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2017年6月

2017年6月24日 (土)

訃報!!小林麻央さん。。悲し過ぎる

フリーアナウンサー,タレントで,歌舞伎俳優 市川海老蔵さんの妻であり,2児の母でもある小林麻央さんが,乳がんの闘病の末に6月22日に亡くなられたことが23日にわかりました。

享年34歳でした。死ぬには,まだまだ若すぎるよぉ。。

BBニュース → 小林麻央さん死去。多くの人が闘病ブログに共感

「小林 麻央」の画像検索結果

ただ,ただ 残念としか言いようがありません。

ご冥福をお祈りします。

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2017年6月20日 (火)

摂動論のアノマリー(8)

摂動論のアノマリーの続きです。
 

前回は,軸性カレントのWardの恒等式が,軸性頂点を1つ含む 

三角グラフの摂動計算では,(63): 

(1+k2)μσρμ20σρ8π21ξ2τεξτσρ 

となり, 右辺の最後の項が,純粋に場理論から求められる恒等式

への余分な異常項=アノマリーとして存在することがわかり,
 

これを引き算などの単純な操作で除去する試みは不可能であり, 

むしろ.これを本質的な存在と認めるべきである,という結論 

に到達した。というところで終わりました。
 

前回の記事は1976年当時のノートと,それに説明不足がある

のを,後の1995年に補足したノートを含めたものから原稿を

書きました。,
 

そして,日付によると,1995年の112日夜から13日未明

までの深夜に,ここまでの内容の理解が完了したようです。
 

そして,今回は,また主に1975年のノ-トからの引用です。

本講義の残りでは,当面の三角グラフに対して,常に表現:

σρμを用います。

 この方が,"正しい"軸性ベクトルWard恒等式を
満足し,

異常項(アノマリー)を持たないように引き算された

表現:R'σρμより,むしろ自然であると考えます。
 

ベクトルカレントのWard恒等式が,軸性ベクトルカレント

Ward恒等式よりも,先験的に神聖であるということは

決してない,と思われるので,この選択には,何らかの正当化

の言を要します。

 
とりわけ,次のことに着目します。

 
もしも,三角グラフが,ニュートリノ-反ニュートリノ対と

2つの光子の物理的相互作用を記述することを期待する

なら,ベクトルカレントの保存を強要する,ことは本質的な

ことです。

 
2つの光子は,J=1という状態には存在し得ないので,

νν~のJ=1の状態から2光子の状態へという寄与は

消える必要があります。
 

 (8-1):2光子のC.M系(質量中心系(center of fmass)

=重心系で考察します。

光子は,スピン1の自由度3の3次元空間ベクトルで表現

されます,特に質量がゼロのベクトル粒子という性格から,

縦波自由度が除去されて,実は自由度が2の粒子です。
 

しかし.取りあえず,横波のみであることを忘れるとこれは,

3次元空間のベクトルで表現されます。
 

そこで2光子系の波動関数は,運動量表示で2階の3次元

テンソル:ij()(,j=1,2,3)で記述されます。2つの

添字は各々1つの光子のベクトル添字に対応します。
 

.M系という意味は,01+k2です。

故に,1-k221です。

 
2光子がいずれも横波であるという条件を用いると, 

iij=kjij0 です。

 
さらに光子は,粒子(状態)交換で対称なBose統計に従います。
 

光子の交換は,添字iとjの交換と同時に → -kを

意味 しますから,

Bose統計から,ji()=Aij() 要求されます。
 

つまり,座標系の反転は2階テンソルの向きを変えず,(極性) 

ベクトル.の向きを変えます。


 一方,Bose統計は空間反転に対して全体
としてのパリティが

1であることを要求するわけです。
 

3次元ベクトルのテンソル積として得られる2階テンソル:

ij,3×3=1+3+5と,表現空間に分解され,それぞれ

スピン:S=0,1,2 に対応します。

  1次元(S=0)と5次元(S=2)は対称テンソル,3次元

(S=1) は反対称テンソルです。

そこで,これが意味するスピン波動関数部分のパリティは,

S=0 とS=2 の対称 テンソルなら,+1でS=1の反対称

テンソルなら,-1です。
 

一方,軌道部分を考察すると,軌道角運動量をLとすると

トータルの角運動量は,J=L+Sで与えられます。,

総角運動量が1の状態:つまり,J=1となるためには,

(,)(1,0),(0,1),(1,1)(1,2) 組合わせしか

ありません。

 
よく知られているように,軌道部分のパリティは,

(-1)与えられますすから,

 
スピンと軌道の積で全体としてのパリティが+1

であるべき,というBose統計性の必要条件は,

(,)(1,0),(0,1),(1,2)のペアでは満足

れ得ません。
 

残るのは,(,)(1.1)だけですが,
 
ここで光子は質量
のあるベクトル粒子のようなSO(3)

の自由度3の粒子ではなく,縦波の無い自由度2のE(2)

に属することを考慮します。

 
2光子系は,3×3=1+3+5なる規約表現空間への

次元展開ではなく2×2=1+3と展開され.それぞれ,

S=0,S=2に対応し,S=1をつくることはできません。
 

以上から,(,)(1.1)も有り得ないので,

結局,2光子系はJ=1の状態をつくることができない

ことがわかりました。     

 (8-1終わり※)
 

そこで,Rσρμによって,上記の"J=1の状態から2光子

への寄与は消えなければならない"という要求を表現

すると次の通りです。
 

νν~対の運動量:(1+k2)に対して,μ

(1+k2)0 を満たす任意のスピン1の偏極ベクトル

とし,(ε1,1),(ε2,2)を,ε110,ε220,

(1)2=(2)20 を満足する光子変数とすれば,

με1σε2ρσρμ0 が成立しなければならない。

.

ということです。

(55):σρμ(1,2)
=A11τετσρμ+A22τετσρμ
+A31ρ1ξ2τεξτσμ+A42ρ1ξ2τεξτσμ
+A42ρ1ξ2τεξτσμ+A51σ1ξ2τεξτρμ

+A62σ1ξ2τεξτρμ 

および,

(56):1(1,2)=-A2(2,1),3(1,2)=-A6(2,1),

4(1,2)=-A5(2,1) 

(57):1(12)3(2)24,2(1)25(12)6 

(58):31,2)=-16π211(1,2),

41,2)16π2{20(1,2)-I10(1,2)}

 によって与えられるRσρμ,この条件:

με1σε2ρσρμ0 を満足することが,実際に

Rosenbergによって,示されています。

(※これは,実際に容易にチェックできますが。。)

 
一方,(65)の引き算項:σρμ4π2ετσρμ(1-k2)τ,

明らかにμε1σε2ρσρμ0 を満たしません。
 それ故,R' σρμ=Rσρμ-Sσρμもまた,条件

με1σε2ρR'σρμ0 を満足しません。

 第2に,以下に見ることですが,Ward恒等式のアノマリー

と交換子のアノマリーの関係は,ベクトオルカレントの保存

(=ゲージ不変性)が守られているときには,特に簡単な形式

をとります。

 最後に三角グラフのアノマリーの最も興味深い適用,つまり,

π0崩壊の低エネルギー定理」は,三角グラフの定義が

用いられる方法に独立である,ということが後にわかります。


 
そこで再び,(このケースには本質的ではないですが)

ゲージ不変性を守るという条件が,便利であることが

わかります。

 
(↑※ 以上,§2.2「引き算によるアノマリー除去

 の不可能性」終わりです。※)

§2.3 Anomaly for General Axial-Vector current Matrix Element

(一般的軸性ベクトルカレントの行列要素のアノマリー)

 
次に,三角グラフに対するアノマリーを伴うWard恒等式(63):

(1+k2)μσρμ20σρ8π21ξ2τεξτσρ

までで,やめた,グラフ的解析に戻ります。

  
明らかに,基本的な三角グラフに対するWard恒等式の破れ

 は, 下図のような型の任意のグラフdiagramに対してもWard

 恒等式の不成立を引き起こします。

  
下記のグラフにおいては,三角グラフから出てくる2つ

 の光子線が2F個のFermion線とB個のBoson線が出ているblob

の中に入っています。



  
上述の式(63),基本三角グラフの軸性カレントの発散に

対する式から,一般の場合の軸性ベクトルカレントの

Ward恒等式は軸性ベクトルカレントの4次元発散

対する(41):μ5μ()2i05(), 

μ5μ()2i05()

{α0/(4π)}ξσ()τρ()εξστρ..(68)

置き換えることによって簡単に記述されます。
 

(68),5μ,5,および,{α0/(4π)}ξστρεξστρ

に対する次のようなFeynmanルールを用いて,容易に

証明されます。
 

5μ() p←・←p⇔ γμγ5 

5() p←・←p γ5

{α0/(4π)}ξστρεξστρ  1,σ←・←k2,ρ  

⇔ (2α0/π)1ξ2τεξστρ

 

ただし,α0=e02/(4π) です。
 

(8-2):頂点因子のうち,{α0/(4π)}ξστρεξστρ 

部分に対応する寄与を,Γσρ(-k1,2)と書けば,
 

(2π)4δ4(1+k2)(i)(2π)-3(4ω1ω2)-1/2

εσ(1)ερ(2)Γσρ(-k1,2)

(i){α0/(4π)}εσ(1)ερ(2)εξατβ 

∫d4x<0|[ξα()τβ()]|k1,σ;k2,ρ>
 

ただし,μν()=∂νμ()-∂μν(),

ν()=∫d3{(2π)3(2ω)}-1/2 

{μ()ex(ikx))+a+μ()exp(ikx)} であり,
 

|k1,σ;k2,ρ>=a+ρ(1)+σ(2)|0> です。
 

交換関係は,

[α(2),β(2)][+α(1),+β(2)]0, 

[α(1),+β(2)]=δ3(12)αβ です。
 

故に,(i){α0/(4π)}εσ(1)ερ(2)εξατβ 

∫d4x<0|[ξα()τβ()]|k1,σ;k2,ρ>
 

(i){α0/(4π)}εσ(1)ερ(2)εξατβ

(2π)4δ4(1+k2){(2π)6(4ω1ω2)}-1/2 

{(i1αξσi1ξασ)( i2ατρi2ταρ) 

(i1ατσi1τασ)( i2αξρi2ξαρ)}
 

(2π)4δ4(1+k2)(i){{(2π)6(4ω1ω2)}-1/2

εσ(1)ερ(2){α0/(4π)}(8)εξστρ1ξ2τ,
 

したがって,座標表示の{α0/(4π)}ξσ()τρ()εξστρ  

の寄与は,Γσρ(-k1,2)(2α0/π) 1ξ2τεξστρ 

と×という結果が得られました。   

  (8-2終わり※)
 

こうしたFeynmanルールを用いると, 

基本三角グラフについては 

μ5μ()2i05() に対しての, 

(1+k2)μσρμ20σρという形のWard恒等式 

の代わりに.
 

(1+k2)μσρμ20σρ 

{(2π)4/(i02)}(i)(2α0/π) 1ξ2τεξστρ 

20σρ8π21ξ2τεξτσρ 

という形のアノマリー項のあるWard恒等式(63)が得られます。
 

(68):μ5μ()2i05() 

{α0/(4π)}ξσ()τρ()εξστρ 

を用いると,軸性ベクトル頂点に対するWard恒等式が 

どのように変わるか?を容易に見ることができます。
 

そのため,~(,p')を次式で定義します。
 

すなわち,F'(p)~(,p')F'(p') 

=∫d4xd4exp(ipx)exp(ip'y) 

0|[ψ()ξσ(0)τρ(0)εξστρψ~()]|0..(69) 

です。
 

このとき,(p-p')μΓ5μ(,p')20Γ5(,p')

+SF'-1(p)γ5+γ5F' -1(p')i{α0/(4π)}~(.p')

 ..(70)
 

これが(44):(p-p')μΓ5μ(,p')20Γ5(,p') 

+SF'-1(p)γ5+γ5F' -1(p')

にとって代わる式です。
 

切りがいいので,今日はここで終わります。
 

次回は,今の考察に引き続く,

§2.4 Coordinate Space Calculation(座標空間の計算)

という項目に入る予定です。
 

(参照文献):Lectures on Elementary Particles 

 and Quantum Field Theory 

(1970 Brandeis University SummerInstitute  

in Theoretical Physics) Volume

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2017年6月19日 (月)

訃報!!野際陽子さん

 去る6月13日女優の野際陽子さんが,肺せんガンのため亡くなられました。

 享年81歳でした。

 NHKニュース → 女優の野際陽子さん死去。81歳

「野際 陽子」の画像検索結果

 日本のテレビ創世記に元NHKアナウンサーで,女優に転向され,「キイハンター」以後は有名でした遅咲きでしたが。。いろいろなドラマでの出演を当たり前のように見ていました。 まだまだ,お若いので残念です。

 最近も「やすらぎの里」という有名老人の憩いのホームといのドラマでお見かけしていたので,突然の訃報には驚きました。:

 ご冥福を祈ります。合掌!!

PS:6/15に久しぶりに年金が入ったので,ブログ書き以外の少額の必需品の買い物などに少し興味が移っていました。

 それにカゼでもないのに,連日夜になると,普段より1度以上も高い微熱の発生も気になっています。私の場合,発熱の原因は傷の化膿,雑菌感染の疑いがとても大きく,敗血症で命取りになるのでね。

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2017年6月 8日 (木)

摂動論のアノマリー(7)

摂動論のアノマリーの続きです。
 

前回は,軸性カレントのWardの恒等式(46); 

(p-p')μΛ5μ(,p') 

20Λ5(,p')-Σ()γ5-γ5Σ(p') 

,三角グラフにおいても成立するなら, 

(62):(1+k2)μσρμ20σρとなる 

べきなのに,
 

実際に,計算を実行すると, 

(63):(1+k2)μσρμ20σρ8π21ξ2τεξτσρ 

となり,三角グラフの場合には,軸性カレントのWardの恒等式 

は成立せず,破れ(アノマリー)が存在することがわかりました。
 

しかし,(63)式を示す訳注を追加するには長くなり過ぎるため, 

ここで終わり次回に回します。
 

と書いて終わりました。
 

そこで,今回は(63)を証明する訳注(7-1)から始めます。
 

(7-1):σρμ(1,2) 

16π2 [{(12)11(2)2(20-I10)}1τετσρμ 

{(12)11(1)2(02-I01)}2τετσρμ 

-I111ρ1ξ2τεξτσμ(20-I10)2ρ1ξ2τεξτσμ 

(02-I01)}1σ1ξ2τεξτρμ+I112σ1ξ2τεξτρμ]
 

故に,(1+k2)μσρμ(1,2) 

=-16π2 [{(12)11(2)2(20-I10)}1τ2μετσρμ 

{(12)11(1)2(02-I01)}1μ2τετσρμ 

{2(12)11(2)2(20-I10)(1)2(02-I01)} 

×k1ξ2τεξτσρ  です。
 

よって,(1+k2)μσρμ(1,2)16π2 

{2(12)11(2)2(20-I10)(1)2(02-I01)}

×1ξ2τεξτσρ  です。
 

ところが,

2(12)11(2)2(20-I10)(1)2(02-I01)} 

=∫01dx∫01-xdy

{(1-y)(1)2+x(1-x)(2)2

2xyk12)} /{(1-y)(1)2+x(1-x)( 2)2

2xy(12)-m02}]
 

=∫01dx∫01-xdy 

[1+m02/{(1-y)(1)2+x(1-x)( 2)2

2xy(12)-m02}]1/2+m0200(12) 

です。
 

したがって,(1+k2)μσρμ(1,2) 

8π21ξ2τεξτσρ16π20200(12)1ξ2τεξτσρ 

が得られました。  (7-1終わり※)
 

§2.2 Impossibility of Eliminating the Anomaly by subtraction 

(引き算によってアノマリーを除去することが不可能なこと)
 

今度は,引き算(切断など),別の方法でRσρμを再定義して 

(63)式のWard恒等式のアノマリーを削除したり、回避したり 

することが可能か否か?という問いが直ちに生じます。
 

(※このアノマリーの存在は,本質的なのか?,それとも 

見掛け上に過ぎないのか?という疑問が生じます。※)
 

もちろん,この方法を実行した際,新たなタイプのアノマラス 

なモノ(異常項)を持ちこんでは意味がないことは,明らかです。
 

σρμのあるべき性質を保持するためには,引き算項は, 

次の性質を持つ必要があります。,
 

()成分が3つの共変添字を持つ,軸性テンソルでなければ

ならない。
 

()光子変数:1σ,2ρの交換に対して対称でなければ

ならない。
 

()運動量変数:1,2の多項式でなければならない。
 

この要請は,一般化されたユニタリ性(質量殻の外でもS演算子 

はユニタリであること)から導かれます。

 それによると,
σρμの外線変数に関する不連続性は

「Cutkoskyの法則」によって,中間状態に対する

Feynman振幅と関係付けられます。

 (※ 中西襄 著(培風館)「n場の量子論」p236~237
 

 によると,

 
Cutkoskyの法則」とは,

特異点のまわりの不連続性は,運動量示のFeynman 

積分において,縮約図(reduced-graph)の内線に対応する 

Feynman伝播関数を,それぞれそのまま,分母のデルタ関数 

の(2πi)倍に置き変えた得られる積分によって与えられる。」
 

という規則です。

 これは,外線変数が
全て実数であるときは正しいことが,
 

homology論を用いて示されていますが.複素数の場合は 

運動量積分をどう解釈するか?がまだ不明確です。※)
 

結局,(54)feynman積分は不連続性を除くと,収束するので 

σρμの不連続性吸収部分虚数部分はアノマリーを持たない 

ことがわかります。
 

(7-2):(54)のRσρμを示すFeynman積分式で,これを

複素数:q2複素関数と考え,複素q2平面の実軸より上の

領域が物理的領域であるとした式を,

(i02)(2π)-4σρμ(2iε) 

2∫d4(2π)-4(1)r[{i/(1-m0)}(i0γσ) 

{i/(-m0)}(i0γρ){i/(2-m0)}(γμγ5)iε]

と書きます。

よって,σρμ(2iε) 2∫d4

(r{(1+m0)γσ(+m0)γρ(2+m0)γμγ5} 

/[{(r+k1)2-m02}(2-m02){(r-k2)2-m02}iε]) 

です。
 

この複素共役を取ると,

σρμ(2iε)=Rσρμ(2iε)2∫d4

(r{(1+m0) γσ(+m0)γρ(2+m0)γμγ5} 

/[{(r+k1)2-m02}(2-m02){(r-k2)2-m02}iε]) 

です。

 (+iε)の付加は,外向き散乱状態(out-states)の境界条件 

を持つ伝播関数である遅延(Retarded)Green関数に対応し,
 

(-iε)は,内向き散乱状態(in-states)の境界条件を持つ 

伝播関数である先進(Advancsd)Green関数に対応します。

ところが, 前に見たように,,

r{(1+m0)γσ(+m0)}γρ(2+m0)(γμγ5)} 

は展開すると,4iεασρμを係数とするような純虚数なので 

r{(1+m0) γσ(+m0)γρ(2+m0)(γμγ5)} 

=-Tr{(1+m0) γσ(+m0)γρ(2+m0)(γμγ5)} 

です。
 

故に,σρμ(2iε)=Rσρμ(2iε) 

=-2∫d4

(r{(1+m0) γσ(+m0)γρ(2+m0)(γμγ5)} 

/[{(r+k1)2-m02}(2-m02){(r-k2)2-m02}iε] 

です。
 

したがって, 

<γ(.1,ε1),γ(.2,ε2)out|5μ(0)|0  

(2π)-3(41020)-1/2(i02)(2π)-4ε1ρε2σ

σρμ(2iε) と書くと,
 

(2π)-3(41020)-1/2(i02)(2π)-4ε1ρε2σ

σρμ(2iε)

=-<γ(.1,ε1),γ(.2,ε2)in|5μ(0)|0  

となります。
 

これらを,辺々加えると,

(2π)-3(41020)-1/2(i02)(2π)-4ερεσ 

×{σρμ(2iε)-Rσρμ(2iε)} 

=<γ(.1,ε1),γ(.2,ε2)out|5μ(0)|0 > 

-<γ(.1,ε1),γ(.2,ε2)in|5μ(0)|0 >
 

一方, σρμ(2iε)401dx∫01-xdy∫d4

[r(・・・)/{2-x(1-x)(1)2}+y(1-y)(2)2

2yx(12)-m02iε}3]
 

σρμ(2iε)

=- 401dx∫01-xdy∫d4[r(・・・) 

/{2-x(1-x)(1)2}+y(1-y)(2)2

2yx(12)-m02iε}3]
 

σρμ(2iε)-Rσρμ(2iε) 

4σρμ(2iε)2im[σρμ(2iε)] 

401dx∫01-xdy∫d4lTr(・・・) 

×[{2-x(1-x)(1)2}+y(1-y)(2)2

2yx(12)-m02iε}-3 

{2-x(1-x)(1)2}+y(1-y)(2)2

2yx(12)-m02iε}^-3]
 

不連続性は,対数発散する項(多価関数性)によるため, 

そうした項の寄与を計算すると. 

∫d4[2/{2+f(x,,1,2)iε}3 

+l2/{2+f(x,,1,2)iε}3] 

=∫d4[1/{2+f(x,,1,2)iε}2 

1/{2+f(x,,1,2)iε}2](収束する項) 


となります。

 

そして, ∫d4[1/{2+f(x,,1,2)iε}2 

 1/{2+f(x,,1,2)iε}2] 

=-∫(x,,1,2)dc(/∂c) 

∫d4[{1/(2+c+iε)21/(2+c―iε)2}] 

2(x,,1,2)dc 

∫d4[{1/(2+c+iε)31/(2+c―iε)3}] 

=-2(x,,1,2)dc

[π2/{2i(c+iε)}-π2/{2i(c-iε)}] 

2επ2(x,,1,2)dc{(1/(2+ε2))(ε→ +0 )
 

これは明らかに収束します。つまり.σρμ(2iε)

複素q2平面の実軸上の不連続性は有限値に収束します。
 

有限値に収束する積分においては,これに,(1+k2)μ

を掛けて∫d4r積分を実行する際,rの原点を有限値だけ,

ずらしても,結果は不変なはずです。
 

したがって, (1+k2)μm[σρμ(2iε)] 

20m[ρσ(2iε)] が成立します。

 

すなわち,この有限な不連続性はアノマリーを持ちません。
 

このことから,適切な引き算項をSσρμ(2iε)と置くと, 

(1+k2)μ[σρμ(2iε)-Sσρμ(2iε)] 

20ρσ(2iε)  ですから,  

(1+k2)μm[σρμ(2iε)]0

が得られます。
 

また,Cutkoskiルールが信頼できるとすれば, 

次図のグラフの内線でreducedグラフを作ると考えて,

1/{(r+k1)2-m02}

2πiθ(-r0-k10)δ((r+k1)2-m02) 
 

1/{(r-k2)2-m02}

  2πiθ(0-k20)δ((r-k2)2-m02) 

です。
 

この置き換えで不連続性は, 

(2π)-3(41020)-1/2(i02)(2π)-4ε1ρε2σ 

×[σρμ(2iε)-Rσρμ(2iε)] 

(i02)(2π)-4×2∫d4

[θ(0+k10)δ((r+k1)2-m02)θ(-r0+k20)

δ((r-k2)2-m02)(2πi)2{1/(2-m02)} 

×Tr{(1+m0) γσ(+m0)γρ(2―m0)(γμγ5)}]
 

(i02)(2π)-4(-1)(2π)2×2∫d4142

θ(10)δ(12-m02)θ(20)δ(22-m02) 

δ4(1+p2+k1+k1){(1+k1)2-m02)}-1 

×Tr{(1+m0) γσ(11+m0)γρ(2-m0)(γμγ5)}]
 

(i02)(2)∫d3132{02/(1020)}1/2(2π)-6 

(2π)4δ4(1+p2+k1+k1)(20)-2 

r{(1+m0)γσ(11+m0)-1γρ(2-m0)(γμγ5)}]
 

です。
 

 一方, σρμ,それ自身のみでユニタリ性を満たすとすれば, 

ε1σε2ρ(i02)(2π)-4

[σρμ(2iε)-Rσρμ(2iε)] 

=<γ(.1,ε1), γ(.2,ε2)out|5μ(0)|0 > 

-<γ(.1,ε1), γ(.2,ε2)in|5μ(0)|0 >
 

=Σ±s1,±s2∫d4142 

{<γ(.1,ε1),γ(.2,ε2)out|(1,1)(2,2)out> 

-<γ(.1,ε1),γ(.2,ε2)in|(1,1)(2,2)out>}

×<e(1,1)(2,2)out|5μ(0)|0 >
 

=-iΣ±s1,±s2∫d3132(2π)4δ4(1+p2+k1+k1)

<e(1,1)(2,2)out|^|γ(.1,ε1),

γ(.2,ε2)out>

×<e(1,1)(2,2)out|5μ(0)|0 >
 

故に, 

(i02)(2π)-4[σρμ(2iε)-Rσρμ(2iε)] 

(i02)(2)∫d3132{02/(1020)}1/2(2π)-6 

(2π)4δ4(1+p2+k1+k1)Σ±s1,±s2 

~(2,2)iγσ(i)(11-m0)γρ(1,1) 

~(1,1)γμγ5 (2,2) 

(i02)(2)∫d3132{02/(1020)}1/2(2π)-6 

(2π)4δ4(1+p2+k1+k1)(20)-2 

×Tr{(2-m0) γσ(11-m0)-1γρ(1+m0)(γμγ5)}]
 

 (i02)(2)∫d3132{02/(1020)}1/2(2π)-6 

(2π)4δ4(1+p2+k1+k1)(20)-2 

×Tr{(1+m0) γσ(11-m0)-1γρ(2―m0)(γμγ5)}]
 

です。
 

こうして2つの方法で求めたRσρμの不連続性が完全に 

一致しました。
 

そこで,σρμはSσρμを差し引くことなく一般化された

ユニタリ性を満たします。これと,

(1+k2)μm[σρμ(2iε)]0 から,

m[σρμ(2iε)]0

と考えてよいと思われます。
 

以上から, σρμは複素q2平面,および,複素k12平面,

複素k22平面での整関数(entire function:複素平面上の任意

の点で正則な関数)であることがわかります。
 

したがって,無限遠点での真性特異性を除外すれば,

σρμ多項式となる必要があります。
 

(※zの多項式は無限遠点z=∞にのみ特異点()を持つ

整関数:収束半径が∞の無限ベキ展開可能な関数exp(az)

sin()なども整関数ではありますが。。)  


(7-3終わり※)
 
 

条件():もし,,,Wは任意として 

1=ξU,2=ξU+ξV+Wと置いて,ξ→∞とするとき, 

引き算項:σρμは悪くても(lnξ)のベキ乗のξ倍で発散

しなければなりません。
 

この要求はWeinbergの定理から導かれます。
 

すなわち,Feynman-diagramの外線運動量が上述のような形で 

∞に近づくとき,最大ベキは,ξmaxでありDmax,そのdiagram 

とその全ての部分diagramsの表面的発散が最大の次数です。
 

そして,この三角グラフでは,max1です。
 

σρμ,既にWeinbergの定理と無矛盾な漸近的挙動を持って 

いるのでSσρμもまた,そうでなければなりません。
 

(7-4):σρμ(1,2) 

=A11τετσρμ+A22τετσρμ 

+A31ρ1ξ2τεξτσμ+A42ρ1ξ2τεξτσμ 

+A42ρ1ξ2τεξτσμ+A51σ1ξ2τεξτρμ 

+A62σ1ξ2τεξτρμであり,
 

1(1,2)=-A2(2,1),3(1,2)=-A6(2,1), 

4(1,2)=-A5(2,1), 

1(12)3(2)24,2(1)25(12)6
 

そこでk1=ξU,2=ξU+ξV+Wと置いて, 

ξ→∞とするとき, 

(σρμ)=O(ξ33) or (ξ34)であり. 

3=-16π211(1,2) 

=-16π201dx∫01-xdy 

[xy/{(1-y)(1)2+x(1-x)( 2)2

2xy(12)-m02}3 なので.

(3)=O(ξ-2lnξ)です。
 

したがって,(σρμ)=O(ξlnξ) (7-4終わり※)
 

将来参照するため,V=0で1+k2は有限, 

ξ→∞のときの, σρμを評価すると,
 

σρμ(1=ξU,2=-ξU+(p-p')) 

→ -8π2ξUτετσρμ+O(lnξ)..(64)

となることに着目しておきます。
 

(7-5): 何故なら, 

(1+k2)μσρμ20σρ8π21η2τεητσρ
 

W=k1+k2(p-p’), 

-Wμσρμ8π2(ξU)η(-ξU+W)τεητσρ 

16π202ξU)η(-ξU+W)τεητσρ00(1,2)
 

-Wμσρμ8π2ητξεητσρ+O(lnξ)
 

特に,μ=―gμλと置けば,  

σρλ=-8π2ηξεηλσρ+O(lnξ) 
 

すなわち,σρμ=-8π2ηξεημσρ+O(lnξ) 

を得ます。   (7-5終わり※)
 

()引き算項は,質量と同じ次元(単位)を持つ

必要があります。 

(※k1,2の次元が質量Mなので,[σρμ]=M3[11] 

=M3-2=M です。)
 

()引き算項はベクトルカレントの保存を満足する

必要があります。 

(※k1σρμ=k2ρρμ0 → k1σσρμ=k2ρσρμ0 )
 

しかし,実際に,これら6つの条件の全てを満足する引き算項

を見出すのは不可能であることがわかります。

これを見るのは容易です。
 

最初の5つの条件は,(1-k2)τετσρμに比例する項

によってのみ満足されます。

しかしながら,この項は条件()を満足しません。

つまり,R'σρμ=Rσρμ4π2(1-k2)τετσρμ

と置けば,軸性カレントのアノマリー(異常項)のない

次のWardの恒等式を満たすもの:R'σρμを定義できます。
 

(1+k2)μR'σρμ20σρ..(65) 

しかし,これは,ベクトルカレントの保存を破ります。
 

1σR'σρμ=-4π21σ2τετσρμ 

2ρR'σρμ=π22ρ1τετσρμ  ..(66) 

です。
 

σρμ=-4π2(1-k2)τと置けば,カレントの保存

は破るが,アノマリーのないWardの恒等式をなすことに

成功した全ての理由は,,一方の発散アノマリー:

1μσρμがもう1つのそれ,-k2μσρμに置き換

わることです。
 

同様に,射影演算子を次のように導入して, 

R"σρμ

(μν-qμν/2)νσρ(μ/2)20σρ 

(q=-(1+k2) 

(3)σρμ

(σξ-k1σ1ξ/12)(ρη-k2ρ2η/22)ξησρ 

(67) と定義すれば 
 

σρ=-8π201ξ2τ00 εττσρ より 

μR"σρμ20σρ,

(1+k2) (3)σρμ20σρ が満たされ, 

1σR"σρμ=k2ρR"σρμ0,  

1σ(3)σρμ=k2ρ(3)σρμ0,も成立する

のですが,(1/2),(1/12)) (1/22)の導入により,

疑似運動学的特異性が導かれ,()多項式性(整関数性)

が破れます。
 

結局,アノマリーは,(63):(1+k2)μσρμ 

20σρ8π21ξ2τεξτσρ,それだけから,

存在するのではなく,上述の6つの要請の全てを同時的

に満足する再定義での三角グラフの寄与を見出すこと

が不可能であるという事実から,確かに存在するわけ

です。
 

アノマリーのカメレオン的性質を正しく評価する

ことに失敗すると,いくつかの文献におけるように,

アノマリーは除去できる.という誤った主張に帰着

します。
 

アノマリーは簡単に引き算で除去できるものでなく,

本質的存在であるという結論を得ました。
 

切りがいいので,今日はここで終わります。
 

(参照文献):Lectures on Elementary Particles 

 and Quantum Field Theory 

(1970 Brandeis University SummerInstitute  

in Theoretical Physics) Volume

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2017年6月 4日 (日)

摂動論のアノマリー(6)

摂動論のアノマリーの続きです。
 

前回は,アノマリーの可能性を持つ三角グラフと,

その2光子入れ換えグラフの和が,次のRosenberg

の表現: (i02)(2π)-4σρμ 

2∫d4(2π)-4(1)r[{i/(1-m0)}(i0γσ) 

{i/(-m0)}(i0γρ){i/(2-m0)}(γμγ5)].

(54) で与えられること。
 

そして,これは,見かけ上1次発散しますが,

カレント保存の要請から,光子の場の強さ(電場,磁場)

のテンソル:(2ξε2ρ-k2ρε2ξ),(1ηε2σ-k2σε1η)

を通してcoupleすることを考慮すると,

  
運動量の2つのベキ
,その因子に費やされることが

わかるため,有効発散次数はDeff=-1なって収束積分

が残る。という内容のこと
 

を書いたところで終わりました。
 

さて,今回はその続きです。
 

実際問題として,カレントの保存を用いる最も簡単な

方法は まず,パリティとLorentz不変性の要請に矛盾

しないように軸性テンソル;σρμの最も一般的な形

を書き下す,ことです。
 

((6-1):σρμは、ε1σ,ε2ρ,および,ある

擬ベクトル(軸性ベクトル):εμcoupleしてLorentz

不変な振幅を構成するため,σρμ自体は3階の軸性

テンソル(axial-tensor)です。  

(6-1終わり※)
 

Lorentz不変なテンソルはスカラー:1とgμν

(および,μν,μν,μν)のみ, Lorentz不変な

軸性テンソルはεμνρσ(および,その成分の添字

を上下したもの)のみであることを考慮して,

  4
元ベクトル:
1とk2だけから作られ得る全ての

階共変テンソルを考えると.
 

σρμ(1,2) 

=A11τετσρμ+A22τετσρμ 

+A31ρ1ξ2τεξτσμ+A42ρ1ξ2τεξτσμ 

+A42ρ1ξ2τεξτσμ+A51σ1ξ2τεξτρμ 

+A62σ1ξ2τεξτρμ ..(55)


 と書けます。
 

ただし,j=Aj(1,2)(j=1,..6)はk1とk2 

Lorentzスカラー関数です。
 

※(62):軸性ベクトルであるためには,必ず,

ετσρμ,εξτσμなどの奇数個の積のk1とk2

による縮約が必要となりますが,

εμνρσεμνyτξ2στρξ2ρτσξとなる

ため,εを2つ以上掛けても,新しいモノを生み出さず,

また. 1ξ1τεξτσμ=k2ξ2τεξτσμ0 

なので,こうした項も含まれません。

  さらに,εの4つの添字を,
つ以上の同じk1かk2

縮約しても,同様に寄与はゼロです。
 

 共変不変擬テンソルεばかりの3つの積は既に 

階共変テンソルを作るため,12個の下添字のうち

9個 をk1,2の上添字で縮約しなければならず,

これてゼロでないモノを作る,のは不可能です。
 

したがって,考えられる軸性テンソルを与える式は 

不変擬テンソル:εを1つだけ含むモノ(εの1次式) 

だけです。,
 

しかも,kを3つ含む組み合わせは(55)の中の4種類 

だけでなくk1μ1ξ2τεξτρσのような項も考え

られますが,これは他の項の線型結合で表現できます。
 

つまり,1μ1ξ2τεξτρσ 

{()22τ(12)1τ}εξτρσ 

-k1ρ1ξ2τεξτσμ+k1σ1ξ2τεξτρμ 

です
 

これは,次のように陽な計算でわかります。
 

()ρ,σ,μが全て異なる場合,残る1つの添字

をηとすると, 

1μ1ξ2τεξτρσ+k1ρ1ξ2τεξτσμ

-k1σ1ξ2τεξτρμ 

(1μ1μ+k1ρ1ρ+k1σ1σ)2ηεμηρσ 

(1μ2μ+k1ρ2ρ+k1σ2σ)1ηεημρσ 

[{(1)2-k1η1η}2η

{(12)-k1η2η}1η]εμηρσ 

{(1)2(12)}2ηεμηρσ
 

※ただし.1行目だけ普通にξ,τで縮約和を取り,

行目からは,ρ,σ,μ,ηが全て異なるので,

これらが,それぞれ,0.1,2.3 のどれかに一致する 

として和を取りませんが,

  
そのときεμηρσは,+1かー1のいずれか
であり,

それ以外の項は全てゼロです。
 

()ρ,σ,μの少なくとも2つが同じ場合

右辺={()22τ(12)1τ}εξτρσ0

は自明であり,

左辺=k1μ1ξ2τεξτρσ+k1ρ1ξ2τεξτσμ

-k1σ1ξ2τεξτρμ もゼロです。
 

以上から,一般形は,(55)の形式であることがわかります。
 

(6-2終わり※)
 

そして,Bose対称性の要求から, 

σρμ(1,2)=Rσρμ(2,1)です。
 

故に,

1(1,2)=-A2(2,1),3(1,2)=-A6(2,1), 

4(1,2)=-A5(2,1) ..(56) です。
 

さらに,カレント保存の条件を課します。
 

σρμのμについては軸性ベクトルの添字で,00

なら,μ5μ0 ですが,σとρについては保存します。
 

すなわち,1σσρμ=k2ρσρμ0 です。
 

これからA1,2と残りのAjとの関係が得られます。
 

再掲載(55): σρμ(1,2) 

=A11τετσρμ+A22τετσρμ 

+A31ρ1ξ2τεξτσμ

+A42ρ1ξ2τεξτσμ 

+A42ρ1ξ2τεξτσμ+A51σ1ξ2τεξτρμ 

+A62σ1ξ2τεξτρμ 
  を参照すれば,
 

2ρσρμ0 ,

12ρ1τετσρμ+A32ρ1ρ1ξ2τεξτσμ 

+A42ρ2ρ1ξ2τεξτσμ0 を意味し,
 

1σσρμ0 ,21σ2τετσρμ

+A51σ1σ1ξ2τεξτρμ 

+A61σ2σ1ξ2τεξτρμ0  

を意味します。
 

それ故, 1(12)3(2)24,

2(1)25(12)6 (57) です。
 

ところで,(55)では,3,4,5,6,各々,

外線光子運動量の3つのベキが掛かった項

の係数です。

  そ
こで,これらは,有効発散次数:eff13=-2

で強く収束するFeynman積分と関係しています。
 

(6-3):(1.2)を任意のFeynman積分とする

とき,F(1,2)=f(0,0)+k1μ(∂f/∂k1μ)0

2μ(∂f/∂k2μ)0+k1μ1ν(2/∂k1μ∂k1ν)0

+・・・ とMaclaulin展開すると,
 

Feynman積分の発散次数がDなら,係数:(∂f/∂k1μ)0, 

(∂f/∂k2μ)0の発散次数は(D-1),

(2/∂k1μ∂k1ν)0のの発散次数は(D-2) etc.

となります。 (6-3終わり※)
 

一方,1,2,光子運動量の1次ベキのスカラー係数

なので,形式的にはDeff==1-10 であり,対数発散

するFeynman積分で表わされるはずです。
 

しかし,カレントの保存条件からその難を避けることが

できます。何故なら, 1,2,強収束する量:

3,4,5,6から(57)により,直接,計算で得られる

からです。
 

Feymanパラメーターを導入して,r積分を通常の方法

で実行すると,次式が得られます。
 

31,2)=-16π211(1,2),  

41,2)16π2{20(1,2)-I10(1,2)}58
 

ただし,st(1,2)}=∫01dx∫01-xdyxst 

/[(1-y)(1)2+x(1-x)( 2)22xy(12)-m02] 

59)です。
 

(6-4): (54)から余分な係数を両辺から計算で相殺すると 

σρμ2∫d4rTr[{1/(1-m0)}γσ 

{1/(-m0)}γρ{1/(2-m0)}(γμγ5)].. 

2∫d4

[r{(1+m0)γσ(+m0)γρ(2+m0)γμγ5 

/[{(r+k1)2-m02}(2-m02){(r-k2)2-m02}]

です。
 

これに.Feynman積分の公式: 

1/(12..n)

(n-1)!0dz1dz2..dznδ(1-Σii)/(Σjjj)n 

をn=3 として適用します。
 

1/(abc)

2!0dx∫0dy∫0dzδ(1-x-y-z) 

/(ax+by+cz)3 ですから,

a=(r+k1)2-m02,b=2-m02,

c=(r-k2)2-m02として,
 

σρμ2×2! 01dx∫01dy∫01dz

∫d4δ(1-x-y-z) 

[r(1+m0)γσ(+m0)γρ(2+m0)γμγ5 

/{(r+k1)2x+r2y+(r-k2)2z-m02(x+y+z)}3] 

です。
 

δ(1-x-y-z)により,dy積分∫を実行して 

y=1-x-zとし,yを消去すると,

   
分母の
{ }の中の計算値として, 

(r+k1)2x+r2y+(r-k2)2z-m02(x+y+z) 

(r+p)2+x(1-x)(1)2+z(1-z)(1)2 

2xz(12)-m02 を得ます。

ここでp=xk1-zk2 と置きました。
 

そこで,さらに,l=r+pでrを変数変換すれば, 

σρμ2×2!01dx∫01-xdz∫d4[r{・・・} 

/{2+x(1-x)(1)2+z(1-z)( 2)2

2xz(12)-m02}3} となります。
 

r{・・・},

r{(1+m0)γσ(+m0)γρ(2+m0)γμγ5 

においてr=l-p=r-xk1+zk2を代入して

rを消去したものです。
 

この被積分関数の分子の)トレースを変数rのままで

書き下すと.

r{(1+m0)γσ(+m0)γρ(2+m0)γμγ5 

=Tr{(1)γσγρ(2)γμγ5} 

+m02r{(1)γσγργμγ5+γσγρ(2)γμγ5}

です。
 

公式:r(γ5abcdef) 

4iεαβγδ{(ab)αβγδ(ac)αβγδ 

(bc)αβγδ(de)αβγδ 

(dc)αβγδ(db)αβγδ

(da)αβγδ(ea)αβγδ 

(eb)αβγδ(ec)αβγδ} 

を用いると,
 

r{(1)γσγρ(2)γμγ5} 

=Tr{γ5(1)γσγρ(2)γμ} 

4i{εασρμ{(-r2α-r2(1-k2)α 

(rk1)2α(rk2)1α(12)α}

+・・・ と長い式が続きます。
 

一方,

02r{(1)γσγργμγ5+γσγρ(2)γμγ5} 

4iεασρμ02{(r+k1)2-r2(r-k2)2} です。
 

これらに,r=l-p=r-xk1+zk2を代入すると, 

被積分関数の分母: {2+x(1-x)(1)2+z(1-z)( 2)2

2xz(12)-m02}3}はlの偶関数はので∫d4lの結果,

分子がlの奇数個の積となるものの寄与はゼロです。
 

そこで分子のトレース項からlの偶数個の積だけ残し, 

対称性から,lνλのような因子を(1/4)νλ2 

置き換えて整理します。
 

最終的に,σρμ(1,2) 

=A11τετσρμ+A22τετσρμ 

+A31ρ1ξ2τεξτσμ+A42ρ1ξ2τεξτσμ 

+A42ρ1ξ2τεξτσμ+A51σ1ξ2τεξτρμ 

+A62σ1ξ2τεξτρμ ..(55) 

の形の係数を比較すると,
 

3(1,2)32i01dz∫01-zdx 

∫d4[zx/φ(,1,2:,)].,

および,4(1,2)32i01dz∫01-zdx 

∫d4[(z-z2)/φ(,1,2:,)] 

を得ます。

  ただし,φ(,1,2:,)
 

{2+x(1-x)(1)2+z(1-z)(2)22zx(12)}3 

と置きました。
 

zをxに,xをyに変え,

公式:∫d4/(l-c+iε)3=π2/(2i)を適用すると,
 

3(1,2)}=-16π201dx∫01-xdy[xy

/{(1-y)(1)2+x(1-x)( 2)22xy(12)-m02}] 

=-16π211(1,2).
 

4(1,2)}16π201dx∫01-xdy[(2-x)t

/{(1-y)(1)2+x(1-x)( 2)22xy(12)-m02}] 

=16π2{20(1,2)-I10(1,2)}
 

となって確かに(58),(59)が得られます。 

(途中計算を相当省略しましたが自己チェックでは, 

どこも間違っていないはずです。)

 (6-4終わり※)

こうして,3(1,2),4(1,2)が求まれば, 

対称性から A5(1,2)=-A4(2,1), 

6(1,2)=-A3(2,1) を得ることができて,
 

(57)のA1(1,2)

(12)3(1,2)(2)24(1,2)により,

1(1,2) が得られます。
 

そしてA2(1,2)=-A1(2,1),または, 

2(1,2)(1)25(1,2)(12)6(1,2) 

から,A2(1,2)も得られ,σρμ(1,2),完全に

決まります。
 

軸性カレントのWard(-Takahashi)の恒等式の成立を 

チェックするためには,

(54)式:(i02)(2π)-4σρμ 

2∫d4(2π)-4(1)

r[{i/(1-m0)}(i0γσ){i/(-m0)}

(i0γρ){i/(2-m0)}(γμγ5)].

において,

  
右辺最後の(γμγ5)20γ5に置き換えた
 

同じ三角グラフに対する表現が必要です。
 

そこで,(i02)(2π)-420σρ 

2∫d4(2π)-4(1)r[{i/(1-m0)}

(i0γσ){i/(-m0)}(i0γρ)

{i/(2-m0)}(20γ5)]..(60)

,σρを定義します。
 

右辺を直接計算するとRσρ=k1ξ2τεξτσρ1,

を得ます。1,8π2000(1,2) ..(61)です。
 

(6-5): 以下,(61)を証明します。 

大筋はRσρμの計算過程と同様ですから,詳細は略します。
 

σρ401dx∫01dy∫01dz∫d4rδ(1-x-y-z) 

[r(1+m0)γσ(+m0)γρ(2+m0)γ5 

/{(r+k1)2x+r2y+(r-k2)2z-m02(x+y+z)}3] 

401dx∫01-xdz∫d4[r{・・・} 

/{2+x(1-x)(1)2+z(1-z)( 2)2

2xz(12)-m02}3}
 

r{・・・}, 

=Tr{(1+m0)γσ(+m0)γρ(2+m0)γ5
  ただし,r=l-p=r-xk1+zk2  です。
 

r{・・・}4i01ξ2τεξτρσ

となることがわかります。
 

結局, σρ=-8π21ξ2τεξτρσ01dx∫01-xdy

/{(1-y)(1)2+x(1-x)( 2)22xy(12)-m02} 8π21ξ2τεξτσρ00(1,2)

を得ます。   (6-5終わり※)
 

これで,軸性クトルカレント:5μの4次元発散:μ5μ 

の三角グラフにおける寄与を評価できます。
 

μ5μ2i05に基づく軸性カレントWard恒等式 

(p-p')μΛ5μ(,p')20Λ5(,p')

-Σ()γ5-γ5Σ(p')ループグラフ(b)の寄与分:

(p-p')μΛ5μ()(,p')20Λ5()(,p')
 

が三角グラフにおいても正しいなら, 

(p-p’)μ=-(1+k2)μより, 

(1+k2)μσρμ20σρ..(62)

となるはずです。
 

ところが,実際に(55)(61)に求めた具体的計算を

代入すると(1+k2)μσρμ

20σρ8π21ξ2τεξτσρ ..63) 

を得ます。

  以上から,三角グラフの場合では,軸性カレントの
 

Wardの恒等式が成立しないことがわかりました。
 

この破れ(アノマリー)は,

「1次発散するFeynman積分では, ループを回る運動量

の原点を自由に平行移動しても不変という操作が不可能

である。という事実からの帰結です。

 ここから,
(63)式を示す訳注を追加するには記事が長く

なり過ぎるため,今回はここで終わり次回に回します。
 

(参照文献):Lectures on Elementary Particles 

 and Quantum Field Theory 

(1970) Brandeis University SummerInstitute  

in Theoretical Physics) Volume

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