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2019年8月

2019年8月 8日 (木)

光源(電球・蛍光灯・LED)(1)(電球)

前回は素朴な疑問としてエアコン,冷蔵庫などの

主要システムである熱交換器に関わる話をしました。

 

今回は,まず,世間ではエジソンが創ったと思われている

けれど,最初に発明したのはスワンという人物でエジソンは

フィラメントとして適切な物質の竹などを用いて実用化した

とされている電灯,白熱電球の話から始めて,蛍光管からLED

(発光ダイオード;ight emitting diode)まで,回路の電流に

より光(可視周波数帯の電磁波)が発生する原理を考察します。

 

今回の第1弾は,単純な電灯,電球です。

全体のストーリーは,次の通りです。

 

電気が流れて回転して戻ってくる回路という

モノを考えます。電気の通り道の役割をする導線

で回路をつくり,途中にロスに対抗して恒常的に

電流を流す電流源としてエネルギーを供給する

電池のような,「起電力」を持つ機器を挿入した

電気回路を想定して考察します。

 

 ただの電気の通り道として,は銅のように電気抵抗

が小さくエネルギーロスの少ない材質の金属導線を

使用し,逆に「ジュール熱」の発生を促して,それを

有用な機器として利用したい部分には,その用途に

応じて,ニクロムやタングステンなど抵抗が大きい

材質の導線をつなぎます。

 

発生した熱は,それを完全断熱の理想的保温容器

に閉じ込めない限り,伝導,対流.放射(輻射)によって

次第に逃散してゆきます。

特に,熱を得て有限な温度を持つどんな物体からも,

黒体輻射のプランク分布に比例した,波長-強度対応

で,多かれ少なかれ,あらゆる波長(周波数)の電磁波

を放射します。

この色-温度関係が黒体でない一般物質でも黒体

輻射のそれに形としては比例する,という性質が

「キルヒホッフの法則」として知られています。

 

放射される電磁波(光子)は波長が短かい方から

(周波数が高い=エネルギー大きい方から)順に

γ線,X線,紫外線,可視光線,赤外線.etc.という

名称が付いていますが,そのうち灯りとしての

使用目的で,可視光線が多く放射されることが

期待される抵抗導線部分を,外から見えるように

透明な壁で内部が真空な容器や希ガスの入った

容器を被せたモノが,(白熱)電球というわけです。

 

抵抗導線を閉じ込めても電磁波は内壁で完全反射

れない限り,透過して出てきますからね。

 

これだけのストーリーを説明するために,本ブログ

過去記事を再編集して「電気伝導まとめ(1),(2)」では.

「オームの法則」と「ジュール熱」発生のメカニズム

の詳細を,そして「黒体輻射(キルヒホッフの法則)」など

の過去記事を修正,再掲載して羅列しました。

これで全体説明の準備が完了したというわけです。

 

最終的には,平衡が保持されない放置の状態では

高温の物体からは(低温の物体でも)熱が逃げていくの

ですが,熱が失われてゆく手段には伝導,対流,放射しか

なくて,真空中や気体中に接触しないで逃げていく形態

は熱輻射(電磁波放射)の形だけです。

 

そして,それは先にも述べたように振動数(波長)に

よっては,赤外線,可視光,紫外線,X線と呼ばれる光線

を全て分布として含んでいるため,可視光も出ています

から,後は便利で効率よく利用できる機器に整えるだけ

です。

 

 

(※ 余談ですが空気や水の中で対流が起きるのは,

地球の重力(引力)のせいですね。一般に空気も水

も温度が高い方が軽く,低いほうが重いので,重力

落下で混合されるのは,高度が上の温度よりも下

の温度が高いとき,(気圧で言えば上空が高気圧で

低空の地上付近が低気圧のとき)でないと,対流は

生じません。

 

しかも,上の温度が低く,下の温度が高くても

温度差が小さい場合は,空気や水自体は静止して

いて,熱伝導だけの熱移動で,平衡状態を保つのに十分

なので対流は起きず,気象の意味では大気が安定した

状態にあるといわれます。

 逆に,地上が熱せられたりして,上下の温度差が大きく

なると,熱伝導だけでは熱移動が不十分になり,熱を持つ

空気や水自身も移動する必要性が生じて対流が起きると

いうわけです。

 

温度差がかなり大きいと急激な下降気流が起きます。

しかし,一方的に下降し続けるということはないので,下降

気流と上昇気流は,必ずセットで起こり,これが大気不安定

なときの対流現象です。

(※本ブログ過去記事「ベナール対流」参照)

 

水の場合,昔は岡山県の田舎の実家では五右衛門風呂

をマキで炊いて沸かしていたのですが,偶の一番風呂だと

上面が熱くても,その下は水のまま,ということもあって

まず,かき回して人工対流を起こしてから入ったのが昭和

30年頃のなつかしい思い出です。(以上,余談終わり※),

 

さて,全体のストーリーよりも少しだけ詳しく本題

を要約します。

 

まず,電気回路に電気を流すと,一般に導線部分には,

それが超伝導体でない限り,ゼロでない電気抵抗という

ものがあり,その大きさをオーム(Ω)という単位でRと

書くとき,回路に挿入した直流起電力,または,抵抗を

挿入した部分の端子間電圧(電位差)をV(ボルト)とし

そこを流れる電流をI(アンペア)とすればV=IR

という関係式が成立する,という「オームの法則」が

あります。

 

「電気伝導まとめ(1),(2)」では2006年6月の一連

の電気伝導の過去記事:「電気伝導(オームの法則)」

「電気伝導(つづき1)(ジュール熱)」,および,

「電気伝導(つづき2)(衝突の正体)」を再整理して,

アップし直しました。

 

「オームの法則」では,ブラウン運動などを規定する

確率過程で現われる,ラン・ジュバン(Langevin)方程式

m(d/dt)=-γ(t)という方程式が

ありますが,これのアナロジー的理論を展開しました。

 

この方程式は,水中で花粉が複雑な運動をする

のを,花粉の質量をm,速度をとして運動方程式

を立てたものです。

 

(-γv)は水の粘性抵抗を表わしたものですが

これは,水などの流体中に,ある半径aの小球がある

と仮定すると,巨視的に連続体と見なされた流体の

流れが遅いときには,これを変形速度が応力に比例

する,というNewton流体で近似して,接線応力のため

ηを粘性率として,小球は6πηaという値で評価

されるに比例した抵抗力を受けるという,

「ストークス(Stokes)の法則」の表現です。

(※ ↑2007年7/27,7/28の本ブログの過去記事:

「遅い粘性流(1),(2)(Stokes近似)」参照※)

 

また,水とは独立に花粉だけが受ける外力があれば,

それをFとします。

 

そして,普通量の水は微視的には莫大な個数の水分子

の集まりですから,花粉がそれらの水分子と絶えず

衝突することで受けると考えられる,我々には

確率的にしか評価できないと思われる乱雑な水の

分子運動由来の力をR(t)と書くとき,Newtonの

運動方程式は,巨視的見地,微視的見地を折衷した形

で,先述のLangevin方程式:

m(d/dt)=―γ(t)

で与えられると考えたわけです。

 

これは花粉に限らず,流体分子と比較できる

サイズの微粒子が水や空気などの流体中で複雑

なジグザグ運動をするのを,発見した人物の名を

とって「ブラウン運動」と呼びますが,これは

時間的に確率が変動する確率過程という現象の

解析に用いられる方程式です。

 

今の電荷の運動では,対象媒体の金属は常温では固体

であり,流体ではないですが,微視的には格子状に並ぶ

金属原子の集まりですから,金属原子の束縛から解放

された電子たちが陽イオンの海を流れるという描像で

流体中の微粒子のアナロジーとして考えます。,

 

電場がある場合の金属固体中の電荷eの電子

なら,金属格子の運動に起因するランダムな力は

平均的にはゼロで(t)=0であり,また,=e

です。(※Eは電場です。)

 

そして,巨視的な変形速度が応力に比例する粘生抵抗:

-γは,原子の束縛から解放された電子が古典論的

には陽イオンのイオン芯と衝突するとされ,量子論的

にはイオンの格子振動波のフォノンと衝突して,その

過程での電子の平均の自由運動時間を緩和時間;τと

定義して導入すれば.(-γv)は(-mv/τ)に

置き換えられて,先のLangevin方程式は

md/dt=eE-m/τと変更されるわけです。

 

これを満たすイオンと電子流の系が十分時間が

経って平衡に達し,電流が一定:d/dt=0と

なった場合には,e=τe2E/mとなり抵抗部分

の全体積:(LS)(断面積S,長さL)の中にN個の

可動電子が電荷eで存在すれば,数密度:

n=N/(LS)を用いて.電流密度は=nev

=nτe2/m.であり,これをJ=σE,

σ=ne2τ/mと書けば,σは電気伝導率です。

電流Iは,S=σSEですから.R=L/(σS)

と置けば,V=ELで,I=V/R,つまり,V=IRとなり,

σ=ne2τ/mからR=mL/(nSe2τ)と,電気抵抗:

Rの値が評価されます。

こうした形でオームの法則:V=IRが成立

することが説明されます。

 

そして,次の「ジュール熱」の項では,

まず,ポテンシャル(電位)V()(ボルト)を導入

して,電気力をeE=-∇(eV) と書きます。

 

「オームの法則」の項で与えた運動方程式は,

md/dt+∇(eV)=-m/τとなり,両辺

を乗じた結果,エネルギーの時間発展方程式:

(d/dt){(m2/2)+eV}=-m2/τを

得ます。これは,つまり,力学的エネルギー:

{(m2/2)+eV}が抵抗の存在のために保存

されず,単位時間に電子1個当り,(m2/τ)の

率で損失(ロス:散逸)があることを意味します。

 

これは,電流が一定の平衡に達してd/dt=0

となってもd(eV)/dt=-m2/τという形で

位置エネルギーの損失という形で残ります。

 

力学的エネルギー損失率の(m2/τ)は,N個の

電子では,Nm2/τですが,電場が一定でその方向

がx軸正なら,V()=-Ex+(定数)ですから抵抗

端子間の電位差を単にV(定数)とすればV=ELです。

 

また,前と同様,数密度;n=N/(LS)で電流密度J

=nev=σE(σ=ne2τ/m)と書くことが

できて,電流は,I=JS=nSev=σSE,Vです。

 

それ故,IV=(nSev)(EL)=NevEですが,

=τe2/mより,逆に,E=mv/(eτ)なので

IV=NevE=Nmv2/τを得ます。

 

右辺は,丁度先に評価した単位時間当りの

全エネルギー損失に一致していますから,結局,

このP=IVが.単位時間に抵抗部分から散逸

してゆくエネルギーを意味します。

 

これは,もちろん,力学的エネルギーではなく,

熱というモノを発生させるエネルギーですから,

「ジュール熱」と呼ばれるものです。また,

いわゆる「消費電力(Power)」とも呼ばれるモノで

単位はワット(W=J/sec)です。

 

そして,次の「衝突の正体」の項目では,古典的には

電気抵抗の原因となる緩和時間τを生じさせる衝突

散乱が,キャリアである金属内の自由電子近似の電子

が陽イオン芯と衝突であろうと推測されたモノが,

 

実は,格子状に並ぶ陽イオンの周期的ポテンシャルに

弱く束縛された「ブロッホ電子」が,静止したイオンの

格子群ではなく,量子的にはフォノンと呼ばれる運動

する格子:格子振動波にり進路を曲げられる散乱の結果

であることを述べました。

 

 その過程で,固体物理学では,こちらの方がより重要

かも知れない,格子ポテンシャルの周期性が原因で,

ブロッホ電子の取りえるエネルギー準位がバンド構造

を持ち,結果,固体が絶縁体,半導体,導体の電気的性質

をとるメカニズムを説いた「バンド理論」の概略に

ついても記述しました。

 

そして,また,超流動,超伝導現象の主因となるらしい

「ボーズ・アインシュタイン凝縮」の話や緩和時間の

定義を与える「ボルツマン方程式」についての過去記事

を復習しました。

 

「黒体輻射とキルヒホッフの法則」では,有限な空洞

(箱)の中にある絶対温度Tの物体からは,熱平衡では強度

の周波数(波長)への対応が,黒体輻射のプランクの分布に

比例した形で電磁波が放射(輻射)されることを述べました。

熱平衡になくても,温度が安定していれば,ほぼ同じです。

 

今回はこれで終わりです。

 

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2019年8月 5日 (月)

スゴイ!! ヒマワリちゃん。。。世界一

夜中に大興奮。。渋野日向子さん。。

全英女子オープンゴルフ優勝!!

キャディー兼コーチとのペアで談笑する姿に

テニスの大坂なおみちゃんとサーシャコーチが重なった。。

日向子(ひなこ)ってなかなか変換されない。

向日葵の葵をとって文字を逆転。

ウーン。。スマイリング」シンデレラ?よりヒマワリちゃん,でいいじゃないか。。

モグモグはかわいかった。。

メガネかけるとアニメの金田一クン。。テレ朝の大木優紀アナにも似てる?

2018年春先まで来ていた,訪問看護のS牧さんにも似ています。

※ PS:私と同じ岡山県出身とは知りませんでした。

私は亡父は明石,亡母は和歌山の出の関西人ですが,

私は岡山県は玉島市(現倉敷市)の生まれで,中高は金光学園という学校でした。

岡山ってのは有名人は少ないですね。。

隣の広島県は,首都圏以外では九州(特に福岡)と並んで

東京でヒトハタ上げようとするヒトが多いみたいですが。。

岡山は,まあ,変人が多くて思いつくままに有名人を羅列すると

古くは剣豪の宮本武蔵,絵画の竹久夢二,哲学者の三木清,政治家の犬養毅,

物理学者の仁科芳雄博士や将棋の大山十五世名人とかが有名かな。。

スポーツでは,古いけど水泳の木原美知子,。

マラソンの有森裕子,体操の森末慎二,フィギュアスケートの高橋大輔。

プロ野球なら平松,松岡,星野の巨人キラーの投手陣。。

野手なら大杉に川相くらい。。そうそうボクシングの辰吉丈一郎

芸能人なら,志穂美悦子,大橋恵理子や,元イエローキャブのメグミ,

よく知らないが,岩井志麻子(小説家?),男優では,長門勇や宅間伸

悪役商会で元プロ野球選手で最近亡くなった青汁コマーシャルの誰だっけ

芸人では島田洋八や次長・課長の河本,ブルゾンちえみや千鳥の2人くらい

イヤー。。渋野ちゃんはピカ一ですね。。。

 

 

 

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2019年8月 3日 (土)

ボルツマン方程式と緩和時間

表題のテーマについて詳細に説明すると約束して

いましたが,これについても本ブログの2008年に

関連の過去記事があったので,今回はこれらの記事

を再掲載することから始めます。

 

※以下,まず,再掲記事第1弾:2008年11/2にアップ

した古典統計力学においての考察記事です。

 

表題「ボルツマン方程式とH定理」

 

今日は,不可逆過程の要因解明の関連で.

「ボルツマン(Boltzmann)方程式」と

「ボルツマンのH定理」について述べたい

と思います。

 

 まず,質量がmで全分子数がNの気体が速度

v+dvの間にある粒子数の分布をf()d

します。

 

簡単な考察によって,絶対温度Tで熱平衡状態に

ある場合,f()はMaxwell-Boltzmann分布,つまり,,

f()=N[m/(2πkBT)]3/2exp[-m2/(2kBT)]

に従うことがわかります。

 

これは,∫f()d=Nと規格化しています。

 

次に,同じ気体分子が非平衡状態にあるとして,

その分布関数を位置と速度,および,時刻tの

関数としてf(r,,t)と表記します。

 

つまり,時刻tに+d,+d

ある分子数をf(,,t)dとします。

これも,∫f(,,t)d=Nと規格化して

おきます。

 

 このとき粒子の衝突を無視した自由運動による

各位置の近傍での粒子数の保存を示す連続の方程式

は,∂f/∂t+∇f=0 となります。

 

これはリウビル(Liouville)の方程式を分布関数で

与えたものとなっています。

 

 しかし一般に非平衡状態では衝突による粒子数変化

による「湧き出し項」として.衝突項が存在して連続

の方程式は∂f/∂t+∇f=(∂f/∂t)coll

なるはずです。

これを「ボルツマン(Boltzmann)(輸送)方程式」

と呼びます。

 

そして,ある時刻tに速度’と1’をもつ粒子対が

衝突して単位時間に速度1との粒子対となって,

+d,11+d1領域に

入ってくるプロセスの頻度を,

σ(,1|’,1’) とします。

 

これと全く逆に,+d,11+d1領域

から出て行くプロセスの頻度を

σ(’,1’|,1) とします。

 

すると,衝突(湧き出し)項は,

(∂f/∂t)coll

=∫σ(,1|’,1’)f(r,’,t)

×f(,1’,t)d1’d1

-∫σ(’,1’|,1)f(,,t)

×f(,1,t)d1’d1

になると考えられます。

 

 ところで力学の時間反転に対する対称性

から,1から’と1’に変わる頻度は,

’と-1’から-と-1に変化する頻度

に等しい。ということがいえます。

 

つまり,σ(’,1’|,1)

=σ(-,-1|-’,-1’)

と考えられます。

この等式を「衝突数算定の仮定」といいます。

 

 さらに座標軸の向きを逆転させても,こうした

プロセスの頻度は同じと考えられるので,

σ(-,-1|-’,-1’)

=σ(,1|’,1’) 

も成立するはずです。

 

そこで,結局

σ(,1|’,1’)=σ(’,1’|,1)

としてよいと考えられます。

 

 ここで略記法として,

f=f(r,,t), f’= f(,’,t),

1=f(,1,t),f1’≡ f(,1’,t)

と置くことにすれば,

衝突項は,(∂f/∂t)coll

=∫σ(,1|’,1)( f’f1’- f f1)

1’d1’と簡単になります。

 

気体分子の衝突は,弾性衝突と考えてよいので,

衝突1の前後でエネルギーも運動量も保存されると

考えられるため,1’+1’かつ,

2+v12=v’2+v12 以外の場合には.

σ(,1|’,1)=0 です。

 

 Boltzmann方程式が「不可逆過程」を記述している

ことを示すために,ここで「ボルツマンのH関数」

という関数:Hを.

H(,t)=∫f(r,,t)logf(r,,t) d

で定義します。

ここでlog=ln (自然対数)lnを意味します。

 

 このとき,∂H/∂t=∫(∂f/∂t)(logf+1)d

と書けますが,これにボルツマン方程式:

∂f/∂t+∇f=(∂f/∂t)coll を代入すると,

∂H/∂t=∫(logf+1)[-∇f+(∂f/∂t)coll ]

=-∇[∫∇(flogf)d]

+∫(logf+1)(∂f/∂t)coll

となります。

 

この右辺で,1×(衝突項)の部分の積分は,

∫(∂f/∂t)coll

=∫σ(,1|’,1)( f’f1’- f f1)

1’d1’です。

 

これは,σ(,1|’,1)の,

,1,’,1’の粒子交換に対する対称性

と.( f’f1’- f f’)の交換反対称性から,

ゼロとなります。

 

したがって,Hの流れとして

H∇(flogf)dを定義すると,

∂H/∂t+∇H

=∫[(logf)(∂f/∂t)coll]d

となります。

 

これは,ボルツマンのH関数の.流出入以外の

正味の生成である,dH/dt=∂H/∂t+∇H

が,∫[(logf)(∂f/∂t)coll]dで与えられる

ことを示しています。

 

そして,∫[(logf)(∂f/∂t)coll]d

=∫[(logf)σ(,1|’,1)( f’f1’- ff1)]

1’d1’です。

 

この式の右辺は,

∫[(logf1)σ(1,|1’,’)

×( f1’f’- f1 f)]d1’d1’,

∫[(logf’) σ(’,1’|,1)

×( f f1-f’f1’)]d1’d1’,

∫[(logf1’)σ(1’,’|1,)

×( f1 f-f1’f’)]]d1’d1

の全てと等しいことになります。

 

しかも対称性からこれらのσは全て等しいので

簡略してσ(,1|’,1’)を単にσと

略記することにします。

 

すると,∫[(logf)(∂f/∂t)coll]d

=(1/4)∫[σ( f’f1’- ff1)

×(logf+logf1-logf’-logf1’)]

1’d1

=(1/4)∫[σ( f’f1’- ff1)log(ff1/f’f1’)

1’d1

と書けることになります。

 

ところが,σは衝突頻度ですから,当然σ≧0 であり

しかも,(x-y)log(y/x)≦0 ですから,結局,

dH/dt=∫[(logf)(∂f/∂t)coll]d≦0

が示されたことになります。

 

つまりボルツマンのH関数は時間と共に,常に一定.

または,減少する,ということが示されたわけです。

 

こうして,時間反転不変=可逆な力学法則から,

どういうわけか不可逆変化が導かれました。

これを,「ボルツマンのH定理」といいます。

 

しかし,これに対しては,

「ロシュミット(Loschmidt=の逆行性批判」という

有名な反論があります。

 

すなわち,「ある瞬間に時間的変化を反転する,

つまり全粒子の向きを逆転させると逆にHは過去

に向かって減少する,または未来に向かっては増加

することになる。」という反論です。

これは,まことにもっともな話です。

 

こうしたさまざまな反論に悩んだ末に,とうとう

ボルツマンは自殺に追い込まれてしまったのです。

 

今考えると,実はH定理は確率法則による定理で

あり,例えば衝突頻度σに対して「衝突数算定の仮定」

が導入されています。

 

既に,「速度空間の大きい体積の方には,小さい体積

よりも粒子数が多いはずである。」などの等重率の原理

のような確率的構想が入っていて,単純な可逆的力学

法則からの確率概念的な飛躍があることに気づきます。

 

というわけで,確率法則としてボルツマンのH定理

の主張は正当である,と認めて問題ないと思います。

 

ところで,H関数は非平衡状態に対して与えられたもの

ですが,熱平衡状態は∫[(logf)(∂f/∂t)coll]d=0 ,

つまり,ff1=f’f1’であること,に対応します。

 

そして,このときはfをで積分したものが,速度vに

対するMaxwell-Boltzmann 分布を与えます。

 

平衡統計力学においてのみ定義され,数式的に

与えられるエントロピーSを計算すると,

これは,ボルツマンのH関数と.

S=-kB∫H(,t)d+(定数) という関係

にあることがわかります。

 

そこで、エントロピーの概念を拡張して,非平衡状態

でもエントロピーSをS=-kB∫H(,t)dで定義

すればよいのでは? と考えることができます。

 

「孤立系=(構成粒子の流出入のない系)では.

エントロピーは常に増加する。」という熱力学第2法則

は,平衡状態に対するボルツマンのH定理の言い換えに

過ぎない,ということにもなります。

 

(参考文献):

北原和夫 著「非平衡系の統計力学」

(岩波基礎物理学シリーズ)

エリデ・ランダウ 著「統計物理学」(岩波書店)

テル・ハール「熱統計学Ⅰ」(みすず書房)

 

(以上,再掲記事(1)終わり※)

 

(※次に,再掲記事第2弾 2008年11/8アップ)

表題「量子的ボルツマン方程式」

 

「古典的気体分子」ではなくて「金属内の自由電子」

という量子的”フェルミ気体“にボルツマン方程式;

∂f/∂t+∇f=(∂f/∂t)coll を適用すること

を考えてみます。

 

c=h/(2π)とすると,波数の電子波束の速度

=(群速度)は,k=(1/hc)∂εk/∂であり.の時間変化

は,外力として電場があるときには電子の電荷をe(<0)

として,d/dt=ehhcとなります。

 

そして,波数がの電子波束をフェルミ粒子として,

その分布関数をfkとすると,

「量子的ボルツマン方程式」は,

∂fk/∂t+k∇fk(∂fk/∂)=(∂fk/∂t)coll

となります。この左辺の第3項は,電場による波束の変化、

つまり,運動量;=hcの時間的変化による分布の変化

を示しています。

 

波数:’+d’と1’+d1’の間の電子波束対

が衝突して,単位時間に波数:1の波束対となり,

+d,11+d1領域に入ってくる散乱

の確率を,σ(,1|’,1’)d1’d1

とし,これと全く逆に+d, 11+d1

領域から出て行く散乱の確率を

σ(’,1’|,1)d1’d1

とします。

 

気体分子運動論のときと同様に,f=fk ,f1=fk1,

f’=fk’,f1’=fk1’と置くと,衝突前の波数:,

1の波束の減少は(ff1)にも比例しますが,衝突後

の状態:’と1’が占有されていないことが必要

なので,(1-f’)(1-f1’)にも比例します。

 

したがって,”衝突項”は,

(∂f/∂t)coll=∫σ(,1|’,1’)f’f1

×(1-f)(1-f1) d1’d1

-∫σ(’,1’|,1)ff1(1-f’)(1-f1’)

1’d1’ 

となる,と考えられます。

 

量子力学でも時間に関する可逆性,空間反転対称性

は成り立ち「衝突数算定の仮定」の統計的意味は,

量子力学自体が確率現象なので,さらなる重みを

持ちます。

 

それ故,(∂f/∂t)coll=-∫σ(,1|’,1’)

[ff1(1-f’)(1-f1’)

-f’f1’(1-f)(1-f1)]d1’d1’ 

となるはずです。

 

量子論でのフェルミ粒子系のエントロピーは.

S=-kB∫[flogf+(1-f)log(1-f)]d

ですから,このときのH関数は.

H=∫[flogf+(1-f)log(1-f)]d

と定義すればよい,と思われます。

 

古典論と同じように考察して,

dH/dt=∫[log{f/(1-f)}(∂f/∂t)coll]dk

=(1/4)∫σ[f’f1‘(1-f)(1-f1)

-ff1(1-f’)(1-f1’)]log[ff1 (1-f’)(1-f1’)

/{f’f1’(1-f)(1-f1)}]d1’d1

と書けます。

 

そこで古典的気体分子運動論と同じく,金属内の

「フェルミ気体」である自由電子の運動論でも,H定理:.

dH/dt=∫[log{f/(1-f)}(∂f/∂t)coll]dk≦0

が成立して,ぉれがエントロピーの増大則:dS/dt≧0

を保証します。

 

今度の場合では,熱平衡状態というのは,

∫[(logf)(∂f/∂t)coll]d=0 ,すなわち,

ff1/[(1-f)(1-f1)]

=f'f1'/[(1-f’)(1-f1’)]に対応しており,

fがフェルミ・ディラック分布:

f=1/[exp{(εk-μ)/(kBT)}+1]

に従うならば,この条件は確かに満足されて

います。

 

(参考文献):

北原和夫 著「非平衡系の統計力学」

(岩波基礎物理学シリーズ)

 

(以上,再掲記事(2)終わり※)

 

さて,「ボルツマン方程式」を古典論と量子論の両方

で定義し,考察した過去記事を上に紹介しましたが,

これらの主眼は,「ボルツマンのH定理」の数学的証明

を与えて解釈することにあり,「時間反転不変で可逆的

な1粒子の基本運動方程式から,多体系に移って統計的

に扱うときには,如何にして時間を逆行することができ

ないという巨視的意味での「不可逆性」が導入され,

正当化されるか?を述べた記事たちです。

 

では,最初,固体系内の電子が陽イオン芯であれ,フォノン

であれ,衝突して散乱される際,その衝突間に自由な運動を

する平均時間として導入され,定義された「緩和時間」と

いうのは,ボルツマン方程式の中ではどこに現われている

のでしょうか?

 

fを位置と速度,時間tの関数としての分布関数

とすると,素朴なボルツマン方程式は,

∂f/∂t+∇f=(∂f/∂t)coll ,

あるいは,∂f/∂t+∇f-(∂f/∂t)coll =0

で与えられるものでした。。

 

これに緩和時間の概念が入るとしたら当然,

衝突項:(∂f/∂t)coll の中でしょう。

 

緩和時間τは,たまたま,手にとった参考書によれば.

(∂f/∂t)coll­[f(,v)-f0]/τ

なる式で定義されるとあります。

ただしf0は電場などの外力が無いときの熱平衡状態

の分布関数(古典論ではMaxwell-Boltzmann分布,

量子論ではFermi-Dirac分布)であり,

右辺のf(,v)は電場Eなど外力があるときの,

左辺の分布関数f(r,v,)が,t→大で平衡に

達したときの分布てす。

 

(参考文献):

「量子物理学入門」(東京電機大学出版会),

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2019年8月 1日 (木)

再掲記事'5):ボーズ・アインシュタイン凝縮 関連

「電気伝導まとめ」では,本文内で出現した説明抜き

の専門用語で,後で詳述すると約束していたモノの

1つの「ボーズ・アインシュタイン凝縮」についても

本ブログの2006年の過去記事にあったので、それを

再掲載し,さらに追加の注釈を加えて説明とします。

 

残るは,「ボルツマンの(輸送)方程式」と緩和時間の

関係だけですね。

 

※以下は2006年10/11にアップした過去記事です。

表題 「ボーズ・アインシュタイン凝縮とゼータ関数」

 今日はボーズ・アインシュタイン凝縮

(Bose-Einstein condensation)

その評価式で現われるゼータ関数:ζとの少しの関係などに

ついて述べてみます。

非常に多数個=N個のスピンが整数のボーズ (Bose)粒子

(Boson)のみから成る系が絶対温度Tの状態rに存在する粒子

の個数:nは,量子統計力学によれば,ボーズ・アインシュタイン統計

にしたがって,=1/[exp(ε-μ)/(kT)-1] という分布式で

与えられます。

系の最低のエネルギー状態(基底状態)は,ε=0 準位ですから,

が負になるという有り得ない状況にならないためには,分母の

exp{-μ/(kT)}は.常に1より小さくはならない。という必要性

から,ボーズ粒子の場合には化学ポテンシャル:μは,正(非負)で

ある必要があります

※(追注1):ちなみにスピンが半奇数のフェルミ(Fermi)粒子

(Fermion),例えば,スピンが1/2の電子のようなDirac粒子

では,「同じ1つの状態には1個のFermi粒子だけしか入ることが

許されない。」という「パウリ(Pauli)の排他原理」(禁制原理)が

あり,状態:r にあるFermi粒子の個数は n=0,または,n=1の

いずれかです。

統計分布もスピンが整数:0,1,2..のボーズ・アインシュタイン統計

とは異なり,フェルミ・ディラック(Fermi-Dirac)統計:

=1/[exp(ε-μ)/(kT)+1] に従います。

 

ただし,実際にはスピン1/2の電子には,1つのエネルギー・運動量

固有状態には,スピン成分がアップ(+1/2)とダウン(1/2)の2つの

異なる状態(2自由度)があるため,電子2個まで入れます。

(注1終わり※)

 さて,多数のボーズ粒子の系に戻りますが,形の状態の

エネルギー準位密度をg(ε).つまり,εとε+dεの間の

エネルギー準位区間にある状態数がg(ε)dεであるとすれば,

これの化学ポテンシャルμは,総個数がNの条件:

0[{exp(ε-μ)/(kT)-1}-1g(ε)dε=Nから

決まることになります。

そして系の全体積をV,プランク(Planck定数) をhとすると,座標で

積分した後の半径がpの運動量空間のp~p+Δpの球殻の

位相体積要素は4πVp2dpです。

量子統計力学の意味では,位置座標qも含めた位相体積:

ΔqxΔqyΔqzΔpxΔpyΔpz=h3 当りに1つの割合で状態

が存在するため,状態密度は4π(V/h3)p2dpで

与えられますすが,自由粒子で考えるとき,

ε=p2/(2m),or p2=2mε なので.

2dp=(2mε)1/2mdε ですから,結局,

g(ε)=2πV(2m/h2)3/2ε1/2 を得ます。

それ故,(2πV/h3)(2mkT)3/2によって,定数:αが決定される

ことになります。

ただし,α=-μ/(kT)と置きました。

これは,μ≦0なのでα≧ 0 です。

ここで,1/{exp(x+α)-1}

=exp{-(x+α)}/[1-exp{-(x+α)}]

=∑n=1exp{-n(x+α)} なる展開公式

利用して積分を実行すると,

0dx[x1/2/{exp(x+α)-1}]=(π1/2/2)F[exp(-α)]

=(π1/2/2)∑(e-nα/n3/2)となります。

ただし,Fは,F(x)=∑(x-n/n3/2)で定義される関数です。

何故なら,∫x1/2exp(-nx)dx=-(d/dn)(π/n) 1/2

1/2/2)(1/n3/2) となるからです。

そして,F(e)が最大になるのは,明らかにα=0のときです。

すなわちF[1]=∑(1/n3/2)=∑(1/n3/2)です。

ここで,定義によって∑(1/n3/2)がゼータ関数のお値:ζ(3/2)

に一致することを用いました。 

そこで,先のαを決めるための条件式は

(2πmkT/h2)3/2F[exp(-α)]=(N/V) となります。

 そこで温度Tを下げていくとF[exp(-α)]が増加するしかない

ので,αは正の値からゼロに近づていくわけです。

しかし,これがゼロを超えて負になることはできないので,

その極限でのα=0のときの温度Tを臨界温度と呼んでT

書くと.(N/V)=(2πmk/h2)3/2ζ(3/2)

≒2.612(2πmkc/h2)3/2 なる関係式が得られます。

それ故,このTcよりも温度Tが低くなれば,もはや,

(2πmkT/h2)3/2F(e)=(N/V)からは物理的に意味の

ある化学ポテンシャルは見つからないことになりますね。

しかし,実は化学ポテンシャルμが負の値からゼロにをn0

すると,0=1/[exp{-μ/(kT)}-1]であり.これは無限大

になるといえます。

これは,実は粒子の総数がΣn=Nであるという式の総和∑を,

積分∫dεに置換したため,準位密度を与える

(ε)2πV(2/2)3/2ε1/2ε=0 ではゼロとなり,正味では

発散項であるはずの,ε~0の

(ε)[exp{ε/(kT)}-1] ~ (const)ε-1/2が,積分の結果

として消えてしまうので,現実には限りなく大きくなるゼロ状態の

粒子数の項が切り捨てられたためであろう,と考えられます。

そこで,ゼロ状態の項だけを∑nから抜き出し,残りを積分で

置き換えるという操作をやれば,結局,

n0+(2πmkT/h2)3/2F[exp(-α)]=(N/V)=Nとなり,

これが,αを決める真の式であると考えます。

ところで,n0 が大きくなって無祖できず,Nと比較できるオーダーに

なるのは,0=1/(expα-1) ~ Nのときですから,これは

α ~ |/Nのときです。

このときF[exp(-α)]~F[1]=ζ(3/2)≒2.612という

関係式から,n0 +V(2πmkT/h2)3/2F[exp(-α)] 

=Nは,0=N[1-(T/T)3/2] となります。

 

例えば「ボーズ気体」などでは,臨界温度Tc から

下では多くの粒子が,なだれ的にゼロ状態へと落ち込んで

ゆくことになりますが」、これを

「理想ボーズ・アインシュタイン凝縮」と呼びます。

例えば,液体ヘリウム4Heでは,この理論での計算値

のTcは2.13Kですが,これは実際の「超流動」や

「超伝導」が起きる転移温度:2.19Kと,とても近い値です。

実際,超流動や超伝導の主因は

ボーズ・アインシュタイン凝縮である,

とされています。

 

先にも追記したように電子のようなスピン半奇数の

フェルミ粒子では粒子数分布はフェルミ・ディラック分布

に従うため,こうした凝縮は起きないはずですが,実際の物質

中では,陽イオンの格子振動などによるフォノンの交換に

よって電子同士に引力が働くため,くーぱー対という電子の

対が構成され.これが対粒子としてボーズ粒子となるので

低温でボーズ・アインシュタイン凝縮を起こして,そのため

電気的には超伝導が起こる主因になるとされています。   

これは有名な「BCS理論」の核心ですね。

(参考文献):中村伝 著「統計力学」(岩波全書)

(以上,再掲記事終わり※)

※(追注2):極低温では液体ヘリウム4Heが,まるで生きて

てるかのように,容器の壁を上るなどの不思議な

超流動現象がありますが,ゼロ状態の凝縮による大量粒子

は巨視的には,粘性がゼロの流体となり,Landauにより提議

された2流体モデルでは十普通の粘性がある常流体部分と

粘性ゼロの超流体部分が独立に流体運動方程式に従って

運動する結果,そうした奇妙なことが起こることも

説明可能らしいです。

また,極低温でフォノン引力によって電子のクーパー

対が形勢され.この粒子対はボーズ粒子なので,結果,

低温凝縮を起こし巨視的には非回転的流体,つまり,粘性

ゼロの超流動状態の流体=超流体になって,電気的には

抵抗がゼロの超伝導体になるということが主のBCS理論

があると,先に述べましたが、南部陽一論先生はこの理論

だけでは満足せず,BCS理論はゲージ(位相)変換不変で

なくて変換で電流が生じることに着目しました。

元々はゲージ対称性の存在していた系が自発的に破れ、

その結果,出現するエネルギーゼロの

「南部-Goldstoneモード」が電子のクーパー対の状態

である,というような南部理論を提議されたということ

です。

 南部さんは最近,亡くなられましたが,この物性理論での

対称性の自発的破れの概念を,素粒子論にも適用して

大きな業績を挙げられ。後にノーベル賞を受けたこと

は記憶に新しいですね。

対称性の自発的破れ自体は.物性では,よくある現象で,

 例えば,低温では強い磁性を示す物体の,磁気モーメントの

主因となる電子のスピンが,常温では全く勝手な方向の

(無秩序な)状態=(エントロピー最大の平衡状態)にある

結果,空間的に等方的という対称性を持つ故に,磁性は

ゼロ(または反磁性)ですが,その系を次第に低温に冷やして

いくと,ある温度=臨界温度で急にスピンが,ある特殊な

方向に揃う(対称でなくなる),という「対称性の自発的破れ」

が生じて強い磁性を示すようになるという,相転移の

メカニズムとして物性理論では,比較的よく知られて 

いた性質らしいですね。

なお,これらの話の参考文献はネットも含めいろいろ,

寄せ集めです。(注2終わり※)

※PS2:2006年の昔,office2000かXPで作った

古いバージョンのワード文章を少し修正したモノを

上げたとはいえ,あまりにも改行化け,順序デタラメ

がひどく読めるようにするのに苦労しました。

イヤ,まだダメかな?

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