109. 物性物理

2009年2月 9日 (月)

水蒸気の比熱

 約1年前に2008年1/6の記事で「氷,水,水蒸気の比熱」という記事を書き,それを動機として化学結合関連のシリーズ記事に入り,結局,目的としていた水素結合に到達する前に興味がよそに移ってそのままになりました。

 

 しかし,最近私がサブマネージャーをしているfolomyの「物理フォーラム」で水分子の基準振動のモードについて質問があったのを機に,

 

「そうか。。重心運動と回転運動の自由度だけでなく振動の自由度に量子統計の効果を組み合わせれば,少なくとも水蒸気の比熱についてだけは,説明可能ではなかろうか。。」と思ったので,まずは過去記事の主要部分を再掲して,次にこれを説明したいと思います。

 

 以下,まず2008年1/6の記事「氷,水,水蒸気の比熱」の再掲です。 

※(再掲記事1)

  

 気体としてのH2,すなわち水蒸気なら理論的には常温での3原子分子の自由度は6です。

 

古典統計物理学におけるエネルギー等分配の法則,すなわち,"絶対温度Tにおいて1自由度当りの内部エネルギーはkBT/2 である。"という法則によれば,水蒸気の定積モル比熱はCv,mol(1/2)R×6=3Rとなるはずです。

 

B≡R/N0はボルツマン定数~ 1.38×10-23JK-1)で,Rは気体定数~ 8.31Jmol-1-1),N0はアボガドロ数r~ 6.022×1023mol-1)です。

そして,マイヤーの法則(Mayer's relation)によると,定圧モル比熱はCp,mol=Cv,mol+R=4Rと書けるので,比熱比はγ≡C/Cv=4R/(3R)~1.33となるはずです。

1モルのH2Oの質量は18gです。

 

そこで,質量1g当りの熱容量に換算するとCv8.31×3J/(molK)=1.385J/(gK)=0.33cal/(gK),C8.31×4J/(molK)=1.846J/(gK)=0.44cal/(gK)となるはずです。

 

しかし,理科年表によると,摂氏100度の水蒸気について,定圧比熱がC2.051J/(gK)=0.50cal/(gK)で,比熱比がγ≡C/Cv1.33となっていました。

これらの実測値は,比熱比γについては理論と一致していますが,定圧モル比熱については実測はCp,mol4.5R=(9/2)Rとなっています。

 

これは,今私が計算した理論値のCp,mol=4Rよりも大きく,実測のCp,molからマイヤーの規則で計算すると,定積モル比熱はCv,mol3.5R=(7/2)Rとなりますから,これからはγ≡C/Cv~1.28となって実測のγ1.33と矛盾します。

 

まあ,水蒸気は理想気体でないのは明らかですから,何らかの理由があるのでしょう。

一方,液体の水の比熱は定義によると1gの水を摂氏14.5度から15.5度まで1度上昇させるに要する熱量が1calです。

 

常温での水の比熱はC1cal/(gK)=4.19J/(gK)です。

 

また,氷の比熱は実験によると,C0.50cal/(gK)=2.085J/(gK)となっています。つまり,C,mol~9R,C,mol4.5R=(9/2)Rですね。

 

もしも氷が固体金属と同じような格子結晶であるなら,デュロン・プティの法則(Dulong-Petit's law)によってC,mol=3RなのでC0.33cal/(gK)になるはずですが,実際にはそうなっていません。

 

(固体金属の場合は電子の自由度は常温では無視できて,格子位置の陽イオンの格子振動,つまり自由度が2の調和振動子の3方向の自由度6の寄与のみにより,常温でのモル比熱がほぼC金属=3Rで与えられるということが理論的にも実験的にも認められています。(デュロン・プティの法則))

 

このことから,古典的には水の自由度は18,氷の自由度は9と考えられ,液体の水の場合はH2O分子を構成する3つの原子の個々がそれぞれ自由度6,固体の氷の場合はそれぞれ自由度3を担わなければならないという勘定になります。

一般に,1つの粒子が単なる質点なら自由度は高々3です。一方,質点ではなく大きさがあって重心運動の他に回転の自由度がある剛体とか,3次元の調和振動子のように内部振動をするような構造を持つなら丁度6の自由度を持ちます。

 

2Oを構成する3原子の各々が互いに全く束縛されることがない自由粒子であり,しかも構造を持たない質点である場合なら,個々の自由原子の持つ自由度が3なので合計で2O分子の自由度は9になります。

  

また,2Oを構成するそれぞれの原子が自由粒子でかつ内部構造(大きさ)を持ち,例えば回転自由度3を追加された剛体であれば,H2O分子の自由度は18になります。

 

さらに振動の自由度を加えれば独立な1方向当たり2ずつ自由度が増えます。つまり,原子をさらに核と電子に分けるなど内部の詳細構造を追及していけば,まだまだ比熱に寄与しそうな自由度を増やすことが可能であるという勘定にはなります。

 

そこで液体の水についても,これをH2Oを構成する3つの原子の各々がそれぞれ調和振動子であるとか,またはH2Oの重心運動と全体としての回転運動はあっても振動はできない剛体のようなものと見なせるような奇妙な構造の模型を仮定すれば説明できるかな?という程度の認識に到ります。

結局は,水素結合などの特別な化学結合が関係していると思われるので,こうした問題意識を動機として,次回からは化学結合関連についての知見について復習し,その内容の詳細については事実上初めての真面目な勉強をしてみます。

 

本日は単に化学結合についての記事を書く動機のみを書きました。

 

水分子の結合や,その相転移などの説明については,水素結合などを理解した後,できたらまたの機会に詳述したい,と考えています。

参考文献:「理科年表1997年版」(丸善出版) (※再掲記事終わり)

 

ところが,かつて2006年7/16の記事「二酸化炭素の比熱比(物性)」においてCO2分子というのは3原子が一直線に並んでいるため回転の自由度が3ではなく2であるという結論を得ています。

 

したがって,H2Oの場合も水素結合にしろ共有結合にしろ,気体の状態であっても分子として安定な平衡状態ではH-O-Hは一直線ではありませんがHとO,HとHのなす角度は決まっているので,上記記事で水蒸気の気体分子としての回転の自由度を3と考えたのは誤りで,CO2と同じくH2Oの場合も回転の自由度は2であろうと考えました。

 

以下,続きを論じるために,上記2006年7/16の記事「二酸化炭素の比熱比(物性)」を再掲します。

 

※(再掲記事2) 

  今日は,理想気体の断熱過程での気体法則であるポアソン(Poisson)の公式PVγ=一定,または TVγ-1=一定で使用される比熱比 γ= Cp/Cvの値について,考察します。

 統計力学によれば,比熱比は対象とする気体1分子を構成する原子の個数,つまり気体分子が単原子分子,2原子分子,3原子分子etcのいずれであるかによって決まります。

 ここで, Cv は定積比熱,Cpは定圧比熱です。

 (理想)気体に対する定積比熱,と定圧比熱の間にはマイヤー(Mayer)の法則というルールがあり,nモルの気体に対してはCp=Cv+nR (1モルなら Cp=Cv+R )が成り立ちます。

 ただし,Rは気体定数と呼ばれる定数で,R≒8.31J/(mol・K)です。

 そして,気体の定積比熱 Cvは絶対温度をT,内部エネルギーをUとすると Cv=dU/dTで与えられます。

 理想気体ではUは温度だけの関数なので,T=0 での零点エネルギーを無視すると,気体の内部エネルギーはU =CvT と書けます。

 古典統計力学によると,物体の常温での内部エネルギーUは,1粒子の運動する自由度1つごとに kBT/2 だけの値を割り当てられます。ここで kB はボルツマン定数と呼ばれる気体分子1個当たりの気体定数です。

 kBは気体1分子当たりの気体定数ですから,R=N0B,またはN0=R/kBとすると気体1モルというのはN0個の分子の集合体を意味することがわかります。N0はアボガドロ数と呼ばれる物理定数で6.02×1023 なる値です。

 nモルの気体を構成する分子数はnN0個ですから,それの1自由度あたりの内部エネルギーはnN0BT/2=nRT/2 です。

 以上の事実はエネルギー等分配の法則といわれますす。

 単原子分子気体では分子1個の自由度は並進運動の自由度3だけなのでnモルの気体の内部エネルギーはU=3nRT/2 です。そこでCv=3nR/2, Cp=Cv+nR =5nR/2です。

 また,2原子分子気体は回転の自由度2 が加わるので,分子1個の自由度は並進運動(重心運動)の自由度3と合わせて5となります。そこでnモルの気体の内部エネルギーはU=5nRT/2となります。Cv=5nR/2, Cp=7nR/2です。

 3原子分子以上では重心の周りの回転の自由度が最大の3になるため,これを並進運動(重心運動)の自由度3と合わせると分子1個の自由度は6となりますから,nモルの内部エネルギーはU=3nRT で,Cv=3nR, Cp=4nRとなります。

 そこで,比熱比γ=Cp/Cvは単原子分子気体なら1.67で2原子分子気体なら 1.4,そして3原子分子以上なら特別な対称性がない限り1.33になるはずです。

 そこで本当にそうなっているのかどうかを理科年表で確かめてみると,He  1.66, Ar  1.67, H2  1.40, N2 1.40, H2O 1.31, NH3 1.33 とありました。

 これを見ると,必ずしも近似的に理想気体と見なせる希薄気体ではないような実在気体でも,かなり良く適合値を示しているようです。

 ここで,ニフティ「物理フォーラム」でのある方からの質問を呈示してみます。

 "3原子分子であっても,二酸化炭素 CO2が典型例であるように,一直線に並ぶ3原子分子の場合にはどうなるのだろうか?もし厳密に一直線ならば回転の自由度は2なので2原子分子と同じγ,つまり 1.4になるはずですが,理科年表によると二酸化炭素 CO2のγは1.30でしたから,これは普通の3原子分子に近い値です。"

 上記が質問の内容です。

 そこで,これに対する答えを見出すために,これまで考えてきた並進や回転の自由度だけではなく,振動の自由度も考慮するとどうなるかを考えてみます。

 重心の並進運動や回転の運動とは異なり,振動の自由度なら1方向の調和振動に対しては,位置エネルギーと運動エネルギーの2つの自由度があるので,1方向についての平均エネルギーは 1分子当たりkBTになります。

 たとえば静止した固体は3方向に熱振動しているので,常温では1モルにつき,比熱は気体定数をRとして固体の種類によらず3Rとなります。(デュロン・プティ(Dulog-Petit)の法則)

 つまり,1次元調和振動子のエネルギーは E=p2/(2m)
+(1/2)kx2であり,"マクスウェル・ボルツマン分布=古典確率分布"によれば,振動子の座標が(x,p)である確率密度はギブス因子exp{-E/(kT)}に比例します。

 そこで,エネルギー Eを表わす式の中の1つの変数の2乗を与える変数自由度について,それぞれ平均をとると kBT/2 となりますが, E=p2/(2m)+(1/2)kx2の右辺にはp2と x2 の2つの2乗項があるので振動のエネルギーを考えた場合には,平均エネルギーへの寄与は 1分子当たり一つの方向(1次元)について kBTとなります。

 これに対して,重心の自由な並進運動とか,回転運動では位置エネルギーの項はなくて運動エネルギーの項しかない,つまり p2の項しかないので,平均エネルギーへの寄与は1分子当たり1次元について kBT/2 となるのですね。

 とにかく,古典統計力学ではax2 exp {- ax2/(kT)} なる式をx で積分したものを,exp{-ax2/(kT)}をx で積分したもので割ると,必ずkBT/2 になるということを直接計算で確かめることができます。

 これは自由度が1つでもあればそうで,係数aの大きさには無関係です。

 ところで常温での固体では,格子を構成する原子のイオンの熱振動がメインになる(電子振動は無視される)のに対して,気体では、原子の重心運動と回転運動のみがメインとなり,熱振動の自由度や電子の運動の自由度が何故無視されるのかという問題があります。

 これは量子論ではエネルギーが量子化され,統計分布がプランク(Planck)定数hに関係した量子確率分布で与えられるためです。

 こうしたことの理由を簡単に言うなら,物質内部のエネルギーを E としその構成粒子の主要な振動数をνとすると,Eは量子論では大体においてhνの倍数で与えられ,量子統計分布では,先のギブス因子exp{(-E/(kBT)}がexp{-nhν/(kBT)}という形で現われるからです。

 常温のTでは固体の電子の振動や気体での原子振動の振動数や電子の自由度に関わる周期運動の振動数νに対しては,一般にhν>>kBTが成立するので,exp{-nhν/(kBT)} ~ 0 となるためこれらは内部エネルギーにはほとんど寄与しないのです。

 ところが,問題の二酸化炭素:CO2について「甘泉法師さん」から得た情報によると,"二酸化炭素分子の振動データは,次の振動モードのそれぞれについて,全対称伸縮は実測=1333/cm,計算=1373/cm(12CO2),逆対称伸縮は実測=2349/cm,計算=2420/cm(12CO2),変角振動は 実測=667/cm,計算=669/cm(12CO2)となっているそうです。

 一番エネルギーの小さい変角振動について温度に換算すると赤外線温度 1.4387752・667 = 953Kで常温(300K)の約3倍"なので振動を無視できないそうです。

   実際,変角の振動モードに対して,例えば摂氏(Celsius)16度:T=289Kで x = E/(kBT)=3.32を用いて量子論でのモル比熱を求める式(固体のアインシュタインモデルと同じ式)であるCvib=R x2 exp ( x2 )/[exp ( x2 )-1]に代入すると,Cvib=0.43Rとなります。

 変角振動は横波なので縦振動を除いて自由度が2 であるため結局Cvib=0.43R ×2=0.86Rであり,比熱比はγ=1+ R/ (5/2R+Cvib)=1.30となって,めでたく理科年表の値と一致します。

 ただし,こうして正しい値が得られたのは,振動を除く自由度としては原子が1直線状であることを考慮して2原子分子と同様,定積モル比熱がCv=5/2Rの場合に対応する自由度を想定して計算した結果ですから,やはりCO2では回転の自由度は2である,と考えるのが正解のようです。(※再掲終わり)

 

私は,元々ニフテイ「物理フォーラム」でサブマネージャーをしていたのですが@niftyには,もはやこうしたフォーラム制度がなく過去ログも含めて今は「folomy」に移っています。

 

上記記事では,普通は常温の気体の場合には振動の自由度は無視されるのですが,二酸化炭素の変角振動のモードは比熱への有意な効果を与えるため気体のCO2定積モル比熱vの(重心+回転)による自由度5の寄与Cv0=5R/2に加えて,自由度が2の振動の寄与がvib=0.43R×2=0.86Rと算定されるという結論を得ています。

 

水蒸気2,の場合にも,自由度が2の振動の寄与がvib=0.25R×2=0.5R程度であるとすれば,v=3R, C=4Rとなって,比熱比γ≡C/Cv=4R/(3R)~ 1.33なる実験値に矛盾しません。

 

問題は摂氏100度の水蒸気についての実測の定圧比熱がC2.051J/(gK)=0.50cal/(gK)となっていることで水1モルの質量が18gであることを考慮するとp4.5R=(9/2)RでCp=4Rよりも大きく,これからマイヤーの規則で計算すると,定積モル比熱はCv3.5R=(7/2)Rとなってγ=C/Cv~ 1.28となり実測のγ1.33と合わないということでした。

 

しかし,確実に比熱にR/2の寄与をする回転の自由度ではなく,振動の自由度の寄与ということであれば振動数次第で寄与を微調整することが可能です。

 

上記では水蒸気については振動の1自由度当たり0.25Rであるとしましたが,例えばこれを0.35Rくらいであると同定すればp4.2R,v3.2R,γ=C/Cv4.2/3.2程度になるし,水1モルの質量も現実には確実に18gというわけではなく17.5g程度なら,実測値と考えている理科年表のC2.051J/(gK)=0.50cal/(gK)とさほど矛盾しないようです。 

 

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2009年1月31日 (土)

超伝導の理論(3)

超伝導の続きです。前記事と合わせた記事全体をうまくアップできず,何故かアップしてブログに反映させるたびに全部消えてしまうので仕方なく分割しました。

 

次は,Londonの電磁的なモデルについての話です。

 

     The London Theory

1934年にはGorterとCasimirのFとHに関する仕事に続いてLondonは超伝導体の電磁的挙動についての現象論を進めました。

 

Gorter-CasimirおよびLondonの理論は,超流体と常流体のそれぞれの電子の数密度nS,nN,および速度S,Nを持った2流体タイプの概念に基づいています。

局所電荷が中性であるせいで,電子数密度はnS+nN=nなる式で制限されます。ここでnは単位体積当たりの平均電子数です。

超流体と常流体の流束密度SNは次式を満たすと仮定します。

 

すなわち,dS/dt=nS2/m,およびN=σNです。ただし,S≡-enSS,N≡-enNNです。

 

第2の式は通常のオームの法則(Ohm's law)ですが,第1の式は1個の電荷が-e,数密度がnSの荷電粒子の集合に適用されたニュートンの運動方程式mそのものです。

 

超流体は,常流体の場合に有限な電気伝導度σNを生み出す通常の散乱構造とは無縁であると考えるのですね。

次に,超伝導電流SはLondon理論で最も有名な磁場に関する方程式∇×S=-nS2/(mc)を満たすと仮定します。

 

これとマクスウェルの方程式∇×=4πS/cの両辺の回転を取ったものとを比較することから,マイスナー効果(Meissner effect)が導かれます。ただし,この式の右辺では変位電流と常流体の電流Nを無視しました。

すなわち,マクスウェルの方程式から∇×∇×=∇(∇)-∇2B=-∇2によって,-∇2=(4π/c)(∇×S)を得ます。

 

この式の右辺に∇×S=-nS2/(mc)を代入すると,∇2=4πnS2/(mc2),つまり方程式∇2=λL-2が得られます。

 

ここで,λL≡{mc2/(4πnS2)}1/2としました。

さて,前記事の訳注では境界上の1点を座標原点として境界面の法線方向にx軸を取り,xの負の側を超伝導体の領域としましたが,今度は逆にxの正の側を超伝導体の領域とします。

 

そして,方程式∇2=λL-2を,x=0 のyz平面に境界を持ち,yz面に平行な平面上では一様でxのみに依存する1次元の微分方程式と捉えれば,xが大きいと磁束が消えるという境界条件での解は,(x)=(0)exp(-x/λL)と表現されます。

実際に,長さの単位を持つ定数λL{mc2/(4πnS2)}1/2を計算すると,これは非常に小さい値であることがわかります。

 

そして,x>λLの領域の大部分では(x)~ 0 となり,磁場は消えて求める完全反磁性を得ます。

 

それ故,定数λLをLondonの浸入深さと呼びます。

 

そして磁束が内部に浸入することが不可能で,結果として完全反磁性を示すという性質が超伝導体のマイスナー効果ですからLondon理論はこれをうまく説明しています。

London理論での超電流に対する式:dS/dt=nS2/mの両辺の回転を取って得られる式:∇×(dS/dt)=nS2(∇×)/mと,マクスウェルの電磁誘導の方程式c(∇×)=-∂/∂tを結びつけると,固定したxに対しては,(d/dt)[(∇×S)-{-nS2/(mc)}]=0 が得られ,これはLondon方程式:∇×S=-nS2/(mc)の時間微分です。

 

したがって,積分定数を除けば,マイスナー効果は超流体の完全伝導性を示す運動方程式dS/dt=nS2/m (電子の散乱に由来する電気抵抗が全く無い運動方程式)からの帰結であることがわかります。

 

こうして,∇×S=-nS2/(mc)を仮定することで,Londonは履歴とは無関係に超伝導体内では磁束密度がゼロになるという重要な制限を与えましたが,電気抵抗がゼロであるという完全伝導性がマイスナー効果の本質です。

浸入深さをλL(T)≡{mc2/(4πnS(T)e2)}1/2と書いて,これをGoter-Casimirモデルの結果である関係式nS(T)/n=1-x=1-(T/Tc)4と結びつけると,λL(T)=λL(0)/{1-(T/Tc)4}1/2なる形の浸入深さの温度依存性を見出します。

つまり,T=TcではλL=∞ですから,この温度では如何なる磁束も排除されませんが,TがTcよりも低くなって無限小まで下がるにつれて,λLは急速に減少するため,T<Tcではバルクな試料中でマイスナー効果の成立が裏付けられるわけです。

この温度依存性については,微視的理論の結果の方が幾分実験と良く一致しますが,今見たλL(T)=λL(0)/{1-(T/Tc)4}1/2なる式による評価値も実験的観測と驚くほど近い値を与えます。

マイスナー効果に従って"超伝導電流=超電流"が磁場の形態から一意的に決まるという事実は,超伝導体の準静的過程に可逆熱力学が適用できるという1つの重要な事実を保証します。

まず,磁場をベクトルポテンシャルによって=∇×と表現すれば,London方程式∇×S=-nS2/(mc)は∇×S=∇×{-nS2/(mc)}となります。

 

これは,S=-nS2/(mc)と置けばもちろん満たされます。

定常的な超電流が保存される,すなわち∇S=0となるようにゲージ条件として∇=0 を採用します。

 

これでもなお,Laplace方程式:∇2χ=0 を満たすχについてのゲージ変換:+∇χの自由度はまだ残ります。

孤立した単連結の物体に対して,その表面上では超電流の面に直角な成分S⊥は消える必要があります。そこで,もまた表面で消える必要があります。

 

この条件は物体の全表面での(∇χ)を決定し,結局付加定数を除いてχが決まります。そして質量を持つ物体に対しては,これらの条件は物質の大部分で=0 なることを意味します。

 もしも電流が境界に沿って流れるのであれば,超伝導体は1つの電流回路内の要素と見なせるので,境界上の電流はを一意的に決めます。

 

そこで,S=-nS2/(mc)なる等式はゲージ不変には見えませんが,上記のLondonゲージ条件を満たさないの部分を捨てることが要求されるため,実際には理論はゲージ不変です。というわけで理論はゲージ選択に独立です。

 一方,多重連結の物体でのゲージ関数χへの制限は∇2χ=0 ,かつ(∂χ/∂n)|表面=0 ですが,これは,もはや加えるべきゲージポテンシャルχの勾配∇χがゼロなることを要求しません。そこで,この場合には境界条件|表面=0 だけからは一意的に決まりません。

 重連結体中の空洞を周るループCに沿っての線積分を実行すると,Stokesの定理によって∫dl=∫=Φとなり,ループの内部を貫く磁束を得ます。

 

 そして積分経路Cを0 の超伝導体の内部に取れるなら,そこでは∇×=0 なので,ある関数χが存在して,=∇χと書けます。

 しかし,∇χが1価であっても,∫dl=∫∇χdl=Δχ=Φ (ただし,ΔχはCに沿って空洞を1回転して元に戻ったときのχの変化分)となるため,ループCの内部では=∇×0 であるにも関わらず,χが1価に決まるとは限りません。

 

 けれども,空洞の各々を貫く磁束Φiを全て定めることができればを一意に決めることができます。

 今日はここまでにします。 

参考文献:J.R.Schrieffer著「Theory of Superconductivity 」(Revised printing;Persues  Books) 

 

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超伝導の理論(2)

前回はちょっと前書きを述べただけで,結局,年を越してしまいましたが,超伝導の理論の続きの今年第1回目です。

 微視的理論(特にBCS理論)が現われる前の,初期の現象論を幾つか述べます。最初に Gorter-Casimir理論です。

 

    Gorter-Casimir Model

1934年,GorterとCasimirは先に論じた路線に沿って2流体モデルを進めました。まず,xが"正常"流体にある電子数の比率,(1-x)が超流体に凝縮された電子数の比率とするとき,2流体全体では次の形の自由エネルギーを有すると仮定しました。

金属中で正常状態にある電子数の比率がxのときの金属全体の電子による単位体積当たりのヘルムホルツの自由エネルギーF=U-TS)をF(x,T)と書くとき,これがF(x,T)=x1/2N(T)+(1-x)fS(T)で与えられるとします。

 

ただし,fN(T)=-γT2/2,fS(T)=-β=const.です。

正常金属では電子による自由エネルギーは丁度fN(T)=-γT2/2ですから,モデル式は(1-x)→ 0 のときの自由エネルギーF(1,T)が正常相の自由エネルギーfN(T)に一致するようになっています。

 

また,-βは超流体に関わる凝縮エネルギーです。

このモデルにおいて,固定温度Tの下でF(x,T)が最小となるxを求めます。

 

すなわち,F(x,T)=-γT21/2/2-β(1-x)をxで微分してゼロと置いて,そのときのxを求めます。dF/dx=-γT2-1/2/4+β=0 ですから,これを解けばx=γ24/(16β2)となります。

 

このxの値が絶対温度Tのときに電子の正常流体と超流体が互いに平衡を保っているときの全金属電子中の正常電子数の比率を与えるものと考えます。

そして,平衡状態:dF/dx=0 ときのxの値がx=1となる場合の温度が正常状態から超流体の状態に移る境目の温度,つまり臨界温度T=Tcを与えると考えられます。

 

それ故,1=γ2c4/(16β2)と置くとTc=(4β/γ)1/2を得ます。逆に,これを用いるとx=γ24/(16β2)=(T/Tc)4と表現できます。

一方,磁場がある場合の熱力学的関係から,温度Tでの正常状態と超伝導状態の自由エネルギー密度FN(T)とFS(T)の差と臨界磁場c(T)との間にHc2(T)/(8π)=FN(T)-FS(T)なる熱力学的等式が成立することがわかります。

 

ここで,当時の固体物性関係の慣例から電磁単位として,c.g.s.Gauss単位系を採用しています。

モデル式:F(x,T)=x1/2N(T)+(1-x)fS(T)において,FN(T)=F(1,T)=fN(T)=-γT2/2,FS(T)=F(0,T)=fS(T)=-βですから,FN(T)-FS(T)=β-γT2/2=Hc2(T)/(8π),FN(0)-FS(0)=β=H02/(8π)(H0≡Hc(0))と書けます。

結局,Hc2(T)/H02=1-γT2/(2β)=1-2(T/Tc)2 ~ {1-(T/Tc)2}2より,Hc(T) ~ H0{1-(T/Tc)2}なる臨界場c(T)の温度依存性の表現が得られます。

 

そこで,Hc(T)は(T/Tc)の放物線関数になると予測されます。この式は,粗いものではありますが実際の実験とのよい一致を見ています。

そして,ヘルムホルツの自由エネルギーFの定義:F=U-TSから,dF=dU―TdS-SdT=PdV-SdTが成立しますから,エントロピーSは体積Vが一定:dV=0 のときの,FのTによる微分係数S=-∂F/∂Tで与えられます。

 

それ故,FN(T)-FS(T)=c2(T)/(8π)なる関係式から,エントロピーについてもSS(T)-SN(T)=HcdHc/dT/(4π)なる跳びが存在することがわかります。

さらに,電子比熱Ce=TdS/dTを考えると,超伝導体と正常導体の比熱の差=電子比熱の差;ΔCe≡CeS-CeNは,ΔCe=TdSS/dT-TdSN/dT=T{(dHc/dT)2+Hc2c/dT2}/(4π)で与えられることがわかります。

このモデルでは,Hc(T)=H0{1-(T/Tc)2}(ただし,Tc=(4β/γ)1/2,H0=(8πβ)1/2)なので,dHc/dT=-2(H0/Tc)(T/Tc)=-2(2πγ)1/2(T/Tc)となります。

 

それ故,ΔCe=CeS-CeN=2γTc(T/Tc)3+(4βγ)1/20(T/Tc){1-(T/Tc)2}が得られます。そこで,温度Tを臨界温度Tcにすると,T=Tcにおける差はΔCe=CeS-CeN=2γTcとなります。

ところが,正常導体では電子比熱はTに比例することがわかっていてeN=γTです。そこで,特にT=TcではCeN=γTcですから,超伝導状態での電子比熱はCeS=CeN+2γTc=3γTcとなります。結局Tcの近傍の温度T<Tcなる超伝導相では電子比熱としてCeS ~ 3γTc(T/Tc)3なる形のT3に比例するという近似式を得ます。

特にT=Tcにおいて,電子比熱がCN=γTc → CS=3γTcとなって比熱に不連続な跳びΔCeが生じることになります。そして,この跳びの相対的因子ΔCe/CNは3です。これは,再び実験と一致します。

 

ただ,この一致はそれほど驚くべきことではありません。というのも,この理論は実験と一致するように幾分技巧的と見える方法に基づいて成立しているからです。

特に,このモデルの式:F(x,T)=x1/2N(T)+(1-x)fS(T)の最初の形は元々F(x,T)=xrN(T)+(1-x)fS(T)と仮定されていました。

 

そして,xが正常状態の値1に近いときには,右辺第1項の因子であるxrの指数rは,1/2よりも1のほうがふさわしいと予想されます。

 

さらに,より多くの粒子凝縮に対しては凝縮エネルギーβは定数ではなく,増加すると予期されます。

 

それにも関わらず,Gorter-Casimir理論は次に述べる予定のLondon理論と組み合わせたとき,かなり実験と良く一致する,自明とは思えないような予測を与えます。

しかし,後述するように,結局,このモデルの表現F(x,T)=x1/2N(T)+(1-x)fS(T)と微視的理論で与えられる表現の間には,ほとんど関係がないことがわかります。

(訳注):磁場の中に超伝導体があって,磁束が超伝導体外部に押し出されている状態は磁場の側から見ると無理を強いられている状態であり,温度Tを一定に保ったっまま外部磁場を増加させていくと,やがて磁束の浸入が始まります。

今,導体の一部が正常状態で,残りの部分が超伝導状態であるとして両者の境界面に着目します。この境界上の1点を座標原点として境界面の法線方向にx軸を取り,xの負の側が超伝導体の領域,正の側が正常導体の領域とします。

正常導体の領域には磁場があるとして,その磁束密度をとします。ベクトルの向きは,x軸に垂直なy軸の正の向きと同じとします。

 

y軸はx軸を法線とする境界面の上にあります。x軸,y軸に垂直なz軸も考えると境界面はx=0 のyz平面ですからの向きは境界面に平行な向きですね。

超伝導体の境界面に沿って磁束の浸入層がありますが,その微小な厚さをλとすると浸入層の存在域は-λ≦x≦0で表わされます。

 

そして導体内部におけるc.g.s.Gauss単位での磁束密度と電流密度に対するマクスウェル(Maxwell)方程式で磁場に対応するものは,rot=(4π/c),div=0 です。

 

はy成分のみを持つと仮定しているので,xy面に垂直な導体のyz境界面上にz成分jz=c(∂B/∂x)/(4π)のみを持つ電流密度の電流が流れています。

この電流に対して磁場は単位面積当たり×/cなるローレンツの力(Lorentz force),つまりzB/cというx方向の成分のみを持つ力を与えるので,これを-λ≦x≦0 にわたって積分すると,浸入層の境界面の単位面積当たりに働く力として,-∫0zBdx/c=-∫0dxB(∂B/∂x)/(4π)=-B2/(8π)が得られます。

 

ただし,-B2/(8π)におけるはx=0 の浸入層右端の境界yz面上での磁束密度を示しています。

なぜなら,yz境界面上でy方向,z方向にそれぞれ単位長さの辺を持つ1つの正方形を取ると,その正方形の浸入層内で厚さdxの部分の正四角柱のxy側面の面積はdxですが,電流密度はz成分jz=c(∂B/∂x)/(4π)のみを持つのでこの面積dxのxy側面を流れるz向きの総電流はjzdxです。

 

そこで,この部分に働くx向きのローレンツ力は-jzBdx/cとなりますから,厚さdxの部分の電流によってyz境界面上の単位面積に働く力はxの向きに-jzBdx/cとなることがわかります。

そこで,-λ≦x≦0 の浸入層全体に働く単位面積当たりの力の合力は-∫0zBdx/c=-2/(8π)で与えられるのですね。

 

右辺のマイナス符号は,この力が正常領域から超伝導領域に向かって働くことを意味します。つまり,磁場の"圧力=単位面積当たりの力"が存在して超伝導体を押しているわけです。

この磁場による圧力を支えるものは絶対零度では正常状態と超伝導状態のエネルギーUの差,有限温度なら自由エネルギーFの差です。

 

磁場が存在しないときの超伝導体の自由エネルギー密度を温度の関数と見て,FS(T)と表現し,同じ導体が正常状態にあるときのそれをFN(T)と表現します。

転移温度c以下では超伝導状態の方が安定なのでFS(T)≦FN(T)です。そこで,FN(T)-FS(T)=c2(T)/(8π)として,これにより定義される磁場の単位を持つ量c(T)を熱力学的臨界磁場と名付けます。

この名称は,次の理由に拠ります。

,超伝導領域と正常領域の境界面がその法線:xの方向にδxだけ変位したと仮定すると,これは導体の一部が正常状態から超伝導状態に転化したことを意味しますから,これに伴なう自由エネルギーの変化は境界面の単位面積当たり(FS-FN)δxです。

 

S≦FNですからこの変位で導体全体のエネルギーが下がるので,境界面のδxの変位では面にかかる圧力が負の仕事をします。

これは,もしも外圧がなければ,境界面には超伝導領域を広げようとする圧力が常に働いていることを意味します。

 

そして導体内に超伝導領域と正常領域が共存し得るためには,この圧力が先に求めた磁場の圧力B2/(8π)に丁度等しくて釣り合っていなければなりません。

つまり,FS(T)-FN(T)=-B2/(8π)ですから,これと先の定義式FN(T)-FS(T)=Hc2(T)/(8π)を比較することから境界面上でc(T)であると結論されます。

通常のGauss単位系での磁場と磁束密度の関係は,磁化(単位体積当たりの磁気モーメント)をとすると,-4π(MKSA単位では0),または+4πですから,境界面上では磁化はゼロです。

 

一方,超伝導体の内部では,仮に超伝導体を帯磁率が-(4π)-1の磁性体であると考えれば,内部の磁場に対して=-(4π)-1,つまり=-4πとなるので確かに0 となります。

実際,静磁気学では楕円体形の磁性体を主軸に平行で一様な外部磁場aの中に置くと磁性体は外場の方向に一様に磁化されて内部磁場がa-4πνとなることが知られています。

 

νは主軸方向の反磁化係数と呼ばれ,楕円体の幾何学的形状で決まります。=-4πa-4πνを連立させると=-a/{4π(1-ν)}を得ます。※

(つづく)

参考文献:J.R.Schrieffer著「Theory of Superconductivity 」(Revised printing;Persues  Books),中嶋貞雄 著「超伝導入門」(培風館)

 

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2008年12月30日 (火)

超伝導の理論(1)

超のつくものばかりが好きなようですが,今日から超伝導の理論のテキストとして読んでいたBCSの一人シュリファー=J.R.Schrieffer著の「Theory of Superconductivity 」(Revised printing;Persues  Books)の勉強ノートのレビューをシリーズ記事の1つとして書いてみようと思います。

(この当時の超伝導についての知識は (今も大して変わりませんが) 恐らく中嶋貞雄先生の「超伝導入門」(培風館)を読んだ程度でした。)

このノートの1ページ目には1999年3月12日(金)の日付けがありますから,それほど昔ではないようですが,これも未完で挫折しているようですね。

 

できれば挫折したところから続きにも進みたいと思います。

 

最近は科学関連のブログ記事を書くことが過去には気づいていなかった事実の発見や過去の再確認を含めて自分の勉強の中心になってきているようです。

さて,今日は第1章序(Introduction)です。

超伝導現象はマクロなスケールで作用する量子効果の典型例です。

超伝導物質内では電子群のある有限部分が実質的な"巨大分子(超流体)"に凝縮されています。

 

その巨大分子は系の全体積に拡がり,全体として運動することができます。絶対温度ゼロにおいては凝縮(Bose-Einstein)は完全であり,あらゆる電子は超流体の形成に関与しています。

 

もっとも本質的にはフェルミ面の近傍の電子のみが凝縮の影響を受けた運動をするだけですが。。

ゼロから温度が上がってゆくにつれて,電子群の一部は凝縮から放たれて微弱に相互作用する励起ガス,あるいは正常流体を形成します。これもまた全体積に拡がり,超流体と相互に侵透し合っています。

温度が上がって臨界値cに近づくと,超流体中に残っている電子の比率はゼロに近づき,系は超伝導状態から正常状態への第2種の相転移を受けます。

超伝導体のこうした2流体描像は,形式的に超流体He4を特徴付ける描像に似ています。これらの間には重要な差異もありますが。。

超伝導体の興味深い性質(完全反磁性,直流電気抵抗ゼロなど)は超流体の独特な励起に関連しています。

  

後述するように,超流体はその"内部エネルギー(超流体同士を結合する束縛力に関わるエネルギー)"ほとんど変えず,"ポテンシャル流=非回転的流れ"を引き起こすことができます。

 

他方,超流体は回転的流れを保持することができません。

超流体He4と同様,超流体に"渦度=ゼロでない運動量の回転"を持った運動を強いるなら超流体の一部は必然的に常流体に転換されます。

常流体というのは超流体同士を束縛するエネルギーを利用できないので,一般に渦度を生成することに関わる大きなエネルギーの増加が存在します。

 

そこで超流体は磁場のように系に渦度,あるいは角運動量を与える傾向がある摂動に対しては不動な,剛性のような性質を持っています。

この仮定された剛性に基づいて,ロンドン(London)は弱い磁場の中でのバルクな超伝導体の完全な反磁性(マイスナー効果)を理論的に説明することができました。

 

そして,カマリン・オネス(Kamerlingh Onnes)によって初めて観測された明白な直流電気抵抗の欠落も説明されました。

後述することですが,超伝導の微視的理論(BCS理論)はバーディーン(Bardeen),クーパー(Cooper)および著者(シュリーファー)によって提案されました。これは,この種の2流体描像で考えられます。

最低次の近似では,超流体は格子分極力によって互いに束縛されている電子対によって形成されています。

 

この"対=ペア"は空間において互いに大いに重なり合い,そこで究極的には前述の超流体波動関数の剛性の原因となるペアの相棒間の相関に加えて,強いペアとペアの相関があります。

さらに一般にこうした相関関係は電磁的挙動に加えて超伝導体の多くの特性が結果として従うべき素励起スペクトルのエネルギー・ギャップの原因となります。

 

そしてBCS理論においては常流体は系が素励起したガスによって構成されます。

オネスによる現象の輝かしい発見に続く約50年間の超伝導の微視的理論が,この問題について物理的,数学的複雑性を抱えることになったのは恐らく驚くべきことではないでしょう。

1950年までにはフレーリッヒ(Frörich)の洞察により基本的な凝縮の原動力が認識されるまでには至っていませんでした。

 

フレーリッヒは結晶格子振動(フォノン:phonon)との相互作用によって生じる電子間の有効相互作用が,この凝縮を引き起こすに当たって第一義的に重要であることを示唆しました。

 

この頃,レイノルズ(Reynolds)らとマクスウェル(Maxwell)によって実行された独立な超伝導体の同位体効果についての実験がフレーリッヒの見方への実験的根拠を与えました。

しかし,電子-フォノン相互作用の摂動論的扱いに基づくフレーリッヒとバーディーンの初期の理論は数学的困難に陥ってしまいました。

 

こうした困難の重要性は,"マイスナー効果は対でない系から始めた摂動の有限次では得られない"というシャフロース(Schafroth)の証明によって強調されました。

後に,ミグダル(Migdal)は摂動論の範囲内では,電子の励起スペクトルに全くエネルギーギャップは現われないことを示しました。

 

BCS理論では,電子-フォノン結合定数gはシャフロースとミグダルの結果とは一致しない非解析的な形式:exp(-1/g2)で入っています。

微視的理論は本質的に超伝導の全ての一般的特徴を説明します。

 

定性的説明に加えて,実際の金属中の電子-フォノン・バンド構造,電子-フォノン行列要素etc.に関する不確定性に必要とされる近似の粗さを考えると実験との著しい一致をみています。

以下では,理論を基礎付ける物理的考えに説明を与えることを試みます。幾つかの議論は多体問題の言葉で述べられますが,こうした手法の定式化のほとんどはこのテキストの中で紹介して展開します。

ただ,理論と実験の間の関係の詳細な議論はしないので,このエリアをカバーするには他の書物やレビュー論文を参照してください。

 

まず,最初の項では超伝導体についての最も重要で単純な実験事実を列挙します。その際,慣例として第1種(typeⅠ)の(柔らかい or ソフトな)超伝導体と第2種(typeⅡ)の(硬い or ハードな)超伝導体の挙動を区別しています。

1-1    Simple Experiment Facts(簡単な実験事実)

     電磁気的性質

 ソフトな超伝導状態での物質の直流電気抵抗はゼロです。この事実

対応する温度の通常状態の抵抗の1/1015の精度で確立されていま

 

 絶対温度T=0 では超伝導体の抵抗は(多分凝縮からの励起を生じる

値の臨界振動数hcωg ~ 3.5kBcに対応する温度T=Tcまで)完全

にゼロです。(ただし,hc≡h/(2π))

 

 実際にはギャップの端は不鮮明であり,ある場合にはギャップの端よ

下で前触れの電磁波の吸収が観測されます。

有限温度では(多分ω<ωgなら温度励起された常流体による吸収のため)あらゆるω>0 に対して有限な交流抵抗が有ります。

 

そしてω≧ωgに対しては正常状態と超伝導状態の抵抗は本質的に等しく温度には依りません。

1933年マイスナーとオッシェンフェルト(Oschenfeld)はバルクな超伝導体が完全に反磁性的であることを発見しました。

 

つまり磁場は深さλ~500Åまでしか侵入せず,物質本体からは排斥されます。

もしも,誤ってゼロ周波数の電気抵抗が消えるということが超伝導体内で任意周波数の電場が有り得ないことを意味すると主張するなら,マクスウェル方程式rot=∇×=-(1/c)(∂/∂t)は,正常金属内にあった磁場が金属が超伝導になったとたんに"凍りつく"ことを主張することになります。

これはマイスナー効果に反しています。

 

マイスナー効果によると磁場は超伝導相では強制的に物質本体から追い出されています。

 

ポイントは超伝導体は,唯ゼロ周波数のみで消える誘導インピーダンスを生起させるということです。そしての排除を許すのは,このゼロでないインピーダンスです。

バルクでのソフトな超伝導体中での磁束の完全排除はを外場とすると超伝導体の単位面積当たり2/(8π)だけヘルムホルツの自由エネルギーを増加させます。

 

凝縮から超伝導相への移行を区別させるものは唯一総エネルギーの変化があることですから,超伝導状態と正常状態の総自由エネルギーが等しい臨界の磁場Hc(T)が存在する必要があります。

 

臨界場はT=0 では最大のH0でT=Tcではゼロに落ちます。

 典型的なソフト超伝導体,例えばAl,Sn,In,Pb etc.ではH0は2300ガウス程度です。

ハ-ドな超伝導体,例えばNb3Snでは超伝導性は下の臨界場HC1より大きいHに対して物質の大部分に磁束が侵入することにより多分105ガウスのオーダーの上の臨界場HC2まで保持されます。

 

それ故,ソフト超伝導体に反し,ハード超伝導体ではHC1より上では完全なマイスナー効果は存在しません。

もし,多重連結超伝導体,例えば中空円筒などがあれば,穴を通過する磁束は任意の値を取ることができなくて,hc/(2e)~ 4×10-7(ガウス/㎝2)の倍数に量子化されます。

 

磁束の単位として,これの2倍の大きさの量子化がロンドンによって予測されていましたが,この効果の実験的観測と正しい磁束単位の確立はディーバー(Deaver)とフェアバンク(Fairbank),およびドル(Doll)とナバウアー(Nabauer)により独立になされました。

     熱力学的性質

 ゼロ磁場ではT=Tcにおいて第2種の相転移をします。

 

比熱の跳びは移の真上では一般に正常状態の電子比熱γTcの約3倍

です。

 

 上手に鍛えられた純粋な標本においは遷移の幅は10-4K程度に小さ

成り得ます。

 

 もっとも,これは遷移の内部幅であるとは信じられていません。

/Tc → 0 につれて電子比熱は一般にaexp(-b/T)のように下がります。これは多分励起を生成するためのエネルギー・ギャップによるものでしょう。

T=0 におけるエネルギー・ギャップ2Δ(0)のkBcに対する比は通常3.5のオーダーです。この比はPbやHbのように強く結合した超伝導体であるほど大きくなっています。

また,Snの比熱をプロットすると比熱-温度曲線はT≧Tc/2ではαT3に限りなく良く一致します。

 

磁場が存在するとき,バルクな標本のN-S相転移は第1種です。つまり潜熱が関係しています。

     同位体効果

 上で論じたように,同位体効果は超伝導性をもたらすのに,格子振動が

質的役割を果たすことを示しています。

 

 特にT=0 での臨界場H0遷移温度TcがTc ~ 1/Mα ~ H0(α~

1/2)のように物質の同位体質Mが変わるにつれて変動するのがわかり

ます。

そこでTc とH0は軽い同位体では大きいです。

 

もしも現象において格子振動が重要でなければ,なぜ中性子が核に加わるとTcが変わるのかの理由がわかりません。

 

それは,その主な効果がイオンの質量を変えることだからです。

αの値としては,多くの超伝導体に対してはα=0.45~0.50が近似的に正しいのですが,幾つかの注目すべき例外もあります。

 

例えばRu,Mo,Nb3Sn,Os23で,これらについては同位体効果が小さいか消えています。

 

ガーランド(Garland)が示したように,これはフォノンの遷移を生起させるということを排除するものではありません。

もっとも,こうした材料の実際のメカニズムが現時点で然りと解明され確立されているわけではありません。

 

電子-フォノン相互作用は,こうした例外ケースにおいてさえ適切なメカニズムでないということは有りそうにないからです。

     エネルギー・ギャップ

 超伝導体の素励起スペクトルにおいて,エネルギー・ギャップを観測

るにはいくつかの直接的方法があります。

 

 上で言及したように電磁輻射を吸収するための閾値がエネルギー・ギ

ャップの値を与えます。

 

 ギアエヴァー(Giaever)による1つのより簡単な方法は薄い(~ 20Å

の)酸素層で離された超伝導物質の2つのフィルムの電子トンネル流

測定することです。

T→ 0 につれて,適用電圧V×|e|(電子の電荷の絶対値)がエネルギー・ギャップの2Δを越えるまでは全く電流は流れません。

 

温度が増加するにつれV<2Δ(T)に対しても有限電流が流れるようになります。電流-V曲線のブレイクは|e|V=2Δで保持されます。

この方法で観測されるエネルギー・ギャップの温度依存性は,単に音波の減衰率,核磁気の崩壊率,不純物によって制限された電子の熱伝導率からも決まります。こうした方法の全ては同一の結果を与えます。

     コヒーレンス(可干渉)効果)

 単純な2流体エネルギー・ギャップ模型に基づいて超伝導体中の核ス

ピン緩和率と同じ様に,電磁波や音響の吸収率を説明しようとするなら

ちに矛を見出します。

すなわち,実験的には音の吸収はTcより下ではTが減少するにつれて単調に減少します。一方,核スピンの緩和率は最初上昇しピークを通過後,低温でゼロにまで下がります。

 

然るに,正常状態におけるようにフォノンに関しても核スピンに関しても励起の結合について同じ行列要素を持つなら2つのプロセスは全く同じ温度依存性を持つはずです。

そこで少なくとも,これらの行列要素の幾つかは正常金属のそれとは異なっています。後に見るように超伝導状態にふさわしい行列要素は正常状態のそれらの線形結合で与えられます。

そして線形結合の係数は結合がスカラー or ベクトル,スピンに依存しますから,超伝導状態の行列要素の平方は音,電磁波,核磁気変数への励起の結合に対しそれぞれ異なります。

今日のところはここで終わります。 

参考文献:J.R.Schrieffer著「Theory of Superconductivity 」(Revised printing;Persues  Books)

 

PS:超伝導,あるいはそれに関係したフォノン,または格子振動について参照できるブログの過去記事を探してみると結構ありました。

 

 まず2006年6/15の「電気伝導(オームの法則)」,

6/17の「電気伝導(つづき1) (ジュール熱),6/19「電気伝導(つづき2) (衝突の正体),10/11「ボーズ・アインシュタイン凝縮とゼータ関数」,

 

 2007年6/9の「フォノン(1)(静止格子模型の破綻)」,6/12の「フォノン(2)(調和結晶の古典理論)」,6/13の「フォノン(3)(調和結晶の量子論)」,

 

 そして,6/15の「ハートリー・フォック(Hartree-Fock)近似(1)」,6/17のハートリー・フォック(Hartree-Fock)近似(2)」,6/18の「ハートリー・フォック(Hartree-Fock)近似(3) 」6/19の「フォノンによる電子間引力(超伝導の基礎) 」があります。

 

 まだまだ,2007年6/26の「フォノンと多体問題(超伝導の基礎)(1)」から7/4の「フォノンと多体問題(超伝導の基礎)(4) 」までのシリーズやもっと前の原子の分極振動による分子間力について述べた2006年10/14の「零点エネルギーとファン・デル・ワールス力」も参考になると思います。

 

 これらは今日のこの記事以降のシリーズに対する予備知識として参考になる記事を書き連ねているとも言えます。まあ,実はバックナンバーの宣伝ですが。。。 

 

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2008年12月25日 (木)

運動物質内の相対論(10)(屈折性物体中の光波)

運動物質内の相対論の続きです。

 

透明な絶縁体中での"光波=電磁波"の屈折現象に関連して,ミンコフスキー理論(Minkowski theory)とアブラハム理論(Abraham theory)を比較してみます。

マクスウェル(Maxwell)の"電磁波=光波"の理論によれば,屈折率がnの屈折性物体中の光学現象は(εμ)1/2=n(ε0μ0)1/2=n/c,またはn=c(εμ)1/2なる関係式で結ばれる誘電率ε,および透磁率μを有する物質に関するマクスウェルの現象論的電磁力学の式で記述されます。

 

そして,少なくとも波長が十分長い場合には,あらゆる分散現象が無視できるので,これは十分な精度で正しいことです。

さらに光を全く吸収しない理想的な透明体は完全な絶縁体でなければなりません。すなわち,σ=0,ρ=0,=0です。ただしσは電気伝導度,ρは電荷密度,は電流密度です。

さて,光線速度は波のエネルギーの伝播速度に等しいはずです。例えば光行差の角度の存在は,望遠鏡で物を見る際に物からの"光線=エネルギー"が望遠鏡の筒の中を通るためには望遠鏡を傾ける必要があることを意味します。

ところが電磁場のエネルギー運動量テンソルが与えられている場合,これをTμνとしてエネルギー密度をh=T00,エネルギーの流れ密度をSk=cT0kとすればエネルギーの速度は*/hで与えられることがわかっています。

そして相対論では光は波であるにも関わらず,質点粒子と同一の挙動をすることが要求されます。

 

つまり光波の場合,*/hが質点粒子の速度と同じ変換性を持つことが要求されます。

 

このことは4つの値を持つ量UをU≡(c/(1-*2/c2)1/2,*/(1-*2/c2)1/2)で定義したとき,これが4元ベクトルになることを意味します。

ところが,以前の2008年10/31の記事「運動物質内の相対論(1)」によれば,Uが4元ベクトルになるためには,条件として式Rμν≡Tμν-Tμλ*λ/c2=0 が常に成立することが必要十分であることがわかっています。

これの根拠を見るため,この2008年10/31の記事「運動物質内の相対論(1)」を引用します。

(※引用):まず,(1-*2/c2)1/2={1-2/(h22)}1/2=(Sμμ)1/2/(hc)なのでU=c(Sλλ)-1/2μと表わすことができます。特にU*μ=c2は常に満たされています。

2つの慣性系SとS'が無限小ローレンツ変換x'μ=xμ+εμνν=(δμν+εμν)xνμν=ενμで結ばれているとします。

 

このとき,εμνの2次以上の微小量を無視すれば,テンソルの変換性によりT'=(δ0λ+ε0λ)(δμν+εμν)Tλν=T+ε0λλμ+εμνなのでS'μ=Sμ+εμνν+cε0λλμ,S'μS'μ=Sμμ+2cε0λλμμです。

 

そこで(S'μS'μ)-1/2=(Sμμ)-1/2[1-cε0λλρρ(Sττ)-1/2]と書けます。

したがって,U*'μ=c(S'λS'λ)-1/2S'μ=U+εμν+c2ε0λ(Sσσ)-1/2[Tλμ-Tλρ*ρ/c2]となります。

 

ここでRμν≡Tμν-Tμλ*λ/c2とおくとU*'μ=U+εμν+c2ε0λ(Sσσ)-1/2λμです。

 

そして,μ=0 なら恒等的にR=T-T*λ/c2=Sν/c-Sλ/c=0 が満たされています。

そこで,UがU*'μ=U+εμνとなって4元ベクトルのように変換されるためには,μ=1,2,3と全てのνについて恒等的にRμν=0 が満たされることが必要十分です。(引用終わり)

さて,以下ではUが4元ベクトルになるための条件:Rμν≡Tμν-Tμλ*λ/c2=0 が満たされているかどうか,をTμνがミンコフスキーのテンソルに等しい場合:Tμν=Sμνとアブラハムのテンソルに等しい場合:Tμν=SAbrμνのそれぞれについて調べてみることにします。

まず,基本的な前提事項です。

まず,前記事同様,Fμν,Hμνの存在を仮定し電場を,磁束密度を,電束密度を,磁場の強さをとして,これらがE=(E1,E2,E3)≡-c(F01,F02,F03),B=(B1,B2,B3)≡-(F23,F31,F12),D=(D1,D2,D3)≡-c-1(H01,H02,H03),H=(H1,H2,H3)≡-(H23,H31,H12)で与えられるとします。

 

ここにFμν=∂Aν/∂xμ-∂Aμ/∂xνですが,Hμνの電磁ポテンシャルAμによる表現は特に指定しません。

 

このとき,電荷も電流密度もない:ρ=0,=0 の空間における電磁場の方程式の解の中で,静止系での波動法線がの平面波となるものを取れば,その最も一般的な形は電場と磁場について=ε-1/2{f(t-(xn)/w)1+g(t-(xn)/w)2},=μ-1/2{-g(t-(xn)/w)1+f(t-(xn)/w)2}となります。

ここで,12は互いに直交し共にに垂直な単位ベクトルです。つまり,(12)=(1)=(2)=0,1×2とします。f,gは任意関数でありwはw=||,≡(εμ)-1/2=(c/n)で定義されています。はこの平面波の位相速度です。

これらは,ほぼ自明なことですが一応証明しておきます。 

(証明)ρ=0,=0 の均質で等方的な物質の静止S0系では電磁場のマクスウェルの方程式はdiv00=ρ0,div00=0,およびrot0-∂0/∂t=0,rot00+∂0/∂t=0,0=ε0,0=μ0で与えられます。

 

これらの式で,上添字 0を省略した後,ρ=0,=0 とすれば,div=div=0,ε∂/∂t=rot,μ∂/∂t=-rotです。

 

そこで,Eはそれぞれ独立に∂2/∂t2=w22,∂2/∂t2=w22なる同じ形の波動方程式を満足することがわかります。

 

ただし,w2=1/(εμ)です。

一般性を失うことなく,=(x,y,z)の座標成分の系で波動法線を=(1,0,0)に取ると,はポインティングベクトル(Poynting vector)×に平行ですから(En)=0,(Hn)=0 で,はy,z成分のみを持ちx成分を持ちません。すなわち,x=Hx≡0です。

 

また,*μν≡(1/2)εμνλσλσでFμνに双対な擬テンソルF*μνを定義すると,対称性から明らかに,μν*μν=(1/2)εμνλσμνλσ=0 ですが,この変換Fμν→ F*μν→ -c,→-/cとする操作に対応しますから,E=-c(F01,F02,F03),B=-(F23,F31,F12),=μにより(EH)=0 と結論されます。

(1,0,0)より,任意の時刻tに=(x,y,z)のxが一定のyz平面上では,が一定というのが,が平面波であるという意味ですから,,は(x,t)だけの関数になります。

 

そこで,div=div=0 は∂Ex/∂x=∂Hx/∂x=0 を意味しますが,これは今の場合はEx=Hx≡0 なので自動的に満たされます。

 

結局,=(0,Ey(x,t),Ez(x,t)),=(0,Hy(x,t),Hz(x,t))と表わすことができることがわかります。 

一方,,が(x,t)だけの関数なので,波動方程式∂2/∂t2=w22,∂2/∂t2=w22は∂2/∂t2=w22/∂x2,∂2/∂t2=w22/∂x2となります。

 

つまりy,Ez,Hy,Hzの各々は全て同じ方程式2ψ/∂t2=w22ψ/∂x2の解ψ(x,t)の1つを表わします。

 

そして,(x,t)だけの波動方程式2ψ/∂t2=w22ψ/∂x2の一般解ψがf1,f2を任意の1変数関数としてψ(x,t)=f1(t-x/w)+f2(t+x/w)なる形に書けることは微分方程式解法の一般論から良く知られている事実です。

特に,電場y,Ezについてx軸の正方向にのみ伝播する波と考えてy=ε-1/2f(t-x/w),z=ε-1/2g(t-x/w)とします。

 

このとき,μ∂/∂t=-rotから,μ∂Hy/∂t=∂Ez/∂x,μ∂Hz/∂t=-∂Ey/∂xです。

 

これらを積分するとHy=-μ-1/2g(t-x/w),Hz=μ-1/2f(t-x/w)となります。

そこで,(1,0,0)に対して1=(0,1,0),2=(0,0,1)とおけば,=ε-1/2{f(t-(xn)/w)1+g(t-(xn)/w)2},=μ-1/2{-g(t-(xn)/w)1+f(t-(xn)/w)2}と書けます。(証明終わり)

そこで,この静止系での波動法線を改めてと書けば,電磁場のエネルギーの流れ密度,つまりポインテイングベクトル×(εμ)-1/2(f2+g2)(ただしe≡e1×2)となります。

 

また,エネルギー密度は,h=(1/2)(ε2+μ2)=f2+g2です。

そこで*/h=(εμ)-1/2=(c/n)となります。すなわち,この系ではエネルギーの速度は位相速度に一致します。特に*22(εμ)-1=c2/n2で1/(1-*2/c2)1/2=c(εμ)1/2/(c2εμ-1)1/2=c/(n2-1)です。

 

平面波の位相というのはf(t-(xn)/w)=f(t-x/w)の引数(t-x/w)のことですね。

 

実際には単位も符号も関係なく(x-wt)=-w(t-x/w)も位相と呼ぶようです。関数fの値を一意に決める引数のパラメータという意味では,(t-x/w)でも(x-wt)でもどちらでもいいからですね。

  

そしてf(t-x/w)という関数は,fがf(α)という一定値を取る平面波の波面,つまり時刻tにt-x/w=α,または平面の方程式x=w(t+α)で表わされるyz面に平行な面が時刻t+Δtには(t+Δt)-x/w=α,または方程式x=w(t+Δt+α)で表わされるyz面に平行な面に移動する描像と見えます。

 

それ故に,位相αが一定の波面のαの値に無関係な移動速さΔx/Δt=wを位相速度と呼ぶのです。

 

速さでなく速度というからには,向きがあるので,実際の位相速度はまたはという向きを持つベクトルです。

さて,ここで表記の煩わしさを避けるため,比誘電率εrと比透磁率μrなる無次元量を導入します。

 

すなわち,誘電率,透磁率の真空のそれらに対する比を示す量εr≡ε/ε0r≡μ/μ0を定義します。

 

別の単位系では,この無単位の比誘電率εr,比透磁率μrを誘電率,透磁率と定義してεrrを単にε,μと表記する場合もあります。

これらを用いると,ε=εrε0,μ=μrμ0となります。そしてc=(ε0μ0)-1/2ですから,屈折率nが(εμ)1/2=n(ε0μ0)1/2=n/cで与えられることは,n=(εrμr)1/2なることと同等です。

 

また,(εμ)1/2=(εrμr)1/2/cですから,c2εμ-1=εrμr-1とやや簡単になります。

このことから,≡(c/(1-*2/c2)1/2,*/(1-*2/c2)1/2)=(c(εrμr)1/2/(εrμr-1)1/2,c/(εrμr-1)1/2),μ=cT=(ch,)=(f2+g2)(c,(εμ)-1/2)=c(f2+g2)(1,(εrμr)-1/2)が得られます。

また,マクスウェルの応力テンソルはtij=Eij+Hij-(1/2)(EDHBij=εEij+μHij-hδij=(f2+g2)(1i1j2i2 j-δij)=-(f2+g2)ijと書けます。

 

ここでは3と置くと1i1j2i2 jij=Σkkij k=Σkδkiδkj=δijと書けることを用いました。

そこで,静止系ではミンコフスキーのテンソルの空間部分はSij=-tij=(f2+g2)ijです。また,空間時間成分はSk0=cgk×=εμ(×)=(εrμr)1/2-1(f2+g2)よりSk0=cgk=(εrμr)1/2(f2+g2)kとなります。

したがって,aμ≡(Sμλ*λ)/c2において,μ=kに対する式としてak=c-2(cgk*0+tkj*j)=c-2{(εrμr)1/2(f2+g2)k}{c(εrμr)1/2/(εrμr-1)1/2}-{(f2+g2)kj}{cj/(εrμr-1)1/2}]=c-1(f2+g2)(εrμr-1)1/2kを得ます。

 

つまり-1(f2+g2)(εrμr-1)1/2です。

μν≡Tμν-Tμλ*λ/c2でTμν=SμνとおけばRμν=Sμν-Sμλ*λ/c2=Sμν-aμですが,前にも述べたようにR=S-S*λ/c2については,U=c(Sρρ)-1/2μなので恒等的にR=Sν/c-Sν/c=0 です。

 

つまりTμνの選択に関係なく,常にR=T-T*λ/c2はゼロです。

一方,Rij=-tij-ai*j=(f2+g2)ij-(f2+g2)ij=0, Rk0≡cgk-ak*0=(εrμr)1/2(f2+g2)k-{-1(f2+g2)(εrμr-1)1/2k}{c(εrμr)1/2/(εrμr-1)1/2}=0 です。

 

結局,全てのμ,νについてRμν=0 ですね。

以上から,Tμνがミンコフスキーのテンソルの場合,つまりTμν=Sμνの場合にはUが4元ベクトルになるための条件:Rμν≡Tμν-Tμλ*λ/c2=0 が満足され,エネルギー伝播速度*/hが任意の座標系でホイヘンスの原理(Huygense principle)から決まる光線速度に一致することがわかりました。

ここで物体の静止系SがSと同じ空間軸の向きを持った座標系S'に対して微小速度を持った座標系に対し,先ほど引用した「運動物質内の相対論(1)」でのS→S'の無限小ローレンツ変換:x'μ=xμ+εμνν=(δμν+εμν)xνμν=ενμでεij=0, ε0k=εk0=v k/c,ε00=0 を考えてみます。

εμνの2次以上の微小量を無視すれば,テンソルの変換性からT'=(δ0λ+ε0λ)(δμν+εμν)Tλν=T+ε0λλμ+εμνなので,S'μ=Sμ+εμνν+cε0λλμ,S'μS'μ=Sμμ+2cε0λλμμです。

 

そこで(S'μS'μ)-1/2=(Sμμ)-1/2[1-cε0λλρρ(Sττ)-1/2]と書けます。

S'系でのエネルギー速度はu*'k=S'k/h'=cS'k/S'0=cU*'k/U*'0です。今のミンコフスキーの採択ではUが4元ベクトルとして変換するのでx'μ=xμ+εμννと同様,UはU*'μ=U+εμνと変換されます。

すなわち,U*'k=U*k+vk*0/c=[ck+vkrμr)1/2]/(εrμr-1)1/2,U*'0=U*0+vk*k/c=[c(εrμr)1/2ve]/(εrμr-1)1/2なので,エネルギー速度の定義式に代入するとcU*'k/U*'0=[ck+vkrμr)1/2]/[(εrμr)1/2+c-1ve] ~ c(εrμr)-1/2k+v k-(ve)k/(εrμr)となります。

結局,*'=c(εrμr)-1/2-(ve)/(εrμr),あるいは*=c(εrμr)-1/2e=(c/n)なので*'=*-(vu*)*/c2 ですね。

ところで,一般的なS'がSに対してで運動している場合の位置座標のローレンツ変換は'=[(vx){(1-2/c2)-1/2-1}/2-t(1-2/c2)-1/2],t'=(1-2/c2)-1/2{t-(vx)/c2}です。

 

今の場合は,SがS'に対してで運動しているので,まず→ -とすると,'=[(vx){(1-2/c2)-1/2-1}/2+t(1-2/c2)-1/2],t'=(1-2/c2)-1/2{t+(vx)/c2}に変わります。

これらの微分を取り,d'=d[(){(1-2/c2)-1/2-1}/2+dt(1-2/c2)-1/2],dt'=(1-2/c2)-1/2{dt+()/c2}=(1-2/c2)-1/2dt{1+(vu)/c2}とした後,d'をdt'で割って'=d'/dt',=d/dtとすれば,S系での速度のS'系での速度'への変換が得られるはずです。

まずd'の表式の両辺をdtで割ると,d'/dt=[(vu){(1-2/c2)-1/2-1}/2+(1-2/c2)-1/2]となります。そして'=d'/dt'=(1-2/c2)1/2(d'/dt)/{1+(vu)/c2}ですから,結局'=(1-2/c2)1/2/{1+(vu)/c2}+[(vu){1-(1-2/c2)1/2}/2]/{1+(vu)/c2}となります。

ここで,が微小であるとしての2次以上を無視すれば,変換式は'=-(vu)/c2となります。

 

この最後の表式'=-(vu)/c2を上で得られた光線についての**'の変換式*'=c(εrμr)-1/2-(ve)/(εrμr)=*-(vu*)*/c2と比較すると,エネルギー速度*が確かに質点粒子の速度と同じ変換性を持つことがわかります。

そして*'2=c2rμr)-12+(ev)2/(εrμr)2+2c(εrμr)-1/2(ev){1-(εrμr)-1}より,u*' ~ c(εrμr)-1/2[1+(εrμr)1/2(ev){1-(εrμr)-1}/c]です。

 

つまり,u*'=c/n+(ev)(1-1/n2)です。

 

これは,"フレネル(Fresnel)の公式"として知られている式です。

 

例えば,屈折率がnの水などが微小な速度で流れていて流れに平行に光が入射するとき,位相速度wもエネルギー速度u*=c/nもw'=u*'=c/n+v(1-1/n2)となって,近似的にフレネルの随伴係数α=(1-1/n2)だけ光波が水に引きずられるという描像に対応しています。

さて,これに対して,Tμνがアブラハムのテンソル,すなわちTμν=SAbrμνのの場合を考えます。

 

これの静止系での空間部分は,ミンコフスキーのテンソルの空間部分と同じくマクスウェルの応力テンソルに一致します。

 

すなわち,SAbrij=-tij=(f2+g2)ijですね。

しかし,空間時間成分はミンコフスキーのそれとは違います。

 

これはSk0=cgkで与えられますが,gkミンコフスキーの場合の×=εμ(×)=c-1(εrμr)1/2(f2+g2)ではなくアブラハムでは,Abr/c2=(×)/c2=ε0μ0(×)=c-1(εrμr)-1/2(f2+g2)となりSk0→SAbrk0=cgAbrkです。

 

そこでAbr≡(×)/c2/c2,×=εμ(×)=εμによりAbr-(εrμr-1)/c2ですからSAbrk0=cgk-(εrμr-1)Sk/cと表現できます。

それ故,ミンコフスキーのテンソルSμνに対してRμν≡Sμν-Sμλ*λ/c2=Sμν-aμによって係数aμ≡(Sμλ*λ)/c2を定義したのと同じく,アブラハムのテンソルSAbrμνに対してもRAbrμν≡SAbrμν-SAbrμλ*λ/c2=SAbrμν-aAbrμによって係数aAbrμ≡(SAbrμλ*λ)/c2を定義すれば,以上の結果から静止系でのこれを計算することができます。

すなわち,μ=kに対してミンコフスキーのaμがak=c-2(cgk*0+tkj*j)であったのに対し,アブラハムのそれはaAbrk=c-2(cgAbrk*0+tkj*j)=ak-c-2rμr-1)(Sk/c)U*0=ak-c-2rμr-1)(Sk/c){c(εrμr)1/2/(εrμr-1)1/2}=ak-(εrμr)1/2rμr-1)1/2k/c2となることがわかります。 

一方,ミンコフスキーのμνが全てゼロなので,RAbrkj=-tkj-aAbrk*j=Rkj+(εrμr)1/2rμr-1)1/2k*j/c2=(εrμr)1/2rμr-1)1/2k*j/c2,RAbrk0≡cgAbrk-aAbrk*0=Rk0-(εrμr-1)Sk/c+(εrμr)1/2rμr-1)1/2k*0/c2=-(εrμr-1)Sk/c+(εrμr)1/2rμr-1)1/2k*0/c2となります。

したがって,RAbrkj{(εrμr)1/2rμr-1)1/2k/c2}{cj/(εrμr-1)1/2}=c-1rμr)1/2kj,RAbrk0=-(εrμr-1)Sk/c+{(εrμr)1/2rμr-1)1/2k/c2}{c(εrμr)1/2/(εrμr-1)1/2}=-(εrμr-1)Sk/c+εrμrk/c=Sk/cとなります。

 

つまり,RAbrkj=c-1rμr)1/2kj≠0 ,RAbrk0=Sk/c≠0 となります。

いずれにしても,RAbrμν0 なので,Tμνがアブラハムのテンソルの場合:Tμν=SAbrμνの場合には,Uが4元ベクトルになるための条件Rμν≡Tμν-Tμλ*λ/c2=0 が満たされず,エネルギー伝播速度*/hがホイヘンスの原理から決まる光線速度と一致しない座標系が存在することになります。

既に無限小ローレンツ変換x'μ=xμ+εμνν=(δμν+εμν)xνμν=ενμに対して,U*'μ=U+εμν+c2εμλ(Sσσ)-1/2λνと変換されることを知っています。

 

ミンコフスキーの理論ではRλν≡0 であったのに対して,アブラハム理論ではRλν=RAbrλν≠0 となので,U*'μ=U+εμν+c2εμλ(Sσσ)-1/2Abrλνと変換されます。

すなわち,U*'0=U*0+ε0k*k+c2ε0k(Sσσ)-1/2Abrk0=U*0+ε0k*k+cε0k(Sσσ)-1/2k,かつU*'i=U*i+εiν+c2ε0k(Sσσ)-1/2Abrki=U*i+εiν+cε0k(Sσσ)-1/2rμr)1/2kiです。

そこで,先と同じく微小なについてεij=0,ε0k=εk0=v k/c,ε00=0 の場合はU*'0=U*0+vk*k/c+vk*k/c=U*0+2vk*k/c=[c(εrμr)1/2+2(ve)]/(εrμr-1)1/2です。また,U*'i=U*k+vi*0/c+vkrμr)1/2*ki=ci+virμr)1/2+(ve)irμr)1/2/(εrμr-1)1/2

*'i=cU*'i/U*'0=ci/(εrμr)1/2+vi+(ve)i-2(ve)i/(εrμr),つまり*'=c/(εrμr)1/2v-(ve)/(εrμr)+(ve){1-1/(εrμr)},または*=c(εrμr)-1/2e=(c/n)なので*'=*-(vu*)*/c2+(vu*)*(1-1/n2)/c2です。

 

そこで,u*'=(c/n)+2(ev)(1-1/n2)ですね。

 

これは,ミンコフスキーの理論で質点の変換公式であるフレネルの公式:u*'=c/n+(ev)(1-1/n2)と比較して,(ev)(1-1/n2)だけ異なっています。

 

アブラハムの理論では,に平行な場合でさえ,エネルギー速度が位相速度と異なることになります。

ミンコフスキーの4元力密度fμ=-∂Sμν/∂xν(cf0=-∂h/∂t-div,fk=-∂gk/∂t+∂tkj/∂xj)はρ=0 の場合にはゼロですが,アブラハムの理論ではAbr-(εrμr-1)/c2なので一様な絶縁体の中でも4元力密度はゼロにはなりません。

 

つまり,c(εrμr)-1/2(f2+g2)より,静止系ではAbr=c-2rμr-1)(∂/∂t)=c-1rμr)1/2rμr-1)(∂/∂t)[(f2+g2)],f0 Abr=f0 =0 ですが,S'系ではμAbr'=fμAbr+εμννAbrよりcf0Abr'=cε0kkAbr=c-2rμr-1)(/∂t)=c-1rμr)1/2rμr-1)(ve)(∂/∂t)(f2+g2)が得られます。

 

エネルギー保存の連続の方程式が∂h/∂t+div=-c0ですから,アブラハムの理論で0Abr0 とすると,電荷も電流もないとき物体静止のS系では-cAbr0がゼロですからエネルギーの湧き出し吸い込みがなく電磁場だけでエネルギーが保存しますが,上記の計算ではS'系では-cf0Abr'がゼロでないので電磁場だけではエネルギーが保存されないことを意味します。 

-cf0Abr'はS'系で単位時間に単位体積当たりに物質になされる力学的仕事です。これはS'系では電磁系と力学系の間に光の吸収,および再放出が生じることを意味しています。

 

慣性座標系というのは全て対等であるというのが特殊相対論ですが,S系では物体が静止していてもSに対して微小速度-で運動しているS'系では物体が静止せずで運動しているという当然の違いはありますね。

 

もしも物体が絶縁体でS系でρ=0でも≠0なら,S'系では電荷密度がρ'≠0 にもなり得るし,S系で=0 でもρ≠0 なら少なくともS'系で物体の運動に伴なうρという形の携帯電流が現われので'≠0となりますが,ρ=0,かつ=0なら如何なる座標系S'に移っても,ρ'=0,かつ'=0 のはずですね。

 

これに対してミンコフスキー理論ではSでもS'系でも湧き出し吸い込みはゼロなので電磁場だけでエネルギーが保存されます。

 

ミンコフスキー理論では,たとえ局所的)にでも透明体と電磁場の間にエネルギーのやり取りはありません。

 

しかし,閉じた系を仮定すれば,エネルギー運動量テンソルが対称テンソルであることを要求されますが,電磁エネルギー運動量テンソルはミンコフスキーの表現では対称でなくアブラハムの表現の方は対称です。

 

ミンコフスキーの正当性を求めるために電磁系だけでは閉じていないと仮定して,電磁エネルギー運動量テンソルだけでは非対称で電磁角運動量は保存しなくてもよいとしました。

 

さらにエネルギー速度を光線速度と考えることができるという意味でここでの話はミンコフスキーの正当性が強調される内容になっていますが,実は私には上記の話は逆にミンコフスキーの方が電磁系で閉じていると考えているという意味で,前の意図とは矛盾する話に帰結している,と感じました。とにかく,この程度の話で優越性の決着とするわけには行きません。

とりあえず,今日はここで終わります。

 

次回はちょっと話の本筋をブレイクして光の量子論での扱い,E=hν=hωなるエネルギーを持つ光子が屈折率がn=(εrμr)1/2の物体中を通過するときの話などをしてみたいと思います。(h≡h/(2π)でhはプランク定数です。)

 

(こちらはアブラハム理論の優位性につながるでしょうかね。)

 

参考文献:メラー 著(永田恒夫,伊藤大介訳)「相対性理論」(みすず書房)

 

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2008年4月17日 (木)

磁性の話(キュリーの法則)(補遺)

前記事で述べたように,Curie(キュリー)の法則は磁場H→ 0 の極限で磁化率(帯磁率)χが絶対温度Tに反比例するという法則:

 

χ=C/T (C≡NμB2μ0J2(J+1)/(3kB)) なる法則です。

 

これは,物質を構成する個々の原子のエネルギー的に安定な状態が"全角運動量がの状態=J多重項"で与えられ,Lande(ランデ)の因子:gJ≡3/2+{(S+1)(L+1)}/{2(J+1)}が一定,つまりJと共にL,Sの値も固定されている場合に成立します。

 

この原子から成る"バルクな物質=巨視的な原子数の系"が絶対温度Tの下で熱平衡状態にあって,の向きだけが統計的に乱雑になっている場合,

  

そして特にをゼロと見なしていいほど外部磁場が弱い場合に成立する法則です。

 

一般にが有限な量であっても,その物質の磁化ベクトル(H,T)の磁場方向の成分は,M(H,T)=N[ΣJ=-JJ(-μBJJ)exp{-(J,MJ)/(kB)}]/(ΣJ=-JJ[exp{-(J,MJ)/(kB)}])なる式で与えられると考えられます。

そして,上述の式は,M(H,T)={N/0)}(/∂β){log(ΣJ=-JJ[exp{-β(J,MJ)}])}と変形されます。

 

右辺の対数log(自然対数ln)の中の項は.実は双曲線関数を用いてΣJ=-JJ[exp{-β(J,MJ)}]=ΣJ=-JJ[exp(-αβJ)]=exp(αβJ)[1-exp{-αβ(2J+1)}]/[1-exp(-αβ)]=sinh{αβ(J+1/2)}/sinh(αβ/2)と簡明に表現できます。

 

したがって,この表式から,さらに(∂/∂β){log(ΣMJ=-JJ[exp{-β(J,MJ)}])}=α(J+1/2)cosh{αβ(J+1/2)}/sinh{αβ(J+1/2)}-(α/2)cosh(αβ/2)/sinh(αβ/2)=α(J+1/2)coth{αβ(J+1/2)}-(α/2)coth(αβ/2)と書けることもすぐにわかります。

そこで,既にBrillouin(ブリリュアン)関数という名称で知られている関数:BJ(x)≡{(2J+1)/(2J)}coth{(2J+1)x/(2J)}-1/(2J)coth{x/(2J)}を導入すれば,

 

(∂/∂β){logJ=-JJ[exp{-β(J,MJ)}])}=(αJ)J(αβJ)と,非常に簡単な表現になります。

 

そこで,α≡μBμ0JHが有限のとき,

(H,T)=N[ΣJ=-JJ(-μBJJ)exp{-(J,MJ)/(kB)}]/(ΣJ=-JJ[exp{-(J,MJ)/(kB)}])

{N/0)}(/∂β){log(ΣJ=-JJ[exp{-β(J,MJ)}])}

なる変形によって,

  

結局,磁化の大きさはM(H,T)=NμBJJ{JμBμ0J/(B)}となります。

 

こうして数学的に明確な形式で与えられることがわかりました。

双曲線余接関数は,y→ 0 でcoth(y)=cosh(y)/sinh(y)~(1+y2/2)/(y+y3/6)=(1/y)(1+y2/3)なる近似式で表現できることから,

 

x→ 0 でJ(x)~(J+1)x/(3J)と近似できることもわかります。

 

そこで,H 0 においてCurieの法則χ=C/T,C≡NμB2μ0J2(J+1)/(3kB)が確かに成り立つことも自然に得られます。

 

今思うと,前記事のように苦労して地道に計算する必要なかったですね。うーん,ある意味でくやしいですね。

 一方,y→ ∞ の極限では,coth(y) → 1ですから,x→ ∞ でJ(x)→ 1であり,それ故,このときはM(H,T) → NμBJJです。

 

 これは外部磁場Hが非常に強い場合とか,β=1/(B) → ∞,つまり温度Tが極低温のように低い場合には,磁化されて生じる単位体積当りN個の原子の磁気モーメントの全ての外部磁場方向成分がそろって,最大値μBJJを取るようになること,

 

 つまり全ての原子の磁気モーメントがそろって磁場の方向を向くようになることを意味しています。

 短いですが今日はこれまでとします。 

参考文献:金森 順次郎 著「磁性」(培風館)

  

PS:(2010年5/16追記):

  

Brillouin関数:BJ(x)≡{(2J+1)/(2J)}coth{(2J+1)x/(2J)}-1/(2J)coth{x/(2J)}においてJ→ ∞ の極限を取ってみます。

    

このとき,右辺第1項={(2J+1)/(2J)}coth{(2J+1)x/(2J)}→ coth(x)です。

  

一方,coth{x/(2J)}=cosh{x/(2J)}/sinh(x/(2J)}です。

  

そして,limJ→∞sinh(x/(2J)})}=0,limJ→∞cosh{x/(2J)}=1ですから,limJ→∞coth{x/(2J)}=∞です。

  

しかし,limy→0{sinh(y)/y}=1なのでlimJ→∞{1/(2J)}/sinh(x/(2J)}=(1/x)limJ→∞{x/(2J)})}/sinh(x/(2J)}=1/xです。

  

以上から,lim J→∞J(x)=coth(x)-1/xです。右辺はLangevin(ランジュバン)関数と呼ばれる関数に一致しています。

  

すなわち,L(x)≡coth(x)-1/xで定義されるxの関数L(x)をLangevin関数といいます。

  

J→ ∞ の極限の磁性はJが連続的で全ての値を取り得るという古典的極限に相当しています。

  

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2008年4月15日 (火)

磁性の話(キュリーの法則)

ゼーマン効果(Zeeman effect)の話をしているうちに,私が勉強したことがほとんどない磁性に興味がわいたので,またまた脱線ついでにその話を記事にしてみようと思います。

まず,前回の記事で磁場の中では,原子は磁気モーメント=-μB(+2)を持った磁石のように挙動すること,

 

そして磁場(磁束密度)比較的弱い場合に,核スピンを無視したとき,磁場との相互作用に実質的に寄与する部分である全角運動量に平行な観測にかかるの成分//,//-μBJ,gJ≡3/2+{(S+1)(L+1)}/{2(J+1)}で表わされることを見ました。

 

ここでgJはLande(ランデ)のg因子です。

したがって全角運動量の状態に対応して磁気モーメント:=-μB(+2)に由来する磁場との相互作用エネルギーは,E(J,MJ)=-=μBJJB=μBJJB=μBμ0JJ,MJ=-J,-J+1,..,Jで与えられます。

 

ここにB=μ0(μ0は真空の透磁率)で,は工学において磁界とか磁場の強さと呼ばれている量です。

そして巨視的個数の原子から成る系で,原子が全角運動量で安定に存在している系では,絶対温度Tで,状態が実現される相対確率はexp{-(J,MJ)/(kB)}に比例します。

 

そこで,この単一種類の原子のみから成る物体内での単位体積当たりの原子数をNとすると,磁場(磁界)の中での磁化の大きさ:M(H,T)は, 

M(H,T)=N[ΣMJ=-JJ(-μBJJ)exp{-(J,MJ)/(kB)}]/[Σj=-JJexp{-(J,MJ)/(kB)}] で与えられます。

 

ただし,kBBoltzmann定数です。

そこで,磁場H → 0 の極限での磁化率(帯磁率)χ≡M/Hを求めるには,

lim H→0{(H,T)/H}{N/02)}(/∂β){ln(ΣMJ=-JJ[exp{-β(J,MJ)}])}(J,MJ)=0 の右辺を計算すればいいことがわかります。

 

ただし,便宜上β≡1/(kB)とおきました。

ここで,さらにα≡μBμ0JHとおけば,等比数列の有限和の公式から, 

ΣJ=-JJ[exp{-β(J,MJ)}]=ΣJ=-JJ[exp(-αβJ)]

=exp(αβJ)[1-exp{-αβ(2J+1)}]/[1-exp(-αβ)]

を得ます。

 

それ故,logJ=-JJ[exp{-β(J,MJ)}]=αβJ+log[1-exp{-αβ(2J+1)}]-log[1-exp(-αβ)]と書けます。

 

したがって,(∂/∂β){logJ=-JJ[exp{-β(J,MJ)}])}=αJ+α(2J+1)exp{-αβ(2J+1)}/[1-exp{-αβ(2J+1)}]-αexp(-αβ)/[1-exp(-αβ)]

 

=[1-exp(-αβ)]-1[1-exp{-αβ(2J+1)}]-1(αJ[1-exp{-αβ(2J+1)}][1-exp(-αβ)]+α(2J+1)exp{-αβ(2J+1)}[1-exp(-αβ)]-αexp(-αβ)[1-exp{-αβ(2J+1)}])

 

=[1-exp(-αβ)]-1[1-exp{-αβ(2J+1)}]-1[αJ-α(J+1)exp(-αβ)-α(J+1)exp{-αβ(2J+1)}+αJexp{-2αβ(J+1)}]

 

と整理されます。

この最後の表式で,H → 0 の極限,つまりα→ 0 の極限を考えると,

 

(∂/∂β){logJ=-JJ[exp{-β(J,MJ)}])}(αβ)-2(2J+1)-1(α2β)[J(1-αβ/2+α2β2/6)+(J+1)(2J+1){1-αβ(2J+1)/2+α2β2(2J+1)2/6}2J(J+1){1-αβ(J+1)+4α2β2(J+1)2/6]}

 

最終的には,(∂/∂β){logJ=-JJ[exp{-β(J,MJ)}])}

α2(J+1)/(3kBT)となります。

 

こうして,α→ 0 の極限で有用な近似式が得られました。

先述のように,Hの弱い極限での磁化率(帯磁率)χ=M/Hは,χ=limH→0{(H,T)/H}{N/02)}(/∂β){log(ΣMJ=-JJ[exp{-β(J,MJ)}])}(J,MJ)=0 で与えられますから,

  

Hが弱いときはCを定数として,χ=C/Tなる形になります。

  

の計算によれば,C=Nα2(J+1)/(3kB)ですから,α2Bμ0J)2μ0μB2J202)よりC=NμB2μ0J2(J+1)/(3kB)です。

 

この表式の"磁化率(帯磁率)χが温度Tに反比例する"という法則はCurie(キュリー)の法則といわれます。CはCurie定数と呼ばれます。

 

ここでは磁気モーメントや磁化M(H,T)を,磁束密度μ0の方の単位に合わせて定義しましたが,"磁界=磁場の強さ"の方に合わせると,キュリー定数はC=NμB2J2(J+1)/(3kB)となります。

これは,イオンの磁化率(帯磁率)についての基本公式を与えるもので,後に放射能の研究などでノーベル賞をもらったCurie(キュリー)夫妻の夫の方のPierre Curieの若い頃(結婚前)の発見ですね。

この程度の計算は,最初は朝飯前だと思っていて,本当は記事としてはCurieの法則の話だけじゃなく,もっと突っ込んだ内容も含めて盛り沢山に書きたかったのですが,

 

結局,結果を知っているとはいえ,検算としての極限値の計算に丸1日半もかかってしまったので.短い内容になってしまいました。

 

歳のせいか,元々頭が馬鹿なのか,どちらかなのでしょうね,同じ計算間違いを何回もしてしまいました。

参考文献:金森 順次郎 著「磁性」(培風館),高柳和夫 著「原子分子物理学」(朝倉書店)

 

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2008年1月 6日 (日)

水,氷,水蒸気の比熱

 たまには化学の話題,といっても物理化学;物理学なら物性物理学ですが,その基礎的な量子化学の入門関係の話を少ししてみましょう。

 というのも水や氷,水蒸気の比熱について少し思うところがあったからです。

気体としてのH2,すなわち水蒸気なら理論的には常温での3原子分子の自由度は6です。

 

古典統計物理学におけるエネルギー等分配の法則,すなわち,"絶対温度Tにおいて1自由度当りの内部エネルギーはkBT/2 である。"という法則によれば,水蒸気の定積モル比熱はCv,mol(1/2)R×6=3Rとなるはずです。

 

B≡R/N0はボルツマン定数~ 1.38×10-23JK-1)で,Rは気体定数~ 8.31Jmol-1-1),N0はアボガドロ数r~ 6.022×1023mol-1)です。

そして,マイヤーの法則(Mayer's relation)によると,定圧モル比熱はCp,mol=Cv,mol+R=4Rと書けるので,比熱比はγ≡C/Cv=4R/(3R)~1.33となるはずです。

1モルのH2Oの質量は18gです。

 

そこで,質量1g当りの熱容量に換算するとCv8.31×3J/(molK)=1.385J/(gK)=0.33cal/(gK),C8.31×4J/(molK)=1.846J/(gK)=0.44cal/(gK)となるはずです。

 

しかし,理科年表によると,摂氏100度の水蒸気について,定圧比熱がC2.051J/(gK)=0.50cal/(gK)で,比熱比がγ≡C/Cv1.33となっていました。

これらの実測値は,比熱比γについては理論と一致していますが,定圧モル比熱については実測はCp,mol4.5R=(9/2)Rとなっています。

 

これは,今私が計算した理論値のCp,mol=4Rよりも大きく,実測のCp,molからマイヤーの規則で計算すると,定積モル比熱はCv,mol3.5R=(7/2)Rとなりますから,これからはγ≡C/Cv~1.28となって実測のγ1.33と矛盾します。

 

まあ,水蒸気は理想気体でないのは明らかですから,何らかの理由があるのでしょう。

一方,液体の水の比熱は定義によると1gの水を摂氏14.5度から15.5度まで1度上昇させるに要する熱量が1calです。

 

常温での水の比熱はC1cal/(gK)=4.19J/(gK)です。

 

また,氷の比熱は実験によると,C0.50cal/(gK)=2.085J/(gK)となっています。つまり,C,mol~9R,C,mol4.5R=(9/2)Rですね。

 

もしも氷が固体金属と同じような格子結晶であるなら,デュロン・プティの法則(Dulong-Petit's law)によってC,mol=3RなのでC0.33cal/(gK)になるはずですが,実際にはそうなっていません。

 

(固体金属の場合は電子の自由度は常温では無視できて,格子位置の陽イオンの格子振動,つまり自由度が2の調和振動子の3方向の自由度6の寄与のみにより,常温でのモル比熱がほぼC金属=3Rで与えられるということが理論的にも実験的にも認められています。(デュロン・プティの法則))

 

このことから,古典的には水の自由度は18,氷の自由度は9と考えられ,液体の水の場合はH2O分子を構成する3つの原子の個々がそれぞれ自由度6,固体の氷の場合はそれぞれ自由度3を担わなければならないという勘定になります。

一般に,1つの粒子が単なる質点なら自由度は高々3です。一方,質点ではなく大きさがあって重心運動の他に回転の自由度がある剛体とか,3次元の調和振動子のように内部振動をするような構造を持つなら丁度6の自由度を持ちます。

 

2Oを構成する3原子の各々が互いに全く束縛されることがない自由粒子であり,しかも構造を持たない質点である場合なら,個々の自由原子の持つ自由度が3なので合計で2O分子の自由度は9になります。

  

また,2Oを構成するそれぞれの原子が自由粒子でかつ内部構造(大きさ)を持ち,例えば回転自由度3を追加された剛体であれば,H2O分子の自由度は18になります。

 

さらに振動の自由度を加えれば独立な1方向当たり2ずつ自由度が増えます。つまり,原子をさらに核と電子に分けるなど内部の詳細構造を追及していけば,まだまだ比熱に寄与しそうな自由度を増やすことが可能であるという勘定にはなります。

 

そこで液体の水についても,これをH2Oを構成する3つの原子の各々がそれぞれ調和振動子であるとか,またはH2Oの重心運動と全体としての回転運動はあっても振動はできない剛体のようなものと見なせるような奇妙な構造の模型を仮定すれば説明できるかな?という程度の認識に到ります。

結局は,水素結合などの特別な化学結合が関係していると思われるので,こうした問題意識を動機として,次回からは化学結合関連についての知見について復習し,その内容の詳細については事実上初めての真面目な勉強をしてみます。

 

本日は単に化学結合についての記事を書く動機のみを書きました。

 

水分子の結合や,その相転移などの説明については,水素結合などを理解した後,できたらまたの機会に詳述したい,と考えています。

参考文献:「理科年表1997年版」(丸善出版)

 

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2007年7月 4日 (水)

フォノンと多体問題(超伝導の基礎)(4)

前回はイオン系のイオン振動を量子化して,"調和振動をする自由粒子=フォノン(phonon)"の集まりとして定式化しましたが,今度は電子系を第2量子化して電子波の集まりとする定式化を行ないます。 

運動量hcとスピンσを持つ電子を消滅する演算子をakσ,生成する演算子をakσと書けば,これらは互いにエルミート共役です。ただしc≡h/(2π)でhはプランク定数です。

 

そして,フォノンにおいて,演算子bkkの固有値がその占有数Nkを与えたのと同じく,演算子akσkσもエルミート演算子であり,その固有値は電子系の状態:(,σ)を占める電子の占有数:nkσです。

しかし,電子は"フェルミオン(Fermion)=フェルミ粒子"であり,nkσは 0と1の2つの値しか取ることができないというパウリの排他原理(禁制原理)があります。

 

これは,"フェルミオンから成る同種多粒子系の波動関数は粒子の入れ換えに対して反対称で,粒子を入れ換えると,その符号を変える"というより根源的な法則に根ざしています。

 

こうした法則は,生成・消滅演算子akσとakσが交換関係ではなくて,反交換関係を満足するとすれば,この関係の反映として自然に得ることができます。

すなわち,2つの演算子A,Bの反交換子を{A,B}≡AB+BAによって定義し,akσとakσの間には,次のような反交換関係が成立するとします。

 

{akσ,ak'σ'}=δkk'δσσ',{akσ,ak'σ'}={akσ,ak'σ'}=0 です。

 

これに,­=',σ=σ'を代入すれば,akσ2=(akσ)2=0 となります。これは,同じ(,σ)を持つ電子を2個以上生成したり消滅したりすることはできないことを意味し,確かにパウリの排他原理が実現されるための十分条件になっています。

また,(akσkσ)2=akσ(1-akσkσ)akσ=akσkσなので,akσkσの固有値は確かに0と1の2つに限られます 。

 

電子気体の全エネルギーは,演算子e=∑kσεkkσkσの固有値と見なせます。そして,全電子数は演算子N =∑kσkσkσの固有値で与えられると考えられます。

 

ただし,正確な電子のエネルギーの表式は,e=∑kσεk(akσkσ-1/2)で,フォノンの場合と同じく最低状態でも零点エネルギーがあります。

 

ただ,電子のようなフェルミ粒子では,零点エネルギーは負の無限大になります。

 

いずれにしても,これによって,観測量としての物理的エネルギーを表現するには,エネルギーの原点をずらす必要があります。

(そういえば,過去にはボーズ粒子(boson)の零点エネルギーの正の無限大と,フェルミ粒子のそれの負の無限大が相殺する結果として,物理的世界が有限に収まるという主旨の論文もありました。

(超対称性(Boson-Fermion対称性)も,これを実現するようです。))

次に,運動量,または波数による表示の生成・消滅演算子akσ,akσを各点の位置での表現と考える座標表示の演算子を定義します。

 

すなわち,ψσ()をψσ()≡V-1/2kexp(ikr)akσσ()≡V-1/2kexp(-ikr)akσによって定義します。

 

これが,電子波を表わす演算子であると考えると,そのフーリエ係数が運動量表示の生成・消滅演算子となります。結局,主要な論旨は"イオン振動=フォノン"の場合と同じになります。

電子気体のエネルギーeや全電子数N は座標表示でも表現できて,e=∫dΣσψσ()[-hc22/(2m)+U0σ(),N =∫dΣσψσ(σ()となります。

 

そこで,Σσψσ(σ()は各点における電子数密度を表わす演算子と考えることができます。

 

そして,電子系も自由なジェリウム電子気体ではなく,外力が作用している,つまりポテンシャルが定数:U0ではなくてU()で与えられるときには,電子ハミルトニアンeにおいて,U0を含む項を次の式で置き換えればよいことがわかります。

すなわち,∫d(σψσ(σ()=V-1kk'Σσkk'kσkで置き換えればいいわけです。ここで,Ukk'はフーリエ展開U()≡V-1/2qq exp(iqr)の係数です。

 

例えば,外場が不純物原子による遮蔽ポテンシャルU()=Qexp(-ksr)/rである場合なら,Uq=(V)-1/24πQ(2+ks2)です。

そして,∫d(σψσ(σ()=V-1kk'Σσkk'kσkの右辺のakσkは運動量がhc'の電子を消滅させて運動量がhcの電子を生成する働きを表わしているので,これは外力によって電子の運動方向が曲げられる散乱過程を表現しています。

これは,ファインマン・ダイアグラム(Feynman-diagram)でいえば,1本の電子線が位置でポテンシャルの作用を受けて曲がるという,1本の折れ線軌跡を表わしていると考えられます。

 

もしも,電磁場の中での2個の電子の衝突のように,2本の折れ線が相互作用するダイアグラムなら,これは摂動の2次,つまり∫dU(σψσ(σ()=V-1kk'Σσkk'kσkの形の項の2次の相互作用です。

 

位置1,2にある2個の電子に働く2体力のポテンシャルを改めてU(12)と書けば,それによるエネルギーは(1/2)∫∫d12U(12σ1Σσ2ψσ1(1σ2(2σ2(2σ1(1)=[1/(2V)]Σqk1k2Σσ1Σσ2qk1+qσ1k2-qσ2k2σ2k1σ1となります。

イオン振動に伴なって電場が生じますが,電子はこの電場から力を受けるわけです。

 

このプロセスを量子論の描像で見ると,電子とフォノンの相互作用であると見なすことができます。この相互作用ハミルトニアンは以下のように求めることができます。

すなわち,イオン振動におけるイオンの変位u(,t)のフーリエ展開をu(,t)=V-1/2ki-1ηk(t)exp(ikr)とすると,この"変位=ゆらぎ"によって生じる電荷密度はΔρi()≡V-1/2kkexp(ikr)=-V-1/2kZeniηkexp(ikr)で与えられます。

 

この電荷密度から誘起される電場のポテンシャル:A0()=V-1/2kkexp(ikr)は,ポアソン方程式:-ε()k2k4πqkを満たします。そこで,kZeniηk()です

 

ここで,電子の雲で遮蔽された電場の誘電率は,ε()=1+ks2/k2,ks=(6πne2F)1/2で与えられます。

 

そして,イオンの満たすべき運動方程式M(∂2/∂t2)=Ze(∂A0/∂)の波数による表示は,d2ηk/dt2=-(Ze/M)kAk=-ωk2ηkなる"単振動=調和振動"の方程式に帰着します。

 

これの一般解としてのηkを,ηk(2Mni)-1/2[Bk exp(-iωk)+B-k*exp(iωk)]と表現し,結果として得られるイオンの振動エネルギーの表現はV =∑kωk2k*kです。

 

これをV =∑kcωkkなる形に量子化する手続き:Bk(hc)1/2k,Bk*→(hc)1/2kを実行すれば,イオン振動によって誘起される電場のポテンシャルA0()のフーリエ係数Ak,したがって0()そのものも,bkやbkの1次関数で表わされます

すなわち,bkとbkによるηk表式は,ηk{hc/(2Mniω)}1/2[bkexp(-iωk)+b-kexp(iωk)]となります。

 

それ故,Ak=-{hc/(2Mniω)}1/2[4πZeni/{kε()}][bkexp(-iωk)+b-kexp(iωk)]と書けます。

 

そして,電子-フォノン相互作用のポテンシャル:U()は上述の電場のポテンシャルA0()≡V-1/2kk exp(ikr)を用いて,U()=eA0()=V-1/2keAk exp(ikr)と表わされます。

この表式から,電子-フォノン相互作用のエネルギーは:eV=∫d(σψσ(σ()=V-1kk'Σσkk'kσk=--1/2ΣpkΣσαkpkσpσ[bk exp(-iωk)+b-kexp(iωk)]となります。

 

ただし,αk≡{hc/(2Mniω)}1/2[4πZeni/{kε()}]です。

ここで,フォノンの生成・消滅演算子として,k,bkを用いる代わりに,それぞれ,bkexp(iωk),bkexp(-iωk)を採用して,これらを改めてbk,bkと表わすことにします。

 

つまり,時間tを陽には含まないシュレーディンガー表示の演算子から時間tを陽に含むハイゼンベルク表示のそれに移行します。

 

これはユニタリ変換による表示の違いに過ぎませんから,bk,bkの交換関係や,それによる振動子ハミルトニアンの表現V =∑kcωkk,および全フォノン数kkkなどの表現は,もちろん,不変です。 

しかしながら,この表示の変更によって,電子-フォノン相互作用のポテンシャル:U()=eA0()=V-1/2keAk exp(ikr)では,係数Akが,k=-{hc/(2Mniω)}1/2[4πZeni/{kε()}](bk+b-k)となって,tを陽に含まない形になります。

 

そこで,外見上は通常のクーロン場と同じく,定常状態の静電ポテンシャルに見えるようになります。

 

そして,その結果,電子-フォノンの相互作用ハミルトニアンも,eV-1/2ΣpkΣσαkpkσpσ(bk+b-k)となって,外見上はtを陽に含まない定常形;となります。 

既に注意したように,この相互作用は一方では高温(T>>ΘD)における金属の電気抵抗の主要原因となり,他方では電子間に引力を与え,この引力は超伝導を引き起こす原因になります。

そこで,まず電気抵抗の原因としてのフォノンの作用を考察します。 

単純な電子気体モデルで考えるとき,電流の表式=ΣkΣσ(ehckσ/m)において,電子の占有数nkσを熱平衡での平均値<nkσ>に置き換えても,結局これらは時間的には変動するわけではないので,仮にある時刻で0 であれば,この値がいつまでも持続して電気抵抗はゼロであるということになります。

ところが,有限温度での金属中ではフォノンが"熱的に=無秩序に"励起されているので,電子-フォノン相互作用を考慮すると電子はこれらのフォノンを吸収・放出することにより,その運動方向を不規則に曲げ,いわゆるブラウン運動を行なうことになります。

初め電子の運動方向がある程度揃っていて,その平均速度がゼロでない値を持っていたとしても,ブラウン運動によって運動方向は次第に乱れは減少してゆきます。

 

微小ですが,フォノンによる電子の散乱が十分多数回起こっているような適当な時間Δtを取り,Δtの間のの減少高を-Δとすると,ΔはΔtと自身に比例して,Δ=-(/τ)Δtと書けると考えられます。

 

ここで,パラメータ(1/τ)はフォノンによる電子散乱の確率です。

 

つまりτは"平均自由運動時間=緩和時間"です。そして電子散乱の確率(1/τ)はフォノンの総数Nphに比例する量です。

緩和時間τを考慮すると電場内の電子の運動方程式がd/dt=e/τで与えられることは,既に何度か述べています。

 

ブラウン運動による速度減少を打ち消して,を一定に保つためには金属内に電場:/(eτ)=m/(eτ)を恒常的に作るための外部起電力が必要です。

 

逆に,外部起電力による電場があるとき,それと釣り合うための電子の平均速度は=eτ/mとなりますから,電流密度は=ne=ne2τ/mとなります。

 

そこで,σを電気伝導度,ρ=1/σを電気抵抗として,オームの法則(Ohm's law)を=σ,あるいは/ρと書けば,σ=ne2τ/m,ρ=m/(ne2τ)と表わすことができることがわかります。

ところで,常温Tでのフォノンの総数はNph[3V/(2π23)]∫0ωmω2dω/[exp{hcω/(kBT)}-1];ω=(6π2i)1/3sで与えられます。

 

T>>ΘDでは,1/[exp{hcω/(kBT)}-1]~kBT/(hcω)ですから,Nph=[3V/(2π23)](kBT/hc)∫0ωmωdω=[3ω2V/(4π2c3)](kBT)=[9Ni/(2hcω)](kBT)となります。

 

よって,常温T>>ΘDでは,フォノンの総数Nphは絶対温度Tに比例します。

 

そこで,電子散乱の確率(1/τ),それ故,電気抵抗ρ=m/(ne2τ)も絶対温度Tに比例します。

低温では励起されているのは,ωの小さい長波長のフォノンだけで,その数はT3に比例するばかりではなく,長波長のフォノンを吸収・放出したときに起こる電子の運動方向の変化は僅かであるため,電気抵抗ρはT5に比例して急速に小さくなります。

しかし,超伝導現象というのは絶対温度Tがゼロになる前の有限のTで急に電気抵抗ρがゼロになって消えてしまうという現象です。

 

これが起こるのは低温では,フォノンによる引力のため,電子が"電子対=クーパー対"を作って外見上は電子2個ずつのボーズ粒子になるためであると考えられています。

すなわち,電子対の総数N/2に対するボーズ分布の規格化条件は,N/(2V)=(2mkBT)1/2/(2π2c3)F1/2(e) (ただしF1/2(e)≡Σn=1-nα/n3/2;α≡-μ/(kBT))となります。

 

左辺の数密度N/(2V)を一定に保ったまま温度Tを下げていって,ゼロに近づけていくとF1/2(e)→∞ になるべきなのですが,μ≦0 が必要条件なので,F1/2(e)はα=-μ/(kBT)=0 の極限で有限な最大値F1/2(1)=ζ(3/2)≒2.612を取り,T→ 0 でも→∞ となることは不可能です。

そこで,温度Tがこの値を与える限界の温度cより低いときには,上述の規格化条件から,物理的に意味のある化学ポテンシャルμを見出すことはできません。

 

これは,実際には離散的なエネルギー状態密度を連続的な積分で近似することで規格化条件を表現したために生じた矛盾です。

 

T≦Tcでは,ε=0 の最低エネルギー状態に莫大な数のボーズ粒子が凝縮すると考えて,この最低エネルギー状態を占める電子対の巨視的な個数密度をn0と書き,正しい規格化条件がn0+(2mkBT)1/2/(2π2c3)F1/2(e)=N/(2V)なる式で与えられるとすることで,矛盾は回避されます。

 

より詳しくは,2006年10月11日の記事「ボーズ・アインシュタイン凝縮とゼータ関数」も参照してください。

この凝縮現象をボーズ・アインシュタイン凝縮と呼びます。

 

これは,ボーズ粒子に特有な現象であり,単独の電子のようなフェルミ粒子では生じません。

 

有限のT~Tcで,金属の電気抵抗が急に消失する超伝導現象の主要な原因はフォノンによる引力のため形成された電子対が,ボーズ粒子となって低温でボーズ・アインシュタイン凝縮を起こすことであるとされています。 

次に,フォノンによって生じる電子間引力を考察します。

 

ある電子が放出したフォノンを別の電子が吸収したとすると,その2個の電子はフォノンを介して運動量を交換する,つまり,"力=交換力"を及ぼし合うと考えられます。

 

この場合,フォノンは中間状態に現われるだけで始状態,終状態はフォノンの真空であってもよいので,フォノンを介した力は"絶対零度;T=0 "でも働きます。

後でわかるように,フェルミ面付近の電子に対しては,この力は引力となるので,これをフォノン引力と略称します。 

これを数学的に扱うには量子力学の摂動論に頼るのがわかりやすい方法です。そこで,電子-フォノン系の全エネルギーを表わす全ハミルトニアンをeVeVとします。

 

このうち,0eVは電子系とフォノン系が相互作用しないで運動するときの非摂動ハミルトニアンで,その固有関数はeの固有関数とVの固有関数との積で与えられます。

 

そして,ここでは後者の状態としてフォノンの真空状態を取ることにします。

電子系については,"最低状態=真空"に限定せず,フェルミ面の近くで電子,または空孔が励起されていてよいとします。そしてさまざまな励起状態に対応する0のさまざまな固有関数を,Φ12,..とします。

 

そして,それらに対応する0の固有値をE1,E2,..と書きます。

電子・フォノン相互作用eV-1/2ΣpkΣσαkpkσpσ(bk+b-k)を,フォノンに関して真空であるΦiに作用させたときに得られる状態関数はフォノンが1個存在する状態を示します。

 

そこで,フォノンが存在していない状態Φjとは直交します。つまり,<Φj|eVi>=0 です。

 

また,0の固有関数で,フォノンが1個存在する状態のさまざまな状態関数をχ12,..とし,対応する0の固有値をW1,W2,..とします。もちろん,<χj|eVi>≠0 です。

そして,全ハミルトニアンの固有値を決めるシュレーディンガー方程式(0eV)Φ=EΦにおいて,eVを小さな摂動と見なします。

 

そして,eV→0 の極限では0の固有関数Φiのどれかに帰着するような解を求めることを考えます。

このような解は,Φiの1次結合のみならず,χiの1次結合,さらにフォノンが2個存在する状態関数の1次結合,..を順次加えた形に展開された形を持つと考えられます。

 

しかしeVが小さいとすると,フォノンが2個以上存在する状態は一応無視できて,近似的にΦ≡ΣiiΦi+Σnnχnと書けると仮定してもよいでしょう。

 

そして,これを(0eV)Φ=EΦに代入すると,<Φi|0eV|Φ>=Eciとなりますが,左辺=Eii+Σn<Φi|eVn>dnですから,結局,(E-Ei)ci=Σn<Φi|eVn>dnと書けます。

 

同様に,<χn|0eV|Φ>=Edn=Wnn+Σi<χn|eVi>ciより,(E-Wn)dn=Σi<χn|eVi>ciを得ます。

そこで,未知係数ci,dnが満足すべき連立1次方程式系は(E-Ei)ci=Σn<Φi|eVn>dn,(E-Wn)dn=Σi<χn|eVi>ciで与えられます。

 

これは,Eを固有値とする"固有値方程式=永年方程式"です。

この方程式系から,dnを消去すると,(E-Ei)ci=ΣjΣn<Φi|eVn>[1/(E-Wn)]<χn|eVj>cjとなります。

 

れは,形式的には(E-Ei)ci=Σj<Φi|effj>cjeffeV(E-0)-1eVと書くことができます。

 

(これは厳密には正しい式ではないです。それは,|χn>が完全系(Σnn><χn|=1)ではないからです。しかし,中間状態がフォノン1個の状態に限るという条件付きでは正しいという近似式にはなっています。)

1次方程式:(E-Ei)ci=Σj<Φi|effj>cjは,電子が0effをハミルトン演算子として運動している場合に,ハミルトニアンを行列と考え,波動関数をψ={ci}なるベクトルと同定したときのシュレーディンガー方程式の行列表示:Σj<Φi|0effj>cj=Eciになっています。

行列要素<Φi|effj>では,effeV(E-0)-1eVなので,まずΦjeVが作用します。

 

その結果はeVの中のbkを含む項の作用だけがゼロではなくて,これは定数係数を除いてapkσpσkΦjとなります。

 

これに,(E-0)-1を作用させるのは,(E-Ej+εp-εp-k-hcωk)-1を掛けるのと同じです。

そして,これにさらにeVを作用させた結果がΦiと直交してしまわないためには,eVの中のaqkτqτkに比例する項がゼロでない行列要素を与えることが必要十分になります。

 

こうして,effはbkkを含むことになります。bkkをフォノンについて真空な状態に作用させるのは,単に1を掛けるのと同じです。

また,effeV(E-0)-1eVにおけるEは近似的にEiまたはEjで置き換えてよいので,行列をエルミート行列にするためにE=EiとしたものとE=Ejとしたものの相加平均を採用します。

 

さらに電子の生成・消滅演算子は,effにはaqkτqτpkσpσの形で含まれます。

 

この項の積の順序を反交換関係を使って変更すると,δστδpk,,qpσpσ+aqkτpkσpσqτとなりますが,電子間の相互作用を与えるのは,2番目の項です。

 

1番目の項は1電子エネルギーεpに補正を与えるに過ぎないので,無視します。

こうして,eff~-{1/(2V)}Σ...Σαk2[1/(hcωk-εp+εp-k)+1/(hcωk-εqk+εq)]aqkτpkσpσqτなる近似表現が得られます。

 

この表式において,特にフェルミ面の近くの電子,より正確にはエネルギーεpやεqとフェルミ面における値μとの差が,hcωに比べて十分小さい電子,つまり|εp-μ|<<hcω,|εq-μ|<<hcωを満たすエネルギーεpやεqを持つ電子のみを対象と考えることにすれば,大部分のについて,分母における電子のエネルギーはhcωkに比べて無視してよいことになります。

したがって,この近似では結局,eff~-{1/(2V)}Σ..Σ[2αk2/(hcωk)]aqkτpkσpσqτとなります。

 

これは,2体相互作用(1/2)∫∫d12U(12σ1Σσ2ψσ1(1σ2(2σ2(2σ1(1)=[1/(2V)]Σqk1k2Σσ1Σσ2qk1+qσ1k2-qσ2k2σ2k1σ1において,UqをUq=Uqph≡-2αq2/(hcωq)と置いたものに相当します。

 

そして,これの右辺の符号が負であることは,このポテンシャルによって電子間に働く力は引力であることを意味します。

一方,通常の電子間のクーロン反発力は遮蔽を無視したときには,UqC4πe2/q2です。

qph=-q2/(hcωq)のおおよその大きさを見積もるため,q=||はフェルミ波数kF程度,したがってまたフォノンの波数の上限k程度とします。このような短波長のイオン振動に対しては電子雲のシールドは重要な寄与を与えないので,誘電率ε()は1と置きます。

このとき,αq2~ αkm2~ [hc/(2Mniω)][(4π)222i2/2]=[4Z24/(3Mω2)](hcω)です。それ故,|Uqph|=2αq2/(hcωq)~ 8Z24/(3Mω2)程度になります。

 

音速をsとして,ω~skの程度なので,|Uqph|~ (4π2/k2)[222/(3πMs2)です。

 

ここで,M ~ 10-22g,s ~ 105cm・sec-1とすれば,Ms2 ~ 10-11ergです。これは24.2×10-11ergと同程度ですから,|Uqph|~ 4π2/k2です。

 

一方,クーロン反発力のオーダーも|UqC|=4πe2/q2~ 4π2/k2程度ですから,この波長ではフォノン引力はクーロン反発力に打ち勝って電子対を形成することが可能となる程度の大きさになっています。

以上をもって,当面はこの項目「フォノンと多体問題(超伝導の基礎)」に関する記事を終了します。

参考文献:中嶋貞雄 著「超伝導入門」(培風館)

 

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2007年7月 2日 (月)

フォノンと多体問題(超伝導の基礎)(3)

本題のフォノン(phonon)そのものを説明する段階となりました。

格子を形成するイオンの配列の周期構造を全く考慮しない粗い近似のジェリウム・モデルに加えて,格子イオンが電子の運動と比較して静止しているという断熱近似のままでは,電子の運動とは別にイオン振動に起因すると思われるさまざまな固体物理の現象をうまく説明することはできません。

イオン振動は,一方では常温における金属の電気抵抗の主要な原因となり,他方では電子間に引力を与え,この引力が超伝導を引き起こす原因をなします。

イオン振動を考察する上でも周期構造は必要ないので,粗い近似のジェリウム・モデルをそのまま採用します。すなわち,イオン系の全体を連続媒質とみなすのは前と同じです。

 

しかし,ここでは金属-イオン系は静止した一様な単なる背景場ではなく自身が運動し得る弾性媒質であると考え,その位置における時刻tでの各イオンの平衡位置からの変位は微小であると仮定して,その変位の場を(,t)と書きます。

一般に弾性体における波:弾性波,あるいは音波で主要な役割を果たすのは縦波成分のみである場合が多いので,ここでのイオン振動でも話を縦振動に限定する近似を採用します。

このとき,変位(,t)は次のような形のフーリエ(Fourier)展開として表現できます。すなわち,(,t)=V-1/2kik-1ηk(t)exp(ikr)です。

 

ここでは,ik-1ηk(t)がとtの任意関数で与えられるフーリエ展開の係数を示しており,単位ベクトルk-1は振動が縦波であることを保証します。また,変位(,t)は実数なので,ηk=η-kです。

イオン振動は,最初に何らかの原因で生じたイオンの"平衡位置からのずれ=変位"によって誘起された分極のために生じた電場により,電荷を持ったイオン自身が力を受けてさらに変位する。という関係式を表現した運動方程式で記述されます。

すなわち,イオン1個の正電荷を-Zeとし単位体積当たりのイオンの個数をniとすると,変位によって誘起される単位体積当たりの電気分極は,=-Zeniです。

 

このとき,イオンの変位により誘起される電荷密度ΔρiはΔρi=-divで与えられるので,これをフーリエ級数で表わすとΔρi()=-V-1/2kZenikηkexp(ikr)となります。

Δρiによって金属内に生じる電場の静電ポテンシャルをA0()とし,イオン1個の質量をMとすると,運動方程式は,M(∂2/∂t2)=Ze(∂A0/∂)となります。

 

そこで,これに変位のフーリエ展開表現(,t)=V-1/2kik-1ηk(t)exp(ikr)とA0()のフーリエ展開表現A0()=V-1/2kkexp(ikr)を代入すると,波数ベクトルによる運動方程式の表現d2ηk/dt2=-(Ze/M)kAkが得られます。

ここで,静電場のポアソン方程式-ε()k2k4πqkにおいて,右辺の電荷成分qkがイオン分極電荷の表現Δρi=-V-1/2kZenikηkexp(ikr)により,qk=Zenikηkで与えられることに注意すれば,イオンの運動方程式はd2ηk/dt2=-ωk2ηkという単振動の方程式に帰着することがわかります。

 

これは,(,t)=V-1/2kik-1ηk(t)exp(ikr)なる表示と合わせて考えると,イオン振動が多数の調和振動子の集まりであることを示していると考えられます。

ここで,ωk≡Ωp{ε()}-1/2は波数のイオン振動の角周波数であり,Ωp(4πZ22i/M)1/2は電子雲によるシールド(遮蔽)を無視したとき,つまりε()=1としたときの波数に無関係なイオン振動の角周波数に相当するイオンプラズマ周波数です。これは金属の場合には,Ωp1013sec-1程度です。

 

既に電子の誘電分極の項目で述べたように,電子雲による遮蔽を考慮すると,誘電率ε()はε()=1+ks2/k2,ks=(6πne2F)1/2と表現できます。

 

この遮蔽効果は,長波長k<<ksの振動に著しく影響します。すなわち,k<<ksでは,ωk~sk,s≡Ωps-1/2(Zm/3M)1/2Fとなります。

つまり,長波長の振動は近似的に周波数が波長に反比例し,群速度が位相速度に一致する波となります。比例定数sは通常の"金属弾性波の速度の大きさ=金属の音速"です。

  

金属の音速sの大きさは,105cm・sec-1103m・sec-1程度です。

イオンの振動エネルギーは,イオンの運動エネルギーと,イオンの運動による変位により生じた誘導電荷Δρiに伴なう静電エネルギーとの和で表わされます。

 

すなわち,体積Vの関数であるという意味で"ハミルトニアン=エネルギー"をVと書くと,それはV=∫d{(1/2)Mni(∂/∂t)2)+(1/2)A0Δρi}と表現できます。

これに,=V-1/2kik-1ηkexp(ikr),A0=V-1/2kkexp(ikr),Δρi=V-1/2kZenikηkexp(ikr)を代入して積分を実行し,さらにAkをηkで表現すると,ハミルトニアン=エネルギーVは,ηk2次式になります。

すなわち,V=∑kk'∫d(1/2)[(Mni/V)k-1k'-1kk'(dηk/dt)(dηk'/dt)+ (4πZ22i2-1'/V){ε()ε(')}-1/2ηkηk']exp{i(')}を計算すると,結果としてV=∑k(1/2)(Mni)[(dηk/dt)(dη-k/dt)+ωk2ηkη-k]を得ます。

 

ここで,4πZ22i2/ε()=Mniωk2なる等式を用いました。なおη-k=ηkという付帯条件があります

一方,d2ηk/dt2=-ωk2ηkの一般解は積分定数をBkとすると,ηk(2Mni)-1/2[Bk exp(-iωk)+B-k+exp(iωk)]と書くことができます。

 

これから,(dηk/dt)(dη-k/dt)=[ωk2/(2Mni)][Bkk*-Bk-k exp(-2iωk)-B-k*k*exp(2iωk)+B-k*-k],ηkη-k[1/(2Mni)][Bkk*+Bk-kexp(-2iωk)+B-k*k*exp(2iωk)+B-k*-k]が得られます。

 

それゆえ,結局,古典論でのイオンの振動エネルギーの波数による表現はV=∑kωk2k*kとなります。ここで,総和するには正,負,0 の許される全ての値が含まれています。

ここで許される全ての値と書いたのは,金属バルクは振動の自由度が無限大の本当の連続体ではなくて,実際には波長は格子間隔オーダーより短かくなれない。という"短波長の限界=切断波長(cutoff)"があるので,全ての実数値を取ることができるわけではないという意味です。

 

つまり,金属バルク全体のイオンの個数はNiという有限値で与えられているので,振動の自由度は3Niという有限な値であって無限大ではありません。そして,縦波に限定するなら振動の自由度はNiです。

したがって,ジェリウム・モデルという近似においてもの大きさには上限値kがあると考えます。

 

そして,上限値kは,大きさkがk以下の波数の総数がNiであるという条件から決まります。

 

前記事でフェルミ波数kFをkF(3π2)1/2;n=N/Vと求めたのと同様にして,波数の上限値kはk(6π2i)1/2108cm-1;ni=Ni/Vで与えられることがわかります。そして,対応する周波数の上限値はωsk1013sec-1です。

ここで振動の量子化を行ないます。弾性波,つまり音波を量子論的に表現したときに現われる粒子をフォノンと呼びます。

 

振動エネルギーに対する古典力学の表式:V=∑kωk2k*kが任意の正の(非負の)値を取り得るのに対して,量子力学はこの表式がNk=0,1,2,..としてNkcωという,とびとびの値しか取り得ないことを表現する理論です。(hc≡h/(2π)でhはプランク定数)

もっとも,正しくは量子論では不確定性原理のもたらす,ゆらぎのため,V=∑k(Nk1/2)∑cω=∑kkcω(1/2)∑kcωとなって,全てのkがゼロの"最低エネルギー状態=真空"でも無限大の零点エネルギー(1/2)∑kcωが必然的に存在することになります。

 

しかし,実際のエネルギーを"最低エネルギー状態=真空"の値を基準にして,そこから測ることにすれば上述の論旨を変更する必要はありません。

cω波数を持った"1個の粒子=フォノン"のエネルギーといいNkをそうした粒子フォノンの個数,あるいは電子気体の場合に倣って占有数と呼ぶことにします。

量子化の数学的な手続きとしては,イオン振動の変位あるいは同じことですが振幅Bk,Bk*という古典論においては単なる数であるものを,状態に作用する線形演算子と見なすことが対応します。

 

すなわち,Bk→(hc)1/2k,Bk*→(hc)1/2kとし,bk,bkを互いにエルミート共役な線形演算子であるとします。

∀φ,χについて,<φ|bk |χ>*=<χ|bk|φ>が成立します。したがって,積bkkはエルミートであり,それ故,その固有値は全て実数です。

 

そして,古典論での振動エネルギーの表式V=∑kωk2k*kは量子論では,V=∑kcωkkとなります。

量子論におけるエネルギーは,このVの固有値ですから演算子kkの固有値が丁度フォノンの占有数Nkに他ならないことがわかります。

 

一方,演算子k自身はフォノンを1個消滅させ,bkはそれを1個生成させる働きを持ちます。

kとbkがこうした働きを持つことを示すために,調和振動の演算子を特徴付ける交換関係に着目します。

 

2つの演算子A,Bの交換子を[A,B]≡AB-BAで定義すると,bkおよびbkの交換関係は[bk,bk']=δkk'=1 (­='), 0 ('), [bk,bk']=[bk,bk']=0 で与えられます。

そして古典論のV=∑kωk2k*kというエネルギーの表式を変換して,量子論ではV=∑k(Nk1/2)cωという表式が得られます。

 

右辺に,余分の零点エネルギーが出現する原因は,古典論ではBkとBk*が交換可能な数であるのに対して,量子論ではこれを読み変えたbkとbkが交換不可能な演算子であることです

kkの固有値がnであるときの固有関数をΦnと書き,これにbkを作用させたものをχ≡bkΦnと書くことにします。

 

たった今記述した交換関係によれば,bkkχ=bk(1+kk)Φn(n+1)χですから,Φnと比較してχ=bkΦnはbkkの固有値が(n+1)に属する固有関数になっており,それ故,χ=bkΦnはフォノンが1個増加した状態を表わすと解釈されます。

同様に,bkΦnはbkkの固有値が(n-1)に属する固有関数になっており,それ故,bkΦnはフォノンが1個減少した状態を表わします。ただし,n=0 の場合はbkΦ0=0 です。

そこで,ハミルトニアンV=∑kcωkkの固有値はkcωk (Nk=0,1,2,..)の形になりますから,イオン振動はフォノンからできた1種の完全気体(理想気体)と見ることができます。

 

電子気体の場合とは異なり,占有数は 0と1だけではなく,任意のゼロ以上の整数値を取れるので,フォノンはボーズ粒子(Boson)です。

このフォノン気体の電子気体とのもう1つの違いは,金属中の電子の総数がNという固定した値に限定されているのとは異なって,金属中のフォノンの総数は固定したものではないということです。

まず,絶対零度:T=0 でのフォノン数はフォノン気体の全エネルギーが最小になるという条件から決まります。この最低エネルギー状態は以下の全てのについてk0 なる状態,つまりフォノンが全く存在しないという意味での真空です。

 

この真空を表わす状態関数をΦ0とすると,全てのについてkΦ00 が成り立ちます。逆に,このことがΦ0が"真空=最低エネルギー状態"を示す状態関数であるための必要十分条件になっています。

温度が上昇すると,フォノンは熱的に励起されます。その平均数を求めるには電子気体の場合と同じくボーズ粒子から成る気体のエントロピーS=kBΣk[(1+<Nk>)log(1+<Nk>)-<Nk>log<Nk>]を極大にすることを考えればいいです。

この場合は,副条件としては全エネルギーが一定であるという条件だけでよく,フォノンの総数が一定という制約は不要です。

 

そこで,ラグランジュの未定係数法での1つの未定係数としてのフォノンの化学ポテンシャルμは光子気体の場合のそれと同じくゼロしてよいことになります。

こうして,Ω≡E-TS,δΩ/δ<Nk>=0 なる変分方程式を解くわけです。

 

これを実行する具体的計算は省略して結果だけを書くと,絶対温度Tで熱平衡にあるフォノン気体では,"波数を持つ平均フォノン数=平均占有数"<Nk>は,<Nk>=1/[exp{hcωk/(kBT)}-1]なるプランク分布になります。

 

すなわち,熱平衡でのフォノンの平均数は,空洞に閉じ込められて熱平衡にある"電磁波=光子気体"の光子(フォトン)の平均数と同じ分布形で与えられます。

フォノンの数は無制限ですが,1個のフォノンのエネルギーには上限があり,それはhcω=hcskで与えられます。これを温度に換算したΘD=hcω/kBをデバイ温度と呼びます。ΘDは100K程度です。

 

<Nk>=1/[exp{hcωk/(kBT)}-1]において,温度TがΘDよりずっと高いなら,hcωk<Nk>~kBTとなります。

 

このときのフォノン気体の比熱cVを計算すると,これには縦波だけでなく横波も寄与するので,<V=∑kcωk<Nk>~3NiBT→cV=∂V/∂Tによって,固体が温度に依らない3NiBという比熱を有するというデュロン・プティの法則が得られます。

 

これは常温では電子気体の比熱の100倍程度なので,こうした温度では電子による比熱の寄与は無視され,イオン振動による寄与のみで固体比熱を説明することができます。

他方,ΘD=hcω/kBよりずっと低い温度Tでは,イオン系については長波長のフォノンだけが熱的に励起されています。

 

この場合ωkはkに比例することに注意して計算してみると,フォノン数,エントロピー,比熱は全てT3に比例することがわかります。

上記の命題を表現するデバイ(Debye)の比熱理論については,既に過去記事でも何度か書いたので,計算式のみを羅列してみます。

弾性波の位相速度をsとすると,ω=sk,k=2π/λです。固体バルクを一辺Lの立方体と理想化すると,λ=L,L/2,L/3,..よりω=2πs/L,2(2πs/L),3(2πs/L),..です。

 

そこで,(2πs/L)33n=d3ω,またはd3n=ω2Vdω/(2π23)です。しかし,実は波の自由度が縦波と横波を合わせて3なので,d3n=3ω2Vdω/(2π23)です。

 

そこで,∫0ωm[3ω2Vdω/(2π23)]=3Niですから,ω=(6π2i)1/3sです。つまり,ω3=6π2i3であり,そこで,(kBΘD)3=hc3ω3=6π2i3c3です。それ故,3V/(2π23)=9Nic3V/(kBΘD)3とも書けます。

そして,フォノンの総数はNph[3V/(2π23)]∫0ωmω2dω/[exp{hcω/(kBT)}-1}~[9Ni(T/ΘD)3]∫02dx/[exp(x)-1]=3Ni(T/ΘD)3Γ(3)ζ(3)≒21.6Ni(T/ΘD)3で与えられます。

また,エネルギーはE=[3V/(2π23)]∫0ωmcω3dω/[exp{hcω/(kBT)}-1]~[9RT(T/ΘD)3]∫0dx/[exp(x)-1]=(3/5)π4RT(T/ΘD)3です。

 

よって,フォノンによる比熱はcV (12/5)π4R(T/ΘD)3です。

次に,フォノンによるエントロピーは,S=E/T-∑kBlog[1-exp{-hcω/(kBT)}]=E/T-Φ;Φ=[3kBV/(2π23)]∫0ωmω2 log[1-exp{-hcω/(kBT)}]dω~[9Ni(T/ΘD)3]∫02 log[1-exp(-x)]dx∝T3で与えられます。

実際,簡単な金属比熱の計測実験によれば,常温では比熱の値が温度に無関係であり,低温で正常状態にある場合には,cV γT+βT3という形の温度依存性を有することがわかっています。

 

このうち,γTの部分は,フォノン気体によるのではなく,電子気体の寄与によるものです。

今日はここまでにします。次回はイオン系をフォノンとみなすだけではなく,電子系も生成・消滅演算子で表現して電子波を粒子をとして扱い,それによって電子-フォノン相互作用を説明する予定です。

参考文献:中嶋貞雄 著「超伝導入門」(培風館)

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