たいとの希望がありました。

 

 そこで□ABCDと,そのADの3等分点M,N,および,BCの3等分点P,Qを

 書いた図を示してみました

要するに,⊿MPQ=(1/2)⊿MBQ,⊿MQN=(1/2)⊿MQDなので,

□MPQN=(1/2)□MBQDとなります。

 

別の補助線を引いて,⊿MBD=(2/3)⊿ABD,⊿DBQ=(2/3)⊿DBC

なので□MBQD=(2/3)□ABCDが成立しますから,

□MPQN=(1/3)□ABCDになります。

 

もちろん,□ABCDが台形でないなら,面積が1/3になるのは真ん中の

四角形だけで,両側の四角形は1/3にはなりません。

 

これがヒントです。◎

 

さて職場から,帰宅したので,約束通り,解答を示します。

  

まず,9個の小四角形に下図のようにa,b,c,d,e,f,g,h,iとラベルを付けます。

  

同時にこれらは各四角形の面積をも表わす記号とします。

 ここで□ABCDの面積をSとすると,証明すべき結論は,e=S/9です。

 

まず,明らかにa+b+c+d+e+f+g+i=S です。

 

そして,ヒントから, ,b+e+h=S/3,かつd+e+f=S/3 です。

このことから,a+c+g+i=S/3+eと書けることもわかります。

 

これ以上,これらの式をいくら変形しても何も新しいことは出てきません。

 

そこで,新しい補助線を引いて考察します。

まず,⊿EAM=(1/2)⊿EMD,かつ⊿EAK=(1/2)⊿EKBです。

 

故に,a=⊿EAM+⊿EAK=(1/2)(⊿EMD+⊿EKB)です。

 

いいかえると⊿EMD+⊿EKB=2aです。

そこで,□EBCD=S-3aです

 

他方,⊿EDR=(1/3)⊿DEC,かつ⊿EBP=(1/3)⊿EBC ですから,

⊿EDR+⊿EBP=(1/3)(⊿DEC+⊿EBC)=(1/3)□EBCD です。

 

以上から,(b+c+d+g)-2a=(1/3)(S-3a) ですから,

b+c+d+g=a+S/3 が成立します。

   

対称性から,同様に,

f+i+b+a=c+S/3,  h+g+f+c=i+S/3,  d+a+h+i=g+S/3

も成り立つはずです。

  

これら4つの等式の両辺を,全て,それぞれ加えると,

2(a+b+c+d+f+g+h+i)=(a+c+g+i)+4S/3

となります。

 

したがって, 2(S-e)=(S/3+e)+4S/3 より,

3e=S/3 ですから, e=S/9です。

 

解答は以上で終わりです。 お疲れさま。。

 

ここまで全部が,2011年記事の再掲内容です。※

次は,今年2012年春の4/23入院,4/24左眼手術,4/28退院の入院時

4/30の記事「数学(算数?)の問題(入院中にトライ)」の再掲載です。

 

実は,7階の眼科(701号室)で手術する前に,4/16に,インスリン投与開始

のため,15階の内科(1503号室)に入院し,その後4/23に病棟を転科して

きたのでした。

 

※さて,以下は再掲内容です。

  

これまでの経験から,入院生活は退屈極まりないことがわかっていたので

数冊の専門書や小説だけでは,スグに時間が枯渇し,また飽きてしまうと

思い,ルービックキューブや詰め将棋本も持ち込みました。

 さらに,この他に入院直前に急遽Amazonで「数学オリンピック

 完全攻略」という古書を注文購入して病院に持参しました。

 

 入院初日の4/17の午後に,最初に考えて解き,なぜか退院までに

 最も印象に残った問題は次の問題でした。

 

 数学オリンピックの問題(1979年)

 

 p,qを,p/q=1-1/2+1/3-1/4+...-1/1318+1/1319

 を満たす正の整数とするとき,

 

 pは1979で割り切れることを示せ。

 

(◎)以下は,これのヒントから,というより,即解答を書きます。

  

 p/q=1-1/2+1/3-1/4+...-1/1318+1/1319

 =1+(1/2-1)+1/3+(1/4-1/2)+...+(1/1318-1/659)+1/1319

 =1+1/2+1/3+1/4+...+1/1318+1/1319-(1+1/2+..+1/659)

 

 =1/660+1/661+..+1/1318+1/1319

 1979/(660・1319)+1979/(661・1318)+..+1979/(989・990)

 1979×(1//(660・1319)+1/(661・1318)+..+1/989・990)

  

 より,

 

 1/(660・1319)+1/(661・1318)+..+1/989・990)を通分した

 既約分数をm/nとおけば,p/q=1979(m/n) です。

 

 故に,p=1979mq/nと書けます。

 

ところで,1979はちょっと確かめればわかるように,素数です

から,1と1979 以外には,分母のnと共通因数を持つ可能性は

全くありません。

 

しかも,nは660・661・・・1319の約数ですから,これは明らかに

1979では割り切れません。

  

そこで,pが整数であるという仮定から,mqの方がnで割り切れる

と結論されます。

 

したがって,p=1979mq/nで,かつ,mq/nが整数ですから,

pは1979で割り切れることになります。(終わり)◎

  

こうして入院初日は暮れてゆき,11泊12日が続いたのでした。

 

(↑ この問題を退院時,看護師さんに宿題として置きみやげに,

渡してきました。昨年の前回入院でも帰りに宿題出しましたが,

忘れてるでしょうね。← イヤ,毎度,迷惑な話です。)

(以上,2012年記事の再掲です。※)

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2012年12月 5日 (水)

相対論的場の量子論(正準量子化)(34-2)(34の補遺)

前回,入院前最後の相対論的場の量子論(正準量子化)の記事は,

最後の結論的説明を書かないまま,中途半端に終わったので続き

を補遺として追加します。

 

まず,前記事の最後の部分は,

 

以上から,

Λ^(x,ε)≡∫d3{y2k d^(,t)}/(4π||)}

とおけば,

 

^(ε)Aλ^(x)U^-1(ε)

=Aλ^(x)-(i/2)εμν[Mμν^,Aλ^(,t)]

=Aλ^(x~)-ελσσ^(x)-ελσσΛ^(x,ε)

が得られます。

 

ただしλσが空間回転:εijのみの場合はΛ(x,ε)はゼロ,

または定数です。

 

したがって,このΛ^(x,ε)が,この変換に伴うゲージ変換の

ゲージ関数を与えることがわかります。

 

と書きました。今日はここからの続きです。

 

まず,このゲージ項が必要なことは明らかです。

 

何故なら,Φ^(x)=A0^(x)≡0 のとき,任意のユニタリ変換:

U^に対し,^Φ^(x)U^-1=U^A0^(x)U^-1=0 が成立する

ので

 

変換前の旧Loretz系における状態:|α>が,新Loretz系

(x~μ=xμ+εμνν)においては,あるユニタリ変換:

U^(ε)により,^(ε)|α>に変換されるとすれば,

 

^(ε)Aμ^(x)U^-1(ε)

=Aμ^(x~)-εμνν^(x)-εμννΛ^(x~,ε)

において,

 

μ=0 に対応するものは,左辺=U^A0^(x)U^-1=0 であり.

右辺=-ε0kk^(x)-ε0kkΛ^(x,ε) です。

 

したがって,左辺=右辺が成立するためには,ゲージ項が存在

しなければならないことがわかります。

 

このとき,電磁場Aμ^(x)の行列要素については,

<β|U^(ε)Aμ^(x~)U^(ε)|α>

+∂μ<β|U^(ε)Λ^(x~,ε)U^(ε)|α>

=Sμν(ε)<β|U^(ε)Aν^(x)U^(ε)|α>

が成立します。

 

つまり,U^(ε)Aμ^(x)U^-1(ε)

=Aμ^(x~)-εμνν^(x)-εμννΛ^(x~,ε)

なる構造から,

 

Loretz系での場の演算子:Aμ^(x~)はMaxwell方程式を満足し,

それ故,この量子論定式化においてもMaxwell方程式は共変である

ことがわかります。

場の従うべき基本方程式が不変という意味では,理論は共変である

といえます。

 

※(注1):物理的観測量としての場は,その行列要素:

<β|Aμ^(x)|α>で与えられ,これが古典的場の電磁ポテンシャル

μ(x)に対応していて,Maxwell方程式を満足します。

 

そして,新Loretz系での同じ行列要素は,

<β|U^(ε)Aμ^(x~)U^(ε)|α>

=Sμν(ε)<β|U^(ε)Aν^(x)U^(ε)|α>

で与えられます。

 

これが古典的電磁場のポテンシャル:

A~μ(x~)=Sμν(ε)Aμ(x)に対応しているため,

古典電磁気学において,Maxwell方程式は共変である,という

対応原理が成立しています。

 

(注1終わり)※

  

そして,さらなる要請は,新Loretz系での場を~(x~)と書くと,

 

横波(Coulombゲージ)の条件:∇~~(x~)=0 が保持されること,

 

および,新Loretz系においても,旧Lorentz系と同じ,修正された

正準交換関係が保持されることです。

 

これらのことは,具体的計算から容易に証明できます。

 

※(注2):上記の言明は,:^(x)を,その行列要素:

<β|^(x)|α>と同一視したときの表記を^(x)とし,

 

x~における行列要素:<β|U^(ε)^(x~)U^(ε)|α>を,

~(x~)と見たときの関係です。

 

(x~)=<β|U^(ε)^(x~)U^(ε)|α>であるという

見地からは,

 

~~(x~)=0 は,∇~~(x~)

=<β|U^(ε)∇~^(x~)U^(ε)|α>

により,∇~^(x~)=0 を意味します。

そして,∇~(x~)=∂~kk^(x~)

(∂k+εν)Ak^(xμ+εμνν)

=∂k{Ak^(x)+εμννμk^(x)}+ενk^(x)

 

=∂kk^(x)+(εμk+ε)∂μk^(x)

+εμννμkk^(x)

=∇(x)+εμννμ{∇(x)}0

です。

  

すなわち,確かに∇~^(x~)=0 を得ます。

  

しかし,当時のノートにある通りに書きましたが,

さすがにこれは重箱の隅の蛇足で,ヤリ過ぎです。

   

つまり,関数^(x)が∇^(x)=0 を満たすなら,

この等式はx=xμについての恒等式です。

 

^(x)=0 は任意のxについて成立する等式なので,

xをx~に変えただけの~^(x~)=0 が成立するのは 

確かめるまでもないことでした。

 

x → x~ がLorentz変換でなくても成立することです。

  

 また,場(x~)は,~μをc-数のパラメータとする演算子です。

   

 そこで,lorentz変換に対して単にユニタリ変換を受けるだけ,

   

 つまり,~(x~)=<β|U^(ε)^(x~)U^(ε)|α>

 =S(ε)<β|^(x)|α>より,

 ^(x~)=U^(ε)^(x)U^(ε)となるだけですから

  

 任意の準拠Lorentz系で同時刻交換関係を取れば,

 元の準拠Lorentz系での交換関係:[ , ]はc-数なので,

 U^(ε)[ , ]U^(ε)=[ , ]となるため,

 

 それらが,元の準拠Lorentz系での交換関係と一致するのは

 明らかです。

   

 (注2終わり)※

   

 こうして,各準拠Lorentz系で,^0,かつ,0^=0 の

 輻射ゲージを取って,量子電磁力学

 (QED:Quantum ElectroDynamics)を定式化すると,

  

 相対的に運動している観測者OとO~のそれぞれが認識する状態

 を関連付ける1つのユニタリ変換を確実で合理的なモノとする

ことができるわけです。

   

今日は,ここで終わります。

  

(参考文献):J.D.Bjorken S.D.Drell "Relativistic Quantum Fields" (McGrawHill)

  

PS:勘三郎さんの急死に驚いて前記事の訃報を書かなければ,今朝予定

していた本記事のアップはもっと朝早くできていたはずでした。

 

おかげでアップは出勤前となり,まず文字を拡大したあと,一所懸命に

2時間ほど,出かける時刻をイツモより30分遅らせて添削し編集して後

少しというトコロで,フリーズして

  

わゆるMicrosoftに「送信する?」,「送信しない/?]のエラーメッセージ

が出て.アチャーとなって徒労が決まり,,心残りしながらも夕方帰宅する

までそのままでした。

  

こういうのも心臓に悪いですね。

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訃報! 中村勘三郎も逝く。。

 食道ガンで入院していた歌舞伎俳優 中村勘三郎さんが,ガンの手術後.療養中に肺炎を発症され,そのための呼吸困難:急性呼吸窮迫症のため,本日12月5日午前2時半頃死去されました。 

 まだ,57歳でした。

 日刊スポーツ芸能ニュース→ 歌舞伎俳優の中村勘三郎さん 死去57歳

         

 舞台に歌舞伎を見にいったことがないので,歌舞伎俳優として観たことはないですが,彼は私には約6歳年下で50年くらい前,中村勘九郎として初舞台のニュース以来,カワいい子供時代から,よく知っており見守っていた存在で,長い間,勘三郎ではなく勘九郎として親しみを持っていました。

 非常に残念です。今朝はTVの速報でビックリしました。

 早期発見した食道ガンということでしたし,最近ではガンは必ずしも不治の病ではなく食道ガンなら,俳優の命である声帯付近でないなら手術すれば元通りに回復すると思っていました。

 イヤ,57歳はまだそれほど高齢ではないけれど年配で持病のある方の肺炎は恐ろしいですね。

 先日11月に92歳の誕生日を迎えた私の母親が,大腿骨折で入院中の今年6月の退院直前に肺炎にかかって危篤になり,何とか持ち直したとも聞いていたので,なおさらです。

 私自身も,来年2月で63歳ですが,

 メインの虚血性心不全の他にも,両足の脛から下の動脈硬化,長い糖尿病生活の関連で糖尿性神経麻痺(手足のしびれ),足首は壊死までいかないもののやや紫色に変色して感覚が無く,軽い腎不全による貧血,両目の眼底出血,その上,左頚椎炎症,etc.と病気の総合デパート状態です。

 私の場合,肺炎,インフルエンザ,肺血栓(エコノミークラス症候群:)だと,発症した時点で99%命取り,単なる風邪であっても,とにかく呼吸器関連の病気に患ると,健康人より,はるかに死亡率が高いと,かつて医者から警告されました。

 実際,,2007年4月に順天堂で心臓バイパス手術をして退院後は,極力,風邪などを引かないように気を張ってはいますが,風邪は偶にかかると最低3週間は治らないようです。

 また,肺血栓は長時間,窮屈な状態で飛行機に乗らなくても,例えばパソコンの前に座りっぱなしで長時間動かない状態を続けても発症するらしいですね。 

 ちょっと,長い余談,失礼しました。

 中村勘三郎さんのご冥福を祈ります。

 合掌!!

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2012年12月 3日 (月)

入院中のExcersize(頭の体操)

 今回の入院中も退屈であることが予想されたので,

 

 昔,ブックオフで買ったまま,まだ読んでいなかった東野圭吾の短編

 推理小説集「怪しい人々」とR.P.Feynmanの古い素粒子論のテキスト

 「Photon-HadronInterction 」,詰め将棋の本1冊の他に,

 以前,神保町の理系専門の古書店の明倫館書店で見て何気に買って

 いた19990年代の数学オリンピックの問題集を持参し,

 

 途中でイヤになって放り出さない程度の比較的容易な問題を選んで

 解くという作業をやって時間を潰しました。

  

 身体の方はベッドでゴロゴロ寝ていても,間寛平チャンの"止まるとシヌー"

 とかの状態には程遠く.,Excersizeといえば,普段でも,職場で始業時にやる

 ラジオ体操くらいですが。。。

 頭の方は,トキドキ"止まるとシヌー"という状態に近くなることもあります。

 シャバであれば,ネット将棋で勝ち負け関係なく暫く対局すれば,解消でき

 るようですが,入院中はそうもいかないので,excersize用意しました。

 

 まず,111/26(月)の帝京大学附属病院の眼科に入院当日,自分の部屋

 とベッドが7階東病棟の701号室の第4ベッド(入り口通路側)に決ま

 って自分の荷物をロッカーなどに整理し,昼食も取って落ち着いて後

 

 2問やってみました。

 

 まず,第6回日本数学オリンピック予選(1996)から,

 

.正整数nに対して,an=102n-10n+1とするとき,

 2√an の整数部分を求めよ。

 

※(私の解答):これはすぐに,わかりました。

 

 4an=4・102n-4・10n+4=(2・10n -1)2+3 ですから,

 M=2・10n -1とおくと, 4an=M2+3と書けます。

 

 そして,n=1でもM=20-1=19ですからM≧19です。

 

 よって,(M+1)2=M2+2M+1>M2+3>M2 です。

 故に,M< 2√an の=√4an <M+1 です。

 

 以上から,2√an の整数部分はM=2・10n -1です。

 

 例えば,n=1では,a1=91なら,2√a1=2√91=√364です。

 364は192=361と202=400の間ですから,

 整数部分は確かにM=19です。

 

(終わり)※

 

 次は,同じく第6回予選から,

 

4.aをx3-x--1=0 の1つの解とするとき,

 a2を解とする3次方程式を1つ求めよ。

 

※(私の解答):a3=a+1なので,6=(a+1)2

 =a2+2a=1です。

 

 そこでA=a2とおけば,A3=A+2a+1です。

 

 一方,a3=a+1の両辺にaを掛けると,a4=a2+a

 です。

 

 つまり,A2=A+aですから,a=A2-Aとなります。

 

 これをA3=A+2a+1に代入すれば,

 A3=A+2(A2-A)+1=2A2-A+1 を得ます。

 

 よって,A3-2A2+A-1=0 が満たされます。

 

 したがってA=a2を解とする3次方程式の1つは,

 x3-2x2+x-1=0 です。

 

(終わり)※

 

 次は,手術も終わって,推理小説にも飽きた,手術翌々日の

 11/29に解いた1問です。

 

 第2回日本数学オリンピック予選(1992)から,

 

.Aを次の条件1),2)を満たす正整数の集合とする。

 

1) 2,3,5,7,11,13以外の素因数を持たない。

2) 22,32,52,72,112,132 のいずれでも割り切れない。

 

ただし,1∈Aとする。

 

Aの要素nの逆数1/nの総和:

1+1/2+1/3+1/5+..+1/(2・3・5・7・11・13)

を求めよ。

※(私の解答):

このままでも,できますが,総和の式を通分すると,

 

求める総和式

(2・3・5・7・11・13+3・5・7・11・13+2・5・7・11・13

2・3・7・11・13+..+7+5+3+2+1)/(2・3・5・7・11・13)

 

となります。

 

分子は,分母=2・3・5・7・11・13の自身と1を含む全ての約数の

総和ですね。

 

,自分自身の高校,一浪時代や,後の予備校等での講師としての講義

において,大学入試問題を解くテクニックの1つで,

ここで,素因数分解がpαβγδ・・・であるような正整数

の約数の総和は,

(1+p+..+pα)(1+q+..+qβ)(1+r+..+rγ)

(1+s+..+sγδ)・・・

で与えられるというのを,思い出しました。

 

今の場合は,分子=(2・3・5・7・1・11・13の全ての約数の総和)

(1+2)(1+3)(1+5)(1+7)(1+11)(1+13)

=3・4・6・8・12・1429・33・7 です。

 

故に,(分子)/(分母)=28・32/(5・11・13)

=256×9/(143×5)=2304/715 です。

 

後で考えると,別に通分せずとも。。。

 

そのまま,(1+1/2)(1+1/3)(1+1/5)(1+1/7)(1+1/11)(1+1/13)

(3/2)・(4/3)・(6/5)・(8/7)・(12/11)・(14/13)

として求める方が,若干簡単でしたね。

 

(終わり)※

 

予想より早く退院できたので,今回はこれだけです。

 

ちょっと,やさし過ぎて歯ごたえないものばかりと見えます。

片目だと根気続かないので,長めの問題や図を考えるモノなどは,

問題を読んで理解するのも億劫で]敬遠しましたが。。。

 

この手の問題は,実は題意が理解できれば,半分解けたようなもん

ですね。

PS:実は早朝にアップして,編集作業中にフリーズして,

せっかくの数時間がパーになったので頭に来て放り出し,

また出勤前に編集し直したのでした。

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2012年12月 2日 (日)

今日の癒し(You-tubeからクリスマス)

 今日の癒しです。。。

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2012年12月 1日 (土)

退院しました。

 本日,朝10時過ぎに無事,退院し,12時前には帰宅しました。

 11月27日(火)2時から1時間半くらいの左眼硝子体除去手術から今日で5日目,昨日朝の教授回診後の主治医の診察で週末退院が決まり,今日退院帰宅です。

 現在のところは,まだ完全には視力回復していませんが,混濁した硝子体は,80%くらいまで透明を回復しているみたいで,後は時間の問題です。

 取り合えず,報告まで。。。

 ちょっと,帰宅直後にストーカー的な方に押し売りのお見舞いを受けて,マシン立ち上げたところで再び寒い中を外出し,やっと16時半頃に解放され,また帰宅して,これを書いています。

 病院は肉体的には,休息になりましたが,やはり自宅がイチバンです。

 今日は久しぶりに自分の枕でゆっくりします。

PS::女難か?退院を知らせた相手が悪かったのか?日曜日夜中零時半にまたも電話があって起こされ,押し売り退院祝いで最後駒込から電車に乗り,身体も懐も寒くなって帰宅したのが朝8時5分前,3時間寝て今から出勤です。

 こんなことなら,退院を1日延ばせばよかった。

日曜日なら,さすがに巣鴨界隈の飲み屋は休みが多いのでお誘いもなかったでしょうに。。。

 ツケは完済できたけど。。

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