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2019年5月22日 (水)

頭の体操(19)

 その昔,古書店で秋山仁,P.フランクル編の

「数学オリンピック」という高校生が対象で

あろう国際数学オリンピック(IMO:

International Mathematics Olympic)の過去

問題集の本を買って,入院中の暇つぶし,など

に読んでいました。

本書に解答は載ってはいますが,昔から難問で

あるほど自力で解かなければ意味がない。我慢

できない,という性分です。何日をかけてもでき

ない問題は,とりあえずほったらかし,ときどき

思い出しては見直しなんとかヒントを探します。

結局,できないならそれまでですが。。

 

こうして解けたモノの中から問題や解答の興味

深いと思われたものについて,過去にも本ブログ

でネタが無いときに何度かアップしていました。

 

今回も,ヒマなときは考えることが好きなのですが

とりたててやることが無いと思ったときに解いた

うちの2問をアップします。

2019年版ということで

「頭の体操(19)」と題名付けしました。

 

図形問題が嫌いじゃないのですが,ブログ上では図

を描いて説明するのがわずらわしいので,以前と変

わらず図形問題は避けて数列の問題にしました

※問1. x1=x(x>1),かつ,

n+1=x2+x(n=1,2,3,..)で定義される

実数列:x1,x2,x3..について,その級数和:

S=Σk-1{1/(1+x)}を求めよ。

(1982年:ベルギー国内大会)

 

[解答] ,S=Σk=1[1/(1+x)]と置けば,

求めるものは,S=limn→∞n です。

n≧1について,

n+1=x2+x=x(1+x)なので

1/(1+x)=x/xn+1です。

そこで,S=Σk=1[1/(1+x)]

=Σk=1(x/xk+1)ですが,

1/(1+x)=x/xk+11

=x2/(xk+1)

=(xk+1-x)/(xk+1)

=(1/x)-(1/xk+1) ですから

=(1/x1)-(1/xn+1)=(1/x)-(1/xn+1)

を得ます。

 

ところが,xn+1=x2+x=(n≧1)で,

1=x>1より,x2=x12+x1=x12+x>x2+1

故に,x3=x22+x2>(x2+1)2+x2+1..です。

それ故,n→∞に対してxn+1 → +∞

したがって,S=limn→∞n

=limn→∞[1/x-1/xn+1]=1/x です。

(解答終わり)

 

※問2 n≧2のとき,

1≦x2≦..≦xn-1≦xn,かつ,

1≦y2≦.. ≦yn-1≦yn を満たす,共に

単調非減少の実数列:{x1,x2,..xn}と,

{y1,y2,..yn}があるとき,

後者の{y1,y2,..,yn}の順序を変えたものを

{z1,z2,..zn}とすれば,常に不等式:

Σi=1(xi-yi)2≦Σi=1(xi-zi)2

が成立することを示せ。

(1975年IMO問題)

 

[解答]順列{1,2,3,..n}の順序を変えた置換

を,P={p1,p2,p3,..p}と書くことにします。

{1,2,3,..n}のi番目とj番目(i<j)を入れ

替えたもの:{1,2,..i-1,j,i+1,..j-1,i,

j+1,,..n}を,互換と呼んで(i,j)と表わせば,

任意の置換は,有限個の互換の積で表わされること

がわかっています。,例えば,

P=(i1,j1)(i2,j2)...(ir,jr)のように書けます。

ただし,積は左から右への順に演算を掛けるとします。

 

そして,1つの置換Pに対しての互換積の表わし方

は唯一ではないですが,この積の個数が奇数か偶数

かは一意的で,これが奇数なら奇置換,偶数なら

偶置換と呼ばれることは,線形代数学で行列式の定義

を与えるときなどに用いられる有名な順列の置換の

性質です。

 

また,順列の任意の置換Pは,また小さい順に並べだ

いくつかの巡回置換の積でも表わせます。

その巡回置換因子の1つを,Q=(q1,q2,q3,..q)

とします。ただし,q1<q2<q3<..<qm-1<qです。

 

このQが,Q=(q1,q2)(q2,q3)..(qm-1,q)

なる互換の積に書けることは明らかです。

 

以上から任意のPは(qj-1,q)(qj-1<q)

なる降ベキの互換の連続で到達されることが

わかりました。

 

さて,{y1,y2,.,y} → {z1,z2,..zn}を置換:

P={p1,p2,p3,..p}によるものであって,

{z1,z2,..zn}={yp1,yp2,..ypn}であると解釈

すれば,Σi=1(xi-zi)2=Σi=1(xi-ypi)2です。

 

仮に,p1≠1として{z1,z2,..zn}を与えるPが

(1,p1)なる1つの互換に等しい場合は,

i=1(xi-zi)2]-[Σi=1(xi-yi)2]

={(x1-yp1)2+(xp1-y1)2}

-{(x1-y1)2+(xp1-yp1)2}

=2(x1-xp1)(y1-yp1)≧0 ですから,

i=1(xi-zi)2]≧[Σi=1(xi-yi)2]

であり.この互換で2乗和は単調増加

(単調非減少)します。

 

そして,一般に{z1,z2,..zn}から,ある互換

(k,qk)を実行して{z1,z2,,..zn}から,

{w1,w2,..wn}を得たとき,

i=1(xi-wi)2]-[Σi=1(xi-zi)2]

=2(x-xqk)(z-zqk) です。

これらの互換:(k,qk)は全て降べき:k>q

となっているためx≧xqkであり,zの列も

単調減少のyの列からの降べき互換の連続

なのでで(z≧zqkです。

そこで.この互換でも,

i=1(xi-wi)2]≧[Σi=1(xi-zi)2]で,

やはり2乗和は単調増加(単調非減少)します。

 

以上から{y1,y2,..,yn}の順序を変えたものを

{z1,z2,..zn}とすれば,常に不等式:

Σi=1(xi-yi)2≦Σi=1(xi-zi)2

が成立することが示されました。 (解答終わり)

 

※余談ですが一所懸命,自分や家族の衣食住の

生活の糧を得るための日々の仕事(Workと

いうよりLord:労働,または労苦の方が多いモノ)

に心ならずも励まざるを得ない多くの人々や,日本

以外で戦争などにより難民となったり飢えに苦しむ

人々も大勢いて,一応最低限生きられるわが身は

ヒマつぶしというのも恥ずかしく申し訳ないとは

思っています。

ただ,私は,現在69歳で心臓,糖尿病,目,足などの

障害がある身で,在宅勤務などでも金を得る仕事を

得たい,と思うことはあっても積極的に追求する

こともせず,現状,細々と老齢年金と世間様のお世話

に頼って食をはむ身に甘んじています。

イヤ,本質的にナマケモノで,よりよい生活をしたい

というような上昇志向性ももはやアキラメ無く将来

についてタナカラボタモチ的な希望しか期待してない

けれど,まあ大した苦痛もなく生きているうちは,

急に死ぬのダケはコワイし,このままでもいいか?

と後ろ向きに考えている存在と化しています。

「税金の無駄遣いで,殺した方が社会のためになる」

として,相模原で起こった事件の対象者となりそうな

被社会的なダニ,老醜と化していると自認しています。

(ナサケナイ!!)

 

ただ,人生の最後に自分ではLife-work(生きがい仕事)

と呼んでいる金銭には関係ない仕事(Work)だけはまだ

残っていて,急ぐ必要もなく体(頭)だけあって,必要情報

(本や文献)だけあれば,多くの金銭の必要もなく,途中で

死んだら死んだで,それもしょうがない。。ということ

くらいで,申し訳ないが,日本のような福祉社会ゆえに,

ヒマなときはヒマがあるのです。

 

近年はTV放送を見てると,「何で働いているのか?

仕事をしてるのか?わからない。」とか言って,グルメだ

ダイエットだとか抜かしている飽食国家日本の

プチエリートたちがいるらしく,彼らには,わからない

かも知れないが,アッシジのフランシスコも疑問に思った

らしいいけど,鳥や虫,ケモノなどと違って,人間であれば,

「働かなければ生きて食べていけない。」から,イヤな労働

であっても甘んじて働くのでしょう。

 

もっとも,「労働の代償として賃金をもらうという

システム」自体に疑問を持ち,私有財産を排して

「各人の能力に応じて働き,働いた量(時間)とは

無関係に,必要に応じて与えられる。」という理想社会

を追求する思想を「共産主義」としてドイツのマルクス

とエンゲルスが唱え,その社会革命を行なう手段として,

まずは富を持っている階級から,それらを強奪して富を

持たない貧困層に分配しなおす,という日本時代劇では

「ねずみ小僧」などの義賊がやる政治的革命が必要で

それだけでは多く働いても代償が得られないと不満が

出るので,十分な生産性を得て,人間も変革されねば

ならないという遠い理想があります。

こうした社会は理想であり,現実には今まで

「共産主義国家」と自称しても,全く異なる歪んだ

国家でしかなく実現されたことはないです。。。

そして,「義賊といっても盗賊は盗賊」と理想とは

ほど遠い封建社会の中で,もっともらしく,お上が

都合の良い理屈で奉行の名裁きなどとされる勧善懲悪

思想がもてはやされています。

しかし,「義賊」がダメなら,18世紀に監獄の囚人暴動

に端を発し,専制君主のルイ15世を殺してレジームを

壊し共和制を始めたフランス革命も否定されます。

 

かつて,土着の民(コロンブスがインドと間違えたので

インディアンと呼ばれていたアメリカのネイティブ)

を悪とし,イギリスから入植しアフリカからは黒人を

強制連行して奴隷として悪条件で強制労働させてきた

征服者の白人を善とした,アメリカ合衆国の勧善懲悪

時代劇がメインの西部劇がベトナム戦争を契機に善悪

逆転してリバイバル映画としても下火となっています。

 

かつて「ワールドアパート」という南アフリカ共和国の

アパルトヘイト時代の映画を見ました。

人種差別こそが正義で,黒人解放に強力し人種差別に反対

すると白人でも法律違反で逮捕拘留され有罪になりました。

これは,1990年頃まで,ほんの30年以内にあったことです。

 

時代も国も違うけど,日本じゃ江戸時代は,架空の存在らしい

が,神田明神下の「銭形平次」などの目明し,与力,同心,今は

警察,刑事がTVドラマじゃ,わずかの例外を除き,常に正義

の味方で,彼らに逮捕されたら,ほぼ100%が悪人と思われる

風潮です。

正義,善悪とは時代のポピュリズムにも左右される相対的な

価値観です。

人殺しをしても,戦時は英雄とされることもあります。でも

人殺しが正義なのは正当防衛だけではないかなぁ。

 

長々と脱線したけど,結局,細々とでも生きて

いるだけでもアリガタイと思います。※

 

コマーシャルつきの無料ブログだから仕方ない

しクレームも言えないけど,2月頃に大きく仕様

がリニューアルされてから,ブログ書きが前より

むずかしいと感じて億劫になってます。

文章だけなら2006年3月にブログをはじめて何の

スキルもなかったころと変わらない。

残念ながらインスタよりも貧困ですね。

 

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