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2015年2月

2015年2月24日 (火)

訃報!!坂東三津五郎さん

 歌舞伎俳優の坂東三津五郎さんが去る2月21日にすい臓ガンのため亡くなられいたことが22日にわかりました。享年59歳でした。若い。。。

 →Yahooニュース 

 坂東三津五郎さん 逝去 すい臓ガン 59歳

 歌舞伎俳優ですから,こうしたものに疎い私はよくは存じませんがテレビ番組で,ときたま,お見かけする限り,古典芸能の人らしく,感性に優れた方のようにお見受けしました。近藤サトさんの夫であることは知っていますが。。。

 ↓過去の復帰会見もむなしいです。。。

 すい臓ガンは早期に発見しても手術のむずかしいガンであると聞いています。私のかつての知人も1人知っていて手術はうまくいったらしいのですが術後75kgくらいあった体重が激減して別人のようでした。

 ここ最近,私のまわりの飲み仲間や,芸能人では安岡力也,桑名正博,忌野清志郎,やしきたかじんなど,私の特にお気に入りの人に限ってアラ還くらいで病気で亡くなる方多いですが,それにしても59歳とは若過ぎます。

  ご冥福を祈ります。。合掌!!

PS:私の近況ですが,65歳の誕生日の付近の1月中旬から,自宅を個室の病室としている以外は,丁度昨年の今頃そうであったように,入院しているのと,ほぼ同じような状況です。 

 でも,自宅と病院じゃプライバシイ的に大違いですが。。。

 何せ,歩けるのですが,下手に歩くと足の傷が悪化する危惧が常に存在し,糖尿病のため壊疽になると,たちまち命が危ない状況になるらしいので毎日訪問看護師が来てバイタル(体温,血圧,体重など)と足の傷を診てもらっています。

 生活上は足の傷以外は,元気そのものなので,ウズウズしています。

 足に悪いので,せいぜい近くのコンビニまでしか外出していませんが,病院入院中と同様,私の自宅を教えた方にはときどきお見舞い頂いています。

 しかし,明日(25日(水))夜には久しぶりに巣鴨一番街の行きつけのスナックなどにあいさつにいく予定です。

 そこまでの往復の歩きに支障があるだけで到着して席に着いてしまえば体と頭は何時間でも,OKのはずですから。。。

 まあ,少し明るいうちから,外の景色でも楽しみながら無理をせず,ゆっくりと歩いてゆきます。 

 イキはよいよい,。。。帰りはヨイヨイ。。。

 

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連分数と近似分数(3)

 連分数と近似分数に関する記事の続きです。

 この項目はこれで最後です。

 前回最後では,まず,「2次の無理数ωの連分数展開が初項から

 直ちに循環が始まる純循環連お分数になるための必要十分条件は

 ω>1かつ,-1<ω<0 が成立することである。」という

 純循環連分数に対するGalois(ガロア)の定理を証明し,

 

その応用として,

「2以上の正の整数で平方数でない数dの平方根√dの

連分数展開√d=[k0,k1,k2,..]は,初項のすぐ次の第1項

ら純循環連分数である。」

という謂わゆるLagrange(ラグランジュ)の定理を証明しました。

 

今回の記事では,まず,実際にいくつかの平方数でない素数dに

ついて平方根√dの循環連分数展開表現を与えて,これにより

具体的な無理数である√dの近似分数を計算してみます。

 

まず,√3,については,既に√3=[1,1,2]なることをを示しました。

 

そこで,既に示した手法による√3の近似分数列の最初の5つ

は,α01,α1=[1.1]=1+1=2,α2=[1.1,2]=1+1/(1+1/2)

=5/3=1.666..,α3[1.1,2,1]=1+1/[1+1/{2+1}]]

=7/4=1.75,α4[1.1,2,1,2]=1+1/[1+1/{2+1/(1+1/2)}

=19/11=1.72727.., となります。

 

これ以上の近似は,計算が面倒なので上で得られた公式に従って

行ないます。

 

すなわちn=pn/qnとn次近似の既約分数を表わすと,

n=pn-1n+p-n-2,n =qn-1n+qn-2 です。

 

この公式から5=[1,1,2,1,2,1]=p5/q5,

において,p5=p45++p3,5 =q45+q3より,

5=19×1+7=26,q5 =11×1+4=15なので, 

α526/15=1.73..,です。

 

同様に6=(26×2+19)/(15×2+11)=71/41=1.731707317..

となります。

 

冒頭で述べたように,分母が100よりも小さいにも関わらず,

分数173/100よりも3の真の値との近似誤差が小さい√3の近似

分数:71/41が得られました。

 

また,√2については,ω=√2-1と置くと,(1+ω)2=2より, 

ω(ω+2)=1です。

 

故に, ω=√2-1は,ω=1/(2+ω)=1/{2+1/(2+ω)}

=1/[2+1/{2+1/(2+ω)}]=..=[2]となって,長さが1の

純循環連分数[2]で表現されます。

 

したがって,√2は,√2=[1,2]と表わされます。

 

そこで,√2の,近似分数列は,

α0=1,α1=[1.2]=1+1/2=3/2=1.5, 

α2[1.2,2]=1+1/(2+1/2)=7/5=1.4, 

α3[1.2,2,2]=1+1/[2+1/{2+1/2}]]=17/12=1.41666..,

と続きます。

 

以下4=[1.2,2,2,2]=(17×2+7)/(12×2+5)=41/29

=1.413793103..,α5[1.2,2,2,2,2]=(41×2+17)/(29×2+12)

=99/70=1.414285714... です。

 

しかしながら,実際にω=√2-1=[2]という風に循環連分数として

明確に表現することができないなら,いくら連分数からっ分数への

近似法がわかっていても,絵に書いたモチのようなものです。

 

例えば,元の講談社ブルーバックスのタネ本には√23=[4,1,3,1,8]

という例が書いてありました。

 

このタネ本の中では,上述のLagrangeの定理の応用として,

0=[√23]=4 から,ω=4+√23,および,ω=4-√23が

Galoisの定理の純循環連分数の条件を満たし,

ω=4+√23=[8,1,1,3]と書けるということから,

√23=[4,1,3,1,8]を導出していましたが,これ以上は具体的

な記述がありませんでした。

 

そして,入院中の私にはいくらトライしても

ω=4+√23=[8,1,1,3]も,√23=[4,1,1,3,8]も自力で導く

ことができず,そのときはあきらめて挫折しました。

 

この√23の値は,てっとり早く電卓で調べてみると,

√23=4.795831523..です。

 

取り敢えず,√23=[4,1,3,1,8]という表現を信用して近似分数列

を計算すれば,

まず0=4,α1=[4.1]=5,

α2=[4,1,3]=4+1/(1+1/3)=19/4=4.75, 

α3[4,1,3,1]=4+1/[1+1/(3+1)]]=24/5=4.8..

となります。

 

以下,公式を用いてさらに続けると, 

α4[4,1.3,1,8]=(24×8+19)/(5×8+4)

=211/44=4.795454545.., 

α5[4,1.3,1,8,1]=(2111×1+24)/(44×1+5)

=235/49=4.7918367..と連分数による近似分数列

が得られます。

 

これらは確かに真の値の両側から挟むように

23=4.795831523..に収束していっていると見えます。

 

しかし,もしも√23=[4,1,3,1,8]の右辺のような循環連分数

展開の表現を正しく得る方法が不明なら,こうした精緻な近似

分数を得ることはできません。

 

私は,入院中には,√3や√2の連分数展開を求めた場合と同様に, 

23ついてもω=√23-4と置いて,

(ω+4)2=23からω(ω+8)=7より,ω=7/(ω+8)なる式から

出発して,右辺を分子が1の連分数に変形する方法にこだわって

ずっと考えていました。

 

しかし,結局,√23については挫折したので,上記の√3や√2に

ついて連分数を求めた方法は,必ずしも全ての√dの展開にも

当てはまるような系統だった方法ではなく,別の方法を見つける

必要があるのでは?と思うに至りさらに考えて見ましたが,

そのときは,自由に動けなくて適切な参考書もなく,あきらめて

別のことに興味が移行したのでした。

 

退院してからは,それ以上の努力を怠って,安易な他力本願の道

に入り,連分数について書かれたいくつかの文献をネット検索

してみました。

 

結局,詫間項等工業専門学校の橋本竜太氏のPDF

実数の有理数近似と連分数展開 

に適切な手法が書かれているのを見つけて,それをマネて

計算しました。

 

すなわち,まず,ω=4+√23に対して,まず,k0=[ω]=8です。

 

ここで,ω=[k0,k1,k2,..km,0,k1,..]=[0,k1,k2,..km]

なら,これは,ω=k0+1/[k1+1/{k2+1/(k3+..,を意味します。

 

そこで,k0=[ω]=8に対し,ω1=1/(ω-k0)=1/(√23-4)

=(√23+4)/7と置けば,

ω=k0+1/[k1+1/{k2+1/(k3+..,によって, 

1[1/(ω-k0)]=[ω1]となるはずですから,

1=1を得ます。

 

以下,同様に,ω2=1/(ω1-k1)=7/(√23-3)=(√23+3)/2

より,22]=3です。

そして,ω3=1/(ω2-k2)=2/(√23-3)=(√23+3)/7 

より,k3=[ω2]=1です。

 

さらに4=1/(ω3-k3)=7/(√23-4)=(√23+4)より, 

44]=8ですが,ここでω4がω=4+√23に一致するため 

以下のkjは循環することがわかります。

 

すなわち,ω=4+√23=[8,1,3,1,8,1,..]となって確かに

純循環連分数となり,ω=4+√23=[0,k1,k2,k3]=[8,1,1,3]

であることがわかりました。

 

したがって,√23=ω-4=[4,1,3,1,8] が得られました。

 

試しに,参考書には載ってない√41の連分数展開にトライして

みました。

 

まず,ω=6+√41に対して,k0=[ω]=12 です。 

次に1=1/(ω-k0)=1/(√41-6)=(√41+6)/5より, 

11]=2です。

 

以下2=1/(ω1-k1)=5/(√41-4)=(√41+4)/5より,

2=[ω2]=2,ω31/(ω2-k2)=5/(√41-6)=(√41+6)

より,k3=[ω2]=12,

そして,ω41/(ω3-k3)=7/(√23-4)=(√23+4)より,

4=[ω4]=8です。

 

結局,ω=6+√41=[12,2,2]であり,√41=[6,2,2,12]と

なることがわかりました。

 

さて,電卓によれば,√41の値は√41=6.403124237ですが, 

連分数展開:√41=[12,2,2]による近似分数の列を構成すれば, 

α06,α1=[6.2]=6+1/2=6.5,α2=[6,2,2]=6+1/(2+1/2)

=32/5=6.4,α3[6,2,2,12]=6+1/[2+1/(2+1/12)]]

=397/62=6.403225806,

 

さらに漸化式の公式から4=[6,2.2,12,2]

=(397×2+32)/(62×2+5)826/129=,6.403100775..,,

および,α5[6,2.2,12,2,2]=(826×2+397)/(129×2+62)

=2049/320=6.403125を得ます。

 

確かに√41に収束する近似分数列になっているようです。

 

高校時代に語呂で覚えていたものくらいはエクササイズで全部

やってみました。

 

5=[2,4]={2,9/4,38/17,161/72.682/305,..}, 

6=[2,2,4]={2,5/2,22/9,49/20,218/89.485/198,..}, 

7=[2,1,1,1,4]

={2,3,5/2,8/3,37/14,45/17,82/31.373/141,..}, 

8=[2,1,4]={2,3,14/5,17/6,82/29,99/35,478/169,..}, 

10=[3,6]={3,19/6,117/37,721/228…} です。

 

ここで,改めて気付きました。 

8=[2,1,4]は,2√2=[1,2]の2倍の2√2に等しいいのですが,

連分数展開は線型演算ではないこともあり単純に

8=2√2=[2,4]ではないということです。

 

ただし,√2=1+1/[2+1/{2+1/(2+..ですから, 

8=2√2=2+2(1/[2+1/{2+1/(2+..)

=2+1//[1+1/2+1/(4+1/1+1/4+.より,

この場合は√8=[2,1,4]となることは簡単にわかります。

 

さて,最後に,ここまで追求してきた無理数の連分数展開に

よる近似値が,

「できるだけ分母が小さくて,しかもできるだけ真の値から

 の誤差が小さい分数(有理数)」という意味での最良近似値

を与えることを示します。

 

その内容は次の定理です。

 

[定理](最良近似)連分数展開による無理数ωの第n次近似分数 

αn=pn/qn (n≧1)はωの最良近似分数である。

 

すなわち,0<q≦qnを満たす任意の分数p/qに対して 

常に,|ω-(pn/qn)|≦|ω-(p/q)|が成立する。

 

特に等号はp=pn,かつ,q=qnのときのみである。

 

(証明)無理数ωが与えられ,それに対する連分数展開が既知

であり,近似分数列αn=pn/qn がわかっているとします。

 

このとき,任意の有理数a,bについての{aω+b}という形

の実数全体の集合は,係数a,bを有理数体,の元に限定する

と,ω,および,1の2つの元を一次独立な基底ベクトルとする

2次元の線型空間(ベクトル空間)を形成することは明らかです。

 

そして,この線型空間はωと1の代わりに,(qnω-pn-1)と

(qn-1ω-pn-1)を2つの基底とする有理数体の上の線型空間

とすることもできます。

 

それ故,今,0<q<≦qnを満たす任意の分数p/qを与える

整数p,qに対して(qω-p)を作ると,これを(qnω-pn)

と(qn-1ω-pn-1)の線型結合として,有理数係数A,Bにより,

qω-p=A(qnω-pn)+B(qn-1ω-pn-1)と表現すること

が常に可能です。

 

これから,(Aqn+Bqn-1-q)ω+(Apn+Bpn-1-p=0

ですから,q=Aqn+Bqn-1,p=Apn+Bpn-1 です。

 

これを,A,Bを未知数とする連立一次方程式と見てA,Bに

ついて解くと, 

A=-(pqn-1-qpn-1)/(pnn-1-qnn-1), 

B=-(pqn-qpn)/(pnn-1-qnn-1)ですが,

分母はnn-1-qnn-1(-1)n-1ですから,

 

A=(―1)n(pqn-1-qpn-1),B=(-1)n(pqn-qpn)

です。

 

もしもA=0 なら,pqn-1=qpn^1より,p/q=pn-1/qn-1=αn-1

であって,いずれも既約分数を仮定しているため,p=pn-1,q=qn-1

です。

 

一方,A≠0の場合,A>0,かつ,B>0とすると, 

A=(―1)n(pqn-1-qpn-1),B=(-1)n(pqn-qpn)は

共に整数なのでA≧1,かつ,B≧1です。

 

そこで,q=Aqn+Bqn-1より

q/qn=A+B(qn-1/qn-)>A≧1 なので, 

q>qn-1となり,0<q≦qnという仮定に矛盾します。

同様にA<0,かつ,B<0とすると, A≦-1,かつ,B≦-1

ですから/qn=A+B(qn-1/qn-)<A≦-1ですが,

そもそもqとqnは共に正整数ですから,こうなることは

ありません。

 

よって,AとBは互いに異符号です。

 

一方,以前に証明したように,近似分数列は1つおきに,一方は

ωより大きい方から他方はωより小さい方から,単調にωに収束

するため,隣り合った(ω-pn/qn)と(ω-pn-1/qn-1)も異符号

です。

 

n-1,qnは正整数ですから,これは(qn-1ω-pn-1)と(qnω-pn)

が互いに異符号であることを意味します。

 

したがって,結局,A(qnω-pn)とB(qn-1ω-pn-1)は同符号

ですから,|A(qn--pn)+B(qn-1ω-pn-11)| 

|A(qnω-pn)|+|B(qn-1ω-pn-1)| が成立します。

 

それ故,

|A(qnω-pn)+B(qn-1ω-pn-1)|≧|A|qnω-pn|

であり,等号はB(qn-1ω-pn-1)|=0 のとき,

まり,B=(-1)n(pqn-qpn)=0 のとき,

p=pn,かつ,q=qnのときのみであるのは明らかです。

 

 不等式:|A(qnω-pn)+B(qn-1ω-pn-1)|≧|A|qnω-pn|

 において,Aは整数ですから,|A|≧1より, 

 |A(qnω-pn)+B(qn-1ω-pn-1)|≧|qnω-pn|

 です。

 

 ここで,qω-p=A(qn-1ω-pn-1)+B(qnω-pn) 

 であったことから,|qω-p|≧|qnω-pn|と結論されます。

 

 両辺をq>0で割ると,|ω-(p/q)|≧|qnω-pn|/q

ですが,さらに,0<q≦qnより,(q/qn)≧1 ですから, 

 |qnω-pn|/q≧|ω-(pn/qn)|です。

 

 以上から,|ω-(p/q)|≧|ω-(pn/qn)|が成立し,

 αn=pn/qnこの大きさの分母でのωとの誤差最小

の近似値であることが証明されました。  (証明終わり)

 

これで,連分数を用いて無理数の近似分数を求めるという

テーマの記事を終わります。

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2015年2月19日 (木)

連分数と近似分数(2)

前置きなしで連分数の続きです。

記事草稿は前回のアップのときにできていて,ただ長くなり過ぎたので分割しただけですがバタバタと忙しくて間が開きました。

年金など小金が入ると,つい昔の買い物中毒のムシが騒いだり

します。

連分数については,この記事をアップしても,なお,連分数に

よる近似分数が無理数の最良近似であるということを証明

するというタスクが残っていますが。。。

 

さて,具体的な例で個々の連分数から通分を繰り返して近似分数

を作るのは進めば進むほど厄介な作業になるので,便利な公式が

ないか調べてみます。

 

改めて,無理数ωの無限連分数展開をω=[k0,k1,k2,..]とする

とき,このωのj番目の近似分数をαj=pj /qj=[k0,k1,..,kj]

と定義します。

 

すると,まず,α0=p0/q0=k0/1なので,既約分数の条件:

(p0,q0)=1 から,0=k0,q0=1です。

 

次に1=p1/q1より(p1,q1)=1であり, 

α1=p1/q1=k0+1/k1=(p01+1)/k1です。

そこで,(p01+1,k1)=1 と仮定すると,p1=p01+1,

1=k1=q01 です。

 

しかし,このとき,実際,q0=1 なのでp10-q10=1

ですから,整数論の最大公約数についての定理により,

(p,q1)=1 が得られます。

 

よって,p1=p01+1,q1=k1=q01なる等式の成立は間違

いないです。

 

さらに2=p2/q210+1/(k1+1/k2)=k0+k2/(k12+1) 

(k012+k2+k0)/(k12+1) 

(p012+p0+k2)/(k12+1) 

(p12+p0)/(q12+q0) です。

 

そこで,仮にp2=p12+p0,q2=q12+q0とすれば 

21-p12=p01-p10=-1 を得ます。

 

それ故,p2とq2の最大公約数は1,つまり,(p2,q2)=1であり

2,q2は互いに素であってp2/q2は確かに既約分数です。

 

したがって,p2=p12+p0,q2=q12+q0であり, 

21-p12=p01-p10=-1です。

これを繰り返すと, 

αn=pn/qn,pn=pn-1n+p-n-2, qn =(qn-1n+qn-2

であり,nn-1-pn-1n(-1)n-1

となることが予想されます。

 

そこでn-4=pn-1/qn-1についてpn-1=pn-2n-1+pn-3, 

n-1=qn-2n-1+qn-3,pnn-1n-2-pn-1n-2=(-1)n-2

帰納法の仮定とします。

 

αn-1=pn-1n-1[k0,k1,..,kn-1,]

=k0+1/(k1+1/(k2+..1/kn-1)))..)であり,

αn=pn/qn=[k0,k1,..,kn-1,kn]

=k0+1/(k1+1/(k2+..1/kn-1+1/kn) 

なので,

 

これはαn-1=pn-1/qn-1=(pn-2n-1+pn-3)/(qn-2n-1+qn-3)

において,n-1(kn-1+1/kn)に置き換えただけです。

 

よって αn=pn/qn

=(pn-2(kn-1+1/kn)+pn-3)/(qn-2(kn-1+1/kn)+qn-3) 

=pn-2n-1n+pn-3n+pn-21/(qn-2n-1n+qn-3n+qn-2) 

(pn-1n+p-n-2)/(qn-1n+qn-2) を得ます。

 

そこで,(pn-1n+p-n-2,qn-1n+qn-2)=1 なら 

n=pn-1n+p-n-2, qn =(qn-1n+qn-2です。

 

これを仮定するとpnn-1-pn-1n=qn-1n-2-pn-1n-2

=-(-1)n-2=(-1)n-1です。

 

したがって,確かにこの選択で,

(pn,qn)=(pn-1n+p-n-2,qn-1n+qn-2)=1

となります。

 

以上から,帰納法の結論:αn=pn/qn,pn=pn-1n+p-n-2,

n =qn-1n+qn-2,および,pnn-1-pn-1n=(-1)n-1

成立が証明されました。

 

一方,ω=[k0,k1,k2,..]をω=[k0,k1,..,knn+1], 

ただしn+1=[kn+1,kn+2,k2,..]と表現すれば,

ω=[k0,k1,..,knn+1]の右辺は形の上では,

αn+1=[k0,k1,..,kn,kn+1]の右辺のkn+1をωn+1に置き

換えただけです。

 

それ故n+1=pn+1/qn+1=(pnn+1+pn-1)/(qnn+1+qn-1)

の右辺のkn+1をωn+1に置き換えるとωの表式が得られます。

 

すなわち,ω=(pnωn+1+pn-1)/(qnωn+1+qn-1)です。

このとき,次の定理が成立します。

 

[定理]:ωの近似分数αn=pn/qnは数直線上でωの両側から

1つおきにωに単調に収束する。

 

(証明) ω=(pnωn+1+pn-1)/(qnωn+1+qn-1)より, 

nωn+1+pn-1=ω(qnωn+1+qn-1)です。

 

故に,-ωn+1(qnω-pn-)=(qn-1ω-pn-1) です。

ところが,明らかにωn+1>kn+1≧1 ですから, 

|qnω-pn|<(qn-1ω-pn-1| が成立します。

 

ここで.qn =qn-1n+qn-2≧qn-1nでknは1 以上の整数

ですから,n ≧qn-1>0 です。

故に, 0<(1/qn)≦(1/qn-1) です。

 

したがって,

|ω-(pn/qn)|<(qn-1ω-pn-1|/qn≦,|ω-(pn-1/qn^1)| 

が得られます。

 

他方,-ωn+1(qnω-pn-)=(qn-1ω-pn-1)から, 

ω-(pn/qn)=(-1/ωn+1){ω-(pn-1/qn-1)}(qn-1/qn)

ですから,ω-(pn/qn)とω-(pn-1/qn-1)は異符号であり,

 

初項では0=p0/q0=k0<ωより{ω-(p0/q0)}>0

ですが,次の{ω-(p1/q1)}<0 です。

 

そして,また,

{ω-(p2/q2)}>0で{ω-(p2/q2)}<{ω-(p0/q0)}

です。

 

したがって,nが偶数:n=0,2,4,..ではαn=pn/qnは常にωより

小でωより小さい方から次第に単調増加してωに近づきます。

 

他方,nが奇数:n=1,3,5,..ではαn=pn/qnはωより大きい方

から次第に単調減少してωに近づきます。

 

また,ω=(pnωn+1+pn-1)/(qnωn+1+qn-1)より, 

ω-(pn/qn)=(pnωn+1+pn-1)/(qnωn+1+qn-1)-(pn/qn) 

(pn-1n-pnn-1-)/{qn(qnωn+1+qn-1)} 

(―1)n-1/{qn(qnωn+1+qn-1)} ですが,

 

数列{qn}については,漸化式:qn+1=qnωn+1+qn-1

が成立しているので,(qn+1/qn)≧ωn+1>1です。

 

そこで,ある正の数r>1で常にqn+1/qn>rを満たすものが存在

します。

 

したがって,q0≧1,r>1であって,かつ,qn>q0n より, 

n → ∞に対してqn → ∞ですから,|ω-(pn/qn)| → 0

です。

 

以上から,ωの近似分数αn=pn/qnは数直線上でωの両側

から,1つおきにωに単調に収束する。という定理の結論が

示されました。    (証明終わり)

 

再び循環連分数に戻って前に厳密な証明はPendingにしておいた

命題を証明します。以下の命題です。

 

(1)循環連分数は2次の無理数である。

(2) 2次の無理数の連分数展開は循環連分数となる。 

です。これはLagrangeの定理と呼ばれています。

 

(証明)(1)ωを任意の循環連分数とし最初の数項の循環しない部分

をα,循環する部分をσ=[β]として,ω=[α,σ]と書けば,α,β

は有理数であり,σ=[β.σ]なので,σ=β+1/σより,

σ2-βσ―1=0が成立します。

 

βは有理数ですからσは有理数係数の2次方程式

2-βx―1=0 の根です。

 

具体的には,根の公式から,σ={β+(β2+4)11/2}/2です。 

故に1/σ={-β+(β2+4)11/2}/2,ω=α+1/σであって, 

ω={2α-β+(β2+4)11/2}/2により,

(2ω-2α-β)2=β2+4ですがαも有限項の連分数故,有理数

ですからωも有理数係数の2次方程式の根です。

 

以上から,ωは2次の無理数の1つです。

 

(2)逆にωが2次の無理数とすると。2次の無理数の定義により,

ある整数,b,c(ただし,a≠0)が存在してaω2+bω+c=0

が成立します。

 

先の任意の無限連分数に対する表現:

ω=(pnωn+1+pn-1)/(qnωn+1+qn-1)を 

aω2+bω+c=0 に代入すると,各nごとにある整数An,Bn,Cn

が存在してnωn+12+Bnωn+1+Cn0 (n=0,1,2、..)

が満たされます。

 

具体的に書くと, 

(pnωn+1+pn-1)2/(qnωn+1+qn-1)

+b(pnωn+1+pn-1)/(qnωn+1+qn-1)+c=0 より, 

(pnωn+1+pn-1)2+b(pnωn+1+pn-1)(qnωn+1+qn-1)

+c(qnωn+1+qn-1)2=0 

(apn2+bpnn+cqn2n+12

+(2apnn-1+bpnn-1+bpn-1n+2cqnn-1n+1

(apn-12+bpn-1n-1+cqn-12)=0 ですから,

 

n=apn2+bpnn+cqn2, 

n2apnn-1+bpnn-1++bpn-1n+2cqnn-1, 

n=apn-12+bpn-1n-1+cqn-12

です。

 

αn=pn/qn → ωでωは有限な実数ですから整数pn,qnは有界

であり,したがって,それらの高々2次式であるAn,Bn,Cnも有界

な整数です。

つまり,An,Bn,Cnのそれぞれには最大値と最小値があります。

 

そこで,整数係数の2次方程式

n2+Bnx+Cn=0 (n=0,1,2、..)の個数は

有限個しか有り得ません。

 

そこで,An2+Bnx+Cn=0 (n=0,1,2,..)は実は有限個

を除いて全てが同じ2次方程式であり,これが無数にあります。

 

その異なる方程式の根の全てを改めてω12,..と添字を付けて

m番目より後の項は全てωm+1が満たすのと同じ2次方程式の根

となるように順序を並べかえることができます。

 

すなわち,[ω12,..,ωmm+1m+1、..ωm+1]

=[ω12,..,ωm,ωm+1] です。

 

元々,n→ ∞ではωm+1→ωなのでωm+1が満たす無数の方程式は

ωが満たす方程式の根であるはずです。

すなわち,n → ∞ではAn → A,Bn → B,Cn →Cであり,無理数

ωはAx2+Bx+Cn0 の根であって,A,B,Cは整数です。

 

以上から2次の無理数ωの連分数展開は常に循環連分数であること

が示されました。   (証明終わり)

 

さて,dが2以上の自然数で平方数でないとき,a,bを有理数

としてω=a+b√dの形の全ての実数ωは有理数係数の

2次方程式:(x-a)2-b2d=0 の根ですから2次の無理数です。

逆に任意の2次の無理数ωはある整数d≧2と有理数a,bについて

ω=a+b√dの形に書くことができます。

 

ω=a+b√dを1根とする2次方程式:

(x-a)2-b2d=0 のもう1つの根a-b√dをωの共役

と呼び,これをω=a-b√dと表わすことにします。

次の定理が成立します。

 

[純循環連分数に対するGalois(ガロア)の定理]

2次の無理数ωの連分数展開が初項から直ちに循環が始まる

純循環連分数になるための必要十分条件はω>1 ,かつ,

-1<ω<0 が成立することである。

 

(証明)まず,ωは2次の無理数でω>1,かつ,-1<ω<0 が

成立しているとします。

 

ω=[k0,k1,k2,..]として,これを,

ω=[k01]=[k0,k12]=...=[k0,k1,..,kn-1n]

と置くと,ωn1,かつ,-1<ωn<0 (n=0,1,2,..)

が成立します。

 

これは帰納法によって証明することができます。

 

まず.ω=[k01]=k0+1/ω1より, ω1=1/(ω-k0)

ですが,ω=[k0,k1,k2,..]より,0<(ω-k0)<1なので,

ω1>1です。

 

また, ω=k0+1/ω1より,ω=k0+1/ω1ですから,

ω1=1/(ω-k0)です。

 

そして,-1<ω<0 なので,-(1+k0)<(ω-k0)<-k0

です。

 

(k0-ω)>0かつ,((k0-ω)>k0であり, 

故に,,1/ω<1/(k0-ω)>1/k0≦1です。

そこで,-1<1/(ω-k0)<0,つまり,-1<ω1<0 です。

 

ここで, ωn-1>1,かつ,-1<ωn-1<0 と仮定します。

 

ところが,明らかに,ωn-1=[kn-1n]=kn-1+1/ωnであり, 

ωn-1=kn-11/ωnです。

 

ωn1/(ωn-1-kn-1),ωn=1/(ωn-1-kn-1)で,ωn-1>1,

かつ,-1<ωn-1<0 ですから,

すぐ前で,ω>1,かつ,-1<ω<0の前提から,

ω1=1/(ω-k0),ω1=1/(ω-k0)について

ω1>1,かつ,-1<ω1<0,を示したのと同じ方法で

ωn>1,かつ,-1<ωn<0 を示すことができます。

 

ωn[knn+1]=kn+1/ωn+1n=kn+1/ωn+1なので,

-1/ωn+1=kn+(-ωn)で,0<(-ωn)<1より,

n<(-1/ωn+1)<kn+1ですから,kn=[-1/ωn+1]

を得ます。

 

ただし,最後のkn=[-1/ωn+1]では,[ ]はGauss記号

を意味します。

 

ところが,ω=[k0,k1,k2,..]=[k0,k1,..,kn-1n]

は2次の無理数なので,この右辺の連分数展開は,ある項から循環

します。

 

したがって,m>nなる添字m,nが存在してkm=knm=ωn.

かつ,ωm=ωnが成立します。

 

ところが,km=[-1/ωn+1],kn=[-1/ωn+1]ですから

ωm=ωnの成立はm-1=kn-1を意味します。

 

結局,km=knm=ωn.から,km-1=kn-1m-1=ωn-1しと添字

を1つずつ下げて等式の成立を導くことができるため,

ω=ω0=ωm-n が結論され,ωが純循環であることがわかります。

 

逆に,ω=[k0,k1,k2,..]が純循環連分数なら,  

ω=[0,k1,..,km]=[k0,k1,..,km,ω] です。

 

αn=pn/qn=[k0,k1,..,kn]として, 

ω=(pnωn+1+pn-1)/(qnωn+1+qn-1)であり,循環連分数なら

あるnより先ではωn+1=ωなので,

ω=(pnω+pn-1)/(qnω+qn-1)です。

特に,純循環なので 

ω=ω0=ω1-..=ωn=ωn+1=..ですから,結局,nに無関係

ω=(pnω+pn-1)/(qnω+qn-1)となりますから 

nω2(qn-1-pn)ω-pn-1=0 が成立します。

 

ここで,f(x)=qn2+(qn-1-pn)x-pn-1と置くと,

このxの2次関数のx2の係数qnは正であって,

f(0)=-pn-1<0 ,かつ,f(-)=qn-qn-1+pn-pn-1>0 

です。

 

何故なら,以前の議論でpn=pn-1n+pn-2,qn=qn-1n+qn-2

でしたから,n-pn-1=pn-1((kn-1)+pn-2>0,

n-qn-1=qn-1((kn-1)+qn-2>0 であるからです。

 

また,f(1)=(qn+qn-1)-(pn+pn-1)ですが,これは負の数です。

 

何故ならn=pn/qn>1,かつ,αn-1=pn-1/qn-1>1 なので, 

n<pn,1かつqn-1<pn-1 だからです。

 

以上から,f(x)は座標平面上で下に凸な放物線で

f(-1)>0,f(0)<0,f(1)<0 です。

 

したがって,2次方程式f(x)=0の2根の一方はx=-1と

x=0の間にあり,もう1つはx=0よりも大きい側にあります。

したがって,ω>1,かつ,<-1<ω<0と結論されます。

(証明終わり)

※フランスの天才数学者エヴァリスト・ガロア(E.Galois)

は20歳で決闘で倒れる前夜に有名な「代数方程式がベキ根に

よって解けるための必要十分条件」の論文を残しましたが,

連分数に関する上記の定理はさらに若き日のガロアが残した

ものらしいです。

 

 次は,「Galoisの定理」の応用です。

 [Lagrange(ラグランジュ)の定理]

 2以上の正の整数で平方数でない数dの平方根√dの連分数展開

 √d=[k0,k1,k2,..]は,初項のすぐ次の第1項から純循環連分数

 である。 

 (※実際,前に,√3={1,1,2}なることを見ました。)

 

(証明) √d=[k0,k1,k2,..] なら,まず,明らかに

 k0=[√d]です。

 

そこで,今,ω=k0+√dと置けば,ω=k0-√dです。

このとき,明らかにω>1,かつ,-1<ω<0 です。

 

それ故,Galoisの定理によりωの連分数展開は純循環連分数です。

 

そして,[ω]=k0+ [√d]=2k0,かつ,

ω-k0=√d=[k0,k1,k2,..] ですから,

 

ω=[2k0,k1,k2,..]=[2k0,k1,k2,.kn-1] 

=[2k0,1,k2,.kn-1,2k0] を得ます。

 

以上から, √d=ω-k0=[k0,1,k2,.kn-1,2k0]

と書けます。  (証明終わり)

 

 あとは,もう少しなのですが,ここで次回に続きます。

 ブログを書くという作業も昔より疲れるので少し書いては

 休んでいます。

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2015年2月14日 (土)

連分数と近似分数(1)

 Happy。。。バレンタイン。。


 久しぶりに科学記事をアップします。なんとか復活です。!!


 今回のテーマは2013年の入院中に学んだときのノートがタネです。

 2013年の8月に右足人指指切断手術のため順天の形成外科にその年

2回目の入院したときは,最初に持参した理系関係の本は「数論入門講義」(J.S.Chahal著:織田進訳;裳華房),および,ブルーバックスの「数論入門」

(芹沢昭三著;講談社)の2冊だけでした。


私,近年,自宅ではほとんど数論はやらないのですが,長期入院中はいつも

ヒマで退屈なことがわかってたので,できるだけ過去に興味があって購入は

したけれど自宅ではほとんど読まなくなった系列の本を持参するようにして

います。


 そして,このときは,理系の「フェルマーの大定理」のワイルズ(Wiles)など

正統派の証明手順の中で重要な役割を果たす楕円曲線の有理点に

ついて基礎的知見が詳述された前者の専門書,および,関連した軽い読み

物としてブル-バックスの数論の書を持参しました。

 この後者のブルーバックスは入院中にひと通り精読したのですが,そのうちの原始根関連については以前,2013年10月退院直後に記事にしました。

(↑※2013年11・10の記事「原始根と指数(1)」に始まる「原始根と指数」(1~(4)のシリーズ記事参照)

 一方,第4章の連分数については他の書物にない珍しいものなので,,いつ

かはブログに書こうと思っていましたが,テキスト上では表記が結構ややこ

しいため,これはずっとPendingにしてましたが,今回敢えてテーマに選んだ

のでした。 


 ところで,最近,今更ながらご指摘を受けたこともありましたが,本文末に

参考文献と書きながら,ほぼ本のその部分の丸写し同然の記事もある

でしょう。

 今回もほぼ丸写しかも知れません。


 そもそも,高校までは理数系科目はそこまでしなくても勉強できましたが,

45年くらい前の大学時代から今も,ですが,さらっとは読めない類の本や

論文は,和書でも洋書でも基本的にそれを読んで解釈しながら

(洋書なら日本語訳して)そのままノートに付けるというのが私の読書

法,勉強法でした。


(※まあ頭が悪くスグ理解できる方じゃないので,これ,マナブというよりマネブ

という感じですかネ。。言い訳ですが,自分lで発見したモノでないなら所詮学問はマネですが。。。)


そのうち,後から読み返したときにノートよりも字の小さく目が悪くなりつつあった自分には読み辛いタネ本を持ち出して参照しなくてもノートだけで事が足りるように書くようになったので,最低でも元本のその項目全部,それに理解できないとき自分なりに行間を埋めるというプラスαで,ノートの方が幾分内容豊富なハズですが,中には単に丸写し同然の場合もあるかもしれません。


 でも元々,ブログは個人の日記ですし,私自身は自分の消えない回顧録の

ツモリで自己満足的なモノとして書いています。


 もっともブログは個人の覚え書き,日記とはいってもある意味全世界に

公開して,一応少しは読者もいます。また,少しばかり自己顕示欲も満た

されます。

 近頃の言論の自由や表現の自由と同じく自由だからといって誹謗中傷

のようなモノは書かず,一応自分の書いてしまったモノに責任は必要です。


 まさか全部の科学記事が私のオリジナルであるというような誤解は

されないにしても,結局,科学モノは元文献さえ挙げておけば盗作というより,

むしろ紹介や宣伝にでもなると軽い気持で開き直っています。


 あくまでも自分の自己満足主体でブログを書いてます。 


 さて,連分数についてはその存在自体はもっと前から知ってましたが,

 これに最初,特に注目したのは,1980年代始めの頃,勤務していた環境

 アセスメントの会社での大気汚染計算業務に関連して流体力学を勉強

 し,遅い層流でのStokes(ストークス)近似やOseen(オセーン)近似に

 ついて調べたときでした。


 当時は,1928年の古いGoldsteinの論文のコピーを日大数学科助手を

 していたM先輩に頼んで取り寄せてもらって読むと,その中でOseen

 近似の厳密解がレイノルズ数Rのベキ展開で与えられ,その導出過程

 で連分数が使用されていました。


 でも,記号式の定義さえ不明で,結局その部分はワケがわかりませんでした。


 しかし,,厳密解とはいっても,それはどうせニュートン流体を想定したとき

 に成立するナビエ・スト-クス方程式自体の解ではなく その近似方程

 式における解に過ぎないので">それ以上深くは追求せず,当時そのまま

 スルーしました。

(↑※2007年7/30の記事「遅い粘性流(4)(Oseen近似)」を参照)


 さて,,芹沢さんの書物の第4章連分数に従って手順を追ってみます。
;">

この章の始まりの紹介文を見たときには,これは円周率πなど超越数

の最良近似分数を求める話かな?と思っていたのですがそれについて

は入門程度で,主に平方根や整数係数の2次方程式の解である無理数

を連分数で近似する分数近似の話が主体でした。

それはそれで私には連分数自体が目新しい話で,πなどの近似に

ついては,いつになるか?わかりませんが改めてやろうと思います。


 §1.無理数の近似値
 無理数を定義する1つの流れとしては切断(cut)と呼ばれる有理数の集合

を実数と定義し,そのうち有理数でないものを無理数と定めるという謂わ

ゆるDedekind(デデキント)の切断があります。


 もう1つの流れはCantor(カントール)によって基本列と呼ばれた有理数列

を実数とみなす方法です。 


 私は,これらは似たようなものだと思いますが,同じ概念を表現したもの

なのでそれは当然といえば当然でしょう。


 しかし,,数学の基礎部分の公理の周辺の概念は細心の厳密さが要求

されるので,私のような数学的にはアバウトな物理屋の直感は当てに

はならないとは思っています。

例えば,無理数の1つである3の平方根√3の小数による近似は,高校

では「ひとなみにおごれや・・」と記憶したものです。


 これは,√3=1.7320508..のことですが,Cantor風に書けば,√3は

ある数列:a={an}n=1,2,.. ,or  {a1,a2,a3,a4,..,an,..}で与えられると考えます。

ただし,,a1=1,a2=1.7, a3=1.73. a4=1.732,,..,であり; 結局,

√3={1,1.7,1.73.1.732,..}と定義されます。


1.7320508..という表現の代わりに,10進小数の列{1,1.7,1.73.1.732,..}

に書き換えたからといって,何の意味があるのか?と常人の感覚

では訝しく感じるのですが,

少なくとも無限に続く小数というのは数学的には曖昧な概念で

確定的に定義されたものではないので,この数列がこれを定義した

ものと見なすという意味はあります。


 小数列1,1.7,1.73.1.732,..,は,分数では1,17/10,173/100.1732/1000です。

元々有理数は分数で定義され,小数というのは単に分母が1,10,100,1000,

.という10のべき乗である分数に過ぎません。

実際には,√3=1.7320508.は1,17/10,173/100.1732/1000..という列より,

もっと収束の早い分母が10のべき乗ではない分数列があります。

以下では,,結局,こうした近似分数列につながる連分数について述べる

予定です。 

例えば,連分数を用いて作った近似分数の列では,√3は17/10の次の

項は分母が100の173/100ではなく,71/41=1.7317で与えられる>こと

がわかります。 

では連分数とはどのようなものでしょうか?

これは,このブログのようなテキストのテンプレート上では表現が難しい

のですが。。。


 例えば, 2+1/(5+1/(8+1/..)  のような感じです。

 

 ところで,実数には代数的数と超越数の2種類があり,代数的数 

は有理数係数の代数方程式の根であるような実数であり超越数は 

それ以外の実数です。

 

 当然のことですが,代数的数には有理数と無理数がありますが, 

超越数は全て無理数です。

 

 √3は2次の代数方程式x2-3=0の根ですから,1つの代数的数

です。

 

 一方,円周率πやeは超越数です。

 

 これについては本ブログでは2007年5/27の過去記事 

代数的数と超越数」,および,2007年7/23の「eとπの超越性 

 があるので,これも参照してください。

 

 §4.有理数の連分数展開  

 本節では,まず,無理数をとりあえず小数点下6桁目を四捨五入 

した有理数で近似表現します。

 

 そして,その近似有理数を連分数で表現することをで近似すること

を試みます。

 

 すなわち,まず,√3 ~ 1.73205,3√2 ~ 1.25992,e ~ 2.71828, 

 π ~ 3.14159 etc.です。 

 a=1.73205とおくと,a=1+0.73205ですが,これは分数表記 

では­=173205/100000=1+73205/100000です。

 

 そして,100000/73205=1+26795/73205ですから, 

a=1+1/(1+26795/73205)を得ます。

 

さらに,73205/26795=2+19615/26795ですから, 

a=1+1/(1+26795/73205)1+1/{1+1/(2+19615/26795)} 

です。

 

 さらに, 26795/19615=1+7180/19615より, 

a=1+1/{1+1/(2+1/(1+7180/19615))} です。

 

 これをずっと繰り返すのですが,有理数なら有限回で終わります。

 

 系統的に行なうため, 173205と100000の対にユークリッド(Euclid) 

の互除法を適用します。

 

 173205=10000×1+73205,100000=73205×1+26795, 

73205=266795×2+19615,26795=19615×1+7180, 

19615=7480×2+5255,7180=5255×1+1925,  

5255=1925×2+1405,1925=1405×1+1+520, 

1405=520×2+365,520=365×1+155,365=155×2+55, 

155=55×2+45,55=45×1+10,45=10×4+5,10=5×2 

です。

 

 こうして,173205と100000の最大公約数は5であるということが 

わかるのですが,このことから,結局, 

 a=173205/100000=1+26795/100000 

=1+1/(2+19615/26795)1+1/{2+1/(1+7180/19615) 

=1+1/[2+1/{1+1/(2+5255/7180)}]  

..=1+1/(1+/(2+1/(1+1/(2+...+1/(4+1/2) 

 

なる連分数表示が得られます。

 

 この表現はスペースをとり過ぎるので,整数のみを並べて,  

a=1.73205=[1,1,2,1,2,1,2,1,2,1,2,2,1,4,2]と書くこと 

にします。

 

 例えば,371/114を連分数展開すると,

 互除法が371=114×3,114=29×3+27,29=27×1+2, 

 27=2×13+1,2=2×1なので,

 371/114=3+1/[3+1/{1+1/(13+1//2)}] となります。

 

 これを371/114=[3.3.1,13,2] と表現するわけです。

 

 最後に,「有理数の連分数展開は有限である。 

逆に有限連分数は有理数を表わす。」

 

 または,これの対偶として,  

「無限連分数は無理数を表わす。 

無理数の連分数展開は無限連分数となる。」

を本節の結論として記述しておきます。

 

§5.循環連分数

 前に有理数についてやったように,無理数√3を連分数展開 

します。

 

これには√3がx2=3の根であることを利用します。

 

まず,ω=√3-1と置きます。 

すると,(ω+1)2=3より,ω(ω+2)=2です。

 

故に,ω=2/(ω+2)=1/(1+ω/2)=1/{1+1/(2+ω)} 

=1/{1+(1/2)/(1+ω/2)}  

1/[1+1/{2+2/(2+ω)}] 

=1/[1+1/{2+1/(1+ω/2)}]  

1/[1+1/{2+1/(1+1/(2+ω))}=..  

です。

 

この展開は無限に続きます。

 

それ故, √3=ω+1=[1,1,2,1,2,1,2,1,2,..]と表わすことがで 

きますが,このように,何個かの項がまとまりとなって,無限に同じ 

列を繰り返す連分数を循環連分数といいます。

 

そして,こうした無限連分数展開の繰り返す講の塊りを循環節と呼び 

特にこれらに下線を引いて表わすことにします。

 

今の例では,√3=ω+1=[1,1,1,2,1,2,1,2,1,2,..]なので,  

これを,√3=[1,1,2]と書くわけです。

 

 もしも初項から直ちに循環するなら,この無理数の展開連分数を 

純循環連分数といいます。

 

ただし,連分数展開の初項は,単に整数を加えたり減じたりする 

だけで消すことができるのですから,これはさほど重要ではあり 

ません。

 

循環小数の場合,例えば1/7=0.142857,1/13=0.076923 

ですが,a=0.142857と置けば, 

これは10000000a-a=142857,つまり999999a=142857から 

逆にa=1/7を導くことが可能です。

 

一方,循環連分数ωをω=[1,1,2]と置くと,ω=[1,σ],σ=[1,2] 

と表わすことができて,このσはσ=[1,2,σ]と書けます。

 

そして,[1,2,σ]=1+1/(2+1/σ)=(σ+1)/(2σ+1)ですから, 

σ=(3σ+1)/(2σ+1)より,2σ2-2σ+1=0 です。

 

そして, σ>1ですから,σ=(1+√3)/2です。

 

したがって,ω=[1, σ]=1+1/σ=√3を得ます。

 

こうして,循環小数から簡単な計算で対応する有理数である分数 

を得たのと同様に循環連分数から無理数の√3を逆算できること 

がわかりました。

 

念のため,もう1つの具体例:ω=[2,3]の場合,つまり  

ω=2+1/[3+1/{2+1/(3+1/(2+..))}の場合のωを 

求めてみます。

 

ω=[2,3,ω]=2+1/(3+1/α)=(7ω+2)/(3ω+1)より, 

2-6ω-2=0 です。

 

ω>0ですからω=(3+√15)/3=2.29099..を得ます。

 

 循環連分数の別の例として,aを正整数として

ω=[]=[a,a,a,..] 

=a+1/[a+1/{a+1/(a+..)}]  

の場合:ω=[]=[a,ω]=a+1/ω,

 

故にω2-aω-1=0 より, ω={a+(a2+4)1/2}/2 です。

 

特に[1]=[1,1,1,..]=1+1/[1+1/{1+1/(1+..)}]は1では 

なくて[1]=(1+√5)/2です。(フィボナッチ数列)

 

ここで2次の無理数の定義です。 

[定義]:有理数係数の2次方程式の根となる無理数を2次の無理数 

という。

 

2次の無理数については,次の命題を示すことができます。

 

「2次の無理数の連分数展開は循環連分数となる。 

逆に循環連分数は2次の無理数である。」

です。

 

一方,超越数である自然対数の底:eの近似有理数は,  

e=1+1/1!+1/2!+1/3!+1/4+1/5!+..=2.71828.. 

から与えられます。

 

まず,eの近似有理数としてe1=2.71828と置いてこれの連分数 

展開をしてみます。

 

12.71828=271858/100000ですから,271828と100000 

について,Euclidの互除法を実行します。

 

271828=100000×2+71828,100000=71828×1+28172, 

71828=28112×2+15484,28172=15484×1+12688, 

15484=12688×1+2796,12688=2796×4+1504,  

2796=1504×1+1292,1504=1292×1+212, 

1212=212×6+20.212=20×10+12,  

20=12×1+8,12=8×1+4,8=4×2 

です。

 

したがって,e1=[2,1,2,1,1,1,4,1,1,6、10,1,1,2]です。

 

この展開は循環的ではないのですが,なんらかの規則が有りそう 

に見えます。

 

もしも分子が1の分数にこだわらないなら, 

e=2+2/(2+3/(3+4/(4+5/(5+..という  

美しい規則性があります。

 

πについては,Pending..

 

さて,無理数ωの無限連分数展開:ω=[k0,k1,k2,k3,..] 

の右辺の整数列のうち,添字がjのkjまでで止めて得られる 

分数=有理数をαjとして,これを無理数ωの第j近似分数と 

呼ぶことにします。

 

そしてjは既約分数の形ではαj=pj/qjと書けるとします。

 

つまり,pj とqjは互いに素な整数であるとします。

 

αj=pj /qj=[k0,k1,..,kj] です。

 

例えば,ω=√3=[1,1,2]=[1,1,2,1,2,1,2,..] なら,

α1[1,1]=1+1/1=2, 

α2=[1,1,2]=1+1/(1+1/2)=5/3=1.6666.., 

です。

 

α3[1,1,2,1]=1+1/{1+1/(2+1/1)=7/4=1.75,  

α4[1,1,2,1,2]=1+1/[1+1/{2+1/(1+1/2)}] 

=19/11=1.7272727..,

これを繰り返して,結果だけ書くと,α11=1351/780=1.7320513

が得られます。 

 ヒースの研究によれば古代ギリシャのArchimedes(アルキメデス)

 は証明無しで,α8=265/153<√3<1351/780なる不等式を得ていた

 ということです。

 また,日本の和算の学者竹部建部賢宏(1684-1739)は,その著書

「級数算経」の中で,連分数展開によって円周率πをその近似

 分数から,41桁まで求めているそうです。

 ところで,理科年表によれば,太陽が同じ位置に観測される

平均周期=1年は,正しくは365日と5時間48分46秒=約365.2422日

です。

そこで,有理数αをα=365.2422=3652422/10000

=[365,4,7,1,3,4,1,1,1,2]

と置きます。

 そして無理数ωの場合と同じく有理数

α=[365,4,7,1,3,4,1,1,1,2]においても右辺の整数列の添字を

順に 0.1,2,..として添字jの整数までで止めて得られる分数

をαjとします。

 すると,まず,α0=365ですが,このときのαとの誤差は0.2422日

です。

次に1=365+1/4=365.25で,これのαとの誤差は0.078日です。

そこで4年間に1度,1年が366日の閏年にすれば,1年当たりの

平均誤差が0.078日に抑さえられます。

さらに2=365+1/(4+1/7)=365+7/29 ~ 365..24137931..

なので,これだとαとの誤差は約0.0082日です。

そこで,4年間に1度の閏年ではなく29年間に7度の閏年とした

方が誤差が一桁小さくなります。

あるいは3=365+1/|4+1/(7+1/1)}

=365+8/33 ~ 365.242424..なら平均誤差は0. 00022日ですから

33年間に8度の閏年の方がもっとよしです。

 さらに4=365+31/128 ~ 365.2421875,128年間に31度の閏年

で誤差は0.00001日です。

α5=365+132/545 ~ 365.242201834では,さらにαとの誤差は

縮まります。

 現在のグレゴリオ暦では基本的に西暦の年数が4で割り切れれば

閏年てすが,100で割り切れる場合で400で割り切れないなら閏年から

除外されます。

 つまり,西暦2000年は閏年ですが1900年や未来の2100年は閏年で

はないのです。366日になるのは,400年に100-3=97回ですね。

 

 これなら,1年の平均日数は365+97/400=365+0.2425 です。

 長くなったしきりがいいいので,ここで一旦終わって続きは次の

 記事にします。

 久しぶりに数学記事というか,科学記事をやっとのことでアップ

 できましたが,どうも整理がむずかしく,復活の科学記事としては

 ややテーマの選択を誤ったようですね。

 2013年の入院中に書いたネタノートからブログ用に記事をまとめる

 のに2ヶ月もかかってしまいました。

 しかし,とにかくこうした記事もセッセと書かないと,ここは

 「TOSHIの宇宙」ではないと思うし,

 植物人間やひどい認知症のように,まるで家畜のように食っちゃ

 寝で生命を維持してるだけでもなく,PCやTVなどそれなりに受け身

 的な娯楽もあり,本来怠け者の極楽トンボには楽なのですが,

 結局,私の緒場合は生きていく気力も枯渇してしまうような気

 がするので,なんとかブログ書き程度のモチベーションは維持

 したいものです。(つづく)

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2015年2月10日 (火)

日本映画感想「それでも僕はやっていない。」

 自宅療養中でヒマなので時代劇専門チャンネルなどで,割りと単純で頭を使う必要のない勧善懲悪モノ。。暴れん坊将軍や桃太郎侍などのように最後は正義の味方が裁判抜きでバッタバッタと大量殺人をしてメデタシメデタシで終わるものなどのTV番組を見て過ごしたりしていますが。。。

 そればかりじゃ退屈なので,ついBSフジを回して見ると,丁度,痴漢冤罪事件がテーマの有名な「それでも僕はやっていない。」というちょっと前の日本映画をやっていました。

 これは公開当時話題に上ったので内容は大体知っていましたが,久しぶりにスポーツ以外の1つの番組を比較的真剣に最後まで見ました。

 日本の刑事裁判で,当事者の証言以外に物的証拠のない事件においての警察,検察そして比較的良心的な弁護士の対応であれば,あんなモノでしょう。

 情況証拠しかないときには「推定無罪」の原則があって,実は被告,および,弁護側にはその事件での無罪を立件する責任はなく,他方,検察側には有罪を立件する責任があるという規則があるはずです。疑わしきは被告の利益に。。。

 無罪,無実を証明できなくても有罪を証明するに足るモノがなければ無実とはならなくても少なくとも証拠不十分で有罪にはならず,無罪になるという原則があるはずなのに,見事に映画内容は逆の判決になっています。

 被告が"現行犯"で被害者に腕をつかまれて「電車内で痴漢された。」と親告されて,一旦つかまれば,逆に彼がそうした行為をしてないということを明確に立件できない限り,つかまえた側が痴漢行為をしたという事実を明確に証明できなくても,彼はほぼ100%有罪である。というワケです。

 ウン。。これまさに日本的裁判だ。。。

 性善説を基にした,デフォルトが無罪である。。という原則ではなく,被害者の知らせで警察に逮捕された時点で,性悪説が適用され,よほどのことがなければデフォルトで有罪というのが現実です。

 さらに日本的な義理と人情の要素。。

 有罪判決の場合,無罪を主張したという理由で反省がないという情状でさらに刑は重くなるので,逮捕されたら本当は本人にとっては明らかに無実であってもとりあえず,反省の態度を示しておかないと量刑裁判的には不利という二刀流のかまえで裁判に臨む??。。。

 んなの,無実なのに反省や悔悛なんて矛盾してて無理に決まってる。

 という普通の感想でした。。周防監督でしたっけ。。。エライ。。。

PS:よくある話が下着ドロボーがつかまった後で,彼の居宅を調べたら多くの女性下着がみつかったという報道。。。ことさらに逮捕した人物の変態的趣味志向を暴いて貶めるのが警察,検察の常套手段。。。

 これを見たらこの下着の全てを彼がどこかで盗んだものと世間は思うでしょうが。。。イヤ,本当にそうである場合もあるでしょうが,余罪全てまで追及しても普通証拠を集める余裕はなく,実際,今の時代は,新品だけじゃなく履き古した下着でも売れる時代で,欲しければネットでも買えます。

PS2:11日夜中の1時です。

 私,過去には,既に冤罪であることが裁判で確定した「東電OL殺人事件」についても,数回ブログ記事を書いていますが,物的証拠がないのに死刑が確定した「和歌山カレー事件」にも疑問を持ってますし,「飯塚事件」の性急な死刑執行には素人ながら憤りさえ感じています。

 (※ ↓ 2012年6/7の記事「やった。五便ださん。無罪釈放へ」を再掲。。)

→ 徳島新聞Web 東電事件、マイナリさん釈放へ

 再審が認められた以上,無罪を取ることは確実と信じてます。

 2011年7/21の本ブログ過去記事「東電OL殺人事件,冤罪か?」と

 2011年8/25の記事「東電OL殺人事件(続き)」,および.

 2011年10/7の記事「東電OL殺人事件(続きの続き)」も参照されたい。

PS:耕士さん,当記事へのコメントありがとうございます。

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2015年2月 1日 (日)

今日は誕生日です。(65歳です)

 何と今日は私の誕生日です。私は昭和25年(1950年)2月1日生まれなので65歳。。高齢者の仲間入りで国民年金を頂ける年齢になりました。

 もっとも社会保険庁に問い合わせたら住所が違うために案内状が届いておらず,住所変更届を出して,さらに年金請求書を出してほしい。。

 手続き上池袋の年金事務所の窓口に直接行かないと支給が遅れるだろうとのことでした。。現状では車椅子を借りて誰かに押してもらわないと,電車やバスでは行けないし,年金事務所までのタクシー代など無いし,もったいないのでこの体でワザワザ行きません。。。

 5年前60歳のときに社会保険庁で年金申請をして数ヶ月後には,転居して区役所には転入転出届けを出してるのに,まったくくぅ。。。個人情報といっても単に住所だけだし,お役所の縦割りもいいかげんにしろよ。。

 転居しても振り込み先銀行は変化なく厚生年金が支給されてたので気付かなかったけど,道理で年金なんとか便とか年金関係のお知らせなどは最初の1年の郵便物転送サービスのときから後は何も届かなかったかも。。。

 さて私は早生まれなので,昭和24年の4月以降が誕生日の方とは同学年で,芸能人では矢沢栄吉や志村けん。。昨年亡くなったやしきたかじんなども同学年のはずです。団塊世代のいちばん最後ですかね。。。

 また,私と全く同じ昭和25年)2月1日生まれの有名人には山本譲二がいます。そして1歳下の26年生まれには中村正俊がいます。どちらもイケメンで見た目は若いですね。

  古くは外国人ですが,ビビアン・リーが主役のスカーレット・オハラを演じた映画「風と共に去りぬ」でレッド・バトラー役を演じたクラーク・ゲーブルも同じ2月1日生まれでした。

 一回り下にはギタリストの布袋寅安がいて女子では磯野貴理(子)がいたと記憶していますが,今はネットで検索すればいくらでもヒットして調べることができますね。

 まあ,平均では日本人1億人余りを365で割れば同じ誕生日の人に当たる勘定ですから有名人でも結構いるはずです。したがって私の星占いの星座はみずがめ座です。ついでに血液型はO型。。性格はヘンタイです。

 そして,エトは寅年で五黄の寅です。映画「男はつらい渥美清が演じていた寅次郎=フーテンの寅さんも寅年でしたよね。

 でも2月1日というのは微妙で旧暦の立春,節分,旧正月より前なので旧暦だと寅ではなく丑年かもしれません。。

 私は勝手にエトは丑寅であり,ときには鬼(オニ)年であると称しています。

 2007年4月に心臓バイパス手術受けた頃には,正直言って65歳まで今のように比較的と健康な状態で生きているとは思いませんでした。

 あれから,まだ両目の硝子体がガラスのレンズに変わり,足の指が両足首ともに2本ずつになったくらいのサイボーグ化です。

 昨年は丁度1月21日に緊急入院して手術で低温やけどの左足の指を数本落とし足の裏を開いで洗浄し,肺には水がたまってやや不整脈。。下手をすると敗血症と心不全などで64歳の誕生日が命日になりそうな気配でした。

 一昨年の63歳の誕生日である平成25年2月1日は久しぶりに就職して豊玉陸橋そばの会社に入社して出勤の初日でした。

 今年も右足かかとの傷で下手に歩いて感染症になると命が危ないので抗生剤を服用して毎日朝夕に訪問看護師に傷の手当をしてもらい,外出はゴミだしくらいしかできない状況ですが,心臓は大丈夫みたいなのでゴロゴロ毎日がネテヨウビで,欲を出さなければ怠け者の私には最良のシアワセな日々です。

 まあ,取りあえず,誕生日恒例の誰も歌ってくれないので「Happy Birthday To Me!!」 を歌ってお祝いです。正月と同じく「冥土の旅への一里塚。。めでたくもあり,めでたくもなしですが。。。

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