非線型自由粒子構想(1)(遺稿)
§1序論
数年前から目がよく見えないこともあり,長期入院しても,
細かい読書がままならないので,アリストテレスの形而上学
ではないけれど経験や参考書物などに頼らず,ただ沈思黙想
して,頭の中の思いつきをノートに書き殴り,それを基にした
計算に勤しんだりしていました。
そうした徒然(つれづれ)を,いくらかまとめて記述してみます。
最もモデル化が簡単な,質量がμで自由場φがKlein-Gordon
方程式:(□+μ2)φ=0 の解であるスピンがゼロのスカラー
または擬スカラー粒子の自由Feynman伝播関数:ΔFは,
ΔF(x-y)=∫d4k(2π)-4exp{-ik(x-y)}
/(k2-μ2+iε) で与えられます。
これは自由場の時間順序積(T積)の真空期待値:
<0|T(φ(x)φ(y)|0>であり,
(□+μ2)ΔF(x-y)=-δ4(x-y)を満たす2点
Green関数です。
もしも,これが如何なるkのベキが分子に掛かっても
元々発散する積分である
∫d4k(2π)-4knexp{-ik(x-y)}/(k2-μ2+iε)
が常に収束するように微小な正のパラメータλによる
因子:exp{-λ(k2)2}を持っていれば?という思いつき
の発想。。から出発します。
(※↑恐らく,他にも同様のことを先人が提案し,考察の
結果ボツにした。とか。。または,そういう理論は有名
だが寡聞にして私が知らないだけである。。とか?
いずれにしても今の自分の身では確かめるスベもなく,
しかし,こうしたことを誰かに聞いたか,どこかで見た。。
という記憶が理由でした発想であるにしても,自分では
決して盗作の意識はなく発案したと思っています。
尤も,盗作を問題にするほどのシロモノじゃなく陳腐で
些末で識者には相手にされないツマラナイ話かも。。。
それはそれでも仕方ないが。。。ピエロやドンキホーテ
裸の王様は正直嫌だな。。※)
さて, 自由Feynman伝播関数:ΔFはをλを含むそれ:
ΔFλ(x-y)に修正します。
ΔFλ(x-y)=∫d4k(2π)-4exp{-ik(x-y) -λ(k2)2}
/(k2-μ2+iε)です。
これはλ→+0の極限でΔは,F(x-y)に帰着します。
しかし,λが如何に小さくてもセロでない限り.
k→±∞で急激にknexp{-λ(k2)2}→0となり,
積分:∫d4k(2π)-4knexp{-ik(x-y) -λ(k2)2}
/(k2-μ2+iε)は有限となるはずですが,
他方λ=0のときのknexp{-λ(k2)2}=knは無限大
なので.こうした積分は発散します。
という意味で先にkの積分を実行し,その後にλ→+0
の極限を取れば有限ですが,先にλ→+0として後で積分
を実行すると無限大に発散する。という極限操作の順序
によって結果が異なる例になっています。
それ故,これは切断や次元正則化に似た,Feynman積分の
くり込みの別の正則化の方法を与えるモノと見えるかも
しれません。
実際,エネルギー・運動量:kが大きい紫外部の寄与が
カットされるという意味では切断と同じ役割を果たします。
しかし,摂動の各次数の項の振幅計算の後にλ→+0
とするという極限操作の手続きをせず,極く小さいλ>0
が実在している。という仮説を採るのではいかが
でしょうか?
(□+μ2)ΔFλ(x-y)
=-∫d4k(2π)-4exp{-ik(x-y)-λk2} であり
右辺 → -δ4(x-y) as λ→+0 です。
特に,x=yで(□+μ2)ΔFλ(x-y)
=-∫d4k(2π)-4exp(-λk2)です。
質量がμの自由粒子の場;φ(x)が(□+μ2)φ=0を満たす
ということは,運動量空間では,k2=E2-k2=μ2という
Einsteinの相対論的関係式を満たすことを意味するので,
Klein-Gordon方程式を (□+μ2)φ=f(φ,λ)のような式
に修正するということは,E2-k2=μ2というEinsteinの
相対論的関係は厳密には成立しない。
というある意味では,不遜な主張です。
Heisenbergの不確定性原理:ΔpΔx~hから,運動量が完全
に確定して,Newtonの第一法則により永遠に等速度運動をする
質点という概念は,Δp=0を意味し,それ故,Δx=∞であって,
量子論ではこの"質点"は理想的には全宇宙に拡がっていて如何
なる位置に存在しているか?が全く不明な平面波を意味します。
これを,常識的に古典的に解釈しようとして,初期にはBornの
パイロット波の仮説やNelsonの確率過程論に基づく方程式
などの試みがあり、結局,量子論ではこれまで粒子として見て
いたものが,実は描像として粒子ではなく波動をも含めた
二重性を持つ量子というものなので,そもそも古典的な実在
として理解することは不可能であるという解釈されそれ以上
の追及の必要はないとする。のが正統派とされています。
しかし, 運動量が一定の自由粒子が(□+μ2)φ=0のの解で
ある平面波ではなく,何やら非線型な方程式:
(□+μ2)φ-f(φ,λ)=0の解で与えられるなら,
f(φ,λ)が重力波のオーダーのような,如何に微小な項で
あろうと,大いに解に影響して,ソリトン(Soliton:孤立波:
4次元波ならinstanton?)のような局在化された古典的粒子
描像に合致する存在となる可能性がある推測されます。
この非線型な項の存在を,実在空間の空間軸,時間軸が
実は連続自由度ではなく格子定数(格子間隔)がλ程度の
離散的で高々可算の自由度しか持たないとする格子上の
場理論とも相通じるのではないか?とも思っていますが,
λ>0が実在で消えない値と考えるか?最後にλ→+0の
極限をとるか?どうかというのは,本質的な差異のような
気がしています。
まあ,くりこみ群を考察して,くりこみ点まで考慮し,
離散的格子であるが故に,デジタルコンピュータでの
実際の数値計算まで確立された理論と,まだ,計算が
思い通りにいかない単なる思いつき構想段階のもの
を比較するのは,おこがましいかも知れませんね。。
§2.φ4理論とサイン・ゴルドン(sin-Gordon)方程式
L=∫Ld3xにより自由Lagrangian:Lを与える
Lagrangian密度:Lが,
L=(1/2)∂μφ∂μφ-(1/2)μ2φ2
なる形で与えられたとき,
両端点固定の作用積分:S=∫t1t2Ldt=∫x1x2Ld4x
が最小値(停留値)となるような変分原理(作用原理)から
得られる,Euler-Lagrange方程式:
∂μ{∂L/∂(∂μφ)}-∂L/∂φ=0 自由スカラー場:
φ(x)の基本方程式であるKlein-Gordon 方程式:
(□+μ2)φ=(∂μ∂μ+μ2)φ=0 です。
そして場の量子化は,共役運動量:
π(x)=∂L(∂0φ)=∂0φ=∂φ/∂tを定義して,
φとπの同時刻正準交換関係:
[φ(x,t),π(y,t)]=iδ3(x-y),その他の交換関係
を与えることでなされる。
というのが演繹的な自由スカラー場の正準理論です。
そして,従来からあるφ4理論というのは自由場の
L=(1/2)∂μφ∂μφ-(1/2)μ2φ2にφ4に比例
する項:(1/4|)λφ4を加えて,
L=(1/2)∂μφ∂μφ-(1/2)μ2φ2+(1/4|)λφ4
とする模型を考察するものです。
この場合,最小作用の原理に基づく
Euler-Lagrange方程式:
∂μ{∂L/∂(∂μφ)}-∂L/∂φ=0 は,
(□+μ2)φ=(1/3|)λφ3となり,素朴なKlein-Gordon
方程式に余分な非線型な相互作用項が付加されます。
この相互作用項は自分自身の場φのみから構成され.
他の粒子場と相互作用するわけではないので,謂わゆる
自己相互作用の一種です。
一般に古典的にはLagrangianは保存力場の場合,その
保存力場のポテンシャル(位置エネルギー)をV,粒子の運動
エネルギーをTとして,L=T-Vで与えられます。
例えば,質量mの質点が,歪みの大きさ(伸縮長さ):xに単純
に比例するという線型弾性体模型のHookの法則に従い,
弾性力FがF=-kxで与えられる(理想的な質量がゼロで
それ自体には運動エネルギーが無い)バネの端に結び付け
られた調和振動子の系の場合なら,
位置エネルギー=弾性エネルギーVがV=(1/2)kx2で,
運動エネルギーTは,T=(1/2)mv2=(1/2)m(dx/dt)2
ですから,
L=T-V=(1/2)m(dx/dt)2-(1/2)kx2で,
S=∫t1t2Ldt=を最小にする軌道は,
Euler-Lagrange方程式:
(d/dt)(∂L/∂v)-∂L/∂x=0 の解です。
これは確かに,m(d2x/dt2)=-dV/dx=-kx
というNewtonの運動方程式に一致します。
この系のL=T-V=(1/2)m(dx/dt)2-(1/2)kx2
での歪みxを時刻tでの連続的な空間点xにおける局所場:
φ(x,t)に置き換えたときのLagrangian密度が質量μの
スカラー場のそれ:L=(1/2)∂μφ∂μφ-(1/2)μ2φ2に
一致するというのが,
量子場が無数の調和振動子の集まりに等しいという場理論
の骨子です。
そこで,1次元調和振動子のV=-(1/2)kx2のアナロジー
で,このVの代わりに,V=(1/2)μ2φ2と書くと,
L=(1/2)∂μφ∂μφ-V(x)です。
調和振動子では,系のエネルギーはE=H=T+V
=(1/2)m(dx/dt)2+(1/2)kx2であって,これが
最小になるのはv=dx/dt=0,かつ,x=0,つまり
静止しているときです。
特にVの最小値はx=0のときで,そのときV=0です 。
ただし,量子論では不確定性原理から位置xと速度vが
同時に確定値ゼロをとることは不可能なので最小でも正の
零点エネルギーなるものが存在し,これが原因で無数の
調和振動子の集まりで定式化された量子場の最低エネルギー
準位である真空にも,無限大の零点エネルギー
(Dirac場では負の無限大)という困難がありますが。。
自由スカラー場のHa,iltonian密度は,
H=(1/2)∂μφ∂μφ+(1/2)μ2φ2=(1/2)∂μφ∂μφ
+V(x)で与えられ,位置エネルギー:V(x)=(1/2)μ2φ2
が最小なのはφ=0 場合です。
一方,φ4-模型では,V(x)=(1/2)μ2φ2-(1/4!)λφ4
=-(1/4!){φ2-(6λ/μ2)}2+(3/2)λ2/μ4であり,
この最小値がゼロでなく正であることが, 最低エネルギー
レベルである真空期待値のエネルギーはゼロで必然的に
対称性を持つべきであるという場理論の理論構成に矛盾し
この模型が自発的に破れる原因とされています。
そこで,φ4-模型は,南部-Goldstonの自発的対称性の破れ
(spontaneously-broken symmetry)の1モデルとして寄与
します。
しかし,それだけではなく,この自己相互作用を摂動
Hamiltonian密度:Hint(x)=-(1/4!)λφ4として摂動展開
される真のくりこまれた場のGreen関数の評価などに利用
される理論などあったはずですが,これ以上の詳しいこと
は知りません。
いずれにしろ,この4乗項はFeynmanグラフではTad-poleと
しての意味しかなく極めて局所的なので真面目に計算すると
発散する寄与しかないはずですからこれ自身を有限にくりこ
まないと摂動論では議論が進みません。
自己相互作用Hint(x)=-(1/4!)λφ4を含む真の場φ
による2点Green関数:
τ(x,y)=<0|T[φ(x)φ(y)]|0>=ΔF'(x-y)
は,incomingの漸近場φinによる摂動展開が可能なら,
τ(x,y)
=<0|T[φin(x)φin(y)exp∫Hint(φin(z))d4z]|0>
となり,最低次のグラフでは頂点にλφin4(z)が接続して
ループの同一の局所点zに接続する伝播関数:ΔF(z-z)
が因子として寄与し,これのzによる積分は発散します。
したがって,無限大に発散するこの量を.有限にくり込める量:σ
であると仮想して全てのオーダーの寄与を摂動論的に加えると,,
伝播関数などに掛かる 因子として,
1+σ+σ2/2!+σ/3!+..=exp(σ) を得ます。(下図参照)
あるいは伝播関数:ΔF(z-z)を急減少因子で修正された
ΔFλ(z-z)に置き換えれば,Tad-poleでのようなものでさえ
計算は有限に収束すると考えられます。
この寄与も,やはり1つの固有グラフの寄与を上と同じくσで
表わすと,トータルで,exp(σ)の因子が得られますが,
もしも,これらのσが,σ=-λ(k2)2で与えられると仮定すれば,
ΔF'(x-y)=ΔFλ(x-y) となって無矛盾,自己無撞着です。
※ 図の真空泡グラフの方は,外線がn個接続するn点Green関数
τ(x1,x2,,..,.xn)=<0|T[φ(x1)φ(x2)...φ(xn)]|0>
=<0|ST[φin(x1)φin(x2)...φin(xn)]|0>
とは異なり,外線のない真空期待値:<0|S|0>に寄与するもの
です。
本来S行列の定義に矛盾がないなら<0|S|0>=1であるはず
ですが,実際にはλφ4の寄与も含めあらゆるグラフの寄与が
あって通常の摂動論の計算上では無限大になるためS演算子
を,S/<0|S|0>で再定義するのが慣例です。
再規格化前の元の定義のSでは,
τ(x1,x2,,..,.xn)=<0|ST[φin(x1)φin(x2)...φin(xn)]|0><0|S|0>
.です。
なお,kの増加で急減少する修正自由伝播関数という発想:
ΔFλ(x-y)=∫d4k(2π)-4exp{-ik(x-y) -λ(k2)2}
/(k2-μ2+iε)と,非線型相互作用の例としてのλφ4模型
を並列して記述しましたが,これらは別々の独立な話です。
私がアイディアの端緒として単純なλφ4模型が,この修正
伝播関数を具現してくれるかも知れない。。という希望的推論を
したときの試算を記述しただけに過ぎません。
あくまで出発点の近傍でウロウロしていただけです。。※
さて話は変わって,λφ4模型の修正された自由Lagrabgian
から得られた方程式::(□+μ2)φ―(1/3!)λφ3=0を解く
には,これがλ~ のときには,解法が既知の,一般に
sin-Gordon方程式と呼ばれている方程式:
□φ+bsin(aφ)=0 に一致することを利用したい
と思います。
すなわち,sinx=x-(1/3!)x3+(1/5!)x5-..ですから
aが微小なら,sin(aφ)=aφ-(1/3!)a3φ3です。
そこで,a~0なら,□φ+bsin(aφ)=0は近似的に,
(□+ba)φ-(1/3|)ba3φ3=0 となります。
それ故.μ2=ba,λ=ba3と置けば,
□φ+bsin(aφ)=0 はφ4-模型の方程式:
(□+μ2)φ=(1/3|)λφ3に一致します。
(※a=λ1/2/μ~ 0,b=μ3/λ1/2で,λ~0かつ
a~0です。b~∞が気になりますが,最後にλ→0とする
のでないならbは非常に大きい数ですが有限であるという
ことで問題なしです。※)
sin-Gordon方程式:□φ+bsin(aφ)=0は,非線型方程式です
が解析的に解けます。
φには位相速度がvの定常波の解が存在すると仮定して,
ξ=x-vtという変数変換を行い,φはξのみの関数と
します。
□φ(x)=(∂2/∂t2-∇2)φ(x,t)=-bsin(aφ),
でξ=x-vtとおいて,φ(x,t)=φ(ξ)とすれば,
∂φ/∂t=-vdφ/dξ,∇φ=dφ/dξ
∂2φ/∂t2=v2d2φ/dξ2,∇2φ=d2φ/dξ2
ですから,
□φ(x)=(∂2/∂t2-∇2)φ(x,t)
=-bsin(aφ)は,
(v2-1)d2φ/dξ2=-bsin(aφ) に帰着します。
この常微分方程式の両辺にdφ/dξを掛けると.
(1/2)(v2-1)(d/dξ)(dφ/dξ)2
=-bsin(aφ)dφ/dξです。
故に,(1/2)(v2-1)(dφ/dξ)2
=-b∫sin(aφ)dφ
=(b/a)3cos(aφ)-C/2と書けます。
Cは積分定数です。
一般に,vが本当に波の位相速度である場合,vは
,|v|<1(1=光速c)を満たすはずなので.
dφ/dξ=±[{C-(2b/a)cos(aφ)}/(1-v2)]1/2
であり.∫dφ{C-(2b/a)cos(aφ)} -1/2=±(1-v2)1/2ξ
です。
これも,真面目に左辺の三角関数の平方根の積分
=楕円積分?を考えなくてもaφが微小なので,
cos(aφ)=1-a2φ2/2とすれば,
C-(2b/a)cos(aφ)={C-(2b/a)}+abφ2
より,
∫dφ[{C-(2b/a)}+abφ2] -1/2=±(1-v2)1/2ξ,
∫dφ[A{C-(2b/a)}+abφ2] -1/2=±{ab(1-v2)}1/2ξ
A={C-(2b/a)}/(ab)です。
積分公式:∫{1/√(x2+A)}dx
=log|x+√x2+A|+Cを用いるtと,
og|φ+√φ2+A|=±{ab(1-v2)}1/2(ξ-ξ0)
となります。
ところで,log|x+√x2+A|=sinh-1(x/A1/2)ですから
log|φ+√φ2+A|=±{ab(1-v2)}1/2(ξ-ξ0) は,
±sinh[{ab(1-v2)}1/2(ξ-ξ0)]=φ/A1/2
φ=±A1/2sinh[{ab(1-v2)}1/2(ξ-ξ0)],
A1/2={C-(2b/a)}1/2/(ab)1/2と書けます。
a=λ1/2/μ~ 0,b=μ3/λ1/2
→ ab=μ2,b/a=μ4/λ{ab(1-v2)}1/2
=μ(1-v2)1/2,
A1/2={C-(2μ4/λ)}1/2/μ,ξ=ξ0でφ=0,かつ,
dφ/dξ=A1/2{ab(1-v2)}1/2=U(最大),A1/2
=(U/μ)(1-v2)-1/2,
U={C-(2μ4/λ)}1/2(1-v2)1/2 です。
そこで,φ
=±(U/μ)(1-v2)-1/2sinh[μ(1-v2)1/2(ξ-ξ0)]
ξ=x-vt,t=0でξ=ξ0=0なら,
φ=±(U/μ)(1-v2)-1/2sinh[μ(1-v2)1/2(x-vt)]
正弦波であれば,同じ振幅を繰り返す周期波ですが
この双曲線波は.(x-vt)が大きいと際限なく増幅
されます。
しかし,実は,U={C-(2μ4/λ)}1/2(1-v2)1/2は,
λ→0ではi∞の純虚数です。
このとき,A1/2=(U/μ)(1-v2)-1/2,も純虚数で
sinhx → -isinxです。
改めて,UをiUと書き直すと,
φ=±(U/μ)(1-v2)-1/2sin[μ(1-v2)1/2(ξ-ξ0)]
これは正弦波です。。。
これだと正弦波で線形波だから非線型波に矛盾する。。?
しかしλ=0では無いので方程式は非線型だし。。。。
位相速度が一定の正弦波というわけではないので。。
etc.???
(参考):本ブログの過去記事の「水の波」シリーズ後半:
2009年7/12の「水の波(6)(有限振幅の波:非線型波1)」
7/17の「水の波(7) (有限振幅の波:非線型波2)」
7/24の「水の波(8) (有限振幅の波:非線型波3)」では,
既に現在の構想のために,ソリトン(Soliton)について
言及しています。
非線型な波の方程式であるK-dV方程式
(Korteweg-dVreis方程式):
(∂u/∂t+u(∂u/∂x)+μ(∂3u/∂x3)=0
の定常波解:u(x,t)
=u1+Usech2[{U/(12μ)}1/2{x-(u1+U/3)t}],
U=u3-u1が,孤立波として,あたかも独立な粒子の
ように挙動することからソリトンと呼ばれるように
なったことなどを紹介しています。
今日は,ここで終わります。(つづく)
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