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2018年1月 6日 (土)

ゲージ場の量子論(16)」

「ゲージ場の量子論(15)」からの続きです。
 

まず,ゲージ場理論の応用例として量子色力学(QCD) 

を紹介します。
 

 量子色力学(QCD)
 

量子化した非可換ゲージ理論の現実的な例としては 

量子色力学(quantum chromodynamics 略してQCD)と呼ばれる 

ものがあります。
 

ゲージ群GがSU(3)の場合で,ゲージ場:aμ8成分 

(カラー8重項)あってグルオン(gluon)と呼ばれます。
 

物質場は,全てのハドロン(hadron)の基本構成子(クォーク; 

quark)と呼ばれるDirac粒子:ψif()です。
 

添字:i1,2,3はG=SU(3)の基本表現(カラー3重項)です。 

もう1つの添字:f=12,..,Fは,ゲージ群SU(3)とは独立な 

添字でフレーバー(flavor)と呼ばれクォーク種類を表わします。 

(※現在のところ,クォークは6種類存在するとされており 

(F=6),質量の低い順にu(up),(down)(strange), 

(charm),(bottom),(top)と名付けられています。)
 

したがって,QCDLagrangian密度は, 

QCD=-(1/4)aμνaμν 

+Σf=1Fψ~if[iγμ{μigAaμ(λa/2)}-mfδij]ψjf 

です。ただし,カラー8重項の添字a,カラー3重項の添字 

,jについては和記号を省略しました。
 

グルオンの交換によるクォーク間の相互作用はカラー添字i 

のみに関わるものなので,クォークの種類(フレーバー): 

には全く無関係です。

 

それ故,SU(3)カラーゲージ相互作用によるクォーク何体 

かの結合状態が生ずればF種類のクォークの質量:(f=1…,) 

の全てが縮退した極限では,クォ-クはフレーバー群:()の基本 

表現:に対応し,その結合状態は必ずU()の既約表現多重項と 

して縮退して出現することになります。
 

実際,観測されている数多くのハドロン共鳴状態は,バリオンの場合, 

クォーク3:ψfψf’ψf”として直積:××の既約分解から 

期待されるU()の多重項として分類され,また,メソンの場合は 

クォーク・反クォーゥ:ψfψ~f’の結合状態として直積:× 

の既約分解から現われる多重項として,大変うまく分類されること 

がわかっています。
 

しかも先述のQCDLahrangian密度ではU()の対称性の 

現われが質量項:-mfψ~ifψifのみなので,そのことからハドロン 

の多重項の中で質量の分岐の仕方が予言できて,それも実験値と 

よく合致しています。
 

このとき,バリオンがクォーク3体の結合状態であることとQCD 

のカラーゲージ群がSJ(3)であることが対応している点に留意 

しておきます。
 

事実,クォークの単離した1体状態ψや2体状態:ψψ,4体状態: 

ψψψψに対応する共鳴状態は観測されず,クォーク3体の 

ψψψのバリオンと,クォーク・反クォーク対:ψψ~のメソン 

のみが観測されています。この観測事実はこのゲージ群を採用 

すれば,結局,カラーSU(3)群の1重項( color-singulet)のみ 

が粒子状態として存在し得る,という一言に要約できます。
 

実際,カラー基本3重項のクォーク場:ψifからは,それらを 

最低で3個使うか,その反クォーク場との対を作るかによって 

初めてSU(3)カラー1重項をを構成できます。
 

バリオンなら,ff’f” ~ εijkψifψfψkf メソンなら, 

ff’ ~ ψifψ~jf’がカラー1重項に組み得るクォーク数 

最小の配位です。
 

3階完全反対称テンソル:εijkが不変テンソルであるのは, 

カラー群がSU(3)であるからです。
 

カラー1重項以外,つまり,カラーチャージを持った粒子が 

現われない現象をカラー閉じ込め(color-confinement) 

いいます。QCDにおいて閉じ込めが起こっていることを満足 

な形で証明した人はいませんが.にも拘わらず,専門研究者 

の誰もが現実に閉じ込めが起こっていることを信じて 

疑いません。
 

その理由は「格子ゲージ理論(lattice gauge theory)」に 

基づくモンテカルロ数値計算がそれを支持していること 

以外に, 

QCDの摂動計算で発見された「漸近的自由性(asymptotic frredom) 

の存在が大きいです。 

「漸近的自由性」とは,短距離に近づけば近づくほど相互作用の強さ 

が弱くなる,という性質で,これは真空がカラー電場に対する媒質 

としては反誘電体である,ことを意味しています。
 

すなわち,同種電荷(同じカラーチャージ)が引き合い,外部からの 

カラー電場:Eに対して真空の分極:は逆向きになり,カラー電束 

,=εなる式で,誘電率εがε<1となります。
 

そして,もし真空がカラーに対して完全反誘電体:ε=0なら, 

完全反磁性体;μ~0で特徴付けられる超伝導体の中で磁束: 

が広がることができずに「ひも状」となる(マイスナー効果) 

と同様,カラー電荷を持たない粒子から出る電束は「ひも状」 

になるはずです。
 

例えば,クォーク1体の場合は,このひもはの保存則から, 

どこまでも伸びざるを得ず,無限大のエネルギ-を持ち,有限 

エネルギーでは出現できない,ということになります。
 

一方,全体としてカラー電荷のないカラー1重項のメソンや 

バリオンなら,そてらは有限な長さの「ひも」でつながれた 

クォ-クの結合状態という描像で出現することになります。
 

メソンやバリオンの実際の散乱振幅で観測されている双対性 

(duality)という顕著な性質は,それが「ひも共状構造」を持つこと 

を強く示唆しています。(Venezianoの双対共鳴模型から弦理論 

へと展開されます。)
 

さて,最先端の仮説理論であるQCDや弦(ひも)理論から離れて 

次の論題に移ります。
 

§5.2 特異系の正準形式の量子化

ゲージ理論を量子化する際に遭遇する問題を幾分一般的に論じて 

みます。(※古典的には,ゲージ自由度の存在がPoisson 括弧式の 

代わりにDirac括弧式を必要とするような特異系であることに由来 

すること,などを論じます。※)
 

簡単のため,有限個の座標変数:|i}(i=1,..,)を持ち, 

作用積分:S=∫dtL(,d)(i=dqi/dt)で記述される 

系を考えます。
 

この系の運動は最小作用の原理から,とにかくEuler-Lagrange 

方程式:(/dt)(∂L/∂qi)-∂L/∂qi0で決定されます。
 

この際,Fermionに対応する古典系を考慮して,iGrassmann 

である場合も,以下の式が変更なく成り立つように右微分,左微分 

を区別して書くことにします。
 

また,符号因子:()|i|()||||||,座標qiや量: 

AがGrassmann偶のときゼロを表わすという前と同じ約束を 

します。
 

したがって,上述のEuler-Lagrange方程式は, i,iについて 

右微分とします。
 

※第1,2類の拘束条件

量子論に移行するためには,この系の運動を正準形式で扱わねば 

ならず,その際に種々の問題が生じます。
 

まず,第1に,iに共役な運動量変数:i 

i=∂L(,d)/∂qidで定義され,これを解いてqidをqi,i 

の関数として表わし,Hamiltonian;Hをqi,i,noの関数として 

(,)=piid-L(,d) により求める必要があります。
 

ところが,一般にはdet[2(,d)/∂qid∂qjd]0となって, 

i=∂L(,d)/∂qidがqidについて完全には解けない場合が 

あります。このような系を特異系(singular system)と呼びます。
 

i=∂L(,d)/∂qidがqidについて解けないということは. 

このN個の連立方程式系が完全に独立なpとqdの関係式ではなく, 

いくつかのqdが脱落した関係式:φ(,)0(A=1,2,..1≦N) 

を含むことを意味します。これらの関係式は,正準変数:,pの間の 

拘束を与え,これを「1次の拘束条件(primary constraints) 

と呼びます。
 

この拘束条件はM1=N-rank[2(,d)/∂qid∂qjd] 

の個数だけ存在するはずです。
 

全てのqid,必ずしも,とpでは表わせないにも関わらず, 

(,)=piid-L(,d) の右辺はqidには依存しない 

ことがいえます。実際,Hをδq,δpにより変分させると, 

δH=δpiid+piδqid{∂L(,d)/∂qid}δqid 

{∂L(,d)/∂qi}δqi=δpiid{∂L(,d)/∂qi}δqi 

となり,δqidに比例する項は消えます。
 

したがって,δHがδH=δpi{(/∂pi)}(∂H/∂qi)δqi 

なる形で与えられるという式を得ます。
 

しかしこの式の変分:δpi,δqjは独立任意ではなく,拘束条件: 

φ(,)0(A=1,2,..1)を満たしながらの変分なので 

δpi(|/∂pi)φ}(∂φ/∂qj)δqj0 の制限を受けます。
 

ここで,Lagrangeの未定係数法を適用します。 

λを右からかかるLagrangeの未定係数として, 

変分;δpi.δqjが任意の場合の式: 

δH={δpi{(/∂pi)}(∂H/∂qi)δqi] 

[δpi{(/∂pi)φ}(∂φ/∂qj)δqi]λ 

をつくり,これを  

δH=δpiid{∂L(,d)/∂qi}δqi 

と比較します。
 

つまり,δpi.δqjが全く任意の恒等式: 

δpiid{∂L(,d)/∂qi}δqi 

­­=δpi[{(/∂pi)}{(/∂pi)φ} 

(∂H/∂qi)δqi(∂φ/∂qj)δqi・λ 

が成立します。
 

それ故,id(/∂pi)H+(/∂pi)φ・λ, 

および,-∂L(,d)/∂qi 

(∂H/∂qi)()|i|||(∂φ/∂qi)λ 

が得られます。
 

そして、後者はpiの定義式;i=-∂L(,d)/∂qiから 

i=-(∂H/∂qi)()|i|||(∂φ/∂qi)λ 

と書き直せます。
 

結局, id(/∂pi)H+(/∂pi)φ・λ, 

-∂L(,d)/∂qi(∂H/∂qi)()|i|||(∂φ/∂qi)λ 

が正準変数に対する運動方程式です、
 

ここで,Grassman数をも考慮したPoisson括弧式を,[,]P.B 

(∂F/∂qi){(/∂pi)}()|i|(∂F/∂pi){(/∂qi)} 

で定義します、
 

すると,先に与えた正準変数に対する運動方程式は, 

id[i,]P.B[i,φ]P.B λ, 

id[i,]P.B[i,φ]P.B λA と書けます。
 

この形の正準方程式からq,pの任意関数:(,) 

時間発展の方程式が,次式で与えられることがわかります。 

d[,H+φλ]P.B()||[,λ]P.Bφ
 

そこで,新たにHamiltonian,~=H+φλで定義し直せば 

右辺第2項は拘束条件:φ0を用いて落とせるので, 

d[,~]P.B と書けます。
 

等号:=でなく~を用いたのはこの式がφ(,)0の条件付き 

(,)に対してのみ成立するという意味で,謂わゆる 

「弱い等式(Weak equatuon)」であるからです。
 

誤解のないように注意すると,Poisson 括弧式自体は2N個の正準変数 

(i.j)の位相空間:Γで定義されていて,その計算の際に,予めφ0 

であることを使ってはいけません。
 

拘束条件:φ0 (A=1,2,..,1)はΓの(2N-M1)次元部分多様体 

Γを定義します。「弱い等式」:~は,変域をΓに制限したとき 

成立する等式という意味です。
 

さらにHamiltonianの定義:~=H+φλは決して恣意的なもの 

ではなく,そもそも,LagrangianからHamiltonianを決める際に 

拘束条件に比例する量だけの不定性があったのです。
 

拘束条件:φ0 (A=1,2,..,1),時間発展の方程式と無矛盾 

であるためには,φd[φ,]P.B[φ,φ]P.B λ 0 が 

満たされる必要があります。
 

ところが,この式は単に未知数:{λ}を決める1次方程式である 

場合もあれば,新たな条件式「2次的拘束条件(secondary contraints) 

を与える場合もあります。
 

つまり,未知数:{λ}を決める1次方程式の係数行列の階数; 

rank[φ,φ]P.Bをr1とすると,1≦M1ですがr1<M1なら係数 

行列;[φ,φ]P.Bは特異(非正則)で方程式が解けないからです。
 

適当に[φ]の線形結合を取り直して,拘束条件の行列を変換して 

[φ,φ]P.B  [φα,φβ]P.B=Cαβ(α,β=1,2,..,1) 

 (det(αβ)0),それ以外の要素はゼロの行列に相似変換 

できます。
 

これから[φα,]P.B+Cαβλβ べ^ 0det(αβ)0)により 

未知数:{λα}(α=1,2,..,1)を決めることができて, 

λα=~-(-1) αβ[φβ,]P.B と書けます。
 

残りの(1)-r1)個の式は,単に,[φβ,]P.B 0 です。 

もしも,この左辺の[φβ,]P.B(β=1,2,..,(1-r1))が全て 

φα(α=1,2,..,1)の線形結合で書けるなら,この問題は 

それで無矛盾であり,これ以上の考察は不要です。
 

しかし,そうでない場合は[φβ,]P.B 0(β=1,2,.(1-r1)) 

が新たな「2次的拘束条件」を与えます。
 

(1-r1)このうち,独立なM2個を元々M1個あった独立な 

1次的拘束条件」に追加して新たな「1次的拘束条件」にまとめ, 

これから,同様に無矛盾な条件で「2次的拘束条件」を求めるという 

操作を反復し,左辺が既知の条件の線形結合にできて,もはや新たな 

拘束条件が生じなくなるまで繰り返します。
 

この最終段階では,最初のM1,1,それぞれ.M=M1+M2..,2, 

r=r1+r2.. ≦M に置き換えられます。
 

その結果,Hamiktonian:~, 

=H-φα(-1) αβ[φβ,]P.B (α=1,2,..), 

~=H+φaλa (a=r+1,..,) となります。
 

[φβ,]P.B 0,もはや新たな拘束条件を生み出さないことは. 

{φ}{φα.φa}(α=1,2,..r;a=r+1,..,)の全てに対し 

[φ,~]P.B =Cφ,φの線形結合に書けることを意味 

します。
 

(16-1):φd[φ,]P.B[φ,φ]P.B λ 0. 

φd[φ,~]P.B 0 と書けるので.これがCφ 

書けることは.φd 0 が新しい条件を含まないことと 

同等です。何故なら既存のφ 0からCφ 0  

が成立しているからです。(16-1終わり※)
 

Dirac,力学量(=qi,jの関数):(,)が全ての拘束: 

φとの間で,[, φ]P.B.0 (A=1,2,..,)を満たす 

とき,Rを第1(first class),さもないとき,これを第2 

(second class)と呼びました。
 

[φ,φ]P.B  [φα,φβ]P.B=Cαβ(α,β=1,2,..,) 

から,全拘束:φのうち.φα(α=1,2,..)は第2, φa 

(a=r+1,..,)は第1類であること,がわかります。
 

拘束条件について.1次的か,2次的かの区別は重要ではない 

ですが,1類か第2類かの分類は重要です。
 

※第2類拘束条件の取り扱い  

後述するように第1類拘束条件も結局は第2類拘束条件に帰着させる 

ことができるので,ここでは。まず全ての拘束条件が第2類である 

として,正準理論でどのように扱うかを述べます。
 

拘束条件:φα(α=1,2,..,)が全て第2類であるという仮定から 

αβ[φα,φβ]P.Bなるr×r行列はdet(αβ)0で逆行列: 

(-1) αβを持ちます。 

αβ(-1)βγ=δ αγ, (-1)αββγ=δ αγです。
 

φαが全てGrassmann偶の普通の数のとき, αβ[φα,φβ]P.B 

は反対称行列でありdet(αβ)0より,拘束の個数gは偶数です 

からr=2mと書けます。これは,Grassmann奇の拘束がああるとき 

も成立するため,以下,r=2mを仮定します。
 

ここで,Diracに従って, Dirac括弧式:[ , ]Dと呼ばれるものを 

定義します。
 

[,]D[,]P.B[,φα]P.B.(-1)αβ[φβ,]P.B.です。
 

元のPoisson括弧式:[ , ]P.B.はA~0でも[ , ]P.B.0 

とは限りませんでした。実際,φ0でも[φ]P.B.0 

は限りませんでした。
 

しかしDirac括弧式では,A~0なら[ , ]D10  

が満たされます。実際,任意の拘束条件:φγ0に対して 

[φγ,]D[φγ,]P.B-Cγα(-1)αβ[φβ,]P.B. 0 

確かに恒等的に成立します。 

そして,任意のA~0,Aが拘束条件:φγの線形結合である 

ことを意味するため,やはり恒等的に 

[,]D[,]P.B[,φα]P.B.(-1)αβ[φβ,]P.B. 0 

です。
 

それ故,φα0(α=1,2,,..,2)で定義される(2N-2) 

次元部分位相空間:Γ上で,一致するような物理量の類(class): 

^{|}F-F0=Cαβφαβ](0はF^の代表元)の任意の元 

に対して,Dirac括弧式はΓ上で同一の値を与えます。
 

この事実は,実はDirac括弧式:[,]Dがφα0で定義される 

(2N-2)次元部分位相空間:Γ上で,その正準変数:l,l 

(l=1,2,,.., (N-m))で定義されるPoisson括弧式:  

[,]P.B(∂F/∂ql){(/∂pl)} 

()|l|(∂F/∂pl){(/∂ql)}と同じものを与えている 

のではないかと予想されます。
 

以下,実際にそうであることを示します。ただし,煩わしさを避ける 

ため,しばらくの間,全ての量はGrassmann偶の普通の可換なc数の 

場合に限定します。
 

一般に,正準変数: i,i(i=1,2,,.., )でざ行座標付けされる 

位相空間:Γで正準2次微分形式と呼ばれる閉じた2-形式 

(closed 2-form):dα=dqi∧dpi(iについて総和する),座標 

の付け方に依らない量です。
 

例えば,正準変換:( i,i)(~i,~i)というのは, 

2-形式を不変にするような変換: 

dα=dqi∧dpi=dq~i∧dp~i=dα~で特徴付けられます。
 

ここで位相空間:Γで必ずしも正準変換とは限らない座標付け: 

μ=zμ(,)(μ=12,..,2)を導入します。
 

dqi(∂qi/∂zμ)dzμ,dpi(∂pi/∂zν)dzν,を用いて, 

2-形式が,dα=dqi∧dpi(1/2)Σμ,ν(μ,ν)dzμ∧dzν 

と書き直せます。
 

ただし,(μ,ν)Lagrange括弧式であり, 

(μ,ν)(∂qi/∂zμ) (∂pi/∂zμ) 

(∂pi/∂zμ)(∂qi/∂zν) です。
 

Lagrange括弧式: (μ,ν)Poisson括弧式:[μ,ν]P,B. 

の逆行列を与えます。(※証明は簡単なので省略します。)
 

Poisson括弧式はLagrange括弧式が決まれば,逆行列として 

一意的に決まります。
 

z変数を,その最後の2m個を第2類拘束条件φαに取ってみます。 

このとき,最初の(2N-2)個のzはφα0で指定され部分位相空間 

Γにおける正準座標変数です。
 

このときの重要な性質は, 最初の(2N-2)個のΓのz変数に 

制限したLagrange括弧式:(μ,ν)(1≦μ,ν≦(2N-2)) 

Dirac括弧式:[μ,ν]Dの逆行列を与えることです。
 

Σν=1(2N-2) (μ,ν)[ν,ρ]D=δμρ(1≦μ,ρ≦(2N-2)) 

 です。(※これも証明略)
 

これは,Dirac括弧式:[μ,ν]D.が部分位相空間:Γにおける 

Poisson括弧式: [μ,ν]P.B(1≦μ,ν≦(2N-2))に一致する 

ことを意味しています。
 

この項目は長くなるので,今日はここまでにします。

(参考文献):九後汰一郎 著「ゲージ場の量子論」(培風館)

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