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2014年8月

2014年8月31日 (日)

訃報!! 龍虎さん。。

 元大相撲関取でタレントの龍虎さんが急死されました。享年73歳。。

 

 急性心筋梗塞?(心不全)が原因のようです。

 ※虚血性心不全でバイパス手術を受けた心臓障害者の私も,いつ急変するかわからないので他人事(ヒトゴト)ではないです。

 まあ,いつでも覚悟はできてますがまだ龍虎さんよりも9歳も若いのでネ。。

 → NHK ニュース 

 龍虎さん死去。家族とハイキング中に神社で倒れる

 とにかくいい男でした。それまでの相撲取りは訥弁というイメージとはほど遠く引退後も力士虐待や八百長問題など本人もいた世界で言いにくい面もあったでしょうが,歯に衣着せぬ口調でした。

 確かに1回関取りから幕下まで落ちて再び入幕したとか,遅咲きということも存じていて異例の潔さと粘り強さを持った江戸っ子気質という面にも私はほれてましたが,むしろ「暴れん坊将軍」のめ組の居候とか役者として拝見した機会の方が多くて印象的でした。

 

 後の舞の海などにも通じる聡明さ多士済々力士の先駆者でしょう。

 ※余談ですが初代め組のおカミさんで日劇ミュージックホールのダンサーだった春川ますみさんは私の好みのタイプです。彼女は浅草ロック座にも出ていたらしいですね。

 

 ↓ 若き日の。。ダンサー時代の春川ますみさん。。

 

南無。。観世音菩薩さま。。。

 ↓暴れん坊将軍(You-tubeから)

 

 

 ご冥福を祈ります。。合掌

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2014年8月29日 (金)

多電子原子の構造(再掲載)

 前回の再掲記事;「量子力学の変分原理」が2008年8/13の記事ですから,少し前後しますが,約束通り定常的摂動論や変分原理の実用例として,

 2008年1/15の過去記事「多電子原子の構造」を再掲載します。

 

※以下,再掲過去記事の本文です。

 2個以上の電子を持つ一般の原子を多電子原子と呼びます。

 今日はヘリウム原子Heを中心として,それら多電子原子の量子状態の構造の基礎について記述します。

しかし,多電子原子について述べる前に,まず記事:

「水素様原子の波動関数」において得られた種々の固有状態

=電子軌道:ψnlm(r,θ,Φ)=Rnl(r)Ylm(θ,Φ)に関連して,

それらの軌道の呼称について1通りおさらいしておきます。

添字nを主量子数と呼ぶことは既に述べました。

 

また,軌道角運動量をとするとき,

l(l+1)hc2(l=0,1,2,..n-1)が軌道角運動量の絶対値

の2乗:2の固有値を表わし,

mhc(m=-l,-l+1,..,0,1,..,l)が軌道運動から生じる

磁気モーメントの大きさに比例した軌道角運動量の成分の1つ,

例えばLzの固有値を示しています。

 

それ故,lを方位量子数(軌道角運動量量子数),mを磁気量子数

と呼びます。ここにhc≡h/(2π)でhはPlanck定数です。

エネルギー準位に直接関わる主量子数nについては,n=1,2,3,..

に対してそれに属する"状態=軌道"を,それぞれK殻,L殻,M殻,..

と呼ぶ習わしになっています。

 

また,水素様原子ではエネルギー準位が何重にも縮退しています

が,一般の多電子原子では方位量子数l=0,1,2,3,..,n-1に対

するそうした縮退は解けます。

これらのlについては,"固有状態=軌道"はs,p,d,f,..軌道

と呼ばれます。

 

例えば,主量子数n=1のK殻においては,方位量子数lは 0 しか

許されないわけですが,それは1s軌道と呼ばれます。

 

l=0 のs軌道ではm=0 のみが許されるので,K殻の軌道状態

この1sの1つしかありませんが,スピンの自由度sz=↑,↓を

考慮してスピン波動関数σsz(s)をも含めると,1電子の波動関数

ψnlm(r,θ,Φ)σsz(s)=Rnl(r)Ylm(θ,Φ)σsz(s)となります。

 

スピンsz=↑,↓に応じて,1s状態には計2個の電子が入ることが

可能となります。

すなわち,n=1,2,3,4,5,6に対応する軌道をK,L,M,N,O,P殻,

l=0,1,2,3,4,5に対応する軌道をs,p,d,f,g,h軌道と呼び

ます。

 

n=1においては 1sなる表記の軌道のみがあって,それを占有する

2個の電子の存在が可能,n=2には2s,2pと表わされる 1+3

=4個の軌道があってそれを占有する8個の電子の存在が可能です。

 

さらに,n=3では3s,3p,3dで表わされる 1+3+5=9個の

軌道があり,それらを占有する18個の電子が存在可能ということ

になります。

さて,2個以上の電子を持つ多電子原子の系については古典論の

太陽-惑星系の多体問題と同じく,厳密に解くことは不可能です。

 

しかし,水素様原子と同じく原子核の質量は原子内電子よりはるか

に大きく,重心はほぼ原子核の位置にあって重心運動と電子の原子核

に対する相対運動とは分離できると考えられます。

 

原子核は近似的に原点に静止していて,個々の電子の換算質量

mはほぼ電子質量に等しいと考えます。

このときN電子原子の電子にi=1,2,..,Nなる番号をつけて

原子核の位置を原点としたときの個々の電子の位置ベクトルを

iとします。

 

そして,ri|i |,ij|ij |(i≠j)と置きます。

すると,N電子の相対運動の総Hamiltonian

=Σi=1N[-hc2i2/(2m)-Ze2/(4πε0i)]

+Σi<j2/(4πε0ij) で与えられます。 

また,この電子の相対運動の総HamiltonianH  は,

=Σi=1N(i)+Σi<j(i,j),

h(i)≡-hc2i2/(2m)-Ze2/(4πε0i),

g(i,j)≡e2/(4πε0ij)(i,j=1,2,..,N)

なる形の和として表現することもできます。

このとき,h(i)ψ=Eψは水素様原子の定常状態の

Schroedunger方程式ですから,

その解はh(i)ψnlm=ε0nψnlm,

ε0n=-mZ24/{(4πε0)2(2c22)},

ψnlm(r,θ,φ)=Rnl(r)Ylm(θ,φ)

(l=0,1,2,.,n-1,m=-l,-l+1,.,0,1,.,l)

で与えられることは既に述べた通りです。

そこで,0≡Σi=1N(i)とおけば,固有値方程式

0Ψ=EΨの一般解は,固有値E=0n1n2..nNに属する

Ψ=Ψn1n2..nNの形,

つまり,0Ψn1n2..nN=E0n1n2..nNΨn1n2..nN

で与えられるはずです。

 

ただし,0n1n2..nN≡Σi=1Nε0nin1n2..nN≡ψn1ψn2..ψnNです。

 

ここで,ψnはΣl,mlmψnlm(r,θ,φ)(lmは複素定数)なる

h(i)の固有値εnに属する固有関数の線形結合の規格化

された形です。

 

これのアナロジーとして多電子問題を近似的に解く有効な手法

を考えることができます。

既に2007年6/15,6/17,6/18の一連の記事「ハートリー・フォック(Hatree-Fock)近似 (1),(2),(3) で固体金属内の周期的な多体電子

に対して行ないました。

 

ここでも個々の電子が独立に原子核と他の全ての電子の影響を

受けて1粒子のScroedinger方程式に従うとする"独立電子近似"

を採用することができます。

これは以下の手順です。

 

まず,ind(i)≡h(i)+1/2Σj≠i(i,j) (i=1,2,..,N)

とおけば=Σi=1Nind(i)と書けます。

 

これら個々のHamiltonian ind(i)が近似的に独立である

仮定してindφnεnφnなる1電子解が全て得られたな

ら,全体の固有値方程式Φ=EΦの一般解も見出すことが

できます。

 

その一般解はΦn1n2..nN=En1n2..nNΦn1n2..nNを満たす

独立1電子波動関数の積:Φn1n2..nN≡φn1φn2..φnNの全て

で与えられると考えられます。

ここにn1n2..nN≡εn1+εn2+..+εnです。

こうした"独立電子近似"での解を求めるには,次のような

方法が考えられます。

"(ⅰ)ハートリー・フォック近似(Hartree-Fock似)

=自己無撞着場の方程式を拡張して交換として知られる

相互作用を取り入れる。

(ⅱ)遮蔽現象を組み合わせる。"

です。

 

ここでいう遮蔽効果は,電子間相互作用に対して,より正確な

理論を展開する際,他の電子などの荷電粒子に対する電子の

応答を調べる際の重要な効果です。

(ⅰ)独立電子のHamiltonianを,ind≡-hc22/(2m)+V();

V()=-Ze2/(4πε0)+Vel(),

el() ={e2/(4πε0)}∫dj≠ij()|2/|'|]

として1電子方程式を作ります。

 

こうすれば,形式的な方程式系:

{-hc2/(2m)}2φi()-{Ze2/(4πε0)}φi()

+[{e2/(4πε0)}∫djj()|2/|'|]

=εiφi() が得られます。

このように各々の占有された1電子準位φi()にそれぞれ

1電子方程式が存在しているという近似で得られた一連の

方程式はハートリー方程式として知られています。

 

そしてこの方程式を具体的に解くには,まず1電子波動関数

φi()を適当に予測して,他の全ての電子による

有効ポテンシャルVel()=e2∫dj≠ij()|2/|'|

を作ります。

 

そのVel()に対する1電子方程式:

{-hc2/(2m)}2φi()-{Ze2/(4πε0)}φi()

+[{e2/(4πε0)}∫djj()|2/|'|]

=εiφi()を例えば数値計算によって解きます。

 

得られた解φi()をVel()の表式に代入して新たに得られた

1電子方程式を解くという逐次近似法を採用します。

理想的にはこの逐次近似法の繰り返しは,Vel()が繰り返し計算

の前後で不変になるまで続ければよいということになります。

 

こうした理由で,"ハートリー方程式を用いた近似=ハートリー近似"

は自己無撞着場の近似,あるいはSCFの近似と呼ばれます。

さらなる近似を加えるために,再びN電子系全体の正確な

Schroedinger方程式:HΦ=EΦに戻ります。

 

量子論の変分原理によれば,これの解:Φは等価な変分形式,

すなわち,エネルギー期待値:

<H>Φ=∫Φ*()HΦ()d/{∫Φ*()Φ()d}

を停留値にする状態:Φ()として与えられるはずです。

 

特に基底状態の波動関数は

<H>Φ=∫Φ*()HΦ()d/{∫Φ*()Φ()d}

を最小にする関数Φです。

ここで一般座標を具体的に位置iとスピンsiの全体で表現し,

φi(ii)(i=1,2,..,N)を直交規格化された1電子波動関数

のN個の組の1つとします。

 

近似解はΦ(11,22,..,NN)

=φ1(112(22)..φN(NN) なる形の全ての

Φ()にわたって期待値:

<H>Φ=∫Φ*()HΦ()d/{∫Φ*()Φ()d}

を最小にするものを検索すれば得られるはずです。

しかし,波動関数Φ=φ1φ2..φNの単純な形式のままでは

"2つの任意の電子変数の入れ換えに対して反対称であるべき

である。"というPauliの原理とは相容れません。

 

したがって最も簡単には,このハートリー近似を一般化して

波動関数Φを反対称化するために,いわゆるスレーター行列式

(Slater's determinant)を用います。

すなわち,Φ(11,22,..,NN)

=(1/N!)1/2det{φi(jj)}なる形式を採用します。

 

これを用いてエネルギーの期待値:

<H>Φ=∫Φ*()HΦ()d/{∫Φ*()Φ()d}

を計算します。

ただし,スピン波動関数をσsz(s)としてφi(,s)≡φi(sz(s)

と書きます。

すると,<H>Φ

=Σi∫dφi*()[{-hc2/(2m)}2-Ze2/(4πε0)]φi()

+{2/(8πε0)}Σi,j∫d'[1/|'|]|φi()|2

j(')|2±{2/(8πε0)}Σi≠jδsisj

∫di*(i(')[1/|'|]φj*('j()です。

 

右辺の最後の項の先頭の符号(±)はスピンsiとsjの交換に対する

符号の変化に(-)符号を掛けたもの,を示しており,通常の1電子

の組み合わせの電子数密度の因子:|φi()|2の代わりに積

φi*(i(')を含んでいます。

このエネルギー期待値に対してφi*の変分に対する変分原理を

適用すると,

{-hc2/(2m)}2φi()-{Ze2/(4πε0)}φi()

+{2/(4πε0)}Σj≠i∫d'[j(')|2]/|'|]φi()

±{2/(8πε0)}Σj≠iδsisj∫d'[1/|'|]×

φj*('i(')φj()=εiφi()

なる方程式を得ます。

 

これは,ハートリー・フォック(Hartree^Fock)方程式と呼ばれ,

この近似はハートリー・フォック近似といわれます。

 

そしてこの方程式は,左辺第3項の分だけ,ハートリー方程式

と異なっています。この異なる分の項は交換項と呼ばれています。

 

つまり,ハートリー方程式が

[{-hc2/(2m)}2+V()]φi()=εiφi()

であるのに対して,

ハートリー・フォック方程式は

[{-hc2/(2m)}2+V()]φi()±{2/(8πε0)}

Σj≠iδsisj∫d'[1/|'|]φj*('i(')φj()

=εiφi() と修正されます。

このハートリー・フォック方程式やハートリー方程式は

非線形の方程式で,その上交換項は∫U(,')d'のような

積分演算子の形ですから,実際の扱いはさらにむずかしいもの

であるといえます。

さらに,(ⅱ)電子間相互作用Vel()を原子内のCoulomb

ポテンシシャルにおいて,単純ですが重要な現象である

遮蔽効果として取り入れることを考えます。

一般に,正電荷を持つ重い粒子が,電子気体の中の与えられた

位置に固定されている場合,その粒子は電子を引き付け近く

余分の負電荷の分布を伴なうため,正電荷の正味の量に

対応する場を減少させます。

これを電子による遮蔽効果と呼びます。

通常の多電子原子で,この遮蔽効果を扱うのには2つの異なる

意味を持つ静電ポテンシャルを考察します。

第1のポテンシャルは通常のCoulombポテンシャル:

n()=-Ze2/(4πε0)です。

 

これは"原子核=正電荷そのもの"から生じるものであり,原子核

の電荷密度をρn()=Zeδ()と書けば,Vn()はPoisson

方程式:∇2n()=-4πeρn()を満足します。

一方, 第2のポテンシャルは電荷が実際に感じる全ポテンシャル

V()で,正電荷の原子核とそのまわりの遮蔽電子雲によって

作られるものです。

 

遮蔽も含めた全電荷密度をρ()とすると,ポアソン方程式∇2()=-4πeρ()を満足します。

 

ここにρ()=ρn()+ρel()であり,ρel()は外郭電子の電荷

密度を示しています。こ

の全ポテンシャルV()を遮蔽ポテンシャルと呼びます。

トーマス・フェルミ(Thomas-Fermi)の遮蔽理論では,

全ポテンシャル:V()=Vn()+Vel()

=-Ze2/(4πε0)+Vel()があるときの電荷密度

を見出すためにハートリー近似を用います。

 

基本的には独立な1電子Schroedinger方程式:

{-hc2/(2m)}2φi()-V(i()=εiφi()

を解き,ρel()=-eΣii()|2なる表式を用いて

1電子波動関数φi()の組から電子の電荷密度を近似

する必要があります。

手順は,(ⅰ)の自己無撞着場の方法での独立電子の固有値方程式

であるハートリーの方程式:indφi=εiφ;

ind≡-hc22/(2m)+V()における有効ポテンシャルを

V()=-Ze2/(4πε0)+Vel()として

トーマス・フェルミの遮蔽ポテンシャルを採用します。

 

この結果,例えば有効ポテンシャルが

V()=-Zeff2/(4πε0) (0<Zeff<Z)なる

遮蔽ポテンシャルで近似される場合もあります。

 

近似ポテンシャルV()=-Zeff2/(4πε0)を代入した

ind=-hc22/(2m)+V()に対する方程式indφi=εiφ

を解くのを繰り返す逐次近似法で基底状態の1電子波動関数

φiを求めます。 

そして,得られた近似解のスレーター行列式によって最適解:

Φ(11,22,..,NN)=(1/N!)1/2det{φi(jj)}

を求めます。

 

これを出発点としたエネルギー期待値の一般的な変分原理

から独立電子Hamiltonianにさらに交換項を加えたものと

してハートリー・フォック方程式

{-hc2/(2m)}2φi()-{Ze2/(4πε0)}φi()]

+{2/(4πε0)}Σj≠i∫d'[j(')|2]/|'|]φi()

±{2/(8πε0)}Σj≠iδsisj∫d’[1/|'|]

φj*('i(')φj()=εiφi()を得ます。

 

これを満たす解Φで,基底状態のエネルギーの期待値の近似値

を計算すると,E(Φ)≡<H>Φ=Σi=1Nε01i+Σi<j[Jij±Kij]

0(Φ)+Σi<j[Jij±Kij] となります。

 

ここにJij{2/(4πε0)}∫d'[1/|'|]

i()|2j(')|2,

ij{2/(4πε0)}∫di*(i(')[1/|'|]

φj*('j()です。

 

Jはクーロン積分,Kは交換積分と呼ばれる積分です。

ここで,(Φ)≡<H>Φ=E0(Φ)+Σi<j[Jij±Kij]の

右辺第2項[ ]内の(±)符号の(+)符号は電子の交換に

対して,波動関数のスピン部分が反対称で軌道部分が対称

なもの,(-)符号はスピン部分が対称で軌道部分が反対称

なものに対応しています。

 

そして,一般にJij≧0,Kij≧0 なのでもしも両者の軌道部分

の寄与が同一ならスピン波動関数が対称な方,両者のスピン

が同じ向きであるような場合の方がエネルギー準位が低く

安定になることがわかります。

また,一般にΔE=E(Φ)-E0(Φ)=Σi<j[Jij±Kij]0,

すなわち,E(Φ)≧E0(Φ)でありN電子原子の基底状態は

各1電子の基底状態のエネルギーレベルの総和のレベル

0(Φ)<0 よりも電子間の斥力効果の分だけ高くなります。

 

そして,この差ΔEを電子相関エネルギーといいます。

例として,特にZ=2のヘリウム原子(Helium)を考えると,

これは2つの電子を持っています。すなわち,N=2です。

2つの電子のスピンs1,s2は共に1/2(or hc/2)ですが,

これらから合成されるスピンs=s1+s2の固有状態波動関数

はs=0:(1/21/2)[|↑>|↓>-|↓>|↑>](反対称1重項)と

s=1:|↑>|↑>,|↓>|↓>,(1/21/2)[|↑>|↓>+|↓>|↑>]

(対称3重項)の2種類しかありません。

そこで,Pauliの原理により軌道部分も含んだ全体の波動関数は電子

の交換に対して反対称でなければなりません。

 

この原理は同種粒子の判別不可能性に起因するもので波動関数は

同種粒子の2回の交換で元に戻るため,波動関数は粒子の交換に

対して対称か反対称しか有り得ず,特にBose粒子は対称,Fermi

粒子は反対称という性質を持ちます。

それ故,2電子波動関数の軌道部分が共にn=1,l=0 の1粒子

基底状態の波動関数:ψ100()=R10(r)

={Z3/(πa03))1/2exp(-Zr/a0)(a0はボーア半径)の積:

ψ100(1100(2)で近似される2電子エネルギーが最低の

基底状態は軌道部分が対称でスピン部分が反対称なものに

限られるわけです。

 

こうした基底状態では同一の軌道に1s状態の2つの電子が

入るのでこれを,(1s)2と表現します。

このときの2電子波動関数はゼロ次の近似で

Φ(1,s1,2,s2)=(1/21/2100(1100(2)

[|↑>|↓>-|↓>|↑>]=(1/21/2)[ψ100(1)|↑>ψ100(2)|↓>

-ψ100(2)|↑>ψ100(1)|↓>]

=(1/21/2)[φ1(1,s12(2,s2)-φ1(2,s22(1,s1)]

=(1/2!)1/2det{φi(jj)}(i,j=1,2) です。

そして,水素様原子では電子1個の束縛状態のエネルギー準位

n=-mZ24/{(4πε0)2(2c22)}であるということと

水素原子の基底状態の結合エネルギーが

1=-me4/{(4πε0)2(2c2)}=-e2/(8πε00),あるいは

具体的にE1=-13.6eVであることから,

ヘリウムの結合エネルギーE(Φ)の近似値を求めてみます。

電気的に中性のヘリウムではZ=2であると同時に束縛電子の数

もN=2ですから,非摂動時には2電子の総エネルギーは

0(Φ)=2Z21=-13.6eV×8=-108.8eVです。

 

電子相関エネルギーの摂動はΔE=E(Φ)-E0(Φ)=J12+K12

であり,J1212{2/(4πε0)}∫d'[1/|'|]|

ψ100()|2100(')|2です。

 

このヘリウムの例ではクーロン積分Jと交換積分Kは一致します。

結局,具体的計算からΔE=-(5Z1/8)×2>0となり,

E(Φ)=E0(Φ)+ΔE=(-2Z28Z+5/4)

=(8-5/2)×13.6eV=-74.8eVなる近似値

が得られます。

 

これは摂動論の1次の摂動による計算値と一致しています。

 

Z=2を有効電荷Zeffに変更しそれに伴なって試行関数も

ψ100()=R10(r)={Zeff3/(πa03)}1/2exp(-Zeff/a0)より

Φ(1,2)={Zeff3/(πa03)}exp{-Zeff(r1+r2))/a0}に

変更します。

 

すると,E(Φ)=E0(Φ)+ΔE

=(Zeff24Zeff5eff/8){e2/(4πε00)}

=2(Zeff24Zeff5eff/8)E1 となります。

 

これの右辺をZeffで微分してゼロとおくと

dE(Φ)/dZeff2(2Zeff4+5/8)E10 です。

 

結局,Zeffに関する変分原理をも含めたあらゆる変分原理を

満たすような遮蔽ポテンシャルの有効電荷は

eff2-5/16=(27/16)で与えられることがわかります。

 

そこで,Zeff(27/16)と置いたとき,

Φ(1,2)={Zeff3/(πa03)}exp{-Zeff(r1+r2))/a0}

が最適な近似解になります。

 

この方法でのエネルギー期待値の最適近似値として

E(Φ)=E0(Φ)+ΔE=2(Zeff24Zeff5eff/8)E1

=-77.4eVが得られます。

これは摂動論による計算値-74.8eVよりもさらに実測値

-78.8eVに近い値です。

 

そして先述したように,軌道部分の寄与が同一ならスピン波動関数

が対称な方,つまり両者のスピンが同じ向きであるような場合の方

がエネルギー準位が低くて安定になります。

 

基底状態のすぐ次のレベルの(1s)(2s)の励起準位では軌道部分

が反対称の(1/21/2)[ψ100(1200(2)-ψ100(1200(1)>]

で,スピン部分が,s=1の対称3重項:

|↑>|↑>,|↓>|↓>,(1/21/2)[|↑>|↓>+|↓>|↑>]の状態

になると思われます。

 

 

まだ,原子軌道の分類の端緒に付いたに過ぎませんが,2007年5/23

の記事「対称操作の群とメタンのSP混成軌道」で記述している

ように,分子軌道に入る前段階の多電子原子の軌道においてさえ

各電子は必ずしも厳密に1s,2s,2p,3s,3p,3d,..の独立な

1電子の軌道上にあるというわけではなく,

また,エネルギー準位がこの順番で規則正しく単調に上昇するわけ

でもないことを強調しておきます。

 

もっとも「元素の周期律表」の方はそうした分類による順番と一致し

ています。

今日はこれで終わります。

 

って,これじゃ今年も1記事のページ数が全然減ってないじゃん。

参考文献:猪木慶治・川合 光 著「量子力学Ⅱ」(岩波書店),

アシュクロフト・マーミン著「固体物理の基礎上Ⅱ」(吉岡書店),

大野公一 著「(化学入門コース)量子化学」(岩波書店),

ランダウ=リフシッツ 著「量子力学1」(東京図書)

※以上,再掲記事でした。

PS:夏が終わりそうで少し生き返りました。

現時点での深刻な病気は金欠病くらいです。

 

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量子力学の変分原理(再掲載)

 

さて,定常的摂動論の続きとして散乱などを含む非定常的な

(時間に依存する)摂動論,や場の量子論(QED含む)における

摂動論の定式化(伝統的方法とFeynmanの経路積分の方法),

さらに,実際の計算に関わるWickの定理の適用,Feynman

ダイアグラムの手順やLSZの手続きなどにも言及し,最後に

くりこみ理論やS行列の理論なども記述しようと,

この摂動論の記事を書き始めた頃から考えていました。

 

その後,このところの入院中にもコツコツと練ってノートを作って

いた,一応私自身のオリジナルと考えている「くりこみ不要な理論: 

非線型自由場の仮説,あるいは,自由粒子=ソリトン 

(or インスタントン)の仮説」の構想と,そのこれまでやってきた 

計算などについても述べたいと思っています。

しかし,とりあえずは定常的摂動論の実際的適用例として多電子原子

や分子内電子の独立電子近似やHartreeFock近似などに言及したいと

考えました。

いまや私自身も過去記事に何を書いたか?検索しないと不明な状況

ですが,幸いこれらの例について書いたものもありました。

それに上記の予定記事の中にも既にかなりの部分が過去記事に埋も

れているので,そうしたものは参照アドレスの表示だけでもいいの

ですが,私自身のサビつきつつある頭での記事内容の再確認のため

にも適宜再掲載しようと考えています。

まずは,多電子原子の解に近似を適用する際,電子の原子内束縛状態

を見るための摂動論以外の有用な近似方法としての変分原理を紹介

する必要があるのでこれをします。

これも過去記事にありました。すなわち,2008年8/13の過去記事

「量子力学の変分原理」です。

 ※以下,この過去記事の本文です。

 

量子力学の問題を解くに際して,摂動論などと同じく近似法とされている方法の1つに変分法というものがあります。

 

以下では量子力学における変分法,あるいは変分原理の理論的基礎,および基礎的な定式化について復習してみます。

まず,系のHamiltonianが与えられたとき,その系の自由度がfなら,

それは座標:=(q1,q2,..,qf),および,運動量:

=(-ihc)(∂/∂q1,∂/∂q2,..,∂/∂qf)によって,

H(,)なる演算子関数として表現されます。

 

系を記述する波動関数をΨ(,t)と書けば,それは時間に依存する

一般的なSchrödinger方程式 ihc(∂ψ/∂t)=Hψに従います。

ここにhc≡h/(2π)で,hはPlanck定数です。

さらに,系がエネルギー値Eの定まった安定した状態にある

ための条件は,波動関数Ψの時間発展因子が

Ψ(,t)≡ψ()exp(-iEt/hc)なる形に分離され,

座標依存因子(定常状態波動関数):ψ()が"定常状態の

Schroedinger方程式=Hの固有値方程式":Hψ=Eψを

満足することです。 

そして安定した物理的状態を支配する基本方程式である上記の

定常状態のSchroedinger方程式:Hψ=Eψが成立することは,

波動関数ψの変分に対して変分原理:

δ[∫ψ*()(H-E)ψ()d]=0

が成立することと同値です。

実際,Hψ=Eψならδ[∫ψ*()(H-E)ψ()d]=0

が成り立つのは明らかです。

 

逆にδ[∫ψ*()(H-E)ψ()d]=0 が成立する場合,

ψは複素数なのでδψとδψ*は独立な変分ですから,この

変分原理によってHψ=Eψ,および,Hψ*=Eψ*の2つの式

が別々に得られます。

 

ところが,Hはエルミート(Hermitian)ですから,後者の等式

Hψ*=Eψ*は単に前者の複素共役であり,結局,前者:

Hψ=Eψと等価です。

そして,この変分原理δ[∫ψ*()(H-E)ψ()d]=0

Eを未定係数とするLagrangeの未定係数法を考えれば,

「∫ψ*()ψ()d=1 なる条件付きで,

δ[∫ψ*()Hψ()d]=0 が成立すべきである。」

という付帯条件付きの変分原理になっています。

付帯条件ψ*()ψ()d=1 の下での積分

ψ*()Hψ()dの最小値は,明らかにHの最小の

エネルギー固有値,つまり基底状態のエネルギー値E0です。

 

そして,この最小値を実現する関数ψは基底状態の波動関数

ψ0です。

それに続く定常状態の波動関数:ψn (n>0)は積分の極値を

与えるだけで真の最小値には対応しません。

ψ*()Hψ()dが極値を取るという条件:

δ[∫ψ*()Hψ()d]= 0 から,基底状態ψ0

次に来る波動関数ψ1と対応するエネルギーE1を求める

ためには,規格化条件ψ*()ψ()d=1 の他に,

基底状態ψ0に対する直交条件ψ*(0()d=0

を満たすものだけを許すという条件を課すべきです。

一般に,エネルギー準位が小さい方から最初のn個の状態を想定し,

そのn個の波動関数ψ01,...,ψn-1がわかっているとき,それに

続く状態の波動関数は付帯条件:

ψ*()ψ()d=1,ψ*(m()d=0

(m=0,1,2,..,n-1)の下で積分ψ*()Hψ()d

を最小にしています。

 しかし実際には,Schroedinger方程式に頼らず,変分原理に

基づいてψ*()Hψ()dを最小にする関数ψ()を

発見することは困難です。

 

 なぜなら,具体的には幾つかの規格化された試行関数:

φ1(),φ2(),φ3(),..のそれぞれについて,

∫φj*()Hφj()d(j=1,2,3,..)を計算し,より小さい

積分値を取る関数を検索するわけですが現実問題として全ての

関数を試し尽くすことは不可能だからです。

 また,仮にHψ=Eψを満たすEとψの組が,偶々何組か

見つかったとしても,それらのうちの最小固有値が真に最小

な固有値であるという保証はありません。

 

 したがって,有限個の試行で中断して妥協するしかない

のですが,よほどの幸運に恵まれぬ限り,所期の結果を期待

することはできません。

 そこで試行関数の範囲を広げてさらに効率よく試行を実行する

ことを考えます。

 

 すなわち,予めn個のもっともらしい試行関数;

φ1(),φ2(),..,φn()を与え,その任意の線形結合:

Φ≡c1φ1+c2φ2+..+cnφnにおいて係数の組{cj}j=1,n

を実数の範囲で連続的に変化させてエネルギーの期待値

E[Φ]≡∫Φ*()HΦ()d/{∫Φ*()Φ()d}

が最小値を取る条件を求めるわけです。

 

 一般に,そうした条件を与える式はn個の未知数{cj}j=1,n

対する連立方程式になります。

 すなわち,重なり積分をHij≡∫φi*()Hφj(),

ij≡∫φi*(j()とおけば,期待値は

E[Φ]=ΣiΣji*ijj/{ΣiΣji*ijj}

と表現されます。

 

 故に,E[Φ]{ΣiΣji*ijj}-ΣiΣji*ijj 0 です。

これをci*で偏微分すると,

{∂E/∂ci*}{ΣiΣji*ijj}+E[Φ]{Σjijj}

-Σjijj 0  となります。

 

 E[Φ]が最小になる条件は,∂E/∂ci* 0 ですから,

これからΣj{Hij-ESij}cj 0(i=1,2,..,n)なる

未知数{cj}j=1,nに対するn元1次の斉次連立方程式

得られるわけです。

 

 (もしも,Schimdtの直交化法などによって,予め

φi()(i=1,2,..,n)が直交規格化されているなら,

ij=δijです。ここでδijはKroneckerのデルタ記号です。)

 そして,このn元1次斉次連立方程式が物理的に意味のある

自明でない解を持つためには,(H-ES)ij{Hij-ESij}

(i,j=1,2,..,n)で定義されるn次の正方行列(H-ES)

について,その行列式がゼロになること:det(H-ES)=0

が必要十分です。

 

このEに関するn次代数方程式は永年方程式とも呼ばれ,これの

n個の解E=ε01,..,εn-1i≦εi+1)は,それぞれ,

det(H-εi)=0 を満足していてこれはHψ=Eψなる

エネルギー固有値の近似値を与えるものです。

 このうちの最小の値ε0は,Φ=c1φ1+c2φ2+..+cnφnなる

線形結合で与えられるあらゆる可能なΦの範囲の中で基底状態の

エネルギーE0に最も近いものです。

 

 もちろん,近似値ですからE0≦ε0です。

 

 同様にして真のエネルギー固有値を下からE0,E1,E2,..

とするとEk≦εk (k=1,2,..,n-1)が成立しています。

そして,エネルギー固有値の近似値{εk}k=0,n-1に対応する

波動関数の近次解k}k=0,n-1は,連立方程式

Σj{Hij-ESij}cj0 (i=1,2,..,n)の左辺に,

それぞれE=εkを代入して,方程式の解ベクトルと

しての係数の組{cj}j=1,n{c(k)j}j=1,nを求め,

Φk≡c(k)1φ1+c(k)2φ2+..+c(k)nφnと定義する

ことで定めるわけです。 

しかし,係数行列の非正則性によって,解{cj}j=1,n{c(k)j}j=1,n

には定数倍だけの不定性があるので,

∫Φ*k(k()d=ΣiΣji*ijj =1を満たす

ように{c(k)j}j=1,nを調整します。

この方法は,線形結合近似の変分法,あるいはリッツ(Ritz)

の変分法と呼ばれています。

今日はこれで終わります。 

参考文献:ランダウ=リフシッツ(Landau & Lifshitz) 著

「量子力学1」(東京図書),

大野公一 著「(化学入門コース)量子化学」(岩波書店)

※ここまで再掲記事です。

今日はこれだけにします。

 

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2014年8月28日 (木)

訃報!!米倉斉加年 氏 

 俳優の米倉斉加年(よねくらまさかね)氏が去る26日夜亡くなられたそうです。享年80歳。直接の死因は腹部大動脈瘤破裂です。

→NHK ニュース

俳優の米倉斉加年氏死去

 劇団民芸出身のクセのある俳優。。このころの民芸というと進歩派=左翼ですが,戦後は軍国主義の反動で知識人は皆そうでした。

 日本は下山事件などに見られるGHQの弾圧?によって概ね保守系の米国寄りの国家への道をたどりました。

 米倉氏は見た覚えのある作品が多すぎるくらいありますが21世紀に入ってから私にはあまり印象ありません。

ご冥福を祈ります。合掌!!

PS:いろいろ不都合あると時間が無くて結局週末ブロガーと化しています。

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2014年8月25日 (月)

阿波踊り。。。

 ちょうど高円寺の阿波踊りの季節ですね。 

 高円寺は上京して東京で初めて住んだ街です。 

 1977年から1985年27歳から35歳まで8年ですね。今思うとこの頃に結婚していれば生涯独身ということもなかったかも。。。 

 アパートの住所は杉並区梅里一丁目でしたから丸の内線の新高円寺駅の近く。。バス停だと杉並車庫のそばでした。 

 ちょっと歩いてJRの高円寺駅のあたりでは,8月の末頃には「なんとか連」とかのハッピを着たたくさんのグループが競っているのを毎年見ていましたね。今は東京近辺での阿波踊りはブームで,高円寺のそれも昔より盛大であると聞いています。 

 当時,丸の内線では桂米丸師匠をときどきみかけたし,JR高円寺駅そばの古本屋の近くでは謂わゆる「死神博士」の天本英世さんが散歩してるのもよく見かけました 。目立つんですねヒョロッと背が高くて。。。

 今は私がこの「死神博士」によく似てるといわれることもあります。 

 阿波踊りは金光学園中学3年(1964年)のときに修学旅行で4泊5日の四国一周で,一泊は徳島県の鳴門で泊まったと記憶していますが,このとき旅館で踊りの講習受けて皆で踊ったと記憶しています。 

 男踊りと女踊りがあるけれど,基本はタイムラグはあっても右手と右足,左手と左足というように,同じ方の手と足を前に出して,これを交互に繰り返すのがミソと教わったのを覚えています。 

(↑よく覚えているモンダ。。これが覚えてなくてもいいことまでトラウマとしてイツまでも残るような。。。不健康極まりない忘れないという一種の頭の病気なんですね。。。) 

 しかし,50年も前。。東京でオリンピックがあった年とは。。。 

 そうそう。。この翌年の1965年,2月1日に15歳になって中学を卒業した後,岡山県の公務員だった父が4月1日に病死し,中高6年の学校のためエスカレータ式で入学した高校生では中の上くらいの生活からイキナリ母子家庭で特別奨学金をもらうという生活に変わったのでした。

 さて,この8年間住んでいた2階建てアパートの2階。。なつかしいですが,このあたりは次の住まいの江東区に引っ越してから2度と訪れていません。 

 大家さんが米屋から発生したスーパーのオーナーで,風呂無し共同トイレの6畳和室でしたが,最初は飯田橋にあって数年後に神保町に移転した会社の勤務が終わったら,まず神楽坂の近辺で飲み,最後には東中野か中野で飲んで,帰って寝るだけの生活でした。 

 最近はブログが回顧録みたいなもんです。 

 しかし,過去を走馬灯のようにたどるだけになったらもう先は無いです。 

 下のYoutube映像が2012年で第56回だそうですから,1957年が第1回で私が見ていた1977から1985は第21回から第29回ですね。 

 

  そして, ↓ 「死神博士」の天本英世さん。。

PS:部屋のシーリングライトが暗いので久しぶりに巣鴨西友の2階の電気器具売場に行くと在庫限りですが,山善のサーキュレーターが税別で2830円,東芝のサーキュレーターが税別3000円で、これは掘り出モノ?とピーンときて東芝の方を衝動買いしてしまいました。

 帰宅してネットの価格コムで最安値をチェックしてみると,私が買った色がホワイトのモノが4480円でブルーのそれは5420円でした

            → 価格com 東芝F-CNX3(ブルー)

 色が違うで千円近くも違うのは不思議ですが。。。 まあ,世間にはもっと安売りの店があるかも知れませんが,私の掘り出しモノというカンは当たっていたようですね。 

 安い掘り出しモノでも,余分な金は持ってないし不要なモノまで買うほどの買いモノ中毒じゃないのですが前からあればいなと思ってて3千円くらいなら飲み代1件分ですしタマタマお金を持っていたのも何かのエンです。 

 この品物は3キロ強で,他に地下の売場で食料も仕入れたので,このカラダで杖をついてリュックかついで家まで持ち帰るのも一苦労でしたが,

 帰宅してから,さっそくタンクに水を入れて。。(ピコイオンって加湿効果もあり??)部屋の空気を循環させる目的で天井に向けて風を送り冷房と併用していますが,まだ効果のほどは期待ほどでもなくよくわかりません。

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2014年8月22日 (金)

量子力学における摂動論Ⅱ(続き)

 さて,前回の記事も中途半端なところで終わりました。 

そこでここに続き記事を書きます。

 

まず,いきなり続きを書いたのでは接続がよくないので最後の

必要な部分を再掲載します。

 

(※)H0の固有値:Eのエネルギー固有状態がg重に縮退して

いたなら,同じ固有値に属し正規直交化されたg個の固有関数を

nα(α=1,2,..,g)としてH0nα=Enα(α=1,2,..,g)

が成立しています。

他方,H0の固有値がEの別の正規直交化されたg個の固有関数

の系をnj(j=1,2,..,g)とするとH0nj=Enjであり,

これらはunα線型結合(重ね合わせ)として,

nj=Σα=1αjnαのように関係付けられるはずです。

 

このとき,係数cαjはcαj=<unα|vnj>で与えられます。

 

そして,正規直交条件はδjj=<vni|vnj 

=Σα=1<vni|unα><unα|vnj

=Σα=1αiαjです。

特にα=1|cαj|=1が成立します。

 

以前と同じく,以下,<unα|V|unβ>を<nα|V|nβ>etc.

と表記します。

 

縮退を考慮する前から扱っていた摂動論の方程式 

(E-H0(1)Φ=Vu-Δ(1) 

(E-H0(2)Φ

=VΔ(1)Φ-Δ(1)nΔ(1)Φ-Δ(2) 

(E-H0(3)Φ

=VΔ(2)Φ-Δ(1)Δ(2)Φ-Δ(2)Δ(1)Φ-Δ(3)

 .. において

固有値Eに属する非摂動系での固有状態の固有関数

から=Σα=1αnαに変更して新しい固有関数

ΦnをΦ=v+ΔΦ

=Σα=1αnα+Δ(1)Φ+Δ(2)Φ+Δ(3)Φ..

とします。

(E-H0(1)Φ=Vv-Δ(1)

(E-H0(2)Φ=VΔ(1)Φ-Δ(1)nΔ(1)Φ-Δ(2)

 

(E-H0(3)Φ

=VΔ(2)Φ-Δ(1)Δ(2)Φ-Δ(2)Δ(1)Φ-Δ(3) 

+.. となります。(※)

ここまでが,前回の終わりの部分の再掲載です。 

ここから続きを書きます。

 

最後の式の両辺に左からunαを掛けて内積を取ります。

 

そして,前と同じく

<nα|Δ(d)Φ>=<unα|V|Δ(d)Φ>=0 (d=1,2.3..)

なる条件を仮定すると,

まず,1次の項については, 

0=<unα|V|v>-Δ(1)<unα|V|v

です。

 

それ故,v=Σβ=1βnβを代入して, 

Σβ=1 [<nα|V|nβ>-Δ(1)δαβ]cβ=0 (

β=1,2,..,g)なるg個の方程式の系を得ます。

 

これは,

第α行β列成分が,

[<nα|V|nβ>-Δ(1)δαβ]のg行g列の正方行列をP,

つまり,Pを{Pαβ}≡<nα|V|nβ>-Δ(1)δαβ 

(α,β=1,2,..,g)なる成分Pαβを持つg次の正方行列とし,

n次列ベクトルt(c,c,,..,c)をと定義すれば,

行列形式では0なるを未知数とする同次方程式に書けます。

 

さらに,A={Aαβ}≡<nα|V|nβ>とし,Iをg次の単位行列I

I={δαβ}とおけば,P0は[A-Δ(1)I]0 ,または

=Δ(1)なる固有値問題の方程式になることがわかります。

 

このt(c,c,,..,c)に対する方程式れが自明な解

0 以外の解xを持つ:

つまり.v=Σα=1αnαがv=0

という,摂動の無かった初めからエネルギーの固有値に属さない

という,仮定に矛盾する無意味なもの以外のEの固有関数である

ためには,係数の行列式がゼロ:

 

detP=det[A-Δ(1)I]=0 が必要十分です。

 

これは固有値Δ(1)に対するg次の代数方程式です。

 

これがg重根を持つのでなければ,摂動の1次で部分的には

縮退が解けることになります。

 

全てのg個の根が相異なる場合は縮退は完全に解けます。

 

まず,全てのg個が相異なるかどうかは別にして 

Δ(1)に対するg次の代数方程式:det[A-Δ(1)I]=0

の根をΔ(1)=Δ(1)1(1)n2,.,Δ(1)ng とします。

 

それぞれの固有値:Δ(1)nj (j=1,2,..,g)には,

固有ベクトル:t(c1j,c2j,,..,cgj)が決まり,

対応してg個の=vnj=Σα=1αjnα (j=1,2,..,g)

が決まります。

 

そこで,1次の式;(E-H0(1)Φ=Vv-Δ(1)

の両辺で,それぞれ(1)Φ=Δ(1)Φnj(1)=Δ(1)nj

=vnjを代入すると,

(E-H0(1)Φnj=Vvnj-Δ(1)njnj

となります。

 

したがって,まず,左からvnjを掛けて内積を取ることにより, 

nj=Σα=1αjnα の具体的係数cαjなどを明示してない以上 

あくまで形式的ですがΔ(1)nj=<vnj|V|vnj>を得ます。

 

そして,m≠n,かつ,E≠Eなるmについて左からumγ

を掛けて内積を取ると,<umγ|vnj>=0 ですから

 

(E-E)<mγ|Δ(1)Φnj>=<mγ|V|vnj>により 

Δ(1)Φnj=Σm≠nΣγ<mγ|Δ(1)Φnj>umγ 

=Σm≠nΣγmγ<mγ|V|vnj>/(E-E) 

を得ます。

 

このとき,(E-H0(2)Φ

=VΔ(1)Φ-Δ(1)nΔ(1)Φ-Δ(2) より,

(E-H0(2)Φnj

=VΔ(1)Φnj-Δ(1)njΔ(1)Φnj-Δ(2)njnj 

から,

<vni(2)Φnj>=<vni(1)Φnj>=0 によって. 

0=<vni|V|Δ(1)Φ>-Δ(2)njδijです。

 

それ故,i=jとして 

Δ(2)nj=<vnj|V|Δ(1)Φ 

=Σm≠nΣγmγ<vnj|V|mγ><mγ|V|vnj>/(E-E) 

=Σm≠nΣγ|<mγ|V|vnj>|/(E-E)

 

同じく,(E-H0(2)Φnj

=VΔ(1)Φnj-Δ(1)njΔ(1)Φnj-Δ(2)njnj

の左からm≠nのumγを掛けて内積を取ると,

<mγ|vnj>=0 なので(E-E)<mγ|Δ(2)Φnj 

=<mγ|VΔ(1)Φnj>-Δ(1)nj<mγ|Δ(1)Φnj

を得ます。

 

≠Eなので,<mγ(2)Φnj 

[<mγ|VΔ(1)Φnj>-Δ(1)nj<mγ|Δ(1)Φnj>]

/(E-E) 

=Σk≠nΣβ|<mγ|V|kβ><kβ|V|vnj

/(E-E)(E-E)

-Σk≠nΣβ<vnj|V|vnj><kβ|V|vnj>/(E-E)

 

以上から摂動の1次で縮退が解ける場合も2次までの近似で, 

εnj~ E+Δ(1)nj+Δ(2)nj 

=E+<vnj|V|vnj>+Σm≠nΣγ|<mγ|V|vnj>|

/(E-E)であり,

このエネルギー固有値に属する摂動近似解は,

 

Φnj~vnj+ΣΣγmγ<mγ|V|vnj>/(E-E) 

+Σk≠nΣβ|<mγ|V|kβ><kβ|V|vnj

/(E-E)(E-E)

-Σk≠nΣβ<vnj|V|vnj><kβ|V|vnj

/(E-E)2 

となります。

 

しかし,摂動の1次ではなおお縮退が解けず,2次で解ける場合, 

これは,detP=det[A-Δ(1)I]=0がg重根を持つ場合 

つまり(1)≡Δ(1)nj=Δ(1)n2=..=Δ(1)ng

の場合です。

このときにも,同じ固有値に属するg個の固有ベクトル:

t(c1j,c2j,,..,cgj):

nj=Σα=1αjnα<vni|vnj>=δij

正規直交化して取ることができますから

同じ論理が成立します。

 

さて,以上のRaileigh-Schroedinger(R-S)の方法と呼ばれる

素朴な摂動論では高次になるほど補正式が煩雑になるため, 

他にやや簡明なBrillouin-Wigner(B-W)の方法があります。

 

定常状態のSchroedinger方程式:(H0+V)Φ=εΦ, 

or (ε-H0=VΦからH0=E

 

において最初から,未知の波動関数Φを正規直交完全系

:{u}で展開してΦ=Σ<m>uと表記して

おきます。

以前のようにΦ=u+ΔΦで<n|ΔΦ>=0 から

<n|Φ>=1と仮定します。

 

よって=u+Σm≠n<m|Φ>um です。

 

-H0=VΦから

-En)<n|Φ>=<n|V||Φ>で 

<n>=1より

ε-En=<n|V||Φ>ですから,  

ε=En+ΔE,ΔE=<n|V||Φ

を得ます。

 

一方,同じ(ε-H0=VΦから

-E)<m|Φ>=<m|V|Φ>より 

<m>=<m|V|Φ>/(ε-E)

 

そこで,Φ=u+Σm≠n<m>u

=u+Σm≠n<m|V|Φ>u/(ε-E)

 

これらは,Φとεが未知のままなので微分方程式を積分

方程式 or 級数方程式?のように方程式を書き換えただけ

です,この形は謂わゆるiteration(逐次代入の反復)

近似解を求めるのに適しています。

 

まず,右辺の<m|V||Φ>のΦに,さらに形式的に 

Φ=u+Σm≠n<m|V|Φ>u/(ε-E)を

代入すると,

 

Φ=u+Σm≠nΣm≠n<m|V|k><k|V|Φ>u

/(ε-E)(ε-E) 

を得ます。

 

これを繰り返せば,Φ

=u+Σm≠nΣm≠n<m|V|k><k|V|n>u

/-E)(ε-E)..なる摂動級数

が得られます。

 

こうして44年前に自分でとったノートを読み返してみると

当時,勉強したばかりで浅薄であった線形代数学の知識では

理解できたかどうかがあやふやな講義の板書をただ書き写し

たにしてはほとんど齟齬がないものだと改めて感心しました。

 

入学後に教養の1年生からイキナリよく知らない方程式や

専門用語の羅列等,初学者にはチンプンカンプンであった多く

の物理学の講義にしては,この教授が書いた板書は,

まるで当時,個人的によく潜入していた専門の数学科の講義

で感じたもののように至極丁寧であったと想像されます。

 

イヤ,それでも40年以上前のノートの式の中には意味を判読するの

に若干の時間がかかろものもありましたが。。。。

 

そうそう。。当時,量子力学の講義で,色々と参考プリントなど

配られ,それを見ていて,

「これらは物理にしては数学的過ぎるのでは?」

というクラスメイトのクレイムが出て,

それに対し「後になって,むしろ数学的であるほど,正に

量子力学なんだ,ということがわかるだろう。」という旨

のことを教授が返答していたと記憶しています。

 

今日はこのくらいにします。

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2014年8月14日 (木)

量子力学における摂動論Ⅱ

さて,前回の記事「量子力学における摂動論Ⅰ」ではPending

のまま,少し過去の大学講義ノートを参照して書き直すと

書いて中途半端に終わりました。

 

そこでここに続きの記事を書きますが記号の定義はこの前の

記事と同じで前記事を準備として本題の詳細を記述したいと

思います。

 

繰り返しになりますが,定常状態の波動関数Φ=Φ(x)に

対する本のSchroedinger方程式は系のHamiltonianをH

として,EをHの固有値とするHΦ=EΦなる固有値問題

に帰着します。

 

,H=H0のケースには方程式が正確に解けて座標空間全体

の総確率が1となるように規格化された解が,離散的な固有値

:E=E1,E2,E3,..に属する固有関数の完全セット:

Φ=u1(),u2(),u3(),,...で得られているとします。

 

つまり,H0=E(n=1,2,3,..)であるとします。 

ところが,オーダー的にH0とわずかに異なるHamiltonian:

H=H0+VについてはHΦ=EΦを正しく解く方法が見

つからないとき,近似解法が要求されます。

E=E+ΔEの場合のHΦ=EΦの解をΦ=u+ΔΦ

とすれば,方程式:HΦ=EΦは,

(H0+V)(u+ΔΦ)=(E+ΔE)(u+ΔΦ)

となります。

 

これから,H0=Enを除去すると, 

0ΔΦ+V(u+ΔΦ)

=EΔΦ+ΔE(u+ΔΦ),

 

あるいは,

(E-H0)ΔΦ

=V(u+ΔΦ)-ΔE(u+ΔΦ)

となります。

これを次のように書き下します。

 

(E-H0)(Δ(1)Φ+Δ(2)Φ+Δ(3)Φ+..)

=V(u+Δ(1)Φ+Δ(2)Φ+Δ(3)Φ+..)

(1)+Δ(2)+Δ(3)+..)

×(u+Δ(1)Φ+Δ(2)Φ+Δ(3)Φ+..)

です。

これから,前の記事と同じく両辺のVのオーダーを比較して 

(E-H0(1)Φ=Vu-Δ(1) 

(E-H0(2)Φ

=VΔ(1)Φ-Δ(1)nΔ(1)Φ-Δ(2) 

および,(E-H0(3)Φ

=VΔ(2)Φ-Δ(1)Δ(2)Φ-Δ(2)Δ(1)Φ

-Δ(3)...

が得られます。

 

元の非摂動系のエネルギー固有値に縮退が全く無く,

固有関数の正規直交規格化が<m|n>=<u|u

=δmnで与えられる場合なら,

まず,(E-E)<m|Δ(1)Φ

=<m|V|n>-Δ(1)δmnにおいてm=nとして

Δ(1)=<n|V|n>=Vnn を得ます。

また,m=nのときの<m|Δ(1)Φn>=<n|Δ(1)Φ>は不定

ですが,m≠nのときには,E≠Eより, 

<m(1)Φ>=<m|V|n>/(E-E)

=Vmn/(E-E) と書けます。

 

そこで,不定部分をc≡<n|Δ(1)Φn>とおけば, 

Δ(1)Φ=Σ<m(1)Φn>u

=c+Σm≠nmn/(E-E) を得ます。

 

したがって,第1近似ではE近傍の新しいエネルギー

固有値はからE+Δ(1)=E+Vnnへと補正

され,それに属する 固有関数はuから+Δ(1)Φ

(1+c)u+Σm≠nmn/(E-E)

へと補正されます。

 

ところで,固有関数は定数係数だけの不定性を持つので

右辺を(1+c)で割ったものも同じ固有値:E+Vnn

属する固有関数であり最終的には,いずれかを規格化して

確率振幅を表わすものとするわけです

そこで,この係数を修正した固有関数:u+Δ(1)Φ/(1+c)

を改めて+Δ(1)Φと考えてΔ(1)Φ/(1+c)をΔ(1)Φ

と定義し直しておく方法もあります。

それ故,始めからΔ(1)Φのみならず全補正値: 

ΔΦ=Δ(1)Φ+Δ(2)Φ+Δ(3)Φ..)が

とは独立な成分であり,あらゆる摂動Vの次数

d<n|ΔΦ>=<n|Δ(d)Φ>=0 (d=1,2,3,..)

を満たす,と仮定しておくわけです。

 

特に, <n|Δ(1)Φ>=0 から,

Δ(1)Φ=Σm≠nmn/(E-E)であり

+Δ(1)Φ=u+Σm≠nmn/(E-E)

としてこれを摂動論の方法として採用してもいいと

考えられます。

 

そこで,以下ではそういう扱いをすることにします。

 

次に,(E-H0(2)Φ

=VΔ(1)Φ-Δ(1)nΔ(1)Φ-Δ(2)において

左からm()を掛けてdの空間積分をするという内積

をとると

(E-E)<m|Δ(2)Φ

=<m|V|Δ(1)Φ>-Δ(1)n<m|Δ(1)Φ

-Δ(2)δmn

です。

 

Δ(1)Φ同様Δ(2)Φ>もuとは独立なため,

その結果,<n(2)Φ>=<n|Δ(1)Φ>=0

ですから,m=nとして,

Δ(2)=<n|V|Δ(1)Φ

=<n|V|Σm≠nmn/(E-E)>

=Σm≠nmnnm/(E-E)

=Σm≠n|Vmn|/(E-E) 

を得ます。

 

また,

m≠nなら,(E-E)<m|Δ(2)Φ 

=<m|V|Δ(1)Φ>-Δ(1)n<m|Δ(1)Φ 

=<m|V|Σk≠nkn/(E-E)>

-Vnnmn/(E-E) 

=Σk≠nknmk/(E-E)

-Vnnmn/(E-E) 

です。

 

故に,縮退が無くてm≠nならE≠Eの場合は, 

<m(2)Φ 

=Σk≠nknmk/(E-E)(E-E)

+Vnnmn/(E-E) となります。

 

したがって,結局,2次補正固有関数として,

 

Δ(2)Φ=Σm≠n<m(2)Φn>u 

=Σm≠nΣk≠nknmk/(E-E)(E-E) 

-Σm≠nnnmn/(E-E)2  

を得ます。

 

同様に,(E-E)<m|Δ(3)Φ 

=<m|V|Δ(2)Φ>-Δ(1)<m|Δ(2)Φ

-Δ(2)<m|Δ(1)Φ-Δ(3)δmnであって, 

<n(3)Φ>=<n|Δ(2)Φ>=<n|Δ(1)Φ>=0

なので, 

Δ(3)=<n|V|Δ(2)Φ 

=Σm≠nΣk≠nknmk/(E-E)(E-E) 

が得られます。

 

また,<m|V|Δ(2)Φ

=Σj≠mΣk≠mkmjk/(E-E)(E-E)より,

Vの3次補正のm≠nに関する展開係数は,

<m|Δ(3)Φ>={1/(E-E) 

×[<m|V|Δ(2)Φ>-Δ(1)<m|Δ(2)Φ

-Δ(2)<m|Δ(1)Φ>]

=Σj≠mΣk≠mmjkmjk/(E-E)(E-E)(E-E)

-Σk≠nnnknmk/(E-E)(E-E)(E-E) 

-Vnnmn/(E-E)

-Σk≠n|Vkn|mn/(E-E)(E-E)

です。

 

以上から縮退の無い場合のエネルギー固有値の摂動展開は,

 

ΔE=Vnn+Σm≠n|Vmn|/(E-E) 

+Σm≠nΣk≠nknmk/(E-E)(E-E)+.. 

で与えられ,

 

その固有関数の摂動展開は ,

ΔΦ=Σm≠nmn/(E-E) 

 +Σm≠nΣk≠nknmk/(E-E)(E-E)

 -Σm≠nnnmn/(E-E)

 +Σm≠nΣj≠mΣk≠mmjkmjk

 ×u/(E-E)(E-E)(E-E) 

 -Σm≠nΣk≠n|Vkn|mn/(E-E)(E-E) 

 -Σm≠nnnmn/(E-E)+..

 で与えられることがわかります。

 

 さて,改めてH=H0+Vに対してHΦ=EΦを満たす,正確な

 エネルギー固有値をε,固有関数)をΦとします。

 これまでの道筋を改めて確認すると,H0=Eで,

 HΦ=εΦであり,ε=E+ΔE,かつ

 Φ=u+ΔΦです。

 ところが,<Φ>=<u+ΔΦ|u+ΔΦ 

 =1+<ΔΦ|ΔΦ>≠1ですから,波動関数をそれ自身で

 1つの確率振幅を示すものと定義し直すなら,これを

 再規格化(Renormalize)する必要があります。

 

そこでΦを最終的に規格化したものをχ≡Z/2Φ

定義すれば,<χ>=1ですから.

Z=1/{1+<ΔΦ|ΔΦ>}~ 1-<ΔΦ|ΔΦとする

ことが必要です。

 

<ΔΦ|ΔΦ>はVの2次以上のオーダーです。

 

ΔΦ=Σm≠nmn/(E-E) 

 +Σm≠nΣk≠nknmk/(E-E)(E-E)

 -Σm≠nnnmn/(E-E)2 +..から

 

 <ΔΦ|ΔΦ>=Σm≠n|Vmn|/(E-E)

 +O(V)より,

 Vの2次までの近似では,/2=~1-(1/2)<ΔΦ|ΔΦ

  ~ 1-(1/2)Σm≠n|Vmn|/(E-E)なので,結局,

 2次までの近似では規格化により

 χ=Z/2Φ=u+Σm≠nmn/(E-E)

 (1/2)Σm≠n|Vmn|/(E-E)

 +Σm≠nΣk≠nknmk/(E-E)(E-E)

 -Σm≠nnnmn/(E-E)2 

 が得られます。

 

それ故,この近似では規格化も<χ>=1-O(V)

の精度であることに留意しておく必要があります。

 

さて,これまでの議論は元のVが無い非摂動系H0において

エネルギー固有値に対し,全く縮退が無いという特別な場合

の方法でした。

くどいようですが,要約すると,摂動Vの2次の展開項まででは,

H=H0+Vに対するエネルギー固有値はε=E+ΔE

=E+Vnn+Σm≠n|Vmn|/(E-E)

固有関数は=u+ΔΦ

=u+Σm≠nmn/(E-E) 

+Σm≠nΣk≠nknmk/(E-E)(E-E)

-Σm≠nnnmn/(E-E)2 です。

 

しかし,もしもH0の系がエネルギー縮退していれば,m≠n

でもE=E,かつVmn0 なる状態が2つ以上存在する

ことがあり,その結果,Vmn/(E-E)を因子として含む

ような項は有限な値としての意味を失なうため,

 

このままの素朴な摂動近似式の表現は破綻します。

 

もしも,H0の固有値:Eのエネルギー固有状態がg重に

縮退していたなら,同じ固有値に属し正規直交化されたg個

の固有関数をunα(α=1,2,..,g)と書いて,連立方程式:

0nα=Enα(α=1,2,..,g)が成立していると表現

することができます。

 

他方,H0の固有値がEの別の正規直交化されたg個の

固有関数系を取ることもできて,それをnj(j=1,2,..,g)

するとH0nj=Enjであり,これらはunα線型結合

重ね合わせ状態として,vnj=Σα=1αjnαのように

関係付けられるはずです。 

このとき,係数の複素数cαjはcαj=<unα|vnj

で与えられます。

 

そして,正規直交条件はδij=<vni|vnj 

=Σα=1<vni|unα><unα|vnj

=Σα=1αiαj です。

特に,i=jとすると,係数がΣα=1|cαj|=1 

を満たす必要がある,ことを意味する式になります。

 

以前と同じく,以下,<unα|V|unβ>を

<nα|V|nβ>etc.と表記することにします。

 

縮退がない場合の摂動論の方程式系: 

(E-H0(1)Φ=Vu-Δ(1)

 

(E-H0(2)Φ

=VΔ(1)Φ-Δ(1)nΔ(1)Φ-Δ(2) 

(E-H0(3)Φ

=VΔ(2)Φ-Δ(1)Δ(2)Φ-Δ(2)Δ(1)Φ

-Δ(3)... 

において固有値Eに属する非摂動系での固有状態の固有

関数から,より一般的な状態=Σα=1αnα

変更し,新しいHの固有関数Φnを,

Φ=v+ΔΦ

=Σα=1αnα+Δ(1)Φ+Δ(2)Φ+Δ(3)Φ

.. 

とします。

すると,

(E-H0(1)Φ=Vv-Δ(1)

 

(E-H0(2)Φ

=VΔ(1)Φ-Δ(1)nΔ(1)Φ-Δ(2)

 

(E-H0(3)Φ

=VΔ(2)Φ-Δ(1)Δ(2)Φ-Δ(2)Δ(1)Φ

-Δ(3)...

となります。

 

またまた長くなったので中途ですが今日はここまでにします。 

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2014年8月 9日 (土)

時代劇チャンネル

 最近は6月中旬にスカパーと契約してCSはデフォルトで時代劇チャンネルになっています。今もこのブログを書きながら見るとは無しに鬼平が見えてて何と吉衛門と一緒にフランキー堺が出ています。 

 この記事を書こうという気になったのはこの前の時間帯に時代劇には珍しく斬った貼ったの殺し合いが無い「お助け信兵衛・人情裏長屋」という高橋英樹が主役ですが二枚目半役の私の比較的好きだったものが流れたからです。 

 それには,なつかしいキャンディーズのスーちゃんこと田中(小達)好子が飲み屋のおカミ役で出ているばかりか,将棋の羽生善治(ハブヨシハル)19世名人の妻になる前の初々しい畠田理恵さんが出ていて,その上私が時代劇の着物姿では最も好きな女優の1人である太川陽介夫人の藤吉久美子さんが出てて感激したこともあります。 

 そういえばスクールウォーズでは手のつけられない不良からラグビー部キャプテンになり,暴れん坊将軍では何代目かのめ組の頭領だった松村雄基も出てましたが彼のお父様とは今はない巣鴨のスナック「美代」で同席してたこtもありましたね。

 この信兵衛ものは山本周五郎作の人情話から脚色したものらしく,確かもっと昔に「ぶらり信兵衛道場破り」という連ドラがあったのを思い出したので,ネット検索してみると,それは1973年から50話くらい続いたドラマで,この「お助け信兵衛」というのは1995年のドラマだということでした。

 こうしたドラマは水戸黄門,大岡越前,遠山の金さんや暴れん坊将軍に半七捕物帳,そして池波正太郎ものなどのような,現代劇なら警察・刑事や探偵など権力者,お上とその手先が主役の勧善懲悪もので時代劇の場合,正義とはいえ平気で人殺しをするようなものとは一味違うものですね。

 もっともその他にもお上とは逆のお尋ね者主役の「子連れ狼」とかお忍びかもしれないけど一応浪人主役の「月影兵庫」^花山大吉」,そして「三匹の侍」「三匹が斬る」萬屋(中村)錦之助の「破れ..」シリーズとかもあり,自分の趣味もあってお上主役のものより逆賊主役ものの方が好きです。

 現代劇でも刑事主役より犯罪者や警察や検察などと無関係な民間人が主役のものがあればその方がいいですね。 

 思えば私がBSを見るようになったのは,かつて1985年から1994年春(35歳から44歳)まで木場南スカイハイツというマンションの10階の1023号室の3DKとはいえ総床面積で60平米足らずの狭いマンション一室に一人で暮らしていた頃からですね。 

 それまで東京に出て就職してから35歳の春まで8年間の丸の内線新高円寺杉並車庫近くの風呂無し共同トイレの6畳一間の寝るだけだった安アパートから急に家賃払うの面倒くさいという理由で急に思い立って新築マンションを買って入ったのでした。 

 何も調度品のないLDには最初は日本文化センター?の通販で買った安いソファベッドがあるくらいでした。

 独り者でタンスなどは必要ないと考えましたが広々としてさびしいので何かを置きたいと考えてオ-ディオのセットを置いたのが始まりで,やがてAV(Audio Visual)に発展してベランダにBSアンテナを取り付けたのが1980年代の終わり頃でした。

 当時,屋上のTVアンテナの他に個人でベラン「ダにアンテナなど付けてる家は珍しくて目立ったせいか?さっそく,それまで一度も払ったことのないNHKが来ましたが相変わらず受信料は払いませんでしたね。 

 後に1990年3月に40歳で13年間勤続していた最初の会社辞めたときに退職金の一部でNECのPC9801RAというパソコンとプリンターやソフト一式を買って翌年のGWにはパソコン通信ニフティサーブに入ってネットにはまる前にはオーディオにはまっていました。 

 最初はオ-ディオ関係のチラシを元に秋葉原でサンスイ(山水電気)のミニコンを買ってきて置いて満足していました。 

 音楽を聴くという趣味はずっと前の学生時代からあってFM放送や当時オープンリ-ルからカセットテープに変わってきてできたばかりのラジオカセット,そしてLPなどレコード盤も買ってきてオーデイオを持っている友達にダビングしてもらたりしてジャンルは関係なく何でも聞いてました。

 別段耳が良くて音がわかるわけでもないのに,最初のうちは何にでもノメりこんでハマる性格なので,やがてミニコンポじゃなくもっと高価な単品コンポの世界はどうなのか?という好奇心でエスカレートしていきました。

 アンプでは最初はインテグレーテッドなプリメイン一体型kら最後はセパレートなパワーアンプとコントロールアンプ(プリアンプ)でマッキントッシュやアキュフェーズ,とか.

最も音の違いのわかるであろうスピ-カーもころころ変わってJBL4332からVictorのアルニコマグネットのSC1000は高すぎるので1ランク下のSC900を割引きでも数十万円で買ったり,ヘッドホンもスタックスのイヤースピーカーというアンプとイヤホン別れたもの。。

 果てはピンコードも1高級酸素銅製の1mあたりで3万円とか,クチコミの評判などから逆に常識では良くないとされるオヤイデの鉄線とか,またスピーカーPCOCC線などにも凝ってしまいました。

 CDプレーヤーもマランツから始まりエソテリックなど遍歴しまくりました。ただまあアナログはKENWOODの9010にMCのデンオンカートリッジ103LCくらいでそれほどウロウロしませんでしたね。 

 1994年5月に44歳で家のローンが払えなくて巣鴨にワンルームマンションを購入して移りっ住んだ頃には大きなスピーカーなどは置いてるだけで無理なので高いものからヤフオクやオーディオユニオンなどで処分しました。

 もうその頃には,中流の金持ちというより貧乏なこともあり分相応に1部マニアのように鳥のさえずりや指揮者の靴音や呼吸音の機微などトコトン音にこだわって最後は部屋のリフォームに至るようなハードへのこだわりでなく,私は元々音より音楽自体により関心が深いことに気付き,オーディオは演奏内容や録音などソフトの良し悪しにより趣味が移ってました。 

 そして,好奇心が湧くと一応トコトンまで突き詰めようとするクセに熱しやすくても醒めやすい私の関心もオーディオよりもPCやネットの分野の方に半分以上移行してきてました。 

 映像もデジタルに移る前はパイオニアの最後のアナログの29インチモニターSD29MにパイオニアのTVチューナー,そしてパイオニアの高級LDプレイヤーそろえて,リアにはBOSEの101MM2本とセンタースピ-カ-と5チャンネルで。。

 AVを楽しむときのみに使うアンプとしてドルビープロロジックのAVアンプで部屋の照明を暗くしてドルビーサラウンドでLDの「トップガン」や「太陽の帝国」そしてオペラの「カルメン」や「セビリアの。。」,「エレクトラ」などを見てました。

縦長で重いス-パーウーファ-も1本置いてましたね。確かオンキョーのSL10だっけ。。

 BSはWowowとは契約してなくて当時CSはまだなくて視聴できるのはNHKくらいしか無かったのですが衛星劇場というシネマを録画して名画など多くVHSビデオに保存しました。

 しかし1994年(平成6年)の春に巣鴨のワンルームに移って,運悪くベランダが北向きでBSアンテナ無用になりAV機器はアンテナも含め色々処分しました。 

 そのうち豊島テレビというケーブルテレビと契約しました。時代劇チャンネルはその頃からずーっとメインで見てはいます。

 2010年に60歳でマンションから今の巣鴨駅から徒歩10分くらいの南大塚のアパートに移っても豊島テレビ契約してましたが,そのうちフレッツ光関係のヒカリテレビのほうが便利そうなのでそちらに移りました。

 そして,今年6月にはネット料金を考慮してNTT東日本のフレッツも解約してネットはWimaxのみにして固定電話回線もなくなり,ひかりTVも入らなくなったので,結局スカパーで有料チャンネルはBSとCSで5チャンネルのみの格安コースに入ったのでした。

 時代劇日本映画,洋画,ニュース,スポーツ1局ずつ選択しています。

※PS:朝7時半頃に茶碗にご飯をよそってから,ブログを開き血糖値の測定にインスリン投与,さらにゴミ袋を用意してたまっている燃えるゴミを入れてると,介護さんが来てご飯食べてる最中なのを思い出して食べました。

 

 時代劇の続き見ながら食後の薬を飲みブログ書きとアップと修正で全てが終わったのがもうお昼。。歳のせいか2つ以上同時にこなせず,だからこそ気がせいて2つも3つも同時にやろうとするからご飯忘れたりする。。。

 

元々計画性がなく行き当たりばったり。。考えるより先に行動する性格ですがやる順序を決めないと大変ですね。。。

 

※おまけ。。。↓ブログ執筆中のバックグラウンドミュージック 「モルダウ カラヤン指揮(プラハの脇を流れるモルダウ川の流れを描いたスメタナの曲)」

 

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2014年8月 7日 (木)

ネット復活!!+数学の問題

 実はBiglobe-Wimaxの3ヶ月間13000円余りの滞納で7/31にネット が1時停止処分となり6日早朝支払って先ほど復活したばかりです。私,PC+ネット中毒ですがPCしかなかったので停止期中書いて てアップできなかった短い原稿をついでにアップします。

 つなぎのブログ記事として,もう古い話になりましたが,入院中暇に明かせて解いた数学オリンピック問題集からの問題と私の解いてみた結果の解答をアップします。

今回は2人部屋で冬季オリンピック観戦に興じていた期間が長く1人部屋などで数学で時間つぶししていた時期は短いのでこの程度です。

問1.次の式を満たす正整数nの組を決定せよ。 

133+110+84+27=n

 

 [解答] まず,思い付くことはnが偶数か奇数かを調べることです。 

これは2を法として合同式の成立を要求することで得られます。

 

すなわち,133+110+84+27≡n (mod 2)を要求します。 

これから,1+0+0+1≡n (mod 2)よりn≡0 (mod 2)を得ます。

 

よってnは偶数,つまり2の倍数であるという必要条件が

得られました。

 

 同様に,素数3,5についてもこれらを法とする合同式の成立を要求 

 してみます。

 

p=3,5に対して133+110+84+27≡n (mod p)の成立を要求するわけです。

 

これから,1+2+0+0≡n (mod 3),

3+0+4+2≡n (mod 5)を得ます。

 

すなわち, 1+2+0+0≡n (mod 3),

3+0+4+2≡n (mod 5)です。

それ故,n≡0 (mod 3),n≡4 (mod 5)が得られます。

 

ところがn=0,1,2,3,4を代入して調べてみると≡n (mod 5)なることがわかります。故に,n≡4 (mod 5)です。

以上からnは2,3の倍数であり,かつ,5で割ると4余る数であることがわかります。

 

もしも,これだけでnが決まらないならさらにp=7,11,..として, 

133+110+84+27≡n (mod p)を調べる予定でしたが

結果的には必要なかったです。

 

さて,これまでの結果からnはkを整数としてn=5k+4と書けますが,さらにnは6で割り切れます。つまりn≡0((mod 6)です。

 

 これらが満たされるためには,k≡4(mod 6)が必要十分条件ですから,

 k=6m+4よりn=30m+24なる形です。

 

 nは少なくとも133より大きいので結局,元の等式 

 133+110+84+27=nを満たすnがあるとしたら, 

それはn=144,174,..の中にあるはずです。

 

 今の時代は電卓があるので地道な計算は簡単で,n=144を 

 確かめてみると133=41615795893, 110=16105100000,

 84=4182119424,27=14348907であり,144=61917364224

です。

したがって,確かに133+110+84+27=144が成立します。

ということは,これより大きいnのn=174,..については

等式: 133+110+84+27=nが成立するはずはなく,

解nの組とはいっても解はn=144の唯一つです。(以上)

参考文献:秋山仁 ピーター・フランクル 共著

「完全攻略:数学オリンピック」(日本評論社;1991年第1版~増刷)

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