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2015年4月

2015年4月24日 (金)

訃報!!萩原流行さん。。交通事故死

 俳優の萩原流行(ながれ)さん。。4月22日夜,青梅街道の新高円寺駅付近で自走のバイク(ハイレー)で転倒後,車に轢かれて亡くなられました。。。享年62歳でした。

 毎日新聞ニュース →  萩原流行さん。バイク事故死   

 ご冥福を祈ります。合掌!!

PS:世間では夏のように暑いと言われていたらしい昨日(23日)の夜,急に寒気がして久しぶりに風邪をひいたらしいです。やはり,体も変態ですね。。

 今朝は熱が37.7度ありました。

 私の場合,ただの風邪でも多少は命のリスクあるので,大事をとって今日はお休み。。土日も休みなので安静にしてれば月曜には治るでしょう。。。

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訃報!!加瀬邦彦さん。。自殺

 ワイルドワンズの加瀬邦彦さんが亡くなられていたことが4月21日にわかりました。 自殺のようです。享年74歳。。

 NHKニュース → ワイルドワンズの加瀬邦彦さん死去

 私が高校時代に洗礼を受けたグループサウンズ全盛の時代。。。

 ワイルドワンズ,ブルーコメッツ,スパイダーズなどは後のタイガースやテンプターズなどの兄貴分。。先駆者でした。

 

 病気療養,咽頭ガンの末にウツ病。そして自殺。。。

 ご冥福を祈ります。。。合掌!!

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2015年4月21日 (火)

ゲージ場の量子論から(その1)(経路積分と摂動論 12)

ゲージ場の量子論から(経路積分と摂動論)の続きです。

 

 Fermionのコヒーレント(coherent:可干渉)状態というテーマ

からです。これはFermion場の固有状態を意味します。

 

時空座標xに依存し正準反交換関係に従う場の演算子:ψ(x) 

という一般的Dirac場の考察に入る前に,場の演算子の固有値と

してのGrssmann数の性質を考察するため,

 

インデックス(添字)である座標xを省略し,単純な反交換関係: 

{ψ,ψ}=1,{ψ,ψ}={ψ,ψ}=0 に従う簡単な構造 

の演算子 ψ,ψを考えます。

 

ψを粒子,またはエネルギーの消滅演算子,ψを生成演算子と

みなし,粒子の無い状態,またはエネルギー最低状態を意味する

真空を|0>,粒子,またはエネルギー量子が1個存在する状態を

|1>とします。

 

 こうしたDirac粒子の場合,ψ|0>=0, |1>=ψ|0>で,{ψ,ψ}=0

なので,ψ|1>=0 ですから,粒子が2個以上存在する状態は

存在しません。

 

 このように定義されたψについて,ψ|ψ>=ψ|ψ>を満たす

演算子:ψ固有状態をコヒーレント状態と呼びます。

 

このとき,ψ|ψ>=ψ|ψ>より,このコヒーレント状態は, 

 |ψ>=|0>-ψ|1>=exp(-ψ ψ)|0>

 と表わすことができます。

 

(※注8):何故なら,固有値ψはGrassmann 数のはずですから,

 |ψ>が|0>と同じくGrassmann 偶の状態としa,bを普通の数

として,|ψ>=a|0>+bψ|1>と展開できます。

 

よって,ψ|ψ>=0+bψψ|1>=-bψψψ|0> 

=-bψ{ψ, ψ}|0>=-bψ|0> です。

 

他方, ψ|ψ>=aψ|0>+bψ2|1>=aψ|0> です。

 

そこで|ψ>=ψ|ψ>は,-bψ|0>=aψ|0>を意味

します。故に,b=-aであり,|ψ>は|ψ>=a(|0>-ψ|1>)

と表わされます。

 

 a=1と規格化すれば,結局,|ψ>=|0>-ψ|1>を得ます。

 

 一方,exp(-ψ ψ)|0>=(1-ψ ψ)|0>=|0>-ψ|1>

 です。

 

以上から,|ψ>=|0>-ψ|1>=exp(-ψ ψ)|0>を得ました。 

(注8終わり※)

 

さて,固有値 ψはGrassmann 数で,演算子ψ,ψの双方と反交換

します。 また,真空 |0>がGrassmann 偶なので,|1>=ψ|0>

はGrassmann 奇です。

 

それ故,ψ|1>=ψψ|0>=-ψ|0>ψ,

つまり,ψ|1>=-|1>ψ を得ます。

 

Graassmann数同士の積やGrassmann 数と反可換な演算子の積の

複素共役を取る場合,X,YをGraassmann数,または反可換演算子

として,(XY)=Y=-Xなる規則に従うことも

わかります。

 

(※注9):何故なら,ξ,ηを実Grassmann数としてX=ξ+iηと

すれば=ξ-iηでありXX=ξ2+η2+i(ξη-ηξ)

です。

 

普通の数なら,ξη-ηξ=0 で,XX=ξ2+η2はXの謂わゆる

絶対値と呼ばれる実数です。

しかし,今はξ ,ηが実Grassmann数なのでξ2=η2=0 であって,

一般に,XX=i(ξη-ηξ)≠0 です。

 

ここで,少なくともXXは実数であるという条件を課すと, 

(XX)=XX,つまり,-i(ξη-ηξ)=i(ξη-ηξ), 

または,(ξη-ηξ)=-(ξη-ηξ) です。

 

すなわち,実Grassmann数の積は純虚数のように,

(ξη)=-ξη なる性質を有することがわかります。

 

これは=ξ,η=ηなので,(ξη)=-ξη=ηξ

とも書けますが,複素Grassmann数に自然に拡張すれば

(XY)=Yです。  (注9終わり※)

 

そもそも,X,YがGrassmann数でなくただの数なら

(XY)=Y右辺のYはXも等しく,

(XY)=Yという表現式に何らの新しい意味はない

ですが,反可換なGrassmann 数なら積の順序に決定的意味

があります。

 

 そこで,ψ|ψ>=ψ|ψ>の共役を取ると,

  <ψ|ψ=<ψ|ψであり, 

<ψ|=<0|-<1|ψ=<0|exp(-ψ ψ)です。

 

そこで2つのコヒーレント状態 |ψ>=|0>-ψ|1>と. 

|ψ'>=|0>-ψ'|1> の内積は,

 <ψ|ψ'>=<0|0>+<1|ψexp(ψψ')ψ'|1>

 =1+ψψ'= exp(ψψ') となります。

 

それ故,コヒーレント状態を用いた完全性条件は, 

 ∫dψdψ|ψ>exp(-ψψ)<ψ|=1 となります。

 

(※注10):完全性というのは,ある演算子ΛΛ|λ>=λ|λ>で 

与えられる固有ベクトルの系: {|λ>}によって,任意の状態ベクトル 

|φ>が|φ>=Σλλ|λ>と展開可能であることをいいますが,

 

 特に<λ|λ'>=δλλ'と,固有系が正規直交化されている場合

 には,展開係数はCλ=<λ|φ>と書けるので,

 |φ>=Σλ|λ><λ|φ>と表わされるため, 

 Σλ|λ><λ|を演算子とみなすと,Σλ|λ><λ|=1なる等式

 が成立し,これを完全性条件と呼ぶのでした。

 

 もしも,Λの固有値 λが連続固有値であり,固有状態の正規直交性

 が<λ|λ'>=δ(λ-λ') で与えられるケースには,展開は,

  |φ>=∫dλ|λ><λ|φ>という形となるので,

  完全性条件,∫dλ|λ><λ|=1 で与えられます。

 

 コヒーレント状態による展開も,

 |φ>=∫dψ|ψ><ψ|φ>となるなら上と同じ話なのですが,

 状態の規格化が<ψ|ψ'>= exp(ψψ')であって,正規直交的 

  ではないため上記の手順の論法ではうまくいきません。

 

 しかし,実際には任意ベクトル|φ>は,正規直交性を満たす|0>

|1>だけで展開可能なので,|0>と|1>による展開では,

完全性条件:0><0|+|1><1|=1 が満たされます。

 

コヒーレント状態)|ψ>による展開を,その展開係数をF(ψ)と書き 

|φ>=∫dψdψ|ψ>F(ψ) なる形と想定します。

 

これに,左から<ψ'|=<0|+<1|ψ'を掛けると, 

  <ψ'|φ>=∫dψdψ<ψ'|ψ>F(ψ) 

  =∫dψdψ exp(ψ'ψ)F(ψ)

  =∫dψdψ(1+ψ'ψ)F(ψ)ですが,

  この積分はψ'=ψのときのみゼロでない値を取ります。

 

そして,このとき,<ψ|φ>=exp(ψψ)F(ψ) 

  つまり,F(ψ)=exp(-ψψ)<ψ|φ>です。

 

これを,|φ>=∫dψdψ|ψ>F(ψ)に代入すると, 

|φ>=∫dψdψ{|ψ>exp(-ψψ)<ψ|φ>となるため, 

完全性条件として,

  ∫dψdψ{|ψ>exp(-ψψ)<ψ|=1を得ます。 (注10終わり)

 

また,任意の演算子のトレース(対角和)を取る演算に対して, 

r=<0||0>+<1||1> 

 =∫dψdψexp(ψψ)<ψ||ψ>なる興味深い公式 

 も得られます。

 

(※ 実際,

∫dψdψ(1+ψψ)(<0|+<1|ψ)(|0>+ψ|1>) 

 =∫dψdψψ<0||0>+<1|ψψ|1>) 

 =<0||0>+<1||1> です。※)

 

 このことが,統計物理学の有限温度系の分配関数:Tr[exp(-β)]

 の評価に経路積分を応用する際,Fermion場が虚時間τ=itの

 方向にβだけ進んだとき,ψ(τ+β)=-ψ(τ)のように反周期的

 であるべきということの根拠を与えます。

 

ここまでは,時空座標xなどの添字を省略した形の自由度1の場

ψ,ψで論じてきましたが,

多自由度系でも,例えば離散的添字aがある場合なら,

ψψ=Σψψ,ψψ=Σψψ,

dψdψ=Πdψdψのように,

 自由度の添字aを補うだけでそのまま論議は成立します。

 

さて,Dirac場の経路積分を表現するというテーマに入ります。

 

すなわち,やっと反交換関係に従う場のGrassmann数の固有値の演算

について準備 が完了したので,

具体的にLagragian密度が, 

 L(ψ,ψ,Aμ)=ψ~(x)(i∂μμ-m-eγμμ)ψ(x) 

 (ただし,ψ~(x)=ψ(x)γ0)で与えられるDirac場:

 ψ(x)=ψ(,t)の遷移振幅に対する経路積分の表式を

 求めるという本題に入ります。

 

ここで,Aμ(x)は今のところ,光子の場(=演算子)μ(x)では

なく外からかけられた電磁場(外場=c数)としておきます。

 

空間座標を自由度の添字とみなし,[ψ(,t)]を列ベクトル, 

 [ψ(,t)]を行ベクトルと解釈して, これらを,それぞれ,

 Ψ(t),Ψ(t)と記すことにすれば, 

 系のHamiltonian (t)は, 

 H(t)=(Ψ(t),Ψ(t),t)≡Ψ(t)(t)Ψ(t)

 と書けます。

 

ただし,右辺の超行列の積は, 

Ψ(t)(t)Ψ(t)∫d3[ψ(,t)][(t)]x,y[ψ(,t)] 

で定義されます。

 

真ん中に挟んだ超行列:(t)は,今の場合, 

 [(t)]x,y≡[-α{∇-ie(,t)}+mβ-eA0(,t)]

 ×δ3() です。

 

ここで,4×4行列:β,αは,γ0 β,γ=βαで定義されます。 

 そこで2=1より,逆に,β=γ0,α=βγです。

 

 時刻tにおけるHeisenberg演算子 ψ(,t)の固有状態

 |ψ,t>,ψ(,t)|ψ,t>=ψ()|ψ,t>を満たす状態

 であるとすれば,これはBosonの系と同じく,時刻tに粒子が固有状態

 ψにある状態と解釈されます。

 

以前のBoson系と同じく()=ψ(,0)をSchroedinger表示

の場の演算子として,その固有状態 |ψ>をψ()|ψ>=ψ|ψ>

なる状態として与えると,

 

 |ψ,t>=exp(-it)|ψ> です。

 

そして,時刻tからtへの,遷移振幅 <Ψ,t|Ψ,t

を前と同様,時刻tを細かく分割して,各時刻において完全系(=1)

を挿入して次のように書きます。

 

 すなわち,<Ψ,t|Ψ,t 

 =∫..∫Πj=1{dψjdψj {<Ψj+1,tj+1j,tj

 exp(-Ψjψj)}<Ψ1,t10,t0> です。

 

ただし,時刻の分割は,t=t0=<t1<.. t<tN+1=t

であり,対応して0=Ψ1,..,ΨN+1=Ψとします。

 

分割数Nを十分大きく取ると, Δt ~ 0であり 

 <Ψj+1,tj+1j,tj

 =<ψj+1,tj|(1-iΔt(tj)|Ψj,tj 

 =[1-iΔtΨj+1(tjj]<Ψj+1,tjj,tj 

 =exp{Ψj+1Ψj-iΔtΨj+1(tjj} です。

 

 (※ 何故なら,ψが自由度1の場:ψ(,t)の固有値で自由度1

 のGrassmann数の場合の公式:

 <ψ|ψ'>=<0|0>+<1|ψexp(ψψ')ψ'|1> 

 =1+ψψ'= exp(ψψ') より,

 

 Ψが列ベクトルΨ(t)=[ψ(,t)]の固有値である場合

 は,<Ψ|Ψ'>=1+ΨΨ'= exp(ΨΨ')ですから, 

 <Ψj+1,tjj,tj>=1+Ψj+1Ψj であり,

 

 (1-iΔtΨj+1M(tjj)(1+Ψj+1Ψj) 

 =1+Ψj+1Ψj-1-iΔtΨj+1(tjj) 

 =exp{ψj+1ψj-iΔtΨj+1(tjj} となるからです。※)

 

 <Ψj+1,tj+1j,tj>=exp{Ψj+1Ψj-iΔtΨj+1(tjj}

 を,<Ψ,t|Ψ,t 

 =∫..∫Πj=1{dΨjdΨj {<ψj+1,tj+1j,tj

  exp(-ΨjΨj)}<Ψ1,t10,t0> に代入すると,

 

 H(t)=(Ψ(t),Ψ (t);t)≡Ψ(t)(t)Ψ(t)なので, 

 <Ψ,t|Ψ,t 

 =∫..∫Πj=1{dΨjdΨj exp(-ψN+1ψ) 

 ×exp{ψj+1ψj-iΔtΨj+1M(tjj}exp(-ΨjΨj)} 

 =∫..∫Πj=1{(dΨjdΨj )exp(-ΨN+1ψ)} 

 ×exp[Σj=0[-Ψj+1j+1-Ψj)-iΔtH(Ψj+1j,tj)] 

 

 となります。 

右辺のj+1-Ψj)をΨj+1-Ψj=Δt(∂Ψj/∂t)=Δt∂0Ψj

と書き直すと,-Ψj+1j+1-Ψj)=(iΔt)(iΨj+100Ψj)

ですから,

 

 -Ψj+1j+1-Ψj)-iΔtH(Ψj+1j,tj) 

 =(iΔt)[iΨj+100Ψ-H(Ψj+1j,tj)] 

 =(iΔt)L(Ψj+1~,Ψj+1,Aμ(tj )) 

  =∫d3j+1(),Ψj(),Aμ(,tj)) です。

 

 それ故, 

 Σj=0[-Ψj+1j+1-Ψj)-iΔtH(Ψj+1j,tj)] 

 =Σj=0[iΔtΨ∫d3j+1(),Ψj(),Aμ(,tj))

 

したがって, 

 <Ψ,t|Ψ,t 

 =∫..∫DΨDΨ

 exp[i∫tItF4xd3(x),Ψ(x),Aμ(x))

 

 を得ます。

 

 ここでは,例として電磁場Aμ(x))を外場として入れましたが,

これはスカラー場でも何でもよく外場である必要はありません。

 

 今日はここまでにします。

 

(参考文献):九後汰一郎 著「ゲージ場の量子論Ⅰ」(培風館)

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2015年4月19日 (日)

訃報!!愛川欣也さん。。。

 このところブログをさぼっていてちょっと出遅れましたが,去る4月15日(水)の朝,に「きんきん」の愛称でテレビの司会やタレントとして長年親しまれてきた愛川欣也さんが肺ガンのため亡くなられたそうです。享年80歳でした。 

 朝日新聞デジタル→ 愛川欣也さん死去

      愛川欽也

 私,17日(金)夜には15日に年金が入ったこともあり,久しぶりに巣鴨一番街のスナックで飲んだのですが,近隣のウワサでは,元々その近くに愛川欣也さんの生家があったということらしいです。

 いろいろとテレビy映画などでの親しみ深い印象の思い出がありますが,枚挙にいとまがありません。

  ご冥福を祈ります。合掌!!

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2015年4月13日 (月)

花見(浜町公園)

 10日遅れですが4月2日の午後1時半頃から1時間半くらい浜町公園に花見に行ったので,そのとき取った写真をアップしておきます。満開でした。

  

本当は都営新宿線の隣の馬喰町駅付近にある就労支援施設B型からの遠足だったのですが,私はそんな長い距離歩けないので特別に電車で行って1箇所に座っていました。

 当日夜に,はブログで写真をアップしようと思ってましたが,写真のファイルサイズを縮小しないと,このココログのテンプレートには大き過ぎて対応してないので手間取っていました。

 去年,退院後にPCをOSがXPのプリセットマシンからWindows7のマシンに変えた際に縮小するフリーソフトを受け継ぐのを怠っていて,久しぶりに自分の撮った写真アップしようとしたので。。。。

PS:別に遠出しなくても前日1日の午後4時頃,巣鴨駅から自宅へと向かう線路沿い宮下橋付近で足が疲れてちょっと腰掛けて休んでる最中にも桜並木があったので撮影しました。

 そして,自宅のアパートのすぐ近くの江戸橋公園(通称ロケット公園)でも

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2015年4月 6日 (月)

ゲージ場の量子論から(その1)(経路積分と摂動論 11)

 「ゲージ場の量子論から(経路積分と摂動論)の続きです。

 

 予定通り,スカラー場からFermion場への定式化の移行ですが,

Fermi粒子の場では演算子が反可換なため,経路積分においては

演算子対応する古典場で積分するのですが,その反可換性を満

たす古典場の対応物がありません。

 そこで,単純に,直線的(Straitfoward)に拡張するというわけには

いきません。

 

§4.4フェルミオン場の経路積分 

 

 フェルミオン(Fermion;Fermi粒子)というのは粒子のスピンが

1/2,3/2,5/2..のような半奇数値(Plank定数を単位として)であり

多数の粒子系集団としては粒子の交換反対称なFermi-Dirac統計

に従うものですが,

 ここでは,ここまでBose粒子として最も単純なスピンがゼロの

スカラー粒子で理論展開してきたのと同じ精神で,Dirac方程式に

従うスピンが1/2Dirac場を主に考察します。

 

Dirac場(Spinor場)を,

ψ(x)=[ψ1(x),ψ2(x),ψ3(x),ψ4(x)]とすると,

ψ(x)=[ψ+1(x),ψ+2(x),ψ+3(x),ψ+4(x)]であり

これは次の同時刻反交換関係を満たします。

 

{ψα(,t),ψ+β(,t)}=δαβδ3(), 

{ψα(,t),ψβ(,t)}={ψ+α(,t),ψ+β(,t)}

=0 

 

しかしながら,これまでと同じく経路積分を導く基礎となる 

ψα()=ψα(,t=0) の固有値と固有ベクトルの関係式 

ψα()|ψ>=ψα()|ψ>において,固有値が通常の複素数

であるとすれば,上記の反交換関係に矛盾します。

 

(※注6):何故なら,ψα()ψβ()|ψ>=ψα(β()|ψ>,

かつ,ψβ()ψα()|ψ>=ψβ(α()|ψ> より,

 

{ψα(),ψβ()}|ψ>=[ψα()ψβ()+ψβ()ψα()]|ψ> 

α(β()+ψβ(α()]|ψ> ですが,

これの左辺は上記の同時刻反交換関係:{ψα(),ψβ()}|=0

により,ゼロに等しいので,右辺の固有値もゼロであるべき:

つまり,ψα(β()+ψβ(α()=0 であることが

必要ですが,固有値が通常のゼロでない複素数なら,

ψα(β()+ψβ(α()α(β()≠0

なので矛盾します。 (注6終わり※)

 

そこで,この固有値関係を矛盾なく扱うためには,固有値ψα()

を,お互いの間,および,演算子

ψ(x)=[ψ1(x),ψ2(x),ψ3(x),ψ4(x)]

ψ(x)=[ψ+1(x),ψ+2(x),ψ+3(x),ψ+4(x)]の成分

のいずれとも反可換なGrassmann数(グラスマン数)と考える

必要があります。

つまり, 

α(),ψβ()}={ψα(),ψβ()}

={ψα(),ψ+β()}=0 であるべきです。

 

すなわち,Fermion場というのは,物理的には対応する古典場

が存在しないけれど,強いて”古典的対応物”を考えれば,

Grassmann数値を取る場ということになります。

 

そして,Grassmann数について積分(定積分)するという概念が

必要となります。

 

まず,Grassmann数が1変数ξしか存在しない場合を考察します。

 

Grassmann数は自分自身とも反可換ですから,ξ2=0です。

 

それ故,ξの2次以上の量は全てゼロなのでξの任意の

連続関数f(ξ)はξの1次式ですから,

 

0,f1を通常の複素数として,f(ξ)=f0+f1ξと

表わされます。

 

Grassmann数の積分を定義するに当たっては,次の2つの性質

が成立することを要求します。

 

(ⅰ)線型性: a,bを任意の複素数とすると, 

 ∫dξ[af(ξ)+bg(ξ)]

 =a∫dξf(ξ)+b∫dξg(ξ)

 

(ⅱ)部分積分可能性: ∫dξ[∂f(ξ)/∂ξ] =0

 

この2番目の条件は定積分の端点では消えるという通常の関数

の部分積分の性質と同じであることの要求です。

 

 次に,∫dξ[∂f(ξ)/∂ξ] =0 にf(ξ)=f0+f1ξを

代入します。

 

∂f(ξ)/∂ξ=f0より,線型性から∫dξf0=f0∫dξ1=0 

ですから∫dξ1=0 です。

そこで∫dξf(ξ)=f1∫dξξです。

 

定積分した結果は定数ですから,∫dξξもある定数です。

この定数を1とする規約を採用します。

 

結局,∫dξξ=1,∫dξ1=0 です。

 

この結果は積分∫dξと微分(∂/∂ξ)が同じ結果をもたらすこと

を示しています。

 

ここでaを普通の数として積分変数の置換:ξ'=aξ

を考えます。

 

この変換のJacobianをJとしてdξ=Jdξ'とすると,

 

∫dξ(aξ)=∫Jdξ'ξ'=1が成立しなければなりません。

 

∫dξ'ξ'=∫dξξ=1なので,J=a:

すなわち,dξ=ad(aξ)です。

これは,通常の積分測度の変換と比べてJacobianが逆数で出現

することを示しています。

しかし,前述したように ∫dξ,および,∫dξ'をそれぞれ,

微分(∂/∂ξ),および,(∂/∂ξ')と同一視するなら普通の

変換則です。

次に,N個のGrassmann変数 ξ(j=1,..,N)がある場合を

考えます。

 

この場合も積分を∫dξξ1,∫dξ1=0 で定義します。

 

さらに, ξ同士や積分記号dξ同士,そして, ξとdξ

は全て反可換とします。

 

これは反交換子記号{A , B}≡AB+BAを用いると, 

}={ξ,dξ}={dξ,d+f}=0 と

書けます。

 

そして,これら積分演算∫dξは,再び,微分演算(∂/∂ξ)

に同等です。

 

N変数 ξ,.., ξ)の関数f(ξ)=f(ξ,.., ξ)

は一般に,(ξ)=f0+f1ξ+f2(i,j()ξξ+..

+fξξN-1..ξ2ξ1と展開できますが,N重積分は右辺最後

の項の係数を取り出します。

 

つまり,∫dξf(ξ)=fです。

ただし,dξ=dξ1dξ2..dξです。

 

変数置換 ξ'Aξ (ξ'j=Ajkξk)に対して

ξ=Jdξ'とすると,

f(ξ')=f0+f1ξ'+f2(i,j()ξ'ξ'+..

+fξ'..ξ'1であって,

∫dξf(ξ)=∫Jdξ'f(ξ')=fですが,

 

ξ'..ξ'1=Σ(iN..i1)[(AiN..A1i1)fξiN..ξi1] 

(det)fξ..ξ1

となります。

 

つまりξ ξ'=Aξfなる線型変換で最後の係数は

→ (det)fと変換されるわけです。

 

一方,dξ=Jdξ'と仮定したので, 

=∫dξ'f(ξ')=∫J-1ξf(Aξ)

=J-1(det)fを得ます。

 

それ故,J-1(det)=1,すなわち,J=detと結論されます。

 

∫dξ((det)f(Aξ)=∫dξf(ξ)ですから,

Grassmann数の関数では.通常の数の関数の置換積分とは,

積分変数の係数の構造が逆数の関係になることがわかります。

 

 こうした特殊な性質で定義したGrassmann数の定積分では変数

を定数だけずらす平行移動変換に対し,積分値は不変であること

を容易に示すことができます。

 

 1つの定Grassmann数ベクトルをとすると,∫dξf(ξ)

 =∫ξ+d)..(ξ1+d1)=f=∫dξf(ξ) 

 

特に断わらなかったのですが,ここまでのGrassmann数ξは実数

に対応するrassmann数を想定していました。

 

 複素Grassmann数ψ(j=1,..,N)および,その共役ψを, 

 形式的に2つの実Grassmann数ξから,ψ=ξ+iη, 

 および=ξ-iηと定義します。

 

 この複素Grassmann数による積分を, 

 ∫dψψ1, ∫dψψ=1,その他はゼロと定義します。

 

 つまり, ∫dψψ=1, ∫dψψ=δjk,かつ, 

 ∫dψψ=∫dψψ0 と定義するわけです。

 

これは,ここまでの実Grassmann数による積分の定義と矛盾しません。 

 

(※注7):任意の複素Grassmann数ψに対して,∫dψψ=1と定める

なら,ψにψを代入すると∫dψψ1が得られます。

 また,ξ,ηを実Grassmann数としてψ=ξ+iηと表わすなら

 がゼロでψが実Grassmann数 ψ=ξのとき,∫dψψ=1は

 ∫dξξ=1を意味します。

 そして,積分変数がξの場合はiηは単なる定数であり,積分

 の平行移動不変性における座標の変位を虚数iηに拡張すれば

 ∫dξξ=∫dξ(ξ+iη)=1となるはずです。

 

 さらにdψ=d(ξ+iη)なる変数変換でもξからの変数変換

 ではJ=1でdψ=dξであり∫dψξ=∫dξξ=1です。

 ηからの変数変換でも∫d(iη)(iη)=1 です。

 

 いずれにしろ∫dψψ=∫d(ξ+iη)( ξ+iη)=1で

 実Grassmann数の積分の定義と矛盾しません。 

 

 (注7終わり※)

 

 以下では,一般にギリシャ文字ξ,η等を実Grassmann数に限らず

 複素Grassmann数としても使用します。

 

 次に,経路積分等への応用に有用なGrassmann数におけるδ関数

 とGauss積分の公式について記述します。

 

  まず,∫dξδ(ξ-ξ0)f(ξ)=f(ξ0)を満たすδ関数を

  δ(ξ)=ξと定義します。実際,f(ξ)=f0+f1ξと書いて

  これとδ(ξ-ξ0)=ξ-ξ0を代入すれば,

 ∫dξδ(ξ-ξ0)f(ξ)=∫dξ(ξ-ξ0)( f0+f1ξ)

 =f0+f1ξ0=f(ξ0) となります。

 

 すると,通常のδ関数に関する公式:

 ∫dxexp(ipx)=2πδ(p)によく似た公式:

 ∫dξexp(ξη)=δ(η)が成立します。

 

 (※:何故なら,exp(ξη)=1+ξηなので,

 ∫dξexp(ξη)=∫dξ(1+ξη)=η=δ(η)

 となるからです。※)

 

 次に,ξ,ηをGrassmann数のN次元列ベクトル,Aを普通の

 (Grassmann偶の)N×N行列とするとき,次のGauss積分の公式

 が成立します。

 すなわち,∫ηξexp(ξAη)=detA です。ただし,

 dηξ=(dη1dξ1)(dη2dξ2)..(dηdξ) 

 =(dηdηN-1..dη2dη1)(dξ1dξ2..dξN-1dξ) です。

 

 (※ 何故なら,偶数個の交換では全体の符号は変わらないので. 

 (dη1dξ1)(dη2dξ2).. )..(dηN-1dξN-1)(dηdξ) 

 =dη(dη1dξ1)(dη2dξ2)..(dηN-1dξN-1)dξ 

 =dηdη-1(dη1dξ1)(dη2dξ2)..(dηN-2dξN-2)

 dξN-1dξ..

 =(dηdηN-1..dη2dη1)(dξ1dξ2..dξN-1dξ) 

 を得ます。※)

 (Gaussの公式の証明)

 ζAηと変数変換すると,exp(ξAη)=exp(ξζ)であり, 

 また,dη=d(-1ζ)=(det)dηζなので, 

 ∫dηξexp(ξAη)=(det)∫dζξexp(ξζ)

 です。

 

一方,exp(ξζ)

=Σm=0(1/m!)(ξ1ζ1+ξ2ζ2+..+ξζ)と展開され

ますが,

ζξ=(dζ1dξ1)(dζ2dξ2)..(dζdξ) 

 =(dζdζN-1..dζ2dζ1)(dξ1dξ2..dξN-1dξ)

 による2N重積分で効くのは,項:

 (1/N!)(ξ1ζ1+ξ2ζ2+..+ξζ)に含まれる異なる

 全てのjのξjζ(j=1,2,..N)の1次の項の積のみです。

 

すなわち,(ξ1ζ1+ξ2ζ2+..+ξζ)!の展開項のうち, 

 (ξ1ζ1)(ξ2ζ2)..(ξζ),および,これの2個ずつ順序を

 変えた全ての順列に対応する講のみが積分でゼロでない値

 を取ります。

 

しかも2個ずつの順序交換では全体の符号は変化しませんから

結局,N!個の同じ1ζ1)(ξ2ζ2)..(ξζ)のみを得ますが,

これは係数:(1/N!)と相殺してトタルの係数は1です。

 

そして,∫dζξ1ζ1)(ξ2ζ2)..(ξζ)=1

すから,∫dζξexp(ξζ)=1です。

 

したがって,∫dηξexp(ξAη)

(det)∫dζξexp(ξζ)=detA が得られました。

 

 (証明終わり)

 

 Gauss積分の公式:∫dηξexp(ξAη)=detの導出 

 においてはξjが実Grassmann数でも複素Grassmann数でも同じ

 ∫dξjξj=1,∫dξj1=0 なる積分規則のみを使用したので

 この公式はξ,ηが実であるか否かに関わらず成立します。

 

 したがって,一般にψを複素列ベクトルとして, 

 ∫dψψexp(ψAψ)=detAです。

 

 今日は,きりがいいのでこれで終わります。

 

 Grassmann数というのは冪零(ベキレイ),特に2乗してもゼロと

いうことで絶対値のようなゼロでない大きさを持たないため,数

とは思えない不思議な実体であり,その演算には通常の数の演算

の常識では想像できない性質があるので苦労します。

 

遷移振幅,Green関数等を評価計算する経路積分では,Gauss積分

の公式,-∞dxexp(-ax2)=(π/a)1/2とその複素数への

拡張が重要ですから,Fermion場のような反交換する量に対する

Gauss積分公式の導出がGrassmann数導入の一応の目的でした。

 

(参考文献):九後汰一郎 著「ゲージ場の量子論Ⅰ」(培風館)

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